JP2014202483A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査対象物の内表面側から、例えば、検査対象物の外表面に形成される比較的小形の欠陥により、検査対象物の内表面近傍に漏洩する磁束を、確実に検出する。
【解決手段】磁気センサ22が、少なくとも検査方向Xに沿って配置される一対の磁気センサ22a,22bからなり、当該一対の磁気センサ22a,22bが、検査方向Xにおいて、検査方向Xで前方側の磁気センサ22aが欠陥15から離間しているときの磁束の変化を検出している状態で、検査方向Xで後方側の磁気センサ22bが欠陥15へ接近しているときの磁束の変化を検出可能な間隔L2で配設され、一対の磁気センサ22a,22bの検出信号から求まる、検査対象物表面の法線方向における磁束成分の差分信号に基づいて欠陥15の検出を行う欠陥検出手段を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、検査対象物を磁化する磁化手段と、当該磁化手段により磁化された前記検査対象物から漏洩する漏洩磁束を検出する漏洩磁束検出手段とを、前記検査対象物の表面の検査方向に沿って移動させて、前記検査対象物に形成される欠陥を前記漏洩磁束検出手段の出力により検出する検査装置、及び当該検査装置を用いた検査方法に関する。
従来、配管等の外表面に腐食等により形成される欠陥を検出する検出方法として、所謂、漏洩磁束検査法が知られている。この漏洩磁束検査法では、所定の磁化手段(例えば、検査対象物の表面の異なった部位を、別の極として磁化する磁化器や、検査対象物の異なった部位に配置される一対の磁化コイルを備えた磁化器)により、検査対象物の検査対象部位を磁化する。このようにして磁化された検査対象部位に、腐食等により発生した欠陥が存在すると、その欠陥の存在により検査対象物内に形成される磁束の分布が乱れ、その一部が検査対象物外に漏洩してくる。このようにして漏洩してくる漏洩磁束を、ホール素子等の磁気センサにより検出することで、欠陥検出が可能となる(非特許文献1を参照)。
また、検査対象物の異なった部位に配置される一対の磁化コイルを有する磁化器を備えた検査装置として、当該一対の磁化コイルの間に磁気センサを備えた磁束検出ユニットを一組備え、一方の磁束検出ユニットにて、欠陥の存在により検査対象物外に漏洩する漏洩磁束を検出すると共に、他方の磁束検出ユニットにて、欠陥の存在しない部位にてノイズを測定し、それらの差分をとることで、出力を得る検査装置が知られている(特許文献1を参照)。
1992年10月15日発行「新 非破壊検査便覧」2.11 漏洩磁束探傷試験
特開2007−132923号公報
発明者等は、検査対象物としての配管外表面に形成される欠陥を、配管内に配設した磁化手段、磁気センサにより検出することを検討してきた。即ち、所定の概略馬蹄形のコアを備えた磁化手段を使用して、検査対象部位を当該コアの両端間において磁化し、両端間に配置した単一の磁気センサの検出出力に基づいた欠陥検出を試みた。しかしながら、このような検査方法を取った場合、管外表面に形成される大きな欠陥(検査対象体表面での欠陥の開口径が大きく、さらに欠陥深さが深いもの)については、その検出が可能であるものの、例えば、発明者らが検出の目的とした、開口径が例えば10mm程度で、その深さが管厚の50%程度に留まっている欠陥を確実に検出することができなかった。
また、従来技術として、上記特許文献1に開示の技術の如く、一組の磁束検出ユニットを備えた検査装置、即ち、一組の磁気センサを備えた検査装置は知られていたものの、当該検査装置では、一方の磁束検出ユニットが有する磁気センサにて、欠陥の存在により検査対象物の外部へ漏洩する磁束を検出し、他方の磁束検出ユニットが有する磁気センサにて、ノイズを検出していたため、発明者らが検出の目的とした、上述の比較的小形の欠陥を確実に検出することはできなかった。このように、本願が目的とする比較的小形の欠陥を検出できなかった原因は、基本的に、特定の欠陥について単一の磁気センサで検出する情報を利用して検出していたためと、発明者らは考えている。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば、検査対象物の内表面側から、検査対象物の外表面に形成される比較的小形の欠陥を、確実に検出することができる検査装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明の検査装置は、
検査対象物を磁化する磁化手段と、当該磁化手段により磁化された前記検査対象物から漏洩する漏洩磁束を検出する漏洩磁束検出手段とを、前記検査対象物の表面の検査方向に沿って移動させて、前記検査対象物に形成される欠陥を前記漏洩磁束検出手段の出力により検出する検査装置であって、その特徴構成は、
前記漏洩磁束検出手段が、少なくとも前記検査方向に沿って配置される一対の磁気センサからなり、当該一対の磁気センサが、前記検査方向において、前記検査方向で前方側の前記磁気センサが前記欠陥から離間しているときの磁束の変化を検出している状態で、前記検査方向で後方側の前記磁気センサが前記欠陥へ接近しているときの磁束の変化を検出可能な間隔で配設され、
前記一対の磁気センサの検出信号から求まる、検査対象物表面の法線方向における磁束成分の差分信号に基づいて前記欠陥の検出を行う欠陥検出手段を備えている点にある。
検査対象物表面の法線方向における磁束成分を検出する場合、通常、磁気センサが欠陥へ接近しているときに検出する磁束の変化による検出信号と、当該欠陥から離間しているときに検出する磁束の変化による検出信号とは、夫々の磁気センサに対する磁束の方向(検査対象物の法線方向での磁束の方向)が逆向きになるため、それらを、横軸を検査方向としてグラフ化したときに、一方が上に凸で、他方が下に凸のグラフとなる。このため、これらの差分信号は、欠陥の近傍において大きいピークとなる。即ち、同一の欠陥を移動方向に配設された一対の磁気センサで同時にセンシング可能とすることで、このような検出信号の増幅が可能となる。
本発明は、この点に着目したものであり、一対の磁気センサを、検査方向において、検査方向で前方側の磁気センサが欠陥から離間しているときの磁束の変化を検出している状態で、検査方向で後方側の磁気センサが欠陥へ接近しているときの磁束の変化を検出可能な間隔で配設することで、一対の磁気センサの検出信号の差分信号が、欠陥を検出している状態で強い検出信号を得る。
即ち、一対の磁気センサの間隔を適切に選択することにより、特定の欠陥の検出信号を大きく取り出すことができるため、発明者らが目的とする比較的小形の欠陥までをも、有無を適切に検出することができる。
本発明の検査装置の更なる特徴構成は、
前記一対の磁気センサが、前記検査方向での検出対象の前記欠陥の幅未満の間隔で配設されている点にある。
更に、発明者らは、一対の磁気センサが、検査方向での検出対象の欠陥の幅未満の間隔に配設することで、一対の磁気センサのうち、一方にて欠陥から離間しているときに磁束の変化を検出している状態で、他方にて欠陥へ接近しているときに磁束の変化を検出することができることを見出した。
即ち、本発明の如く、一対の磁気センサを、検査方向での検出対象の欠陥の幅未満の間隔に配設することで、検出対象の幅以上の欠陥の検出信号を大きいピークとして出力し、欠陥をより適切に検出することができる。
本発明の検査装置の更なる特徴構成は、
前記一対の磁気センサは、前記検査対象物としての円筒状の配管の内周方向に沿って複数設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、一対の磁気センサが、検査対象物としての円筒状の配管の内周方向に亘って複数設けられているから、例えば、当該一対の磁気センサを内周方向に亘る全域に配置すれば、検査装置を、検査方向(配管の管軸方向)へ一度走査させるだけで、検出対象の配管の内周面の全周の検査を済ませることができる。また、周方向に於ける欠陥の検出漏れを低減できる。
本発明の検査装置の更なる特徴構成は、
前記磁化手段が前記検査対象物の表面との間に間隙を形成する状態で懸架されると共に前記磁気センサが振動吸収部を介して懸架される支持体と、前記検査対象物の表面に接地した状態で当該表面に沿って走行するローラーとを備える点にある。
上記特徴構成によれば、まず、支持体は、磁化手段を検査対象物の表面との間に間隙を形成する状態で懸架されるから、磁化手段がその磁力により検査対象物に磁着することを防止でき、検査装置の検査方向への移動を円滑に行わせることができる。当該構成により、磁化手段により検査対象物を適切に磁化して、検査対象物の表面に沿って磁束を発生させることができる。
また、支持体には、一対の磁気センサを振動吸収部を介して懸架するから、一対の磁気センサへ、検査方向への移動に伴う振動を抑制できる。
上記目的を達成するための本発明の検査方法は、
検査対象物を磁化する磁化手段と、当該磁化手段により磁化された前記検査対象物から漏洩する漏洩磁束を検出する漏洩磁束検出手段とを、前記検査対象物の表面の検査方向に沿って移動させて、前記検査対象物に形成される欠陥を前記漏洩磁束検出手段の出力により検出する検査方法であって、その特徴構成は、
前記漏洩磁束検出手段を、少なくとも前記検査方向に沿って配置される一対の磁気センサから構成し、当該一対の磁気センサの前記検査方向での間隔を、前記検査方向での検出対象の前記欠陥の幅未満として、前記一対の磁気センサの検出信号から求まる、検査対象物表面の法線方向における磁束成分の差分信号に基づいて前記欠陥の検出を行う点にある。
上記特徴構成によれば、これまで説明した検査装置を適切に利用して、検査対象物に形成される欠陥を、精度よく検出することができる。
本発明の検査装置の使用状態を示す概略図 本発明の検査装置を構成する検査ユニットの断面図 検査ユニットに設けられるセンサの配置を示す平面図 欠陥による磁束の変化を測定した検出信号、差分信号、及び移動平均した移動平均信号を示すグラフ図 φ=10の欠陥に対応するグラフ図
本発明の検査装置100は、図1に示すように、例えば、配管10(検査対象物の一例)の内表面側から、配管10の外表面に形成される比較的小形の欠陥15により配管10の内表面近傍に漏洩する磁束を、確実に検出することができるものに関する。
検査装置100は、図1に示すように、地中に埋設される配管10(検査対象物の一例)の外表面に形成されることのある腐食及び減肉等の欠陥15の有無を検査可能に構成されており、牽引装置11a,11bに連結され牽引される状態で配管10の内部を走査可能に構成されており、当該検査装置100により検査された検査データは、イーサネット(登録商標)等の通信回線13を介して、地上の検査データ収集用コンピュータ(図示せず)に収集される。
当該検査装置100は、図2に示す検査ユニット100aの複数が周方向に配置されて構成されている。
単一の検査ユニット100aは、図2に示すように、配管10を磁化するための永久磁石21(磁化手段の一例)と、当該永久磁石21により磁化された配管10から漏洩する漏洩磁束を検出する磁気センサ22(漏洩磁束検出手段の一例)とを備えている。
当該検査ユニット100aでは、配管10の表面の検査方向(図1、2で矢印Xの矢示方向である管軸方向)に沿って移動すべく、永久磁石21とその磁界を配管10に伝搬させる鉄心27が配管10の表面との間に間隙を形成する状態で懸架されると共に磁気センサ22が検査方向に直交する方向(図2で矢印Yに沿う方向である配管表面に対して近接、離間する方向)に伸縮自在なバネ23(振動吸収部の一例)を介して懸架される支持体24と、配管10の表面に設置した状態で当該表面に沿って走行させる一対のローラー25とを備えている。これにより、検査ユニット100aは、検査方向に沿ってスムーズに移動して、配管10に形成される欠陥15を、磁気センサ22の出力により検出することができる。
本発明に言う磁化手段は、検査方向において、磁気センサ22を挟む状態で、略馬蹄形状に配設された鉄心27と、当該鉄心27により磁気的に連結される一対の永久磁石21a、21bから構成されている。これにより、一対の永久磁石21a、21bの間に対向する配管10の表面を磁化し、磁化された配管10から漏洩する漏洩磁束を磁気センサ22にて測定することが可能となる。
尚、一対の鉄心27の配管10側端(異なった磁極が形成されている)と、配管10の表面との間に形成される間隙の幅L1は、鉄心27が、その磁力により、配管10の表面に磁着しない程度の幅に設定されており、検査ユニット100aの検査方向での移動を妨げない程度で、配管10を適切に磁化できる程度の幅とされている。具体的には、磁気約4000ガウスで、1.5mm程度にすることが好ましい。
次に、磁気センサ22について説明する。本願の発明者らは、一般に、磁気センサ22は、欠陥15から離間しているときに検出する磁束の変化に伴う検出信号と、欠陥15に近接しているときに検出する磁束の変化に伴う検出信号とは、その振幅の上下方向が逆となって出力されることに着目し、比較的小形の欠陥を検出するべく、以下の構成を採用するに至った。このような磁気センサ22としては、所謂、ホール素子を採用する。
即ち、本発明にあっては、磁気センサ22を、検査方向(図2で矢印Xの矢示方向)に沿って一対配設し、当該一対の磁気センサ22a、22bは、検査方向において、検査方向で前方側(図2で矢印Xの矢示側)に設けられる磁気センサ22aが欠陥15から離間することによる磁束の変化を検出している状態で、検査方向で後方側(図2で矢印Xの矢示反対側)に設けられる磁気センサ22bが欠陥15へ接近することによる磁束の変化を検出可能な間隔で配設している。
換言すると、一対の磁気センサ22a、22bは、検査方向での検出対象の欠陥15の幅未満の間隔L2で配設している。尚、本発明にあっては、比較的小形の欠陥15(検査方向での開口径が10mm程度のもの)を検査対象としているため、一対の磁気センサ22a、22bの配設間隔L2は、5mmとしている。
これにより、当該磁気センサ22a、22bは、欠陥15の近傍を通過する場合、検査方向で前方側の磁気センサ22aが欠陥15から離間するときに、検査方向で後方側の磁気センサ22bが欠陥15に接近する状態となる。このとき、検査方向で前方側の磁気センサ22aが検出する配管10表面の法線方向の磁束成分と、検査方向で後方側の磁気センサ22bが検出する配管10表面の法線方向の磁束成分とが、逆向きとなる。
即ち、検査方向で前方側の磁気センサ22aの磁束の検出信号と、検査方向で後方側の磁気センサ22bの磁束の検出信号とが、横軸を検査方向でグラフ化したときに、一方が上に凸で、他方が下に凸のグラフとして出力されるから、それらの差分信号をとることで、高いピークが出力されることとなる。
結果、検査方向において、一対の磁気センサ22a、22bの検査方向での間隔L2より大きい開口径を有する欠陥15を、適切に検出できる。
尚、一対の磁気センサ22a、22bにて検出される検出信号は、一般に用いられる電気回路により処理される。具体的には、差分回路により差分がとられ、ローパスフィルタ回路により低周波成分が除去され、ロックインアンプにより増幅され、制御回路で移動平均がとられた後、データ収集用のコンピュータに送信される。ここで、差分回路、ローパスフィルタ回路、ロックインアンプ、及び制御回路が、欠陥検出手段として機能する。
検査ユニット100aには、図2、3に示すように、一対の磁気センサ22a、22bが、配管10の内周方向、即ち、検査方向に直交する方向で、配管10の表面に沿う方向(図2で紙面表裏方向、図3で矢印Zに沿う方向)に、間隔L3(本実施形態では、118mm)で、3組設けられている。
そして、本発明の検査装置100は、図示は省略するが、当該検査ユニット100aを、配管10の内周に沿って8つ備えており、これにより、配管10の内周方向で全域を、一度に検査可能となっている。
図4に、これまで説明してきた検査装置100を用いた場合の欠陥15の検出結果を示す。
当該図4のグラフ図は、便宜的に、一対の磁気センサ22a、22bによる磁束の測定結果に基づいたグラフ図である。検査対象は、検査方向でその直径が10mmの欠陥15を、配管10の検査方向(管軸方向)に沿って複数(図4では4つ)設けた配管10とした。尚、複数の欠陥15は、検査方向で前方側(図4で矢印Xの矢示側)ほど、深く形成している。
一対の磁気センサ22a、22bの間隔L2は、5mmに設定しており、欠陥15の検査方向の幅(10mm)未満に設定している。
図4(a)〜(d)に示すグラフ図は、縦軸が配管10表面の法線方向での磁束の強さを示す電圧信号であり、横軸が検査方向における位置を示している。
図4(a)は、一対の磁気センサ22a、22bのうち、検査方向で前方側の磁気センサ22aによる磁束の変化の検出信号であり、図4(b)は、検査方向で後方側の磁気センサ22bによる磁束の変化の検出信号であり、図4(c)は、図4(a)と図4(b)との差分信号であり、図4(d)は、図4(c)の差分信号を移動平均した移動平均信号である。
図4で、矢印αで示す位置には、配管10の厚み方向で深い欠陥15が存在する位置であり、グラフの変化が顕著であるので、以下、当該矢印αの位置の検査信号に基づいて、説明する。
この位置では、検査方向で前方側の磁気センサ22aによる磁束の変化の検出信号(図4(a)に示す信号)が、下向きに凸の状態で現れており、検査方向で後方側の磁気センサ22bによる磁束の変化の検出信号(図4(b)に示す信号)は、上向きに凸の状態で現れている。そして、これらの検出信号の差分信号をとると、図4(c)に示すように、欠陥15が存在する位置で、比較的大きいピークの差分信号が現れる。当該差分信号の移動平均をとった移動平均信号は、図4(d)に示すように、細かいノイズを除去した信号となる。
次に、一対の磁気センサ22a、22bが、検査方向に直交する方向で、欠陥15の中心を通過するときの移動平均信号(図5(a)に図示)と、一対の磁気センサ22a、22bが、検査方向に直交する方向で、欠陥15の中心から6mmずれた位置を通過するときの移動平均信号(図5(b)に図示)とを示す。
欠陥15としては、検査方向での開口径が10mmで、その深さが配管10の厚みの50%、70%、90%としたものを、検査方向に記載順に並べている。
図5(a)に示すように、一対の磁気センサ22a、22bが、検査方向に直交する方向で、欠陥15の中心を通過するときの移動平均信号では、深さが配管10の厚みの50%、70%、90%の何れの欠陥15においても、良好なピークが形成されており、適切に検出可能であることがわかる。
一方、図5(b)に示すように、一対の磁気センサ22a、22bが、検査方向に直交する方向で、欠陥15の中心から6mmずれた位置を通過するときの移動平均信号においても、深さが配管10の厚みの50%、70%、90%の何れの欠陥15でも、良好なピークが形成されており、適切に検出可能であることがわかる。
ここで、欠陥15として、その開口径が10mm程度のものの結果を示したが、磁気センサ22a、22bを近接させ、さらにその差分を取る構成を採用したことによるデメリットをして、開口径が大きいものの検出が難しくなるのではと考えたが、発明者らの検討によると、開口径30mm、開口径50mm程度の欠陥も、これまで通り良好に検出できた。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態において、一対の磁気センサ22a、22bの間隔L2は、5mmとしたが、当該間隔L2は、検査方向における検査対象の欠陥の幅に応じて、適宜変更可能である。
本発明の検査装置は、検査対象物の内表面側から、例えば、検査対象物の外表面に形成される比較的小形の欠陥により、検査対象物の内表面近傍に漏洩する磁束を、確実に検出することができる検査装置として、有効に利用可能である。
10 :配管
15 :欠陥
21 :永久磁石
22 :センサ
23 :バネ
24 :支持体
25 :ローラー
26 :間隙
100 :検査装置
100a :検査ユニット

Claims (5)

  1. 検査対象物を磁化する磁化手段と、当該磁化手段により磁化された前記検査対象物から漏洩する漏洩磁束を検出する漏洩磁束検出手段とを、前記検査対象物の表面の検査方向に沿って移動させて、前記検査対象物に形成される欠陥を前記漏洩磁束検出手段の出力により検出する検査装置であって、
    前記漏洩磁束検出手段が、少なくとも前記検査方向に沿って配置される一対の磁気センサからなり、当該一対の磁気センサが、前記検査方向において、前記検査方向で前方側の前記磁気センサが前記欠陥から離間しているときの磁束の変化を検出している状態で、前記検査方向で後方側の前記磁気センサが前記欠陥へ接近しているときの磁束の変化を検出可能な間隔で配設され、
    前記一対の磁気センサの検出信号から求まる、検査対象物表面の法線方向における磁束成分の差分信号に基づいて前記欠陥の検出を行う欠陥検出手段を備えている検査装置。
  2. 前記一対の磁気センサが、前記検査方向での検出対象の前記欠陥の幅未満の間隔で配設されている請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記一対の磁気センサは、前記検査対象物としての円筒状の配管の内周方向に沿って複数設けられている請求項1又は2に記載の検査装置。
  4. 前記磁化手段が前記検査対象物の表面との間に間隙を形成する状態で懸架されると共に前記磁気センサが振動吸収部を介して懸架される支持体と、前記検査対象物の表面に接地した状態で当該表面に沿って走行するローラーとを備える請求項1〜3の何れか一項に記載の検査装置。
  5. 検査対象物を磁化する磁化手段と、当該磁化手段により磁化された前記検査対象物から漏洩する漏洩磁束を検出する漏洩磁束検出手段とを、前記検査対象物の表面の検査方向に沿って移動させて、前記検査対象物に形成される欠陥を前記漏洩磁束検出手段の出力により検出する検査方法であって、
    前記漏洩磁束検出手段を、少なくとも前記検査方向に沿って配置される一対の磁気センサから構成し、当該一対の磁気センサの前記検査方向での間隔を、前記検査方向での検出対象の前記欠陥の幅未満として、前記一対の磁気センサの検出信号から求まる、検査対象物表面の法線方向における磁束成分の差分信号に基づいて前記欠陥の検出を行う検査方法。
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