JP6051819B2 - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置および印刷方法に関する。
複数のノズルからインクを吐出して印刷を行なうインクジェットプリンターであって、印刷媒体の幅にほぼ対応した長さのノズル列を有するラインヘッドと呼ばれる印刷ヘッドを備える機種が知られている。ラインヘッドとしては、ラインヘッド全体の長さよりも短い複数のヘッドを一方向(ラインヘッドの長手方向)に繋ぎ合わせることにより構成されるものがある。このような構成が採用される場合、ヘッドの繋ぎ合わせ部分の取り付け誤差を考慮して、一方のヘッドの端部と他方のヘッドの端部とがラインヘッドの長手方向において敢えて重なるように繋ぎ合わせられる。
ラインヘッドにおける上記繋ぎ合わせ部分は、繋ぎ合わせ部分以外の部分と比較して局地的にノズルの密度が高くなっている。そのため、各ヘッドの端部近傍の各ノズルでは端に近付くにつれてグラテーション状にインク吐出量を減らす等の制御をすることにより、上記繋ぎ合わせ部分に対応して各ヘッドによるインクの吐出結果が印刷媒体上で重なったときに、画質劣化が起きないようにしていた。
一方、インクジェットプリンターでは、ノズルからインクが吐出されない状態が続くと、ノズル開口からインクの水分が蒸発しインクの粘度が上昇する場合がある。インクの粘度が上昇するとノズルが目詰まりする等してインクの吐出動作が不安定となる場合がある。このような弊害を防ぐために、いわゆるフラッシングと呼ばれる、各ノズルからインクを強制的に吐出する処理を行い、ノズルの目詰まりを予防あるいは解消することが好ましい。
関連技術として、液滴を吐出する複数のノズルが配列された複数のヘッドがノズル配列方向に千鳥状に配列され、ノズル配列方向端部のノズルが互いに重複している記録ヘッド(ラインヘッド)を備え、記録ヘッドの上記重複しているノズルについては画像形成に寄与しない液滴を吐出させる空吐出(フラッシング)を、用紙を搬送する搬送ベルト上に行い、搬送ベルト上に向けて空吐出を行わないノズルについては用紙に空吐出を行う画像形成装置が知られている(特許文献1参照。)。
特開2010‐137388号公報
フラッシングは、ノズルの目詰まりを予防等するために行うものであるため、上記繋ぎ合わせ部分に属するノズルであるか否かにかかわらず、一定量以上のフラッシングが必要である。そのため、上述したような各ヘッドの端部近傍の各ノズルで端に近付くにつれてグラテーション状にインク吐出量を減らす制御をフラッシングにも適用すると、必要十分なフラッシングが行われないノズルが存在しかねない。
一方、上記繋ぎ合わせ部分に属するか否かにかかわらず各ノズルで一律のフラッシングを行うと、上記繋ぎ合わせ部分に対応して各ヘッドによるフラッシングの結果が印刷媒体上で重なったときに、他の箇所と比較して筋状のムラが視認される等して、画質劣化を生じさせるおそれがある。また、上記文献1では、上記重複しているノズル(上記繋ぎ合わせ部分に属するノズル)についてはフラッシングを搬送ベルト上に行うため、印刷のスループットが低下する。また、上記繋ぎ合わせ部分が存在することにより発生し得る画質劣化を的確に防止する必要があった。
本発明は少なくとも上述の課題を解決するためになされたものであり、必要なフラッシングの実行、画質劣化の防止、およびスループットの低下防止を実現することが可能な技術を提供する。また、上記繋ぎ合わせ部分が存在することにより発生し得る画質劣化を的確に防止することが可能な技術を提供する。
本発明の態様の一つは、液体を吐出するための複数のノズルを有し、印刷対象として指定された画像を印刷するための画像形成ドットを液体の吐出により形成可能な印刷装置であって、複数のノズルを有するヘッドを複数配設してなるヘッドユニットであって、印刷媒体と当該ヘッドユニットとの少なくとも一方が移動して印刷媒体と当該ヘッドユニットとの位置を相対的に変化させる方向と交差する方向に複数のノズルを配列させたノズル列を備える当該ヘッドを、当該交差する方向においてノズル列の一部がヘッド間で重なるように複数配設してなるヘッドユニットと、各ノズルからの液体の吐出により上記画像形成ドット以外のフラッシングドットを印刷媒体上に形成させる特定動作を上記ヘッドユニットに実行させる制御部とを備え、上記制御部は、上記特定動作の実行に関する特定条件が成立する場合、上記ヘッド間で重なる重複領域に属する一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量よりも、当該重複領域に属さない一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を多くして、上記ヘッドユニットに上記特定動作を実行させる構成としてある。
当該構成によれば、特定条件が成立する場合、重複領域(繋ぎ合わせ部分)に属する一ノズルあたりの特定動作(フラッシング)により吐出する一定移動距離あたりの液体量よりも、重複領域に属さない一ノズルあたりのフラッシングにより吐出する一定移動距離あたりの液体量を多くする。そのため、印刷媒体において、重複領域に属するノズルによってフラッシングドットが形成された箇所と重複領域に属さないノズルによってフラッシングドットが形成された箇所との間でのフラッシングドットの視認性の差が解消され、上述したような筋状のムラの発生(画質劣化)が抑制される。また、重複領域に属するノズルによるフラッシングドットの形成量を減らす訳ではないため、フラッシングが不十分である場合に起こり得るノズルの目詰まりも、的確に予防、解消される。また、上記文献のような搬送ベルトに対するフラッシングを実行するものではないため、印刷のスループット低下も防止される。
また、本発明の態様の一つとして、上記制御部は、一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を液体量に関する所定のしきい値以上とする場合に、上記特定条件の成立とするとしてもよい。
当該構成によれば、一ノズルあたりのフラッシングにより吐出する一定移動距離あたりの液体量がある程度多い場合に発生し易い上記視認性の差を、的確に解消することができる。
また、本発明の態様の一つとして、印刷装置は、環境の温度及び又は湿度を検出する温度/湿度検出部を備え、上記制御部は、上記温度/湿度検出部が、温度に関する所定のしきい値以上の温度、及び、又は、湿度に関する所定のしきい値以下の湿度を検出した場合に、一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を液体量に関する所定のしきい値以上としてもよい。
温度に関する所定のしきい値以上の温度、及び、又は、湿度に関する所定のしきい値以下の湿度が検出された場合は、ノズルの目詰まりを防止、解消するために、各ノズルにおいてより多くのフラッシングが実行される。そのような状況では、上述したようなフラッシングドットの視認性の差が拡大しやすいと言える。しかし上記構成を採用することにより、上記視認性の差が解消され、筋状のムラの発生(画質劣化)が抑制される。
また、本発明の態様の一つとして、印刷装置は、不揮発性成分を含む加湿液を貯留する加湿液タンクと、上記加湿液タンクに貯留された加湿液により加湿された空気を上記ノズルの開口と対向する封止された空間に供給する加湿空気供給部とを備え、上記制御部は、上記加湿空気供給部による加湿機能が所定の基準よりも低下した場合に、一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を液体量に関するしきい値以上としてもよい。
加湿空気供給部による加湿機能が所定の基準よりも低下した場合は、ノズルの目詰まりを防止、解消するために、各ノズルにおいてより多くのフラッシングが実行される。そのような状況では、上述したようなフラッシングドットの視認性の差が拡大しやすいと言える。しかし上記構成を採用することにより、上記視認性の差が解消され、筋状のムラの発生(画質劣化)が抑制される。
なお、上記制御部は、上記加湿液タンクに貯留された加湿液における上記不揮発性成分の量が規定量以上であるか否か判定し、上記不揮発性成分の量が規定量以上である場合に、上記加湿空気供給部による加湿機能が所定の基準よりも低下した状態であるとする。
また、本発明の態様の一つとして、液体を吐出するための複数のノズルを有し、印刷対象として指定された画像を液体の吐出により形成可能な印刷装置であって、印刷媒体に上記画像を形成する第一液体を吐出するための複数の第一ノズルを有する第一ヘッドを複数配設してなる第一ヘッドユニットであって、印刷媒体と第一ヘッドユニットおよび第二ヘッドユニットとの少なくとも一方が移動して印刷媒体と第一ヘッドユニットおよび第二ヘッドユニットとの位置を相対的に変化させる方向と交差する方向に複数の第一ノズルを配列させたノズル列を備える第一ヘッドを、当該交差する方向においてノズル列の一部が第一ヘッド間で重なるように複数配設してなる第一ヘッドユニットと、上記第一液体に作用して第一液体中の成分を凝集又は析出させる第二液体を吐出するための複数の第二ノズルを上記交差する方向に配列させたノズル列を備える上記第二ヘッドユニットと、上記第一ヘッドユニットおよび第二ヘッドユニットを制御して上記第一ノズルからの第一液体の吐出および第二ノズルからの第二液体の吐出を実行させる制御部とを備え、上記制御部は、上記第一ヘッド間で重なる重複領域に属する第一ノズルによって第一液体を吐出する印刷媒体上の第一領域に対して第二ノズルにより吐出する単位面積あたりの第二液体の量を、当該重複領域に属さない第一ノズルによって第一液体を吐出する印刷媒体上の第二領域に対して第二ノズルにより吐出する単位面積あたりの第二液体の量よりも少なくする、構成としてある。
当該構成によれば、第一領域へ吐出される第二液体の量を、第二領域へ吐出される第二液体の量よりも少なくする。そのため、印刷媒体において、重複領域に属するノズルによって第一液体が吐出された箇所と重複領域に属さないノズルによって第一液体が吐出された箇所との間での第一液体の発色やにじみの程度の差が解消される。よって、上記繋ぎ合わせ部分が存在することにより発生し得る少なくとも一つの画質劣化を的確に防止することができる。
本発明にかかる技術的思想は印刷装置という形態のみで実現されるものではなく、他の物(装置)によって具現化されてもよい。また、上述したいずれかの態様の印刷装置の特徴に対応した工程を備える方法(印刷方法)の発明や、当該方法を所定のハードウェア(コンピューター)に実行させる印刷制御プログラムの発明や、当該プログラムを記録したコンピューター読取可能な記録媒体の発明も把握することができる。また、印刷装置は、単体の装置(液体吐出機能を備えたプリンター)によって実現されてもよいし、複数の装置の組み合せによって実現されてもよい。
ハードウェア構成およびソフトウェア構成を概略的に示す図である。 プリンターの内部構成の一部を簡易的に例示する図である。 印刷ヘッドをノズル開口面側から簡易的に例示する図である。 フラッシング制御処理を示すフローチャートである。 フラッシングデータを簡易的に例示する図である。 部分フラッシングデータを寄せ集めた状態のフラッシングデータを簡易的に例示する図である。 インク量とインクの視認性との関係を例示する図である。 変形例にかかるプリンターの内部構成の一部を簡易的に例示する図である。 変形例にかかるフローチャートである。 プレコートデータを簡易的に例示する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
1.装置の概略
図1は、本実施形態にかかるハードウェア構成およびソフトウェア構成を概略的に示している。図1では、パーソナルコンピューター(PC)40と、プリンター10とを示している。プリンター10は印刷装置に該当する。あるいは、PC40及びプリンター10を含むシステムを印刷装置と捉えてもよい。プリンター10は、液体吐出処理(印刷処理)を制御するための制御ユニット11を有する。制御ユニット11では、CPU12が、ROM14等のメモリーに記憶されたプログラムデータ14aをRAM13に展開してOSの下でプログラムデータ14aに従った演算を行なうことにより、自機を制御するためのファームウェアが実行される。ファームウェアは、印刷制御部12a等の機能をCPU12に実行させるためのプログラム(印刷制御プログラム)である。
印刷制御部12aは、例えば、PC40や、プリンター10に外部より挿入された記憶メディア等から画像データを入力し、画像データから印刷データを生成する。そして、当該印刷データに基づいた印刷を実現することができる。プリンター10に外部より挿入された記憶メディアとは、例えばメモリーカードMCであり、メモリーカードMCは、プリンター10の筺体に形成されたスロット部24に挿入される。また、印刷制御部12aは、プリンター10に有線あるいは無線により接続されたスキャナー、デジタルスチルカメラ、携帯端末、さらにはネットワーク経由で接続されたサーバー等、種々の外部機器から画像データを入力することができる。画像データは、ユーザーが任意に印刷対象として指定した画像(印刷対象画像)を表している。画像データは、例えば、ビットマップデータであり、画素毎にレッド、グリーン、ブルー(R、G、B)の表色系の階調を有するRGBデータであったり、画素毎にプリンター10が使用するインク表色系(シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)等)の階調を有するインク量データであったりする。印刷制御部12aは、ビットマップデータに対して、解像度変換処理や、表色系の変換処理(色変換処理)や、ハーフトーン処理等を行なうことにより、印刷データを生成する。印刷データは、例えば、画素毎に液体(インク)の吐出(ドットオン)・非吐出(ドットオフ)を規定したインク種類毎のデータである。
あるいは、印刷制御部12aは、PC40が搭載するプリンタードライバー41によって上記画像データから生成された印刷データをPC40から受信し、当該受信した印刷データに基づいた印刷を実現することができる。あるいは、印刷制御部12aは、プリンタードライバー41から所定のページ記述言語(PDL;Page Description Language)で表されたPDLデータを受信し、PDLデータに基づいて印刷対象画像の印刷を実現することができる。この場合、印刷制御部12aは、PDLデータの解析を行なうことによりPDLデータを中間コードに変換し、さらに中間コードを展開することにより上述のようなビットマップデータをRAM13上に生成する。印刷制御部12aは、ビットマップデータから上述したように印刷データを生成する。
プリンター10は、複数種類の液体毎のカートリッジ19を搭載している。図1の例では、CMYKの各インクに対応したカートリッジ19が搭載されている。ただし、プリンター10が使用する液体の具体的な種類や数は上述したものに限られず、例えば、ライトシアン、ライトマゼンダ、オレンジ、グリーン、グレー、ライトグレー、ホワイト、メタリックインク…等の各種インクや、各インクの色素成分を凝集又は析出させるためのプレコート液等を使用可能である。また、プリンター10は、各カートリッジ19から供給される液体を多数の液体吐出用のノズルから吐出(噴射)する印刷ヘッド20を備える。印刷ヘッド20は、長尺形状をした、いわゆるラインヘッドである。
印刷制御部12aは、上記印刷データに基づいて、印刷ヘッド20や搬送機構16等を駆動するための駆動信号を生成する。印刷ヘッド20内には、各ノズル22(図3参照)に対し、ノズル22から液滴(ドット)を吐出させるための圧電素子が設けられている。圧電素子は、上記駆動信号が印加されると変形し、対応するノズル22からドットを吐出させる。搬送機構16は、モーター(不図示)や、モーターにより回転するローラー16a,16b,16c(図2参照)等を備え、印刷制御部12aに駆動制御されることにより、所定の搬送方向に沿って印刷媒体を搬送する。印刷ヘッド20の各ノズル22からインクが吐出されると、搬送中の印刷媒体にドットが付着し、これにより上記印刷データに基づいて印刷対象画像が印刷媒体上に再現される。
プリンター10は、さらに操作パネル15を備える。操作パネル15は、表示部(例えば液晶パネル)や、表示部内に形成されるタッチパネルや、各種ボタンやキーを含み、ユーザーからの入力を受け付けたり、必要なユーザーインターフェイス(UI)画面を表示部に表示したりする。また、プリンター10は、温度/湿度センサー17や、加湿メンテナンス部18を備えるとしてもよい。
図2は、プリンター10の内部構成の一部を、印刷ヘッド20の長手方向を向く視点により簡易的に例示している。
図3は、印刷ヘッド20を、ノズル開口面23(ノズル22の開口が形成された面)側から簡易的に例示している。
印刷ヘッド20は、インク種類毎の複数のラインヘッド20a,20b,20c,20dを有する。ラインヘッド20a,20b,20c,20dはいずれも同様の構成である。例えば、ラインヘッド20aはCインクの吐出を、ラインヘッド20bはMインクの吐出を、ラインヘッド20cはYインクの吐出を、ラインヘッド20dはKインクの吐出を、それぞれ実行可能である。ラインヘッド20a,20b,20c,20dは、長手方向を互いに平行な状態として、例えば、プリンター10内の所定位置に固定されている。以下において「長手方向」とは、特に断らない限り全てラインヘッド20a,20b,20c,20d各々の長手方向を意味する。
図2に示すように、ノズル開口面23と相対する位置には、搬送機構16として、回転するローラー16a,16b,16cに係止されて移動する無端ベルト16dが配設されている。印刷媒体Pは、無端ベルト16dに載置されることにより、搬送方向へ搬送され、ノズル開口面23下を通過するときにノズル22からインクの吐出を受ける。ラインヘッド20a,20b,20c,20dは、印刷媒体Pの搬送方向と交差する方向を長手方向としており、かつ、搬送方向において一定間隔で配設されている。ここで言う“交差”とは直交の意である。ただし、本明細書で言う直交とは、厳密な角度(90°)のみを意味するのではなく、製品の品質上許容される程度の角度の誤差を含む意味である。
なお本実施形態では、主として、印刷ヘッド20は固定され、印刷媒体が搬送機構16により搬送される構成を前提として説明を続けるが、移動しない(あるいは移動を一時的に停止した)印刷媒体に対して、印刷ヘッド20がキャリッジにより移動する構成を採用することも可能である。つまり、印刷媒体と印刷ヘッド20との少なくとも一方が移動して印刷媒体と印刷ヘッド20との位置を一定方向に沿って相対的に変化させる構成であればよい。印刷ヘッド20が移動する場合も、上記長手方向は、印刷媒体と印刷ヘッド20との位置が相対的に変化する方向(上記一定方向)と交差する方向であるとする。この意味で、特許請求の範囲および明細書における「移動距離」とは、上記一定方向における印刷媒体と印刷ヘッド20との間の位置の変化量である。
図3に示すように、一つのラインヘッド(図3では、ラインヘッド20aについて例示。)は、ラインヘッドの全長よりも短いヘッド21を複数配設して構成されている。各々のヘッド21は、長手方向に複数のノズル22を配列させたノズル列を備えている。ノズル列の長手方向のノズル密度(ノズル数/インチ)は、長手方向の印刷解像度(dpi)に等しい。ラインヘッドは、各ヘッド21を長手方向においてノズル列の一部がヘッド21間で重なるように(各ヘッド21を千鳥状に)配設して構成されている。従って、一つのラインヘッドは、複数のヘッド21を有するヘッドユニットとも言える。また図3では、ノズル開口面23におけるヘッド21の繋ぎ合わせ部分を、鎖線で抜き出した範囲内に例示している。当該例によれば、繋ぎ合わせ部分における一方のヘッド21と他方のヘッド21は、端部の数本のノズル22が長手方向における位置が一致するように重なっている。以下では、このように重なった領域を重複領域OLAと呼ぶ。
本実施形態では、プリンター10は、フラッシングを実行可能である。フラッシングとは、ユーザーが任意に印刷対象として指定した印刷対象画像を印刷するためのドット以外のドットを、ノズル22からインクを吐出することにより形成する特定動作である。印刷対象画像を印刷するためのドットを、画像形成ドットと呼ぶことができ、画像形成ドット以外のドットを、フラッシングドットと呼ぶことができる。
2.フラッシング制御処理
図4は、上述した構成下で行われるフラッシング制御処理をフローチャートにより示している。ここで言うフラッシング制御処理とは、フラッシングドットの形成量をノズル22に応じて異ならせたり異ならせなかったりする処理を含むものであり、基本的には上記印刷データに応じた印刷対象画像の印刷処理と組み合わせて実行される。なお、印刷対象画像の印刷処理については、既に説明したため、以下では適宜説明を省略する。
ステップS100では、印刷制御部12aは、操作パネル15を介してユーザーから印刷対象画像の印刷指示を受け付ける。つまりユーザーは、操作パネル15を操作することにより、表示部に表示されたUI画面を介して印刷対象画像を任意に選択し、印刷対象画像の印刷をプリンター10に指示する。これにより、上述したようにPC40や記憶メディアや上記外部機器等の任意の情報源から、印刷対象画像を表現した画像データが取得される。むろん、ユーザーは、外部からプリンター10を遠隔操作可能な携帯端末等を操作することにより印刷対象画像の印刷指示を行うことも可能である。
ステップS110では、印刷制御部12aは、印刷対象画像を印刷する際の印刷条件を、操作パネル15(あるいは、上記遠隔操作可能な携帯端末等)を介したユーザー入力に応じて受け付ける。印刷条件として、例えば、印刷媒体の種類やサイズ、印刷の向き、印刷媒体に対する割り付け、印刷解像度、片面印刷か両面印刷かの設定など、様々な条件を受け付けることができる。ユーザーは、PC40を操作することによりプリンター10に印刷対象画像を印刷させることも可能である。つまり上述したように、プリンター10が、プリンタードライバー41から印刷データやPDLデータを受信する場合である。このような場合、ユーザーは、PC40のディスプレーにプリンタードライバー41が提示するUI画面を介して、印刷対象画像の印刷指示や印刷条件を入力する。また、このように入力された印刷条件を示す情報は、印刷データやPDLデータとともに、PC40側からプリンター10へ送信される。従って、PC40側から印刷データやPDLデータとともに印刷条件の情報が送信された場合には、印刷制御部12aがそれらを取得したことをもって、上記ステップS100,S110とする。
ステップS120では、印刷制御部12aは、フラッシングの実行に関する特定条件が成立しているか否か判定する。そして、特定条件が成立していない場合(ステップS120において“No”)はステップS130へ進み、特定条件が成立している場合(ステップS120において“Yes”)はステップS140へ進む。“特定条件”の意味については後述する。
ステップS130では、印刷制御部12aは、「第一のフラッシング」を伴う、印刷対象画像の印刷処理を実行する。第一のフラッシングでは、印刷ヘッド20が有する各ノズル22が吐出する一定移動距離あたりのインク量は、基本的に各ノズル22において同じとする。つまり、各ノズル22が印刷媒体の一定搬送距離あたりに吐出するフラッシングドット数や一フラッシングドットあたりのインク量は、各ノズル22において共通とする。プリンター10は、例えば小ドット、中ドット、大ドット等と呼ばれる一ドットあたりのインク量(一ドットあたりの重量や体積)が異なる複数種類のドットをノズル22から吐出可能である。そのため、第一のフラッシングでは、基本的にいずれのノズル22からも、同じ種類のドット(例えば、小ドット)を吐出する。当該ステップS130では、印刷制御部12aは、例えば、印刷対象画像と縦横同一画素数あるいは印刷媒体のサイズに対応応した縦横の画素数を有するフラッシングデータを擬似的に生成する。フラッシングデータは、上記搬送方向に平行な画素の列(以下、単に画素列と呼ぶ。)の全てでフラッシングドットを幾つか形成させるドットパターンを表現したデータである。
図5は、フラッシングデータFLDを簡易的に例示している。図5(および後述の図6)内にDで示した矢印は、搬送方向を向くデータの方向を意味している。フラッシングデータFLDは、ラインヘッドを構成する各ヘッド21に割り当てられる複数の部分フラッシングデータPtDからなる。図5(および図6)では、部分フラッシングデータPtDとヘッド21との対応関係を示すために、複数のヘッド21も併せて示している。部分フラッシングデータPtDは、画素列の束である。また図5では、部分フラッシングデータPtDの一部分を、鎖線で抜き出した範囲内に例示している。当該例によれば、一つの画素列(PL)の一部分が示されている。一つの画素列は、一つのノズル22によるインク吐出によって印刷媒体上に再現される。部分フラッシングデータPtDは、各々が対応するヘッド21に割り当てられるとき、搬送方向に直交する方向における端部が隣のヘッド21に割り当てられる他の部分フラッシングデータPtDの端部と重なる。
図6は、各部分フラッシングデータPtDを対応する各ヘッド21の長手方向における位置に一致させて寄せ集めた状態を例示している。図6では、上記のように端部が重なった領域を重複領域データOLD(図6内に斜線で示した領域)として例示しており、重複領域データOLD以外の領域を、非重複領域データNOLDとして例示している。重複領域データOLDは、ラインヘッド20a,20b,20c,20dにおける重複領域OLAに属するノズル22によってインク吐出が行われる画像領域である。非重複領域データNOLDは、重複領域OLAに属するノズル22ではないノズル22によってインク吐出が行われる画像領域である。図3に示したように、例えば一つの重複領域OLAの長手方向の長さが4つのノズル分に相等する場合、一つの重複領域データOLDは4画素列である。
印刷制御部12aは、各部分フラッシングデータPtDを生成することにより、フラッシングデータFLDを生成する。ここで、ステップS130で生成する部分フラッシングデータPtDが規定する一画素列内の一定距離d(例えば、図5に示したような実距離dに相等する画素数。以下同様。)あたりのインク量を、インク量M1と表記する。インク量M1は、部分フラッシングデータPtが規定する一画素列内の一定距離dあたりのフラッシングドットのドットオンの回数と一フラッシングドットあたりのインク量とを乗算した値である。印刷制御部12aは、全ての部分フラッシングデータPtDの全ての画素列においてインク量M1が等しくなるように、各部分フラッシングデータPtDのドットパターン(各画素におけるドットのオン・オフおよびドットの種類)を決定する。
本実施形態では、あるノズル22による画像形成ドットまたはフラッシングドットの形成のための吐出時を起点として、当該吐出から当該ノズルの目詰まりを発生させ得る時間を考慮して目詰まりが発生しない程度の時間間隔を設定することで上記一定距離を算出している。従って、上記一定距離とは、フラッシングドットを形成する当該時間間隔で印刷媒体または印刷ヘッド20が移動する距離とも言える。
ただし、各部分フラッシングデータPtDの重複領域データOLDに該当する画素群においては、隣の部分フラッシングデータPtDの重複領域データOLDに該当する画素群との間で、フラッシングドットのドットオンの位置が重ならないようにドットパターンを決定してもよい。ラインヘッド20a,20b,20c,20dにおける重複領域OLAに属するノズル22の位置はプリンター10の構造上予め決まっているため、印刷制御部12aは、当該位置の情報に従って、重複領域データOLDに該当する画素群におけるドットパターンを決定することができる。この結果、各ヘッド21の位置に合せて各部分フラッシングデータPtDを寄せ集めた状態(図6)では、重複領域データOLD内の一画素列内の一定距離dあたりのインク量はインク量M1の倍となり、非重複領域データNOLD内の一画素列内の一定距離dあたりのインク量はインク量M1となる。
印刷制御部12aは、フラッシングデータFLDをインク種類毎に生成する。そして、印刷対象画像を表す印刷データとフラッシングデータFLDとを重畳(合成)する。印刷データも、割り当て先の各ヘッド21に対応する複数の部分データからなるため、印刷制御部12aは、同じインク種類の同じヘッド21に対応するフラッシングデータFLD(部分フラッシングデータPtD)と印刷データ(印刷データの部分データ)とを合成し、合成後のデータを得る。そして、印刷制御部12aは、当該合成後のデータを印刷ヘッド20(ラインヘッド20a,20b,20c,20d)に転送すべき順に並べ替えるラスタライズ処理を行う。
ラスタライズ処理によれば、上記合成後のデータに規定された各ドットは、その画素位置および色(インク種類)に応じて、いずれのラインヘッド20a,20b,20c,20dのいずれのノズル22によって、どのタイミングで形成されるかが確定される。かかる処理の結果に応じて印刷ヘッド20(ラインヘッド20a,20b,20c,20d)からインク吐出が実行される。上記合成後のデータは、合成結果における論理和でドットオンが得られる各画素に対応して印刷媒体にドットを形成させるデータである。そのため、印刷対象画像の印刷と同時にノズル22の目詰まりの防止或いは解消が図られる。なお、印刷対象画像を表す印刷データとフラッシングデータとを合成したときにいずれのデータにおいてもドットオンが規定されている画素に対応して印刷媒体に形成されたドットは、画像形成ドットと呼ぶこともできるし、フラッシングドットと呼ぶこともできる。この意味で、上記合成を行うことにより、フラッシングドットは印刷対象画像に応じてその量が変化するとも言える。このように第一のフラッシング(後述の第二のフラッシングも同様。)は、印刷対象画像の印刷を一時中断して搬送ベルト(無端ベルト16d)に対してフラッシングを行うものでないため、印刷のスループットの向上に大きく寄与する。
一方、ステップS140では、印刷制御部12aは、「第二のフラッシング」を伴う、印刷対象画像の印刷処理を実行する。第二フラッシングは、第一のフラッシングと比較したとき、印刷媒体にフラッシングドットを形成する点で共通するが、各ノズル22が吐出する一定移動距離あたりのインク量をノズル22によって異ならせる点で相違する。具体的には、第二のフラッシングでは、重複領域OLAに属する一ノズルあたりのフラッシングにより吐出する一定移動距離あたりのインク量よりも、重複領域OLAに属さない一ノズルあたりのフラッシングにより吐出する一定移動距離あたりのインク量を多くする。当該ステップS140においても、印刷制御部12aは、図5に例示したような複数の部分フラッシングデータPtDからなるフラッシングデータFLD生成する。
ここで、ステップS140で生成する部分フラッシングデータPtDの上記端部(各部分フラッシングデータPtDを寄せ集めたときに重複領域データOLDに該当する画素群)における、一画素列内の一定距離dあたりのインク量を、インク量M2と表記する。インク量M2は、一つの部分フラッシングデータPtDの上記端部における、一画素列内の一定距離dあたりのフラッシングドットのドットオンの回数と一フラッシングドットあたりのインク量とを乗算した値である。また、ステップS140で生成する部分フラッシングデータPtDの上記端部以外の領域(非重複領域データNOLDに該当する画素群)における、一画素列内の一定距離dあたりのインク量を、インク量M3と表記する。インク量M3は、一つの部分フラッシングデータPtDの上記端部以外の領域における、一画素列内の一定距離dあたりのフラッシングドットのドットオンの回数と一フラッシングドットあたりのインク量とを乗算した値である。
印刷制御部12aは、ステップS140において各部分フラッシングデータPtDのドットパターンを決定する際、インク量M2,M3が、M3>M2>M1の関係を満たすように決定する。これは、ステップS140では“特定条件”が成立しているからである。ここで、所定の条件と比較してノズル22におけるインクの粘度を上昇させるような状況下では、ノズル22の目詰まりがより発生し易いため、ノズル22の挙動を安定させるにはより多くのフラッシングが必要となる。そこで、本実施形態では“特定条件”とは、一ノズル22あたりのフラッシングにより吐出する一定移動距離あたりのインク量を、インク量に関する所定のしきい値以上とする場合(ノズル22の目詰まりが発生し易いため、より多くのフラッシングを必要とする場合)、と定義する。そのため、印刷制御部12aは、インク量M2,M3をインク量M1よりも多い値とする。その上で、後述する理由により、印刷制御部12aはインク量M3をインク量M2よりも多い値とする。
印刷制御部12aは、フラッシングドットの一定距離dあたりのドットオンの回数及び又はフラッシングドットの種類(小ドット、中ドット、大ドット)の設定を、フラッシングデータ間や上記端部と上記端部以外の領域との間で異ならせることで、インク量M1,M2,M3に所定の差を設けることができる。ステップS140の結果、各ヘッド21の位置に合せて各部分フラッシングデータPtDを寄せ集めた状態(図6)では、重複領域データOLD内の一画素列内の一定距離dあたりのインク量はインク量M2の倍となり、非重複領域データNOLD内の一画素列内の一定距離dあたりのインク量はインク量M3となる。ステップS140でも、各部分フラッシングデータPtDの重複領域データOLDに該当する画素群において、隣の部分フラッシングデータPtDの重複領域データOLDに該当する画素群との間で、フラッシングドットのドットオンの位置が重ならないようにドットパターンを決定してもよい。フラッシングデータFLDを生成した後の処理は、ステップS130と同様である。
図7は、一つのノズル22の一定搬送距離あたりに吐出するインク量と、吐出されたインク(ドット)の印刷媒体上での視認性との関係をグラフにより例示している。より詳しくは、重複領域OLAに属するノズル22によって印刷がなされる印刷媒体上の領域(第一領域)での視認性を二点鎖線で例示し、重複領域OLAに属さないノズル22によって印刷がなされる印刷媒体上の領域(第二領域)での視認性を実線で例示している。ここで言う視認性とは、例えば、ユーザーの主観評価を数値化した指標であったり、測色結果に基づいて算出されるノイズの指標値であったり、測色結果から得られる色彩値(例えば明度)であったりする。図3に例示したように、ラインヘッド20a,20b,20c,20dにおける重複領域OLAでは、重複領域OLA以外の領域と比較して、搬送方向におけるノズル22の数が倍である。したがって、第一領域では、二つのノズル22がそれぞれに与えられた画素列のデータに応じて実行するインク吐出の結果が重なって再現され、一方、第二領域では、一つのノズル22が与えられた画素列のデータに応じて実行するインク吐出の結果が再現される。
そのため、各ノズル22が吐出するインク量が同一である場合、第一領域内では、ノズル22の径にほぼ相等する幅を持ち搬送方向に沿う線状の領域に吐出されるインク量が第二領域と比較して倍になる。ただし、吐出されるインク量が倍であっても必ずしも視認性に大きな違いが生じる訳ではない。図7に示すように、一ノズルあたりの吐出するインク量がある程度少ないうち(例えば、第一のフラッシングの場合)は、第一領域と第二領域とで、トータルのインク量に差があっても視認性に殆ど差は無い。そして、一ノズルあたりの吐出するインク量を徐々に増加させ、しきい値TH以上となった場合に、図7に示すように、第一領域と第二領域との間で視認性に差が生じてくる(第一領域の方を強く視認する)。このような視認性の差が、印刷結果を評価するユーザーに筋状のムラとして認識される。そこで本実施形態では、このような視認性の差が生じ得る状況である場合に、インク量M3>M2とする(例えば、インク量M3をインク量M2の倍程度の値とする)第二のフラッシングを実行し、当該視認性の差を無くす(或いは少なくする)。すなわち、“特定条件”とは、所定程度以上の上記視認性の差が発生してしまうほど各ノズル22から多くの(しきい値TH以上の)インクをフラッシングとして吐出しなければいけない状況、と表現することもできる。しきい値THも、一画素列内の一定距離dあたりのインク量を示す値であり、しきい値THとインク量M1,M2,M3との間には、M3>M2≧TH>M1の関係が成り立つ。
“特定条件”について詳しく説明する。図1に示す温度/湿度センサー17(特許請求の範囲における温度/湿度検出部の一例。)は、印刷ヘッド20近傍の環境の温度及び又は湿度を検出する。印刷ヘッド20近傍の環境の温度が温度に関する所定のしきい値以上に高いことや、該環境の湿度が湿度に関する所定のしきい値以下に低いことは、基準とする所定の条件(温度に関する上記しきい値より低い温度、及び、又は、湿度に関する上記しきい値より高い湿度)よりもノズル22におけるインクの増粘が進みやすいことを意味する。このような場合、各ノズル22における目詰まりを防止すべく、フラッシングとして一つのノズル22から一定搬送距離あたりに吐出するインク量を、少なくともしきい値TH(図7)以上に設定するものとする。
そこで、印刷制御部12aは、温度/湿度センサー17による検出結果を取得する。そして、例えば、検出された温度が温度に関する上記しきい値以上であるか、あるいは、検出された湿度が湿度に関する上記しきい値以下である場合に、ステップS120において“特定条件成立(Yes)”と判定し、ステップS140へ進む。あるいは、検出された温度が、温度に関する上記しきい値以上であり、かつ、検出された湿度が、湿度に関する上記しきい値以下である場合に、ステップS120において“特定条件成立(Yes)”と判定し、ステップS140へ進むとしてもよい。この結果、ノズル22近傍の環境が比較的高温であったり比較的低湿であるためにノズル22におけるインクの粘度が通常よりも高くなるような状況(より多くのフラッシングを必要とする状況)において、プリンター10は、各ノズル22で必要十分なフラッシングを実行することができ、かつ、印刷媒体における上述したような筋状のムラの発生(画質劣化)を抑制することができる。
さらに、ステップS120では、“特定条件”の一例として、“加湿空気供給部18bによる加湿機能が所定の基準よりも低下したこと”を採用してもよい。加湿メンテナンス部18は、不揮発性成分を含む加湿液を貯留する加湿液タンク18aや、加湿液タンク18aに貯留された加湿液により加湿された空気をノズル22の開口と対向する封止された空間に供給する加湿空気供給部18bを備え(図1参照)、ノズル22におけるインクの粘度上昇を抑えるものである。加湿メンテナンス部18の詳細な構成については、特開2012‐158070号公報に記載の加湿機構を適宜参照する。加湿液タンク18aに貯留されている加湿液(水)の残量が少なくなると、加湿液タンク18aへ水が補給される。補給される水には水の腐敗を防止するための防腐剤が添加されている。防腐剤は不揮発性成分を含むため、水の蒸発と補給が繰り返されることによって加湿液タンク18a内における不揮発性成分の濃度が高くなる。
不揮発性成分の濃度が高くなると、加湿液タンク18a内の蒸気発生機能が低下し、結果、加湿空気供給部18bによる加湿機能(ノズル22におけるインクの粘度上昇を抑える機能)が低下する。このような場合、各ノズル22における目詰まりを防止すべく、フラッシングとして一つのノズル22から一定搬送距離あたりに吐出するインク量を、少なくともしきい値TH(図7)以上に設定する必要がある。そこで、印刷制御部12aは、加湿液タンク18aに貯留された水における不揮発性成分の量が予め定められた規定量以上であるか否か判定する。そして、不揮発性成分の量が規定量以上である場合には、加湿空気供給部18bによる加湿機能が基準よりも低下した状態であると見なし、ステップS120において“Yes”と判定し、ステップS140へ進む。水に含まれる不揮発性成分の量が規定量以上であるか否かの判定手法は、特開2012‐158070号公報の記載を適宜参照する。この結果、加湿空気供給部18bによる加湿機能が基準よりも低下しているためにノズル22におけるインクの粘度が通常よりも高くなるような状況(より多くのフラッシングを必要とする状況)において、プリンター10は、各ノズル22で必要十分なフラッシングを実行することができ、かつ、印刷媒体における上述したような筋状のムラの発生(画質劣化)を抑制することができる。
3.変形例
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば以下のような変形例も可能である。上述の実施形態や各変形例の一部あるいは全てを組み合わせた内容も、本発明の開示範囲である。
変形例1:
プリンター10は、第一のインクと、第一のインクと比較して粘度が高い、あるいは、同一環境下でも第一のインクと比較して増粘が進みやすい特性を有する第二のインクとを使用するとしてもよい。プリンター10は、第一のインクと第二のインクとを異なるラインヘッドから吐出する。かかる構成においては、プリンター10は、第一のインクを吐出するラインヘッドでは印刷対象画像の印刷とともに第一のフラッシングを実行し、第二のインクを吐出するラインヘッドでは印刷対象画像の印刷とともに第二のフラッシングを実行するとしてもよい。つまり、印刷制御部12aは、印刷対象画像の印刷に際し、第二のインクを吐出するラインヘッドに対して印刷データを転送するときに、所定の条件(第一のインクの使用)と比較してノズル22におけるインクの粘度を上昇させる特定条件(第二のインクの使用)が成立すると見なす。そして、第二のインクを吐出するラインヘッドに、第二のインクに対応する印刷データとフラッシングデータFLDとの合成データに基づく印刷対象画像の印刷および第二のフラッシングを実行させる。
変形例2:
フラッシングを実現するための手法は、印刷データとフラッシングデータとを合成する手法に限られない。例えば、印刷制御部12aは、フラッシングデータは生成せず、ノズル22からフラッシングドットを吐出させるためのパルス波形等の駆動信号(印刷対象画像とは無関係の信号。)を印刷ヘッド20に与える。このとき、第一のフラッシングであれば、基本的に同一波形(インク量M1を実現するような波形)の駆動信号を、(ノズル22毎に位相は変えて)各ノズル22の圧電素子に与える。一方、第二のフラッシングであれば、重複領域OLAに属するノズル22か否かに応じて、異なる波形(インク量M2を実現するような波形かインク量M3を実現するような波形)の駆動信号を、(ノズル22毎に位相は変えて)各ノズル22の圧電素子に与える。かかる構成によっても、フラッシング制御処理を実現することができる。当該変形例2では、画像形成ドットが形成される位置にフラッシングドットが重ねて形成される場合もある。つまり、印刷データとフラッシングデータとを合成した上述の場合のようにフラッシングドットの量が印刷対象画像に応じて変化する、というものではない。
変形例3:
フラッシングを実現するための他の手法として、印刷制御部12aは、上記ハーフトーン処理を実行する際に、画像形成ドットおよびフラッシングドットを発生させるような印刷データを生成してもよい。当該変形例3で言う「印刷データ」は、これまでに説明した印刷データと異なり、印刷対象画像だけを表現するものでない。当該変形例3では、例えば、ハーフトーン処理に用いるディザマスクを第一のフラッシングおよび第二のフラッシングのために予め用意しておく。例えば、第一のフラッシング用のディザマスクは、一般的なしきい値の配置に加え、全ての画素列でインク量M1を実現させる頻度で最低しきい値0を配置したディザマスクである。また、第二のフラッシング用のディザマスクは、例えば、一般的なしきい値の配置に加え、重複領域OLAに属するそれぞれのノズル22に割り当てられる各画素列でインク量M2を実現させる頻度で最低しきい値0を配置し、かつ、重複領域OLAに属さないそれぞれのノズル22に割り当てられる各画素列でインク量M3を実現させる頻度で最低しきい値0を配置したディザマスクである。ディザマスクにおけるしきい値は、上述したハーフトーン処理前のインク量データの画素毎の階調値と比較されてドットオンかドットオフかに振り分けるものであり、その値が最低しきい値0である場合は、必ずドットオンを意味する。従って、かかるディザマスクを用いたハーフトーン処理を行なうことにより、画像形成ドットおよびフラッシングドットを発生させるような印刷データが生成される。当該変形例3では、フラッシングデータの生成は不要であり、印刷データに基づく印刷を実行するだけで、画像形成ドットとフラッシングドットとが印刷媒体に形成される。
変形例4:
図8は、プリンター10の内部構成の一部を、印刷ヘッド20の長手方向を向く視点により簡易的に例示している。図8は、図2と比較して、ラインヘッド20eを更に備える点で異なる。ラインヘッド20eは、ラインヘッド20a,20b,20c,20dよりも搬送方向上流側に配設されており、構成自体はラインヘッド20a,20b,20c,20dと同様である。ラインヘッド20eは、各ノズル22からプレコート液を吐出するための印刷ヘッドである。プレコート液は、CMYKの各インクが印刷媒体Pに吐出されるよりも先に印刷媒体Pに吐出されることにより、その後、プレコート液上に着弾したインクのにじみ防止や発色性向上に寄与する。プレコート液等に関する説明は、適宜、特開2012‐153151号公報を参照する。
当該変形例4では、CMYKの各インクは、特許請求の範囲における印刷媒体に画像を形成する第一液体に該当する。また、ラインヘッド20a,20b,20c,20dは第一ヘッドユニットに、ラインヘッド20a,20b,20c,20dを構成する複数のヘッド21は第一ヘッドに、ラインヘッド20a,20b,20c,20dを構成するヘッド21が有する複数のノズル22は第一ノズルに、それぞれ該当する。また、プレコート液は第二液体に、ラインヘッド20eは第二ヘッドユニットに、ラインヘッド20eが有する複数のノズル22は第二ノズルに、それぞれ該当する。また、印刷制御部12aは、第一ヘッドユニット(ラインヘッド20a,20b,20c,20d)および第二ヘッドユニット(ラインヘッド20e)を制御して、ラインヘッド20a,20b,20c,20dが有するノズル22からのインクの吐出および、ラインヘッド20eが有するノズル22からのプレコート液の吐出を実行させる制御部に該当する。
図9は、変形例4にかかる印刷制御処理をフローチャートにより示している。当該印刷制御処理におけるステップS200,S210は、ステップS100,S110と同様である。また、印刷対象画像の印刷処理(ステップS230)も、既に説明したため説明を省略する。ステップS220では、印刷制御部12aは、プレコート液をラインヘッド20eに吐出させるためのプレコートデータPrDを生成し、プレコートデータPrDに基づいたプレコート処理を実行する。このとき、印刷制御部12aは、ラインヘッド20a,20b,20c,20dの重複領域OLAに属するノズル22によってインクを吐出する印刷媒体上の領域(第一領域)に対してラインヘッド20eが有するノズル22により吐出する単位面積あたりのプレコート液の量を、重複領域OLAに属さないラインヘッド20a,20b,20c,20dのノズル22によってインクを吐出する印刷媒体上の領域(第二領域)に対してラインヘッド20eが有するノズル22により吐出する単位面積あたりのプレコート液の量よりも少なくする。
図10は、ステップS220において生成するプレコートデータPrDを簡易的に例示している。図10内にDで示した矢印は、搬送方向を向くデータの方向を意味している。プレコートデータPrDは、図6で示した重複領域データOLDと同じ配置で重複領域データPr‐OLDを有し、図6で示した非重複領域データNOLDと同じ配置で非重複領域データPr‐NOLDを有している。重複領域データPr‐OLDは、ラインヘッド20eにおける重複領域OLAに属するノズル22によってプレコート液の吐出が行われる画像領域である。非重複領域データPr‐NOLDは、重複領域OLAに属するノズル22ではないラインヘッド20eのノズル22によってプレコート液の吐出が行われる画像領域である。
印刷制御部12aは、重複領域データPr‐OLDと非重複領域データPr‐NOLDそれぞれのドットパターンを決定することにより、プレコートデータPrDを生成する。このとき、印刷制御部12aは、例えば重複領域データPr‐OLD内の単位面積あたりのドットオン率を、非重複領域データPr‐NOLD内の当該単位面積あたりのドットオン率よりも低く設定し、プレコートデータPrDを生成する。また、印刷制御部12aは、重複領域データPr‐OLD内のドットの種類を、非重複領域データPr‐NOLD内のドットの種類(例えば、中ドット)よりも、インク量が少ないもの(例えば、小ドット)に設定してもよい。印刷制御部12aは、生成したプレコートデータPrDをラインヘッド20eに転送する。重複領域データPr‐OLDについては、例えば、重複領域データPr‐OLDの割り当て先である重複領域OLAに属するノズル22のうち一方のヘッド21に属する各ノズル22へ、重複領域データPr‐OLDを構成する半数の画素分のデータを割り当て、当該割り当て先である重複領域OLAに属するノズル22のうち他方のヘッド21に属する各ノズル22へ、残りの半数の画素分のデータを割り当てる。これにより、プレコートデータPrDが規定するドットパターンに応じてプレコート液のドットが印刷処理に先駆けて印刷媒体に形成される。
このとき、第一領域に吐出される単位面積あたりのプレコート液の量は、第二領域に吐出される単位面積あたりのプレコート液の量よりも少ない。従って、プレコート処理の後の印刷処理(ステップS230)でCMYKの各インクがプレコート液上に吐出されたとき、第一領域の方が第二領域よりもインクのにじみ防止や発色性向上の能力が低い。しかしながら、第一領域では、一つの画素列を印刷するためのノズル22の数が第二領域の倍であるため、単位面積あたりのインク量は第二領域よりも多くなる。つまり、第一領域では、第二領域よりも単位面積あたりの量が多いインクを、第二領域よりも単位面積あたりの量が少ないプレコート液でにじみ防止や発色性向上を図るため、インク量が多い割には発色性が向上せず、結果的に、第二領域におけるインクの発色との差が殆ど無くなる。つまり、第一領域と第二領域との間でのインクの発色やにじみの程度の差が解消され、上記繋ぎ合わせ部分が存在することにより発生し得る画質劣化が的確に防止される。
変形例5:
プレコート液は、従来、印刷対象画像が印刷される印刷媒体上の領域に予め吐出しておくものであった。しかし、上述したように、印刷媒体に対しては、印刷対象画像を表す画像形成ドットの他にフラッシングドットも形成される。そこで、印刷制御部12aは、フラッシングドットが形成される位置にも、ラインヘッド20eによりプレコート液を吐出させる。この場合の手法としては、以下に述べるように幾つか考えられる。
第一の手法:フラッシングドットの個々に合せて、フラッシングドットが形成される位置と同じ位置にプレコート液を吐出させておく。印刷制御部12aは、フラッシングドットの印刷媒体上の位置は、上記フラッシングデータや、変形例2の駆動信号の波形や、変形例3の印刷データ等を参照することにより判断することができる。なお、フラッシングドットの実際の形成位置がずれることも考えられるため、印刷制御部12aは、フラッシングドットが形成される位置および当該位置を含む周辺領域に、プレコート液を吐出させるとしてもよい。
第二の手法:印刷制御部12aは、長手方向に平行なラスター単位で、フラッシングドットが一つ以上形成されるか否か判定し、一つ以上のフラッシングドットが形成されるラスターであれば、当該ラスター全体に亘って、プレコート液を吐出させておく。ただし、当該ラスター全体ではなく、当該ラスター内のフラッシングドットが形成される位置を含む一部範囲にのみ、プレコート液を吐出させるとしてもよい。
第三の手法:印刷制御部12aは、印刷媒体上の画像形成ドットが存在しない全ての領域を対象として、プレコート液を吐出させておく。つまり、フラッシングドットが存在するか否かにかかわらず、画像形成ドットが存在する範囲以外の範囲にも、プレコート液を吐出させるとしてもよい。
さらに、プリンター10は、プレコート液に関してもフラッシングを実行することが可能である。つまり、ラインヘッド20eの各ノズル22における目詰まりを防止するために、例えば、ラインヘッド20eの各ノズル22から定期的に一定量のプレコート液を吐出する。このとき、プレコート液は透明であるため、それ自体はユーザーに視認されない。従って、印刷制御部12aは、ラインヘッド20eを制御して各ノズル22についてフラッシングを実行させる場合は、上述したようなインクについてフラッシングするときのフラッシング制御処理(ノズル22に応じてフラッシング量を異ならせる処理)を行う必要はない。
変形例6:
図4や図9の処理や、その他、プリンター10側で実行する処理について、PC40側で行なわれるとしてもよい。つまり、プリンタードライバー41が、プログラムに従ってステップS100,S110や、ステップS200,S210や、ステップS120の判定を実行し、また、印刷データやフラッシングデータやプレコートデータの生成処理を実行し、当該判定の結果に応じたステップS130,S140のいずれかの処理の実行や、プレコート処理やステップS230の処理の実行等を、プリンター10に命令するとしてもよい。
また、本明細書におけるフラッシングの対象となる液体には、インク以外にも、水分や溶剤の蒸発によってその粘性が変化し得る液体や流体であれば、あらゆるものが該当する。
10…プリンター、11…制御ユニット、12…CPU、12a…印刷制御部、13…RAM、14…ROM、14a…プログラムデータ、15…操作パネル、16…搬送機構、16a,16b,16c…ローラー、16d…無端ベルト、17…温度/湿度センサー、18…加湿メンテナンス部、18a…加湿液タンク、18b…加湿空気供給部、19…カートリッジ、20…印刷ヘッド、20a,20b,20c,20d,20e…ラインヘッド、21…ヘッド、22…ノズル、23…ノズル開口面、24…スロット部、40…PC、41…プリンタードライバー、MC…メモリーカード、P…印刷媒体、OLA…重複領域

Claims (5)

  1. 液体を吐出するための複数のノズルを有し、印刷対象として指定された画像を印刷するための画像形成ドットを液体の吐出により形成可能な印刷装置であって、
    複数のノズルを有するヘッドを複数配設してなるヘッドユニットであって、印刷媒体と当該ヘッドユニットとの少なくとも一方が移動して印刷媒体と当該ヘッドユニットとの位置を相対的に変化させる方向と交差する方向に複数のノズルを配列させたノズル列を備える当該ヘッドを、当該交差する方向においてノズル列の一部がヘッド間で重なるように複数配設してなるヘッドユニットと、
    各ノズルからの液体の吐出により上記画像形成ドット以外のフラッシングドットを印刷媒体上に形成させる特定動作を上記ヘッドユニットに実行させる制御部と、を備え、
    上記制御部は、一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を液体量に関する所定のしきい値以上とする特定条件が成立する場合、上記ヘッド間で重なる重複領域に属する一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量よりも、当該重複領域に属さない一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を多くして、上記ヘッドユニットに上記特定動作を実行させる、ことを特徴とする印刷装置。
  2. 環境の温度及び又は湿度を検出する温度/湿度検出部を備え、
    上記制御部は、上記温度/湿度検出部が、温度に関する所定のしきい値以上の温度、及び、又は、湿度に関する所定のしきい値以下の湿度を検出した場合に、一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を液体量に関する所定のしきい値以上とする、ことを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  3. 不揮発性成分を含む加湿液を貯留する加湿液タンクと、
    上記加湿液タンクに貯留された加湿液により加湿された空気を上記ノズルの開口と対向する封止された空間に供給する加湿空気供給部と、を備え、
    上記制御部は、上記加湿空気供給部による加湿機能が所定の基準よりも低下した場合に、一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を液体量に関する所定のしきい値以上とする、ことを特徴とする請求項又は請求項に記載の印刷装置。
  4. 上記制御部は、上記加湿液タンクに貯留された加湿液における上記不揮発性成分の量が規定量以上であるか否か判定し、上記不揮発性成分の量が規定量以上である場合に、上記加湿空気供給部による加湿機能が所定の基準よりも低下した状態であるとすることを特徴とする請求項に記載の印刷装置。
  5. 液体を吐出するための複数のノズルを有し、印刷対象として指定された画像を印刷するための画像形成ドットを液体の吐出により形成可能な印刷装置により実行する印刷方法であって、
    上記印刷装置は、複数のノズルを有するヘッドを複数配設してなるヘッドユニットであって、印刷媒体と当該ヘッドユニットとの少なくとも一方が移動して印刷媒体と当該ヘッドユニットとの位置を相対的に変化させる方向と交差する方向に複数のノズルを配列させたノズル列を備える当該ヘッドを、当該交差する方向においてノズル列の一部がヘッド間で重なるように複数配設してなるヘッドユニットを有し、
    各ノズルからの液体の吐出により上記画像形成ドット以外のフラッシングドットを印刷媒体上に形成させる特定動作を上記ヘッドユニットに実行させる際に、一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を液体量に関する所定のしきい値以上とする特定条件が成立する場合、上記ヘッド間で重なる重複領域に属する一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量よりも、当該重複領域に属さない一ノズルあたりの上記特定動作により吐出する一定移動距離あたりの液体量を多くして上記特定動作を実行させる、ことを特徴とする印刷方法。
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