JP6050783B2 - コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにその真四角絶縁電線を用いたコイル - Google Patents

コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにその真四角絶縁電線を用いたコイル Download PDF

Info

Publication number
JP6050783B2
JP6050783B2 JP2014108913A JP2014108913A JP6050783B2 JP 6050783 B2 JP6050783 B2 JP 6050783B2 JP 2014108913 A JP2014108913 A JP 2014108913A JP 2014108913 A JP2014108913 A JP 2014108913A JP 6050783 B2 JP6050783 B2 JP 6050783B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
wire
square
conductor wire
insulated wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014108913A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015225747A (ja
Inventor
一彦 寺澤
一彦 寺澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP2014108913A priority Critical patent/JP6050783B2/ja
Publication of JP2015225747A publication Critical patent/JP2015225747A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6050783B2 publication Critical patent/JP6050783B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Description

本発明は、コイル用真四角導体線及び真四角絶縁電線、並びにそれを用いたコイルに関する。
携帯電話等のモバイル機器のインダクタ部品では、電池の長寿命化を図るため、コイルの小型化及び高占積率化が求められている。そして、かかる要求に応えるコイルとして、横断面形状が正方形である真四角絶縁電線(以下、「電線」ともいう)を巻回した構成のものが挙げられる。
例えば、特許文献1には、冷間加工により平角状に形成した銅線の外周に電着塗装で絶縁層を設けたコイル用平角電線が開示されている。特許文献2には、外周形状を例えば正六角形等の隣接する絶縁電線と密接する形状に形成したコイル用平角電線が開示されている。
特開2005−209378号公報 特開2009−026699号公報
コイルの小型化を図るために電線の曲げ径を小さくすると、電線の弾性反発力が大きくなるため、電線間を熱可塑性樹脂の融着層が介在してコイル形状を保持していても、例えばコイルをリフローや磁性粉を用いた高温焼結のために高温下熱処理した場合、融着層が融解して電線の弾性反発力によりコイル形状が解けてしまうという問題がある。
本発明の課題は、コイル形状の保持性能を高めることである。
本発明は、横断面の形状が正方形のコイル用真四角導体線であって、前記真四角導体線は、純度が99.99wt%以上のCuと不可避不純物からなり、且つ0.2%耐力が100MPa以下である。
本発明によれば、真四角導体線は、純度が99.99wt%以上のCuと不可避不純物からなり、且つ0.2%耐力が100MPa以下であることから、柔らかく、従って、曲げ径が小さいコイルであっても、高いコイル形状の保持性能を得ることができる。
実施形態に係るコイル用真四角導体線の横断面図である。 実施形態に係るコイル用真四角絶縁電線の横断面図である。 実施形態に係るコイル用真四角導体線の製造方法、コイル用真四角絶縁電線の製造方法の工程順を示す図である。
以下、実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
(コイル用真四角導体線)
図1は、実施形態に係るコイル用真四角導体線10の横断面図を示す。図2はコイル用真四角導体線の外周に絶縁層を形成した真四角絶縁電線20の横断面図を示す。本実施形態に係る真四角絶縁電線20は、携帯電話等のモバイル機器のインダクタ部品としてのコイルを製造するためのものである。
本実施形態に係るコイル用真四角導体線10は、横断面が正方形の導体線で形成される。本発明がいう「正方形」とは、図1に示すような角部が円弧状に形成されたものも含まれる。コイル用真四角導体線の1辺は、0.01mm〜5mmで、特に小型のコイルを製造するためのものでは、1辺が、0.05mm〜0.8mmである。
コイル用真四角導体線10は、純度が99.99wt%以上のCuと不可避不純物で形成されている。不可避不純物とは、例えば、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、鉛(Pb),硫黄(S)、鉄(Fe)等が挙げられる。これら不可避不純物の合計が、0.01wt%未満である。
好ましいコイル用真四角導体線は、純度が99.999wt%以上のCuと不可避不純物で形成され、より好ましいコイル用真四角導体線は、純度が99.9999wt%以上のCuと不可避不純物で形成されたものである。
純度が99.99wt%未満のCuと不可避不純物で形成された場合、コイル形状の保持性能が悪くなる。
コイル用真四角導体線10の0.2%耐力は100MPa以下であり、コイル形状の保持性能の観点から、好ましくは80MPa以下、より好ましくは60MPa以下であり、また、好ましくは40MPa以上、より好ましくは50MPa以上である。0.2%耐力が100MPaを超えると、コイルを形成した時に反発力が蓄積し、例えばコイルをリフローや磁性粉を用いた高温焼結のために高温下熱処理した場合コイル形状を維持できない。ここで、0.2%耐力は、JIS Z2241 13(耐力)のオフセット法に基づいて測定される。
また、コイル用真四角導体線(Cu)の結晶粒度は、60μm〜250μmが好ましく、より好ましくは80μm〜180μm、さらに好ましくは100〜160μmである。結晶粒度が60μm未満であるとコイルを形成した時に反発力が蓄積し、例えばコイルをリフローや磁性粉を用いた高温焼結のために高温下熱処理した場合コイル形状を維持できない傾向になる。結晶粒度が250μmを超えるとコイル形状に加工するとき、導体表面に凸凹が生じ易くなり、後述する絶縁層と導体線との密着性が低下する傾向となる。ここで、銅の結晶粒度は、JIS H0501に基づいて測定される。
導体線11の体積固有抵抗は、好ましくは1.73μΩ・cm以下、より好ましくは1.72μΩ・cm以下である。ここで、抵抗率は、JIS C3216−5 3項に基づいて測定される。
絶縁層12は公知の絶縁材料で構成されている。具体的な絶縁材料としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリビニルホルマール樹脂等が挙げられる。真四角導体線の外周に絶縁層を形成させる方法としては、公知の方法(ディッピング→焼付け、電着→焼付け、噴霧→焼付けなど)を適用すればよいが、導体線の横断面形状が正方形であるので、コーナー部への良好な絶縁層の形成ができる点で、電着による絶縁層の形成が好ましい。絶縁層の厚さは、特に限定されないが、3μm〜200μm、好ましくは、5μm〜100μm、より好ましくは、7〜50μmである。
(コイル用真四角導体線、真四角絶縁電線の製造方法)
実施形態に係るコイル用真四角導体線10の製造方法は、図3に示す通り、伸線加工工程、冷間加工工程、焼鈍工程を含む。また、真四角絶縁電線の製造方法は、前記伸線加工工程、冷間加工工程、焼鈍工程の後、引続いて洗浄工程、及び絶縁層形成工程を含む。さらに、融着層を形成する場合は、絶縁層形成工程の後、融着層形成工程を経て、ボビンに巻き取られる。
ここで、これらの工程は、それぞれの工程をバッチ式で行ってもよく、また、全ての工程を連続式で行ってもよく、さらに、例えば伸線加工工程及び冷間加工工程を連続式で行った後、焼鈍工程のみをバッチ式で行い、それ以降の洗浄工程及び絶縁層形成工程を連続式で行う場合のようにバッチ式と連続式とを組み合わせて行ってもよい。
<伸線加工工程>
伸線加工工程では、母線として純度が99.99wt%以上のCuと不可避不純物からなる荒引線を細径化して横断面が円形の丸線に伸線加工する。伸線加工としては、一般的には、荒引線を伸線ダイスに通す加工が挙げられる。荒引線の外径は例えば8.0mmであり、伸線後の丸線の外径は例えば0.05〜0.2mmである。なお、伸線加工は通常は多段階で行い、例えば、まず外径が8.0mmの荒引き線を外径が2.6〜3.2mmとなるように伸線し、次いで0.6〜0.8mmとなるように伸線し、さらに0.05〜0.2mmとなるように伸線する。また、伸線加工工程の中で、適宜、焼鈍工程を入れても良い。
<冷間加工工程>
冷間加工工程では、伸線工程で伸線した丸線を横断面が正方形の真四角導体線に冷間加工する。冷間加工としては、例えば、丸線を異形ダイス(孔形状が正方形である伸線ダイス、例えば、特許4416113号公報、特許5289753号公報参照)に通して横断面が正方形の導体線にする伸線加工が挙げられる。また、丸線をカセットローラダイスのローラ間に形成した正方形の隙間に通す圧延加工(例えば、特許4481664号公報)等が挙げられる。なお、後者の方法では、制御できるカセットローラダイスのローラ間に限界があるので、小型のコイル(横断面の正方形の1辺の長さが小さい真四角導体線)向けに対しては、異形ダイスを使った冷間加工が好適である。具体的には、横断面の正方形の1辺の長さが、50μm〜800μmものに対して好適である。
<焼鈍工程>
焼鈍工程では、熱処理により、純度が99.99wt%以上のCuと不可避不純物からなる真四角導体線の0.2%耐力が100MPa以下となるように行う。
焼鈍工程は、長さ方向の特性を均一化させる観点からはバッチ式で行うことが好ましく、その場合、冷間加工工程後の真四角導体線を巻回したボビンを熱処理炉に投入後、所定の昇温速度で炉内の温度を所定の保持温度まで高め、その保持温度で所定の保持時間を保持した後、所定の降温速度で炉内の温度を低下させることが好ましい。このとき、昇温速度は、好ましくは20℃/h以上、より好ましくは50℃/h以上であり、また、好ましくは2000℃/h以下、より好ましくは1000℃/h以下である。保持温度(焼鈍温度)は、好ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上であり、また、好ましくは1000℃以下、より好ましくは800℃以下である。保持時間(焼鈍時間)は、好ましくは1秒間以上、より好ましくは10秒間以上であり、また、好ましくは100時間以下、より好ましくは80時間以下である。降温速度は、好ましくは10℃/h以上、より好ましくは20℃/h以上であり、また、好ましくは2000℃/h以下、より好ましくは1000℃/h以下である。また、焼鈍工程を連続式で行う場合、熱処理条件は好ましくは焼鈍温度500〜900℃で焼鈍時間1〜60秒、より好ましくは焼鈍温度600〜800℃で焼鈍時間1〜10秒である。
焼鈍工程は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
<洗浄工程>
洗浄工程では、真四角導体線の表面に付着した油分を洗浄したり、表面に形成した酸化被膜を除去する。この洗浄、除去は、例えば、真四角導体線を洗浄液に浸漬して引き上げた後、窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けて平角導体11に付着した洗浄液を飛散させることにより行うことができる。
ここで、洗浄液としては、例えば、水(温水)、有機溶剤、酸性水溶液、アルカリ水溶液等が挙げられる。洗浄液を水とする場合、水温は例えば10〜60℃である。洗浄液には洗剤を含めてもよい。
<絶縁層形成工程>
絶縁層形成工程では、真四角導体線の外周(表面)に絶縁層をを設ける。具体的には、(1)真四角導体線を絶縁材料(絶縁ワニス)が満たされている浴槽に連続して通過し、引上げ、真四角導体線の外周に絶縁ワニスを塗布する。引続き、焼付炉中に通し、絶縁ワニスを導体線外周に焼付け絶縁層を形成する。塗布の後、焼付炉に入る前に、導体線の横断面の形状より若干大きい正方形の孔を有するダイスに通すことで余分な絶縁ワニスを除去できるとともに、形成される平坦部の絶縁層と、コーナー部の絶縁層との厚さが均一になる。(2)真四角導体線を絶縁材料(電着液)が満たされている電着槽に連続して通過させ、共に真四角導体線を一方の電極として電着液に電圧を印加することにより真四角導体線の表面に絶縁被膜を付着させ、そして、それを焼付炉に通して真四角導体線に付着した絶縁被膜を焼き付けることにより絶縁層を形成する。
上記(1)は、上記(2)より高速化できる点で好適である。
上記(2)は、上記(1)より平坦部、コーナー部の絶縁層の厚さが均一でかつ薄い絶縁層が得られる点で好適である。
焼付処理温度、つまり、焼付炉の炉内温度は、好ましくは100℃以上、より好ましくは150℃以上、更に好ましくは200℃以上であり、また、好ましくは600℃以下、より好ましくは550℃以下、更に好ましくは500℃以下である。焼付処理時間は、好ましくは300秒以上、より好ましくは600秒以上であり、また、好ましくは1800秒以下である。なお、焼付処理時間は、真四角導体線の走行速度の設定によって調節することができる。
焼付処理は、単一の焼付処理温度により一段階で行ってもよく、また、相互に異なる焼付処理温度の多段階で行ってもよい。後者の場合、例えば、各段階での焼付処理時間を100〜600秒の一定としつつ、第1段階では焼付処理温度を150〜180℃とし、第2段階では第1段階よりも焼付処理温度を高く設定して180〜210℃とし、第3段階では第2段階よりもさらに焼付処理温度を高く設定して210〜240℃とし、最後に室温まで冷却する焼付処理が挙げられる。このように焼付処理温度を順次高く設定することにより絶縁被覆層12における発泡を抑制することができる。
<融着層形成工程>
また、絶縁層形成工程後、必要に応じて融着層形成工程を加えてもよい。融着層としては、硬化後に耐熱性(融点、ガラス転移点)をもつ熱硬化型樹脂を適用すれば良く、具体的な樹脂としてはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。中でもこれら樹脂を溶剤に溶かした溶液の低粘度の溶液を容易に得ることができ、耐熱性および高温雰囲気下での接着強度の高い点でポリイミド樹脂を適用することが好ましい。融着層の被覆は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を1種類または複数混合したものや、エポキシ樹脂の一部をフェノール樹脂に変成した樹脂等を溶剤に溶かした溶液を絶縁電線の外周に十分に滴下させたり、前記溶液の浴に浸漬し、引上げて被覆させる。その後乾燥工程により、溶剤を揮発させて除去し融着層として形成させる。融着層の厚さは1〜100μmが好ましく、好ましくは、5〜30μmが良い。1μmより薄いとボビン巻き工程等で作用する外力で融着層を超えて絶縁層同士が接触したり、融着層自体に傷がつきやすくなり、100μmより厚いと溶剤を乾燥除去の工程後でも融着層自体に粘着性が有する傾向にあり、ボビン巻き工程等でブロッキングを生じる可能性が高くなる。前記した樹脂を溶かす溶剤としては、公知のものを適用すれば良く、例えば、クレゾール、トルエン、キシレン、MEK、アセトン、DMF等が適用できる。
<ボビン巻工程>
作製した真四角絶縁電線を所定の長さに応じて、ボビンに巻き取る。ボビンは、公知の形状のものを適用すればよく、また、巻取り中にねじれ、倒れが起きにくい形状を採用することがより好ましい。
(コイル)
本実施形態に係るコイルは、真四角絶縁電線を公知の製造方法で巻回して作製すればよく、特に限定されるものではない。例えば、アルファ巻、エッジワイズ巻などでコイル化すればよい。
コイル形状(平面から見た形状)は、円形、楕円形である。円形の場合、コイルの巻径は、500μm〜2000μmである。以上の構成の本実施形態に係るコイルによれば、コイル用真四角絶縁電線における真四角導体が純度99.99wt%以上のCuおよび不可避不純物で形成されているので、従来の一般的な同一サイズ及び同一形状のものに比べて導体抵抗が低く、従って、コイルの抵抗も低くなって高性能を得ることができる。
本実施形態に係るコイルを構成するコイル用真四角絶縁電線の曲げ径の最小値は、コイルの小型化を図る観点から、好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.8m以下であり、また、コイル形状の保持性能の観点から、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.5mm以上である。曲げ径を小さくすると、電線の弾性反発力によりコイル形状が解けてしまうという問題があるが、本実施形態に係るコイルによれば、コイル用真四角絶縁電線における真四角導体線が純度が99.99wt%以上のCuおよび不可避不純物で形成されていると共に、0.2%耐力が100MPa以下であることから、比較的柔らかく、従って、曲げ径が小さい小型のコイルであっても、高いコイル形状の保持性能を得ることができる。
本実施形態に係るコイルによれば、コイル用真四角絶縁電線における真四角導体線が比較的柔らかく、従って、コイル用真四角絶縁電線の隣接するコイル形成部分間に融着層が介在していなくても、高いコイル形状の保持性能を得ることができる。しかも、融着層が介在しないのでコイルの小型化を図ることができる。加えて、作製したコイルをリフローや磁性粉を用いた高温焼結のために高温下熱処理した場合でも、コイル用真四角絶縁電線の弾性反発力によりコイル形状が解けてしまうこともない。
実施例1:φ8.0mmの荒引線(純度:99.9999wt%以上Cuと不可避不純物からなる)を伸線加工でφ0.5mm(丸線)とし、その後、冷間加工で前記丸線を異形ダイス(孔形状が正方形である伸線ダイス)に通して横断面が正方形(一辺が450μm)の導体線にする加工を行い作製した真四角導体線をボビンに巻回した。
真四角導体線を巻回したボビンを熱処理炉に入れ、窒素雰囲気にして、熱処理条件350℃で5時間保持の熱処理を行った。
実施例2:真四角導体線を巻回したボビンを熱処理炉に入れ、窒素雰囲気にして、熱処理条件400℃で5時間保持の熱処理を行った(それ以外は、実施例と同じ)。
実施例3:真四角導体線を巻回したボビンを熱処理炉に入れ、窒素雰囲気にして、熱処理条件800℃で5時間保持の熱処理を行った(それ以外は、実施例と同じ)。
比較例1:真四角導体線を巻回したボビンを窒素雰囲気の熱処理炉に入れ、熱処理条件150℃で5時間保持の熱処理を行った(それ以外は、実施例と同じ)。熱処理しなかった(それ以外は、実施例と同じ)。
表1に真四角導体線の0.2%耐力値と横断面から見た平均結晶粒径を示す。
Figure 0006050783
実施例1〜3、比較例1の真四角導体線を前処理(洗浄)し、引続き電着で絶縁層を形成し、絶縁層の外周にディッピングで融着層を塗布・乾燥させた後ボビンに巻き取った。
実施例1〜3は、内径2.0mmの円形コイルに巻回(10回巻回)したものをリフロー処理しても融着層が融解して電線の弾性反発力によりコイル形状が解けることはなかったが、比較例1では、リフロー処理した際、コイル形状が解けてしまった。
本発明は、コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにそれを用いたコイルについて有用である。
10 コイル用真四角絶縁電線
11 真四角導体線
12 絶縁層

Claims (4)

  1. 横断面の形状が正方形のコイル用真四角導体線であって、前記真四角導体線は、純度が99.99wt%以上のCuと不可避不純物からなり、且つ0.2%耐力が100MPa以下で、前記真四角導体線の結晶粒度が、60μm〜250μmであることを特徴とするコイル用真四角導体線。
  2. 請求項1に記載されたコイル用真四角導体線において、
    前記導体線の外周に絶縁層が形成していることを特徴とするコイル用真四角絶縁電線。
  3. 請求項2に記載されたコイル用真四角絶縁電線において、
    前記絶縁層の外周に融着層を形成したことを特徴とするコイル用真四角絶縁電線。
  4. 請求項2又は請求項3に記載されたコイル用真四角絶縁電線を巻回してなるコイル。
JP2014108913A 2014-05-27 2014-05-27 コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにその真四角絶縁電線を用いたコイル Active JP6050783B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014108913A JP6050783B2 (ja) 2014-05-27 2014-05-27 コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにその真四角絶縁電線を用いたコイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014108913A JP6050783B2 (ja) 2014-05-27 2014-05-27 コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにその真四角絶縁電線を用いたコイル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015225747A JP2015225747A (ja) 2015-12-14
JP6050783B2 true JP6050783B2 (ja) 2016-12-21

Family

ID=54842368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014108913A Active JP6050783B2 (ja) 2014-05-27 2014-05-27 コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにその真四角絶縁電線を用いたコイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6050783B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2901742T3 (es) * 2016-08-11 2022-03-23 D M Benatav Ltd Conexión de cable de múltiples diámetros

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3324228B2 (ja) * 1993-09-14 2002-09-17 日立電線株式会社 極細線用銅線,及びその製造方法
JP2001143920A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Toyota Motor Corp コイルの製造方法
JP4481664B2 (ja) * 2004-01-20 2010-06-16 三菱電線工業株式会社 平角絶縁導線の製造方法
JP5601146B2 (ja) * 2010-10-20 2014-10-08 日立金属株式会社 スピーカーボイスコイル用巻線及びその製造方法
JP2013004444A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Mitsubishi Cable Ind Ltd 絶縁平角銅線及びそれを用いたコイル
JP5726157B2 (ja) * 2012-11-29 2015-05-27 三菱電線工業株式会社 コイル用平角電線及びその製造方法、並びにそれを用いたコイル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015225747A (ja) 2015-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5805336B1 (ja) 絶縁電線及びそれを用いたコイル並びに絶縁電線の製造方法
US20140360756A1 (en) Electrically insulated wire
JP6088148B2 (ja) 集合導体及びその製造方法
JP5726157B2 (ja) コイル用平角電線及びその製造方法、並びにそれを用いたコイル
JP4954570B2 (ja) 真四角絶縁電線の製造方法およびそれによって製造された真四角絶縁電線とその用途
JP6050783B2 (ja) コイル用真四角導体線及びその導体線を使用した真四角絶縁電線、並びにその真四角絶縁電線を用いたコイル
JP2014136833A (ja) 軟質希薄銅合金絶縁撚線
JP6355304B2 (ja) はんだ付け可能な絶縁電線及びその製造方法
JP6947096B2 (ja) 絶縁超電導線材の製造方法
KR20150128818A (ko) 소선 조립체 및 소선 조립체의 제조 방법
JP6729218B2 (ja) 平角絶縁電線の製造方法
JP2014116204A (ja) 絶縁電線及びその製造方法
JPH01289021A (ja) 銅被覆鋼撚線の製造方法
JP6149767B2 (ja) 導体線加工ダイス及びそれを用いたエナメル線の製造装置及び製造方法
JP7146449B2 (ja) 高周波コイル用電線及びコイル
JP6519231B2 (ja) 巻線及びその製造方法
US9947436B2 (en) Insulated electric wire and method for manufacturing same
CN105304289A (zh) 磁性体芯和线圈装置
JP2020009709A (ja) 超電導線材および絶縁超電導線材
JP2003162926A (ja) 自己融着絶縁電線およびそれを用いたコイル
JP7301930B2 (ja) エナメル線
JP2019145218A (ja) 銅被覆マグネシウム線、その絶縁電線及び複合電線
CN114420379A (zh) 一种微细绝缘方线的制作方法
JP2016136501A (ja) 線状導体及び該線状導体の製造方法
KR20160071693A (ko) 양극산화 표면을 포함하는 다층 초전도 박막선재 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160614

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20160615

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6050783

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250