JPH10167884A - 化学気相堆積装置 - Google Patents
化学気相堆積装置Info
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- JPH10167884A JPH10167884A JP32250796A JP32250796A JPH10167884A JP H10167884 A JPH10167884 A JP H10167884A JP 32250796 A JP32250796 A JP 32250796A JP 32250796 A JP32250796 A JP 32250796A JP H10167884 A JPH10167884 A JP H10167884A
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- Japan
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- nozzle
- vapor deposition
- chemical vapor
- film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高温条件下においても、均一な膜厚で良質な単
結晶膜を形成できる化学気相堆積装置を提供する。 【解決手段】成膜すべき基板(1)に向けて原料ガスを
供給するノズル(6)の昇温を防止する手段を設ける。
具体的には、ノズルに冷却手段(7)を設け、ノズルの
昇温を防止する。さらに、加熱手段(3)の周囲に赤外
光を遮蔽する遮蔽体(4)を設ける。
結晶膜を形成できる化学気相堆積装置を提供する。 【解決手段】成膜すべき基板(1)に向けて原料ガスを
供給するノズル(6)の昇温を防止する手段を設ける。
具体的には、ノズルに冷却手段(7)を設け、ノズルの
昇温を防止する。さらに、加熱手段(3)の周囲に赤外
光を遮蔽する遮蔽体(4)を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化学気相堆積装置
(CVD装置)、特に高温の成膜条件下においても良質
な単結晶膜を均一な膜厚で形成することができる化学気
相堆積装置に関するものである。
(CVD装置)、特に高温の成膜条件下においても良質
な単結晶膜を均一な膜厚で形成することができる化学気
相堆積装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AlNは高絶縁性特性、不活性な特性、
圧電特性、発光特性等を有しており、種々の用途に応用
することが考えられている。例えば、高絶縁性及び不活
性な特性を利用して半導体デバイスのパッシベーション
膜に利用されている。また、圧電性を利用して弾性表面
波フィルタへの応用も考えられている。
圧電特性、発光特性等を有しており、種々の用途に応用
することが考えられている。例えば、高絶縁性及び不活
性な特性を利用して半導体デバイスのパッシベーション
膜に利用されている。また、圧電性を利用して弾性表面
波フィルタへの応用も考えられている。
【0003】AlN薄膜を形成する方法として、例えば
特開平2−141495号公報に記載されているよう
に、有機金属化学気相堆積法(MO−CVD法)が既知
である。このMO−CVD法では、原料ガスとしてアン
モニアガスとトリメチルアルミニウム(TMA)ガスを
用い、これら原料ガスを個別のノズルを介して高温度に
維持されている基板に向けて供給し、基板の熱を利用し
て原料ガスを気相反応させて基板上にAlNを堆積させ
ている。
特開平2−141495号公報に記載されているよう
に、有機金属化学気相堆積法(MO−CVD法)が既知
である。このMO−CVD法では、原料ガスとしてアン
モニアガスとトリメチルアルミニウム(TMA)ガスを
用い、これら原料ガスを個別のノズルを介して高温度に
維持されている基板に向けて供給し、基板の熱を利用し
て原料ガスを気相反応させて基板上にAlNを堆積させ
ている。
【0004】この化学気相堆積装置として、成膜される
べき基板表面の上方から原料ガスを基板に向けて供給す
る縦型化学気相堆積装置及び基板表面に平行な方向から
原料ガスを供給する横型化学気相堆積装置がある。横型
の化学気相堆積装置は、均一な膜厚で良質なAlN薄膜
を堆積することができ、SAWデバイスのような良質な
単結晶膜を必要とするデバイスを製造するために極めて
有用である。
べき基板表面の上方から原料ガスを基板に向けて供給す
る縦型化学気相堆積装置及び基板表面に平行な方向から
原料ガスを供給する横型化学気相堆積装置がある。横型
の化学気相堆積装置は、均一な膜厚で良質なAlN薄膜
を堆積することができ、SAWデバイスのような良質な
単結晶膜を必要とするデバイスを製造するために極めて
有用である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】AlN薄膜を半導体デ
バイスのパッシベーション膜として形成する場合、その
膜厚及び品質について厳格な制約が課せられておらず、
しかもその結晶性についても多結晶状態でも十分に使用
できるため、AlN薄膜の成膜は比較的低い温度で行な
われている。従って、パッシベーション層としてAlN
膜を形成する場合比較的容易に成膜することができる。
しかしながら、AlN膜をSAWデバイスの圧電膜とし
て利用する場合良質で均一な膜厚の単結晶膜を形成する
必要があるため、例えば1150℃程度の高温度条件下
で成膜しなければならず、実際に成膜する際種々の問題
点が生じてしまう。
バイスのパッシベーション膜として形成する場合、その
膜厚及び品質について厳格な制約が課せられておらず、
しかもその結晶性についても多結晶状態でも十分に使用
できるため、AlN薄膜の成膜は比較的低い温度で行な
われている。従って、パッシベーション層としてAlN
膜を形成する場合比較的容易に成膜することができる。
しかしながら、AlN膜をSAWデバイスの圧電膜とし
て利用する場合良質で均一な膜厚の単結晶膜を形成する
必要があるため、例えば1150℃程度の高温度条件下
で成膜しなければならず、実際に成膜する際種々の問題
点が生じてしまう。
【0006】例えば、原料ガスであるアンモニアとTM
Aは互いに高い反応性を有しているため、良質な単結晶
膜を形成するためには成膜されるべき基板に向けて原料
ガスを供給するノズルを基板に近接して配置する必要が
ある。このためとくにノズルの先端部において、すなわ
ちアンモニアガスとTMAガスとが接触した瞬時に反応
が生じてしまい、原料ガスが基板に到達する前に消費さ
れる不具合がある。また、ノズルの先端部にAlN膜が
堆積してしまう不都合も生じている。このような不所望
な反応が生ずると、均一な膜厚の単結晶膜の形成に大き
な障害となり、最終的に製造されるデバイスの特性にも
悪影響を及ぼしてしまう。
Aは互いに高い反応性を有しているため、良質な単結晶
膜を形成するためには成膜されるべき基板に向けて原料
ガスを供給するノズルを基板に近接して配置する必要が
ある。このためとくにノズルの先端部において、すなわ
ちアンモニアガスとTMAガスとが接触した瞬時に反応
が生じてしまい、原料ガスが基板に到達する前に消費さ
れる不具合がある。また、ノズルの先端部にAlN膜が
堆積してしまう不都合も生じている。このような不所望
な反応が生ずると、均一な膜厚の単結晶膜の形成に大き
な障害となり、最終的に製造されるデバイスの特性にも
悪影響を及ぼしてしまう。
【0007】従って、本発明の目的は、高温条件におい
ても膜厚が均一でしかも良質な単結晶膜を形成すること
ができる化学気相堆積装置を提供することにある。
ても膜厚が均一でしかも良質な単結晶膜を形成すること
ができる化学気相堆積装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段並びに作用】本発明による
化学気相堆積装置は、成膜されるべき基板を支持するサ
セプタと、基板を所定の温度に加熱する加熱手段と、前
記基板に向けて原料ガスを放出する出口開口を有し、基
板の膜形成すべき表面にほぼ平行な方向から基板に向け
て原料ガスを供給するノズルと、前記加熱手段から放射
される赤外線を遮蔽する遮蔽手段と、前記ノズルの出口
開口付近に配置され、ノズルを冷却する冷却手段とを具
え、原料ガスが基板に到達する前に反応するのを防止す
るように構成したことを特徴とする。
化学気相堆積装置は、成膜されるべき基板を支持するサ
セプタと、基板を所定の温度に加熱する加熱手段と、前
記基板に向けて原料ガスを放出する出口開口を有し、基
板の膜形成すべき表面にほぼ平行な方向から基板に向け
て原料ガスを供給するノズルと、前記加熱手段から放射
される赤外線を遮蔽する遮蔽手段と、前記ノズルの出口
開口付近に配置され、ノズルを冷却する冷却手段とを具
え、原料ガスが基板に到達する前に反応するのを防止す
るように構成したことを特徴とする。
【0009】本発明者が、アンモニアガスとTMAガス
とが基板表面に到達する前に反応をおこす原因について
種々の実験及び解析を行なった結果、ノズルの先端、す
なわち基板に向けて原料ガスを供給する出口開口が高温
に加熱されるため、原料ガスが出口開口から放出された
瞬時に化学反応を起してしまうことが原因であることが
判明した。すなわち、アンモニアとTMAとは極めて高
い反応性を有しているため、これら原料ガスを個別に供
給するためのノズルを基板に近づける必要がある。一
方、良質な単結晶を堆積させるためには、基板の温度を
1150℃程度まで高温に維持する必要がある。この結
果、基板及び基板用の加熱手段からの輻射された赤外光
によりノズルの先端が高温に加熱されてしまい、この結
果原料ガスがノズルを通過する間に加熱されノズルの出
口開口から出射した瞬時に反応してしまう。
とが基板表面に到達する前に反応をおこす原因について
種々の実験及び解析を行なった結果、ノズルの先端、す
なわち基板に向けて原料ガスを供給する出口開口が高温
に加熱されるため、原料ガスが出口開口から放出された
瞬時に化学反応を起してしまうことが原因であることが
判明した。すなわち、アンモニアとTMAとは極めて高
い反応性を有しているため、これら原料ガスを個別に供
給するためのノズルを基板に近づける必要がある。一
方、良質な単結晶を堆積させるためには、基板の温度を
1150℃程度まで高温に維持する必要がある。この結
果、基板及び基板用の加熱手段からの輻射された赤外光
によりノズルの先端が高温に加熱されてしまい、この結
果原料ガスがノズルを通過する間に加熱されノズルの出
口開口から出射した瞬時に反応してしまう。
【0010】本発明は、上述した認識に基き、ノズルの
出口開口付近に冷却手段を設ける。冷却手段を設けるこ
とにより、原料ガスがノズルを通過する間に加熱するの
が防止され、原料ガスが基板上に到達する前に反応をお
こすことを抑制することができる。
出口開口付近に冷却手段を設ける。冷却手段を設けるこ
とにより、原料ガスがノズルを通過する間に加熱するの
が防止され、原料ガスが基板上に到達する前に反応をお
こすことを抑制することができる。
【0011】冷却方法として、赤外光に対して高い反射
性を有する金属材料、例えばステンレススチール、銅、
鉄のような金属材料のブロックをノズルの出口開口付近
に取り付け、この金属ブロックの内部に冷却媒体例えば
水を供給することにより金属ブロック及びノズルを冷却
することができる。このように、赤外光に対して高い反
射性を有する金属ブロックを冷却手段としてノズルの先
端付近に取り付ければ、この金属ブロックが冷却手段と
して作用すると共に、基板及び加熱手段から輻射される
赤外光がノズルに吸収されるのを防止する遮蔽部材とし
ても機能するので、ノズルが加熱されるのを防止するの
に極めて有益である。
性を有する金属材料、例えばステンレススチール、銅、
鉄のような金属材料のブロックをノズルの出口開口付近
に取り付け、この金属ブロックの内部に冷却媒体例えば
水を供給することにより金属ブロック及びノズルを冷却
することができる。このように、赤外光に対して高い反
射性を有する金属ブロックを冷却手段としてノズルの先
端付近に取り付ければ、この金属ブロックが冷却手段と
して作用すると共に、基板及び加熱手段から輻射される
赤外光がノズルに吸収されるのを防止する遮蔽部材とし
ても機能するので、ノズルが加熱されるのを防止するの
に極めて有益である。
【0012】本発明による化学気相堆積装置は、成膜さ
れるべき基板を支持するサセプタと、基板を所定の温度
に加熱する加熱手段と、前記基板に向けて原料ガスを放
出する出口開口を有し、基板の膜形成すべき表面にほぼ
平行な方向から基板に向けて原料ガスを供給するノズル
と、前記加熱手段から放射される赤外線を遮蔽する遮蔽
手段とを具える化学気相堆積装置において、前記ノズル
の出口開口付近に赤外光を反射する反射材料層を形成し
たことを特徴とする。
れるべき基板を支持するサセプタと、基板を所定の温度
に加熱する加熱手段と、前記基板に向けて原料ガスを放
出する出口開口を有し、基板の膜形成すべき表面にほぼ
平行な方向から基板に向けて原料ガスを供給するノズル
と、前記加熱手段から放射される赤外線を遮蔽する遮蔽
手段とを具える化学気相堆積装置において、前記ノズル
の出口開口付近に赤外光を反射する反射材料層を形成し
たことを特徴とする。
【0013】ノズルが昇温する大きな原因は、基板及び
加熱手段からの輻射熱であり特に加熱手段に近い先端部
分の昇温が大きい。従って、ノズルの先端付近に赤外光
を反射する反射材料層を形成すれば、基板からの赤外光
の吸収量が低減され、この結果ノズルの昇温が防止され
る。
加熱手段からの輻射熱であり特に加熱手段に近い先端部
分の昇温が大きい。従って、ノズルの先端付近に赤外光
を反射する反射材料層を形成すれば、基板からの赤外光
の吸収量が低減され、この結果ノズルの昇温が防止され
る。
【0014】本発明による化学気相堆積装置は、成膜さ
れるべき基板を支持するサセプタと、基板を所定の温度
に加熱する加熱手段と、前記基板に向けて原料ガスを放
出する出口開口を有し、基板の膜形成すべき表面にほぼ
平行な方向から基板に向けて原料ガスを供給するノズル
と、前記の周囲に配置され、加熱手段から放射される赤
外線を遮蔽する遮蔽手段とを具える化学気相堆積装置に
おいて、前記遮蔽手段が、加熱手段及びサセプタの周囲
を包囲する円筒状の遮蔽部材と、この円筒状の遮蔽部材
の一端に設けられ、サセプタの基板支持面にほぼ平行に
延在する円周状の遮蔽部材とを有することを特徴とす
る。又は、遮蔽手段は多段に設定することができ、多段
設定することにより短い距離で大きな温度勾配を得るこ
とができる。
れるべき基板を支持するサセプタと、基板を所定の温度
に加熱する加熱手段と、前記基板に向けて原料ガスを放
出する出口開口を有し、基板の膜形成すべき表面にほぼ
平行な方向から基板に向けて原料ガスを供給するノズル
と、前記の周囲に配置され、加熱手段から放射される赤
外線を遮蔽する遮蔽手段とを具える化学気相堆積装置に
おいて、前記遮蔽手段が、加熱手段及びサセプタの周囲
を包囲する円筒状の遮蔽部材と、この円筒状の遮蔽部材
の一端に設けられ、サセプタの基板支持面にほぼ平行に
延在する円周状の遮蔽部材とを有することを特徴とす
る。又は、遮蔽手段は多段に設定することができ、多段
設定することにより短い距離で大きな温度勾配を得るこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明による気相堆積装置
の一例の構成を示す線図的断面図である。本例では、サ
ファイヤ基板上にAlNの単結晶膜を形成する例につい
て説明する。成膜すべき基板1をサセプタ2上に載置す
る。サセプタ2の下側に加熱手段である抵抗加熱体3を
配置し、この抵抗加熱体3により基板1を1150℃に
加熱する。サセプタ2及び抵抗加熱体3の周囲を包囲す
るように遮蔽体4を配置し、サセプタ及び抵抗加熱体か
ら放射された赤外光を閉じ込める。遮蔽体4は、円筒状
の遮蔽部材4aと、その一端に設けられ基板表面とほぼ
平行に延在する円周状の遮蔽部材4bとで構成する。こ
のように、円周状の遮蔽部材を設けることによりサセプ
タ及び抵抗加熱体から放射された赤外光を一層有効に閉
じ込めることができる。
の一例の構成を示す線図的断面図である。本例では、サ
ファイヤ基板上にAlNの単結晶膜を形成する例につい
て説明する。成膜すべき基板1をサセプタ2上に載置す
る。サセプタ2の下側に加熱手段である抵抗加熱体3を
配置し、この抵抗加熱体3により基板1を1150℃に
加熱する。サセプタ2及び抵抗加熱体3の周囲を包囲す
るように遮蔽体4を配置し、サセプタ及び抵抗加熱体か
ら放射された赤外光を閉じ込める。遮蔽体4は、円筒状
の遮蔽部材4aと、その一端に設けられ基板表面とほぼ
平行に延在する円周状の遮蔽部材4bとで構成する。こ
のように、円周状の遮蔽部材を設けることによりサセプ
タ及び抵抗加熱体から放射された赤外光を一層有効に閉
じ込めることができる。
【0016】内挿管5の内側に原料ガスを供給するため
のノズル6を配置する。ノズル6は第1及び第2のノズ
ル6a及び6bを有し、これらノズルは基板1の膜形成
面と平行に延在する。第1のノズル6aからアンモニア
ガスを供給し、第2のノズル6bからTMAガスを供給
する。これら原料ガスを放出するノズル6の出口開口6
c付近に冷却手段7を結合する。冷却手段7は、ステン
レススチールのブロック7aを有し、このブロックの内
部の経路に水を循環させて水冷方式によりノズル6を冷
却する。従って、冷却用のブロック7aは赤外光に対し
て高い反射作用を有しているので、冷却手段として作用
すると共に、基板1、サセプタ2及び抵抗加熱体3から
放射される赤外光がノズル6に特にその先端部付近に入
射するのを阻止する反射体又は遮蔽体としての機能も果
たし、装置の動作中にノズルが高温度に昇温するのが防
止される。
のノズル6を配置する。ノズル6は第1及び第2のノズ
ル6a及び6bを有し、これらノズルは基板1の膜形成
面と平行に延在する。第1のノズル6aからアンモニア
ガスを供給し、第2のノズル6bからTMAガスを供給
する。これら原料ガスを放出するノズル6の出口開口6
c付近に冷却手段7を結合する。冷却手段7は、ステン
レススチールのブロック7aを有し、このブロックの内
部の経路に水を循環させて水冷方式によりノズル6を冷
却する。従って、冷却用のブロック7aは赤外光に対し
て高い反射作用を有しているので、冷却手段として作用
すると共に、基板1、サセプタ2及び抵抗加熱体3から
放射される赤外光がノズル6に特にその先端部付近に入
射するのを阻止する反射体又は遮蔽体としての機能も果
たし、装置の動作中にノズルが高温度に昇温するのが防
止される。
【0017】サセプタ2、抵抗加熱体3、遮蔽体4、内
挿管5及びノズル6はチャンバ8内に収納する。そして
チャンバ8の外周には水冷ジャケット9a,9b及び9
cを配置する。
挿管5及びノズル6はチャンバ8内に収納する。そして
チャンバ8の外周には水冷ジャケット9a,9b及び9
cを配置する。
【0018】原料ガスの供給と共に、ノズル6と内挿管
5との間の空間及び内挿管とチャンバ8との間の空間に
キャリヤガスを送出する。これらキャリヤガスは、水
素、窒素、アルゴン等の不活性ガスとすることができ
る。原料ガスはノズル6の出口開口6cから放出され、
成膜すべき基板1の堆積面とほぼ平行に基板に向けて移
動し、基板1の堆積向上において基板からの熱により加
熱されて反応をおこし、基板1上に単結晶膜が形成され
る。尚、基板の全面に亘って均一な膜を形成するため、
基板及びサセプタは図示しない駆動装置により回転させ
るものとする。尚、反応しなかった原料ガス及びキャリ
ヤガスはチャンバ8の排気口8aから外部へ排出する。
5との間の空間及び内挿管とチャンバ8との間の空間に
キャリヤガスを送出する。これらキャリヤガスは、水
素、窒素、アルゴン等の不活性ガスとすることができ
る。原料ガスはノズル6の出口開口6cから放出され、
成膜すべき基板1の堆積面とほぼ平行に基板に向けて移
動し、基板1の堆積向上において基板からの熱により加
熱されて反応をおこし、基板1上に単結晶膜が形成され
る。尚、基板の全面に亘って均一な膜を形成するため、
基板及びサセプタは図示しない駆動装置により回転させ
るものとする。尚、反応しなかった原料ガス及びキャリ
ヤガスはチャンバ8の排気口8aから外部へ排出する。
【0019】図2は遮蔽板及び冷却手段の有無と形成さ
れたAlNの膜厚との関係を示すグラフである。以下の
実験条件で2時間成膜処理を行ない、基板上に形成され
たAlN膜の膜厚を測定した。実験条件は以下の通りで
ある。
れたAlNの膜厚との関係を示すグラフである。以下の
実験条件で2時間成膜処理を行ない、基板上に形成され
たAlN膜の膜厚を測定した。実験条件は以下の通りで
ある。
【0020】
【表1】
【0021】図2において、縦軸は堆積したAlN膜の
膜厚を示す。黒四角はノズル冷却手段7のない従来のC
VD装置で体積したときの膜厚を示し、丸印は図1の冷
却手段を用いて水冷したときの膜厚を示す。図3から明
らかなように、ノズル6の出口開口6cを水冷した場
合、膜厚は約2.3倍も増加している。この実験結果よ
り、従来のCVD装置では加熱源からの赤外光によりノ
ズルが昇温してしまい、原料ガスが基板に到達する前に
反応して消費されているものと考えられる。これに対し
て、ノズル先端を水冷した場合膜厚が約2.3倍も増大
することから、ノズル先端を積極的に冷却することは極
めて有用な方法であると考えられる。これらの実験結果
によれば、遮蔽板と冷却手段とを組み合わせればさらに
一層成膜速度を向上できることが期待される。
膜厚を示す。黒四角はノズル冷却手段7のない従来のC
VD装置で体積したときの膜厚を示し、丸印は図1の冷
却手段を用いて水冷したときの膜厚を示す。図3から明
らかなように、ノズル6の出口開口6cを水冷した場
合、膜厚は約2.3倍も増加している。この実験結果よ
り、従来のCVD装置では加熱源からの赤外光によりノ
ズルが昇温してしまい、原料ガスが基板に到達する前に
反応して消費されているものと考えられる。これに対し
て、ノズル先端を水冷した場合膜厚が約2.3倍も増大
することから、ノズル先端を積極的に冷却することは極
めて有用な方法であると考えられる。これらの実験結果
によれば、遮蔽板と冷却手段とを組み合わせればさらに
一層成膜速度を向上できることが期待される。
【0022】図3は本発明による化学気相堆積装置の別
の実施例を示す。本例では、ノズル6の先端に赤外光に
対して高い反射性を有する反射材料層20を形成する。
前述したように、装置の動作中チャンバ内は減圧されて
いるからノズル6の出口開口6c付近は加熱源からの輻
射により加熱される。従って、ノズル6の出口開口6c
付近を反射材料層で被覆すれば、ノズルの昇温を有効に
防止することができる。さらに、本例では、サセプタ2
及び抵抗加熱体3の周囲に遮蔽体4と同軸状に別の円筒
状の別の遮蔽体30を配置する。このように、加熱手段
の周囲を二重に遮蔽することにより装置の内部に配置さ
れた熱源に対する遮蔽効果を一層改善することができ
る。
の実施例を示す。本例では、ノズル6の先端に赤外光に
対して高い反射性を有する反射材料層20を形成する。
前述したように、装置の動作中チャンバ内は減圧されて
いるからノズル6の出口開口6c付近は加熱源からの輻
射により加熱される。従って、ノズル6の出口開口6c
付近を反射材料層で被覆すれば、ノズルの昇温を有効に
防止することができる。さらに、本例では、サセプタ2
及び抵抗加熱体3の周囲に遮蔽体4と同軸状に別の円筒
状の別の遮蔽体30を配置する。このように、加熱手段
の周囲を二重に遮蔽することにより装置の内部に配置さ
れた熱源に対する遮蔽効果を一層改善することができ
る。
【0023】本発明は上述した実施例だけに限定され
ず、種々の変更や変形が可能である。例えば、上述した
実施例では、MO−CVD装置について説明したが、M
O−CVD装置に限らず、気相での化学反応を利用して
成膜する種々のCVD装置にも適用することができる。
ず、種々の変更や変形が可能である。例えば、上述した
実施例では、MO−CVD装置について説明したが、M
O−CVD装置に限らず、気相での化学反応を利用して
成膜する種々のCVD装置にも適用することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、原
料ガスを基板に向けて供給するノズルの昇温を防止する
手段を設けているから、原料ガスが基板に到達する前反
応をおこすのを有効に防止でき、この結果高温条件下に
おいても良質な単結晶膜を均一な厚さで形成することが
できる。
料ガスを基板に向けて供給するノズルの昇温を防止する
手段を設けているから、原料ガスが基板に到達する前反
応をおこすのを有効に防止でき、この結果高温条件下に
おいても良質な単結晶膜を均一な厚さで形成することが
できる。
【図1】本発明による化学気相堆積装置の一例の構成を
示す線図的断面図である。
示す線図的断面図である。
【図2】遮蔽板の枚数と形成された膜の関係を示すグラ
フである。
フである。
【図3】本発明による化学気相堆積装置の別の実施例を
示す線図的断面図である。
示す線図的断面図である。
1 基板、2 サセプタ、3 抵抗加熱体、4 遮蔽
体、5 内挿管、6 ノズル、7 冷却手段、8 チャ
ンバ、9a,9b,9c 水冷ジャケット、
体、5 内挿管、6 ノズル、7 冷却手段、8 チャ
ンバ、9a,9b,9c 水冷ジャケット、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 智彦 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】成膜されるべき基板を支持するサセプタ
と、基板を所定の温度に加熱する加熱手段と、前記基板
に向けて原料ガスを放出する出口開口を有し、基板の膜
形成すべき表面にほぼ平行な方向から基板に向けて原料
ガスを供給するノズルと、前記加熱手段から放射される
赤外線を遮蔽する遮蔽手段と、前記ノズルの出口開口付
近に配置され、ノズルを冷却する冷却手段とを具えるこ
とを特徴とする化学気相堆積装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の化学気相堆積装置におい
て、前記冷却手段が、前記ノズルの出口開口付近に配置
され赤外光に対して高い反射性を有する金属材料のブロ
ックと、このブロックの内部を通過する冷却媒体と有す
ることを特徴とする化学気相堆積装置。 - 【請求項3】成膜されるべき基板を支持するサセプタ
と、基板を所定の温度に加熱する加熱手段と、前記基板
に向けて原料ガスを放出する出口開口を有し、基板の膜
形成すべき表面にほぼ平行な方向から基板に向けて原料
ガスを供給するノズルと、前記加熱手段から放射される
赤外線を遮蔽する遮蔽手段とを具える化学気相堆積装置
において、前記ノズルの出口開口付近に赤外光を反射す
る反射材料層を形成したことを特徴とする化学気相堆積
装置。 - 【請求項4】成膜されるべき基板を支持するサセプタ
と、基板を所定の温度に加熱する加熱手段と、前記基板
に向けて原料ガスを放出する出口開口を有し、基板の膜
形成すべき表面にほぼ平行な方向から基板に向けて原料
ガスを供給するノズルと、前記の周囲に配置され、加熱
手段から放射される赤外線を遮蔽する遮蔽手段とを具え
る化学気相堆積装置において、前記遮蔽手段が、加熱手
段及びサセプタの周囲を包囲する円筒状の遮蔽部材と、
この円筒状の遮蔽部材の一端に設けられ、サセプタの基
板支持面にほぼ平行に延在する円周状の遮蔽部材とを有
することを特徴とする化学気相堆積装置。 - 【請求項5】請求項3,4に記載の化学気相堆積装置に
おいて、前記遮蔽手段が、前記円筒状の遮蔽部材と同軸
状に配置した別の円筒状の遮蔽部材を有することを特徴
とする化学気相堆積装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32250796A JPH10167884A (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 化学気相堆積装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32250796A JPH10167884A (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 化学気相堆積装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10167884A true JPH10167884A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18144434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32250796A Withdrawn JPH10167884A (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 化学気相堆積装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10167884A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1137077A2 (en) * | 2000-03-24 | 2001-09-26 | Ngk Insulators, Ltd. | A semiconductor device, a method for manufacturing a semiconductor device and an epitaxial growth substrate for a semiconductor device |
EP1215308A2 (en) * | 2000-12-12 | 2002-06-19 | Ngk Insulators, Ltd. | A method for fabricating a III-V nitride film and an apparatus for fabricating the same |
JP2008211198A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-09-11 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 3−5族系化合物半導体の製造方法 |
JP2013211521A (ja) * | 2012-03-02 | 2013-10-10 | Stanley Electric Co Ltd | 気相成長装置 |
CN109023301A (zh) * | 2018-10-24 | 2018-12-18 | 乐山新天源太阳能科技有限公司 | 氧化铝膜制备装置 |
-
1996
- 1996-12-03 JP JP32250796A patent/JPH10167884A/ja not_active Withdrawn
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CN109023301B (zh) * | 2018-10-24 | 2023-10-13 | 乐山新天源太阳能科技有限公司 | 氧化铝膜制备装置 |
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