JP6056581B2 - 組電池の異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数個の電池セルの直列接続体であるセルグループを複数直列接続してなる組電池に適用される組電池の異常検出装置に関する。
従来、例えば下記特許文献1にみられるように、組電池を構成する複数のセルグループのそれぞれについて、セルグループを構成する複数の単位電池(複数の電池セルの直列接続体)のそれぞれを監視する監視ICを備える電池監視装置が知られている。この装置について詳しく説明すると、複数の単位電池のそれぞれは、これら単位電池のそれぞれに対応する監視ICと一対の電気経路を介して接続されている。複数の監視ICのそれぞれは、一対の電気経路を介して検出された単位電池の端子間電圧に基づき、単位電池の状態が過放電状態又は過充電状態であるか否かを監視する。
特開2011−112475号公報
ところで、上記電池監視装置において、隣接するセルグループのうち一方の正極端子及び他方の負極端子同士は、導電部材(例えばワイア)によって接続されている。また、導電部材のオープン異常が生じた場合に導電部材に隣接する一対の電気経路間に過電圧が印加されて電池監視装置の信頼性が低下することを回避すべく、一対の電気経路間をバイパス経路によって短絡している。
ここで、導電部材に隣接する一対の電気経路間を短絡する構成では、過電圧が印加された場合における電池監視装置の信頼性の低下は回避できるものの、導電部材のオープン異常が生じた場合にこの異常を適切に検出することができない懸念がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、上記一対の電気経路に過電圧が印加される事態に対処しつつ、導電部材のオープン異常を適切に検出することのできる組電池の異常検出装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、発明は、複数個の電池セルの直列接続体であるセルグループ(CG1,CG2)を複数直列接続してなる組電池(10)に適用され、前記セルグループを構成する前記電池セルの1個、又は該セルグループを構成する前記電池セルの複数個の直列接続体のいずれかを単位電池(C1〜C6)と定義し、複数の前記セルグループのそれぞれについて、該セルグループを構成する前記単位電池の両端に接続された一対の電気経路(L1〜L9,Lα,Lβ)と、隣接する前記セルグループのうち一方の正極端子及び他方の負極端子同士を接続する導電部材(60)と、前記導電部材の両端のうち第1端に接続された前記電気経路(L3)及び第2端に接続された前記電気経路(L4)同士を接続するバイパス経路(62)と、前記バイパス経路に設けられ、自身に電流が流れることで電圧降下を生じる電圧降下素子(70a,70b;72;74)と、複数の前記電気経路のうち前記導電部材及び該導電部材に直列接続された前記単位電池(C1,C2;C3,C4;C1〜C6;C3)を挟む一対の電気経路(L4,Lα,L1,Lβ;L3,Lα,L6,Lβ;L3〜L5)の間の電位差を検出可能な電圧検出手段(44,46,48,Sa,Sb;30b)と、前記電圧検出手段によって検出された前記電位差に基づき、前記導電部材のオープン異常が生じている旨判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明において、導電部材のオープン異常が生じると、バイパス経路に流れる組電池の充放電電流が大きくなる。充放電電流が大きくなると、バイパス経路に設けられた電圧降下素子の電圧降下量が大きくなることから、導電部材及び導電部材に直列接続された単位電池を挟む一対の電気経路間の電位差が小さくなる。このため、上記発明では、導電部材のオープン異常の有無を判断するためのパラメータとして、上記電位差を用いた。こうした上記発明によれば、導電部材に隣接する一対の電気経路に過電圧が印加される事態に対処しつつ、導電部材のオープン異常を適切に検出することができる。
第1の実施形態にかかる組電池及び電池監視ユニットを示す図。 同実施形態にかかるスタック間ワイアのオープン異常の検出手法を示す図。 同実施形態にかかるオープン異常検出処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる電圧検出タイミングを示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる組電池及び電池監視ユニットを示す図。 同実施形態にかかるスタック間ワイアのオープン異常の検出手法を示す図。 第3の実施形態にかかる組電池及び電池監視ユニットを示す図。 第4の実施形態にかかる組電池及び電池監視ユニットを示す図。 同実施形態にかかるスタック間ワイアのオープン異常の検出手法を示す図。 同実施形態にかかる電圧検出タイミングを示すタイムチャート。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる組電池の異常検出装置を車載主機としての回転機(モータジェネレータ)の電源となる車載高電圧バッテリに適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、高電圧バッテリとしての組電池10は、車載高電圧システムを構成する複数の電池セルの直列接続体であり、その端子間電圧が例えば100V以上の高電圧となる。組電池10は、車載主機としてのモータジェネレータの電源となったり、モータジェネレータの回生制御によって生成される電力を貯蔵したりする。なお、本実施形態では、電池セルとして、リチウムイオン2次電池を用いている。
ちなみに、本実施形態では、組電池10として、2つのセルグループ(電池スタックともいう)である第1のセルグループCG1及び第2のセルグループCG2によって構成されているものを例示した。ここで、これらセルグループCG1,CG2のそれぞれは、隣接する複数個の電池セルの直列接続体として構成されている。本実施形態では、隣接する2個の電池セルの直列接続体によって単位電池が形成され、第1のセルグループCG1として、2つの単位電池C1,C2によって構成されているものを例示し、第2のセルグループCG2として、4個の単位電池C3〜C6によって構成されているものを例示した。特に、本実施形態では、第1のセルグループCG1を構成する単位電池を第1,第2の単位電池C1,C2と称すこととし、第2のセルグループCG2を構成する単位電池を第3〜第6の単位電池C3〜C6と称すこととする。なお、本実施形態において、組電池10を構成する電池セルのそれぞれは、個体差を除き、互いに同一の構成であるとする。より詳しくは、これら電池セルのそれぞれは、充電率(SOC:満充電電荷量に対する実際の充電量の比率)に対する開放端電圧の関係や、満充電電荷量、内部抵抗値等が互いに同一であるとする。
組電池10を構成する複数の単位電池C1〜C6のそれぞれは、電池監視ユニット20によって監視される。電池監視ユニット20は、第1〜第3の監視IC30a〜30c、電圧検出ユニット40、及びマイコン50を備えている。
第1〜第3の監視IC30a〜30cのそれぞれは、複数個(2個)の単位電池の直列接続体である監視ブロック(「監視対象」に相当)毎に設けられている集積回路であり、監視ブロックを構成する単位電池のそれぞれの端子間電圧を検出し、検出された端子間電圧に基づき、単位電池の状態が過充電状態又は過放電状態であるか否かを監視する。詳しくは、第1の監視IC30aは、第1の単位電池C1及び第2の単位電池C2の直列接続体を監視ブロックとし、第2の監視IC30bは、第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体を監視ブロックとし、第3の監視IC30cは、第5の単位電池C5及び第6の単位電池C6の直列接続体を監視ブロックとする。
第1〜第3の監視IC30a〜30cと、第1〜第6の単位電池C1〜C6とは、一対の電気経路によって接続されている。詳しくは、第1のセルグループCG1において、第1の単位電池C1の負極端子には、第1の電気経路L1を介して第1の監視IC30aが接続され、第1の単位電池C1の正極端子及び第2の単位電池C2の負極端子には、第2の電気経路L2を介して第1の監視IC30aが接続されている。また、第2の単位電池C2の正極端子には、第3の電気経路L3を介して第1の監視IC30aが接続されている。第1の監視IC30aは、一対の電気経路である第1,第2の電気経路L1,L2を介して第1の単位電池C1の端子間電圧を検出し、第2,第3の電気経路L2,L3を介して第2の単位電池C2の端子間電圧を検出する。
一方、第2のセルグループにおいて、第3の単位電池C3の負極端子には、第4の電気経路L4を介して第2の監視IC30bが接続され、第3の単位電池C3の正極端子及び第4の単位電池C4の負極端子には、第5の電気経路L5を介して第2の監視IC30bが接続されている。また、第4の単位電池C4の正極端子には、第6の電気経路L6を介して第2の監視IC30bが接続されている。第2の監視IC30bは、一対の電気経路である第4,第5の電気経路L4,L5を介して第3の単位電池C3の端子間電圧を検出し、第5,第6の電気経路L5,L6を介して第4の単位電池C4の端子間電圧を検出する。
他方、第2のセルグループにおいて、第5の単位電池C5の負極端子には、第7の電気経路L7を介して第3の監視IC30cが接続され、第5の単位電池C5の正極端子及び第6の単位電池C6の負極端子には、第8の電気経路L8を介して第3の監視IC30cが接続されている。また、第6の単位電池C6の正極端子には、第9の電気経路L9を介して第3の監視IC30cが接続されている。第3の監視IC30cは、一対の電気経路である第7,第8の電気経路L7,L8を介して第5の単位電池C5の端子間電圧を検出し、第8,第9の電気経路L8,L9を介して第6の単位電池C6の端子間電圧を検出する。
なお、第iの電気経路(i=1〜9)には、監視IC30a〜30cへと流れる電流を制限するための第iの抵抗体Riが設けられている。
電圧検出ユニット40は、第1〜第3の監視IC30a〜30cのそれぞれに対応する監視ブロックの端子間電圧を検出するためのものである。電圧検出ユニット40は、マルチプレクサ42、フライングキャパシタ44、第1の出力スイッチSa、第2の出力スイッチSb、差動増幅回路46及びAD変換器48を備えている。
詳しくは、マルチプレクサ42は、第1〜第4のサンプリングスイッチSW1〜SW4(例えばSSR:Solid State Relay)を備え、監視ブロックを第1の入力ラインLα及び第2の入力ラインLβに接続するために用いられる。具体的には、第1の電気経路L1のうち第1の抵抗体R1よりも第1の監視IC30a側には、第1の入力側抵抗体RI1及び第1のサンプリングスイッチSW1を介して第2の入力ラインLβが接続され、第4の電気経路L4のうち第4の抵抗体R4よりも第2の監視IC30b側には、第2の入力側抵抗体RI2及び第2のサンプリングスイッチSW2を介して第1の入力ラインLαが接続されている。また、第6の電気経路L6のうち第6の抵抗体R6よりも第2の監視IC30b側には、第3の入力側抵抗体RI3及び第3のサンプリングスイッチSW3を介して第2の入力ラインLβが接続され、第9の電気経路L9のうち第9の抵抗体R9よりも第3の監視IC30c側には、第4の入力側抵抗体RI4及び第4のサンプリングスイッチSW4を介して第1の入力ラインLαが接続されている。マルチプレクサ42は、マイコン50の指令に基づき、第1のセルグループCG1及び第2のセルグループCG2を構成する監視ブロックの端子間電圧を順次検出すべく、第1〜第4のサンプリングスイッチSW1〜SW4を開操作(オフ操作)又は閉操作(オン操作)する。
第1の入力ラインLα及び第2の入力ラインLβの間には、フライングキャパシタ44が接続されている。なお、本実施形態では、フライングキャパシタ44として、一対のキャパシタの直列接続体を用いている。これは、一対のキャパシタのうちいずれかがショート異常となる場合であっても、電池監視ユニット20の電圧検出機能が直ぐに失われることを回避するためである。
フライングキャパシタ44の両端には、第1,第2の出力スイッチSa,Sb(例えばSSR)を介して差動増幅回路46の入力側が接続されている。差動増幅回路46から出力されるアナログ信号は、AD変換器48によってデジタル信号に変換される。AD変換器48によって変換されたデジタル信号は、マイコン50に入力される。なお、本実施形態において、第1〜第4のサンプリングスイッチSW1〜SW4が「入力側開閉手段」を構成し、第1,第2の出力スイッチSa,Sbが「出力側開閉手段」を構成する。また、差動増幅回路46が「キャパシタ電圧検出手段」を構成する。さらに、フライングキャパシタ44、差動増幅回路46、AD変換器48及び第1,第2の出力スイッチSa,Sbが「電圧検出手段」を構成する。
マイコン50は、第1〜第4のサンプリングスイッチSW1〜SW4や、第1,第2の出力スイッチSa,Sbをオフ操作又はオン操作することで、差動増幅回路46を介して各監視ブロックの端子間電圧を検出する。具体的には、例えば、監視ブロックとしての第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体の端子間電圧を検出する場合、マイコン50は、第1,第2の出力スイッチSa,Sbをオフ操作した状態で、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2をオン操作することで、フライングキャパシタ44を充電する。そして、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2をオフ操作に切り替えてかつ第1,第2の出力スイッチSa,Sbをオン操作に切り替えることで、差動増幅回路46を介して上記端子間電圧を検出する。
なお、こうした電圧検出手法は、組電池10を含む高電圧システムの基準電位と、マイコン50を含む低電圧システムの基準電位とが相違しているため、これらシステム間を電気的に絶縁しつつ電圧を検出するために採用される。ちなみに、本実施形態では、高電圧システムの基準電位が組電池10の負極電位に設定され、低電圧システムの基準電位が組電池10の正極電位と負極電位との中央値である車体電位に設定されている。
第1〜第3の監視IC30a〜30cは、これら監視IC30a〜30cのそれぞれに対応する監視ブロックの監視を指示する指示信号が、第1〜第3の監視IC30a〜30cのうち高電位側の監視ICから低電位側の監視ICへと順次伝達可能なように形成されたシリアルラインSLによって接続(いわゆるディジチェーン接続)されている。詳しくは、シリアルラインSLは、上記指示信号がマイコン50から第1〜第3の監視IC30a〜30cを順次通り、マイコン50へと戻るリング状に形成されている。具体的には、マイコン50から出力される上記指示信号は、低電圧システム及び高電圧システムの間を絶縁しつつ低電圧システムから高電圧システムへと信号を伝達する第1の絶縁素子52a(例えばフォトカプラ)、及びシリアルラインSLを介して第3の監視IC30cに入力される。その後、シリアルラインSLを介して第1の監視IC30aまで伝達された指示信号は、高電圧システム及び低電圧システムの間を絶縁しつつ高電圧システムから低電圧システムへと信号を伝達する第2の絶縁素子52b(例えばフォトカプラ)を介してマイコン50に入力される。ディジチェーン接続方式によれば、絶縁素子の数を増大させることなく、第1〜第3の監視IC30cによる監視結果を上記指示信号に含ませてマイコン50に伝達することができる。なお、本実施形態において、マイコン50が「指示信号授受手段」を構成する。
第1のセルグループCG1の正極端子(第2の単位電池C2の正極端子)と第2のセルグループCG2の負極端子(第3の単位電池C3の負極端子)とは、「導電部材」としてのスタック間ワイア60によって接続されている。また、第3の電気経路L3のうち第3の抵抗体R3よりも第1の監視IC30a側と、第4の電気経路L4のうち第4の抵抗体R4よりも第2の監視IC30b側とは、バイパス経路62によって接続されている。そして、バイパス経路62には、本実施形態の特徴的構成である第1のツェナーダイオード70a及び第2のツェナーダイオード70bの直列接続体が設けられている。詳しくは、第1のツェナーダイオード70a及び第2のツェナーダイオード70bのアノード同士が接続されている。これらツェナーダイオード70a,70bは、スタック間ワイア60のオープン異常を検出するために設けられている。
つまり、バイパス経路62によって第3の電気経路L3及び第4の電気経路L4を短絡しないと、スタック間ワイア60のオープン異常が生じる場合、例えば第2の監視IC30bに過電圧が印加されるときに第2の監視IC30bの信頼性が低下し得る。また、ディジチェーン接続方式においてバイパス経路62が設けられていないと、スタック間ワイア60のオープン異常が生じることに起因して、例えば第4の電気経路L4において電圧変動が生じ得る。この場合、第2の監視IC30bによる第3の単位電池C3の監視結果が異常(過放電状態又は過充電状態)である旨が、上記指示信号に含まれることとなる。そして、この指示信号がシリアルラインSLを介してマイコン50に伝達されることで、マイコン50において第3の単位電池C3が異常である旨判断されることがある。すなわち、第1〜第3の監視IC30a〜30c間の通信安定性が低下する懸念がある。こうした事態を回避すべく、第3の電気経路L3及び第4の電気経路L4の間をバイパス経路62によって短絡することで、監視ICを過電圧から保護し、また、上記電圧変動を抑制している。ただし、こうした構成を採用する場合、スタック間ワイア60のオープン異常を検出することができなくなる問題が新たに生じることとなる。
なお、マイコン50において異常判断されることを回避すべく、ディジチェーン接続に代えて、第1〜第3の監視IC30a〜30cのそれぞれとマイコン50とを絶縁素子(例えばフォトカプラ)によって各別に接続する構成の採用も考えられる。ただし、この場合、監視IC毎に絶縁素子を用いる必要があることから、電池監視ユニット20のコストが増大する懸念がある。
こうした問題を解決すべく、第1,第2のツェナーダイオード70a,70bをバイパス経路62に設けた。ここで、本実施形態において、第1のツェナーダイオード70aが、組電池10に放電電流が流れる場合において、自身の端子間電圧が規定電圧(ブレークダウン電圧VZ)を超えた場合にバイパス経路62のうち低電位側から高電位側への電流の流通を許容する「電圧降下素子」に相当する。また、本実施形態において、第2のツェナーダイオード70bが、組電池10に充電電流が流れる場合において、自身の端子間電圧が規定電圧(ブレークダウン電圧VZ)を超えた場合にバイパス経路62のうち高電位側から低電位側への電流の流通を許容する「電圧降下素子」に相当する。
続いて、図2を用いて、スタック間ワイア60のオープン異常の検出手法について説明する。ここで、図2は、スタック間ワイア60のオープン異常が生じる状況下、組電池10の放電電流が流れる場合を示す。
スタック間ワイア60のオープン異常が生じない場合、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2がオン操作される状況下におけるフライングキャパシタ44の充電電圧(具体的には、充電電圧の収束値Vom)は、第1の単位電池C1及び第2の単位電池C2の直列接続体の端子間電圧V12となる。これに対し、スタック間ワイア60のオープン異常が生じる場合には、図2に示すように、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2がオン操作されると、第1の単位電池C1、第2の単位電池C2、第3の電気経路L3、バイパス経路62、第4の電気経路L4、第1の入力ラインLα、フライングキャパシタ44、第2の入力ラインLβ及び第1の電気経路L1を備える閉回路に電流が流れ、フライングキャパシタ44が充電される。このため、フライングキャパシタ44の充電電圧は、第1の単位電池C1及び第2の単位電池C2の直列接続体の端子間電圧V12から、第1のツェナーダイオード70aのブレークダウン電圧VZと、第2のツェナーダイオード70bの順方向電圧VAとを減算した値となる。この点に着目し、スタック間ワイア60及びこれに直列接続された第1,第2の単位電池C1,C2の直列接続体に隣接する一対の電気経路(第1の単位電池C1の負極端子から第1の電気経路L1及び第2の入力ラインLβを介してフライングキャパシタ44に至る電気経路、及び第3の単位電池C3の負極端子から第4の電気経路L4及び第1の入力ラインLαを介してフライングキャパシタ44に至る電気経路)の間の電位差に基づき、スタック間ワイア60のオープン異常を検出することができる。
なお、組電池10の充電電流が流れる場合においても、第2のツェナーダイオード70bが設置されているため、放電電流が流れる場合と同様に、スタック間ワイア60のオープン異常を検出することができる。
図3に、本実施形態にかかるスタック間ワイア60のオープン異常検出処理の手順を示す。この処理は、マイコン50によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2のオン操作によって検出された第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体の端子間電圧(以下、判断用電圧Vd)を取得する。ここで、本実施形態では、図4に示すように、第1,第2の出力スイッチSa,Sbがオフ操作される状況下において第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2をオン操作するタイミング(時刻t1)から、第3の単位電池C3、第4の単位電池C4、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2、フライングキャパシタ44を備える閉回路の時定数τが経過するタイミング(時刻t2)以降において、異常検出処理で用いる判断用電圧Vd(フライングキャパシタ44の充電電圧Vc)の検出を許可する。ここで、図4には、判断用電圧Vdの検出タイミングを、上記閉回路の時定数τが経過するタイミング(時刻t2)以降の時刻t3とした場合を例示した。なお、上記時定数τは、上記閉回路における抵抗値及びフライングキャパシタ44の静電容量によって定まる値である。また、本実施形態において、図4に示したように判断用電圧Vdの検出を許可する処理が「許可手段」を構成する。
先の図3の説明に戻り、続くステップS12では、判断用電圧Vdが閾値電圧Vth未満であるか否かを判断する。この処理は、スタック間ワイア60のオープン異常が生じているか否かを判断するための処理である。ここで、本実施形態では、第2,第3のサンプリングスイッチSW2,SW3をオン操作することにより、第3の単位電池C3の負極端子から第4の電気経路L4及び第1の入力ラインLαを介してフライングキャパシタ44に至るまでの電気経路と、第4の単位電池C4の正極端子から第6の電気経路L6及び第2の入力ラインLβを介してフライングキャパシタ44に至るまでの電気経路とを介して検出された第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体の端子間電圧V34を閾値電圧Vthとして設定する。なお、本実施形態において、上記端子間電圧V34を閾値電圧Vthとして設定する一連の処理が「閾値設定手段」を構成する。
ステップS12において肯定判断された場合には、ステップS14に進み、スタック間ワイア60のオープン異常が生じている旨判断する。ちなみに、上記オープン異常が生じている旨判断された場合、その旨を外部(例えば、車両制御を統括する制御装置等、マイコン50よりも上位の制御装置)に通知する処理も併せて行うことが望ましい。また、本実施形態において、ステップS12,S14の処理が「判断手段」を構成する。
なお、上記ステップS12において否定判断された場合や、ステップS14の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)バイパス経路62に第1のツェナーダイオード70a及び第2のツェナーダイオード70bを設けた。組電池10に充放電電流が流れる状況下、スタック間ワイア60のオープン異常が生じると、バイパス経路62に流れる充放電電流が大きくなる。このため、例えば放電電流が流れる場合において、バイパス経路62の電圧降下量が、第1のツェナーダイオード70aのブレークダウン電圧VZ及び第2のツェナーダイオード70bの順方向電圧VAの加算値だけ大きくなることから、電圧検出ユニット40によって検出される判断用電圧Vdが低くなる。このため、本実施形態によれば、過電圧が印加された場合における第2の監視IC30b等の信頼性の低下の回避、第1〜第3の監視IC30a〜30c間の通信安定性、及びディジチェーン接続方式による電池監視ユニット20のコスト低減効果を実現しつつ、スタック間ワイア60のオープン異常を適切に検出することができる。
特に、本実施形態では、「電圧降下素子」としてツェナーダイオードを用いたことが、バイパス経路62における電圧降下量を大きくすることによってスタック間ワイア60のオープン異常の検出精度を高めることに大きく寄与している。
(2)第1,第2の出力スイッチSa,Sbがオフ操作される状況下において第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2をオン操作するタイミングから、第1の単位電池C1、第2の単位電池C2、第2のサンプリングスイッチSW2、フライングキャパシタ44及び第1のサンプリングスイッチSW1を備える閉回路の時定数τが経過するタイミング以降において判断用電圧Vdの検出を許可した。こうした構成によれば、スタック間ワイア60のオープン異常が生じる場合におけるバイパス経路62の電圧降下の影響を、判断用電圧Vdに十分反映させることができる。このため、スタック間ワイア60のオープン異常の検出精度を高めることができる。
(3)第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体の端子間電圧V34を閾値電圧Vthとして設定した。こうした構成によれば、例えば閾値電圧Vthの設定用に電池監視ユニット20に新たな部品を追加することなく、閾値電圧Vthを適切に設定することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、スタック間ワイア60及びこれに直列接続された第3,第4の単位電池C3,C4の直列接続体に隣接する一対の電気経路の間の電位差を判断用電圧Vdとして用いる。
図5に、本実施形態にかかる電池監視ユニット20の構成を示す。なお、図5において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、マルチプレクサ42の備える第2のサンプリングスイッチSW2が、第4の電気経路L4に代えて、第3の電気経路L3に接続されている。
続いて、図6を用いて、スタック間ワイア60のオープン異常の検出手法について説明する。ここで、図6は、先の図2に対応する図である。
スタック間ワイア60のオープン異常が生じない場合、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2がオン操作される状況下におけるフライングキャパシタ44の充電電圧は、第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体の端子間電圧V34となる。これに対し、スタック間ワイア60のオープン異常が生じる場合には、図6に示すように、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2がオン操作されると、第3の単位電池C3、第4の単位電池C4、第6の電気経路L6、第2の入力ラインLβ、フライングキャパシタ44、第1の入力ラインLα、第3の電気経路L3、バイパス経路62及び第4の電気経路L4を備える閉回路に電流が流れ、フライングキャパシタ44が充電される。このため、フライングキャパシタ44の充電電圧は、第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体の端子間電圧V34から、第1のツェナーダイオード70aのブレークダウン電圧VZと、第2のツェナーダイオード70bの順方向電圧VAとを減算した値となる。したがって、本実施形態においても、スタック間ワイア60のオープン異常を検出することができる。
ちなみに、本実施形態では、第1,第2のサンプリングスイッチSW2,SW3をオン操作することにより検出された第1の単位電池C1及び第2の単位電池C2の直列接続体の端子間電圧V12を閾値電圧Vthとして設定すればよい。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、「電圧降下素子」として、図7に示すように、通常のダイオード72を用いる。詳しくは、ダイオード72は、そのアノードが第3の電気経路L3側に接続されてかつカソードが第4の電気経路L4側に接続されている。ダイオード72は、スタック間ワイア60のオープン異常を検出すべく、組電池10の放電電流が流れる場合においてバイパス経路62に電圧降下を生じさせるために設けられている。なお、図7において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態で得られる効果に準じた効果を得ることはできる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、「電圧降下素子」として、図8に示すように、抵抗体74を用いる。なお、図8において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
続いて、図9を用いて、スタック間ワイア60のオープン異常の検出手法について説明する。ここで、図9は、先の図2に対応する図である。
図示されるように、スタック間ワイア60のオープン異常が生じる場合、第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2がオン操作されると、第1の単位電池C1、第2の単位電池C2、第3の電気経路L3、バイパス経路62、第4の電気経路L4、第1の入力ラインLα、フライングキャパシタ44、第2の入力ラインLβ及び第1の電気経路L1を備える閉回路に電流が流れ、フライングキャパシタ44が充電される。ここで、バイパス経路62に抵抗体74が設けられていることから、フライングキャパシタ44の充電電圧Vcは、この電圧がその上限値に到達する以前において、第1の単位電池C1及び第2の単位電池C2の直列接続体の端子間電圧V12から抵抗体74の電圧降下量VRを減算した値となる。ただし、この電圧降下量VRは、フライングキャパシタ44の充電電荷量が増大することに伴って低下する。特に、フライングキャパシタ44の充電電圧がその上限値になると、スタック間ワイア60のオープン異常が生じる場合であっても、上記充電電圧Vcが上記端子間電圧V12と一致することから、スタック間ワイア60のオープン異常の検出精度が低下する。
こうした事態を回避すべく、本実施形態では、図10に示すように、第1,第2の出力スイッチSa,Sbがオフ操作される状況下において第1,第2のサンプリングスイッチSW1,SW2をオン操作するタイミング(時刻t1)から、第1の単位電池C1、第2の単位電池C2、第1のサンプリングスイッチSW1、フライングキャパシタ44及び第2のサンプリングスイッチSW2を備える閉回路の時定数τが経過するタイミング(時刻t3)までの期間において、異常検出処理で用いる判断用電圧Vd(フライングキャパシタ44の充電電圧Vc)の検出を許可する。ここで、図10には、判断用電圧Vdの検出タイミングを、上記閉回路の時定数τが経過するタイミング(時刻t3)以前の時刻t2とした場合を例示した。ちなみに、本実施形態において、閾値電圧Vthとして設定する第3,第4の単位電池C3,C4の直列接続体の端子間電圧V34も、図10に示した手法で検出することとなる。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・閾値電圧Vthの設定手法としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、閾値電圧Vthを予め定められた固定値として設定してもよい。
・上記各実施形態では、隣接する監視ICのそれぞれに対応する監視ブロック同士を接続するようにスタック間ワイア60が備えられたがこれに限らない。例えば、1つの監視ICに対応する監視ブロックを構成する複数の単位電池を2分し、2分された単位電池同士を接続するようにスタック間ワイアが備えられていてもよい。
・「電圧降下素子」の設置手法としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、上記第1の実施形態において、以下(A)〜(C)のようにしてもよい。
(A)第1のツェナーダイオード70a及び第2のツェナーダイオード70bのカソード同士を接続してもよい。
(B)第1のツェナーダイオード70a又は第2のツェナーダイオード70bのいずれかをバイパス経路62に設けてもよい。
(C)第1のツェナーダイオード70a及び第2のツェナーダイオード70bのうち少なくとも一方をバイパス経路62に複数個設けてもよい。
また、例えば、上記第3の実施形態において、第3の電気経路L3側にカソードが接続されてかつ第4の電気経路L4側にアノードが接続されるようにダイオードを設けてもよい。この場合、組電池10の充電電流が流れる場合においてスタック間ワイア60のオープン異常を検出することができる。
・「電圧検出手段」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らず、例えば、電圧検出機能を有する監視ICであってもよい。この場合、例えば上記第1の実施形態において、第2の単位電池C2の正極端子から、第3の電気経路L3、バイパス経路62及び第4の電気経路L4を介して第2の監視IC30bに至る電気経路と、第5の電気経路L5との間の電位差を判断用電圧Vdとして用いることで、スタック間ワイア60のオープン異常を検出することができる。すなわち、スタック間ワイア60のオープン異常検出処理の実行主体は、第2の監視IC30bとなる。
・「電圧検出手段」の検出対象となる「一対の電気経路間の電位差」としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、上記第1の実施形態において、第4の単位電池C4の正極端子から第6の電気経路L6及び第2の入力ラインLβを介してフライングキャパシタ44に至る電気経路と、第1の単位電池C1の負極端子から第1の電気経路L1及び第1の入力ラインLαを介してフライングキャパシタ44に至る電気経路との間の電位差であってもよい。この場合であっても、スタック間ワイア60及びこれに直列接続された第1〜第4の単位電池C1〜C4を挟むこととなるため、上記電位差に基づきスタック間ワイア60のオープン異常を検出することができる。
・「電圧検出手段」としては、第1,第4のサンプリングスイッチSW1,SW4がオン操作される状況下、組電池10の両端に接続された一対の電気経路(第1の単位電池C1の負極端子から第1の電気経路L1及び第2の入力ラインLβを介してフライングキャパシタ44に至る電気経路、並びに第6の単位電池C6の正極端子から第9の電気経路L9及び第1の入力ラインLαを介してフライングキャパシタ44に至る電気経路)の間の電位差(総電圧)を検出するものであってもよい。この場合であっても、スタック間ワイア60のオープン異常が生じたときにおいて検出される総電圧が低下することから、スタック間ワイア60のオープン異常を検出することができる。
・「閾値設定手段」としては、上記第1の実施形態で説明したように、電圧検出ユニット40によって検出された第3の単位電池C3及び第4の単位電池C4の直列接続体の端子間電圧V34をそのまま閾値電圧Vthとして設定するものに限らない。例えば、第3〜第6の単位電池C3〜C6の直列接続体の端子間電圧V36を電圧検出ユニット40によって検出し、検出された上記端子間電圧V36を「2」で除算した値を閾値電圧Vthとして設定してもよい。
・上記第2の実施形態において、第1,第2のツェナーダイオード70a,70bに代えて、上記第3の実施形態で説明したダイオード72や、上記第4の実施形態で説明した抵抗体74をバイパス経路62に設けてもよい。
・監視ICの監視対象としては、複数個の単位電池の直列接続体に限らず、1個の単位電池であってもよい。また、監視ICの監視対象となる単位電池の数は、監視IC毎に相違してもよい。
・「単位電池」としては、複数個の電池セルの直列接続体に限らず、1個の電池セルであってもよい。
・上記各実施形態において、第1のセルグループCG1を構成する単位電池の数と、第2のセルグループCG2を構成する単位電池の数とが相違していてもよい。
・「導電部材」としては、ワイヤに限らない。例えば、組電池を構成するセルグループのうちバスバーによって接続されたセルグループもあることから、「導電部材」をバスバーとしてもよい。
・「電池セル」としては、リチウムイオン2次電池に限らず、例えばニッケル水素2次電池であってもよい。
10…組電池、44…フライングキャパシタ、46…差動増幅回路、48…AD変換器、60…スタック間ワイア、62…バイパス経路、70a,70b…第1,第2のツェナーダイオード、CG1,CG2…第1,第2のセルグループ、C1〜C6…第1〜第6の単位電池、L1〜L9…第1〜第9の電気経路、Lα…第1の入力ライン、Lβ…第2の入力ライン、Sa,Sb…第1,第2の出力スイッチ。

Claims (11)

  1. 複数個の電池セルの直列接続体であるセルグループ(CG1,CG2)を複数直列接続してなる組電池(10)に適用され、
    前記セルグループを構成する前記電池セルの1個、又は該セルグループを構成する前記電池セルの複数個の直列接続体のいずれかを単位電池(C1〜C6)と定義し、
    複数の前記セルグループのそれぞれについて、該セルグループを構成する前記単位電池の両端に接続された一対の電気経路(L1〜L9,Lα,Lβ)と、
    隣接する前記セルグループのうち一方の正極端子及び他方の負極端子同士を接続する導電部材(60)と、
    前記導電部材の両端のうち第1端に接続された前記電気経路(L3)及び第2端に接続された前記電気経路(L4)同士を接続するバイパス経路(62)と、
    前記バイパス経路に設けられ、自身に電流が流れることで電圧降下を生じる電圧降下素子(70a,70b;72;74)と、
    複数の前記単位電池のうち一部であってかつ前記導電部材に直列接続された前記単位電池(C1,C2;C3,C4;C3)及び前記導電部材の直列接続体の両端に接続された一対の前記電気経路(L4,Lα,L1,Lβ;L3,Lα,L6,Lβ;L3〜L5)の間の電位差を検出可能な電圧検出手段(44,46,48,Sa,Sb;30b)と、
    前記電圧検出手段によって検出された前記電位差が閾値未満であることに基づき、前記導電部材のオープン異常が生じている旨判断する判断手段と、
    複数の前記電気経路のうち前記単位電池(C3,C4)を挟んでかつ前記導電部材を挟まない一対の電気経路(L4,Lα,L6,Lβ)の間の電位差に基づき、前記閾値を設定する閾値設定手段と、
    を備えることを特徴とする組電池の異常検出装置。
  2. 前記電圧降下素子は、ツェナーダイオード(70a,70b)であることを特徴とする請求項1に記載の組電池の異常検出装置。
  3. 前記電圧検出手段は、
    フライングキャパシタ(44)と、
    前記単位電池及び前記フライングキャパシタの間を開閉する入力側開閉手段(SW1〜SW4)と、
    前記フライングキャパシタの充電電圧を検出するキャパシタ電圧検出手段(46)と、
    前記フライングキャパシタ及び前記キャパシタ電圧検出手段の間を開閉する出力側開閉手段(Sa,Sb)と、
    を有し、
    前記出力側開閉手段が開操作される状況下において前記入力側開閉手段を閉操作するタイミングから、前記電圧検出手段の検出対象に含まれる前記単位電池、前記入力側開閉手段及び前記フライングキャパシタを備える閉回路の時定数が経過するタイミング以降において前記判断手段で用いられる前記電位差の検出を許可する許可手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の組電池の異常検出装置。
  4. 前記電圧降下素子は、抵抗体(74)であることを特徴とする請求項1に記載の組電池の異常検出装置。
  5. 複数個の電池セルの直列接続体であるセルグループ(CG1,CG2)を複数直列接続してなる組電池(10)に適用され、
    前記セルグループを構成する前記電池セルの1個、又は該セルグループを構成する前記電池セルの複数個の直列接続体のいずれかを単位電池(C1〜C6)と定義し、
    複数の前記セルグループのそれぞれについて、該セルグループを構成する前記単位電池の両端に接続された一対の電気経路(L1〜L9,Lα,Lβ)と、
    隣接する前記セルグループのうち一方の正極端子及び他方の負極端子同士を接続する導電部材(60)と、
    前記導電部材の両端のうち第1端に接続された前記電気経路(L3)及び第2端に接続された前記電気経路(L4)同士を接続するバイパス経路(62)と、
    前記バイパス経路に設けられ、自身に電流が流れることで電圧降下を生じる電圧降下素子(70a,70b)と、
    複数の前記電気経路のうち前記導電部材及び該導電部材に直列接続された前記単位電池(C1,C2;C3,C4;C1〜C6;C3)を挟む一対の電気経路(L4,Lα,L1,Lβ;L3,Lα,L6,Lβ;L1,Lβ,L9,Lα;L3〜L5)の間の電位差を検出可能な電圧検出手段(44,46,48,Sa,Sb;30b)と、
    前記電圧検出手段によって検出された前記電位差に基づき、前記導電部材のオープン異常が生じている旨判断する判断手段と、を備え、
    前記電圧降下素子は、アノード同士が接続された第1のツェナーダイオード(70a)及び第2のツェナーダイオード(70b)の直列接続体、又はカソード同士が接続された第1のツェナーダイオード及び第2のツェナーダイオードの直列接続体であることを特徴とする組電池の異常検出装置。
  6. 前記電圧検出手段は、
    フライングキャパシタ(44)と、
    前記単位電池及び前記フライングキャパシタの間を開閉する入力側開閉手段(SW1〜SW4)と、
    前記フライングキャパシタの充電電圧を検出するキャパシタ電圧検出手段(46)と、
    前記フライングキャパシタ及び前記キャパシタ電圧検出手段の間を開閉する出力側開閉手段(Sa,Sb)と、
    を有し、
    前記出力側開閉手段が開操作される状況下において前記入力側開閉手段を閉操作するタイミングから、前記電圧検出手段の検出対象に含まれる前記単位電池、前記入力側開閉手段及び前記フライングキャパシタを備える閉回路の時定数が経過するタイミング以降において前記判断手段で用いられる前記電位差の検出を許可する許可手段を更に備えることを特徴とする請求項5記載の組電池の異常検出装置。
  7. 複数個の電池セルの直列接続体であるセルグループ(CG1,CG2)を複数直列接続してなる組電池(10)に適用され、
    前記セルグループを構成する前記電池セルの1個、又は該セルグループを構成する前記電池セルの複数個の直列接続体のいずれかを単位電池(C1〜C6)と定義し、
    複数の前記セルグループのそれぞれについて、該セルグループを構成する前記単位電池の両端に接続された一対の電気経路(L1〜L9,Lα,Lβ)と、
    隣接する前記セルグループのうち一方の正極端子及び他方の負極端子同士を接続する導電部材(60)と、
    前記導電部材の両端のうち第1端に接続された前記電気経路(L3)及び第2端に接続された前記電気経路(L4)同士を接続するバイパス経路(62)と、
    前記バイパス経路に設けられ、自身に電流が流れることで電圧降下を生じる抵抗体(74)と、
    複数の前記電気経路のうち前記導電部材及び該導電部材に直列接続された前記単位電池(C1,C2;C3,C4;C1〜C6;C3)を挟む一対の電気経路(L4,Lα,L1,Lβ;L3,Lα,L6,Lβ;L1,Lβ,L9,Lα;L3〜L5)の間の電位差を検出可能な電圧検出手段(44,46,48,Sa,Sb)と、
    前記電圧検出手段によって検出された前記電位差に基づき、前記導電部材のオープン異常が生じている旨判断する判断手段と、を備え、
    前記電圧検出手段は、
    フライングキャパシタ(44)と、
    前記単位電池及び前記フライングキャパシタの間を開閉する入力側開閉手段(SW1〜SW4)と、
    前記フライングキャパシタの充電電圧を検出するキャパシタ電圧検出手段(46)と、
    前記フライングキャパシタ及び前記キャパシタ電圧検出手段の間を開閉する出力側開閉手段(Sa,Sb)と、
    を有し、
    前記出力側開閉手段が開操作される状況下において前記入力側開閉手段を閉操作するタイミングから、前記電圧検出手段の検出対象に含まれる前記単位電池、前記入力側開閉手段及び前記フライングキャパシタを備える閉回路の時定数が経過するタイミングまでの期間において前記判断手段で用いられる前記電位差の検出を許可する許可手段を備えることを特徴とする組電池の異常検出装置。
  8. 前記電圧検出手段は、複数の前記単位電池のうち一部であってかつ前記導電部材に直列接続された前記単位電池(C1,C2;C3,C4;C3)及び前記導電部材の直列接続体の両端に接続された一対の前記電気経路(L4,Lα,L1,Lβ;L3,Lα,L6,Lβ;L3〜L5)の間の電位差を検出可能であることを特徴とする請求項5又は6に記載の組電池の異常検出装置。
  9. 前記電圧検出手段は、前記組電池の両端に接続された一対の前記電気経路(L1,Lβ,L9,Lα)の間の電位差を検出可能であることを特徴とする請求項5又は6に記載の組電池の異常検出装置。
  10. 1個の前記単位電池、又は複数個の前記単位電池の直列接続体のいずれかである監視対象毎に設けられ、該監視対象の状態を監視する集積回路である監視IC(30a〜30c)を更に備え、
    前記一対の電気経路には、前記単位電池の両端及び該単位電池に対応する前記監視ICの間を接続する一対の電気経路(L1〜L9)が含まれ、
    前記電圧検出手段には、複数の前記監視ICが含まれ、
    前記判断手段は、前記監視ICに備えられてかつ、該監視ICによって検出された前記電位差に基づき、前記導電部材のオープン異常が生じている旨判断することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の組電池の異常検出装置。
  11. 1個の前記単位電池、又は複数個の前記単位電池の直列接続体のいずれかである監視対象毎に設けられ、該監視対象の状態を監視する集積回路である監視IC(30a〜30c)と、
    複数の前記監視ICのそれぞれに監視を指示する指示信号が、複数の前記監視ICのうち高電位側の監視ICから低電位側の監視ICへと順次伝達可能なように形成されたシリアルライン(SL)と、
    複数の前記監視ICのうち最も高電位側の監視ICに対して前記指示信号を出力し、また、複数の前記監視ICのそれぞれの監視結果が含まれた前記指示信号を複数の前記監視ICのうち最も低電位側の監視ICから受け取る指示信号授受手段(50)と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の組電池の異常検出装置。
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