JP6044832B2 - 循環アダプタ - Google Patents

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Description

本発明は、浴槽へ湯張りする際に湯水の供給口として機能し、浴槽に貯留した湯水を熱源機との間で循環させる際には湯水の流入出口として機能する循環アダプタに関する。
従来、水道水は塩素消毒によって病原性微生物が殺菌され、飲用に供するにあたって十分な安全性が確保されている。その一方、水道水を風呂やシャワーで使用するとき、水道水に含まれる残留塩素を毛や皮膚表面から吸収してしまうと、無自覚のうちに髪や肌を痛めてしまうといわれている。
そこで、水道水の塩素を除去する機能を備えた浄水シャワーや、浴槽に溜めた湯水から塩素を除去するための入浴剤等が知られている。これらによると、使用者がシャワーや風呂を使用するとき、残留塩素によって髪や肌を痛めてしまう懸念がないので、好ましい。
しかしながら、このような浄水シャワーや入浴剤には、給湯器による自動湯張り動作と同時に塩素を除去できないという不満があった。
例えば、浄水シャワーによって塩素を除去した湯水を浴槽に貯留する場合、浄水シャワーから放水される湯水を手動で浴槽内へ供給する必要があり、給湯器の自動湯張り機能を利用して湯張りをすることができない。そのため、湯張り動作が手間である。また、入浴剤によって浴槽の湯水から塩素を除去する場合は、浴槽に湯張りをした後に別途入浴剤を投入する必要があり、手間である。
そこで、このような問題を解決するための技術として、特許文献1に開示された浴槽給湯水改質システムがある。特許文献1に開示された浴槽給湯水改質システムは、給湯器と浴槽とを連結する配管の途中部分に改質剤を内蔵した改質機能部を設けている。さらに、改質機能部を迂回して給湯器と浴槽とを連結する配管を設けている。そして、電動弁又は電磁弁を制御することで、改質機能部を通過して湯水が流れる流路と、改質機能部を迂回して湯水が流れる流路とを切替え可能となっている。
この特許文献1に開示された浴槽給湯水改質システムでは、自動湯張りを実施するとき、浴槽へ向かって流れる湯水が改質機能部を通過するようにしている。このことにより、自動湯張りを実行するだけで、塩素を除去した湯水を浴槽に貯留させることができる。
また、特許文献1に開示された浴槽給湯水改質システムでは、浴槽に貯留した湯水を追い焚きするとき、浴槽側と給湯器側の間を流れる湯水が改質機能部を通過しないようにしている。このことにより、浴槽内の水にゴミ等の異物が混入していても、その異物が改質機能部に入り込んでしまうことがなく、改質機能部でつまりが生じてしまうことがない。また、異物が改質機能部に入り込んで内部に残留し、自動湯張りを実施するときに浴槽へ流れ出てしまうこともない。
特開2001−173973号公報
しかしながら、特許文献1に開示された浴槽給湯水改質システムでは、改質機能部を配管経路の中途部分に組み込むため、給湯器の導入時に設置工事を行うとき、作業者は特殊な配管接続工程を実施せねばならず、手間がかかる。また、給湯器と浴槽の間の配管経路が複雑化するので好ましくない。
また、改質機能部に内蔵された改質剤を交換するとき、使用者が簡単に交換できないという問題がある。すなわち、給湯器と浴槽の間に位置する配管は、必ずしも作業しやすい位置に配されているわけではなく、奥まった場所を延びていることが多い。そのため、交換作業を実施し難い場合が多い。また、給湯器と浴槽の間に延びる配管を作業し易い位置に設けることも考えられるが、給湯器の設置位置、浴槽の設置位置、配管を延ばす位置等は、建物の構造等に起因して制約を受けることが多いので、汎用的ではない。
そこで本発明は、このような従来技術の問題に鑑み、自動湯張りに伴う湯水の改質を容易且つ確実に実施可能であり、改質剤を容易に交換可能な技術を提供することを課題とする。
本発明者は、上記した課題を解決するために鋭意研究し、本発明を完成した。上記した課題を解決するための本発明は、以下のとおりである。
請求項1に記載の発明は、浴槽に取り付けられ、熱源機を経由した湯水を前記浴槽に供給する際の供給経路、及び/又は前記浴槽内の湯水を前記熱源機との間で循環させる際の循環経路の一部となる循環アダプタであって、内部には、前記浴槽側へ流れる湯水を改質する改質機能部が設けられており、前記改質機能部には、内部に改質剤を充填可能な改質手段が配され、前記浴槽側から前記熱源機側へ流れる湯水が前記改質機能部を通過することなく流れると共に、前記改質手段は、前記浴槽の内部側から前記改質機能部に導入可能及び前記改質機能部から前記浴槽の内部側に排出可能となっていることを特徴とする循環アダプタである。
本発明者らは、このような構造の循環アダプタが上記した課題の解決に最適であることを見出した。
すなわち、本発明の循環アダプタは、内部に改質機能部が設けられており、浴槽側へ流れる湯水を改質することが可能となっている。そのため、循環アダプタを取り付けるだけで浴槽に供給する湯水の改質が可能となり、熱源機と浴槽の間で延びる配管経路を改変する必要がなく、熱源機と浴槽の間の配管経路が複雑化してしまうことがない。
また、本発明の循環アダプタは、浴槽側から前記熱源機側へ流れる湯水が改質機能部を通過することなく流れる構造となっている。そのため、浴槽に貯留した湯水を追い焚きする場合において、浴槽から流れた湯水が改質機能部を通過することがない、したがって、浴槽内の水にゴミ等の異物が混入していても、その異物が改質機能部に入り込んでしまうことがない。
そして、本発明の循環アダプタでは、改質手段が浴槽内部側から改質機能部に導入可能であり、また、改質手段が改質機能部から浴槽内部側に排出可能となっている。つまり、循環アダプタ内に配された改質手段を浴槽内部側から交換できる構成となっている。したがって、作業者は、改質手段の交換作業を実施するとき、開放された空間である浴槽内部を作業のための空間として利用できる。すなわち、作業者は、広い空間で改質手段の交換作業を実施できるため、交換作業を容易に実施できる。
ところで、循環アダプタの内部には、浴槽内の湯水を熱源機側へ流すためのアダプタ内戻り流路と、熱源機で加熱した湯水を浴槽に戻すためのアダプタ内往き流路をそれぞれ形成する場合がある。この場合、浴槽内の湯水を熱源機との間で循環させるにあたり、アダプタ内戻り流路では熱源機側へ向かって湯水を流し、アダプタ内往き流路では浴槽側へ向かって湯水を流すこととなる。
このような循環アダプタでは、空の浴槽へ湯水を供給する湯張り動作を実施するとき、いち早く湯張りを完了するという目的のため、アダプタ内戻り流路とアダプタ内往き流路の双方を浴槽へ湯水を供給するために使用する場合がある。すなわち、アダプタ内戻り流路とアダプタ内往き流路のそれぞれで浴槽側へ向かって湯水を流す場合がある。
つまり、循環アダプタでは、浴槽内の湯水を熱源機との間で循環させる場合と、空の浴槽へ湯水を供給する場合とでアダプタ内戻り流路を流れる湯水の方向が異なる場合がある。
ここで、湯水の流れ方向が状況によって可変するアダプタ内戻り流路側に改質機能部を設ける場合について考える。
この場合、湯張り動作においては、アダプタ内戻り流路を流れる湯水が改質機能部を通過する必要がある。すなわち、改質機能部を通過させることで改質した湯水を浴槽へ供給する必要がある。対して、浴槽の湯水を循環加熱する場合には、アダプタ内戻り流路を流れる湯水が改質機能部を通過しないことが望ましい。すなわち、すでに浴槽に貯留した湯水を循環加熱する場合、湯水を改質する必要はない。加えて、浴槽の湯水にゴミ等の異物が混入していた場合、この湯水が改質機能部を通過するとゴミ等が改質機能部に悪影響を及ぼすおそれがあるので望ましくない。
かかる知見に基づき提供される請求項2に記載の発明は、前記浴槽内の湯水を前記熱源機側へ流すための経路の一部を形成するアダプタ内戻り流路と、当該アダプタ内戻り流路から分岐して前記浴槽側に開かれた開口まで延びる分岐流路とが内部に形成されており、前記改質機能部は、前記分岐流路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の循環アダプタである。
かかる構成では、アダプタ内戻り流路と、アダプタ内戻り流路から分岐して延びる分岐流路が形成されており、この分岐流路に改質機能部を設けられている。
このような構成とすると、湯張り動作を実施する場合には、下流側で分岐する分岐流路にも湯水が流入することとなり、改質した湯水が浴槽へ供給されることとなる。
対して、浴槽の湯水を循環加熱する場合には、アダプタ内戻り流路の内部では負圧となる熱源機側へ向かって湯水が流れることとなる。そのため、アダプタ内戻り流路の中途部分から浴槽側まで延びる分岐流路には、湯水が流れこむことはない。
以上のことから、本発明によると、比較的に簡単な構造で浴槽水の改質機能部への浸入を阻止できる。
請求項3に記載の発明は、前記アダプタ内戻り流路と、前記分岐流路には逆止弁が設けられており、規定の方向でない方向への湯水の流れが阻止されることを特徴する請求項2に記載の循環アダプタである。
かかる構成によると、浴槽水の改質機能部への浸入をより確実に阻止できる。
請求項4に記載の発明は、前記アダプタ内戻り流路のうち、前記浴槽内の湯水の流入口となる部分に抗菌フィルタ部が設けられており、前記抗菌フィルタ部によって殺菌された湯水が前記アダプタ内戻り流路に流入することを特徴とする請求項2又は3に記載の循環アダプタである。
かかる構成によると、循環アダプタ内部のアダプタ内戻り流路、延いては、この流路に連なる流路に浴槽内から流入する湯水を殺菌された湯水とすることができる。このため、アダプタ内戻り流路や、アダプタ内戻り流路に連なる流路での雑菌の繁殖を防止できる。
請求項5に記載の発明は、前記改質機能部又は前記改質機能部に連なる部分には、蓋部が取り付けられており、前記蓋部を取り外した状態とすることで、前記改質手段が前記改質機能部に導入可能及び前記改質機能部から排出可能となるものであり、前記蓋部が抗菌材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の循環アダプタである。
かかる構成によると、改質機能部又は改質機能部に連なる部分での雑菌の繁殖を防止できる。
請求項6に記載の発明は、前記アダプタ内戻り流路と連結する外部の配管に、金属イオンを放出して配管内を流れる湯水を殺菌するイオン放出装置を設けた状態で使用することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の循環アダプタである。
アダプタ内戻り流路と連なる配管内での雑菌の繁殖を防止するための構成は、このような構成であってもよい。
請求項7に記載の発明は、前記改質剤は水溶性であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の循環アダプタである。
かかる構成によると、循環アダプタの内部に複数の流路を形成する場合において、全ての流路に改質機能部を設けることなく、自動湯張りに伴う湯水の改質を実施できる。
例を挙げて具体的に説明すると、複数の流路のうちの一つにのみ改質機能部を設けて自動湯張りを実施した場合、改質機能部を設けた流路を介して浴槽に供給される湯水は改質された湯水となるが、他の流路を介して浴槽に供給される湯水は改質されていない湯水となる。ここで、改質剤が水溶性である場合、改質機能部を設けた流路を介して浴槽に供給される湯水は、改質剤が溶け込んだ湯水となる。このため、改質剤が溶け込んだ湯水と、他の流路から供給された改質されていない湯水が浴槽の内部で混ざり合うこととなり、浴槽に供給された時点で改質されていない湯水が改質されることとなる。したがって、全ての流路に改質機能部を設けることなく、自動湯張りに伴う湯水の改質が可能となる。
本発明の循環アダプタは、内部に改質機能部が設けられており、取り付けるだけで浴槽に供給する湯水の改質が可能になるので、湯水の改質を容易に実施できる。
また、本発明の循環アダプタは、浴槽側から前記熱源機側へ流れる湯水が改質機能部を通過することなく流れる構造となっており、浴槽内にゴミ等の異物が含まれていたとしてもこの異物が改質機能部に浸入することがない。このため、ゴミ等が改質機能部に接触することに起因する問題の発生を防止できる。
さらに、本発明の循環アダプタは、循環アダプタ内に配された改質手段を浴槽内部側から交換できる構成となっており、浴槽内部を交換作業のための空間として利用できる。このため、改質手段の交換を簡単に実施可能であり、交換作業の手間を軽減できる。
本発明の第1実施形態に係る循環アダプタを備えた給湯システムを示す作動原理図である。 図1の循環アダプタを示す分解斜視図である。 図1の循環アダプタを示す斜視図である。 図1の循環アダプタの内部構造を示す説明図である。 図1の循環アダプタの内部構造を示す説明図であり、落とし込み運転時の湯水の流れを示す。 図1の循環アダプタの内部構造を示す説明図であり、追い焚き運転時の湯水の流れを示す。 本発明の第2実施形態に係る循環アダプタの内部構造を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る循環アダプタの内部構造を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態にかかる循環アダプタ15を備えた風呂給湯システムについて詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また以下の説明において、上下左右の位置関係については特に断りのない限り通常の配置状態を基準として説明する。
第1実施形態の風呂給湯システムは、図1で示されるように、熱源機1と、循環アダプタ15を一体に取り付けた浴槽16とを有しており、これらが配管を介して連結された状態となっている。
熱源機1は、図1に示すように、筐体2の内部に燃焼部3と、燃焼部3に燃焼用の空気を供給する送風機4と、主に顕熱を回収する一次熱交換器5と、主に潜熱を回収する二次熱交換器6(熱交換器)とを備えた所謂潜熱回収型と称されるものである。
この熱源機1は、給湯系統10、風呂落とし込み系統11、風呂系統12の各系統を備えている。ここで、給湯系統10では、湯水を給湯栓(図示せず)から出湯させる一般給湯運転を実施可能となっている。また、風呂落とし込み系統11では、浴槽16へ湯水を注湯する落とし込み運転を実施可能となっている。さらにまた、風呂系統12では、浴槽16の湯水を循環させて適宜加熱する追い焚き運転を実施可能となっている。
燃焼部3は、バーナ3aによって外部から供給される燃料ガスを燃焼し、燃焼ガスを生成可能となっている。
送風機4は、内部に図示しないモータと羽根車を内蔵し、燃焼部3のバーナ3aの燃焼状態に応じて回転数を変化させ、送風量及び送風圧を調整可能となっている。
一次熱交換器5は、公知の気・液熱交換器であって、燃焼部3より燃焼ガスの流れ方向下流側に配置されている。この一次熱交換器5は、主要部分が銅製であり、内部に湯が流れるフィンアンドチューブ式の熱交換器である。
二次熱交換器6は、公知の気・液熱交換器であって、一次熱交換器5において回収しきれなかった燃焼ガスの熱エネルギーを回収する部分であり、一次熱交換器5より燃焼ガスの流れ方向下流側に配置されている。この二次熱交換器6は、箱状体の内部に湯水が流れる配管(図示せず)を内蔵して形成されるものであり、この配管の原料に耐腐食性が高いステンレス鋼等を採用することで、一次熱交換器5と比べて耐腐食性に優れた構造となっている。
次に、熱源機1の各系統について詳細に説明する。
給湯系統10は、入水管20と、出湯管21と、バイパス管22と、一般給湯管23とを備えている。
入水管20は、図示しない給水源から供給される湯水を二次熱交換器6及び一次熱交換器5(以下単に熱交換器とも称す)に流すための配管である。
出湯管21は、湯水の流れ方向下流側で一般給湯管23と、風呂落とし込み系統11の風呂落とし込み管25とに分岐している。すなわち、一般給湯管23及び風呂落とし込み管25に湯水を供給するものである。このとき、出湯管21の一般給湯管23と風呂落とし込み管25に分岐している部分には、出湯流量調整弁26が設けられており、一般給湯管23及び風呂落とし込み管25に流れる湯水の流量を調整可能となっている。
バイパス管22は、入水管20と出湯管21と結んで熱交換器をバイパスする配管である。
一般給湯管23は、熱交換器を通過した湯水をシャワーやカラン等の給湯栓(図示せず)に供給するものである。
風呂落とし込み系統11は、風呂落とし込み管25と、風呂系統12に属する配管により、外部の給水源から浴槽16へ連なる流路(供給経路)を形成している。
風呂落とし込み管25は、上述した出湯管21と、風呂系統12の風呂戻り管33とを接続するものである。また、この風呂落とし込み管25には、上流側から、落とし込み用流量センサ28、注湯電磁弁29、逆止弁等によって構成される逆流防止装置30が設けられている。
風呂系統12は、図1で示されるように、浴槽16を含む循環流路(循環経路)を形成する風呂戻り管33と、風呂往き管34とを備えている。
風呂戻り管33は、浴槽16と熱交換器の間で延びる配管であり、筐体2の内部を延びる筐体内戻り管33aと、筐体2と循環アダプタ15の間を延びる筐体外戻り管33bとが連通した状態となっている。そして、この風呂戻り管33により、浴槽16側から熱交換器側へ湯水を戻すことが可能となっている。
筐体内戻り管33aには、渦巻きポンプ38、追い焚き用流量スイッチ39、追い焚き流入側水温センサ40がそれぞれ設けられている。
風呂往き管34は、浴槽16と熱交換器の間で延びる配管であり、筐体2の内部を延びる筐体内往き管34aと、筐体2と循環アダプタ15の間を延びる筐体外往き管34bとが連通した状態となっている。そして、この風呂往き管34により、熱交換器側から浴槽16側に湯水を送りだすことが可能となっている。
これら風呂戻り管33と風呂往き管34とは、筐体2の内部において熱交換器を介して連続しており、浴槽16を含む循環流路を形成している。
次に、本実施形態の熱源機1が実施可能な各種動作について詳細に説明する。
本実施形態の熱源機1は、上記したように、一般給湯運転、落とし込み運転、追い焚き運転を実施可能となっている。
[一般給湯運転]
図示しない給湯栓等が操作されて出湯要求があると、図示しない給水源から供給された湯水が入水管20を流れ、二次熱交換器6及び一次熱交換器5を経て加熱されて、出湯管21へ出湯される。また出湯管21では、二次熱交換器6及び一次熱交換器5を経て加熱された湯水と、バイパス管22を通過した湯水とが混合されることとなる。そして、この混合された湯水が一般給湯管23へと出湯され、一般給湯管23から給湯栓(図示せず)へと供給される。
[落とし込み運転]
図示しないリモコン等で落とし込み運転が要求されると、風呂落とし込み系統11の注湯電磁弁29が開いた状態となる。そして、上述した一般給湯運転と同様に、二次熱交換器6及び一次熱交換器5で加熱された湯水が出湯管21を流れる。さらに、加熱された湯水は、出湯管21から風呂落とし込み管25へと流入し、風呂戻り管33へと至る。ここで、風呂戻り管33へと流入した湯水は、その一部が浴槽16側へ流れ、他の一部が熱交換器(二次熱交換器6及び一次熱交換器5)側へ流れる。そして、熱交換器側へ流れた湯水は、風呂往き管34へ流れ、風呂往き管34から浴槽16側へ流れる。つまり、風呂戻り管33と風呂往き管34のそれぞれから浴槽16側へと湯水が流れる。
より詳細には、風呂戻り管33と風呂往き管34から、循環アダプタ15の内部に形成される異なる流路(詳しくは後述する)に湯水がそれぞれ流入し、この循環アダプタ15の内部を通過した後に、浴槽16に落とし込まれることとなる。
[追い焚き運転]
図示しないリモコン等で追い焚き運転が要求されると、渦巻きポンプ38が駆動され、浴槽16内の湯水が循環アダプタ15の内部通路(詳しくは後述する)を経て風呂戻り管33に流入し、二次熱交換器6及び一次熱交換器5へと至る。そして、湯水は、二次熱交換器6及び一次熱交換器5を通過する際に加熱され、風呂往き管34、循環アダプタ15の内部通路(詳しくは後述する)を経て浴槽16に戻される。
ところで、本実施形態の風呂給湯システムでは、落とし込み運転を実施するとき、加熱した湯水が循環アダプタ15の内部通路(詳しくは後述する)を通過した後、浴槽16に供給される構造となっている。ここで、循環アダプタ15の内部には、脱塩素用カートリッジ45(改質手段)が設けられており(図1では図示せず)、湯水を改質可能な構造となっている。このため、落とし込み運転時に湯水を改質し、湯水に含まれる残留塩素を除去(中和)してから、浴槽16に供給することができる。
本実施形態の特徴的な部分である循環アダプタ15につき、以下で詳細に説明する。
循環アダプタ15は、図2で示されるように、フィルタ部49、アダプタ本体50、固定部51、止水部材52、ハウジング部53を有しており、これらを一体に組み立てることで形成されている。
フィルタ部49は、外形が横倒しした有底円筒状となっており、略円筒状の本体部49aと、略円板状の前側壁部49bとが一体に形成されている。
本体部49aの外周面のうち、下方側に位置する部分には、本体部49aを部材厚方向に貫通すると共に、周方向に延びる湯水排出用開口49cが設けられている。より具体的には、フィルタ部49には2つの湯水排出用開口49c(一方の湯水排出用開口49cについては図示せず)が設けられており、いずれも下方側に位置するものであって、それぞれ周方向に間隔を空けて配されている。
前側壁部49bは、フィルタ部49の前端面を形成する部分である。この前側壁部49には、前側壁部49bを厚さ方向に貫通する微小孔が多数設けられており、この微小孔によって網構造が形成されている。なお、この前側壁部49bでは、その略全域に亘って網構造が形成されている。
また、この前側壁部49bには、中心部分よりやや上側に、前側壁部49bを部材厚方向に貫通する蓋部露出孔49dが設けられている。
アダプタ本体50は、前端よりもやや後方に位置する部分にフランジ部50bが形成されており、このフランジ部50bよりも前側に柱状部50aが設けられている。
柱状部50aは、外形が円柱体を横倒ししたような形状であり、その前端面にカートリッジ挿入口58と、湯水吸入口59が形成されている。
また、フランジ部50bの側面であり、下方側に位置する部分には、湯水排出口60が形成されている。より具体的には、フランジ部50bには2つの湯水排出口60(一方の湯水排出口60については図示せず)が設けられており、いずれも下方側に位置するものであって、それぞれ周方向に間隔を空けて配されている。
これらカートリッジ挿入口58、湯水吸入口59、湯水排出口60は、いずれもアダプタ本体50の内部空間と連続するものであり、内部空間の異なる部分とそれぞれ連通した状態となっている(詳しくは後述する)。
また、アダプタ本体50は、カートリッジ挿入口58から脱塩素用カートリッジ45を挿通し、カートリッジ挿入口58を蓋部46で閉塞した状態で使用する。
脱塩素用カートリッジ45は、内部に図示しない改質剤を充填して使用する。なお、特に限定されるものではないが、本実施形態では、改質剤としてアスコルビン酸粉末を使用している。
固定部51とハウジング部53は、いずれも前端側にフランジ部分を有する円筒状の部分であり、浴槽16の浴槽壁55にアダプタ本体50を固定するための部材である。
なお、止水部材52は、公知のОリングと同様のものである。
続いて、循環アダプタ15の組み立て構造及び浴槽壁55に対する固定構造について説明する。
アダプタ本体50を浴槽壁55に固定するとき、図2で示されるように、浴槽壁55の外側にハウジング部53を配し、内側に固定部51を配した状態とする。そして、浴槽壁55の内側から固定部51をハウジング部53に内嵌した状態とする。このことにより、固定部51のフランジ部分と、ハウジング部53のフランジ部分とで浴槽壁55を挟み込んだ状態で、固定部51とハウジング部53とが浴槽壁55に取り付けられた状態となる。
このとき、固定部51のフランジ部分の後端面と浴槽壁55の内側面の間と、ハウジング部53のフランジ部分の前端面と浴槽壁55の外側面の間には、止水部材52がそれぞれ配された状態となる。
そして、固定部51とハウジング部53とが浴槽壁55に取り付けられた状態で、アダプタ本体50を固定部51に組み付けた状態とする。より具体的には、ネジ、釘、ボルトといった締結部材54を介してアダプタ本体50を固定部51に固定した状態とする。
さらに、アダプタ本体50の前面側からフィルタ部49を取り付けた状態とする。このことにより、図3で示されるように、循環アダプタ15が組み立てられ、さらに浴槽16の浴槽壁55に一体に固定された状態となる。
このとき、フィルタ部49の蓋部露出孔49dから蓋部46が露出した状態となる。すなわち、アダプタ本体50の前端側の部分では、湯水吸入口59(図2参照)がフィルタ部49によって覆われ、カートリッジ挿入口58を閉塞する蓋部46が外部に露出した状態となる。また、アダプタ本体50に形成された湯水排出口60(図2参照)と、フィルタ部49に形成された湯水排出用開口49cとが内外で重なった状態となり、一体の連通孔を形成する。
続いて、循環アダプタ15の内部構造について説明する。
循環アダプタ15の内部には、図4で示されるように、風呂戻り管33(図1参照)と接続するためのアダプタ内戻り流路64と、風呂往き管34(図1参照)と接続するためのアダプタ内往き流路65とが形成されている。このアダプタ内戻り流路64と、アダプタ内往き流路65とはそれぞれ独立した流路となっており、各流路を流れる湯水が循環アダプタ15の内部で混ざり合うことのない構造となっている。
また、循環アダプタ15の内部には、アダプタ内戻り流路64の中途から分岐される分岐流路66が形成されている。
アダプタ内戻り流路64は、湯水吸入口59と連なる流路であり、浴槽16側に位置する端部には湯水吸入口59が位置しており、他方端部には外部に向かって開口する熱源機側開口69が位置している。すなわち、アダプタ内戻り流路64は、湯水吸入口59から熱源機側開口69までの間を延びる流路となっている。
ここで、湯水吸入口59の近傍、すなわち、アダプタ内戻り流路64の浴槽16よりの端部には、逆止弁72が設けられている。そして、アダプタ内戻り流路64の内部から湯水吸入口59を介して浴槽16の内部へ湯水が流れないようになっている。
分岐流路66は、湯水排出口60と連なる流路であり、アダプタ内戻り流路64の中途部分から湯水排出口60までの間を延びる流路となっている。そして、分岐流路66のうち、アダプタ内戻り流路64の内部に向けて開放された内側開口74と、湯水排出口60の近傍には、それぞれ逆止弁72が設けられている。すなわち、分岐流路66の両端部分には、それぞれ逆止弁72が設けられている。
なお、図面(図4乃至図6)では、作図の都合上、分岐流路66と連なる湯水排出口60(湯水排出口60のうちの一方)を上側に配しているが、実際は、上記したように湯水排出口60はいずれも下方側に位置している。
このため、分岐流路66側からアダプタ内戻り流路64側へは湯水が流れない構造になっており、さらに、浴槽16の湯水が湯水排出口60を介して分岐流路66に流れ込まない構造となっている。別言すると、分岐流路66は、アダプタ内戻り流路64側から湯水排出口60に向かって湯水が流れる構造となっており、湯水排出口60側からアダプタ内戻り流路64に向かって湯水が流れない構造となっている。
さらに、分岐流路66は、その一部分が拡径され、脱塩素用カートリッジ45を収納するための収納空間75が形成されている。そして、収納空間75に脱塩素用カートリッジ45を収納することにより、この収納空間75が分岐流路66を流れる湯水を改質するための改質機能部として作用する(詳しくは後述する)。
また、収納空間75は、カートリッジ挿入口58と連なる空間となっている。そして、蓋部46を取り外すと、収納空間75が外部と連続した状態となる。このことにより、浴槽16側から脱塩素用カートリッジ45を収納空間75に挿入することが可能であり、また、収納空間75から脱塩素用カートリッジ45を取り出すことが可能となる。
より詳細に説明すると、循環アダプタ15は、図3で示されるように、浴槽16の内側に位置した状態で使用されるものである。そのため、使用者は、浴槽16側から蓋部46を取り外し、脱塩素用カートリッジ45(図3では図示せず)の交換作業を実施することができる。つまり、浴槽16の内側に形成される開放された空間に蓋部46を露出させることにより、脱塩素用カートリッジ45の交換作業を実施するための空間を広く確保できるので、脱塩素用カートリッジ45の交換作業を容易に実施できる。
アダプタ内往き流路65は、図4で示されるように、湯水排出口60と連なる流路である。そして、浴槽16側に位置する端部には湯水排出口60が位置しており、他方端部には外部に向かって開口する熱源機側開口70が位置している。すなわち、アダプタ内往き流路65は、熱源機側開口70から湯水排出口60までの間を延びる流路となっている。
さらに、落とし込み運転、追い焚き運転をそれぞれ実施したときの循環アダプタ15内における湯水の流れについて説明する。
落とし込み運転を実施する際、図5で示されるように、アダプタ内戻り流路64の熱源機側開口69と、アダプタ内往き流路65の熱源機側開口70からそれぞれ加熱された湯水が流入する。
このとき、アダプタ内戻り流路64に流入した湯水は、分岐流路66へと流入し、湯水排出口60から浴槽16へと供給される。ここで、上述したように、分岐流路66には脱塩素用カートリッジ45が配されている。そのため、分岐流路66を通過する湯水に脱塩素用カートリッジ45に充填された充填剤が溶け出すこととなり、分岐流路66を通過する湯水が改質されることとなる。別言すると、分岐流路66の中途部分が湯水を改質するための改質機能部として作用する。
また、アダプタ内往き流路65に流入した湯水は、そのまま湯水排出口60から浴槽16へと供給される。
そして、分岐流路66を経て浴槽16に供給された湯水と、アダプタ内往き流路65を経て浴槽16に供給された湯水とが浴槽16の内部で混ざり合う。つまり、充填剤が溶け出した湯水が、充填剤を含まない湯水によって希釈されることとなる。しかし、浴槽16に貯留した湯水に含まれる残留塩素を除去するためには、浴槽16に貯留する湯水全体量に対して充填剤が所定量以上溶け出せばよい。そのため、充填剤が溶け出した湯水と、充填剤を含まない湯水とが混ざり合っても、浴槽16に貯留した湯水から残留塩素を除去することができる。
以上のことから、本実施形態の循環アダプタ15によると、落とし込み運転を実施するだけで、残留塩素を除去した湯水で湯張りすることが可能となる。
また、追い焚き運転を実施した場合、図1、図6で示されるように、浴槽16に貯留した湯水が湯水吸入口59からアダプタ内戻り流路64へと流入し、熱源機側開口69から風呂戻り管33へと流れる。そして、加熱された湯水が風呂往き管34からアダプタ内往き流路65へと流入し、湯水排出口60から浴槽16へと流入する。
このとき、図6で示されるように、アダプタ内戻り流路64に流入した湯水は、負圧となっている熱源機側開口69側へと流れ、分岐流路66に流入することはない。すなわち、本実施形態の循環アダプタ15は、追い焚き運転の実施時にアダプタ内戻り流路64を流れる湯水が分岐流路66に流入しない構造となっている。このため、浴槽16に貯留した湯水に異物(例えば、ゴミや髪等)が混入していたとしても、異物の収納空間75への浸入、延いては異物の脱塩素用カートリッジ45への付着を防止できる。したがって、脱塩素用カートリッジ45で異物によるつまりが生じたり、落とし込み運転の実施時に改質された湯水と共に異物が浴槽16へと流れ出すといった問題の発生を防止できる。
ところで、本実施形態では、落とし込み運転時に循環アダプタ15の内部で湯水に含まれる残留塩素を除去している。そのため、熱源機1と循環アダプタ15の間で延びる配管(風呂戻り管33、風呂往き管34)の内部で残留塩素を除去する場合とは異なり、配管内での雑菌の繁殖を防止することができる。
具体的に説明すると、循環アダプタ15の上流側、例えば、熱源機1側から循環アダプタ15側へ延びる配管の中途部分で残留塩素を除去した場合、配管内では、残留塩素を除去した位置から循環アダプタ15までの間を残留塩素を除去した湯水が流れることとなる。
ここで、残留塩素を除去した湯水は、髪や肌に悪い影響を及ぼす恐れがない反面、殺菌成分が除去されているので、雑菌が繁殖しやすくなってしまう。したがって、配管のうちで残留塩素を除去した湯水が流れる部分は、雑菌が繁殖する可能性が高くなってしまう。
これに対し、本実施形態では、循環アダプタ15の内部で湯水に含まれる残留塩素を除去している。つまり、熱源機1と循環アダプタ15の間で延びる配管(風呂戻り管33、風呂往き管34)を通過した湯水に対し、残留塩素の除去を実施している。別言すると、落とし込み運転時に熱源機1と循環アダプタ15の間で延びる配管(風呂戻り管33、風呂往き管34)を流れる湯水は、塩素によって殺菌された湯水となる。したがって、落とし込み運転時にこれらの配管内を残留塩素を除去した湯水が流れることがなく、雑菌の繁殖を防止できる。
上記した実施形態では、アダプタ内戻り流路64の中途部分から湯水排出口60までの間を延びる分岐流路66を内部に形成した循環アダプタ15の例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、図7で示されるように、蓋部146に湯水排出口160を設け、アダプタ内戻り流路64の中途部分から蓋部146の湯水排出口160まで延びる分岐流路166を有する循環アダプタ115を採用してもよい。
このような、本発明の第2実施形態の循環アダプタ115につき、以下で詳細に説明する。なお、上記した第1実施形態と同様の部分については、同じ符号を付して説明を省略するものとする。
本実施形態の循環アダプタ115の内部には、脱塩素用カートリッジ45を収納するための収納空間175が形成されている。この収納空間175は、両端部のみが外部に開放され、他の部分が閉塞された空間となっている。そして、収納空間175の片側端部は、アダプタ内戻り流路64の中途部分と連なっており、アダプタ内戻り流路64との境界となる部分の近傍に逆止弁72が設けられている。対して、収納空間175の他方側端部は、カートリッジ挿入口58を介して外部に開放された状態となっている。
本実施形態の循環アダプタ115もまた、蓋部146をカートリッジ挿入口58に取り付けて使用する。
ここで、蓋部146には、内部を延びる蓋部内流路101が設けられている。この蓋部内流路101は、蓋部146を厚さ方向に貫通して延びる流路であって、蓋部146がカートリッジ挿入口58に取り付けられたときに収納空間175の内部と外部を連通する流路となる。そして、この蓋部内流路101の長手方向の端部のうち、蓋部146の取り付け時に外側に位置する端部が湯水排出口160となる。また、蓋部内流路101には、湯水排出口160の近傍に逆止弁72が設けられている。
そして、蓋部146を取り外した状態においては、収納空間175が外部に大きく露出した状態となり、脱塩素用カートリッジ45の交換が実施可能となる。
対して、蓋部146を取り付けた状態では、収納空間175と蓋部内流路101とが連続した状態となり、分岐流路166が形成されることとなる。ここで、分岐流路166のうち、アダプタ内戻り流路64の近傍と、外側端部近傍には、それぞれ逆止弁72が設けられている。このことから、分岐流路166側からアダプタ内戻り流路64側へは湯水が流れない構造になっており、さらに、浴槽16の湯水が蓋部内流路101を介して収納空間175に流れ込まない構造となっている。つまり、分岐流路166は、アダプタ内戻り流路64側から湯水排出口160側に向かって湯水が流れる構造となっており、湯水排出口160側からアダプタ内戻り流路64に向かって湯水が流れない構造となっている。
以上のことから、本実施形態の循環アダプタ115を採用した給湯システムで落とし込み運転を実施すると、アダプタ内戻り流路64に流入した湯水が分岐流路166へと流入し、脱塩素用カートリッジ45に充填された充填剤によって改質され、湯水排出口160から浴槽16へと供給される。そして、分岐流路166を経て浴槽16に供給された湯水と、アダプタ内往き流路65を経て浴槽16に供給された湯水とが浴槽16の内部で混ざり合い、浴槽16に貯留した湯水から残留塩素が除去される。このことにより、落とし込み運転を実施するだけで、残留塩素を除去した湯水で湯張りすることが可能となる。
ところで、残留塩素を除去した湯水で湯張りし、その後に追い焚き運転を実施する場合、残留塩素を除去した湯水が風呂系統12の循環流路を流れることとなる。上述したように、残留塩素を除去した湯水は、髪や肌に悪い影響を及ぼす恐れがない反面、殺菌成分が除去されているので、雑菌が繁殖しやすくなってしまう。そして、このような湯水を循環流路で循環させると、循環流路の内部で雑菌が繁殖してしまう可能性がある。
そこで、このような雑菌の繁殖を防止するため、図8で示されるような本発明の第3実施形態の循環アダプタ215を採用してもよい。なお、第3実施形態の循環アダプタ215は、蓋部246が第1実施形態の循環アダプタ15と異なっており、他の部分は同一となっている。そのため、上記した実施形態と同様の部分については、同じ符号を付して説明を省略するものとする。
なお、図8においても、作図の都合上、分岐流路66と連なる湯水排出口60(湯水排出口60のうちの一方)を上側に配しているが、実際は、上記したように湯水排出口60はいずれも下方側に位置している。
本実施形態の蓋部246は、金属イオン放出が可能な抗菌材料で形成されるものである。この抗菌材料としては、例えば、放出させる金属イオンと同じ金属元素を構成元素として少なくとも1種類含む金属酸化物を好適に採用できる。
この蓋部246は、カートリッジ挿入口58を閉塞するための閉塞部201と、湯水吸入口59の外側部分を覆うための抗菌フィルタ部202が一体に形成されている。すなわち、閉塞部201と抗菌フィルタ部202のいずれもが抗菌材料で形成されている。
抗菌フィルタ部202は、閉塞部201の縁部分から外側に突出する部分である。この抗菌フィルタ部202には、厚み方向に微小な貫通孔が複数設けられている。すなわち、抗菌フィルタ部202は網目状構造を有している。
このことから、本実施形態の循環アダプタ215を採用した給湯システムで追い焚き運転を実施すると、浴槽16に貯留した湯水が湯水吸入口59からアダプタ内戻り流路64へと流入するとき、抗菌フィルタ部202を通過することとなる。このことにより、アダプタ内戻り流路64へと流入する湯水を金属イオンによって殺菌できるため、風呂系統12の循環流路における雑菌の繁殖を防止できる。
また、閉塞部201を抗菌材料で形成することにより、仮にカートリッジ45に雑菌が付着してしまっていた場合であっても、循環アダプタ215の内部でカートリッジ45に付着した雑菌が繁殖してしまうことがない。
上記した第3実施形態では、蓋部246を抗菌材料で形成した例を示した。このように、本発明の循環アダプタでは、抗菌材料で形成した蓋部を使用することが好ましい。例えば、上記した第1実施形態の蓋部46、第2実施形態の蓋部146を抗菌材料で形成してもよい。
上記した各実施形態では、落とし込み運転を実施するとき、風呂戻り管33と、風呂往き管34の双方から加熱した湯水を供給した。すなわち、アダプタ内戻り流路64とアダプタ内往き流路65の双方から、浴槽16に湯水を供給した。しかしながら、落とし込み運転を実施するとき、必ずしもアダプタ内戻り流路64とアダプタ内往き流路65の双方から浴槽16に湯水を供給する必要はない。
例えば、風呂往き管34(又は風呂戻り管33)に電磁弁を設け、落とし込み運転を実施するときにこの電磁弁を閉じた状態とし、風呂戻り管33からのみ湯水を供給する構造としてもよい。この場合、浴槽16に供給される湯水は、全てアダプタ内戻り流路64、分岐流路(分岐流路66、分岐流路166)を通過した湯水となる。すなわち、充填剤が溶け出した湯水だけが浴槽16に供給されることとなり、充填剤が溶け出した湯水が浴槽16内で希釈されるということがない。このことから、仮に水に溶け出し難い充填剤を採用した場合であっても、浴槽16に落とし込んだ湯水に残留塩素が含まれない状態とすることができる。
上記した各実施形態は、改質手段として脱塩素用カートリッジ45を採用した例を示したが、本発明は必ずしもこれに限るものではない。例えば、イオン交換樹脂を内蔵したカートリッジを改質手段としてもよい。この場合、軟水化した湯水で湯張りすることが可能となる。
上記した実施形態では、充填剤としてアスコルビン酸粉末を使用したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、活性炭、銅亜鉛合金、ビタミンC徐放剤、ゼオライト、亜硫酸カルシウム等であってもよい。すなわち、充填剤として採用可能なものは、湯水に含まれる残留塩素を除去(中和)できればよく、特に限定されるものではない。しかしながら、人体への影響という観点から食品添加物として利用できるものが好適である。このため、充填剤としては、アスコルビン酸、ミョウバン等が特に好適である。
本発明は上記した各実施形態に限るものではなく、風呂系統12の循環流路の一部、例えば、風呂戻り管33の中途部分に金属イオン放出装置を設けてもよい。すなわち、風呂戻り管33の所定の部分を通過する湯水が金属イオンによって殺菌される構成としてもよい。このような構成によると、残留塩素を除去した湯水で湯張りし、その後に追い焚き運転を実施する場合であっても、風呂系統12の循環流路における雑菌の繁殖を防止できる。
なお、金属イオン放出装置が放出する金属イオンは、特に限定されるものではないが、人体への影響という観点から、銀イオンや銅イオンであることが好ましい。
そしてまた、このような金属イオン放出装置と上述した抗菌フィルタ部202とは、双方を設けてもよく、いずれか一方を設けてもよい。
上記した実施形態では、循環アダプタ15の前面のうち、蓋部46を除いた全ての部分を覆うフィルタ部49(図3参照)を採用した例を示したが、本発明はこれに限るものではない。フィルタ部からアダプタ本体50(図2参照)の蓋部46以外の部分が露出していてもよく、アダプタ本体50がより広い範囲で露出していてもよい。なお、この場合、アダプタ本体50のうち、湯水吸入口59については、ゴミ等の異物の浸入を防止するという観点から、フィルタ部によって覆われていることが望ましい。
また、蓋部24を含めた略全ての部分がフィルタ部によって覆われていてもよい。この場合、フィルタ部を取り外すだけで、蓋部(蓋部46、蓋部146)が外部に露出した状態となるので、上述したように容易に脱塩素用カートリッジ45の交換が可能となる。
なお、循環アダプタにおけるフィルタ部は、通常、使用者が適宜取り外して清掃する部分でもあり、容易に着脱できるものとなっている。したがって、この着脱作業が脱塩素用カートリッジ45の交換作業を煩雑化しないことはいうまでもない。
上記した実施形態では、燃焼部3、送風機4、一次熱交換器5及び二次熱交換器6を備えた熱源機1を使用する例を示したが、本発明の循環アダプタと共に用いる熱源機はこれに限るものではない。すなわち、本発明の循環アダプタと共に用いる熱源機は、石油等の液体燃料やガス等の気体燃料を原料として燃焼動作を実施し、湯水を加熱する熱源機に限るものではない。
例えば、太陽熱を利用して湯水を加熱する熱源機と共に、上記した循環アダプタ15(循環アダプタ115、循環アダプタ215)を使用してもよい。
また、上記した落とし込み運転、追い焚き運転では、熱源機1の熱交換器(一次熱交換器5及び二次熱交換器6)で湯水の加熱を行ったが、必ずしもこれらの運転で湯水の加熱を実施する必要はない。これらの運転では、燃焼動作を実施せず、単に熱交換器を通過した湯水を浴槽16に供給するものであってもよい。すなわち、必ずしも温度の高い湯水を供給する必要はなく、温度の低い湯水を注湯したり、温度の低い湯水を浴槽16へ戻したりするものであってもよい。
1 熱源機
15,115,215 循環アダプタ
16 浴槽
45 脱塩素用カートリッジ(改質手段)
64 アダプタ内戻り流路
66,166 分岐流路
72 逆止弁
202 抗菌フィルタ部

Claims (7)

  1. 浴槽に取り付けられ、熱源機を経由した湯水を前記浴槽に供給する際の供給経路、及び/又は前記浴槽内の湯水を前記熱源機との間で循環させる際の循環経路の一部となる循環アダプタであって、
    内部には、前記浴槽側へ流れる湯水を改質する改質機能部が設けられており、
    前記改質機能部には、内部に改質剤を充填可能な改質手段が配され、
    前記浴槽側から前記熱源機側へ流れる湯水が前記改質機能部を通過することなく流れると共に、前記改質手段は、前記浴槽の内部側から前記改質機能部に導入可能及び前記改質機能部から前記浴槽の内部側に排出可能となっていることを特徴とする循環アダプタ。
  2. 前記浴槽内の湯水を前記熱源機側へ流すための経路の一部を形成するアダプタ内戻り流路と、当該アダプタ内戻り流路から分岐して前記浴槽側に開かれた開口まで延びる分岐流路とが内部に形成されており、
    前記改質機能部は、前記分岐流路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の循環アダプタ。
  3. 前記アダプタ内戻り流路と、前記分岐流路には逆止弁が設けられており、規定の方向でない方向への湯水の流れが阻止されることを特徴する請求項2に記載の循環アダプタ。
  4. 前記アダプタ内戻り流路のうち、前記浴槽内の湯水の流入口となる部分に抗菌フィルタ部が設けられており、
    前記抗菌フィルタ部によって殺菌された湯水が前記アダプタ内戻り流路に流入することを特徴とする請求項2又は3に記載の循環アダプタ。
  5. 前記改質機能部又は前記改質機能部に連なる部分には、蓋部が取り付けられており、
    前記蓋部を取り外した状態とすることで、前記改質手段が前記改質機能部に導入可能及び前記改質機能部から排出可能となるものであり、
    前記蓋部が抗菌材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の循環アダプタ。
  6. 前記アダプタ内戻り流路と連結する外部の配管に、金属イオンを放出して配管内を流れる湯水を殺菌するイオン放出装置を設けた状態で使用することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の循環アダプタ。
  7. 前記改質剤は水溶性であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の循環アダプタ。
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