JP6149767B2 - 導体線加工ダイス及びそれを用いたエナメル線の製造装置及び製造方法 - Google Patents

導体線加工ダイス及びそれを用いたエナメル線の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、エナメル線、導体線加工ダイス及びそれを用いたエナメル線の製造装置及び製造方法に関するものである。
回転電機や変圧器などの電気機器のコイルに用いられているエナメル線(導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル被覆絶縁電線)は、近年の電気機器への小型化の要求により、コイル巻線工程において高い張力下で小径のコアに高密度で巻くようになってきている。このような過酷な環境下でも導体線からエナメル被覆が剥離しないよう、導体線とエナメル被覆との強い密着性が求められている。
導体線とエナメル被覆との密着性を向上させる技術として、例えば特許文献1(特開2011‐192514号公報)には、銅を主成分とする導体上にプライマー層が形成され、該プライマー層上に絶縁被覆層が形成される絶縁電線の製造方法において、プライマー層の形成は、塗膜形成用樹脂及びポリサルファイドポリマーを含有する塗料を、硬化後の厚みが4μm以上となる量を導体表面に塗布した後、加熱硬化して、厚み4μm以上の塗膜を形成する工程を含むことを特徴とする絶縁電線の製造方法が開示されている。特許文献1によると、銅を主成分とする導体と絶縁被覆層との間に介在させたプライマー層において、プライマー中に含まれているポリサルファイドポリマーの硫黄原子が、導体(銅)と結合を形成して密着力強化を図ることが可能となり、また、プライマー層中に含まれるポリサルファイドポリマーは、ゴム弾性を有しているので、絶縁被膜にかかる外的ストレスを緩和することにより、絶縁被膜の剥離強度を高めることが可能となり、当該プライマー層を介して、優れた密着性を示す絶縁被覆層を有する絶縁電線を提供できるとしている。
また、特許文献2(特開2006‐221859号公報)には、導体とその外周の絶縁被膜とから構成される導線であって、導線にその軸心方向に向かう引張りが作用した際に、導体と絶縁被膜とが相対的に位置ずれすることを防止する防止手段(導体表面に人為的に形成された凹凸や、導体表面に設けられた化成被膜の表面に形成される凹凸、さらには、化成被膜のまわりに形成される電着塗膜)が備えられていることを特徴とする導線が開示されている。特許文献2によると、導線と絶縁被膜との間に防止手段が設けられていることで、コイル形成などの際に導体に過大な引張りが作用した場合でも、導線を構成する導体と絶縁被膜との間の剥離を確実に防止することができ、また、本発明のモータによれば、上記する導線からなるコイルを備えているため、導線間やコイル相間の電気的絶縁性を十分に確保することができるとしている。
また、特許文献3(実開平1‐140712号公報)には、粗面領域が長手方向に延設されている単線導電体を絶縁性被覆層で被覆して成る被覆電線が開示されている。特許文献3によると、導電体と絶縁性被覆層との隔離、抜け落ちを防止し、電装品の配線の能率低下を効果的に防止できる被覆電線を提供できるとしている。
特開2011‐192514号公報 特開2006‐221859号公報 実開平1‐140712号公報
上述した特許文献1では、密着性向上のために導体線と絶縁被覆層との間にプライマー層を設けているが、プライマー層形成のための工程が必要となり、プロセスコストが増大することが懸念される。また、密着性向上のためだけの膜形成が必要となり、他の特性に制限を加える可能性がある。例えば、特許文献1に記載されているポリサルファイドポリマーの耐熱性は170℃程度であり、誘導加熱コイルなど高耐熱が要求される用途では適用することができない。
特許文献2では、導体及び絶縁被覆との密着性向上のために導体表面に凹凸を形成しているが、特許文献1と同様に凹凸形成のための工程(ショットピーニング等)が必要となり、プロセスコストが増大することが懸念される。
特許文献3では、導体の長手方向に溝を設けているが、溝の形態が導体表面全体に施されるパターンではないため、絶縁被覆との均一な密着状態は期待できず、任意方向の曲げや捻りによる強い負荷に対しては、導体線とエナメル被覆との十分な密着性が確保できないおそれがある。
また、導体表面はソゲ傷(導体線の素となる荒引線を製造する工程中に荒引線の表面の筋傷が原因となって発生するもの)を有する場合がある。ソゲ傷を有する導体表面にエナメル被覆が形成されると、導体線とエナメル被覆との密着性が低下することに加え、エナメル被覆に気泡を巻き込んだ領域(発泡領域)が局所的に形成され、その発泡領域で絶縁破壊が発生しやすくなるため、エナメル線の電気的特性や機械的特性に悪影響を及ぼす原因となる。したがって、導体線及びエナメル被覆との密着性向上と、エナメル線の電気的特性の向上の観点から、導体表面のソゲ傷はエナメル被覆が形成される前の段階においてできる限り低減されることが望ましいが、上述した特許文献1‐3では、導体表面のソゲ傷の低減に関しては、何ら対策が講じられていない。
したがって、本発明の目的は、上記事情に鑑み、低コストで、前述した導体線のソゲ傷による悪影響を低減させ、導体線とエナメル被覆との密着性を向上させたエナメル線を提供することにある。また、そのようなエナメル線を製造することが可能なエナメル線の製造装置及び製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、
導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の前記導体線を加工するための導体線加工ダイスであって、
前記導体線が挿通される方向に沿って、第1の固定ダイス、少なくとも1組の回転ダイス及び第2の固定ダイスとを一体として有し、
前記第1の固定ダイス、前記回転ダイス及び前記第2の固定ダイスは、それぞれダイス本体と、前記ダイス本体に設けられ前記導体線を挿通させるダイス孔とを有し、
前記回転ダイスの前記ダイス孔の内表面は、加工突起部を有することを特徴とする導体線加工ダイスを提供する。
また本発明の他の一態様は、上記目的を達成するため、
導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の製造装置であって、
ボビンに巻かれた導体線から導体線を引き出すための送り出し部と、
前記ボビンから引き出された前記導体線を加工する導体線加工ダイスと、
前記導体線加工ダイスにて加工された前記導体線を加熱する焼鈍炉と、
前記焼鈍炉にて加熱された前記導体線を洗浄する洗浄槽と、
前記洗浄槽にて洗浄された前記導体線にエナメル塗料を塗布するための塗料供給部及び塗料塗布ダイスと、
前記塗料塗布部及び前記塗料塗布ダイスにてエナメル塗料を塗布された前記導体線の前記エナメル塗料の焼付を行い、前記導体線にエナメル被覆を形成するための焼付炉と、
前記エナメル被覆が設けられた前記導体線を巻き取るための巻取り部とを有し、
前記導体線加工ダイスが、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の導体線加工ダイスであることを特徴とするエナメル線の製造装置を提供する。
また本発明の他の一態様は、上記目的を達成するため、
導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の製造方法であって、
ボビンに巻かれた導体線を引き出し、導体線加工ダイスにて、前記導体線の表面にらせん状の溝を形成する導体線加工工程と、
前記導体線加工工程にて加工された前記導体線を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程にて加熱された前記導体線を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程にて洗浄された前記導体線にエナメル塗料を塗布するためのエナメル塗料塗布工程と、
前記エナメル塗料塗布工程にてエナメル塗料を塗布された前記導体線の前記エナメル塗料の焼付を行い、前記導体線にエナメル被覆を形成するためのエナメル塗料焼付工程と、
前記エナメル被覆が設けられた前記導体線を巻き取る巻取り工程とを有し、
前記導体線加工ダイスは、前記導体線が挿通される方向に沿って、第1の固定ダイス、回転ダイス及び第2の固定ダイスとを有し、
前記第1の固定ダイス、前記回転ダイス及び前記第2の固定ダイスは、それぞれダイス本体と、前記ダイス本体に設けられ前記導体線を挿通させるダイス孔とを有し、
前記回転ダイスの前記ダイス孔の内表面は、加工突起部を有し、
前記回転ダイスを駆動装置により回転させながら前記導体線を前記導体線加工ダイスに挿通し、前記導体線の表面にらせん状の溝を形成することを特徴とするエナメル線の製造方法を提供する。
本発明によれば、低コストで導体線のソゲ傷によるエナメル被覆への悪影響を低減させ、導体線とエナメル被覆との密着性を向上させたエナメル線を提供することができる。また、そのようなエナメル線を製造することが可能なエナメル線の製造装置及び製造方法を提供することができる。
本発明に係るエナメル線の一例を示す断面模式図である。 本発明に係るエナメル線を構成する導体線の第1の態様を示す側面模式図である。 本発明に係るエナメル線を構成する導体線の第2の態様を示す側面模式図である。 本発明に係る導体線加工ダイスの第1の態様を示す断面模式図である。 図3Aの導体線加工ダイスの回転ダイスの内表面の一例を示す断面模式図である。 図3Aの導体線加工ダイスを用いて導体線に加工を施す態様を示す断面模式図である。 本発明に係る導体線加工ダイスの第2の態様を示す断面模式図である。 本発明に係る導体線加工ダイスの第3の態様を示す断面模式図である。 図4Aの導体線加工ダイスを用いて導体線に加工を施す態様を示す断面模式図である。 本発明に係る導体線加工ダイスの第4の態様を示す断面模式図である。 図5Aの導体線加工ダイスを用いて導体線に加工を施す態様を示す断面模式図である。 本発明に係るエナメル線の製造装置の一例を示す模式図である。
以下、本発明に係る実施形態を説明する。ただし、本発明は、ここで取り上げた実施の形態に限定されることはなく、要旨を変更しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能ある。
(エナメル線)
図1は本発明に係るエナメル線の一例を示す断面模式図である。図1に示したように、本発明に係るエナメル線10は、導体線1と、導体線1の外周に設けられたエナメル被覆2とを含む単芯線である。
図2Aは本発明に係るエナメル線を構成する導体線の第1の態様を示す側面模式図である。本発明に係るエナメル線10を構成する導体線1は、その表面にらせん状の溝を有することを特徴とする。すなわち、図2Aに示したように、導体線1は、その表面を見たときにハッチパターン状の溝20を有する。本発明に係るエナメル線10は、導体線1がこのように規則正しく緻密に形成されたらせん状の溝20を有することで、導体線1の表面積を大きくし、導体線1及びエナメル被覆2との密着性を向上させることができる(アンカー効果)。
また、導体線1にらせん状の溝20を設ける過程において導体線1表面のソゲ傷を押しつぶすことができる。この結果、導体線1の表面が平坦になり導体線1上にエナメル被覆厚さを均一に形成することができるので、導体線1及びエナメル被覆2との密着性を向上することができる。さらに、ソゲ傷を押しつぶすことで、ソゲ傷に起因するエナメル被覆に生じる発泡を低減できるので、エナメル線の電気的特性を向上させることができる。導体線1表面にらせん状の溝20を形成する方法については、追って詳述する。
図2Bは本発明に係るエナメル線を構成する導体線の第2の態様を示す側面模式図である。図2Bに示したように、導体線1´は互いに交差する2本のらせん状の溝20´を有する。すなわち、その表面を見たときにクロスハッチパターン状の溝20´を有する。本発明は、上述した1本のらせん状の溝でも十分に効果が得られるが、このような2本のらせん状の溝は、エナメル線に加えられる任意方向の曲げや捻りによる強い負荷に対して、導体線及びエナメル被覆との密着性をより効果的に向上させることができる。
溝20,20´のピッチ(図2A中のa及び図2B中のa´)及び深さは、エナメル被覆2の厚さや導体表面1のソゲ傷の大きさを考慮し、決定されることが好ましい。一例を挙げると、エナメル被覆の厚さが30μm、ソゲ傷の長さが50μmである場合、ピッチa,a´は50μm以下、溝20,20´の深さは10μm以上50μm以下が好ましい。ピッチa,a´はソゲ傷以下の30μm以下がより好ましく、20μm以下がさらに好ましい。深さが50μmより大きいと、エナメル被覆2を形成する際に必要なエナメル塗料が多くなり、コストの観点で好ましくない。また、深さが10μmより小さいと、ソゲ傷の深さと同程度となり、導体線1に溝20,20´を形成する工程においてソゲ傷を効果的に低減することができなくなる。ピッチa,a´は小さければ小さいほど導体表面1の表面積を大きくし、導体線及びエナメル被覆との密着性を向上できるものと考えられるが、製造プロセス等考慮すると、50μm以下であることが好ましい。
本発明において導体1及びエナメル被覆2の材料に特段の限定は無く、エナメル線で常用される材料を用いることができる。導体1としては、例えば無酸素銅や低酸素銅などを用いることができ、エナメル被覆2の原料としてはポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ホルマール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂及びポリエステルイミド樹脂等を用いることができる。
(導体線加工ダイス及び導体線加工方法)
次に、上述した溝を導体線に形成する加工方法について説明する。図3Aは本発明に係る導体線加工ダイスの第1の態様を示す断面模式図である。図3Aに示したように、本発明に係る導体線加工ダイス30は、導体線が挿通される方向(図3A中の下部において矢印で示す方向)に沿って、第1の固定ダイス31、回転ダイス33及び第2の固定ダイス32とを有する。第1の固定ダイス31、回転ダイス33及び第2の固定ダイス32は、それぞれダイス本体(図3A中斜線で示す部分)と、ダイス本体に設けられ導体線を挿通させるダイス孔(図3A中斜線で示す部分白抜きで示す部分)とを有する。回転ダイス33のダイス孔の内表面は、加工突起部37を有する。回転ダイス33は、外部駆動装置(図示せず)により導体線の挿通方向を回転軸として回転し、第1の固定ダイス31及び第2の固定ダイス32に対してスラストベアリング36を介して接続されている。
図3Bは図3Aの導体線加工ダイスの回転ダイスの内表面の一例を示す断面模式図である。図3Bに示したように、加工突起部37は、回転ダイス33の内表面の周方向に等間隔で設けられている。
図3Cは図3Aの導体線加工ダイスを用いて導体線に加工を施す態様を示す断面模式図である。なお、図3Cにおいて導体線加工ダイスは断面図であるが、導体線表面に加工される溝をわかりやすく示すために、導体線は断面ではなく表面を示している(以下の図4B及び図5Bも同様である)。図3Cに示したように、導体線10は加工ダイス30に挿通されると、回転ダイス33の加工突起部37によって1本のらせん状の溝20が形成される。
導体線1は、導体線加工ダイス30において伸線加工されることが好ましい。これは、伸線加工することで導体線1表面のソゲ傷(図示せず)を低減できるためである。また、導体線加工ダイス30での加工後に伸線加工工程を設ける場合、溝20形成後の導体線10を伸線加工ダイスに搬送する際に、キャプスタンやロールなどによって傷が付き、導体線1及びエナメル被覆2との密着性や、エナメル線10の特性が低下する恐れがあるためである。したがって、導体線1が導体線加工ダイス30において伸線加工されるよう、第2の固定ダイス32のダイス孔において、導体線1の出口側が、導体線の1の入口側よりも小さい径を有することが好ましい。
図3Dは本発明に係る導体線加工ダイスの第2の態様を示す断面模式図である。図3Aのように、第1の固定ダイス31の出口側が、導体線1の入口側よりも小さい径を有していてもよいが、図3Dに示すように、入口側及出口側が同じ径を有するものであってもよい。
加工突起部37の形状は、上述した図3Bに示したような形状には限られず、導体線1に溝20を加工できるものであれば、どのような形状であってもよく、また回転ダイス33の内表面の周方向に対して、どのような配置であってもよい。また、その数を限定されるものでもない。加工ダイスの材質に特段の限定は無く、例えば焼結ダイヤモンドのものが好適である。
図4Aは本発明に係る導体線加工ダイスの第3の態様を示す断面模式図であり、図4Bは図4Aの導体線加工ダイスを用いて導体線に加工を施す態様を示す断面模式図である。本実施態様では、回転ダイス43の加工突起部は、導体線1が挿通される方向に対してらせん状に設けられている(図示せず)ものであってもよい。この場合、導体線1の回転ダイス43への挿入とともに回転ダイス43が回転するので、回転ダイス43を回転させるための外部駆動装置は必要が無い。その他の構成については図3Aと同様である。
図5Aは本発明に係る導体線加工ダイスの第4の態様を示す断面模式図であり、図5Bは図5Aの導体線加工ダイスを用いて導体線に加工を施す態様を示す断面模式図である。本実施態様では、回転ダイス55を、互いに逆方向に回転する第1の回転ダイス53及び第2の回転ダイス54とから構成している。このような導体線加工ダイス50を用いることで、導体線1´に互いに交差する2本のらせん状の溝20´を形成することができる。その他の構成については図3Aと同様である。
(エナメル線の製造装置及び製造方法)
本発明に係るエナメル線の製造装置の一例を示す模式図である。以下、図6に沿って、本発明に係るエナメル線の製造装置及び製造方法について説明する。
まず始めに、ボビンに巻かれた導体線62を送り出し部61から引き出し、上述した本発明に係る導体線加工ダイス63にて、導体線62に溝を有するように加工を施す(導体線加工工程)。導体線加工工程において、上述したように、導体線に伸線加工が施されることが好ましい。導体線を引き出す速度(送り速度)としては、20〜30m/分が好ましい。
次に、導体線加工ダイス63にて加工された導体線62を焼鈍炉64にて加熱する(加熱工程)。本発明では、導体線加工工程の後に加熱工程を実施することが好ましい。加熱後の導体線は軟らかくなり、加工性が低下するためである。焼鈍する温度は、特に限定は無いが、500〜600℃が好ましい。
次に、焼鈍炉64にて加熱された導体線62を洗浄槽65にて洗浄する(洗浄工程)。洗浄剤は、特に限定は無いが、水が好ましい。
次に、洗浄槽65にて洗浄された導体線62にエナメル塗料供給部66及び塗装ダイス67にてエナメル塗料を塗布する(エナメル塗料塗布工程)。エナメル塗料は、上述したエナメル被覆原料となる樹脂を溶解させた溶媒を用いる。例えば、ポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂には、極性溶媒であるジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホオキシド(DMSO)、N‐メチルピロリドン(NMP)等を用いることができる。また、ホルマール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂及びポリエステルイミド樹脂には、クレゾールやキシロール等を用いることができる。
次に、塗装ダイス67にてエナメル塗料を塗布された導体線62のエナメル塗料を焼付炉68にて焼付を行い、導体線62にエナメル被覆を形成する(エナメル塗料焼付工)。焼き付けを行う温度は、特に限定は無いが、400〜500℃が好ましい。
次に、エナメル被覆が設けられた導体線62を巻取り部69にて巻き取る(巻取り工程)。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明に係るエナメル線及び従来のエナメル線を製造し、エナメル線の密着性、外観異常数及び絶縁不良数を評価した。
(エナメル線の作製)
導体線の線径が0.85mmで設計厚さ0.032mmの絶縁被膜を有するエナメル線(1種ポリアミドイミド銅線、1AIW)を製造した。導体線としては、線径8.0mmの荒引線(タフピッチ銅製)に対して皮剥工程及び伸線工程にて線径0.95mmとした導体線に対し、図6に示したエナメル線の製造装置(導体線加工装置63が図5Aに示したもの)にて、互いに交差する2本のらせん状の溝が形成された導体線を有するエナメル線(実施例1及び実施例2)を作製した。このとき、導体線加工装置63にて線径0.85mmまで伸線した。また、導体線加工装置63を用いず、線径0.85mmまで伸線した導体線を用いて、らせん状の溝が形成されていない導体線を有するエナメル線(比較例1)を作製した。エナメル被覆の厚さを29μmとし、各試料(実施例1‐2及び比較例1)をそれぞれ1ボビン250kgとして、10ボビン製造した。
(密着性評価)
各試料の導体線とエナメル被覆との密着性を評価した。密着性評価は、JIS C3216‐3に準拠した巻付け試験を実施することにより評価した。巻付け試験巻径を1d、2d、3d及び4d(d:導体径)とした。結果を表1に示す。
(外観異常数(粒不良数)及び絶縁不良数評価)
各試料の外観異常数(粒不良数)及び絶縁不良数を評価した。外観異常は、各ボビンの粒(エナメル被覆の発泡により突起形状となった箇所)の数を外径測定器により測定し、平均した値を算出した。また、絶縁不良数は、各ボビンのリールに500Vの電圧を引加し、インラインで洩れ電流を測定し、規定の電流値(6μA)以下となった箇所を検出し、平均した値を算出した。結果を表2に示す。
Figure 0006149767
Figure 0006149767
表1に示したように、実施例1及び2は、比較例1よりも亀裂の発生数が少なく、導体線とエナメル被覆との密着力が向上していることがわかった。この結果から、導体線に互いに交差する2本のらせん状の溝を形成することで導体線及びエナメル被覆との密着力が向上することが示された。
また、表2の結果から、実施例1及び2は、比較例1よりも外観異常(粒不良)及び絶縁不良が少ない(外観異常は50%以下、絶縁不良は20%以下)ことがわかった。これは、導体線にらせん状の溝が形成された本発明のエナメル線は、溝を形成する工程において導体表面のソゲ傷を効果的に低減できる(押しつぶす)ためであると考えられる。
以上説明したように、本発明に係るエナメル線は、低コストで導体線のソゲ傷を低減させ、導体線とエナメル被覆との密着性を向上させたエナメル線を提供できること、またそのようなエナメル線を製造することが可能なエナメル線の製造装置及び製造方法を提供できることが実証された。
1,1´…導体線、2…エナメル被覆、10…エナメル線、20…らせん状の溝、20´…互いに交差する2本のらせん状の溝、30,30´,40,50,63…導体線加工ダイス、31…第1の固定ダイス、32…第2の固定ダイス、33,43,55…回転ダイス、36,46,56…スラストベアリング、37,57…加工突起部、38…導体線入口側、39…導体線出口側、53…第1の回転ダイス、54…第2の回転ダイス、61…ボビン、62…導体線、64…焼鈍炉、65…洗浄槽、66…塗料供給部、67…塗装ダイス、68…焼付炉、69…巻取り部、70…駆動装置。

Claims (12)

  1. 導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の前記導体線を加工するための導体線加工ダイスであって、
    前記導体線が挿通される方向に沿って、第1の固定ダイス、少なくとも1組の回転ダイス及び第2の固定ダイスとを一体として有し、
    前記第1の固定ダイス、前記回転ダイス及び前記第2の固定ダイスは、それぞれダイス本体と、前記ダイス本体に設けられ前記導体線を挿通させるダイス孔とを有し、
    前記回転ダイスの前記ダイス孔の内表面は、加工突起部を有することを特徴とする導体線加工ダイス。
  2. 請求項に記載の導体線加工ダイスにおいて、
    前記回転ダイスは、互いに逆方向に回転する第1の回転ダイスと第2の回転ダイスとからなることを特徴とする導体線加工ダイス。
  3. 請求項1又は2に記載の導体線加工ダイスにおいて、前記加工突起部は、前記回転ダイスの内表面の周方向に等間隔で設けられていることを特徴とする導体線加工ダイス。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の導体線加工ダイスにおいて、
    前記回転ダイスが、駆動装置によって回転することを特徴とする導体線加工ダイス。
  5. 請求項に記載の導体線加工ダイスにおいて、
    前記加工突起部は、前記導体線が挿通される方向に対してらせん状に設けられていることを特徴とする導体線加工ダイス。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の導体線加工ダイスにおいて、
    前記第2の固定ダイスの前記ダイス孔は、前記導体線の出口側が、前記導体線の入口側よりも小さい径を有することを特徴とする導体線加工ダイス。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の導体線加工ダイスにおいて、
    前記第1の固定ダイスの前記ダイス孔は、前記導体線の入口側が、前記導体線の出口側よりも大きい径を有することを特徴とする導体線加工ダイス。
  8. 導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の製造装置であって、
    ボビンに巻かれた導体線から導体線を引き出すための送り出し部と、
    前記ボビンから引き出された前記導体線を加工する導体線加工ダイスと、
    前記導体線加工ダイスにて加工された前記導体線を加熱する焼鈍炉と、
    前記焼鈍炉にて加熱された前記導体線を洗浄する洗浄槽と、
    前記洗浄槽にて洗浄された前記導体線にエナメル塗料を塗布するための塗料供給部及び塗装ダイスと、
    前記塗装ダイスにてエナメル塗料を塗布された前記導体線の前記エナメル塗料の焼付を行い、前記導体線にエナメル被覆を形成するための焼付炉と、
    前記エナメル被覆が設けられた前記導体線を巻き取るための巻取り部とを有し、
    前記導体線加工ダイスが、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の導体線加工ダイスであることを特徴とするエナメル線の製造装置。
  9. 請求項に記載のエナメル線の製造装置において、
    さらに前記導体線加工ダイスの前記回転ダイスを駆動するための駆動装置を有することを特徴とするエナメル線の製造装置。
  10. 導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の製造方法であって、
    ボビンに巻かれた導体線を引き出し、導体線加工ダイスにて、前記導体線の表面にらせん状の溝を形成する導体線加工工程と、
    前記導体線加工工程にて形成された前記導体線を加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程にて加熱された前記導体線を洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程にて洗浄された前記導体線にエナメル塗料を塗布するためのエナメル塗料塗布工程と、
    前記エナメル塗料塗布工程にてエナメル塗料を塗布された前記導体線の前記エナメル塗料の焼付を行い、前記導体線にエナメル被覆を形成するためのエナメル塗料焼付工程と、 前記エナメル被覆が設けられた前記導体線を巻き取る巻取り工程とを有し、
    前記導体線加工ダイスは、前記導体線が挿通される方向に沿って、第1の固定ダイス、回転ダイス及び第2の固定ダイスとを有し、
    前記第1の固定ダイス、前記回転ダイス及び前記第2の固定ダイスは、それぞれダイス本体と、前記ダイス本体に設けられ前記導体線を挿通させるダイス孔とを有し、
    前記回転ダイスの前記ダイス孔の内表面は、加工突起部を有し、
    前記回転ダイスを駆動装置により回転させながら前記導体線を前記導体線加工ダイスに挿通し、前記導体線の表面にらせん状の溝を形成することを特徴とするエナメル線の製造方法。
  11. 導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の製造方法であって、
    ボビンに巻かれた導体線を引き出し、導体線加工ダイスにて、前記導体線の表面にらせん状の溝を形成する導体線加工工程と、
    前記導体線加工工程にて形成された前記導体線を加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程にて加熱された前記導体線を洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程にて洗浄された前記導体線にエナメル塗料を塗布するためのエナメル塗料塗布工程と、
    前記エナメル塗料塗布工程にてエナメル塗料を塗布された前記導体線の前記エナメル塗料の焼付を行い、前記導体線にエナメル被覆を形成するためのエナメル塗料焼付工程と、 前記エナメル被覆が設けられた前記導体線を巻き取る巻取り工程とを有し、
    前記導体線加工ダイスは、前記導体線が挿通される方向に沿って、第1の固定ダイス、第1の回転ダイス、第2の回転ダイス及び第2の固定ダイスとを有し、
    前記第1の固定ダイス、前記第1の回転ダイス、前記第2の回転ダイス及び前記第2の固定ダイスは、それぞれダイス本体と、前記ダイス本体に設けられ前記導体線を挿通させるダイス孔とを有し、
    前記第1の回転ダイス及び前記第2の回転ダイスの前記ダイス孔の内表面は、加工突起部を有し、
    前記第1の回転ダイス及び前記第2の回転ダイスとを、駆動装置により互いに逆回転させながら前記導体線を前記導体線加工ダイスに挿通し、前記導体線の表面に互いに交差する2本のらせん状の溝を形成することを特徴とするエナメル線の製造方法。
  12. 導体線及びエナメル被覆とを含むエナメル線の製造方法であって、
    ボビンに巻かれた導体線を引き出し、導体線加工ダイスにて、前記導体線の表面にらせん状の溝を形成する導体線加工工程と、
    前記導体線加工工程にて形成された前記導体線を加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程にて加熱された前記導体線を洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程にて洗浄された前記導体線にエナメル塗料を塗布するためのエナメル塗料塗布工程と、
    前記エナメル塗料塗布工程にてエナメル塗料を塗布された前記導体線の前記エナメル塗料の焼付を行い、前記導体線にエナメル被覆を形成するためのエナメル塗料焼付工程と、前記エナメル被覆が設けられた前記導体線を巻き取る巻取り工程とを有し、
    前記導体線加工ダイスは、前記導体線が挿通される方向に沿って、第1の固定ダイス、回転ダイス及び第2の固定ダイスとを有し、
    前記第1の固定ダイス、前記回転ダイス及び前記第2の固定ダイスは、それぞれダイス本体と、前記ダイス本体に設けられ前記導体線を挿通させるダイス孔とを有し、
    前記回転ダイスの前記ダイス孔の内表面は、加工突起部を有し、
    前記加工突起部は、前記導体線が挿通される方向に対してらせん状に設けられており、前記導体線を前記導体線加工ダイスに挿通し、前記回転ダイスを回転させながら前記導
    体線の表面にらせん状の溝を形成することを特徴とするエナメル線の製造方法。
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