JP6051229B2 - 鋼板の欠陥探傷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、漏れ磁束を利用して鋼板の内部または表面に存在する欠陥を探傷するための装置に関する。
鋼板の欠陥検出技術には、超音波探傷法(Ultrasonic Test)、漏れ磁束探傷法(Magnetic Flux Leakage)、磁粉探傷法(Magnetic Particle Inspection)、渦電流探傷法、及び光学法などがある。
そのうち、漏れ磁束探傷法は、一定の方向に鋼板を磁化させるとき、鋼板の欠陥により外部に漏れる磁束の一部を磁気センサやホールセンサを用いて検出する方式である。該漏れ磁束探傷法は、強磁性体金属の表面または表層下に発生するクラック(crack)欠陥の検出に優れた性能を有し、上述した漏れ磁束による探傷装置の一例が特許文献1に開示されている。
上記特許文献1について、図1を参照して説明すると、ロール110に巻かれた鋼板10の上部には磁化器120が配置される。磁化器120の下部領域には電磁石極121a、121bが交互に配置され、磁化器120の上部領域にはコイル122が巻かれている。ここで、コイル122を介して反対方向の電流を電磁石極121a、121bに流すと、鋼板10はN極の電磁石極121aからS極の電磁石極121bの方向に磁化される。このとき、電磁石極121a、121bの間に形成されたセンサ131で漏れ磁束をセンシングすることで、鋼板10の欠陥を検出する。一方、上述した電磁石極121a、121bは一定距離離隔されており、圧延方向に対して一定の角度(θ)分だけ傾き、鋼板10がロール110に接する境界線(A)まで螺旋状に形成されるように構成されている。
しかし、特許文献1によると、下記のような問題点がある。
第一に、図2に示されたように、磁束を検出することができない未検出領域R1のために正確な欠陥検出が困難で、N極の電磁石極121aとS極の電磁石極121bのそれぞれの端部に形成される磁束は、その方向及び強さが不均一に形成(201及びR2参照)されることがある。
第二に、図1に示されたように、磁化器120は多数の電磁石極121a、121bが一体となった一体型構造であるため、電磁石極121a、121bやセンサ131のような一部のユニットだけを交換することができないため、保持及び管理が困難である。
第三に、鋼板10の表面と内部に存在する欠陥が同時に検出されるため、表面欠陥と内部欠陥の分離検出または内部欠陥の位置を正確に検出することができない。
韓国公開特許第2010−0076838号公報
本発明の一実施形態によると、鋼板の表面または内部の欠陥を正確に検出することができる鋼板の欠陥探傷装置を提供する。
本発明の一実施形態によると、探傷装置の保持及び管理を効率的に行うことができる鋼板の欠陥探傷装置を提供する。
本発明の一実施形態によると、表面欠陥と内部欠陥の分離検出または内部欠陥の位置を正確に検出することができる鋼板の欠陥探傷装置を提供する。
本発明の実施形態によると、鋼板の欠陥を探傷する欠陥探傷装置において、上記鋼板の幅方向に配列された複数の探傷ユニットを含み、上記複数の探傷ユニットのそれぞれは対応する第1磁化極及び第2磁化極を含み、上記第1磁化極及び上記第2磁化極により、上記圧延方向に対して所定角度傾いた方向に上記鋼板を磁化させるための磁束を発生させる磁化部と、上記磁化部によって発生した磁束により、上記鋼板の内部または表面に存在する欠陥により漏れる漏れ磁束を検出する検出部と、を含む欠陥探傷装置を提供する。
上記第2磁化極は、上記第1磁化極が傾いた方向と直交する方向に上記第1磁化極から所定距離平行移動して配置され、上記第1磁化極と上記第2磁化極は同一長さを有してもよい。
上記第1磁化極及び上記第2磁化極は、上記圧延方向に対して45度傾いて配置されてもよい。
上記複数の探傷ユニットは、ユニット毎に着脱できるようにモジュラー状に設けられていもよい。
上記磁化部は、永久磁石と、上記永久磁石の両側に延びるヨークと、を含み、上記第1磁化極は上記ヨークの一端部に設けられ、上記第2磁化極は上記ヨークの他端部に設けられてもよい。
上記永久磁石は円筒状の永久磁石で、上記円筒状の永久磁石は上記磁化部に円筒の長さ方向を軸として回転できるように設けられ、上記ヨークに誘導される磁束の大きさは調整可能であってもよい。
上記複数の探傷ユニットは、上記鋼板の上部に配置される上側探傷ユニットと、上記鋼板の下部に配置された下側探傷ユニットと、を含んでもよい。
上記欠陥探傷装置は、上記上側探傷ユニットと上記下側探傷ユニットでそれぞれ測定される信号の位相と大きさに基づいて、上記鋼板の厚さ方向の欠陥の位置を分析する欠陥検出部をさらに含んでもよい。
上記センサ部は、隣接するホールセンサとの間隔が60μm以下であってもよい。
上記複数の探傷ユニットは、隣接する探傷ユニット間の隣接する磁化極が同一になるように第1磁化極及び第2磁化極が配置されてもよい。
本発明の一実施形態によると、磁化部を構成する2つの磁化極が同一長さを有するようにすることで、正確な欠陥検出を行うことができる。
また、本発明の一実施形態によると、複数の探傷ユニットは、ユニット毎に着脱できるようにモジュラー状に設けられることにより、探傷装置の保持及び管理効率を向上させることができる。
また、本発明の一実施形態によると、鋼板の上部と下部の両方に探傷ユニットを配置して漏れ磁束を検出することにより、表面欠陥と内部欠陥の分離検出または内部欠陥の位置を正確に検出することができる。
従来技術による探傷装置の構造を示したものである。 図1の探傷装置を上からみた図面で、従来技術の問題点を説明するためのものである。 本発明の一実施形態による探傷装置の構成図である。 本発明の一実施形態による探傷ユニットの内部構造を示したものである。 本発明の一実施形態に従って平面及びロールの上部に設けられた複数の探傷ユニットを示したものである。 本発明の一実施形態による磁化極の配置方向を示したものである。 本発明の一実施形態による鋼板の上下部に配置された探傷ユニットを示したものである。 本発明の一実施形態による欠陥の位置による上下部に配置された探傷ユニットの出力信号を示したものである。 本発明の一実施形態による欠陥の位置による上下部に配置された探傷ユニットの出力信号を示したものである。 鋼板の上下部に配置された探傷ユニットからの出力信号から欠陥の位置を分析する方法を説明するためのものである。 鋼板の上下部に配置された探傷ユニットからの出力信号から欠陥の位置を分析する方法を説明するためのものである。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は、様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張することがあり、図面上に同一符号で表示される要素は同一要素である。
図3は本発明の一実施形態による欠陥探傷装置の構成図である。本発明の一実施形態による探傷装置は、検出部320bに電源を供給する電源供給部310と、鋼板10の幅方向に配列された複数の探傷ユニット(図3には一つの探傷ユニット320だけを示す)と、探傷ユニット320によって検出された漏れ磁束を増幅する増幅部330と、増幅部330によって増幅された漏れ磁束に基づいて、鋼板10の欠陥(Defect、以下、「D」とする)を検出する欠陥検出部340と、を含んでもよい。一方、探傷ユニット320は、鋼板10を所定の方向に磁化させる磁化部320aと、鋼板10の欠陥Dによる漏れ磁束を検出する検出部320bと、を含んでもよい。
以下では、探傷ユニットについて詳細に説明する。
図4aは、本発明の一実施形態による一つの探傷ユニットの内部構造を示したものである。
図4aに示されたように、一つの探傷ユニット320は、永久磁石(PermanentMagnet、PM)と、永久磁石PMの両側に延びるヨークとを含み、第1磁化極320cはヨークの一端部に設けられ、第2磁化極320dはヨークの他端部に設けられている。上述した永久磁石PMは、円筒状の永久磁石であり、円筒の長さ方向を軸として回転できるように磁化部320に設けられ、ヨークに誘導される磁束の大きさは調節されることができる。即ち、円筒の長さ方向を軸として永久磁石PMが回転することにより、第1磁化極320cと第2磁化極320dの間に形成される磁束の大きさが変わることができる。
具体的には、永久磁石PMのN極とS極が垂直方向に配置される場合には最小の磁束が、永久磁石PMのN極とS極が水平方向に配置される場合には最大の磁束が、第1磁化極320cと第2磁化極320dの間に形成されることができる。そして、第1磁化極320cと第2磁化極320dは、鋼板10の上部の圧延方向に対して所定の角度傾いた方向に配置されるが、これについては、図4bを参照して後述する。
そして、検出部320bは、第1磁化極320cと第2磁化極320dの間に、第1磁化極320cと第2磁化極320dから一定距離離隔された状態で円筒状の永久磁石PMの長さ方向に配置される。上述した検出部320bは、鋼板10の内部または表面欠陥による漏れ磁束を検出するためのもので、磁気センサまたはホールセンサを含んでもよい。また、検出部320bは複数のホール素子アレイで、隣接するホールセンサHS1、HS2の間隔Lは60μm以下であってもよい。このように、本発明の実施形態によると、隣接するホールセンサHS1、HS2の間隔を最小化することで、より精密な欠陥検出が可能となる。
また、本発明の実施形態によると、探傷ユニット320は、モジュラー(modular)状に設けられることにより、ユニット毎に着脱可能となる。さらに、探傷ユニット320内部の第1磁化極320c、第2磁化極320d、永久磁石PM及び検出部320bもモジュラー状に設けられて、ユニット毎に着脱可能となる。このように、探傷装置をモジュラー状に設けることで、探傷装置の保持及び管理効率を向上させることができる。
一方、図4bは本発明の一実施形態に従って平面及びロールの上部に設けられた複数の探傷ユニットを示したものであり、図4cは本発明の一実施形態による磁化極の配置方向を示したものである。
本発明の実施形態によると、図4bの図面符号410に示されたように、鋼板10の欠陥探傷装置は、(図4aで詳細に説明したような)探傷ユニットを複数含んでもよく、複数の探傷ユニット320〜325のそれぞれは、鋼板10の幅方向に配列され、鋼板10の圧延方向を基準として所定角度(θ)傾いた方向に配置されてもよい。このような複数の探傷ユニット320〜325は、鋼板10から垂直方向に所定距離離隔されて配置されてもよい。但し、図4bには6つの探傷ユニット320〜325のみが示されているが、これは説明の便宜のためのものであり、必要に応じて、その個数を多様に変形して実施できることは当業者には自明である。
また、実施形態によっては、図4bの図面符号420に示されたように、複数の探傷ユニット320〜325は、ロールRの表面に巻かれた鋼板10の上部に幅方向に配列され、鋼板10の圧延方向を基準として所定角度θ傾いた方向に配置されてもよい。
以下では、図4cを参照して、探傷ユニット内の磁化極の配置方向について詳細に説明する。発明の理解を助けるために、図4cには3つの探傷ユニット320〜322のみが示されているが、その個数は、図4bに示された探傷ユニットの個数と等しい。また、図4cと係り、1つの探傷ユニット320を基準に説明するが、残りの探傷ユニット321〜322も同様に適用できることに留意すべきである。
図4cに示されたように、第1磁化極320c及び第2磁化極320dは対応する極性を有し、第2磁化極320dは、第1磁化極320cが傾いた方向と直交する方向に第1磁化極320cから所定距離平行移動されて配置され、第1磁化極320cと第2磁化極320dは同一長さを有することができる。ここで、第1磁化極320c及び第2磁化極320dが圧延方向に傾いた角度θは45度であってもよい。上述した角度は一実施形態に過ぎず、必要に応じて、変形実施できることは当業者には自明である。
上述したように、本発明の一実施形態によると、磁化部320を構成する2つの磁化極320c、320dが同一長さを有するようにすることで、磁化極320c、320dの両端部に形成される磁束の方向及び強さを均一にすることができ、正確な欠陥検出をすることができる。
上述した一実施形態による探傷装置の動作原理について説明する。
図3〜図4cを参照すると、電源供給部310により検出部320bに電源が供給され、鋼板10の幅方向に配列された複数個の探傷ユニット320〜325により欠陥Dによる漏れ磁束が検出される。具体的には、1つの探傷ユニット320を基準に説明すると、圧延方向に対して所定角度傾いた方向に形成された磁化部320によって磁束が発生し、発生した磁束は鋼板10を通過する。このとき、検出部320bは鋼板10の欠陥Dによる漏れ磁束を検出する。検出された漏れ磁束は増幅部330に伝達される。
その後、増幅部330は探傷ユニット320で検出した漏れ磁束を所定の比率で増幅した後、欠陥検出部340に伝達する。最後に、欠陥検出部340は増幅部330で増幅した漏れ磁束に基づいて、鋼板10の欠陥Dを検出することができる。
一方、図5aは本発明の一実施形態による鋼板の上下部に配置された探傷ユニットを示したもので、図4aとは異なって、鋼板10の上部と下部の両方に探傷ユニット320、520を配置して漏れ磁束を検出することにより、表面欠陥と内部欠陥の分離検出または内部欠陥の位置を正確に検出することができる。また、図5b及び図5cは、本発明の一実施形態による欠陥の位置による上下部に配置された探傷ユニットの出力信号を示したものである。
以下、本発明の一実施形態による探傷装置及び動作原理について説明する。
図5aを参照すると、鋼板10の上部には上側探傷ユニット320が配置され、対応する鋼板10の下部には下側探傷ユニット520が配置されるように構成されてもよい。図5aには、鋼板10の上部に一つの上側探傷ユニット320と鋼板10の下部に一つの下側探傷ユニット520が配置されているが、これは本発明の理解を助けるためのものであり、鋼板10の上部及び下部のそれぞれに、図4bに示されたように複数の探傷ユニットが配置されてもよいことは言うまでもない。
一方、図面符号530は、図5aの上部の図面のうち鋼板10の厚さ方向に存在する欠陥を拡大したもので、鋼板10の厚さ方向532に沿って様々な位置に欠陥Dが存在し得ることを示している。例えば、図面符号531における、D1は鋼板10の上部の表面側、D2は鋼板10の上部の内部側、D3は鋼板10の中央、D4は鋼板10の下部の内部側、D5は鋼板10の下部の表面側に形成された欠陥Dである。
上述した各欠陥D1〜D5に対する上部探傷ユニット320と下部探傷ユニット520からの出力信号が、図5b及び図5cに示されている。図5b及び図5cにおける図面符号540は上部探傷ユニット320の出力信号、図面符号541は下部探傷ユニット520の出力信号である。
図5b及び図5cを参照すると、上部探傷ユニット320と下部探傷ユニット520からの出力信号は、欠陥の位置D1〜D5によってその大きさと位相に差があることが分かる。即ち、鋼板10の上部の表面側に形成された欠陥D1の場合、上部探傷ユニット320からの出力信号540は、下部探傷ユニット520からの出力信号541に比べて、位相が反対で、その大きさがより大きいことが分かる。このことから、欠陥Dは鋼板10の上部の表面側に形成されたことが分かる。
逆に、鋼板10の下部の表面側に形成された欠陥D5の場合、下部探傷ユニット520からの出力信号541は、上部探傷ユニット320からの出力信号540に比べて、位相が反対で、その大きさがより大きいことが分かる。このことから、欠陥Dは鋼板10の下部の表面側に形成されたことが分かる。
一方、鋼板10の中央に形成された欠陥D3の場合、上部探傷ユニット320からの出力信号540と下部探傷ユニット520からの出力信号の大きさは同一で、位相だけが反対であることが分かる。このことから、欠陥Dは鋼板10の中央部に形成されたことが分かる。
上述したように、上部探傷ユニット320と下部探傷ユニット520からの出力信号の大きさと位相を比較することで、欠陥Dの位置を分析することができる。
上述した図式的な方法の他に、様々な因子を入力とする欠陥関数(DefectFunction、DF)を求めることで、欠陥の位置DPを分析することもできるが、これに対しては図5d及び図5eを参照して説明する。
図5dは、上部探傷ユニット320からの出力信号540と下部探傷ユニット520からの出力信号541から、欠陥関数DFを得るための因子を説明するためのものである。
図5dにおいて、△Mは二つの出力信号540、541の大きさの差、A1は下部探傷ユニット520からの出力信号541の面積、A2は上部探傷ユニット320からの出力信号540の面積、Sは出力信号の最大値と最小値を連結した直線の傾きを意味する。
本発明の一実施形態によると、上述した様々な因子の他に、更なる幾つかの因子に基づき、下記式(1)によって欠陥関数DFを得ることができる。
[数1]
DF=f(△M、A、S、Wf、L)
ここで、DFは欠陥関数、△Mは二つの出力信号の大きさの差、Aは出力信号の面積、Sは出力信号の最大値と最小値を連結した直線の傾き、Wfは欠陥の種類(円、楕円、直線等)、Lは検出部と鋼板との間隔を補償するための値である。
上述した因子(△M、A、S、Wf、L)を入力とする欠陥関数DFは様々な形態に具現可能で、本発明ではこれを具体的に限定しない。
但し、以下では、上述した因子(△M、A、S、Wf、L)のうち△Mのみを入力とする欠陥関数DFを求め、求められた欠陥関数DFから欠陥の位置DPを分析する方法を、図5eを参照して例示的に説明する。前提として、鋼板10の厚さは1.2mmで、鋼板10の表面から中心までの距離は0.6mmであると仮定する。
まず、欠陥検出部(図3の340)は、鋼板10の表面から中心までの欠陥の位置DPによる2つの出力信号540、541の大きさの差(△M)(即ち、欠陥関数DF)を求めた後、図5eに示されたようなグラフを予め得る。ここで、欠陥の位置DPの1は鋼板10の上部表面から0.6mmの地点(即ち、鋼板の中心部)を、欠陥の位置DPの0.1は鋼板10の上部表面の地点を意味する。
その後、欠陥検出部(図3の340)は、上部探傷ユニット320と下部探傷ユニット520から得られた出力信号540、541からその大きさの差△Mを求め、求められた大きさの差△Mを図5eのグラフと比較することで、欠陥の位置DPを分析することができる。
例えば、図5eで、二つの出力信号の大きさの差△M(即ち、欠陥関数DF)が1の場合(△Mが1の場合、二つの出力信号の大きさの差△Mが最も大きいため、鋼板10の上部表面に欠陥Dが存在することが予め分かる)は、欠陥の位置DPは0.1であるため、欠陥Dが鋼板10の上部表面に位置するが分かる。
他例として、二つの出力信号の大きさの差△M(即ち、欠陥関数DF)が0の場合(△Mが0の場合、二つの出力信号の大きさの差△Mが最も小さいため、鋼板10の中心部に欠陥Dが存在することが予め分かる)、欠陥の位置DPは1であるため、欠陥が鋼板10の上部表面から0.6mmの地点(中心部)に位置することが分かる。
図5eを参照すると、二つの出力信号の大きさの差△Mが1から0の間である場合、鋼板10の上部表面から中心部(0.6mm)の間の特定地点に欠陥Dが存在するものと分析することができる。
上述したように、本発明の一実施形態によると、鋼板の上部と下部の両方に探傷ユニットを配置して漏れ磁束を検出することにより、表面欠陥と内部欠陥の分離検出または内部欠陥の位置を正確に検出することができる。
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面により限定されない。添付の特許請求の範囲によって権利範囲を限定し、請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で様々な形態の置換、変形及び変更ができるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には自明である。

Claims (9)

  1. 鋼板の欠陥を探傷する欠陥探傷装置であって、
    前記鋼板の上部に幅方向に配列されて前記鋼板の欠陥により漏れる漏れ磁束を検出して出力する複数の上部探傷ユニットと、前記鋼板の下部に幅方向に配列されて前記鋼板の欠陥により漏れる漏れ磁束を検出して出力する複数の下部探傷ユニットと、を含み、
    前記複数の上部探傷ユニットのうち一つの上部探傷ユニットの出力信号と前記複数の下部探傷ユニットのうち前記一つの上部探傷ユニットと同一垂直線上に位置する下部探傷ユニットの出力信号との大きさの差に基づいて欠陥関数を求め、前記欠陥関数から前記鋼板の厚さ方向に前記欠陥の位置を分析する欠陥検出部を含み、
    前記上部探傷ユニット及び前記下部探傷ユニットは、
    対応する第1磁化極及び第2磁化極を含み、前記第1磁化極及び前記第2磁化極により圧延方向に対して所定角度傾いた方向に前記鋼板を磁化させるための磁束を発生させる磁化部と、
    前記磁化部によって発生した磁束により、前記鋼板の内部または表面に存在する欠陥により漏れる漏れ磁束を検出する検出部と、を含み、
    前記欠陥関数は、下記数1で示される欠陥探傷装置。
    [数1]
    DF=f(△M、A、S、Wf、L)
    ここで、DFは欠陥関数、△Mは前記大きさの差、Aは前記一つの上部探傷ユニットから出力された出力信号の面積(A2)と前記同一垂直線上に位置する下部探傷ユニットの出力信号の面積(A1)との和、Sは前記一つの上部探傷ユニットから出力された出力信号の値と前記同一垂直線上に位置する下部探傷ユニットの出力信号の値のうち最大値と最小値を連結した直線の傾き、Wfは欠陥の種類(円、楕円、直線等)、Lは検出部と鋼板との間隔を補償するための値である。
  2. 前記第2磁化極は、前記第1磁化極が傾いた方向と直交する方向に前記第1磁化極から所定距離平行移動して配置される、請求項1に記載の欠陥探傷装置。
  3. 前記第1磁化極と前記第2磁化極は同一長さを有する、請求項2に記載の欠陥探傷装置。
  4. 前記第1磁化極及び前記第2磁化極は前記圧延方向に対して45度傾いて配置される、請求項1に記載の欠陥探傷装置。
  5. 前記複数の上部探傷ユニット及び前記複数の下部探傷ユニットはユニット毎に着脱できるようにモジュラー(modular)状に設けられる、請求項1に記載の欠陥探傷装置。
  6. 前記磁化部は、永久磁石と、前記永久磁石の両側に延びるヨークと、を含み、
    前記第1磁化極は前記ヨークの一端部に設けられ、前記第2磁化極は前記ヨークの他端部に設けられる、請求項1に記載の欠陥探傷装置。
  7. 前記永久磁石は円筒状の永久磁石である、請求項6に記載の欠陥探傷装置。
  8. 前記円筒状の永久磁石は、
    前記磁化部に円筒の長さ方向を軸として回転できるように設けられ、
    前記ヨークに誘導される磁束の大きさは調整可能であることを特徴とする、請求項7に記載の欠陥探傷装置。
  9. 前記センサ部は隣接するホールセンサとの間隔が60μm以下の複数のホールセンサを含む、請求項1に記載の欠陥探傷装置。
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