JP3551609B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等に熱処理を施す熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子機器等の高性能化に伴って、これに使用される半導体デバイスの高密度化及び高集積化が益々高まっており、また、半導体ウエハサイズに関しても量産性の観点より6インチから8インチに移行し、大口径化が進められている。このような状況下において、デバイスのゲート酸化膜、キャパシタンス絶縁膜や層間絶縁膜等の各種の膜厚も薄膜化を余儀なくされ、更に、その膜質の向上も強く求められている。
【0003】
従来、ウエハ表面に熱処理を施す場合、例えば成膜処理等を施す場合には、一般的には縦型熱処理炉を用いて行なわれている。この処理炉ではウエハボート上に多数枚のウエハを等ピッチで多段に載置保持し、これをその周囲に配置した加熱ヒータにより加熱して所定の温度まで昇温し、所望の熱処理を行なう用になっている。この場合、ウエハサイズが小さい場合には、ウエハ中心部と周縁部との温度差がそれ程大きくない状態で、すなわちウエハ面内温度の均一状態を維持した状態でウエハ自体がプロセス温度ませ昇温するので、膜厚も面内均一に形成されるなどして膜質も均質なものとなり、それ程問題がなかった。
しかしながら、前述のようにウエハサイズが8インチに大口径化すると、加熱ヒータに近いウエハ周縁部と加熱ヒータから遠いウエハ中心部との間の熱的アンバランスが無視し得なくなり、例えばウエハ中心部よりも周辺部の方の温度が数度程度高い状態で昇温が行なわれてしまい、この温度差に基づく内部の熱応力に起因してウエハ面にスリップか発生したり、膜厚に関してもウエハ周縁部が厚くなり、中心部が薄くなるなどして面内均一性が保持できなくなるという問題があった。
【0004】
更には、処理炉内へはその下方よりウエハボートを低速で挿入するのであるが、処理炉内に先に入ったウエハと後に入ったウエハとの間で熱履歴に大きな差が生じてしまい、これが膜厚に影響を与えてしまうという問題もあった。
そこで、このような問題点を解決するために、大口径のウエハを、その面内温度の均一性を保持した状態で急速加熱できるようにした枚葉式の熱処理装置が本発明者により検討されている。
【0005】
図5は本発明者が検討した熱処理装置の一例を示す構成図であり、この熱処理装置は、左右側壁の中央にそれぞれウエハの搬入口2及び搬出口4が形成された処理容器6を有し、処理容器6内には昇降自在なウエハ保持部8が設けられている。処理容器6の外側には均熱部材10を介して、抵抗発熱線などを含む面状加熱源12が配設されている。また処理容器6内の上部及び下部にはそれぞれガス供給部14及び排気部16が配設されている。ウエハWを熱処理するにあたっては、面状加熱源12をウエハWが設定温度になるように加熱しておく一方、図示しない搬送アームによりウエハWを搬入口2を通じて保持部8に受け渡し、このウエハWが面状加熱源12の輻射熱により所定の熱処理温度まで急加熱される。そして、ガス供給部14からの処理ガスにより例えばウエハWに酸化膜が形成され、熱処理後のウエハWは図示しない搬送アームにより搬出口4を通じて外部に搬出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した装置によれば、従来の縦型熱処理炉と比較してある程度、面内温度の均一性を保持した状態でウエハの昇温は可能である。
ところで、ウエハ処理枚数を重ねるに従って、処理容器内へ不透光性の成膜が付着するなどして加熱源12からウエハWへ届く熱線が僅かずつではあるが減少して熱効率が経時変化を受けることになる。この場合、ウエハWの高さ位置を僅かに変えるなどして最適な位置に高さ調整したい場合もあり、また、同一熱処理を行なっている時、或いは熱拡散等の異なった熱処理を行なう場合にも熱的要因でウエハの高さ調整を行ないたい場合もあるが、先の装置例では、搬入搬出時におけるウエハの受け渡しのために、ウエハ保持部8は、一定のストロークで上下動するが、微妙な高さ調整は行なうことができない。
【0007】
更には、上記ガス供給部14の構成では、処理ガスが偏流する恐れがあり、このためにガス供給量がウエハ上で偏ってしまうという問題がある。
また、ウエハ温度を測定する場合には熱電対などの温度測定具が一般的には設けられるが、この熱電対は、正確な温度を測定するには被測定値と直接接触していることが必要であるが、これではウエハ温度を直接測定することが困難である。
更には、高真空引きされる処理容器6には、外部より大気圧が加わるので、これに対抗するために図示例の装置例では処理容器の肉厚をかなり厚くしなければならないという問題もあった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は被処理体とシャワーヘッド部との間の間隔調整を行なうことができる熱処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、被処理体に対して所定の熱処理を施すための枚葉式の熱処理装置において、内部が真空引き可能になされた高純度石英製の筒体状の処理容器と、この処理容器内にその下端開口部より挿入されてこれを密閉する高純度石英製の凸状の挿入底部と、被処理体を載置すべく前記処理容器内に設けられた保持台と、前記処理容器の天井部側と前記挿入底部側に設けた抵抗加熱手段と、前記保持台の上方に設けられて処理ガスを導入するためのシャワーヘッド部と、前記保持台とシャワーヘッド部との間隔を調整するために、これらの内の少なくとも一方の高さ位置を調整する高さ位置調整手段とを備えるように構成したものである。
【0009】
上記構成により、被処理体は処理容器内の保持台上に載置され、天井部側と挿入底部側に設けた抵抗加熱手段により所定の温度に加熱される。この状態でシャワーヘッド部からは所定の処理ガスが供給され、例えば成膜処理などの所定の熱処理が行なわれる。そして、高さ位置調整手段は、シャワーヘッド部と保持台のいずれか一方、例えば保持台の高さ位置を必要に応じて調整し、被処理体とシャワーヘッド部との間隔をコントロールすることにより、抵抗加熱手段との距離を調整できるのみならず、シャワーヘッド部からの処理ガスの流れもコントロールすることが可能となる。
ここで、被処理体の表面温度を測定するために放射温度計を用いることにより被処理体の温度を精度良く計測することが可能となる。また、処理容器の天井部や挿入底部をドーム上に湾曲成形することにより、材料が薄くても大気圧に対して所定の強度を維持することがてきる。
【0010】
更には、ガス排気口を保持台の水平レベルよりも下方に位置させることによりシャワーヘッド部から供給された処理ガスを被処理体の表面上で滞流或いは偏流させることなく円滑に下方に流すことができ、膜厚の均一性を高く維持することが可能となる。また、抵抗加熱手段を同心状にゾーン区分化して、ゾーン毎に温度制御することにより、被処理体に対してきめの細かな温度制御を行なうことが可能となる。この場合、抵抗加熱手段の直径を、被処理体の直径の1.2〜1.5倍の範囲内に設定することにより、中心部と比較して放熱量の大きい被処理体の周縁部に集中して熱エネルギーを投入することができ、面内温度の均一性を一層向上させることが可能となる。
また、処理容器の側壁部に、光遮断部材を設けることにより、処理に不必要な部分の昇温を抑制して被処理体に熱エネルギーを集中させることができ、熱効率の向上を図ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る熱処理装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る熱処理装置を用いた処理システムを示す概略構成図、図2は本発明に係る熱処理装置を示す構成図、図3は熱処理装置に用いる支持台を示す斜視図、図4は熱処理装置に用いる抵抗加熱手段を示す平面図である。
【0012】
まず、図1に基づいて熱処理システムの全体構成について説明すると、この熱処理システム20は、実質的に被処理体、すなわち半導体ウエハに対して熱処理を施す本発明の熱処理装置22に他に、この熱処理装置22の前段にゲートバルブG1を介して設けられて真空引き可能になされたロードロック室24と、更にこのロードロック室2の前段にゲートバルブG2を介して設けられたカセット室26とにより主に構成されている。
上記カセット室26内には、昇降可能になされたカセット台28が設けられており、この上に、複数枚、例えば5〜25枚のウエハWを収容し得るカセット30が載置される。上記ロードロック室24には、図示しない真空ポンプを介設した真空排気系32が接続されて、内部を真空引き可能としている。このロードロック室24の内部には、屈伸及び回転可能とした搬送アーム34が設けられており、ウエハWを熱処理装置22及びカセット室26との間で受け渡し可能としている。尚、このロードロック室24には、N ガス等のパージ用不活性ガスの供給系(図示せず)も設けられる。
【0013】
次に、図2に基づいて本発明の熱処理装置22について説明する。図示するようにこの熱処理装置22は、高純度石英製の筒体状の処理容器36と、この容器36の底部に挿入されて内部を密閉する凸状の高純度石英製の挿入底部38と、容器の天井部側と挿入底部側に設けた抵抗加熱手段50A、50Bと被処理体としてのウエハWを載置して保持する保持台40と、処理ガスを内部に導入するシャワーヘッド部41と、上記保持台40の高さ調整を行なう高さ位置調整手段42とにより主に構成されている。
上記処理容器36は、この上部を覆う天井部36Aと、これにOリング等のシール部材44を介して接続されるリング状の中段容器36Bと、これにOリング等のシール部材46を介して接続される筒体状の下段容器部36Cとにより構成される。この下段容器部36Cの側壁には、図示しない真空排気系に接続されるガス排気口48が設けられており、内部を真空引き可能としている。
【0014】
上記天井部36Aは、熱線を透過するように透明な石英で構成され、且つ容器内部が真空状態になされることから大気圧に耐え得るようにドーム状に湾曲させて形成されており、肉厚が薄くても所定の強度を発揮できるようになっている。そして、この天井部36Aの下方に、上記保持台40と対向するようにシャワーヘッド部41が設けられる。このシャワーヘッド部41の全体も熱線を透過し得るように例えば高純度の透明な石英により構成されている。このシャワーヘッド部41は、断面半楕円状の密閉空間として形成され、この下端面には処理室間に臨ませて多数のガス噴出孔52が形成されると共に、その上端からはガス導入管54が上方に延び、これを上記天井部36Aに設けた孔56にOリング等のシール部材58を介して挿通させることにより気密に保持している。
【0015】
そして、このガス導入管54にはガス入口60が形成され、これより所定の処理ガスを導入し得るようになっている。このガス導入管54は、内部に温度測定管62を同軸状に収容した2重管構造になされており、下端は上記シャワーヘッド部41を貫通して処理空間に開放され、上端は気密に透明石英によりシールされて、この上端にウエハの表面温度を測定するために放射温度計64を設置している。この温度測定管62はウエハ面に対して略直角となる方向に沿って設けられ、ウエハからの放射光を放射温度計64により直接検出できるようになっている。
上記天井部36A側に配設される抵抗加熱手段50Aは、この天井部36Aの外周全体を覆うように設けられ、ウエハの上方より熱エネルギーを供給し得るようになっている。そして、この抵抗加熱手段50Aの外側は、例えばアルミナよりなる断熱材66により覆われる。
【0016】
上記抵抗加熱手段50A及び挿入底部38側の抵抗加熱手段50Bは、単位面積当たりの熱負荷が大きな例えば二ケイ化モリブデン等の抵抗発熱線により構成される。
上記天井部36Aは、熱線を透過する必要から透明石英により形成されるが、熱線を透過する必要のない中段容器部36B、下段容器部36Cは、例えば材料の内部に気泡を含ませた乳白色の不透明石英により構成し、これ自体を光遮断部材として構成している。
【0017】
一方、石英製の上記挿入底部38は、その径が上記下段容器部36Cの内径よりもかなり小さく設定されて所定の幅の下向き排気通路66を形成し得る大きさに設定された挿入凸部38Aと、この下端に設けられて上記下段容器部36Cの下端開口部をOリング等のシール部材68を介して気密にシールするリング状の底板38Bとよりなる。この挿入凸部38Aの下端は開放されると共に上端の光透過板70は支持台40の近傍の直下に位置されて下向きにドーム状に湾曲して形成されており、前述の天井部36Aと同様に肉厚が薄くても所定の強度を発揮できるようになっている。この挿入凸部38Aの脚部の材料は、例えば材料の内部に気泡を含ませた乳白色の不透明石英により構成されており、これ自体を光遮断部材として構成している。
【0018】
そして、下端が開放されたこの挿入凸部38A内に、その下方よりヒータ台72が挿入されており、この上端をドーム状に湾曲形成してこの部分に上記二ケイ化モリブデン等よりなる抵抗加熱手段50Bを設けており、ウエハWを下方から加熱し得るようになっている。この場合にも、加熱手段50Bは例えば二ケイ化モリブデンよりなる抵抗発熱線を同心円状に巻回することより構成されており、図4に示すように同心状に複数、図示例にあっては例えば3つのゾーンに区分されている。そして、各ゾーン毎に電源76に対して可変抵抗74A、74B、74Cを接続するなどして、ゾーン温度を個別にコントロールし得るようになっている。このゾーン毎の個別制御は、天井部36A側の抵抗加熱手段50Aにも同様に適用されている。これにより、ウエハWに投入するエネルギーをゾーン毎に制御し得ることになる。
【0019】
ここで、下方の抵抗加熱手段50Bの直径L1は、ウエハWの直径L2の1.2〜1.5倍の範囲内に設定されており、中心と比較して放熱量が多くなる傾向にあるウエハ周縁部へ十分な量のエネルギーを投入し得るようになっている。
また、ヒータ台72の上部側壁には、挿入凸部38Aの脚部を加熱するための、側部加熱ヒータ78が設けられており、脚部を加熱するようになっている。
上記ヒータ台72は、途中に例えばアルミナ等の断熱材78を介在させてステンレス等により形成されており、その下端部には、冷却ジャケット80を設けてこの部分を安全温度まで温度を下げている。
また、上記光透過板70には、ガスパージ用の不活性ガス、例えばN ガスを供給するガス導入ノズルが設けられており、これよりN ガスを導入することによりウエハWの裏面側に処理ガスが廻り込むことを防止している。
【0020】
ウエハWを載置する保持台40は図3にも示されており、これは高純度の透明石英やSiCよりなり、ウエハWの径よりも少し大きく設定されたリング状の板部材よりなり、この内周側の上面に、ウエハWの裏面を支持する複数、例えば3つの突起82が周方向に等間隔で形成される。この場合、突起82によるウエハWの支持位置は、ウエハの周縁部ではなく、それよりもウエハ中心方向にある程度の距離だけ近づいた位置を支持するようになっており、熱処理時におけるウエハ自体の変形量を抑制するようになっている。
この保持台40の裏面側には、保持台40の直径方向に配列された複数、例えば2本の脚部84が形成されており、この各脚部84は、例えば高純度の石英製の位置調整ロッド86に接続される。
【0021】
この位置調整ロッド86は、前記高さ位置調整手段42の一部を構成するものであり、その下部は、底板38Bに形成した孔内を上下動可能に貫通して設けられ、その下端に、例えばピニオンとラックよりなる歯車機構90を設けて、これをモータ88により駆動することにより、位置調整ロッド86を上下方向に微妙に移動させて保持台40の高さ調整を行ない得るようになっている。また、底板38Bに対する位置調整ロッド86の貫通部には、伸縮可能になされたベローズ92が設けられており、容器内の気密性を保持しつつロッド86の調整移動を許容している。
一方、処理容器36の中段容器部36Bの一側部には、前記ロードロック室24に接続される接続口94が設けられ、この接続口94には、熱遮蔽箱100が気密に接続される。この箱100内には昇降機構96により上下動してこの接続口94とロードロック室24とを連通する通路を遮るように進退する熱遮蔽板98が設けられており、ゲートバルブG2側へ伝わる熱量を抑制している。この昇降機構96のロッド102にもベローズ104を設けて、容器内の気密性を保持している。
【0022】
次に、上記のように構成された本実施例の動作について説明する。
まず、カセット室26内のカセット30に収容してある未処理の半導体ウエハWを、ゲートバルブG2を介してロードロック室24内の搬送アーム34によりこの室内に取り込み、この内部を所定の圧力まで真空引きした後に、このウエハを予め真空状態に維持されている処理容器36内にゲートバルブG1を介して搬入し、保持台40に受け渡す。このウエハWの受け渡しは、高さ位置調整手段42のモータ88を前進後退駆動させて保持台40を上下方向に移動させることにより行なってもよいし、或いは搬送アーム34自体を高さ方向(Z方向)へ移動可能として、これを上下移動させるようにしてもよい。
この受け渡しにより、ウエハWは保持台40に設けた突起82によりその表面が支持されることになる。
【0023】
処理容器36内は、上下に配置した抵抗加熱手段50A、50Bにより、予めある程度、例えば200〜800℃に加熱されており、或いは処理温度に一定に保持されており、ウエハWの搬入後、更にパワーを投入してウエハをプロセス温度、例えば1200℃程度まで昇温したり、或いは処理温度のままでウエハ面内の温度を均一にする。これと同時に、シャワーヘッド部41から処理容器36内に処理ガス、例えばシランガスとO ガス等を供給しつつ内部を所定のプロセス圧力に維持し、熱処理、例えば成膜処理を行なうことになる。抵抗加熱手段50A、50Bとしては熱負荷の大きな二ケイ化モリブデン等を用いているので急速にプロセス温度まで加熱することができる。
【0024】
ここで、例えばウエハを1枚或いは複数枚処理する毎に、容器内面、シャワーヘッド部41の表面、保持台40の表面等に非常に僅かではあるが薄膜が形成されるために、抵抗加熱手段50A,50Bからの熱透過量等が僅かに変動し、ウエハに対する供給熱量が異なってくる場合がある。また、シャワーヘッド部41のガス噴出孔52から供給された処理ガスがウエハ表面との間で滞留する場合もある。このような場合には、高さ位置調整手段42を駆動して位置調整ロッド86を僅かに上昇或いは下降させることにより保持台40を上昇或いは下降させてウエハの高さ調整を行ない、シャワーヘッド部41とウエハWとの間隔を最適な位置に調整する。
【0025】
これにより、ウエハの微妙な温度調整が可能となり、しかもウエハ上における処理ガスの滞留もなくなり、成膜のウエハ面内均一性を高めることが可能となる。このようなウエハの高さ位置調整は、同一熱処理を施している過程でも行なうし、また、異種の熱プロセスを行なう場合にもそのプロセスに合った高さ位置に調整を行ない、常に最適な温度特性等を得ることが可能となる。尚、保持台の高さ位置調整を行なうと、これとシャワーヘッド部との間隔を調整できるのみならず、抵抗加熱手段との間隔も調整できるという利点を有するが、これに替えてシャワーヘッド部の高さ位置を、高さ調整手段により変え得るようにしてもよい。
【0026】
また、ウエハWの温度は、天井部36Aに設けた放射温度計64により測定するが、この場合、ウエハWの表面から上方に向けて発する光が、中空の測定温度管62を介して放射温度計64に直接入射するので、途中に光を遮断する障害物がなく、従って、熱電対を用いた場合と比較してウエハ表面の温度を精度良く検出することができる。尚、この放射温度計64の設置位置は、ウエハWの表面を直接臨むことができるのであれば、ウエハ面に対して垂直方向だけに限定されず、例えば斜め上方に設けるようにしてもよい。
【0027】
更には、下方の抵抗加熱手段50Bの直径は、ウエハWの直径の1.2〜1.5倍の範囲内に設定されているので、中心部と比較して放熱量が多くなる傾向にあるウエハ周縁部へ集中的に多量のエネルギーを投入することができ、これにより放熱量を補償してウエハの面内温度の均一性を高く維持することができる。また、抵抗加熱手段50Bの取り付け面もウエハ側に向けて湾曲させて形成しているので、エネルギーをウエハWに向けてより効率的に供給することができる。この場合、上下の抵抗加熱手段50A、50Bは、複数、例えば3ゾーンに同心状に区切られてゾーン毎に温度制御が可能になされていることから、例えば外側ゾーンに行く程、発熱エネルギーを多くするように制御するなどして上記したウエハの面内温度の均一性を一層高めることができる。
【0028】
ここで、抵抗加熱手段50Bの直径をウエハWの直径の1.2倍よりも小さくすると、ウエハ周縁部にこの部分の放熱量に見合った多くの熱エネルギーを投入することが困難になり、面内温度の均一性が急激に劣化してしまう。また、1.5倍よりも大きく設定すると、装置の径が必要以上に大きくなり過ぎ、好ましくない。
また、ガス排気口48の取付位置を、ウエハWの水平レベルよりも下方に位置させているので、シャワーヘッド部41から放出された処理ガスがウエハ面上にほとんど滞留することなくここを通過し、ガス排気口48から排出されることになる。特に、前述したウエハWとシャワーヘッド部40との間隔を調整できることと相俟って、ウエハ面上でのガス滞留現象を略確実になくすことができ、成膜の面内均一性を一段と向上させることができる。
【0029】
更に、保持台40の裏面側には、ガス導入ノズル55からN ガスがパージされているのでこのエリアに処理ガスが侵入することがなく、従って、保持台40等の表面に成膜が付着することを防止することができ、従って、熱効率が劣化したり、パーティクルが発生することを大幅に抑制することができる。
また、ウエハWを加熱するために抵抗加熱手段50A、50Bからの光線を透過しなければないエリアを除いて例えば中段容器部36Bや下段容器部36C、或いは挿入凸部38Aの脚部は、不透明材料により構成して光を遮断しているので、これらの部分が不必要に過度に加熱されることはなく、熱効率を高めることができる。
また、処理容器36の天井部36Aや挿入底部38の光透過板70は、それぞれドーム状に成形されているので、その肉厚を薄くしても大気圧に耐え得るに十分な強度を確保することが可能となる。
尚、上記実施例では熱処理として成膜処理を例にとって説明したが、これに限定されず、他の熱処理、例えば酸化処理、熱拡散処理等にも適用し得るのは勿論である。更には、被処理体としても半導体ウエハに限定されず、他の基板、例えばLCD基板、ガラス基板等も用いることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱処理装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1の発明によれば、高さ位置調整手段により保持台とシャワーヘッド部との間隔を微妙に制御できるようにしたので、被処理体の上方に処理ガスが滞留することを防止でき、しかも、被処理体の表面における温度分布も微妙にコントロールすることができるので、面内均一性も向上させることができる。
従って、被処理体の熱処理の面内均一性を向上させることができる。しかも、異種の熱処理プロセスに対しても上記間隔調整を行なうことにより容易に対応することができる。
請求項2の発明によれば、放射温度計を用いて被処理体の表面からの放射光を直接捕らえて温度を測定するようにしたので、被処理体の表面温度を精度よく検出することができ、従って、この検出値に基づいて上記間隔調整を行なうことにより被処理体の面内温度の均一性を更に高めることができる。
【0031】
請求項3の発明によれば、処理容器の天井部や底部を圧力に対して強いドーム形状に湾曲成形したので耐久強度を維持したままその肉厚を薄くすることができる。
請求項4の発明によれば、ガス排気口を保持台の水平レベルよりも下方に位置させているので、保持台の上方の雰囲気を円滑に下方に真空引きでき、反応済み処理ガスを滞留させることなく排気することができる。
請求項5の発明によれば、抵抗加熱手段は同心状に複数にゾーン区分化されてゾーン毎に温度制御が可能になされているので、被処理体の面内温度を精度良くコントロールすることができる。
請求項6の発明によれば、抵抗加熱手段の直径を被処理体の直径の1.2〜1.5倍の範囲内に設定して放熱量の大きな被処理体の周縁部に多量の熱エネルギーを投入するようにしたので、その分の温度補償を行なうことができ、被処理体の面内温度の均一性を一層向上させることができる。
請求項7及び8の発明によれば、処理容器の側壁部等を、例えば不透明材料により構成してこの部分の断熱性を高めるようにしたので、熱効率を向上させることができる。
請求項9の発明によれば、支持台の下方にパージ用の不活性ガスを供給してこの部分に処理ガスが侵入することを防止しているので、支持台の裏面等に例えば成膜が付着することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱処理装置を用いた処理システムを示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る熱処理装置を示す構成図である。
【図3】熱処理装置に用いる支持台を示す斜視図である。
【図4】熱処理装置に用いる抵抗加熱手段を示す平面図である。
【図5】本発明者が検討した熱処理装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
22 熱処理装置
24 ロードロック室
36 処理容器
36A 天井部
36B 中段容器部
36C 下段容器部
38 挿入底部
38A 挿入凸部
38B 底板
40 保持台
41 シャワーヘッド部
42 高さ位置調整手段
48 ガス排気口
50A、50B 抵抗加熱手段
62 温度測定管
64 放射温度計
70 光透過板
82 突起
86 位置調整ロッド
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (9)

  1. 被処理体に対して所定の熱処理を施すための枚葉式の熱処理装置において、内部が真空引き可能になされた高純度石英製の筒体状の処理容器と、この処理容器内にその下端開口部より挿入されてこれを密閉する高純度石英製の凸状の挿入底部と、被処理体を載置すべく前記処理容器内に設けられた保持台と、前記処理容器の天井部側と前記挿入底部側に設けた抵抗加熱手段と、前記保持台の上方に設けられて処理ガスを導入するためのシャワーヘッド部と、前記保持台とシャワーヘッド部との間隔を調整するために、これらの内の少なくとも一方の高さ位置を調整する高さ位置調整手段とを備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記処理容器の天井部には、前記被処理体からの放射光を検出して温度を測定するための放射温度計が設けられていることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
  3. 前記処理容器の天井部と、前記凸状の挿入底部は、外方に突出させてドーム状に湾曲成形されていることを特徴とする請求項1または2記載の熱処理装置。
  4. 前記処理容器内の雰囲気を排出するガス排気口は、前記保持台の水平レベルよりも下方に位置されていることを特徴とする請求項1乃至3記載の熱処理装置。
  5. 前記抵抗加熱手段は、同心状に複数にゾーン区分化されており、ゾーン毎に温度制御可能になされていることを特徴とする請求項1乃至4記載の熱処理装置。
  6. 前記抵抗加熱手段の直径は、前記被処理体の直径の1.2〜1.5倍までの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1乃至5記載の熱処理装置。
  7. 前記処理容器の側壁部には、光遮断部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6記載の熱処理装置。
  8. 前記光遮断部材は、前記処理容器の構成材料を不透明材料により形成することにより構成されることを特徴とする請求項7記載の熱処理装置。
  9. 前記支持台の下方には、ガスパージ用の不活性ガスを供給するガス導入ノズルが形成されていることを特徴とする請求項1乃至8記載の熱処理装置。
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