JP6056548B2 - 配線回路基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上面に、スピンコート法により、ボイドが少なく絶縁性に優れるポリイミド樹脂膜を形成することができる配線回路基板の製造方法に関する。
ポリイミド樹脂膜は、配線回路基板の絶縁膜等として広く用いられている。このポリイミド樹脂膜は、通常、基板上面に、スピンコート法によりポリイミド前駆体樹脂液を塗布して、ポリイミド前駆体樹脂膜を形成し、得られたポリイミド前駆体樹脂膜を加熱してイミド化することにより形成される。スピンコート法は、スピンコート装置を使用し、基板などの被塗布面に塗布液を供給し、被塗布面を回転させて遠心力により被塗布面に塗布液を塗布することにより、塗布膜を形成する方法である。
しかし、スピンコート法により、配線等が形成されている基板上面に、ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する場合には、ポリイミド前駆体樹脂液を均一に塗布することが困難であり、配線間に気泡が生じることがあった。そして、このような状態のポリイミド前駆体樹脂膜を加熱すると、得られるポリイミド樹脂膜にボイドが生じ、ポリイミド樹脂膜の絶縁性が大きく低下する場合があった。
従来、この問題を解決するために、塗工技術やポリイミド前駆体樹脂液の様々な改良が行われてきた。
例えば、特許文献1には、低粘度のポリイミド前駆体樹脂液を基板上に塗工し、得られた塗膜を加熱してポリイミド樹脂膜を形成した後に、このポリイミド樹脂膜上に、所定の粘度のポリイミド前駆体樹脂液を塗工する方法が記載されている。
特許文献2には、所定の溶媒を基板上に塗工した後に、ポリイミド前駆体樹脂液を塗工する方法が記載されている。
また、特許文献3には、低粘度のポリイミド前駆体樹脂液を所定の回転数で基板上に塗工する前処理を行った後、通常粘度のポリイミド前駆体樹脂液を塗工する方法が記載されている。
近年においては、より高密度な実装を可能にするために、配線回路基板として、複数の配線層を絶縁膜を介して多層化するとともに、配線層間を金属ポスト等で電気的に接続させた多層基板が用いられている。
そして、このような絶縁膜にはより優れた絶縁性が求められている。
特開平5−175187号公報 特開平9−64516号公報 特開平7−38234号公報
ポリイミド樹脂膜の絶縁性を向上させるためには、比較的高粘度のポリイミド前駆体樹脂液を用いて、ある程度厚みのあるポリイミド樹脂膜を形成する必要がある。
しかしながら、金属バンプや金属ポスト等の導電性構造体が表面に形成された基板上に、このようなポリイミド樹脂膜を形成する場合、特許文献1〜3に記載された方法では、工程数が多くなり操作が煩雑になったり、厚みのあるポリイミド樹脂膜を形成することができなかったり、ポリイミド前駆体樹脂液の塗工後に、導電性構造体の脇に泡噛みが生じ、得られるポリイミド樹脂膜にボイドが発生し、絶縁性が低下したりすることがあった。
本発明は、上記した従来技術に鑑みてなされたものであり、スピンコート法により、ボイドが少なく絶縁性に優れるポリイミド樹脂膜を効率よく形成することができる配線回路基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上面に、スピンコート法により、ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程を有する配線回路基板の製造方法について鋭意検討した。
その結果、スピンコート法により、基板上面にポリイミド前駆体樹脂液を塗工してポリイミド前駆体樹脂膜を形成する際に、回転数を段階的に変化させることで、泡噛みの発生を抑制し、ボイドが少なく絶縁性に優れるポリイミド樹脂膜を効率よく形成することができることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして本発明によれば、下記〔1〕〜〔7〕の配線回路基板の製造方法が提供される。
〔1〕表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上面に、スピンコート法により、ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程(A)を有する配線回路基板の製造方法であって、
前記ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程(A)が、
前記基板を、5〜1,000rpmの回転数(α1)で回転させながら、前記基板上面に所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させることにより、または、表面に導電性構造体が形成された基板上面に、所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させた後、前記基板を5〜1,000rpmの回転数(α1)で所定時間回転させることにより、前記基板上面にポリイミド前駆体樹脂膜を形成するステップ(A1)、
ステップ(A1)の後、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、100〜3,000rpmの回転数(α2)(ただし、α2>α1)で所定時間回転させるステップ(A2)、および、
ステップ(A2)の後、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、500〜7,000rpmの回転数(α3)(ただし、α3>α2)で所定時間回転させるステップ(A3)を含むことを特徴とする配線回路基板の製造方法。
〔2〕ポリイミド前駆体樹脂液の粘度が、1〜300Pa・sである〔1〕に記載の配線回路基板の製造方法。
〔3〕導電性構造体の基板表面からの高さが、15〜1,000μmである〔1〕または〔2〕に記載の配線回路基板の製造方法。
〔4〕前記導電性構造体の横幅が、0.01〜10mmである〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の配線回路基板の製造方法。
〔5〕前記基板が、表面に2以上の導電性構造体が形成されてなるものであって、前記2以上の導電性構造体が0.01〜10mmの間隔で形成されているものである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の配線回路基板の製造方法。
〔6〕前記工程(A)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜を50〜130℃で所定時間加熱する工程(B)、および、
工程(B)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜を、250〜450℃で所定時間加熱する工程(C)を有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の配線回路基板の製造方法。
〔7〕前記工程(B)と工程(C)の間に、基板上のポリイミド前駆体樹脂膜を、用いたポリイミド前駆体樹脂液と親和性のある溶媒に浸漬させるステップ(B’)をさらに有する〔6〕に記載の配線回路基板の製造方法。
本発明によれば、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上面に、ボイドが少なく絶縁性に優れるポリイミド樹脂膜を形成することができる配線回路基板の製造法が提供される。
本発明は、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上面に、スピンコート法により、ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程を有する配線回路基板の製造方法である。
本発明に用いるスピンコート法は、スピンコート装置を使用して、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板を所定速度で回転させながら、該基板上面にポリイミド前駆体樹脂液を供給することにより、又は、前記基板上面にポリイミド前駆体樹脂液を供給し、該基板上面を所定速度で回転させて、遠心力により前記基板上面に塗布液を塗布することで、ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する膜形成方法である。
本発明に用いるスピンコート装置としては、特に限定されず、公知のスピンコート装置が利用できる。スピンコート装置を用いるスピンコート法では、一般に、回転数及び回転保持時間、塗布液の濃度や粘度などによって形成する薄膜の膜厚を制御することができる。
本発明は、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上面に、スピンコート法により、ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程(A)を有する配線回路基板の製造方法であって、前記ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程(A)が、下記のステップ(A1)〜(A3)を含むことを特徴とする。
(1)ステップ(A1):
表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板を、5〜1,000rpmの回転数(α1)で回転させながら、前記基板上面に所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させることにより、または、表面に導電性構造体が形成された基板上面に、所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させた後に、前記基板を5〜1,000rpmの回転数(α1)で所定時間回転させることにより、前記基板上面にポリイミド前駆体樹脂膜を形成するステップ
(2)ステップ(A2):
ステップ(A1)の後、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、100〜3,000rpmの回転数(α2)(ただし、α2>α1)で所定時間回転させるステップ(3)ステップ(A3):
ステップ(A2)の後、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、500〜7,000rpmの回転数(α3)(ただし、α3>α2)で所定時間回転させるステップ
(1)ステップ(A1)
ステップ(A1)は、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板を5〜1,000rpmの回転数(α1)で回転させながら、基板上面に所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させることにより、または、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上面に、所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させた後、前記基板を5〜1,000rpmの回転数(α1)で所定時間回転させることにより、前記基板上面にポリイミド前駆体樹脂膜を形成するステップである。
〔基板〕
本発明に用いる基板は、表面の所定領域に導電性構造体が形成されたものである。
用いる基板としては、表面の所定領域に導電性構造体が形成されたものであって、ポリイミド前駆体樹脂膜やポリイミド樹脂膜を担持することができ、かつ、ポリイミド前駆体樹脂を閉環させる際の加熱条件下で安定なものであれば、特に制限されない。
基板としては、ガラス基板、セラミック基板、半導体基板等の無機基板や、ステンレス基板、アルミニウム基板、銅基板等の金属基板等が挙げられる。
ガラス基板としては、ソーダライムガラス、ソーダカリガラス、ソーダアルミケイ酸塩ガラス、アルミノボレ−トガラス、アルミノボロシリケートガラス、低膨張ガラス、石英ガラス等のガラス材料からなるものが挙げられる。
セラミック基板としては、アルミナ、ジルコニア、ムライト、コディライト、ステアタイト、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素等のセラミック材料からなるものが挙げられる。
半導体基板としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)、錫(Sn)、テルル(Te)などの元素半導体材料や、SiC、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlP、AlAs、AlSb、InP、InAs、InSb、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、AlGaAs、GaInAs、AlInAs、AlGaInAs等の化合物半導体材料からなるものが挙げられる。
基板の厚みは、特に限定されないが、通常1000μm以下、好ましくは900μm以下、より好ましくは30〜800μmである。
本発明においては、前記基板として、線膨張率が+1〜+21ppm/℃の単層基板、又はこの単層基板が2以上積層してなる複合基板を用いることが好ましい。かかる基板を用いることで、その上に形成されるポリイミド樹脂膜の線膨張率との差が近くなるため、積層体の反りが小さくなる。
これらの基板は、そのまま用いてもよく、ポリイミド樹脂との密着を高めるために表面処理を行っても良い。表面処理としては、従来から知られている一般的な方法を用いることができる。具体的には、シランカップリング剤処理、アルミニウムアルコラート処理、アルミニウムキレート処理、チタネート系カップリング剤処理などが挙げられる。また、これらの基板上には、金属層(配線層)が形成されていてもよい。
基板表面に形成された導電性構造体とは、基板表面の所定領域に突起物として存在するものであって、最終的に、金属ポスト、金属バンプ、金属ピラー等として用いられるものである。基板表面に最終的に形成される導電性構造体は、1種の金属部材からなるものであってもよいし、2種以上の金属部材からなるものであってもよい。2種以上の金属部材からなる導電性構造体としては、例えば、金属ポスト上に金属バンプが形成されてなるもの等が挙げられる。
最終的に形成される導電性構造体が、2種以上の金属部材からなるものである場合、本発明の工程(A)を行う際に基板上に形成されている導電性構造体は、完全に形成された状態のものであってもよいし、一部のみ(例えば、下部の金属部材のみ)が形成された状態のものであってもよい。後者の場合、例えば、工程(A)を行って、ポリイミド前駆体樹脂膜やポリイミド樹脂膜が形成された後、必要に応じて、導電性構造体(下部の金属部材)の頭だし処理を行い、これを露出させた後に、残りの部分(上部の金属部材)を形成することにより、2種以上の金属部材からなる導電性構造体を形成することができる。
なお、本発明に用いるポリイミド前駆体樹脂液の塗工条件は、導電性構造体が形成されていない基板上にポリイミド樹脂膜を形成する際に適用することも可能である。
導電性構造体の基板表面からの高さは、通常、15〜1,000μm、好ましくは15〜800μm、より好ましくは15〜500μmである。導電性構造体の基板表面からの高さが、15μm未満の場合、本発明の方法を用いなくても、ボイドが少ないポリイミド樹脂膜を容易に形成することができる。一方、導電性構造体の高さが、1,000μmを超えると、スピンコート後に導電性構造体の脇に気泡が生じ易くなり、ボイドが少ないポリイミド樹脂膜を形成することが困難になる場合がある。
導電性構造体の横幅は、通常、0.01〜10mm、好ましくは0.05〜8mm、より好ましくは0.1〜5mmである。なお、「導電性構造体の横幅」とは、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板を横(水平方向)からみたときの、導電性構造体の横幅(最大横幅)をいう。導電性構造体の横幅が、上記範囲内であることで、本発明の製造方法により、絶縁性に優れるポリイミド前駆体樹脂膜をより効率よく形成することができる。
配線回路基板を製造する際、通常、基板表面には、2以上の導電性構造体が形成されている。このとき、導電性構造体の間隔は、通常、0.01〜10mm、好ましくは0.05〜8mm、より好ましくは0.1〜5mmである。この間隔が、上記範囲内であることで、本発明の製造方法により、絶縁性に優れるポリイミド前駆体樹脂膜をより効率よく形成することができる。
導電性構造体は、金属めっき法や金属接合法等の公知の方法により基板表面に形成することができる。
金属めっき法を採用する場合、通常、基板上にめっきレジストを設置し、このめっきレジストに対して、露光、現像処理を行い所定の位置を開口し、次いで、電解めっき法等により導電性構造体を形成した後、めっきレジストを剥離することで、基板表面に導電性構造体を形成することができる。
金属接合法を採用する場合、通常、導電性構造体材料を別途用意し、これを基板と金属接合させることにより、基板表面に導電性構造体を形成することができる。なお、「金属接合」とは、高温(例えば300℃以上、好ましくは400℃以上)条件下においても接合部位の溶融破断が起きない耐熱金属接合をいう。具体的には、ナノ金粒子、ナノ銀粒子、ナノ銅粒子等のナノ金属粒子による直接接合、耐熱温度300℃以上の高耐熱ハンダによる接合、高周波接合による金属同士の接合等が挙げられる。
〔ポリイミド前駆体樹脂液〕
本発明に用いるポリイミド前駆体樹脂液は、ポリイミド前駆体樹脂を含有するものである。
ポリイミド前駆体樹脂は、加熱、又は触媒を用いて脱水・環化(イミド化)させることにより、ポリイミド樹脂(イミド結合を含む繰り返し単位を有する樹脂)に転化する樹脂である。本発明において、ポリイミド前駆体樹脂は特に限定されることなく、公知のものを用いることができる。
ポリイミド前駆体樹脂としては、主鎖中に、下記式(1)で示される繰り返し単位を有するものが挙げられる。
Figure 0006056548
式(1)中、Rは、4価の有機基であり、好ましくは、炭素数が6〜30の有機基であり、より好ましくは芳香環を有する炭素数が6〜30の有機基である。複数のRは、それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。
としては、後述するテトラカルボン酸又はその酸無水物由来の4価の有機基が挙げられる。そのうちの一例を以下に示す。
Figure 0006056548
上記式中、「−」は結合手を表す。
Xは、単結合、炭素数1〜5のアルキレン基、フェニレン基、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基等の連結基を表す。
で表される4価の有機基は、任意の位置に置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルコキシル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
式(1)中、Rは2価の有機基であり、好ましくは、炭素数が6〜30の有機基であり、より好ましくは芳香環を有する炭素数が6〜30の有機基である。複数のRは、それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。
としては、後述するジアミン化合物由来の2価の有機基が挙げられる。そのうちの一例を以下に示す。
Figure 0006056548
上記式中、「−」は結合手を表す。
Yは、単結合、酸素原子、カルボニル基、スルホニル基、フェニレン基、下記式で示される基等の連結基を表す。
Figure 0006056548
上記式中、「−」は結合手を表す。
で表される2価の有機基は、任意の位置に置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルコキシル基等が挙げられる。これらの基の具体例としては、Rの置換基として示したものと同様のものが挙げられる。
式(1)で示される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体樹脂は、下記式(2)又は式(3)
Figure 0006056548
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるテトラカルボン酸又は酸無水物と、下記式(4)
Figure 0006056548
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるジアミンとを反応させることで得ることができる。
式(2)又は式(3)で示されるテトラカルボン酸又はその酸無水物の具体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3”,4,4”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2”,3,3”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3”,4”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物及びその水添加物;シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクタ−7−エン−2−エキソ,3−エキソ,5−エキソ,6−エキソテトラカルボン酸2,3:5,6−二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2−エキソ,3−エキソ,5−エキソ,6−エキソテトラカルボン酸2,3:5,6−二無水物等の脂環式酸二無水物;ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物等の複素環誘導体酸二無水物;これらに対応するテトラカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
テトラカルボン酸又はその酸無水物は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
式(4)で示されるジアミンの具体例としては、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、1−イソプロピル−2,4−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノビフェニル(ベンジジン)、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジトリフルオロメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル、3,6−ビス(p−アミノフェニル)ピリダジン、2,5−ビス(p−アミノフェニル)ピリミジン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−5,5’−ビスベンゾオキサゾール、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−5,5’−ビスベンズイミダゾール、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3”−ジアミノ−p−テルフェニル、4,4”−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メテン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン等が挙げられる。
これらの中でも、1,4−ジアミノベンゼン、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−6,6’−ビスベンゾオキサゾール、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル、3,6−ビス(p−アミノフェニル)ピリダジン及び2,5−ビス(p−アミノフェニル)ピリミジンが好ましい。
ジアミンは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリイミド前駆体樹脂は、上記テトラカルボン酸又はその酸無水物とジアミンとの重縮合反応により得ることができる。
用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制約はなく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム等のアミド系溶媒;スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等の含硫黄系溶媒;クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール系溶媒;ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライム)、テトラグライム等のジグライム系溶媒;γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶媒;イソホロン、シクロヘキサノン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド、ピリジン、エチレングリコール、ジオキサン、テトラメチル尿素等のその他の溶媒;等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で、或いは2種以上を混合して用いることができる。
溶媒の使用量は特に限定されない。得られたポリイミド前駆体樹脂は、単離することなく、溶液状態のままポリイミド前駆体樹脂液の調製に用いることができる。したがって、目的の粘度のポリイミド前駆体樹脂液が得られるように、溶媒量を決定することが好ましい。
反応条件は特に制限されないが、通常、氷冷下又は室温下で、0.5〜50時間、好ましくは5〜30時間である。
ポリイミド前駆体樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜1,000,000、より好ましくは10,000〜500,000である。
ポリイミド前駆体樹脂の分子量分布は、好ましくは1.3〜3、より好ましくは1.5〜2.5である。
なお、重量平均分子量及び分子量分布は、N,N−ジメチルアセトアミドを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により得られた、ポリスチレン換算値である。
ポリイミド前駆体樹脂は、重合鎖末端に、テトラゾール基、イミダゾール基等の銅基板等に対する密着性の向上効果が期待される官能基を有するものであってもよい。かかる官能基としては、例えば、特開平10−260531号報に記載されるものが挙げられる。
また、ポリイミド前駆体樹脂は、末端に化学線官能基を有するものであってもよい。化学線官能基としては、例えば、特開平11−282157号公報に記載されるものが挙げられる。
ポリイミド前駆体樹脂は、基板と熱膨張率が低い絶縁膜が得られやすいことから、熱イミド化反応を行ったときに、熱膨張率が50ppm/℃以下のポリイミド樹脂膜を生成させるものが好ましく、熱膨張率が30ppm/℃以下のポリイミド樹脂膜を生成させるものがより好ましい。
ポリイミド前駆体樹脂液は、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、補強材、レベリング剤、酸化防止剤、その他の樹脂成分等が挙げられる。
補強材としては、無機フィラーや有機フィラー等が挙げられる。これらの形状は特に限定されず、球状、棒状、繊維状のいずれのものであってもよい。
レベリング剤としては、アルキル系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、金属系界面活性剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等が挙げられる。
ポリイミド前駆体樹脂液は、例えば、ポリイミド前駆体樹脂の合成後の反応液に、必要に応じて添加剤等を加え、混合することにより得ることができる。
混合処理は、プラネタリーミキサー、脱泡ニーダー、ボールミル、ペイントシェーカー、振動ミル、ライカイ機、アジテーターミル等の従来公知の混合装置を用いて行うことができる。
ポリイミド前駆体樹脂液の粘度は、特に限定されず、スピンコート法により基板上にポリイミド前駆体樹脂膜を形成し得る粘度であればよい。また、必要に応じて、ポリイミド前駆体樹脂の合成時に使用した溶媒を加えることにより、ポリイミド前駆体樹脂液の粘度を調整してもよい。ポリイミド前駆体樹脂液の粘度としては、25℃における回転式(E型)粘度計による値で、好ましくは1〜300Pa・s、より好ましくは3〜200Pa・s、さらに好ましくは5〜100Pa・sである。ポリイミド前駆体樹脂液の粘度が低すぎると、厚膜のポリイミド前駆体樹脂膜(及びポリイミド樹脂膜)を形成することが困難になる。一方、ポリイミド前駆体樹脂液の粘度が高すぎると、塗工作業が困難になる。
ステップ(A1)においては、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板を5〜1,000rpmの回転数(α1)で回転させながら、前記基板上面に所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させることにより、または、前記基板上面に所定量のポリイミド前駆体樹脂液を吐出させた後に、前記基板を5〜1,000rpmの回転数(α1)で所定時間回転させることにより、前記基板上面にポリイミド前駆体樹脂膜を形成する。
ステップ(A1)のおけるポリイミド前駆体樹脂液の塗布量は、形成するポリイミド樹脂膜の膜厚に応じて適宜決定することができる。
ポリイミド前駆体樹脂液の塗布量は、直径6インチの基板に塗布する場合、通常1g以上100g以下、好ましくは3g以上50g以下、より好ましくは5g以上30g以下である。
回転数(α1)は、5〜1,000rpm、好ましくは5〜500rpm、より好ましくは50〜300rpmである。回転数(α1)が1,000rpmを超えると、導電性構造体の脇に泡噛みが発生しやすくなる。一方、回転数(α1)が5rpm未満のときは、塗工に時間がかかり過ぎるため好ましくない。
回転時間は、ポリイミド前駆体樹脂液を基板の全面に広げることができるとともに、導電性構造体の周囲までポリイミド前駆体樹脂液を行き渡らすことができる限り、特に限定されない。通常、1〜300秒、好ましくは5〜240秒、より好ましくは10〜180秒である。
(2)ステップ(A2)
ステップ(A2)は、ステップ(A1)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、100〜3,000rpmの回転数(α2)(ただし、α2>α1であり、好ましくはα2>α1+100、より好ましくはα2>α1+200である。)で所定時間回転させるステップである。
ステップ(A2)における回転数(α2)は、100〜3,000rpm、好ましくは100〜1,500rpm、より好ましくは100〜1,000rpmであり、かつ、回転数(α1)より大きな値である。回転数(α2)が回転数(α1)より大きな値であることで、全体的に均一な厚みのポリイミド樹脂膜を効率よく形成することができる。また、回転数(α2)が3,000rpmを超えると、膜厚が薄くなり、得られるポリイミド樹脂膜の絶縁性が低下する。一方、回転数(α2)が100rpm未満のときは、基板中央部が厚く、基板周辺部が薄い、不均一な厚みのポリイミド樹脂膜が形成され易くなる。
回転時間は、膜厚を全体に均一にすることができる限り、特に限定されない。通常、1〜300秒、好ましくは5〜240秒、より好ましくは30〜180秒である。
(3)ステップ(A3)
ステップ(A3)は、ステップ(A2)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、500〜7,000rpmの回転数(α3)(ただし、α3>α2であり、好ましくはα3>α2+200、より好ましくはα3>α2+300である。)で所定時間回転させる工程である。回転数(α3)を調節することにより、得られるポリイミド前駆体樹脂膜の膜厚を制御することができる。
ステップ(A3)における回転数(α3)は、500〜7,000rpm、好ましくは500〜5,000rpm、より好ましくは500〜3,000rpmであり、かつ、回転数(α2)より大きな値である。回転数(α3)が回転数(α2)より大きな値であることで、基板周辺部に溜まった余分な樹脂成分等を除去することができる。また、回転数(α3)が7,000rpmを超えると、膜厚が薄くなり、得られるポリイミド樹脂膜の絶縁性が低下する。一方、回転数(α3)が500rpm未満のときは、ポリイミド前駆体樹脂が基板周辺部に溜まり易く、基板周辺部が厚いポリイミド前駆体樹脂膜が形成され易くなる。
回転時間は、基板周辺部に溜まった余分な樹脂成分等を除去することができる限り、特に限定されない。通常、1〜300秒、好ましくは1〜180秒、より好ましくは1〜30秒である。
以上のようにして得られるポリイミド前駆体樹脂膜の厚みは、通常、15〜1,000μmである。
(4)その他の工程
本発明においては、工程(A)の後、常法に従って、基板上のポリイミド前駆体樹脂膜のポリイミド前駆体樹脂をイミド化することにより、基板上にポリイミド樹脂膜を形成することができる。
なかでも、下記の工程(B)、(C)によりイミド化することが好ましい。工程(B)、(C)を行うことで、ポリイミド前駆体樹脂膜中の溶媒が少ない状態でイミド化反応を行うことができ、ボイドがより少ないポリイミド樹脂膜を容易に形成することができる。
(i)工程(B):
工程(A)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜を50〜130℃で所定時間加熱する工程
(ii)工程(C):
工程(B)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜を、250〜450℃で所定時間加熱する工程
工程(B)における加熱温度は、通常、50〜130℃、好ましくは60〜120℃、より好ましくは70〜110℃である。加熱温度が低すぎると、乾燥が不十分になり易い。一方、加熱温度が高すぎると、イミド化が進行するため、工程(B)、工程(C)の二段階で加熱することによる効果(溶媒が少ない状態でイミド化を行い、よりボイドが少ないポリイミド樹脂膜を形成するという効果)が得られにくくなる。
工程(B)における加熱時間は、通常、1〜60分、好ましくは1〜50分、より好ましくは1〜40分である。
工程(B)を行うことで、ポリイミド前駆体樹脂膜中の溶媒を効率よく除去することができる。
加熱方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。
工程(C)における加熱温度は、通常、250〜450℃、好ましくは300〜450℃、より好ましくは350〜450℃である。加熱温度が低すぎると、イミド化が不十分になるおそれがある。一方、加熱温度が高すぎると、ポリイミド樹脂が劣化し、ポリイミド樹脂膜が脆くなるおそれがある。
工程(C)における加熱時間は、通常1〜120分、好ましくは1〜90分、より好ましくは1〜60分である。
加熱方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。
加熱条件としては、例えば、250℃で30分間加熱した後450℃で30分間加熱するといったように、段階的に温度を上げていく処理を施してもよい。
また、工程(C)における加熱処理は、加熱時における樹脂の劣化を防止する観点から、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
工程(C)を行うことにより、ポリイミド前駆体樹脂膜中のポリイミド前駆体樹脂が閉環し、ポリイミド樹脂膜が形成される。
得られるポリイミド樹脂膜の膜厚は、通常15〜1000μm、好ましくは15〜800μm、より好ましくは15〜500μmである。膜厚が、15μm以上であることで、絶縁性に優れるものとなる。
また、上記工程(B)と工程(C)の間に、基板上のポリイミド前駆体樹脂膜を、用いたポリイミド前駆体樹脂液と親和性のある溶媒に浸漬させる工程(B’)を行ってもよい。
ポリイミド前駆体樹脂液中の溶媒(以下「溶媒(α)」ということがある。)は、ポリイミド前駆体樹脂やその他の成分を溶解又は分散させるものである。また、重縮合反応後の反応液をそのままポリイミド前駆体樹脂液として用いる場合、溶媒(α)は、重縮合反応を効率よく起こさせるものである。
これらの特性が求められることから、溶媒(α)としては、極性溶媒が好ましく用いられる。
しかしながら、通常、溶媒(α)として好ましく用いられる極性溶媒は沸点が高いものであるため(通常、150℃以上)、ポリイミド前駆体樹脂膜から溶媒(α)を効率よく除去することは困難であった。特に、絶縁膜のような膜厚が大きいポリイミド樹脂膜において、その傾向があった。
工程(B’)は、溶媒(α)をさらに効率よく除去するために行うものである。
工程(B’)において用いる溶媒(以下、「溶媒(β)」ということがある。)は、用いたポリイミド前駆体樹脂液と親和性のある溶媒である。溶媒(β)としては、25℃で、同体積の溶媒(α)と均一に混ざるものが好ましい。かかる特性を有する溶媒(β)にポリイミド前駆体樹脂膜を浸漬させることで、ポリイミド前駆体樹脂膜中に残存する溶媒(α)を効率よく除去することができる。
また、工程(B’)の後に、効率よく溶媒(β)を乾燥除去できることから、溶媒(β)としては沸点が比較的低い溶媒が好ましい。溶媒(β)の沸点は、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下である。常温付近で浸漬処理を行えるものである限り、溶媒(β)の沸点の下限値は特に制限されない。
溶媒(α)として、アミド系溶媒又は含硫黄系溶媒を用いる場合、溶媒(β)としては、アミド系溶媒又は含硫黄系溶媒以外の極性溶媒が好ましい。かかる極性溶媒としては、水;メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;等が挙げられる。
これらの極性溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、溶媒(β)としては、水、アセトン及びメタノールから選ばれる2種以上の混合溶媒が好ましく、水とアセトンの混合溶媒がより好ましい。水とアセトンの混合溶媒において、その混合比(水:アセトン)は、通常、1:99〜99:1、好ましくは5:95〜95:5である。
ポリイミド前駆体樹脂膜を溶媒(β)に浸漬させる温度は、通常10〜40℃、好ましくは15〜35℃である。浸漬温度がこの範囲内であることで、溶媒(β)の蒸発を抑えることができるため、安全に作業を行うことができる。また、2種以上の溶媒(β)を用いる場合、上記温度条件を用いることで混合比の変化を抑えることができるため、再現性よく溶媒(α)をポリイミド前駆体樹脂膜から除去することができる。
ポリイミド前駆体樹脂膜を溶媒(β)に浸漬させる時間は、通常1〜60分、好ましくは1〜45分、より好ましくは1〜30分である。浸漬時間がこの範囲内であることで、ポリイミド前駆体樹脂膜から溶媒(α)を効率よく除去することができる。
ポリイミド前駆体樹脂膜を溶媒(β)に浸漬させる際のポリイミド前駆体樹脂膜中の残留溶媒濃度は、膜全体に対して、好ましくは1〜45重量%、より好ましくは3〜45重量%、特に好ましくは10〜40重量%である。この残留溶剤濃度を上記の範囲とすることにより、イミド化の際の加熱による発泡防止や、得られたポリイミド樹脂膜の線膨張率を低くできるという効果を奏する。
工程(B’)においては、少なくとも、ポリイミド前駆体樹脂膜を溶媒(β)に浸漬させればよい。したがって、基板ごとポリイミド前駆体樹脂膜を溶媒(β)に浸漬させてもよく、基板の一部が溶媒(β)と接触しない状態でポリイミド前駆体樹脂膜を溶媒(β)に浸漬させてもよい。
本発明においては、ポリイミド樹脂膜の形成後、その表面の平坦化加工を行ってもよい。かかる平坦化加工を行うことで、ポリイミド樹脂膜の膜厚が均一になるとともに、導電性構造体の上部を表面に露出させることができる。平坦化加工は、切削加工、研削加工、研磨加工等の従来公知の方法によって行うことができる。
本発明の配線回路基板の製造方法によれば、表面の所定領域に導電性構造体が形成された基板上に、厚膜のポリイミド樹脂膜を形成する場合であっても、導電性構造体の脇に泡噛みを生じさせることなく、基板上面にポリイミド前駆体樹脂液を塗工することができ、その結果、ボイドが少なく絶縁性に優れるポリイミド樹脂膜を効率よく形成することができる。
したがって、本発明の配線回路基板の製造方法は、多層基板を製造する際に好適に用いられる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(製造例1)ポリイミド前駆体樹脂液1の調製
反応器に、2,2’−ジ(p−アミノフェニル)−5,5’−ビスベンゾオキサゾール23.50g(0.0562モル)、5−アミノテトラゾール0.40g(0.0047モル)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)82.21g、およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)82.21gを投入して攪拌した。得られた溶液を撹拌しながら、氷冷下で3,3’−4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物17.21g(0.0585モル)を粉体のまま加えた。次いで、溶液を氷冷下で2時間、室温下で24時間攪拌して、重合反応を行った。
以下の実施例においては、この重合反応液を、そのままポリイミド前駆体樹脂液1として用いた。
ポリイミド前駆体樹脂液1の粘度は、42Pa・sであった。
ポリイミド前駆体樹脂の濃度は、20重量%、Mw=52000、Mw/Mn=2.1であった。
なお、重量平均分子量及び分子量分布は、N,N−ジメチルアセトアミドを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により得られた、ポリスチレン換算値である。
(製造例2)基板の製造
6インチシリコンウェハー上に、スパッタリング装置(芝浦メカトロニクス社製、i−miller)を用いて、Cr100nm、Cu200nmを連続スパッタリングし、シリコンウェハー表面上にCr/Cu膜を形成した。この金属膜付きシリコンウェハー表面上に、ネガ型レジストをスピンコーティングし、イナートオーブンでプリベークを行った。レジストパターンマスクをかぶせ、露光、現像、水洗工程を経て、ホール形成され、かつCu膜が一部表面露出した、レジスト付きシリコンウェハーを作製した。
次に、レジスト付きシリコンウェハーを、アセトン、希硫酸で処理した後、硫酸銅水溶液中で、電解メッキ装置につないで、1.5A/dmの条件で、3時間、露出したCu膜上にCuポストを電解メッキ成長させた。電解メッキ後、水洗し、アルカリ水溶液中にて、レジストを剥離した。シリコンウェハー上のCu膜を過硫酸アンモニウムでエッチング、続いてCr膜を硝酸第2セリウムアンモニウムでエッチングし、水洗、乾燥させることにより、高さが50μm、幅が500μmφ、間隔が300μmのCuポストが形成されたシリコンウェハーが得られた。
〔実施例1〕
(ポリイミド前駆体樹脂膜の形成)
製造例2で得た、表面にCuポストを形成したシリコンウェハー上に、製造例1で得たポリイミド前駆体樹脂液1をスピンコート法により塗工した(塗布量:7.1g、回転数:145rpm、回転時間:45秒)〔ステップ(A1〕)。
次いで、シリコンウェハーを回転数525rpmで90秒回転させた〔ステップ(A2)〕後、さらに、回転数1000rpmで5秒回転させた〔ステップ(A3)〕。
Cuポストの周囲における泡噛みの発生の有無を目視により観察したところ、泡噛みの発生は見られなかった。
その後、得られたポリイミド前駆体樹脂膜付シリコンウェハー1を80℃のホットプレート上で10分間加熱した後、空冷した。
次いで、このものを、水とアセトンの混合溶媒(水:アセトンの重量比=7:3)に、25℃で20分間浸漬させた。この浸漬処理をする際のポリイミド前駆体樹脂膜中の残留溶剤濃度は、38重量%であった。浸漬処理後、その表面を窒素気流下で乾燥した。
次いで、ポリイミド前駆体樹脂膜付シリコンウェハー1を、恒温器を用いて、N雰囲気下、400℃で60分間加熱し、ポリイミド樹脂膜付シリコンウェハー1を得た。
ポリイミド樹脂膜付シリコンウェハー1のポリイミド樹脂膜の発泡の有無を目視により観察したところ、発泡は見られなかった。
次いで、サーフェースプレーナー(ディスコ社製、DFS8910)を用いて、ポリイミド樹脂膜付シリコンウェハー1のポリイミド樹脂膜表面の切削加工を行い、Cuポストを露出させた。
走査型電子顕微鏡を用いて、切削加工後のポリイミド樹脂膜付シリコンウェハー1の断面を観察したところ、泡噛み又は発泡によるボイドの発生は確認できなかった。
〔比較例1〕
実施例1において、ステップ(A1)における回転数145rpmで45秒の回転を行わなかったことを除き、実施例1と同様にしてポリイミド樹脂膜付シリコンウェハー2を得た。
比較例1においても、実施例1と同様に観察したところ、ポリイミド樹脂膜付シリコンウェハー2のポリイミド樹脂膜の目視観察では発泡は見られなかったが、ポリイミド前駆体樹脂膜2の目視観察においては、Cuポストの周囲に泡噛みが見られた。また、走査型電子顕微鏡を用いて、切削加工後のポリイミド樹脂膜付シリコンウェハー2の断面を観察したところ、ボイドが確認された。

Claims (5)

  1. 表面の所定領域に、基板表面からの高さが、15〜1,000μmである導電性構造体が形成された基板上面に、スピンコート法により、厚みが15〜1,000μmのポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程(A)を有する配線回路基板の製造方法であって、
    前記ポリイミド前駆体樹脂膜を形成する工程(A)が、
    前記基板を、5〜1,000rpmの回転数(α1)で回転させながら、前記基板上面に所定量の、粘度が、1〜300Pa・sであるポリイミド前駆体樹脂液の所定量を吐出させることにより、前記基板上面にポリイミド前駆体樹脂膜を形成するステップ(A1)、
    ステップ(A1)の後、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、100〜3,000rpmの回転数(α2)(ただし、α2>α1)で所定時間回転させるステップ(A2)、および、
    ステップ(A2)の後、前記ポリイミド前駆体樹脂膜が形成された基板を、500〜7,000rpmの回転数(α3)(ただし、α3>α2)で所定時間回転させるステップ(A3)
    からなることを特徴とする配線回路基板の製造方法。
  2. 前記導電性構造体の横幅が、0.01〜10mmである
    請求項1に記載の配線回路基板の製造方法。
  3. 前記基板が、表面に2以上の導電性構造体が形成されてなるものであって、前記2以上の導電性構造体が0.01〜10mmの間隔で形成されているものである
    請求項1または2に記載の配線回路基板の製造方法。
  4. 前記工程(A)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜を50〜130℃で所定時間加熱する工程(B)、および、
    工程(B)の後に、前記ポリイミド前駆体樹脂膜を、250〜450℃で所定時間加熱する工程(C)を有する
    請求項1〜のいずれかに記載の配線回路基板の製造方法。
  5. 前記工程(B)と工程(C)の間に、基板上のポリイミド前駆体樹脂膜を、用いたポリイミド前駆体樹脂液と親和性のある溶媒に浸漬させる工程(B’)をさらに有する
    請求項に記載の配線回路基板の製造方法。
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