JP6474643B2 - 異常判定装置、異常判定方法および組電池システム - Google Patents

異常判定装置、異常判定方法および組電池システム Download PDF

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Description

本発明は、異常判定装置、異常判定方法および組電池システムに関する。
従来、直列接続された複数の電池セルを有する電池スタックを直列に接続した組電池が、例えば電気自動車やハイブリッド型自動車などの電源として用いられている。組電池には、かかる組電池に異常が発生しているか否かを判定する異常判定装置が接続される。
組電池に発生する異常として、例えば隣接する2つの電池スタック間を接続する接続部材が切断される等によって、2つの電池スタックの端子間が開放状態になる、いわゆるオープン異常がある。従来の装置では、接続部材の両端を接続するバイパス経路にツェナーダイオードを設けることで、電池スタック間のオープン異常を判定するようにしている(例えば特許文献1参照)。
特開2014−183671号公報
しかしながら、従来の異常検出装置は、異常を検出するためにツェナーダイオードが必要であり、回路の部品点数が増加するという問題がある。回路の部品点数が増加すると、回路規模の増加や製造コストの増加といった問題が生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回路の部品点数の増加を抑制することができる異常判定装置、異常判定方法及び組電池システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数の電池セルが直列接続された複数の電池スタックと複数の前記電池スタックを電気的に接続する接続部材とを有する組電池の異常を判定する異常判定装置であって、キャパシタと、検出部と、充電経路選択部と、放電経路選択部と、判定部とを備える。キャパシタは、前記電池スタックと並列に接続される。検出部は、前記キャパシタの両端の電圧を検出する。充電経路選択部は、前記キャパシタを充電する場合に、前記キャパシタの充電経路を選択する。放電経路選択部は、前記キャパシタを放電する場合に、前記接続部材と、前記キャパシタとを含む放電経路を選択する。判定部は、前記キャパシタを放電した後の前記キャパシタの電圧に基づいて前記組電池の異常を判定する。
本発明によれば、回路の部品点数の増加を抑制することができる。
図1は、実施形態に係る組電池システムの構成を示す図である。 図2は、充電経路選択部が選択する充電経路の一例を示す図である。 図3は、放電経路選択部が選択する放電経路の一例を示す図である。 図4は、放電経路選択部が選択する放電経路の一例を示す図である。 図5は、制御部による組電池の異常判定について説明する図である。 図6は、異常判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図7は、異常判定処理の処理手順の他の例を示すフローチャートである。 図8は、充放電システムの概要を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する異常判定装置、異常判定方法および組電池システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<組電池システムの構成>
図1は、実施形態に係る組電池システム100の構成例を示す図である。図1に示す組電池システム100は、組電池1と、組電池1の異常を判定する異常判定装置として動作する監視装置2とを備える。
組電池1は、接続部材L10−m(m=1〜N−1、N:自然数、以下、接続部材L10とも称する)を介して直列に接続される複数の電池スタックB1−n(n=1〜N、N:自然数、以下、電池スタックB1とも称する)を有する。複数の電池スタックB1−nは、直列に接続される複数の電池セルを有する。図1の例では、直列接続される7個の電池セルを有する2個の電池スタックB1−1、B1−2が接続部材L10を介して直列接続される。
監視装置2は、キャパシタCを用いて電池スタックB1の電圧をいわゆるフライングキャパシタ方式で検出する装置であって、フライングキャパシタ部10、検出部20及び制御部30を備える。このように監視装置2は、電池スタックB1の電圧を検出する電圧検出装置としても動作する。
フライングキャパシタ部10は、キャパシタCと、電池スタックB1との間に設けられる第1切替部11と、キャパシタCと検出部20との間に設けられる第2切替部12とを備える。また、フライングキャパシタ部10は、第1切替部11と第2切替部12とを接続する接続ラインL1を備える。また、フライングキャパシタ部10は、接続ラインL1から分岐してキャパシタCに接続し、キャパシタCの充電時には充電方向に電流が流れ、放電時には充電方向と逆向きの放電方向に電流が流れる分岐ラインL2を備える。かかる分岐ラインL2は単一のラインである。
また、フライングキャパシタ部10は、電池スタックB1とキャパシタCとの間で、第1切替部11と直列に接続される抵抗R11、R12、R21、R22を備える。第2切替部12と検出部20との間に設けられる抵抗R3、R4を備える。なお、図1に示す抵抗R3およびR4のライン上の位置は一例であり、第2切替部12の後段のライン上であれば、他の位置に設けてもよい。また設ける抵抗の数を変更してもよい。
第1切替部11は、一端が電池スタックB1の負極端子に接続され、他端がキャパシタCの一端に接続される複数の第1スイッチS1−1、S1−2(以下、第1スイッチS1とも称する)と、一端が電池スタックB1の正極端子に接続され、他端がキャパシタCの他端に接続される複数の第2スイッチS2−1、S2−2(以下、第2スイッチS2とも称する)とを有する。第1切替部11は、制御部30からの指示に応じて第1スイッチS1及び第2スイッチS2のオン状態及びオフ状態を切り替える。このように、第1切替部11は、電池スタックB1とキャパシタCとの間の接続状態を切り替える第1切替手段として動作する。
第2切替部12は、一端がキャパシタCの一端に接続され、他端が検出部20に接続される第3スイッチS3と、一端がキャパシタCの一端に接続され、他端が検出部20に接続される第4スイッチS4とを有する。第2切替部12は、制御部30からの指示に応じて第3、第4スイッチS3、S4のオン状態及びオフ状態を切り替える。このように、第2切替部12は、キャパシタCと検出部20との間の接続状態を切り替える第2切替手段として動作する。なお、上述した第1〜第4スイッチS1〜S4として、例えばリレーを用いてもよい。
キャパシタCは、第2切替部12によって検出部20から切り離された状態で、第1切替部11を介して電池スタックB1−1、B1−2のいずれか1つと並列に接続される。これにより、キャパシタCは並列に接続された電池スタックB1によって充電される。また、キャパシタCは、第1切替部11によって電池スタックB1から切り離された状態で、第2切替部12を介して検出部20に接続される。これにより、検出部20は、キャパシタCの両端の電圧を電池スタックB1の電圧として検出する。このように、監視装置2は、キャパシタCを用いたフライングキャパシタ方式によって電池スタックB1の電圧を検出する。なお、差動増幅回路を第2切替部12と検出部20との間に設け、検出部20がその差動増幅回路の出力に基づき、キャパシタCの電圧を検出するようにしてもよい。
また、キャパシタCは、第2切替部12によって検出部20から切り離された状態で、第1切替部11を介して接続部材L10に接続される。これにより、接続部材L10を含む放電経路(図3の放電経路P2参照)に電流が流れ、キャパシタCは放電される。
抵抗R11、R12は、第1スイッチS1と電池スタックB1−1、B1−2との間で、第1スイッチS1と直列に接続される。また、抵抗R21、R22は、第2スイッチS2と電池スタックB1−1、B1−2との間で第2スイッチS2と直列に接続される。抵抗R11、R12、R21、R22は、電池スタックB1からフライングキャパシタ部10へ流れる電流を制限する電流制限抵抗として動作する。
また、抵抗R11、R12、R21、R22は、第1切替部11を介してキャパシタCと接続されることで、キャパシタCに電荷を充電する充電抵抗として、および、キャパシタCの電荷を放電する放電抵抗として動作する。なお、電池スタックの電圧検出時間を短くするためには、充電時間を短くする、すなわち充電時定数を小さくすることが望ましいため、抵抗R11、R12、R21、R22は比較的小さな抵抗値としている。従って、抵抗R11、R12、R21、R22を含む放電経路(図4の放電経路P3)で放電する場合も、放電時定数が小さくなり、放電時間も短くなる。
なお、図1では、抵抗R11、R12、R21、R22が電池スタックB1と第1切替部11との間に設けられているが、例えば第1切替部11とキャパシタCとの間に設けてもよい。
抵抗R3は、一端が第3スイッチS3に接続し、他端が検出部20に接続するとともにグランドに接地する。抵抗R4は、一端が第4スイッチS4に接続し、他端が検出部20に接続するとともにグランドに接地する。抵抗R3、R4は、キャパシタCから検出部20へ流れる電流を制限する電流制限抵抗として動作する。
検出部20は、キャパシタCの両端の電圧を検出する。具体的には、検出部20は、A/D変換部21を有し、かかるA/D変換部21を用いてキャパシタCの両端の電圧をアナログ値からデジタル値に変換し、制御部30に出力する。検出部20は、制御部30の指示に応じて、キャパシタCの充電後の電圧(以下、キャパシタCの充電電圧と称する)を電池スタックB1の電圧として検出する。また、検出部20は、制御部30の指示に応じてキャパシタCの放電後の電圧(以下、キャパシタCの放電電圧と称する)を検出する。
制御部30は、第1切替部11及び第2切替部12を制御する。制御部30は、充電経路選択部31、放電経路選択部32及び判定部33を備える。充電経路選択部31は、キャパシタCを充電する場合に、電圧を検出する電池スタックB1及びキャパシタCを含む充電経路P1(図2の充電経路P1参照)を選択する。放電経路選択部32は、検出部20によってキャパシタCの電圧を検出するまでは放電経路P2を選択する。また、放電経路選択部32は、キャパシタCの電圧の検出後にキャパシタCを放電する場合、キャパシタCと接続部材L10を含む放電経路P3を選択する。充電経路P1及び放電経路P2、P3の詳細については図2、図3及び図4を用いて後述する。
判定部33は、キャパシタCを放電経路P3で放電した後のキャパシタCの電圧に基づいて組電池1の異常を判定する。具体的には、判定部33は、キャパシタCの放電電圧が閾値より大きい場合に、放電経路P3に含まれる接続部材L10にオープン異常が発生したと判定する。判定部33による異常判定の詳細は図5を用いて後述する。
制御部30は、キャパシタCの充電時に充電経路P1が選択され、放電時に放電経路P3が選択されるように、第1切替部11及び第2切替部12を制御する。また制御部30は、キャパシタCの充電電圧又は放電電圧を検出するように検出部20を制御するとともに、電圧検出時に放電経路P2が選択され、キャパシタCと電池スタックB1とが切り離された状態でキャパシタCと検出部20が接続されるように第1切替部11及び第2切替部12を制御する。また、制御部30は、検出部20が検出した電池スタックB1の電圧に基づいて電池スタックB1の充電状態を監視する。
<充電経路P1の選択>
続いて、図2を用いて、制御部30の充電経路選択部31が選択する充電経路P1の詳細について説明する。図2は、充電経路選択部31が選択する充電経路P1の一例を示す図である。なお、図2では、電池スタックB1−1の電圧を検出する場合について図示している。
まず、充電経路選択部31は、制御部30から電池スタックB1−1の充電経路P1を選択するよう指示を受けると、電池スタックB1−1とキャパシタCとが並列に接続される充電経路P1を選択する。
具体的には、図2に示すように、充電経路選択部31は、電池スタックB1−1、抵抗R11、R21、第1スイッチS1−1、第2スイッチS2−1、キャパシタC及び分岐ラインL2を含む充電経路P1を選択する。
すなわち、制御部30は、フライングキャパシタ部10に充電経路P1の閉回路が形成されるよう、第1、第2切替部11、12を制御する。具体的には、制御部30は、電池スタックB1−1と接続する第1、第2スイッチS1−1、S2−1がオン状態となり、それ以外のスイッチS1−2、S2−2、S3、S4がオフ状態となるよう制御する。
これにより、フライングキャパシタ部10には、図2の矢印で示す方向に電流が流れ、上述したように充電時定数が小さいことから比較的短時間でキャパシタCが充電される。ここで、キャパシタCを充電する場合に分岐ラインL2に流れる電流の向きを、以下では「充電方向」とする。
なお、ここでは、電圧の検出対象となる電池スタックB1−1を制御部30が決定する場合について説明したが、充電経路選択部31が検出対象となる電池スタックB1を決定するようにしてもよい。この場合、充電経路選択部31が決定した電池スタックB1−1とキャパシタCとが接続されるように、制御部30は、第1、第2スイッチS1−1、S2−1がオン状態、それ以外のスイッチS1−2、S2−2、S3、S4がオフ状態となるよう制御する。
また、制御部30が電圧の検出対象として電池スタックB1−2を選択した場合、制御部30は、電池スタックB1−2とキャパシタCとが接続されるように、第1、第2スイッチS1−2、S2−2がオン状態、それ以外のスイッチS1−1、S2−1、S3、S4がオフ状態となるよう制御する。
<放電経路P2の選択>
次に、図3を用いて、制御部30の放電経路選択部32が選択する放電経路P2の詳細について説明する。図3は、放電経路選択部32が選択する放電経路P2の一例を示す図である。
検出部20が電池スタックB1の電圧の検出する場合、制御部30は放電経路P2を選択するよう放電経路選択部32に指示する。放電経路選択部32は、制御部30から放電経路P2を選択するよう指示を受けると、抵抗R3、R4とキャパシタCとが接続される放電経路P2を選択する。具体的には、放電経路選択部32は、キャパシタC、第3、第4スイッチS3、S4、抵抗R3、R4及び分岐ラインL2を含む放電経路P2を選択する。
すなわち、制御部30は、フライングキャパシタ部10に放電経路P2の閉回路が形成されるように、第1、第2切替部11、12を制御する。具体的には、制御部30は、第1、第2スイッチS1、S2がオフ状態となり、第3、第4スイッチS3、S4がオン状態となるよう制御する。
これにより、フライングキャパシタ部10には、図3の矢印で示す方向に電流が流れ、上述したように放電時定数が大きいことから比較的長時間でキャパシタCが放電する。ここで、キャパシタCを放電する場合に分岐ラインL2に流れる電流の向きを、以下では「放電方向」とする。かかる放電方向は、上述した充電方向とは逆向きとなる。このように充電方向に流れる電流と放電方向に流れる電流とが単一のラインである分岐ラインL2に流れる。このように1本のラインにより充電経路の一部と放電経路の一部とが形成される。
本実施形態では、充電経路選択部31及び放電経路選択部32が、分岐ラインL2を含む充電経路P1、放電経路P2をそれぞれ選択する。これにより、キャパシタCに接続するラインとして、充電時にキャパシタCに電荷を蓄積する充電ラインと、電圧検出時に電荷を放出する放電ラインとを別に設ける必要がなくなる。したがって、例えばダイオードなど充電ライン、放電ラインそれぞれに流れる電流の向きを制限する回路素子を設ける必要がなくなり、監視装置2の部品点数の増加を抑制することができる。
また、充電経路P1によりキャパシタCを充電した後に検出部20がキャパシタCの両端の電圧を電池スタックB1の電圧として検出する場合、放電経路選択部32が放電経路P2を選択することで、電池スタックB1の電圧を正確に計測することができるようになる。以下、電池スタックB1の電圧、すなわちキャパシタCの電圧を正確に計測できる理由について説明する。
電池スタックB1の電圧を正確に計測するためには、スイッチS3、S4をオンして放電経路を形成した瞬間のキャパシタCの電圧をAD変換して計測する必要がある。放電経路の時定数が小さいとAD変換する時点でのキャパシタCの電圧低下量が大きくなり正確なスタック電圧を計測できなくなってしまう。それに対し、本実施形態の放電経路P2のように抵抗R3およびR4の抵抗値が比較的大きい、すなわち放電時定数が大きいと、A/D変換部21でAD変換する時点でのキャパシタCの電圧低下量が小さくなり、放電開始直後にキャパシタCの正確な電圧を検出できる。
<放電経路P3の選択>
次に、図4を用いて、制御部30の放電経路選択部32が選択する放電経路P3の詳細について説明する。図4は、放電経路選択部32が選択する放電経路P3の一例を示す図である。
検出部20が放電経路P2により電池スタックB1の電圧を検出すると、放電経路選択部32は、制御部30から放電経路P3に切替えるよう指示を受けて、接続部材L10とキャパシタCとが接続される放電経路P3を選択する。具体的には、放電経路選択部32は、接続部材L10、抵抗R12、R21、第1スイッチS1−2、第2スイッチS2−1及びキャパシタCを含む放電経路P3を選択する。
すなわち、制御部30は、フライングキャパシタ部10に放電経路P3の閉回路が形成されるように、第1、第2切替部11、12を制御する。具体的には、制御部30は、第1スイッチS1−2、第2スイッチS2−1がオン状態となり、第1スイッチS1−1、第2スイッチS2−2、第3、第4スイッチS3、S4がオフ状態となるよう制御する。これにより、フライングキャパシタ部10には、図4の矢印で示す方向に電流が流れ、キャパシタCが放電する。
なお、放電経路P3に含まれる抵抗R12、R21の抵抗値は、放電経路P2に含まれる抵抗R3、R4の抵抗値より小さく設定されている。すなわち、放電経路P3の第2放電時定数は放電経路P2の第1放電時定数より小さい。
このように、放電経路選択部32は、第1放電時定数を有し、キャパシタCからの放電電流を流す放電経路P2と、第1放電時定数よりも時定数の小さい第2放電時定数を有し、キャパシタCからの放電電流を流す放電経路P3とのいずれかの放電経路を選択する選択手段としても動作する。なお、例えば制御部30が、放電経路選択部32とは別に選択手段をさらに有する構成としてもよい。
以下、放電経路選択部32が電圧検出時には放電経路P2を選択し、キャパシタCの放電時には放電経路P3を選択することで、回路規模の増加を抑制しつつ、キャパシタCに充電された電池スタックB1の正確な電圧を検出でき、キャパシタCの放電時間を短くすることができる理由について説明する。
一般的に、抵抗R12、および、R21は、検出部20側の抵抗R3、R4に比べて抵抗値が小さい。その理由の1つとして、充電時間を短くするには充電時定数を小さくする、すなわち抵抗R11〜R22の抵抗値を小さくすることが望ましく、また上述したようにスタック電圧を正確に測定するには放電時定数を大きくする、すなわち抵抗R3、R4の抵抗値を大きくすることが望ましいということがあげられる。例えば、抵抗R3、R4の抵抗値が数kΩであり、抵抗R1、R2の抵抗値は数百Ωである。
そこで、本実施形態では、放電経路選択部32が、検出部20が放電経路P2により電池スタックB1の電圧検出を完了した後は、放電経路を放電経路P2から接続部材L10を含む放電経路P3に切替えて、第1スイッチS1−2に直列接続する抵抗R12と、第2スイッチS2−1に直列接続する抵抗R21とを放電抵抗とする。これにより、放電経路P3に含まれる抵抗値を、抵抗R3、R4を放電抵抗とした放電経路P2で放電し場合に比べ小さくすることができ、すなわち、放電時定数を小さくでき、放電経路P3の回路の過渡応答の長さ、すなわちキャパシタCの放電時間を短くすることができる。
また、抵抗R12、および、R21を放電抵抗とすることで、充電時の充電抵抗を放電抵抗に兼用することができ、新たな抵抗を追加することなく、放電経路P3の抵抗値を放電経路P2の抵抗値と比べて小さくすることができる。したがって、回路規模の増加を抑制しつつキャパシタCの放電時間を短くすることができる。なお、第2放電時定数を有する放電経路としては、第1放電時定数よりも小さい放電時定数を有するものであれば、接続部材L10を有する経路とは別に設けた放電経路としてもよい。これにより少なくともキャパシタCの放電時間を短縮できる。
このように、監視装置2は、接続部材L10を含む放電経路P3に電流を流すことでキャパシタCを放電する。そのため、キャパシタCを放電するための回路素子を別途設ける必要がなく、監視装置2の部品点数の増加を抑制することができる。すなわち、監視装置2の回路規模の増加を抑制することができ、製造コストの増加を抑制することができる。
なお、ここでは、放電経路P3を制御部30が決定する場合について説明したが、放電経路選択部32が放電経路P3を決定するようにしてもよい。この場合、充電経路選択部32が決定した放電経路P3の閉回路が形成されるように、制御部30は、第1スイッチS1−2、第2スイッチS2−1がオン状態、第1スイッチS1−1、第2スイッチS2−2、第3、第4スイッチS3、S4がオフ状態となるよう制御する。
<判定部33による異常判定>
図5を用いて、制御部30の判定部33による組電池1の異常判定の詳細について説明する。図5は、本実施形態に係る制御部30による組電池1の異常判定について説明する図である。
接続部材L10が切断される、あるいは組電池1の組み立て時に接続部材L10を配置し忘れるといった理由により、電池スタックB1−1、B1−2間にオープン異常が発生する場合がある。例えば、組電池1を保護するために接続部材L10としてヒューズを用いる場合、組電池1に大電流が流れるとヒューズ(接続部材L10)が切断される。制御部30の判定部33は、このように電池スタックB1間にオープン異常が発生したか否かを判定する。
具体的には、判定部33は、キャパシタCの放電電圧に基づいて組電池1にオープン異常が発生したか否か判定する。以下、キャパシタCの放電電圧に基づいてオープン異常の発生を判定できる理由について説明する。
図4で説明したように、制御部30は放電経路P3として接続部材L10を含む経路を選択する。これにより、フライングキャパシタ部10に接続部材L10を含む閉回路が形成され、キャパシタCが放電される。
しかしながら、図5に示すように接続部材L10の切断等によって、組電池1にオープン異常が発生した場合、放電経路P3の一部が切断され、フライングキャパシタ部10に閉回路が形成されなくなる。そのため、キャパシタCは放電されず、充電電圧を維持した状態となる。
そこで、判定部33は、キャパシタCの放電電圧が閾値Vthより大きい場合、キャパシタCが放電されていない、すなわち組電池1にオープン異常が発生したと判定する。
なお、閾値Vthは、予め決められた値としてもよく、あるいはキャパシタCの充電電圧に応じて判定部33が設定するようにしてもよい。判定部33がキャパシタCの充電電圧に応じて閾値Vthを設定する場合、検出部20が検出したキャパシタの両端の電圧よりも低い値となるように閾値Vthを設定する。判定部33は、放電電圧が閾値Vth以上の電圧を維持した状態の場合に、オープン異常が発生したと判定する。このようにキャパシタCの充電電圧に応じて閾値の値を変更できるようにすることで、キャパシタCの充電電圧が変動した場合であっても、判定部33が組電池1にオープン異常が発生したと判定することができる。
また、閾値Vthは、キャパシタCの過渡応答に応じて決定するようにしてもよい。このとき、制御部30が、放電途中のキャパシタCの電圧と閾値Vthとを比較することで、放電電圧が充電電圧に比べて低下しているか否かによってキャパシタCが放電しているか否か判定するようにしてもよい。このように、キャパシタCの放電途中に、組電池1に異常が発生したか否か判定することで、組電池1の異常の判定時間を短縮することができる。
<異常判定処理>
続いて、図6を用いて、制御部30が実行する異常判定処理について説明する。図6は、異常判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。ここでは、制御部30が電池スタックB1の各電圧を検出する電圧検出処理と同時に異常判定処理を行う場合について説明する。
まず、制御部30は、スタック指定変数nを初期化(n=0)し(ステップS101)、次にスタック指定変数n=n+1とする(ステップS102)。制御部30は、電圧を検出する電池スタックB1としてn番目の電池スタックB1−nを選択する(ステップS103)。ここでは、n=1であるため、制御部30は、電池スタックB1−1を選択する。
次に、制御部30は、電池スタックB1−1を含む充電経路P1を選択する(ステップS104)。すなわち、制御部30は、フライングキャパシタ部10に充電経路P1の閉回路が形成されるように第1、第2切替部11、12を制御する。具体的には、制御部30は、第1切替部11の第1、第2スイッチS1、S2がオン状態となり、第2切替部12の第3、第4スイッチS3、S4がオフ状態となるように制御する。これにより、電池スタックB1−1の電圧がキャパシタCに充電される。
制御部30は、ステップS105で第1、第2切替部11、12を制御した後、キャパシタCの充電が完了するのに要するであろう予め定めた所定期間T1が経過するのを待つ(ステップS105)。この所定期間T1の経過後に時定数の大きい放電経路P2の閉回路を形成してキャパシタCの充電電圧を電池スタックB1−1の電圧として検出するよう第1、第2切替部11、12を制御する(ステップS106)。具体的には、制御部30は、第1切替部11の第1、第2スイッチS1、S2がオフ状態となり、第2切替部12の第3、第4スイッチS3、S4がオン状態となるように制御する。これにより、検出部20がキャパシタCと接続され、接続された瞬間のキャパシタCの両端の電圧を検出する(ステップS107)。
検出部20が電圧を検出すると、制御部30はオープン異常が発生したか判定する接続部材L10−mを選択する(ステップS108)。図6の処理では、制御部30は電圧を検出した電池スタックB1に接続する接続部材L10を選択する。具体的には、n<Nの場合、m=nの接続部材L10−nを選択し、n=Nの場合、m=N−1の接続部材L10−(N−1)を選択する。
制御部30は、ステップS108で選択した接続部材L10を含む放電経路P3を選択する(ステップS109)。このように、制御部30は放電経路を、放電経路P2より時定数の小さい放電経路P3に切り替えてキャパシタCを放電させる。換言すると、ステップS107で制御部30は、検出部20が電池スタックB1の電圧検出を完了するまでは、放電経路P2を選択し、検出部20が電池スタックB1の電圧検出を完了した後は、放電経路をP3に切替える。具体的には、制御部30は、フライングキャパシタ部10に放電経路P2の閉回路が形成されるように第1スイッチS1−2及び第2スイッチS2−1がオン状態となり、第1スイッチS1−1、第2スイッチS2−1及び第3、第4スイッチS3、S4がオフ状態となるよう第1、第2切替部11、12を制御する。
制御部30は、ステップS109で第1、第2切替部11、12を制御した後、所定期間T2の経過後に時定数の大きい放電経路P2の閉回路を形成してキャパシタCの放電電圧を検出するよう第1、第2切替部11、12を制御する(ステップS110)。具体的には、制御部30は、第1切替部11の第1、第2スイッチS1、S2がオフ状態となり、第2切替部12の第3、第4スイッチS3、S4がオン状態となるように制御する。これにより、検出部20がキャパシタCと接続され、接続された瞬間のキャパシタCの両端の電圧を検出する。
制御部30は、ステップS110で検出したキャパシタCの放電電圧と閾値Vthとを比較する(ステップS111)。比較の結果、キャパシタCの放電電圧が閾値Vthより大きい場合(ステップS111のYes)、制御部30は、組電池1にオープン異常が発生したと判定し(ステップS112)、処理を終了する。すなわち、制御部30は、放電経路P3による放電後のキャパシタCの電圧が閾値Vhよりも大きい場合に、オープン異常が発生したと判定する。
一方、キャパシタCの放電電圧が閾値Vth以下の場合(ステップS111のNo)、制御部30は、全ての電池スタックB1の電圧を検出したか否か判定する(ステップS113)。具体的には、スタック指定変数nが電池スタックB1の個数N以上である場合(ステップS113のYes)、制御部30は、全ての電池スタックB1の電圧を検出するとともに組電池1は正常であると判定して処理を終了する。
スタック指定変数nが電池スタックB1の個数Nより小さい場合(ステップS113のNo)、制御部30はステップS102に戻る。
なお、所定期間T1、T2は、キャパシタCが定常状態になるまでの過渡応答の時間を考慮して決定される時間であり、充電経路P1、放電経路P2の閉回路に含まれるキャパシタCの容量値及び抵抗R11、R12、R21、R22の抵抗値に応じた時定数によって決定される。
また、上述した異常判定処理では、電圧電位の低い接続部材L10−1から順に異常を判定するようにしているがこれに限られない。電圧電位の高い接続部材L10−(N−1)から順に異常を判定するようにしてもよく、ランダムに判定するようにしてもよい。
なお、接続部材L10の異常を判定する順序は、例えば監視装置2が有する記憶部(図示せず)に記憶するようにしてもよい。この場合、記憶部が接続部材L10を選択する順番に記憶するようにしてもよく、あるいはオン状態とする第1、第2スイッチS1、S2の順番を記憶するようにしてもよい。制御部30は、記憶部に記憶されている接続部材L10あるいは第1、第2スイッチS1、S2の順番を読み出すことで、異常を判定する接続部材L10あるいは放電経路P2を選択するようにしてもよい。
また、電池スタックB1の電圧の検出順序も同様に記憶部(図示せず)に記憶するようにしてもよい。
<異常判定処理の他の例>
図7を用いて、制御部30が実行する異常判定処理の他の例について説明する。図7は、異常判定処理の処理手順の他の例を示すフローチャートである。図7の異常判定処理では、制御部30は、キャパシタCの放電電圧が閾値Vthを超える回数が複数回となった場合にオープン異常が発生したと判定する。なお、ステップS101〜ステップS111までの処理は図6に示す異常判定処理と同じであるため説明を省略する。
制御部30は、キャパシタCの放電電圧が閾値Vthを超えた回数をカウントする異常カウンタS1及び放電電圧が閾値Vth以下であった回数をカウントする正常カウンタS2を有している。制御部30は、キャパシタCの放電電圧が閾値Vthより大きい場合(ステップS111のYes)、異常カウンタS1の値に「1」を加え、正常カウンタS2の値を初期化して0とする(ステップS114)。
次に、制御部30は、異常カウンタS1と閾値TH1とを比較する(ステップS115)。比較の結果、異常カウンタS1が閾値TH1以上である場合(ステップS115のYes)、組電池1にオープン異常が発生したと判定し(ステップS116)、異常カウンタS1及び正常カウンタS2の値をリセットして、処理を終了する。一方、異常カウンタS1が閾値TH1未満である場合(ステップS115のNo)、制御部30はステップS113に進む。
次に、制御部30は、キャパシタCの放電電圧が閾値Vth以下の場合(ステップS111のNo)、異常カウンタS1の値を初期化して0とし、正常カウンタS2の値に「1」を加える(ステップS117)。制御部30は、正常カウンタS2と閾値TH2とを比較する(ステップS118)。
比較の結果、正常カウンタS2が閾値TH2以上である場合(ステップS118のYes)、組電池1にオープン異常は発生しておらず正常であると判定し(ステップS119)、異常カウンタS1及び正常カウンタS2の値をリセットして、ステップS113に進む。一方、正常カウンタS2が閾値TH2未満である場合(ステップS118のNo)、制御部30はステップS113に進む。
このように、制御部30がキャパシタCの放電電圧が複数回閾値Vthを超える場合にオープン異常が発生したと判定することで、制御部30によるオープン異常の誤判定を抑制することができる。
図7の異常判定処理では、異常カウンタS1または正常カウンタS2の値を「1」増やすと、ステップS116で異常判定されない限りステップS113に進むが、本実施形態に係る異常判定処理はこれに限られない。例えば、ステップS119で正常判定された場合にステップS113に進み、それ以外の場合(ステップS115のNo、ステップS118のNo)、ステップS105に戻るようにしてもよい。このように、ステップS107で選択された接続部材L10−mがオープン異常であるか否か判定してから、制御部30が次の接続部材L10−(m+1)を選択するようにしてもよい。
なお、図6、図7に示す異常判定処理は、電池スタックB1の電圧を検出する電圧検出処理を同時に実行しているが、電池スタックB1の電圧は必ずしも検出する必要はない。制御部30がキャパシタCに充電される電荷が放電経路P3を介して放電されているか否か判定できればよく、例えば組電池1とは異なる電池(図示せず)を用いてキャパシタCを充電するようにしてもよい。
また、上述した異常判定処理では、電池スタックB1の電圧を検出するタイミングで異常判定を行うようにしているが、異常判定処理を行うタイミングはこれに限られない。例えば組電池システム100や充放電システムST1(図8参照)の出荷時や電源投入時に処理を行うようにしてもよく、所定間隔で行うようにしてもよい。
<充放電システムへの適用例>
次に、図8を用いて、図1に示す組電池システム100を充放電システムST1に適用した場合について説明する。図8は、充放電システムST1の概要を示す図である。図8に示す、充放電システムST1は、ハイブリッド自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、及び、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)等の車両駆動用電源として用いられる。
充放電システムST1は、組電池1と、電池監視システムWS1と、車両制御装置200と、モータ300と、電圧変換器400と、リレー500とを含むシステムである。また、電池監視システムWS1は、モニタIC34等を備えた複数のサテライト基板3と、監視装置2とを含むシステムである。また、充放電システムST1に含まれる組電池1と監視装置2とが図1に示す組電池システム100に相当する。
図8の組電池1は、車体と絶縁された電池であり、複数のブロックにより構成されている。1つのブロックでは16の電池セルが互いに直列に接続され、これら16の電池セルが1つのサテライト基板3に設けられたモニタIC34と電気的に接続されている。そのため、1つのブロックの各電池セルの電圧は、1つのサテライト基板3に設けられたモニタIC34により計測される。
なお、1つのサテライト基板3には第1モニタIC34aと、第2モニタIC34bとの2つのモニタICが設けられており、第1モニタIC34a及び第2モニタIC34bが、1つのブロックの電池セルを二分して、8セルずつを1つのグループとして受け持つようになっている。なお、この8セルにより構成されるグループが図1の電池スタックB1に相当する。また、接続部材L10−mは、複数の電池スタックB1−nのうち隣接する電池スタックB1を電気的に接続する。
監視装置2は、複数の電池セルのそれぞれの個別電圧を監視すると共に、各電池スタックB1の電圧を監視する。つまり、組電池1の充電状態を監視する。具体的には、モニタIC34は、監視装置2から通信ラインL3を介して受信する電圧計測要求に基づいて複数の電池セルのそれぞれの個別電圧(以下、「セル電圧」とも称する)を計測し、通信ラインL3を介して計測結果を監視装置2に送信する。
監視装置2は、モニタIC34からセル電圧を受信すると共に、通信ラインL4を介してキャパシタC(図1参照)に電池スタックB1の電圧(以下、「スタック電圧」と称する)を充電することによりスタック電圧を直接測定して充電状態を監視する。このように、監視装置2は、組電池1の充電状態を監視する監視装置として動作すると共に、スタック電圧を検出する電圧検出装置としても動作する。
監視装置2は、モニタIC34が正常に動作しているか否かを判定する判定装置としても動作する。例えば、監視装置2は、モニタIC34から受信した各電池セルの個別電圧を加算することで算出したスタック電圧と直接検出したスタック電圧とを比較し、両者の差が許容値より大きい場合にモニタIC34が異常であると判定する。監視装置2は、モニタIC34が異常であると判断した場合には、フェールセーフ機能を実行する。
また、上述したように監視装置2は、組電池1のオープン異常を判定する異常判定装置としても動作する。監視装置2は、組電池1にオープン異常が発生したと判定した場合にも、フェールセーフ機能を実行する。例えば、監視装置2は、リレー500を切り離して、電池セルに対する充放電が行われないようにするフェールセーフ機能を実行する。
車両制御装置200は、組電池1の充電状態に応じて、組電池1に対する充放電を行う。具体的には、組電池1が過充電の場合、車両制御装置200は、電圧変換器400を用いて組電池1に充電された電圧を直流から交流の電圧に変換し、モータ300を駆動させる。その結果、組電池1の電圧は放電される。
また、組電池1が過放電の場合、車両制御装置200は、電圧変換器400を用いて回生制動によりモータ300が発電した電圧を交流から直流の電圧に変換する。その結果、組電池1には電圧が充電される。このように、車両制御装置200は、監視装置2から取得した組電池1の充電状態に基づいて組電池1の電圧を監視し、監視結果に応じた制御を実行する。
上述したように、本実施形態に係る監視装置2は、接続部材L10を含む放電経路P2を選択し、放電後のキャパシタCの電圧に基づいて接続部材L10のオープン異常を判定する。これにより、オープン異常を判定するための回路素子を別途設ける必要がなく、監視装置2の部品点数の増加を抑制することができる。すなわち、監視装置2の回路規模の増加を抑制することができ、製造コストの増加を抑制することができる。
また、本実施形態に係る監視装置2を、例えばハイブリッド自動車等の車両駆動用電源として用いられる充放電システムST1に適用することで、充放電システムST1の部品点数の増加を抑制することができる。
また、本実施形態に係る監視装置2とサテライト基板3とを別々の設ける以外に、一体として設けてもよい。
また、本実施形態において、複数の電池セルを備えたものを電池スタックとして説明したが、このように複数の電池セルを備える構成であれば電池ブロックなどと称してもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 組電池
2 監視装置
3 サテライト基板
10 フライングキャパシタ部
11 第1切替部
12 第2切替部
20 検出部
30 制御部
31 充電経路選択部
32 放電経路選択部
33 判定部
34 モニタIC
100 組電池システム
200 車両制御装置
300 モータ
400 電圧変換器
500 リレー

Claims (6)

  1. 複数の電池セルが直列接続された複数の電池スタックと複数の前記電池スタックを電気的に接続する接続部材とを有する組電池の異常を判定する異常判定装置であって、
    前記電池スタックと並列に接続されるキャパシタと、
    前記キャパシタの両端の電圧を検出する検出手段と、
    前記キャパシタを充電する場合に、前記キャパシタの充電経路を選択する充電経路選択手段と、
    前記キャパシタを放電する場合に、第1放電時定数を有し、前記接続部材を介さずに前記キャパシタからの放電電流を流す第1放電経路と、前記第1放電時定数よりも時定数の小さい第2放電時定数を有し、前記接続部材を介して前記キャパシタからの放電電流を流す第2放電経路とのいずれかの放電経路を選択する放電経路選択手段と、
    前記キャパシタを放電した後の前記キャパシタの電圧に基づいて前記組電池の異常を判定する判定手段と
    を備え
    前記検出手段は、前記放電経路選択手段によって前記放電経路として前記第1放電経路が選択された場合および前記第2放電経路が選択された場合のそれぞれで、前記キャパシタの電圧を検出し、
    前記放電経路選択手段は、前記第1放電経路を選択して前記検出手段によって前記キャパシタの電圧が検出された後に、前記放電経路を前記第2放電経路に切替え、
    前記判定手段は、前記放電経路が前記第2放電経路に切替えられた後に前記検出手段で検出された前記キャパシタの電圧に基づき、前記組電池の異常を判定すること
    を特徴とする異常判定装置。
  2. 前記判定手段は、
    前記キャパシタの電圧が閾値より大きい場合に、前記放電経路に含まれる前記接続部材に異常が発生したと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の異常判定装置。
  3. 前記判定手段は、
    前記キャパシタを複数回放電した場合の、各放電後の電圧に基づいて前記組電池の異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の異常判定装置。
  4. 前記判定手段は、
    複数の前記電池セルの各電圧の合計値と、前記検出手段によって検出した電圧との比較結果に基づいて前記組電池の異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の異常判定装置。
  5. 複数の電池セルが直列接続された複数の電池スタックと複数の前記電池スタックを電気的に接続する接続部材とを有する組電池の異常を判定する異常判定方法であって、
    前記電池スタックと並列に接続されるキャパシタを充電する場合に、前記キャパシタの充電経路を選択する充電経路選択工程と、
    前記キャパシタを放電する場合に、第1放電時定数を有し、前記接続部材を介さずに前記キャパシタからの放電電流を流す第1放電経路と、前記第1放電時定数よりも時定数の小さい第2放電時定数を有し、前記接続部材を介して前記キャパシタからの放電電流を流す第2放電経路とのいずれかの放電経路を選択する放電経路選択工程と、
    前記キャパシタの両端の電圧を検出する検出工程と、
    前記キャパシタを放電した後の前記キャパシタの電圧に基づいて前記組電池の異常を判定する判定工程と
    を含み、
    前記検出工程は、前記放電経路選択工程によって前記放電経路として前記第1放電経路が選択された場合および前記第2放電経路が選択された場合のそれぞれで、前記キャパシタの電圧を検出し、
    前記放電経路選択工程は、前記第1放電経路を選択して前記検出工程によって前記キャパシタの電圧が検出された後に、前記放電経路を前記第2放電経路に切替え、
    前記判定工程は、前記放電経路が前記第2放電経路に切替えられた後に前記検出工程で検出された前記キャパシタの電圧に基づき、前記組電池の異常を判定すること
    を特徴とする異常判定方法。
  6. 複数の電池セルが直列接続された複数の電池スタックと、
    複数の前記電池スタックを電気的に接続する接続部材と
    を有する組電池と、
    前記組電池の異常を判定する異常判定装置と
    を備え、
    前記異常判定装置は、
    前記電池スタックと並列に接続されるキャパシタと、
    前記キャパシタの両端の電圧を検出する検出手段と、
    前記キャパシタを充電する場合に、前記キャパシタの充電経路を選択する充電経路選択手段と、
    前記キャパシタを放電する場合に、第1放電時定数を有し、前記接続部材を介さずに前記キャパシタからの放電電流を流す第1放電経路と、前記第1放電時定数よりも時定数の小さい第2放電時定数を有し、前記接続部材を介して前記キャパシタからの放電電流を流す第2放電経路とのいずれかの放電経路を選択する放電経路選択手段と、
    前記キャパシタを放電した後の前記キャパシタの電圧に基づいて前記組電池の異常を判定する判定手段と
    を備え
    前記検出手段は、前記放電経路選択手段によって前記放電経路として前記第1放電経路が選択された場合および前記第2放電経路が選択された場合のそれぞれで、前記キャパシタの電圧を検出し、
    前記放電経路選択手段は、前記第1放電経路を選択して前記検出手段によって前記キャパシタの電圧が検出された後に、前記放電経路を前記第2放電経路に切替え、
    前記判定手段は、前記放電経路が前記第2放電経路に切替えられた後に前記検出手段で検出された前記キャパシタの電圧に基づき、前記組電池の異常を判定すること
    を特徴とする組電池システム。
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