JP6043996B2 - ノーシアン無電解金めっき浴 - Google Patents

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本発明は、金イオンを安定に保持する錯化剤を含むノーシアン無電解金めっき浴に関する。
金めっき膜は、優れた電気特性、耐食性及びはんだ付け性等を有している。このため、配線板をはじめとする電子部品製造に多用されている。また、独特の光沢及び色味から装飾用にも広く使用されている。
金めっき浴としては、金イオンを安定に浴中に保持するためにシアン化合物が添加されたシアン浴が長年にわたり使用されてきた。しかし、シアン浴は、その毒性により取り扱い及び保管に細心の注意が必要なだけでなく、レジストにダメージを与えることから微細なレジストパターンのある配線板のめっきには使用できなかった。
このため、各種のノーシアンめっき浴が提案されている。例えば、特開2006−111960号公報には、金イオンの安定に保持するために、チオウラシル、アミノエタンチオール、メチルチオ尿素、アミノメルカプト−トリアゾール、ジヒドロキシメルカプトピリミジン、又はメルカプトニコチン酸を有するノーシアン置換めっき浴が開示されている。また、前記公報には、アミノエタンチオールとクエン酸イオンとを含むノーシアン置換めっき浴が開示されている。
また、特開2000−26977号公報には、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、2−アミノエタンチオール、2−メルカプトエタノール、グルコースシステイン、1−チオグリセロール、メルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム、N−アセチルメチオニン、チオサリチル酸、2−チアゾリン−2−チオール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−ベンゾチアゾールチオール、又は2−ベンズイミダゾールチオールを還元剤とする貴金属無電解めっき浴が開示されている。
しかし、より安定なノーシアン無電解金めっき浴が求められていた。
特開2006−111960号公報 特開2000−26977号公報
本発明の実施形態は、安定なノーシアン無電解金めっき浴を提供することを目的とする。
本発明の実施形態のノーシアン無電解金めっき浴は、三価の金を有する金塩を金イオン供給源とする金イオンと、1還元剤である、2−アミノエタンチオールと、エン酸イオン又は酒石酸イオンの少なくともいずれかと、前記第1還元剤よりも還元力の強い第2還元剤である次亜リン酸、アスコルビン酸、チオ尿素、DMAB、ホルマリン、またはヒドラジン、を含み、2−アミノエタンチオールの作用により前記金塩から供給された三価の金イオンが還元され、浴中の前記金イオンが一価である。
本発明の実施形態によれば、安定なノーシアン無電解金めっき浴を提供することができる。
実施形態のノーシアン無電解金めっき浴による金めっき膜の成膜を説明するための模式図である。
実施形態のめっき浴1(図1参照)は、以下に示すように、金イオンと、主錯化剤である2−アミノエタンチオールと、補助錯化剤であるクエン酸イオン又は酒石酸イオンの少なくともいずれかと、金イオンの還元剤と、を含むノーシアン無電解金めっき浴である。なお、以下、「モル/リットル」を「M」と略記する。
<めっき浴1>
塩化金酸ナトリウム 0.005M
2−アミノエタンチオール 0.025M
クエン酸 0.125M
ビピリジル 100ppm
PEG200 100ppm
次亜リン酸ナトリウム 0.02g/L(G)
浴温:80℃
pH5 (水酸化カリウムで調整)
金イオンの供給源としては、塩化金酸塩又は亜硫酸金塩等の金塩を好適に用いることができ、コスト、取り扱い性及び後述する安定錯体形成の観点から、三価金を有する金塩である塩化金酸ナトリウムが特に好ましい。
金イオンの濃度Cは、0.001〜0.1Mが好ましく、前記範囲以上であれば析出反応が安定して進行し、前記範囲以下であれば経済的であり、かつ沈殿が生じることがない。
主錯化剤である2−アミノエタンチオールの濃度Mは、金イオン濃度Cとの比(M/C)が、1〜10が好ましく、前記範囲内であれば非常に安定した錯体を形成する。例えば、塩化金酸ナトリウム濃度Cが0.01Mの場合には2−アミノエタンチオール濃度Mを0.05Mとすることで、めっき浴1と同じ、M/C=5となる。
補助錯化剤であるクエン酸イオンの供給源としては、クエン酸又はクエン酸3ナトリウム無水和物等の各種のクエン酸塩を用いることができる。クエン酸イオンは、補助錯化剤であり、2−アミノエタンチオールとともに使用することで、特に安定した復合錯体を形成する。補助錯化剤であるクエン酸イオン濃度Nは、主錯化剤である2−アミノエタンチオール濃度Mとの比(N/M)が、1〜50が好ましく、前記範囲内であれば非常に安定した錯体を形成する。すなわち、金イオン濃度C:主錯化剤濃度M:補助錯化剤濃度Nは、1:(1〜10):(1〜50)がより好ましく、例えば、めっき浴1では、1:5:25である。また、補助錯化剤として、酒石酸イオン及びクエン酸イオンを用いでもよい。補助錯化剤が塩の場合、ナトリウム塩よりもカリウム塩の方が金めっき膜の光沢が良いため好ましい。なお、主錯化剤及び補助錯化剤の名称は便宜的である。
2−アミノエタンチオールとクエン酸との複合錯体が、金イオンの安定化に優れた特性を示す原因は十分には解明されていない。しかし、めっき浴1の調合時に、塩化金酸ナトリウムの後に、2−アミノエタンチオールを添加すると、黄色だった溶液が無色に変化する。このことから、塩化金酸ナトリウムの三価金イオンは、錯体を形成するときに、2−アミノエタンチオールにより還元され一価金イオンとなり、クエン酸イオンと複合錯体を形成し、非常に安定化するものと考えられる。
すなわち、2−アミノエタンチオールは還元力を有するが、クエン酸イオンが共存すると、一価金イオンは非常に安定化した錯体を形成するために、2−アミノエタンチオールは金イオンを金属までは還元できないものと考えられる。
なお、酒石酸イオンも、2−アミノエタンチオールと安定した複合錯体を形成する。このため、補助錯化剤として、クエン酸イオンに替えて酒石酸イオンを用いてもよい。しかし、特に安定性及び溶解性の観点からクエン酸イオンが好ましい。
次亜リン酸イオンは、2−アミノエタンチオールよりも還元力の強い還元剤であり、安定化した錯体を形成している一価金イオンを金属までは還元する。次亜リン酸イオンの供給源としては、次亜リン酸ナトリウム又は次亜リン酸カリウム等を用いる。次亜リン酸イオン濃度G(g/L)は、金イオン濃度Cとの比(G/C)が1〜10が好ましく、前記範囲以上であれば析出反応が安定して進行し、前記範囲以下であれば、めっき浴が自己分解することがない。例えば、金イオン濃度が0.05Mの場合には、次亜リン酸イオン濃度を0.04Gとすることで、めっき浴1と同じ、G/C=4となる。還元剤としては、アスコルビン酸、チオ尿素、DMAB、ホルマリン、又はヒドラジン等を用いてもよい。
ビピリジル及びPEG200(分子量200のポリエチレングリコール)は、いわゆる光沢剤および界面活性剤であり、それぞれ適量が添加される。光沢剤及び界面活性剤としては、フェナントロリン、又はピコリン(メチルピリジン)等を用いてもよい。
水酸化カリウムはpH調整剤であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、又は硫酸等を用いてもよい。なお、めっき浴1は、pHが6〜8の範囲の中性浴であるが、還元剤の種類等に応じて、pHが4〜6の酸性浴又はpHが7〜14のアルカリ浴としてもよい。
すなわち、実施形態の主錯化剤と補助錯化剤との組み合わせの金めっき浴は、酸性からアルカリ性までの広いpH範囲において安定した特性を示す。すでに説明したように、三価金イオンを一価に還元する機能を有する主錯化剤と、補助錯化剤との組み合わせが特異的に安定な錯体を形成するためと考えられる。そして、この安定錯体状態では、主錯化剤の還元力では一価金イオンを金属金に還元することはなく、より強い還元力のある還元剤によってのみ一価金イオンは金属金に還元される。
<成膜方法>
図1に示すように、基板2としてCOP(cycloolefin polymer)を用い、公知の前処理(紫外線照射処理、アルカリ処理、コンディショニング処理、パラジウムイオン処理、還元処理等)の後に、めっき浴1に30分間浸漬し、光沢のある金めっき膜3を得た。
そして、無電解めっき浴1は、80℃に72時間保持しても安定であり、常温で1ヶ月保存しても問題は生じなった。
すなわち、無電解めっき浴1は、非常に安定であった。
一方、2−アミノエタンチオール又はクエン酸のいずれかを添加しないめっき浴は無電解めっき浴1ほどは安定ではなかった。例えば、クエン酸を添加しないめっき浴は80℃24時間で自己分解した。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。

Claims (3)

  1. 三価の金を有する金塩を金イオン供給源とする金イオンと、
    1還元剤である、2−アミノエタンチオールと、
    エン酸イオン又は酒石酸イオンの少なくともいずれかと、
    前記第1還元剤よりも還元力の強い第2還元剤である次亜リン酸、アスコルビン酸、チオ尿素、DMAB、ホルマリン、またはヒドラジン、を含み、
    2−アミノエタンチオールの作用により前記金塩から供給された三価の金イオンが還元され、浴中の前記金イオンが一価であることを特徴とするノーシアン無電解金めっき浴。
  2. 2−アミノエタンチオールが、主錯化剤であり、
    クエン酸イオン又は酒石酸イオンが、補助錯化剤であり、
    前記第2還元剤が、次亜リン酸であり、
    前記補助錯化剤が、クエン酸であり、
    前記金イオンの濃度Cが、0.001〜0.1(モル/リットル)であり、
    前記金イオンの濃度C(モル/リットル):前記主錯化剤の濃度M(モル/リットル):前記補助錯化剤の濃度N=1:(1〜10):(1〜50)であり、
    前記金イオンの濃度C(モル/リットル):前記第2還元剤の濃度G(g/リットル)=1:(1〜10)であることを特徴とする請求項1に記載のノーシアン無電解金めっき浴。
  3. 前記金塩が塩化金酸塩であることを特徴とする請求項1に記載のノーシアン無電解金めっき浴。
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