JP6049823B2 - 導電被覆発泡シート - Google Patents

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Description

本発明は、複数の気泡を有する発泡シートと、該発泡シートの表面を被覆している導電被膜とを備える導電被覆発泡シートに関する。
携帯電話などの電子機器においては、ガスケット、緩衝材及びパッキン等に、電磁波シールド材が用いられている。また、電子機器において、筐体と基板との隙間などに、グランディング用導通材が用いられている。
電磁波シールド材やグランディング用導通材には、耐衝撃性が求められる。従って、電磁波シールド材やグランディング用導通材として、導電被膜によって被覆された発泡体が用いられることがある。
例えば、下記の特許文献1には、紐状スポンジ体の表面に導電性外被を巻き付けて接着した異形プロファイルの導通体が開示されている。特許文献1では、上記紐状スポンジ体は、ポリウレタンスポンジ等の弾性発泡体ブロックをスライス又はスリットして得られることが記載されている。
また、下記の特許文献2には、芯材の一方の表面に導電性フィルムが貼り合わされた電磁波シールド材用シートが開示されている。特許文献2では、上記芯材が、自己粘着性を有するアクリル系発泡体樹脂材料により形成されたアクリル系発泡体であり、上記シートが、基板や筐体への載置及び圧着が可能であることが記載されている。また、特許文献2では、上記電磁波シールド材用シートの厚みが、1mm以下であることが記載されている。
特開平9−312492号公報 特開2014−112662号公報
特許文献1のように、弾性発泡体ブロックをスライス又はスリットする方法では、厚みの薄い発泡シートを得ることが難しいという問題点がある。このため、弾性発泡体の厚みは一般的に厚くなりやすい。
また、特に、小型化、薄型化の携帯電子端末等の電子機器に用いられる導電被覆発泡シートでは、厚みが薄くても、圧縮回復を繰り返すことができ、かつ圧縮回復を繰り返した後でも十分な導電性を維持できることが好ましい。
しかしながら、特許文献1,2では、発泡体として、ポリウレタンスポンジやアクリル系発泡体を用いており、発泡体中の気泡は、独立気泡ではなく、連続気泡である。このため、発泡体を薄型化した場合には、圧縮回復を繰り返した後で導電性が低下するという問題点がある。
本発明の目的は、圧縮回復を繰り返すことができ、かつ圧縮回復を繰り返した後でも十分な導電性を維持できる導電被覆発泡シートを提供することである。
本発明の広い局面によれば、複数の独立気泡を有する発泡シートと、上記発泡シートの表面を被覆している導電被膜とを備え、導電被膜により被覆された発泡シートが、上記発泡シートと上記導電被膜とを有し、上記発泡シートの厚みが1mm以下であり、上記独立気泡の平均アスペクト比が1.2以上、5以下である、導電被覆発泡シートが提供される。
本発明に係る導電被覆発泡シートのある特定の局面では、上記独立気泡の長さ方向を平均した方向が、上記発泡シートの厚み方向と直交する方向と平行であるか、又は、上記発泡シートの厚み方向と直交する方向に対して、30°以下で傾斜した方向である。
本発明に係る導電被覆発泡シートのある特定の局面では、上記発泡シートが押出成形により得られ、上記発泡シートの押出成形時の流れ方向における上記独立気泡の平均径の上記発泡シートの厚み方向における上記独立気泡の平均径に対する比が1.2以上、5以下である。
本発明に係る導電被覆発泡シートは、好ましくは、上記導電被膜により被覆された発泡シートの一方の表面に配置されている第1の導電性粘着剤層を備える。本発明に係る導電被覆発泡シートは、好ましくは、上記第1の導電性粘着剤層の上記導電被膜側とは反対側の表面に配置されている導電性支持体層と、上記導電性支持体層の上記第1の導電性粘着剤層側とは反対側の表面に配置されている第2の導電性粘着剤層とを備える。
本発明に係る導電被覆発泡シートのある特定の局面では、上記導電被覆発泡シートは、上記導電被膜により被覆された発泡シートの一方の表面に配置されている導電層又は絶縁層を備える。
本発明に係る導電被覆発泡シートのある特定の局面では、上記導電被覆発泡シートは、上記導電被膜により被覆された発泡シートを2つ備え、2つの上記導電被膜により被覆された発泡シートの間に、導電層又は絶縁層を備える。
本発明に係る導電被覆発泡シートのある特定の局面では、上記導電層又は絶縁層が、絶縁層である。
本発明に係る導電被覆発泡シートのある特定の局面では、上記導電被膜が、上記発泡シートの少なくとも1つの側面を被覆しており、上記発泡シートの側面を被覆する導電被膜が、スリットを有する。
本発明に係る導電被覆発泡シートは、グランディング用導通材又は電磁波シールド材に好適に用いられる。
本発明に係る導電被覆発泡シートは、複数の独立気泡を有する発泡シートと、上記発泡シートの表面を被覆している導電被膜とを備える。上記導電被膜により被覆された発泡シートは、上記発泡シートと上記導電被膜とを有する。また、本発明に係る導電被覆発泡シートでは、上記発泡シートの厚みが1mm以下であり、上記独立気泡の平均アスペクト比が1.2以上、5以下であるので、圧縮回復を繰り返すことができ、かつ圧縮回復を繰り返した後でも十分な導電性を維持することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る導電被覆発泡シートの模式的斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A’線に沿う模式的断面図である。 図2(a)は、本発明の第2の実施形態に係る導電被覆発泡シートの模式的斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A’線に沿う模式的断面図である。 図3(a)は、本発明の第3の実施形態に係る導電被覆発泡シートの模式的斜視図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A’線に沿う模式的断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る導電被覆発泡シートの模式的斜視図である。図1(b)は、図1(a)のA−A’線に沿う模式的断面図である。なお、図1及び後述する図2,3では、各層及び気泡の厚み、大きさ及び形状は、図示の便宜上、実際の大きさ及び形状から適宜変更している。
図1(a)及び(b)に示す導電被覆発泡シート1は、発泡シート2、導電被膜3、第1の導電性粘着剤層4、導電性支持体層5及び第2の導電性粘着剤層6を備える。
発泡シート2は、長さ方向と幅方向とを有する。発泡シート2は、矩形形状を有する。発泡シート2の厚みは、1mm以下である。
発泡シート2は、複数の独立気泡2Aを有する。独立気泡2Aは、発泡シート2の内部に形成されている。発泡シート2は、独立気泡発泡体である。発泡シート2における独立気泡2Aの平均アスペクト比は1.2以上、5以下である。
導電被膜3は、発泡シート2の表面を被覆している。導電被膜3は、発泡シート2の周囲を被覆している。導電被膜3は、発泡シート2の外周を被覆している。導電被膜3は、発泡シート2の第1の表面2a(下面)と第2の表面2b(上面)と幅方向の両側の側面2cとを被覆している。従って、導電被膜3は、発泡シート2の外周を巻回している。導電被膜3は、発泡シート2の長さ方向の両側の側面2cも被覆している。発泡シート2と導電被膜3とにより、導電被覆発泡シート本体が形成されている。導電被覆発泡シート本体は、導電被膜により被覆された発泡シートである。
導電被膜3は、導電被覆発泡シート1において、発泡シート2の第1の表面2aと第2の表面2bとを導通させることが可能であるように設けられている。導電被膜3は、発泡シート2の表面全体を被覆していてもよく、発泡シート2の表面の一部のみを被覆していてもよく、発泡シート2の少なくとも1つの側面2cのみを被覆していてもよい。また、導通性をより向上させるため、導電被膜3は発泡シート2の2つの側面2cに設けられていてもよく、3つの側面2cや4つの側面2cに設けられていてもよい。例えば、発泡シート2の長さ方向の両側の側面2cは、導電被膜3により被覆されていなくてもよい。
発泡シート2の幅方向の両側の側面2cを被覆している導電被膜3は、外表面に、第1のスリット3A及び第2のスリット3Bを有する。第1のスリット3A及び第2のスリット3Bは、発泡シート2の厚み方向に延びている。なお、スリットは、導電被膜3により被覆されている発泡シートの幅方向の1つの側面のみに設けられていてもよく、2つの側面に設けられていてもよい。また、スリットは、発泡シートの長さ方向の両側の側面を被覆する導電被膜に設けられていてもよい。また、スリットは、設けられることが好ましいが、設けられていなくてもよい。また、図示しないが、発泡シート2は、第1のスリット及び第2のスリットを有する。発泡シート2における第1のスリットは、導電被膜3における第1のスリット3Aに連なっており、発泡シート2における第2のスリットは、導電被膜3における第2のスリット3Bに連なっている。導電被覆発泡シート1は、導電被膜3を切断している切断部と、発泡シート2に切り込みを形成している切り込み部とを含むスリットを有する。上記切断部は、導電被膜の開口部である。上記切り込み部は、発泡シートの凹部である。導電被覆発泡シート1におけるスリットは、発泡シート2に至っている。導電被覆発泡シートにおけるスリットが、金属被膜のみではなく発泡シートにも至るように形成されている場合には、導電被覆発泡シートにおけるスリットが金属被膜のみに形成されている場合と比べて、導電被膜に生じる亀裂の成長をより一層効果的に抑えることができる。上記発泡シートは、スリットを有することが好ましい。上記発泡シートは側面に、スリットを有することが好ましい。上記発泡シートは側面に、発泡シートの厚み方向に延びるスリットを有することが好ましい。上記発泡シートは、発泡シートに切り込みを形成しているスリットを有することが好ましく、スリットにより形成された切り込み部を有することが好ましい。
第1の導電性粘着剤層4は、発泡シート2の第1の表面2a(一方の表面)側に配置されており、積層されている。第1の導電性粘着剤層4は、導電性を有する。第1の導電性粘着剤層4は、導電性粘着剤により形成されている。
導電性支持体層5は、第1の導電性粘着剤層4の導電被膜3側とは反対側の表面に配置されており、積層されている。導電性支持体層5は、導電性を有する。導電性支持体層5は、塑性変形可能である。
第2の導電性粘着剤層6は、導電性支持体層5の第1の導電性粘着剤層4側とは反対の表面に配置されており、積層されている。第2の導電性粘着剤層6は、導電性を有する。第2の導電性粘着剤層6は、導電性粘着剤により形成されている。
図2(a)は、本発明の第2の実施形態に係る導電被覆発泡シートの模式的斜視図である。図2(b)は、図2(a)のA−A’線に沿う模式的断面図である。
図2に示す導電被覆発泡シート11は、図1に示す発泡シート2と導電被膜3とにより形成された導電被覆発泡シート本体を1つ備える。すなわち、導電被覆発泡シート11は、導電被膜により被覆された発泡シートを1つ備える。導電被覆発泡シート11は、導電被膜により被覆された発泡シートの一方の表面に配置された導電層又は絶縁層12をさらに備える。導電被覆発泡シート11は、導電被膜により被覆された発泡シート/導電層又は絶縁層12の積層構造を有する。
図3(a)は、本発明の第3の実施形態に係る導電被覆発泡シートの模式的斜視図である。図3(b)は、図3(a)のA−A’線に沿う模式的断面図である。
図3に示す導電被覆発泡シート21は、図1に示す発泡シート2と導電被膜3とにより形成された導電被覆発泡シート本体を2つ備える。すなわち、導電被覆発泡シート21は、導電被膜により被覆された発泡シートを2つ備える。導電被覆発泡シート21は、導電被膜により被覆された発泡シート2つの間に、導電層又は絶縁層22をさらに備える。導電被覆発泡シート21は、導電被膜により被覆された発泡シート/導電層又は絶縁層22/導電被膜により被覆された発泡シートの積層構造を有する。このように、複数の導電被膜により被覆された発泡シートを用いることで、クッション性が高くなり、例えば圧縮時に導電被膜により被覆された発泡シート1つあたりに加わる負荷が低減されるので、導電被膜に亀裂がより一層生じ難くなる。
導電被覆発泡シートは、導電被膜により被覆された発泡シートを3つ以上有していてもよく、導電層又は絶縁層を2以上有していてもよい。例えば、導電被覆発泡シートは、導電被膜により被覆された発泡シート/導電層又は絶縁層/導電被膜により被覆された発泡シート/導電層又は絶縁層/導電被膜により被覆された発泡シートの積層構造を有していてもよい。
上記導電層又は絶縁層は、絶縁層であることが好ましい。導電被膜により被覆された発泡シート2つの間に絶縁層が配置された導電被覆発泡シートでは、直流又は交流を、選択的に流したり、選択的に遮断したりすることができる。また、コンデンサと同様に機能し、直流や交流に含まれるノイズの高周波成分を減らすことができる。
なお、導電被覆発泡シートは、第1の導電性粘着剤層、導電性支持体層及び第2の導電性粘着剤層を備えていることが好ましいが、これらを備えていなくてもよい。また、導電被覆発泡シートは、第1の導電性粘着剤層のみを有していてもよい。また、導電被覆発泡シートの第1の表面(一方の表面)側とは反対側の第2の表面(他方の表面)側にも、導電性粘着剤層が配置されていてもよく、導電性支持体層が配置されていてもよい。導電被膜により被覆された発泡シート(導電被覆発泡シート本体)が、導電性粘着テープにより固定対象部材に固定される用途に用いられることが好ましい。この用途は、導電被膜により被覆された発泡シート(導電被覆発泡シート本体)は、金属材のみにより固定対象部材に固定される用途とは異なり、はんだ付けにより固定対象部材に固定される用途とは異なる。上記導電性粘着テープは、導電性粘着剤(第1の導電性粘着剤層)を含むことが好ましい。上記導電性粘着テープは、第1の導電性粘着剤層、導電性支持体層及び第2の導電性粘着剤層を備えることがより好ましい。上記導電性粘着テープにおける固定では、圧縮回復を繰り返すことができ、かつ圧縮回復を繰り返した後でも十分な導電性を効果的に維持することができる。
導通信頼性及び電磁波シールド性を高めることができるので、本発明に係る導電被覆発泡シートは、グランディング用導通材又は電磁波シールド材に好適に用いられる。本発明に係る導電被覆発泡シートは、グランディング用導通材に用いられることが好ましく、電磁波シールド材に用いられることが好ましい。本発明に係る導電被覆発泡シートは、電子機器に好適に用いられる。
以下、本発明に係る導電被覆発泡シートの他の詳細を説明する。
(発泡シート)
上記発泡シートは、複数の独立気泡を有する独立気泡発泡体である。独立気泡発泡体とは、気泡が単数又は2〜3程度の複数の気泡の複合体により形成されている発泡体である。例えば、独立気泡発泡体を特定条件下で水中に沈めたときに、吸水率は5%以下である(MIL−R6130C)。
発泡シートの厚みは、1mm以下である。電子部品などの薄型化に対応することができるので、発泡シートの厚みは好ましくは0.5mm以下であり、さらに好ましくは0.25mm以下である。耐衝撃性、導通信頼性及び電磁波シールド性をより一層高める観点からは、発泡シートの厚みは好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上である。
発泡シートにおける独立気泡の平均アスペクト比は1.2以上、5以下である。上記独立気泡は、扁平な形状を有することが好ましい。耐衝撃性、導通信頼性及び電磁波シールド性をより一層高める観点からは、独立気泡の平均アスペクト比は好ましくは1.3以上、好ましくは3以下である。
アスペクト比は、長径/短径である。平均アスペクト比は、複数の独立気泡のアスペクト比の平均である。
独立気泡の長さ方向を平均した方向は、発泡シートの厚み方向と直交する方向と平行であるか、又は、発泡シートの厚み方向と直交する方向に対して、30°以下で傾斜した方向であることが好ましい。独立気泡の長さ方向を平均した方向が発泡シートの厚み方向と直交する方向に対して傾斜している場合に、傾斜角度はより好ましくは15°以下である。
薄型化に対応し、耐衝撃性、導通信頼性及び電磁波シールド性をより一層高める観点からは、発泡シートの押出成形時の流れ方向における独立気泡の平均径の発泡シートの厚み方向における独立気泡の平均径に対する比は、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.3以上、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。
薄型化に対応し、耐衝撃性、導通信頼性及び電磁波シールド性をより一層高める観点からは、発泡シートの幅方向における独立気泡の平均径の発泡シートの厚み方向における気泡の平均径に対する比は、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.3以上、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。
上記発泡シートの製造方法は、例えば、上記独立気泡発泡体とすることができ、気泡が扁平な形状を有する発泡シートを得ることができる適宜の方法を採用することが可能である。上記発泡シートは、例えば、以下の工程(1)〜(3)を備える製造方法により製造することができる。
工程(1):樹脂、熱分解型発泡剤、及び必要に応じて添加されるその他任意成分を含む組成物を溶融混練してシート形状の発泡体組成物に成形する工程
工程(2):シート形状の発泡体組成物を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させる工程
工程(3):シート形状の発泡体組成物を、得られる発泡シートの内部の気泡が扁平な形状となるように、延伸する工程
以下、工程(1)〜(3)を具体的に説明する。
工程(1):
上記の工程(1)では、樹脂、熱分解型発泡剤等の添加剤、及びその他任意成分を、単軸押出機又は二軸押出機等の押出機等に供給して、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融、混練して、押出成形等により押し出してシート形状の発泡体組成物を得る。
<樹脂>
上記樹脂としては、特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリスチレン、ポリウレタン等が挙げられる。上記樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<熱分解型発泡剤>
上記熱分解型発泡剤は、例えば、樹脂の溶融温度より高い分解温度を有する熱分解型発泡剤であることが好ましい。例えば、分解温度が160〜270℃の化学発泡剤を用いることが好ましい。上記化学発泡剤は、有機系発泡剤であってもよく、無機系発泡剤であってもよい。上記熱分解型発泡剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物;N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物;ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジドなどのヒドラジン誘導体;トルエンスルホニルセミカルバジドなどのセミカルバジド化合物等が挙げられる。
上記無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、及び無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
微細な気泡を形成する観点、及び経済性及び安全面を良好にする観点から、アゾ化合物又はニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル又はN,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが更に好ましい。
上記熱分解型発泡剤は、上記の独立気泡を形成するように、適宜の量で用いることができる。
<その他の添加剤>
上記熱分解型発泡剤以外の添加剤を用いてもよい。上記熱分解型発泡剤以外の添加剤としては、分解温度調節剤、酸化防止剤、気泡核剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、及び充填材等が挙げられる。
上記分解温度調節剤は、熱分解型発泡剤の分解温度を低くしたり、分解速度を速めたり、分解速度を調節したりするために配合される。上記分解温度調節剤としては、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、及び尿素等が挙げられる。上記分解温度調節剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記酸化防止剤としては、特に限定されないが、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。上記酸化防止剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
工程(2):
上記の工程(2)では、シート形状の発泡体組成物を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させる。通常、工程(2)は、上記工程(1)の後に実施する。
加熱発泡させる温度は、熱分解型発泡剤の分解温度により適宜調整することができる。加熱発泡させる温度は、樹脂及び熱分解型発泡剤の種類に応じて適宜選択される。
発泡体組成物を発泡させる方法は、特に限定されず、例えば、熱風により加熱する方法、赤外線により加熱する方法、塩浴による方法、並びにオイルバスによる方法等が挙げられる。これらの方法は、併用してもよい。
工程(3):
上記の工程(3)では、例えば、シート形状の発泡体組成物を、得られる発泡シートの内部の気泡が扁平な形状となるように延伸する。好ましくは、押出成形時の流れ方向に延伸する。延伸は、シート形状の発泡体組成物を発泡させた後に行ってもよいし、シート形状の発泡体組成物を発泡させつつ、行ってもよい。延伸は、例えば一軸延伸機及び二軸延伸機等の公知の装置で行うことができる。
シート形状の発泡体組成物を発泡させた後に延伸を行う場合には、発泡体組成物を冷却することなく、発泡時の溶融状態を維持したまま続けて延伸することが好ましい。但し、発泡体組成物を冷却した後、再度、加熱して溶融又は軟化状態として、延伸してもよい。
また、シート形状の発泡体組成物を延伸する際に、押出成形時の流れ方向における延伸倍率は、上記の独立気泡が形成されるように、適宜選択される。延伸倍率が高くなると、発泡シートの独立気泡を上記の扁平な形状にすることがより一層容易である。延伸倍率が低くなると、シート形状の発泡体組成物が延伸中に破断したり、発泡中の発泡体組成物から発泡ガスが抜けて発泡倍率が低下したりすることが防がれ、発泡シートの柔軟性及び引張強度が良好になり、発泡シートの品質がより一層均一になる。
(導電被膜)
金属蒸着、スパッタリング、メッキ、又は銀ペーストなどの金属ペーストの塗工等の手法により、上記発泡シートの表面を金属コートすることにより、金属膜である導電被膜を形成することができる。導電被膜は、上記のような方法で形成された金属膜に限定されず、織布、編布又は不織布等の布状物の表面が金属コートされた被覆体や、金属ネット、合成樹脂製のネットの表面が金属コートされた被覆体、合成樹脂フィルムの表面が金属コートされた被覆体であってもよい。
導電被膜の緻密性を高め、導電被膜に亀裂をより一層生じ難くし、導電信頼性をより一層高める観点からは、導電被膜は、金属蒸着法、スパッタリング法又はメッキ法により形成されていることが好ましく、スパッタリング法又はメッキ法により形成されていることがより好ましく、メッキ法により形成されていることが更に好ましい。
上記導電被膜の材料である金属としては、チタン、銅、ニッケル、スズ、銀、及び金、並びにこれらの金属を含む合金等が挙げられる。これらの金属は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。導電被膜の緻密性を高め、導電被膜に亀裂をより一層生じ難くし、導電信頼性をより一層高める観点からは、上記導電被膜の材料は、ニッケルと銅とを含む合金であることが好ましい。
上記導電被膜は、スリットを有することが好ましい。上記発泡シートの側面を被覆している導電被膜は、スリットを有することが好ましい。上記発泡シートの側面を被覆している導電被膜は、発泡シートの厚み方向に延びるスリットを有することが好ましい。上記発泡シートの側面を被覆している導電被膜は外表面に、発泡シートの厚み方向に延びるスリットを有することが好ましい。上記導電被膜は、導電被膜を切断しているスリットを有することが好ましく、スリットにより形成された切断部を有することが好ましい。スリットが設けられている場合には、導電被膜に生じる亀裂の成長を効果的に抑制することができる。上記亀裂は、導電被覆発泡シート、発泡シートの圧縮回復によるばねのような伸縮運動が繰り返し金属に加わって生じる応力に基づく金属疲労が、蓄積することにより生じる。また、発泡シートの長さ方向に延びる亀裂が導電被膜に生じたとしても、スリット部分で、亀裂の拡大を防ぐことができる。このため、導通信頼性及び電磁波シールド性が効果的に高くなる。導電被覆発泡シートにおけるスリットが、金属被膜のみではなく発泡シートにも至るように形成されている場合には、導電被覆発泡シートにおけるスリットが金属被膜のみに形成されている場合と比べて、導電被膜に生じる亀裂の成長をより一層効果的に抑えることができる。なお、上記スリットは、設けられなくてもよい。また、上記スリットの数は限定されない。
上記導電被膜の厚みは好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下である。導電被膜の厚みが上記下限以上であると、導電被膜の取り扱い性がより一層高くなり、導電被膜に亀裂がより一層生じ難くなる。導電被膜の厚みが上記上限以下であると、導電被覆発泡シートがより一層薄くなる。
(導電性粘着剤層(第1の導電性粘着剤層及び第2の導電性粘着剤層))
上記導電性粘着剤層は、導電性粘着剤により形成されている。上記導電性粘着剤としては、特に限定されないが、導電性フィラーを配合した粘着剤(導電性フィラーを含む粘着剤)を好適に用いることができる。
上記導電性フィラーとしては、特に限定されず、例えば、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、鉄粉などの金属粉末、黒鉛、カーボンブラックなどの炭素材料等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記粘着剤の形態としては、特に限定されず、例えば、ホットメルト型粘着剤、溶剤型粘着剤、及びエマルジョン型粘着剤の形態が挙げられる。
上記導電性粘着剤層の厚み(第1の導電性粘着剤層及び第2の導電性粘着剤層の各厚み)は、特に限定されない。上記導電性粘着剤層の厚みは好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは25μm以下である。導電性粘着剤層の厚みが上記下限以上であると、導電性粘着剤層の厚みがより一層均一になる。導電性粘着剤層の厚みが上記上限以下であると、導電被覆発泡シートがより一層薄くなる。
(導電性支持体層)
上記導電性支持体層は、塑性変形し得る導電材料により形成されていることが好ましい。上記塑性変形し得る導電材料として、例えば、銅箔、及びアルミニウム箔等の金属箔を用いることができる。上記導電性支持体層が設けられている場合、不陸な下地の上に導電被覆発泡シートを配置した際に、導電性支持体層が下地の凹凸に沿った形状に塑性変形する。塑性変形した導電性支持体層の凹凸は、発泡シートのクッション性によって吸収されるため、導電被覆発泡シートの上面を平らにすることができる。したがって、導電性支持体層に余分な応力をため込まずに導電被覆発泡シートを配置できる。これにより、下地に凹凸があったとしても、導電被覆発泡シートと導通を図りたい被着体との接触面積の減少を防ぐことができ、導電性及び耐久性がより一層効果的に高くなる。
(導電層及び絶縁層)
上記導電層の材料として、導電被膜の材料と同様の導電性を有する材料が挙げられる。上記導電層は、導電性フィラーを含む粘着剤層であってもよい。
上記絶縁層の材料としては、樹脂が挙げられる。上記樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエーテルサルフォン、ポリスルホン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、セルロースナノファイバー等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記導電層又は絶縁層の厚みは好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは25μm以下である。上記導電層又は絶縁層の厚みが上記下限以上であると、導電層又は絶縁層の厚みがより一層均一になる。導電層又は絶縁層の厚みが上記上限以下であると、導電被覆発泡シートがより一層薄くなる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づき、更に詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
発泡シートの作製:
ポリエチレン樹脂を押出発泡成形することにより、複数の独立気泡を有し、かつ厚みが0.08mmである発泡シートを得た。得られた発泡シートでは、独立気泡の平均アスペクト比は1.5であり、独立気泡の長さ方向を平均した方向が、発泡シートの厚み方向と直交する方向に対して、30°以下(具体的には15°以下)で傾斜した方向であり、発泡シートの押出成形時の流れ方向(発泡シートの長さ方向)における独立気泡の平均径の発泡シートの厚み方向における独立気泡の平均径に対する比が1.5であり、発泡シートの幅方向における独立気泡の平均径の発泡シートの厚み方向における独立気泡の平均径に対する比が1.05であった。また、得られた発泡シートを長さ100mm、幅5mmの大きさに切断した。
導電被膜を有する発泡シートの作製:
得られた発泡シートの表面全体に、金属蒸着樹脂フィルム(厚み16μmのPETフィルムの表面にニッケル下地層0.02μm、銅表面層0.6μmを蒸着したフィルム)を両面粘着テープ(PETフィルムを基材とする)を介して貼りつけることにより、導電被膜の厚みが0.62μmである導電被膜を形成して、導電被膜を有する発泡シートを得た。
導電被覆発泡シートの作製:
導電性支持体層として、厚みが48μmである銅箔を用意した。アクリル系粘着剤に、導電性フィラーを配合し、導電性粘着剤を得た。得られた導電性粘着剤を用いて、銅箔の第1の表面に厚みが18μmである第1の導電性粘着剤層を形成し、銅箔の第2の表面に厚みが18μmである第2の導電性粘着剤層を形成して、導電性粘着剤層付き導電性支持体層を得た。得られた導電被膜を有する発泡シートの第1の表面に、導電性粘着剤層付き導電性支持体層を積層して、導電被覆発泡シートを得た。実施例1では、導電被覆発泡シートの全体の厚みは、0.3mmであった。
(実施例2)
導電被膜に、スリット装置を用いて、導電被膜を有する発泡シートの幅方向の両側面に、導電被膜に等間隔に厚み方向(上下方向)に延びるスリットを入れ、導電被膜を有する発泡シートを長さ方向に5mm間隔で切断して長さ5mm、幅5mmの切断片とし、切断片の両側面に左右対称に側面を3分割するように片面2本のスリットを形成したこと以外は実施例1と同様にして、導電被覆発泡シートを得た。なお、スリットは、導電被膜を切断する切断部と、発泡シートに切り込みを形成している切り込み部とを有していた。
(実施例3)
導電被膜を有する発泡シートの作製において、導電被膜をスッパッタリング法により形成したこと、導電被膜の材料として銀を用いたこと、並びに得られる導電被覆発泡シートの全体の厚みが0.2mmとなるように両面粘着テープの厚みと発泡シートの厚みとを変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電被膜を有する発泡シートを得た。得られた導電被膜を有する発泡シートを用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電被覆発泡シートを得た。
(実施例4)
導電被膜に、スリット装置を用いて、導電被膜を有する発泡シートの幅方向の両側面に、導電被膜に等間隔に厚み方向(上下方向)に延びるスリットを入れ、導電被膜を有する発泡シートを長さ方向に5mm間隔で切断して長さ5mm、幅5mmの切断片とし、切断片の両側面に左右対称に側面を3分割するように片面2本のスリットを形成したこと以外は実施例3と同様にして、導電被覆発泡シートを得た。なお、スリットは、導電被膜を切断する切断部と、発泡シートに切り込みを形成している切り込み部とを有していた。
(実施例5)
導電被膜を有する発泡シートの作製において、導電被膜をメッキ法により形成したこと以外は実施例1と同様にして、導電被膜を有する発泡シートを得た。得られた導電被膜を有する発泡シートを用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電被覆発泡シートを得た。
(実施例6)
導電被膜に、スリット装置を用いて、導電被膜を有する発泡シートの幅方向の両側面に、導電被膜に等間隔に厚み方向(上下方向)に延びるスリットを入れ、導電被膜を有する発泡シートを長さ方向に5mm間隔で切断して長さ5mm、幅5mmの切断片とし、切断片の両側面に左右対称に側面を3分割するように片面2本のスリットを形成したこと以外は実施例5と同様にして、導電被覆発泡シートを得た。なお、スリットは、導電被膜を切断する切断部と、発泡シートに切り込みを形成している切り込み部とを有していた。
(比較例)
独立気泡ではない連続気泡を有し、かつ厚みが0.15mmである発泡シート(ロジャースイノアック社製、ポロンSR−S−70P)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電被覆発泡シートを得た。比較例でも、導電被覆発泡シートの全体の厚みは、0.3mmであった。
(評価)
(1)亀裂の評価
実施例1,2で得られた5個の導電被覆発泡シートについて次の試験を行い、亀裂が生じるか観察した。なお、評価した5個の導電被覆発泡シートのすべてに亀裂が生じた場合を再現性のある結果と判断し、「亀裂が生じた」と結論づけた。なお、亀裂の評価は、動的疲労試験機を用いて、実施例1,2で得られた導電被覆発泡シートの厚み方向に加圧と除圧を繰り返し、厚み方向に繰り返し圧縮回復させた。100万回繰り返し圧縮回復させた後に、導電被膜に亀裂が形成されているか否かを評価した。
この結果、実施例1,2では、亀裂が生じた導電被覆発泡シートと、亀裂が生じていない導電被覆発泡シートとの双方があった。亀裂が生じた導電被覆発泡シートに関して、実施例2では、亀裂がスリット部分で止まっており、実施例1よりも亀裂の長さが短かった。
(2)導通性(電気抵抗)及び耐衝撃性(反発力)の評価
長さ5mm及び幅5mmの大きさに切りだした実施例1及び比較例の導電被覆発泡シートの上面と下面(表面に導電性粘着剤層がある場合は導電性粘着剤層の表面)に銅製の電極を接触させ銅製の電極で導電被覆発泡シートの上面と下面を挟みつけ、上側の銅製の電極から荷重をかけて導電被覆発泡シートを圧縮して上下の電極の間隔を調整した。上側の電極に加える荷重を変えることにより上下の電極の間隔を表1〜4に記載のとおり変えて、電気抵抗率及び所定の間隔に調整するために要した荷重量を測定した。これにより、導通性(電気抵抗)及び耐衝撃性(反発力)を評価した。
実施例1の結果を下記の表1に、比較例の結果を下記の表2に、実施例3の評価結果を表3に、実施例5の評価結果を表4に示す。なお、表1〜4におけるσは、反発力又は電気抵抗の標準偏差(サンプル数:5)である。
Figure 0006049823
Figure 0006049823
Figure 0006049823
Figure 0006049823
実施例1では、上下電極の間隔が240〜160μmであるとき、電気抵抗が十分に小さく、実施例1と比較例を同じ間隔で対比すると、耐衝撃性(反発力)が良好であった。実施例3,5でも、上下電極の間隔が240〜160μmであるとき、電気抵抗が十分に小さかった。
なお、下側の銅製の電極を表面に凹凸模様を形成した銅製の電極に変えて、実施例1及び比較例の導電被覆発泡シートを用い、上下の電極間を60μmに設定して導電被覆発泡シートを圧縮したところ、比較例の導電被覆発泡シートでは試験後の上側の銅製の電極に下側の電極に形成された凹凸模様の影響とみられる変形が表面に観察された。一方、実施例1の導電被覆発泡シートでは試験後の上側の電極表面に変形は認められなかった。
また、得られた導電被覆発泡シートに関して、実施例5は実施例1,3と比べて、実施例3は実施例1と比べて、実施例6は実施例2,4と比べて、実施例4は実施例2と比べて、酸性条件下における耐腐食試験において、耐腐食性に優れていることを確認した。
また、得られた導電被覆発泡シートに関して、実施例2は実施例1と比べて、実施例4は実施例3と比べて、実施例6は実施例5と比べて、スリットによって導電被膜に亀裂が生じ難いことを確認した。また、特に実施例4,6ではスリットがあっても、耐腐食性に優れており、実施例6ではスリットがあっても、耐腐食性にかなり優れていることを確認した。
また、導電被膜を切断する切断部と、発泡シートに切り込みを形成している切り込み部とを有するスリットを形成した具体的な実施例を示した。導電被膜を切断する切断部と、発泡シートに切り込みを形成せず、導電被膜のみにスリットを形成した場合についても、評価を行った。この結果、導電被覆発泡シートにおけるスリットが、金属被膜のみではなく発泡シートにも至るように形成されている場合には、導電被覆発泡シートにおけるスリットが金属被膜のみに形成されている場合と比べて、導電被膜に生じる亀裂の成長がより一層効果的に抑えられることを確認した。
1…導電被覆発泡シート
2…発泡シート
2A…独立気泡
2a…第1の表面
2b…第2の表面
2c…側面
3…導電被膜
3A…第1のスリット
3B…第2のスリット
3a…第1の表面
3b…第2の表面
4…第1の導電性粘着剤層
5…導電性支持体層
6…第2の導電性粘着剤層
11…導電被覆発泡シート
12…導電層又は絶縁層
21…導電被覆発泡シート
22…導電層又は絶縁層

Claims (4)

  1. グランディング用導通材に用いられ、
    独立気泡を複数有する発泡シートと、
    前記発泡シートの表面を被覆している導電被膜と、
    第1の導電性粘着剤層、導電性粘着剤層を除く導電層、又は絶縁層とを備え、
    導電被膜により被覆された発泡シートが、前記発泡シートと前記導電被膜とを有し、
    前記第1の導電性粘着剤層、導電性粘着剤層を除く前記導電層、又は前記絶縁層が、前記導電被膜により被覆された発泡シートの一方の表面に配置されており、
    前記導電被膜により被覆された発泡シートにおける前記導電被膜の前記発泡シート側と反対側の表面に前記第1の導電性粘着剤層、導電性粘着剤層を除く前記導電層、又は前記絶縁層が配置されており、
    前記発泡シートの厚みが1mm以下であり、
    前記独立気泡の長さ方向を平均した方向が、前記発泡シートの厚み方向と直交する方向と平行であるか、又は、前記発泡シートの厚み方向と直交する方向に対して、30°以下で傾斜した方向であり、
    前記独立気泡の平均アスペクト比が1.2以上、5以下であり、
    前記導電被膜が、前記発泡シートの少なくとも1つの側面を被覆しており、
    前記発泡シートの側面を被覆する導電被膜が、前記発泡シートの厚み方向に延びるスリットを有し、前記発泡シートが、前記導電被膜の前記スリットに連なるスリットを有する、導電被覆発泡シート。
  2. 前記第1の導電性粘着剤層、導電性粘着剤層を除く前記導電層、又は前記絶縁層が、前記第1の導電性粘着剤層であり、
    前記第1の導電性粘着剤層の前記導電被膜側とは反対側の表面に配置されている導電性支持体層と、
    前記導電性支持体層の前記第1の導電性粘着剤層側とは反対側の表面に配置されている第2の導電性粘着剤層とを備える、請求項1に記載の導電被覆発泡シート。
  3. 前記導電被膜により被覆された発泡シートを2つ備え、
    前記第1の導電性粘着剤層、導電性粘着剤層を除く前記導電層、又は前記絶縁層が、導電性粘着剤層を除く前記導電層、又は前記絶縁層であり、
    2つの前記導電被膜により被覆された発泡シートの間に、導電性粘着剤層を除く前記導電層又は前記絶縁層を備える、請求項に記載の導電被覆発泡シート。
  4. 導電性粘着剤層を除く前記導電層又は前記絶縁層が、前記絶縁層である、請求項に記載の導電被覆発泡シート。
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