JP6054733B2 - 気相成長装置 - Google Patents

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本発明は、気相成長装置、特に、水平方式(ホリゾンタル方式)のMOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)装置に関する。
従来からレーザーダイオード(LD)、発光ダイオード(LED)、電子デバイス等の産業分野で半導体単結晶成長方法としてMOCVD法等の気相成長が幅広く用いられている。MOCVD法を用いた成長装置には、基板の成長面に対して材料ガス流(ガスフロー)を垂直に流す方式(バーチカル方式)、水平に流す方式(ホリゾンタル方式)等があり、使用する材料ガスや目的デバイス等により適した方式が選択される。 従来の水平方式(以下、ホリゾンタル方式という。)の気相成長装置においては、例えば、特許文献1に開示されているように、フローチャネルに付着する副生成物によって成長再現性が失われるなどの悪影響を、フロー上流側に冷却水循環方式の冷却機構を設けることによって抑制することが開示されている。また、特許文献2には、ステンレス鋼からなる冷却機構を設け、材料ガスの気相反応を抑制することが開示されている。特許文献3には、フローチャネルの上流部に水平方向の仕切り板を設け、上下2層のガス流路を形成し、下側のガス流路に材料ガスを供給し、上側のガス流路にパージガスを供給し、サセプタ上流側にフローチャネルの下面温度を調整可能な冷却手段を設けた構造が開示されている。
また、特許文献4には、均一な温度で基板加熱、特に高温成長における均一加熱のための基板加熱装置が開示されている。また、特許文献5には、ウエハの温度均一性を高め、均一なエピタキシャル膜が得られる製造装置について開示されている。
特開2001−23902号公報 特開2002−246323号公報 特開2000−100726号公報 特開2009−302223号公報 特開2009−170676号
上記したように、従来の成長装置においては、フロー上流側に水冷ジャケット等からなる冷却機構を設け、副生成物の堆積を防止する構造が設けられている。しかしながら、基板を保持するサセプタ外周の近傍に冷却装置を配置する構造では、サセプタの外周部温度が低下し、膜厚不均一や組成不均一が発生する問題がある。
また、成長温度が高温となる結晶系、例えばGaN系結晶の結晶成長では基板温度(すなわち、サセプタ温度)は1000℃以上になる。このような結晶系の結晶成長では、サセプタ及びヒーターからの輻射熱及びヒーター室パージガスにより、サセプタの上流端からヒーター室隔壁筒までのフローチャネル床板部が高温に加熱され、材料ガスが熱分解し堆積するので、材料使用効率が低下する、またフローチャネルのメンテナンス(清掃)頻度が高くなる等の問題が生じる。さらに、基板上流部の堆積物は、厚く堆積すると、成長温度(サセプタ温度)の昇降により、剥離する。その結果、ガス流を乱して熱化学分解反応を介した結晶成長過程を阻害するという問題が生じる。
さらに、成長温度が高温となる結晶系の結晶成長では、サセプタやヒーターからの輻射熱量が非常に大きくなり、抜熱が激しくなる。すると、ヒーターへの投入パワーを大きくする必要があり、非効率になるという問題がある。
本発明の気相成長装置は、
基板を保持する基板保持部と、
基板の成長面に対して材料ガスを水平に供給する材料ガス流路を画定する材料ガス供給部と、
基板保持部を加熱する加熱部と、を備え、
材料ガス供給部は、上面が材料ガス流路を画定し、基板保持部から放射される赤外線に対して透過性の材料からなる材料ガス供給ガイドを有し、
材料ガス供給ガイドは、基板保持部の側面に対向する端部に赤外線を反射する赤外線反射部を有し、
赤外線反射部は、基板保持部側に基板保持部の側面に対向する面として形成されて材料ガス供給ガイド内に導波された赤外線を反射する反射面と、当該反射面に対して傾斜した傾斜面とから構成され、材料ガス供給ガイドの裏面に形成された凹部からなることを特徴としている。
本発明の気相成長装置は、
基板を保持する基板保持部と、
基板の成長面に対して材料ガスを水平に供給する材料ガス流路を画定する材料ガス供給部と、
基板保持部を加熱する加熱部と、を備え、
材料ガス供給部は、上面が材料ガス流路を画定し、基板保持部から放射される赤外線に対して透過性の材料からなる材料ガス供給ガイドを有し、
材料ガス供給ガイドは、基板保持部の側面に対向する端部に赤外線を反射する赤外線反射部を有することを特徴としている。
MOCVD装置の上面図(上段)及び断面図(下段)である。 実施例1の材料ガス供給ガイドを示し、サセプタの円柱中心軸を含む断面における材料ガス供給ガイドの拡大断面図である。 図2の材料ガス供給ガイドのサセプタ近傍部をさらに拡大して示す部分拡大断面図である。 実施例2の材料ガス供給ガイドの赤外線反射部を拡大して示す部分拡大断面図である。 実施例及び比較例の成長層の構造を模式的に示す断面図である。 実施例3の材料ガス供給ガイドのサセプタ近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。 実施例4の材料ガス供給ガイドのサセプタ近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。 実施例5の材料ガス供給ガイドのサセプタ近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。 実施例6の材料ガス供給ガイドのサセプタ近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。 実施例7の材料ガス供給ガイドのサセプタ近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。
以下に、水平方式の気相成長装置について図面を参照して詳細に説明する。以下においては、本発明の好適な実施例について説明するが、これらを適宜改変し、組合せてもよい。また、以下に説明する図において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符を付して説明する。
図1は、本発明の結晶成長装置10の構成を模式的に示している。結晶成長装置10の装置構成について以下に詳細に説明する。
[装置構成]
図1は、結晶成長装置(MOCVD装置)10の上面図(上段)及び断面図(下段)を示している。より詳細には、図1の上面図は、断面図における線V−Vに沿って基板側を見た場合の図である。図1に示すように、MOCVD装置10は、反応容器11、フローチャネル本体12、上流側フローチャネル床板13A、下流側フローチャネル床板13B、材料ガス供給ガイド15、フローチャネル排気管17、基板20を載置・保持する円柱形状のサセプタ22、サセプタ22を加熱する(すなわち基板20を加熱する)ヒーター24、サセプタ22を回転させる(すなわち、基板20を回転させる)基板回転機構25を有している。
フローチャネル本体12は天板、側壁、仕切り板12Aからなり、フローチャネル本体12、上流側フローチャネル床板13A、下流側フローチャネル床板13B及び材料ガス供給ガイド15からフローチャネル部(材料ガス供給部)が構成されている。そして、フローチャネル部(材料ガス供給部)は、フローチャネル14A及びフローチャネル14Bを有している。
より詳細には、上流側フローチャネル床板13Aには、上流側フローチャネル床板13Aの下流側であってサセプタ22との間に、サセプタ22に近接して材料ガス供給ガイド15が設けられている。材料ガス供給ガイド15の上面は基板20の表面(成長面)に対して材料ガスを供給する材料ガス流路を画定している。また、上流側及び下流側フローチャネル床板13A、13B、材料ガス供給ガイド15、基板20及びサセプタ22の表面は同一水平面内であるように構成されている。
基板20及びサセプタ22に近い側の(すなわち下層流の)フローチャネルであるフローチャネル14Aには、ガス供給管12Cを介して材料ガスが供給され、フローチャネル14Aの上層流のフローチャネルであるフローチャネル14Bにはガス供給管12Dを介してガスが供給される。
材料ガス供給ガイド15は、サセプタ22よりも材料ガスの上流側に配され、材料ガス供給ガイド15の裏面には後述する赤外線反射部31が形成されている。また、材料ガス供給ガイド15の裏面側に冷却ガスを流す冷却ガス流路16が設けられ、材料ガス供給ガイド15が冷却される。冷却ガス流路16には冷却ガス供給管16Aを介して冷却ガスが供給される。また、冷却ガス流路16に沿って水冷ジャケット18が設けられ、冷却水供給管18A及び冷却水排出管18Bから冷却水がそれぞれ供給、排出される。
また、MOCVD装置10には、ヒーター24の抜熱を防ぐ遮熱板26、遮熱板26の外側にヒーター室を仕切るヒーター室隔壁筒27が備えられている。ヒーター室にはヒーター室ガス供給管27Aが接続され、パージガスが供給される。パージガスとしては、窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス等が用いられる。また、反応容器11には反応容器パージガス供給管11Aが接続されており、反応容器内に拡散する材料ガス等を排気できるように、不活性ガス(N等)を流せる構造となっている。なお、当該冷却ガスは、サセプタ22、ヒーター24、遮熱板26を腐食しないガスならば良い。具体的には、窒素ガス、水素ガス、アルゴンガス等でよい。しかし、材料ガス供給ガイド15の冷却には、水素:窒素=0:1〜3:1の混合ガスが好ましい。
[材料ガス供給ガイド及び赤外線出射窓]
図1、図2及び図3を参照して材料ガス供給ガイド15の構成について説明する。図2は、サセプタ22の円柱中心軸を含む断面における材料ガス供給ガイド15の拡大断面図である。例えば、図1の平面図におけるラジアル方向OX、すなわち、サセプタ22の円柱中心からガス上流方向(ガス流の反対方向)を含む鉛直面の断面を示している。また、図3は、図2の材料ガス供給ガイド15のサセプタ22近傍部(破線で示す部分U)をさらに拡大して示す部分拡大断面図である。
図1の平面図に模式的に示すように、材料ガス供給ガイド15の表面15Fは、基板20及びサセプタ22の表面と同一水平面内であるように配され、フローチャネル14A(材料ガス流路)の底面を画定している。そして、図2に示すように、当該材料ガス流路を画定する面(表面15F)とは異なる面である材料ガス供給ガイド15の裏面15Rに、赤外線反射壁31Mを有する赤外線反射部31が形成されている。材料ガス供給ガイド15は、サセプタ22から放射される赤外線に対して透過性の材料、例えば石英で形成されている。 より具体的には、サセプタ22には2インチ基板が搭載できる外径が62mmの窪みが設けられている。フローチャネル14Aの幅は65mm、高さは5mmである。
図2に示すように、材料ガス供給ガイド15には、サセプタ22(基板保持部)の側面に対向する端部に、裏面15R側から窪んだ凹部からなる赤外線反射部31が設けられている。赤外線反射部31のサセプタ22に近い側の面(第1の面)はサセプタ22の側面と平行であり、赤外線反射壁31Mとしてロジウム(Rh)が蒸着されたロジウムミラーが設けられている。また赤外線反射部31のもう一方の面(第2の面)は、赤外線反射壁31Mに対し、角度θで傾斜した傾斜面31Sである。換言すれば、赤外線反射部31は、赤外線反射壁31M及び傾斜面31Sによって画定される空間(凹部)として形成されている。なお、当該凹部は赤外線反射壁31M及び傾斜面31Sによって画定され、断面が三角形形状を有していればよいが、赤外線反射壁31M及び傾斜面31Sの交差部が三角形の頂角、すなわち鋭角状である場合には強度が弱くなるので、図3に示すように、当該交差部に僅かな平坦部31Fを設けても良い。すなわち、当該凹部は、サセプタ22の円柱中心軸を含む鉛直面での断面が略三角形形状、又は台形形状を有していてもよい。
より詳細には、上記したように、サセプタ22が円柱形状の場合、赤外線反射部31の赤外線反射壁31Mは、図1に示すように、サセプタ22の円柱中心軸と同軸の円柱の側面形状を有する反射壁面として形成されている(平面図中、破線)。傾斜面31Sは、サセプタ22の円柱中心軸と同軸の切頭円錐(又は円錐台)の側面形状を有する傾斜曲面として形成されている。なお、サセプタ22の形状は円柱形状に限らない。赤外線反射壁31Mからの反射赤外線がサセプタ22に向かうように、赤外線反射壁31Mはサセプタ22の側面に対向する面として形成されている。なお、赤外線反射壁31Mはサセプタ22の側面に平行な壁面(平面又は曲面)として形成されているのが好ましい。
具体的には、例えば材料ガス供給ガイド15の厚さTは5mm、傾斜空間の深さ(断面における赤外線反射壁31Mの高さ)Dは4mmであり、赤外線反射壁31Mは、サセプタ22側の端面15Eから1mmの位置に形成されている。材料ガス供給ガイド15の端面15Eから赤外線反射壁31Mまでの距離W(以下、リブ幅という。)は、1〜3mmが好ましく、材料ガス供給ガイド15の過熱防止(冷却効果)の点からは、サセプタ22側の端面15Eに近い方が好ましい。また、赤外線反射壁31Mの高さを大きくするとミラー面積が大きくなる分、反射効率は高まるが、材料ガス供給ガイド15の首部が薄くなり機械的強度に問題が生じてくる。材料ガス供給ガイド15の端面15Eから赤外線反射壁31Mまでの距離も同様で、距離が短いほど輻射赤外線が石英内を導波する距離が短くなるので、過熱の抑制効果は高まるが、壁が薄くなるので機械的強度に問題が出てくる。これらのことから、上記の寸法程度が好ましい。
図3に示すように、サセプタ22から放射された赤外線(IR)の一部は、材料ガス供給ガイド15内に導波される。より詳細には、材料ガス供給ガイド15の端面15Eに入射した赤外線(輻射熱)IRは、その一部は反射されるが、残りの大部分は石英板(材料ガス供給ガイド15)内に導波される。サセプタ22から放射され、材料ガス供給ガイド15内に導波された赤外線(輻射熱)は、フローチャネル床板部を構成する材料ガス供給ガイド15を加熱しながら材料ガス供給ガイド15内を伝搬し、減衰していく。よって、導波赤外線を材料ガス供給ガイド15から効率よく出射させれば、材料ガス供給ガイド15の過熱を抑制することができる。 石英は導波する光(赤外線)の波長λによって透過率が変化するが、概ね1から3μm程度の波長の光に対して透過率が小さくなる。すなわち、その範囲の波長の光は石英内で吸収されて熱となる。
材料ガス供給ガイド15内に導波された輻射熱(赤外線)IRの大部分は赤外線反射壁31M(Rhミラー)によってサセプタ22方向に反射され、材料ガス供給ガイド15からサセプタ22に射出される。すなわち、赤外線反射壁31Mによってサセプタ22からの輻射熱を材料ガス供給ガイド15外に射出することで、材料ガス供給ガイド15の過熱を抑制することができる。従って、本発明によれば、基板上流部において材料ガス供給ガイド15の過熱を抑制し、副生成物が堆積することを防止できるので、結晶成長過程を阻害することなく、高品質な結晶の成長をおこなうことができる。また、材料使用効率の低下を回避でき、また、メンテナンス(清掃)頻度を低減することができる。
さらに、前述のように、結晶成長温度が高い装置において、サセプタやヒーターからの抜熱は大きな問題となるが、本発明によれば、そのような問題に対しても大きな効果を発揮する。すなわち、赤外線反射壁31Mで反射され、材料ガス供給ガイド15から射出された輻射熱(赤外線)はサセプタ22やヒーター24を加熱するので、サセプタ22及びヒーター24からの抜熱を防止することができる。
なお、赤外線反射壁31Mはサセプタ22の側面に必ずしも平行である必要はなく、材料ガス供給ガイド15内に導波された赤外線をサセプタ22に向けて反射する面として形成されていればよい。
また、赤外線反射壁31Mのミラーの材質については、ロジウム(Rh)が好ましい。赤外域まで高い反射率を有すると同時に、非常に耐腐食性が高いので、高温雰囲気下でも高い反射性能を維持できるからである。なお、ミラーの材質はロジウムに限らず、金(Au)のような、高温雰囲気下で安定して赤外線に対して高い反射率を維持できる材料を用いることも可能である。なお、ロジウムの膜厚は50〜200nmが好ましい。
前述のように、フローチャネル床板の裏面、すなわち材料ガス供給ガイド15の裏面側には冷却ガス流路16が設けられ、水冷ジャケット18により冷やされたパージガスが流れている。パージガスは赤外線反射部31の凹部の傾斜面31Sに沿って凹部(赤外線反射壁31M及び傾斜面31Sによって画定される空間)内に入り込み、材料ガス供給ガイド15及び赤外線反射壁31M(Rhミラー)の冷却を可能にしている。かかる構成により、赤外線反射壁31Mより上流側のチャネルフロー床板部の過熱が抑制され、サセプタ22の側面への材料ガスの堆積が防止できる。
図4は、実施例2の材料ガス供給ガイド15の赤外線反射部31を拡大して示す部分拡大断面図である。実施例2の材料ガス供給ガイド15においては、赤外線反射部31の凹部の赤外線反射壁31Mに対して角度θで傾斜した傾斜面31Sにはミラー31N、例えばロジウム(Rh)が蒸着されたロジウムミラー31Nが設けられている。その他の構成については、上記した実施例1の材料ガス供給ガイド15と同じである。
材料ガス供給ガイド15内に導波された赤外線(輻射熱)IRは赤外線反射壁31Mに入射する。そして、赤外線反射壁31Mからは2次放射赤外線ISが放射されるが、材料ガス供給ガイド15の外に放射された2次放射赤外線は凹部(赤外線反射部)の傾斜面に設けられたミラー31Nによって反射される。従って、当該傾斜面から材料ガス供給ガイド15内への2次放射赤外線の導波が防止されるので、実施例1の場合に比べて、さらに材料ガス供給ガイド15の過熱防止(冷却効果)を向上することができる。
[成長結晶の評価]
(1)結晶成長
実施例1及び実施例2の材料ガス供給ガイド15を備えたMOCVD装置を用いて結晶成長を行い、その成長結晶の評価を行った。また、材料ガス供給ガイドに赤外線反射部31が設けられていない点を除いて、実施例1及び実施例2と同じ構成を有するMOCVD装置を比較例として結晶成長を行い、実施例1、2及び比較例の装置を用いて成長結晶の比較を行った。図5は、実施例1、2及び比較例の成長層の構造を模式的に示す断面図である。なお、実施例1、2及び比較例の結晶成長は全て同じ手順、条件で実施した。以下にその結晶成長の手順、条件等を説明する。 具体的には、下記の有機金属化合物材料ガスと水素化物材料ガスを用いて、次の手順でGaN結晶を成長した。基板20には成長面がm軸方向に0.5°傾斜した(0.5°オフ)のc面サファイア(α−アルミナ)、円形(2インチ)の基板を用いた。有機金属材料ガスとしてはTMG(トリメチルガリウム)を用い、水素化物ガスとしてはNH(アンモニア)を用いた。有機金属材料ガスと水素化物ガスは混合してガス供給管12Cから供給し、水素:窒素=1:1に混合したガスを28L/minの流量でガス供給管12Dから供給した。なお、ガス供給管12Cには材料ガス(有機金属化合物ガス及び水素化物ガス)に加えてキャリアガスとして水素(H2)ガスを流した。総流量は材料ガスと合わせて6L/minであるように調整した。また、冷却ガス供給管16Aには水素:窒素=1:1の混合ガスを10L/minの流量で流し、ヒーター室ガス供給管27Aには水素:窒素=1:1の混合ガスを8L/minの流量で流した。また、水冷ジャケット17には常温(室温)の水を3L/minの流量で流した。
まず、基板20の熱処理を行った。ガス供給管12Cから水素ガスを6L/min、ガス供給管12Dから水素:窒素=1:1の混合ガスを28L/minの流量で流し、サセプタ22の温度を1000℃、圧力を100kPa(Pa:パスカル)にし、サファイア基板20を10分間アニールした。
次に、サセプタ22(すなわち、基板20)の温度を550℃、圧力を100kPaとした後、ガス供給管12CからTMGを30μmol/min、NHを4L/min供給し、サファイア基板20上に低温成長GaN層41を10nmの層厚で成長した。次に、サセプタ22の温度を1050℃、圧力を100kPaとし、低温成長GaN層41を7分間アニールした。
次に、サセプタ22の温度を1030℃、圧力を100kPaとした後、TMGを45μmol/min、NHを4L/min供給し、低温成長GaN層41上に高温成長GaN層42を1時間成長した。
(2)成長結晶の評価結果 表1に、実施例1、2及び比較例のサンプルの成長層の構造を評価結果を示す。層厚測定は、白色光源を用いた反射干渉計を用いて測定した。サファイア基板の屈折率が1.7、GaN結晶の屈折率が2.4と異なるので、反射干渉の測定にて層厚を測定できる。層厚測定は2インチ基板の中心から5mm間隔で5点(中心を含む)測定し、その平均値を表1に示した。また、層厚増加率は比較例の層厚を基準(すなわち、1.0)とした。メンテナンス回数間隔は、サセプタ上流側のフローチャネル床板部、すなわち材料ガス供給ガイド15上面のサセプタ近傍部の堆積物が剥離して捲れ上がる回数として定義した。
Figure 0006054733
表1に示すように、比較例の平均層厚は3.1μmであったが、実施例1では3.6μm、実施例2では4.0μmと層厚の増加効果が認められた。このときの層厚増加率は、実施例1では1.16倍、実施例2では1.29倍であった。また、メンテナンス間隔回数も比較例では23回、実施例1では26回、実施例2では31回とメンテナンス間隔回数が多くなる効果が認められた。
実施例1、2の層厚増加率の向上分は、材料使用効率の向上分と考えることができる。上記したように実施例1、2および比較例で使用した材料ガスの流量は同じなので、比較例の材料使用効率を100%としたとき、実施例1では材料使用効率が16%向上し、実施例2では29%向上したと言える。換言すれば、LED素子等の半導体素子の積層構造が同じならば、材料ガス使用効率向上分だけ材料ガス使用量を減らせるので製造コストを低減することができる。また、同時に製造時間も短縮できるので、生産性を向上でき製造コストを低減することができる。さらに、ヒーターへの投入パワーを低減することもできる。
メンテナンスに至るまでの材料ガス供給ガイド上面のサセプタ近端部からヒーター室隔壁の内端部までの汚れ(堆積物)は、比較例では数回成長しただけで明らかに黄色になり、その後成長を重ねるにつれ徐々に濃い褐色になり、20回程度で堆積物の剥離が始まった。これに対し、実施例1ではヒーター室隔壁内端側の汚れ(堆積物)が数回の成長では薄い褐色程度であり、明らかに汚れの程度は軽減され、23回程度まで堆積物の剥離は起きなかった。実施例2では、汚れ(堆積物)の付着傾向は更に減少した結果25回程度の成長までは剥離が起きなくなった。このようにフローチャネル部の汚れ低減効果によりフローチャネル部の洗浄までの使用可能回数を長くすることができた。換言すれは、同一期間における清掃時間の短縮分だけ半導体素子の製造が可能になるので製造コストを低減することができる。
かかる結果は、フローチャネル床板部(材料ガス供給ガイド15)が過熱することを抑制し、結果として材料ガスが冷えた効果と考えられる。そのメカニズムはサセプター非回転時の膜厚で説明することができる。すなわち、分布サセプタ上流から流れてくる材料ガスは、フローチャネル床板のヒーター室隔壁の内端延長部より加熱分解され消耗が始まり、均熱に制御されているサセプタ外端で成長温度に達した後は、下流方向の距離に応じて消耗する。反対に基板面上の成長膜厚は、上流端で厚く、下流端にかけて薄くなる。ここで、フローチャネル床板部を冷却し、材料ガスの消耗(結晶の堆積)を抑えれば、膜厚カーブは下流側へ平行移動する。即ち、基板上に達する材料ガス濃度が高くなり、成長膜厚は厚くなる。通常、成長時にはサセプタを回転しているので、基板全体の膜厚が厚くなる結果となる。ところで、上流部での不要な材料ガス消耗を抑制できると、下流側の成長可能領域が広がる。本発明の効果は材料使用効率の向上に加え、基板の大口径化を可能にする。本発明によれば、例えば、2インチ基板を用いた成長の場合と同一な成長条件で、3インチ基板上にこれと同じ成長層を成長することができる。すなわち、2インチ基板に対する3インチ基板の面積比から、2.25倍の面積のLEDウエハ等のエピタキシャルウエハを製造することが可能になる。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、赤外線反射壁31Mによってサセプタ22からの輻射熱を材料ガス供給ガイド15外に射出することで、材料ガス供給ガイド15の過熱を抑制することができる。従って、本発明によれば、基板上流部において材料ガス供給ガイド15の過熱を抑制し、副生成物が堆積することを防止できる。
ホリゾンタル方式のMOCVD装置では、材料ガスは水平なガス流層に添加され基板まで運搬される。そこで材料ガスは、基板直上の淀み層内を拡散して基板に到達する。材料ガスは基板上でマイグレーションをともなう熱化学反応を介して半導体結晶となる。換言すれば、MOCVD装置内でこのような条件が理想的にみたされる程、高品質なエピタキシャル結晶成長膜、すなわち配向性が高く、転位や欠陥等の少ない単結晶が得られる。ところが基板上流部の堆積物は、厚く堆積すると成長温度(サセプタ温度)の昇降により剥離し、ガス流を乱して熱化学分解反応を介した結晶成長過程を阻害するので結晶品質の低下を招く。本発明によれば、基板上流部の堆積物(副生成物)の付着を抑制できるので、高品質なエピタキシャル結晶成長層を得ることができる。また、材料使用効率の低下を回避でき、また、メンテナンス(清掃)頻度を低減することができる。
さらに、前述のように、サセプタ外周の近傍に冷却装置を配置する従来の構造では、サセプタの外周部温度が低下し、層膜厚不均一や組成不均一を生じさせる問題がある。また、結晶成長温度が高い装置において、サセプタやヒーターからの抜熱は大きな問題となるが、本発明によれば、これらの問題に対しても大きな効果を発揮する。すなわち、赤外線反射壁31Mで反射され、材料ガス供給ガイド15から射出された輻射熱(赤外線)はサセプタ22やヒーター24を加熱するので、サセプタ22及びヒーター24からの抜熱を抑制することができる。さらに、装置の製造コストも安価である。
なお、上記した実施例1及び2においては、サセプタが円柱形状を有し、赤外線反射部31の赤外線反射壁31Mがサセプタと同軸の円柱の側面形状を有する反射壁して形成された場合を例に説明したが、これに限らない。例えば、サセプタの形状は円柱形状に限らない。赤外線反射壁によって反射された輻射熱が、サセプタに向けて、材料ガス供給ガイド外に射出される配置に形成されていればよい。また、赤外線反射壁31Mがサセプタ22の側面に対向する面として形成されていればよく、また、平行な面(平面、曲面)として形成されていることが好ましい。
また、赤外線反射部の断面が三角形形状の凹部の場合を例に説明したが、三角形形状に限らない。例えば、傾斜面(第2の面)が平面である場合を例に説明したが、赤外線反射壁から放射された2次放射赤外線を効率よく反射するように凹面形状を有していてもよい。さらに上記した実施例及び改変例は適宜組合せ、変更してもよい。また上記した数値、材料等は例示に過ぎない。
図6は、実施例3の材料ガス供給ガイド15を示す拡大断面図である。すなわち、サセプタの円柱中心軸を含む断面における材料ガス供給ガイド15のサセプタ22近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。より詳細には、材料ガス供給ガイド15のサセプタ22に対向する端面15Eには赤外線反射壁としてのミラー33Mが設けられ、赤外線反射部33が形成されている。ミラー33Mは、材料ガス供給ガイド15の端面に金属反射膜、例えばロジウム(Rh)を蒸着することによって形成されている。サセプタ22からの赤外線(輻射熱)IRはミラー33Mによって反射される。
実施例3においては、ミラー33Mがよりサセプタ22に近い位置に設けられているので、サセプタ22からの輻射熱の反射効率が高い。また、ミラー33Mとサセプタ22との間に石英(材料ガス供給ガイド15)が介在しないので材料ガス供給ガイド15内に導波される赤外線量が低減され、材料ガス供給ガイド15の過熱が防止される。すなわち、フローチャネルの床板を構成する材料ガス供給ガイド15の表面(上面)15F及び上流側フローチャネル床板13Aの過熱を防ぐことができる。
また、ミラー33Mの材料として、ロジウム(Rh)は高温における化学的安定性が高く優れている。具体的には、融点が2000℃程度であり、例えばMOCVD装置の使用温度(例えば、1200℃)においても高い安定性を有している。また、Rhは赤外線の吸収率が低く、過熱を防止できると共に、イオン化傾向が非常に低く化学的安定性が高い。ミラー33Mの材料として、銀(Ag)を用いることができる。Agは高い反射率を有するとともに、例えばMOCVDによる窒化物成長の主要な腐食性ガスであるNH3に対する耐腐食性が高い。さらに、Agは塩素系のガスに対しても強く、HVPE(ハライドVPE)装置等の気相成長装置のミラー材料としても適している。
以上、説明したように、赤外線反射部33によってサセプタ22からの輻射熱を材料ガス供給ガイド15外に反射することで、材料ガス供給ガイド15の過熱を抑制することができる。従って、本発明によれば、基板上流部において材料ガス供給ガイド15の過熱を抑制し、材料ガス供給ガイド15の汚れ及び副生成物の堆積を防止することができる。
図7は、実施例4の材料ガス供給ガイド15を示す拡大断面図である。すなわち、サセプタの円柱中心軸を含む断面における材料ガス供給ガイド15のサセプタ22近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。
実施例4の材料ガス供給ガイド15においては、実施例3の場合の端面15Eに設けられたミラー33Mに加えて材料ガス供給ガイド15の裏面(下面)15Rにも赤外線反射壁としてのミラー33Nが設けられている。すなわち、ミラー33M及びミラー33Nによって赤外線反射部33が形成されている。ミラー33Nは、ミラー33Mと同様に、金属反射膜、例えばロジウム(Rh)を蒸着することによって形成されている。なお、ミラー33Nは、材料ガス供給ガイド15の端部からヒーター室を仕切るヒーター室隔壁筒27の外縁を超えない位置までの範囲で形成している。サセプタ22からの赤外線(輻射熱)IRはミラー33M及びミラー33Nによって反射され、材料ガス供給ガイド15の端面15Eのみならず裏面(下面)15Rから材料ガス供給ガイド15内に導波される赤外線IRの量が低減され、材料ガス供給ガイド15の過熱が一層防止される。すなわち、フローチャネルの床板を構成する材料ガス供給ガイド15の表面(上面)15F及び上流側フローチャネル床板13Aの過熱及び副生成物の堆積を防ぐことができる。
図8は、実施例5の材料ガス供給ガイド15を示す拡大断面図である。すなわち、サセプタの円柱中心軸を含む断面における材料ガス供給ガイド15のサセプタ22近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。
実施例5の材料ガス供給ガイド15においては、材料ガス供給ガイド15のサセプタ22側の端面15Eの下部をカットし、端面15Eに対してθ(例えば、60°)で傾斜した端面15Sを形成して傾斜端面15Sに赤外線反射壁としてのミラー33Sが設けられている。すなわち、実施例4の場合の端面15E及び裏面15Rに加えて、傾斜端面15Sにもミラー33Sが形成され、ミラー33M、ミラー33N及びミラー33Sによって赤外線反射部33が形成されている。なお、ミラー33Nは、材料ガス供給ガイド15の端部からヒーター室隔壁筒27の外縁を超えない位置までの範囲で形成している。
実施例5によれば、特にサセプタ22の下部に設けられたヒーター24からの赤外線IRがミラー33Sによっても反射され、赤外線の材料ガス供給ガイド15への入射が防止され、材料ガス供給ガイド15の過熱が一層防止される。すなわち、ヒーター24はサセプタ22よりも高温であり、ヒーター24に対向するように傾斜して形成されたミラー33Sによってヒーター24からの赤外線IRの材料ガス供給ガイド15への進入が効果的に抑制できる。材料ガス供給ガイド15とヒーター24との相対的位置は装置によって異なり得るが、ミラー33Sはヒーター24からの赤外線IRをヒーター24に向けて反射する傾斜角θで形成されていることが好ましい。これにより、反射赤外線がヒーター24に戻り、ヒーター24の抜熱を抑制することができる。
図9は、実施例6の材料ガス供給ガイド15を示す拡大断面図である。すなわち、サセプタの円柱中心軸を含む断面における材料ガス供給ガイド15のサセプタ近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。
実施例6の材料ガス供給ガイド15においては、材料ガス供給ガイド15のサセプタ22側の端面は、サセプタ22の側面に対して曲面(凸面)15Cとして形成され、当該凸面15Cに赤外線反射壁としてのミラー33C(凸面ミラー)が設けられている。また、上記実施例と同様に、裏面15Rにミラー33Nが設けられている。すなわち、ミラー33C及びミラー33Nによって赤外線反射部33が形成されている。実施例6の赤外線反射部33によれば、ミラー33Cに入射する赤外線IRは広い角度方向に反射される。従って、材料ガス供給ガイド15に入射する赤外線IRはサセプタ22及びヒーター24など高温に保持すべき部分に向けて反射されるので、材料ガス供給ガイド15の過熱が防止されることに加え、サセプタ22及びヒーター24の抜熱抑制効果が向上する。
図10は、実施例7の材料ガス供給ガイド15を示す拡大断面図である。すなわち、サセプタの円柱中心軸を含む断面における材料ガス供給ガイド15のサセプタ近傍の端部を拡大して示す拡大断面図である。
実施例7の材料ガス供給ガイド15においては、材料ガス供給ガイド15のサセプタ22側の端面は、サセプタ22の側面に対して曲面(凹面)15Dとして形成され、凹面15Dに赤外線反射壁としてのミラー33D(凹面ミラー)が設けられている。また、上記実施例と同様に、裏面15Rにミラー33Nが設けられている。すなわち、ミラー33D及びミラー33Nによって赤外線反射部33が形成されている。
実施例7の赤外線反射部33によれば、ミラー33Dに入射する赤外線IRは狭い角度に集中して反射される。従って、抜熱を抑制したい部分(例えばサセプタ又はヒーターなど)に反射方向を合わせることで当該部分の抜熱を効果的に抑制することができる。
[成長結晶の評価]
実施例1及び2の場合と同様に、実施例3〜7の材料ガス供給ガイド15を備えたMOCVD装置を用いて結晶成長を行い、その成長結晶の評価を行った。以下の表2に、その結果をまとめて示す。なお、上記した比較例の場合についても比較のために示す。また、結晶成長の条件及び成長層の構造、並びに評価方法は実施例1、2及び比較例の場合と同じであった。
Figure 0006054733
表2に示すように、実施例3〜7の層厚増加率は実施例1、2の場合(それぞれ、1.16、1.29、表1を参照)に比べてさらに大きい。すなわち、材料使用効率がさらに向上している。実施例1、2の場合に比べて実施例3において層厚増加率が大きいのは、ミラー33Mがサセプタ22に近い位置(材料ガス供給ガイド15の端部)に設けられていること、材料ガス供給ガイド15の端部での熱伝導が減少した効果によるものと考えられる。実施例4において層厚増加率がさらに大きいのは、材料ガス供給ガイド15の下面に設けたミラー33Nの効果によるものである。すなわち、サセプタ22よりも高温の熱源であるヒーター24からの赤外線を反射する効果によるものである。実施例5の場合も、実施例4の場合と同様に、ヒーター24方向に向いた反射面(ミラー33S)の効果によるものである。実施例6、7の場合も、比較例の場合と比較して大きな効果がえられた。また、実施例3〜7においてもメンテナンス間隔回数も多くなる効果が認められた。
以上、説明したように、本発明によれば、材料ガス供給ガイドの過熱及び副生成物の堆積を防止でき、また、サセプタやヒーターからの抜熱を抑制することができる。従って、サセプタに温度変動を与えることなく、副生成物の生成及び付着を防止することが可能なホリゾンタル方式の気相成長装置を提供することができる。また、結晶成長を繰り返し実行しても、高品質な結晶層を成長可能なホリゾンタル方式の気相成長装置を提供することができる。
10 気相成長装置
15 材料ガス供給ガイド
20 基板
22 サセプタ
31 赤外線反射部
31M 赤外線反射壁
31S 傾斜面
31N ミラー
33 赤外線反射部
33M、33N、33S ミラー

Claims (7)

  1. 基板を保持する基板保持部と、
    前記基板の成長面に対して材料ガスを水平に供給する材料ガス流路を画定する材料ガス供給部と、
    前記基板保持部を加熱する加熱部と、を備え、
    前記材料ガス供給部は、上面が前記材料ガス流路を画定し、前記基板保持部から放射される赤外線に対して透過性の材料からなる材料ガス供給ガイドを有し、
    前記材料ガス供給ガイドは、前記基板保持部の側面に対向する端部に前記赤外線を反射する赤外線反射部を有し、
    前記赤外線反射部は、前記基板保持部側に前記基板保持部の側面に対向する面として形成されて前記材料ガス供給ガイド内に導波された赤外線を反射する反射面と、前記反射面に対して傾斜した傾斜面とから構成され、前記材料ガス供給ガイドの裏面に形成された凹部からなることを特徴とする水平方式の気相成長装置。
  2. 前記反射面は、前記基板保持部の側面に平行な面として形成されていることを特徴とする請求項に記載の気相成長装置。
  3. 前記基板保持部は円柱形状を有し、前記反射面は、前記基板保持部と同軸の円柱の側面形状を有することを特徴とする請求項に記載の気相成長装置。
  4. 前記傾斜面は前記反射面から前記凹部の空間に放射される2次放射赤外線を反射するミラー面を有することを特徴とする請求項ないしのいずれか1に記載の気相成長装置。
  5. 基板を保持する基板保持部と、
    前記基板の成長面に対して材料ガスを水平に供給する材料ガス流路を画定する材料ガス供給部と、
    前記基板保持部を加熱する加熱部と、を備え、
    前記材料ガス供給部は、上面が前記材料ガス流路を画定し、前記基板保持部から放射される赤外線に対して透過性の材料からなる材料ガス供給ガイドを有し、
    前記材料ガス供給ガイドは、前記基板保持部の側面に対向する端部に前記赤外線を反射する赤外線反射部を有し、
    前記赤外線反射部は、前記材料ガス供給ガイドの前記基板保持部に対向する端面に形成された反射面と、前記材料ガス供給ガイドの前記基板保持部側の端部に設けられ、前記材料ガス供給ガイドの前記端面に対して傾斜した傾斜面と、を有し、前記傾斜面は赤外線を反射するミラー面を有することを特徴とする水平方式の気相成長装置。
  6. 前記赤外線反射部は、前記材料ガス供給ガイドの裏面に設けられたミラー面を有することを特徴とする請求項に記載の気相成長装置。
  7. 基板を保持する基板保持部と、
    前記基板の成長面に対して材料ガスを水平に供給する材料ガス流路を画定する材料ガス供給部と、
    前記基板保持部を加熱する加熱部と、を備え、
    前記材料ガス供給部は、上面が前記材料ガス流路を画定し、前記基板保持部から放射される赤外線に対して透過性の材料からなる材料ガス供給ガイドを有し、
    前記材料ガス供給ガイドは、前記基板保持部の側面に対向する端部に前記赤外線を反射する赤外線反射部を有し、
    前記赤外線反射部は、前記材料ガス供給ガイドの前記基板保持部に対向する端面に形成された反射面を有し、
    前記材料ガス供給ガイドの前記端面は、前記基板保持部側の側面に対して凹面又は凸面に形成され、前記反射面は凹面ミラー又は凸面ミラーとして形成されていることを特徴とする水平方式の気相成長装置。
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