JP4491823B2 - 電磁波シールドガスケットの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電磁波シールドガスケットの製造方法に関して、長尺紐状のガスケットを所定寸法に切断する際に、切断面を規則的な乱れのない平面に整えて、導通性能を安定にできるものを提供する。
EMI(電磁波障害)対策用の電磁波シールドガスケット(以下、ガスケットと称する)の従来技術としては、例えば、特許文献1に示すものがある。
即ち、図7に示すように、ガスケット1は基本的に芯材2と接着剤層4と導電性外被3から構成される。具体的には、合成樹脂、エラストマー、ゴムなどの発泡性の弾性体を出発材料とする長尺紐状の芯材2の外周に、ホットメルト接着剤層4を介して導電性外被3を胴巻状に巻回し、加熱により接着した後、長尺のガスケットを所定長さに切断して製造される。尚、符号5は、巻回された導電性外被3の両端部重ね合わせ部外面に貼り付けられた両面粘着テープである。
上記芯材2の製造法としては、ポリウレタンスポンジに代表される弾性発泡体ブロックをスライサーにより所定の厚さにスライスした後、幅方向にカットし、断面視で矩形に形成する単純スライス法と、複数の原料を混合して発泡させながら所定の形状に形成して硬化させていく連続発泡法とが知られている。
このうちの連続発泡法では、液状の発泡体が導電性外被に自動的に接着するため、ホットメルト等の接着剤を用いて加熱処理する必要がなく、生産性も高いという利点がある反面、原料の調整や制御に高度の技術を要するうえ、発泡後の寸法精度が劣り、装置費用が高価になるなどの問題点がある。
そこで、従来のガスケットの製造法を上記単純スライス法に基づいて詳述する。
図10はガスケットの製造工程図であり、全体工程は導電性外被3で芯材2を被覆する成形工程と、導電性外被3の内面に形成されたホットメルト層4を介して芯材2と導電性外被3を接着する加熱工程と、接着・形成されたガスケット1を冷却する冷却工程と、冷却したガスケット1を所定寸法に切断する切断工程とからなる。
上記成形工程では、長尺の導電性外被3の幅方向断面をコの字に形成し、その内側にホットメルト接着剤層4を介して弾性を有する長尺紐状の芯材2を収容し、導電性外被3で芯材2の周囲全体を胴巻き状に被覆する。
上記加熱工程では、ホットメルト接着剤4を溶融温度以上に加熱することにより、導電性外被3とこれと一体の芯材2を接合してガスケット1を形成する。
上記冷却工程では、接合された高温のガスケット1を空冷又は水冷により冷却し、ホットメルト層4を硬化させて接合力を強固にするとともに、温度降下により作業を容易化する。
上記切断工程では、未だ長尺のガスケット1を所定の寸法に切断する。
この切断に際しては、図8に示すように、所定位置に搬送された長尺のガスケット1を切断刃(カッター)10の下降により切断するが、その切断方式には、切断刃10の刃先を傾斜させて切断(いわゆるスリ切り)する方法(図11A参照)と、水平な刃先で切断(いわゆる潰し切り)する方法(図11B参照)とがある。
このとき、ガスケット1を安定に保持させる見地から、切断刃10の両側に押え具11を配置することが好ましい(図8参照)。
特開平7−224942号公報
前図8に示す通り、上記従来法で得られたガスケット1では、長尺のガスケット1の上方から所定速度で切断刃10を押し当ててスリ切り又は潰し切りにより切断するため、ガスケット1の切断部(切口)9の上下の端縁がずれて不規則に変形し、その状態のままで切断することになり、切断面9に不規則な乱れ(凹凸)が生じてキザギザの鋸状となってしまう(図9参照)。
しかも、この傾向は、ガスケット1の反発力(いわゆる腰)が大きい場合や、ガスケット1の断面の幅方向に対して高さ方向が増す(即ち、縦長になる)ほど顕著に現れ、特に最近では、この縦長のガスケット11への要望が強いため、益々切断面が不揃いになり易い。
また、ガスケット1の製造では、ガスケット1の成形工程から一連につながる移動用の上下コンベアが、ガスケット1を挟んで牽引、移動させるので、コンベア上下からの押圧力が強いと、ガスケット1の側面に不規則な斜め皺や縦皺がより多く生じ、このためにガスケット1の切断面9における不規則な乱れがさらに助長される。
ガスケット1の切断面が不規則に乱れると、電子機器に実装した場合、切断面9の予期しない部分(例えば、導電性外被のはみ出し部分)が接触して電気的に短絡したり、或は、切断面9に生じた不規則な凹みによって導通が確保されずに電磁波シールド性能が不安定になる危険性がある。
さらには、従来の切断機を用いると、ガスケットの切断面を規則的な乱れのない平面に整えることが困難であるため、特殊な構造の切断機を用意しなければならず、製品コストの上昇を招く。また、このような特殊設備の導入は、その周辺工程での作業の増加につながり、生産性を著しく低下させる原因にもなる。
本発明は、長尺の電磁波シールドガスケットを所定寸法に切断して製造するに際して、切断面を規則的な乱れのない平面に整えることを技術的課題とする。
本発明者らは、長尺状のガスケットの外面に長さ方向に沿って予め溝路を形成してから切断すると、切断刃の下降による押圧で発生したガスケットの変形皺(折れ皺)をこの溝路が吸収して、不要の皺が発生せずにガスケットの切断面が規則的な乱れのない平面に整うこと、所定以上の間隔を空けて複数本の溝路を形成し、或は、断面四角形状のガスケットの左右側面に非対称の溝路を形成すると、さらに切断面を規則的に整えられることを見い出して、本発明を完成した。
即ち、本発明1は、長尺紐状で弾性を有する芯材に接着剤層を介して導電性外被を被覆する工程と、接着剤層を加熱して芯材と導電性外被を接着する加熱工程と、長尺のガスケットを所定寸法に切断する工程からなるか、或は、長尺紐状で弾性を有する芯材に接着剤層を介して又は介さないで導電性外被を被覆する工程と、長尺のガスケットを所定寸法に切断する工程からなる電磁波シールドガスケットの製造方法において、
上記加熱工程の後で、或は加熱工程を経ずに、切断工程の前に、電磁波シールドガスケットの外面のうちの切断方向と長さ方向を含む平面に対して平行する方向に臨む側面に長さ方向に向けて折れ皺吸収用の溝路を1本又は複数本形成することを特徴とする電磁波シールドガスケットの製造方法である。
本発明2は、上記本発明1において、長尺紐状で弾性を有する芯材にホットメルト接着剤層を介して導電性外被を被覆する工程と、加熱によりホットメルト層を溶融して芯材と導電性外被を接合する工程と、冷却によりホットメルト層を硬化させる工程と、長尺の所定箇所を切断する工程からなる電磁波シールドガスケットの製造方法において、
上記加熱工程後で冷却工程に至る前の段階に、電磁波シールドガスケットの外面に折れ皺吸収用の溝路を形成することを特徴とする電磁波シールドガスケットの製造方法である。
本発明3は、上記本発明1又は2において、折れ皺吸収用の溝路を複数本形成し、当該溝路の間隔を3〜15mmとすることを特徴とする電磁波シールドガスケットの製造方法である。
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、断面四角形状の電磁波シールドガスケットの左・右側面の両方に折れしわ吸収用の溝路を夫々複数本形成し、左右断面視において、左側面の溝路と右側面の溝路のガスケット底面からの高さを左右非対称に位置付けて形成することを特徴とする電磁波シールドガスケットの製造方法である。
(1)本発明では、ガスケットを切断する前に予めガスケットの外面に折れ皺吸収用の溝路を形成するため、ガスケットを所定寸法に切断する際に、切断刃の押圧力を上記溝路が吸収して不要の折れ皺の発生を防止できる。従って、ガスケットの切断面を規則的な乱れ(凹凸)のない平面に整えることができる。
この結果、本発明のガスケットを電子機器等に実装した場合、導電性外被などが不用意にはみ出して電気的に短絡することを防止できるとともに、筐体などに装着しても接触部位によるバラツキがないため、安定した導通性能を獲得できる。
さらに、折れ皺吸収用の溝路の形成においては、間隔を所定以上に広げて複数本の溝路を形成すると、乱れのない規則的な切断面を獲得する効率が増す(本発明4参照)。断面四角形状のガスケットの左右側面に非対称に溝路を形成した場合にも同様の促進効果がある(本発明5参照)。
従って、ガスケットを搬送するベルトコンベア上下間に加わる押圧力が増したり、或は、ガスケットの縦長度合が増して切断時に皺が発生し易い場合でも、本発明方法でガスケットを製造すると、切断面の乱れを良好に防止できる。
ガスケットの製造に際して、加熱工程の後に溝路を形成すると(本発明2参照)、爪、ヘラ、ローラなどの溝路形成用具を高温状態のガスケットに押し当てることになるため、多少深い溝路でも容易に形成できる利点がある。また、加熱後ではなくて冷却してから溝路を形成すると(本発明3参照)、形状が安定した状態のガスケットに溝路形成用具を押し当てるため、溝路を精度良く形成できる利点がある。
尚、本発明は単純スライス法でガスケットを製造する場合のみならず、連続発泡法で製造する場合にも適用できる。
(2)ガスケットを電子機器等に実装して押圧した場合、溝路のない従来のガスケットでは、不規則な変形の繰り返しによって部分的な破断や崩落を起こす危険がある。
これに対して、本発明方法で製造したガスケットの外面には長さ方向に沿って溝路が形成されるため、実装時にはこの溝路に沿って屈曲し、安定したクッション性能を発揮できることから、上記破断や崩落の恐れはない。
(3)本発明の製造方法を使用すると、従来の潰し切り切断機やスリ切り切断機をそのまま活用して、規則的で乱れのない状態でガスケットを切断できるため、特殊構造の切断機は不要になり、設備費用の増大を回避できる。
さらに、単一の生産ラインにより、ガスケットの成形工程から、溝路を形成させて切断する工程までを一貫して行なうことができるため、生産性を向上できる。
本発明は、ガスケットの切断面を規則的な乱れのない平面状に整えることを目的として、弾性を有する芯材を導電性外被で被覆した電磁波シールドガスケットを製造するに際して、長尺状のガスケットを所定寸法に切断する前に予めガスケットの外面に長さ方向に沿って折れ皺吸収用の溝路を形成することを特徴とする。
上記ガスケットの芯材は、ポリウレタンスポンジ、発泡ポリスチレンなどを代表例とする外、任意の材質による弾性発泡体ブロックを使用でき、単純スライス法、或は連続発泡法によって製造される。
従って、単純スライス法で電磁波シールドガスケットを製造する場合、基本的な製造工程は、芯材に接着剤層を介して導電性外被を被覆する成形工程と、接着剤層を加熱して芯材と導電性外被を接着する加熱工程と、切断工程とからなるか、或は、加熱工程を経ないで上記成形工程と切断工程の2工程からなり、要するに、加熱工程の後で、或は加熱工程を経ることなく、切断工程の前に上記折れ皺吸収用の溝路を形成する。また、連続発泡法の場合には、加熱処理の必要がないため、製造工程は上記成形工程と切断工程からなり、加熱工程を経ずに切断工程の前に折れ皺吸収用の溝路を形成する。
芯材の断面形状は長方形や正方形の四角形状を初め、円形、台形、D形、P形、L形などの外、任意の形状をとることができる。
上記導電性外被は基本的に織布、編布、不織布などの布帛に無電解メッキ、導電性塗料の塗工、導電性テープの貼付などを施した導電性布状物であり、特に、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル、レーヨン・アセテート、アラミド繊維などの合成繊維又は半合成繊維などの布帛に金属コート(メッキ、蒸着、スパッタリングなど)や導電性樹脂コートを施したものが好ましい。導電性金属には特に制限はないが、銅、銀、ニッケル、金、鉄、アルミニウムなどが挙げられ、銅が好ましい。
芯材を単純スライス法で製造する場合、この導電性外被の片面にはあらかじめ接着剤を塗工する。接着剤としては、ポリエステル系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、アクリル系を初めとする各種のホットメルト接着剤が好ましいが、粘着剤(感圧接着剤)やその他通常の接着剤を用いることもできる。
尚、前述したように、芯材を連続発泡法で製造する場合には、ホットメルトなどの接着剤層を設ける必要はない。
切断前の長尺状ガスケットの外面には予め折れ皺吸収用の溝路を形成する。
当該折れ皺吸収用の溝路は1本又は複数本をガスケットの長さ方向(即ち、ガスケットの長手方向)に向けて形成される。溝路の形成本数を複数本とする場合、溝路の間隔は3〜15mmが適当であり(本発明3参照)、5〜15mmが好ましい。適正範囲より間隔が狭いと製造過程で各溝路間に不要の皺を誘い込み、適正範囲より間隔が広くなると折れ皺の吸収効果が低減する恐れがある。
また、上記溝路の深さは0.1〜1.5mmが適当であり、0.5〜1.0mmが好ましい。溝路が浅過ぎると折れ皺の吸収効果が低減し、深過ぎると切断面に隙間が生じてガスケットの電磁波シールド効果を低下させる恐れがある。
当該溝路の断面形状は円弧状(半円状を含む)、U字状、V字状、四角形状、多角形状などの外、任意の形状にできる。
上記溝路を形成するための溝路形成用具としては、爪具、ヘラ具、或はローラ(例えば、裁縫に用いるようなルレット状の回転盤)などが好適である。
断面が四角形状のガスケットでは、ガスケットの左・右側面に形成する溝路の(ガスケット底面からの)高さは任意に形成でき、左・右両側面に同じ高さで対称的に形成しても良いが、ガスケットの切断面の乱れをより良好に防止する見地から、むしろ左右非対称とすることが好ましい(本発明4参照)。
即ち、ガスケットの左・右側面の両方に折れ皺吸収用の溝路を夫々複数本形成し、左右断面視において、左側面の溝路と右側面の溝路のガスケット底面からの高さを左右非対称に位置付けて形成することが好ましい。仮に、左右対称の溝路を形成した場合、上方から切断刃で押圧されたガスケットはその溝路の位置で左右から圧縮され、当該高さ位置の芯材の密度が増大するため、外側に向けて逆に反発力が生じて導電性外被に歪みを及ぼして不要の皺を誘い込む恐れがあることから、左右非対称に形成することが好ましい。
この左右非対称に溝路を形成するには、ガスケット底面に最も近い溝路の高さを左・右側面で異ならせ、且つ、左右で同じ間隔の溝路を形成することを初め、ガスケットの左・右側面で形成する溝路の本数を変えたり、溝路の間隔を左右で変化させても良い。
この場合、上述の通り、上方から下降する切断刃に対して溝路をガスケットの左右の側面に沿って形成していることから明らかなように、本発明では、溝路は、ガスケットの外面のうちの切断方向と長さ方向を含む平面に対して平行する方向に臨む側面に向けて形成される。
以上のように、本発明の電磁波シールドガスケットの製造方法は、切断工程の前に長尺状のガスケットの外面に折れ皺吸収用の溝路を形成することに特徴がある。
そこで、その製造工程を単純スライス法に基づいて具体的に説明する。
ガスケットの製造法の基本は冒述した従来法の通りであり、長尺状の芯材を導電性外被で被覆する成形工程と、導電性外被の内面に形成されたホットメルト層を介して芯材と導電性外被とを接合する加熱工程と、接合されたガスケットを冷却する冷却工程と、冷却したガスケットを所定長さに切断する切断工程とからなるが、本発明の製造法では、図6Aに示すように、上記加熱工程の後で、且つ冷却工程の前に、ガスケットの外面に長さ方向に沿って折れ皺吸収用の溝路を凹設する溝路形成工程が配置される(本発明2参照)。
従って、溝路形成は加熱工程の直後であり、ガスケットが高温状態のうちに長さ方向に沿って溝路が形成されることになる。
また、本発明のガスケットにおいては、図2、図4〜5でも明らかなように、芯材と導電性外被とは隙間を介さずに接合される。
本発明のガスケットの製造方法では、図6Bに示すように、加熱工程の直後に溝路形成工程を配置しても良いが、冷却工程の直後に溝路形成工程を配置しても良い。
前記加熱工程の直後に溝路形成工程を配置すると、ガスケットが高温の状態で溝路形成用具を侵入させるので、多少深い溝路でも形成が容易である。また、冷却工程の直後に配置すると、常温への温度降下によりガスケットの形状が安定した状態で、溝路形成用具を侵入させるので、精度良く溝路を形成できる。
尚、本発明のガスケットの製造方法は、単純スライス法に限らず、導電性外被上で芯材を連続形成する連続発泡法にも適用でき、この連続発泡法で製造した長尺紐状のガスケットを所定寸法に切断する前に折れ皺吸収用の溝路を形成しても良いことはいうまでもない。
本発明方法で製造されたガスケットは、切断面が規則的で乱れがない平面であるため、予期しない電気的な短絡事故をおこすことがなく、筐体などへの接触が安定しているため優れた導通性能を発揮できる。
また、このガスケットの外面に形成された長さ方向の溝路により、筐体などに実装する際には溝路に沿って安定して屈曲でき、好適なクッション機能を果すため、不規則な変形の繰り返しによって起きる部分的な破断や崩落がなくなる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。但し、本発明は下記の実施例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
図1は本発明の実施例1を示す電磁波シールドガスケットの斜視図、図2は同ガスケットの拡大正面図、図3は同ガスケットの拡大右側面図である。
図1〜図3に示すように、電磁波シールドガスケット1は芯材2と接着剤層4と導電性外被3から構成される。
上記芯材2はポリウレタン発泡体をスライサーでスライスして長尺紐状としたものであり、導電性外被3はポリエステルクロスに銅−ニッケル2層メッキを施した導電性布帛からなる。また、巻回された導電性外被3の両端部重ね合わせ部外面(底面)に両面粘着テープ5が貼り付けられる。
このガスケット1の製造方法を述べると次の通りである。
先ず、上記導電性外被3の片面にウレタン樹脂系ホットメルト層4を塗布し、長尺紐状の芯材2の外周にこの導電性外被3を内側にして胴巻状に巻き付けて、ガスケット1を成形した。
次いで、この芯材2と導電性外被3とを185℃に加熱し、ホットメルト層4を溶融して芯材2と導電性外被3を接合し、所定幅と所定高さの断面四角形状の長尺紐状ガスケット1を作製した。
次いで、上記加熱直後のガスケット1の左・右両側面に幅1.5mmの回転刃を有するルレットを押し当てて輪転させ、当該左・右側面の高さ方向の中央付近にガスケット1の長さ方向に沿って各2本の折れ皺吸収用の溝路6を凹設した。この溝路6はガスケットの底面7からの高さが左・右両側で同じ高さ位置になるように、間隔8mm、深さ1.0mmの条件で形成した。溝路6の断面形状は半円状である(図2〜3参照)。
次いで、接合された高温のガスケット1を空冷し、ホットメルト層4を硬化させて接合力を強固にした。
最後に、長尺状のガスケット1を潰し切り切断機(スーパーカッター)を用いて、約100mm/秒の速度で切断刃を下降させながら所定長さに切断し、製品としての電磁波シールドガスケット1を得た。切断は冒述した潰し切り方式で行った(従って、切断刃10の刃先は図11Bで示すような直線形状であった。但し、スリ切りではV字形状、或は片流れのレ字形状の刃先を選択する)。
また、本実施例1においては、四角形状断面の幅と高さ、或は切断長さを下表の通りに変化させて、4種類のガスケットA〜Dを製造した。
寸法(mm) ガスケットA ガスケットB ガスケットC ガスケットD
幅(W) 10 10 18 17
高さ(H) 18 18 23 17
切断長さ(L) 20 12 30 6
一方、図4はガスケット1の四角形状断面において、左右非対称で溝路6を形成した本発明の実施例2を示す。
即ち、本実施例2は前記実施例1と同様の方法で、ガスケット1の一側面の高さ方向の中央に1本と、他側面の高さ方向の中央付近に8mm間隔で2本の溝路6を凹設することにより、底面からの左右高さを変えて千鳥状の溝路を形成した。尚、溝路6の深さは1.0mmであった。
さらに、図5は上記実施例2と同様に左右非対称で、且つ、前記実施例1より溝路の間隔を狭く形成した本発明の実施例3を示す。
即ち、本実施例3は前記実施例1と同様の方法で、左・右両側面に3mm間隔で各5本、深さ1.0mmの溝路6を左右高さを変えて千鳥状に形成した。
尚、上記実施例1〜3では、加熱工程の直後に折れ皺吸収用の溝路を形成したが、冷却工程の後に溝路を形成しても差し支えない。
《切断性能評価試験例》
そこで、本発明方法で製造した実施例1〜3の各ガスケット(四角形断面形状や切断長さが異なる各ガスケットA〜Dからなる)を、溝路を形成せずに切断して得られた比較例1のガスケットに対比させながら、下記の基準により切断面の乱れ排除度合の優劣を評価した。
切断面の評価基準は次の通りである。
○:切断面は規則的な乱れのない平面に整っていた。
△:切断面に一部乱れがあった。
×:切断面に乱れがあり、ギザギザの鋸状を呈した。
また、上記比較例1はガスケットの両面共に溝路を形成しなかった以外は、前記実施例1と同様に処理して製造した。
下表はその試験結果である。
ガスケットA ガスケットB ガスケットC ガスケットD
実施例1 ○ ○ ○ ○
実施例2 ○ ○ ○ ○
実施例3 ○ △ ○ △
比較例1 × × × ×
上表によると、比較例1の従来方法では、切断の際に不規則な折れ皺が多数発生し、これに起因して切断面に不規則で大きな乱れ(凹凸)が発生した。
これに対して、実施例1〜2ではいずれも切断面は規則的な乱れのない平面状に整っていた。特に、ガスケットA〜Bでは、幅(W)に対して高さ(H)が大きい縦長の断面形状であるにも拘わらず、また、ガスケットDでは、切断長さ(L)がきわめて短いにも拘わらず、夫々切断面に全く乱れがなく、溝路形成の有効性が実証された。
一方、実施例3では溝路の間隔を3mmと短くしたために、比較例1に比べて切断面を整える優位性は明らかであったが、実施例1〜2に比べて切断面の乱れを防止する効果は後退した(特に切断長さが短い場合(ガスケットD)に有効性は後退し、ガスケットDより切断長さが長い場合でも、縦長傾向が大きい場合(ガスケットB)に後退した)。
この点から、ガスケットの大きさ、形状によっても異なるが、溝路の間隔は5〜15mm程度が好ましいことが裏付けられた。
本発明の実施例1を示す電磁波シールドガスケットの斜視図である。 同ガスケットの拡大正面図である。 同ガスケットの拡大右側面図である。 本発明の実施例2を示す図2の相当図である。 本発明の実施例3を示す図2の相当図である。 本発明のガスケットの製造工程図であり、図6Aは加熱工程の後に溝路を形成した場合、図6Bは冷却工程の後に溝路を形成した場合を示す図面である。 従来技術を示すガスケットの斜視図である。 従来技術における長尺ガスケットを切断する際の状態を示す概略説明図である。 従来技術を示す図3の相当図である。 従来技術のガスケットの製造工程図である。 切断刃の正面図であり、図11Aはスリ切り用、図11Bは潰し切り用の刃先の相当図である。
符号の説明
1…電磁波シールドガスケット、2…芯材、3…導電性外被、4…接着剤層、5…両面粘着テープ、6…折れ皺吸収用の溝路、9…切断部(面)、10…切断刃。

Claims (4)

  1. 長尺紐状で弾性を有する芯材に接着剤層を介して導電性外被を被覆する工程と、接着剤層を加熱して芯材と導電性外被を接着する加熱工程と、長尺のガスケットを所定寸法に切断する工程からなるか、或は、長尺紐状で弾性を有する芯材に接着剤層を介して又は介さないで導電性外被を被覆する工程と、長尺のガスケットを所定寸法に切断する工程からなる電磁波シールドガスケットの製造方法において、
    上記加熱工程の後で、或は加熱工程を経ずに、切断工程の前に、電磁波シールドガスケットの外面のうちの切断方向と長さ方向を含む平面に対して平行する方向に臨む側面に長さ方向に向けて折れ皺吸収用の溝路を1本又は複数本形成することを特徴とする電磁波シールドガスケットの製造方法。
  2. 長尺紐状で弾性を有する芯材にホットメルト接着剤層を介して導電性外被を被覆する工程と、加熱によりホットメルト層を溶融して芯材と導電性外被を接合する工程と、冷却によりホットメルト層を硬化させる工程と、長尺のガスケットを所定寸法に切断する工程からなる電磁波シールドガスケットの製造方法において、
    上記加熱工程後で冷却工程に至る前の段階に、電磁波シールドガスケットの外面に折れ皺吸収用の溝路を形成することを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドガスケットの製造方法。
  3. 折れ皺吸収用の溝路を複数本形成し、当該溝路の間隔を3〜15mmとすることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波シールドガスケットの製造方法。
  4. 断面四角形状の電磁波シールドガスケットの左・右側面の両方に折れしわ吸収用の溝路を夫々複数本形成し、左右断面視において、左側面の溝路と右側面の溝路のガスケット底面からの高さを左右非対称に位置付けて形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁波シールドガスケットの製造方法。
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