JP5305079B2 - 還元型無電解金めっき用前処理液及び無電解金めっき方法 - Google Patents

還元型無電解金めっき用前処理液及び無電解金めっき方法 Download PDF

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本発明は,還元型無電解金めっき用前処理液及び無電解金めっき方法に関する。
プリント配線板や半導体パッケージ、セラミック電子部品、半導体などの多くの電子部品には、はんだ接合性や部品の耐腐食性の向上、ワイヤーボンディング接合やフリップチップ接合時の信頼性向上を目的に金めっきが施されている。金めっきは、工法の違いにより電気金めっきと無電解金めっきに大別される。近年、電子部品の小型化や高性能化の要求により、金めっきを施す必要がある部品は年々小さくなり、しかも独立回路になってきている。このため、限られた配線スペースを確保するため金めっき時にリード配線を必要としない無電解金めっきの必要性が高まってきている。
一般的に無電解金めっきは、置換型無電解金めっき(置換金めっき)と還元型無電解金めっき(無電解金めっき)に大別できる。置換金めっきは、銅配線上に耐腐食性向上や下地銅と金めっき皮膜の拡散を抑制するために施された無電解ニッケルめっき皮膜と置換金めっき液中の金イオンとのイオン化傾向の差を利用した置換反応で金を析出させる工法である。この置換金めっきは、下地ニッケルの溶解と共に金が析出するため、金めっき皮膜の成長によりニッケル皮膜の溶解できる部分が減少して、析出反応が徐々に低下していく。置換金めっきで析出できる金膜厚は0.05〜0.1μm程度である。はんだ接合用途では、金は保護膜程度の厚さがあればよく置換金めっきが使用されるのが一般的である。
しかし、ワイヤーボンディング接合やフリップチップ接合では接続信頼性や接合安定性のため、要求される金膜厚は、通常、0.3〜0.7μmであり、置換金めっきのみでは形成できないため、無電解金めっきで厚付金めっきを行う必要がある。
従来からある無電解金めっきは、例えば特開昭62−99477号公報記載の無電解金めっき液のようにシアン化合物を含み、pH範囲が12以上と高アルカリであるため被めっき材に負荷が掛かり使用できる電子部品が限られていた。また、当初開発されたpHが中性でシアン化合物を使用しない無電解金めっきは、液安定性が低く、量産に対応できない状況にあった。
そこで、この膜厚を安定性の高い置換金めっきで実現するために、特開平9−176864号公報記載の置換金めっき液のような置換反応を促進させた置換厚付型無電解金めっき(置換厚付金めっき)や、下地ニッケルに反応する還元剤を置換型金めっき液に添加した置換還元併用型無電解金めっき(置換還元併用金めっき)が開発されてきた。
しかしながら、この反応はその多くに置換反応を利用しているため、下地ニッケル皮膜の腐食が局部的に加速されて空隙が発生し、ワイヤーボンディング剥れや強度不足、フリップチップ接合の密着不良、更には、はんだ接合不良や接続信頼性不足を引き起こしてしまう欠点があることが分かってきた。
一方、中性低温領域で使用可能な無電解金めっき液も改良が進み、安定性が高く量産できる無電解金めっき液も数多く開発され、商品化されてきた。しかしながら、これらの無電解金めっきにも多く課題があった。その一つが独立した微小パットに無電解金めっきが析出し難い現象である。
上記に示したように、プリント配線板や半導体パッケージ、セラミック電子部品、半導体などの多くの電子部品は、高密度、高性能化が進み、部品内の独立回路の微小部分に金めっきを施す要求が高まってきている。無電解金めっきの性質上、還元剤の酸化は前処理である置換型金めっき皮膜の金表面で発生する。このため、めっき面積が小さくなるに従って還元剤の酸化反応が発生し難くなり、独立回路の微小部分に無電解金めっきが析出しない現象が散見するようになってきた。
特開昭62−99477号公報 特開平9−176864号公報
本発明は、独立した微小配線パット部分に安定して無電解金めっきを施すことのできる方法と、それに使用される還元型無電解金めっき用前処理液を提供することを目的とする。
本発明者は上記に示した目的を達成するために誠意検討を行った結果、亜硫酸塩とチオ硫酸塩を単独もしくは混合した水溶液に、フェニル化合物、アスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物から選ばれた1種類以上を含んで成る処理液に、置換金めっきが施された被めっき物を浸漬させた後、水洗工程を行わないで直接還元型無電解金めっき液に浸漬することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は下記の項目に係る発明を提供することである。
(1)亜硫酸及びその塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類の成分と、チオ硫酸及びその塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類の成分とを単独もしくは両方を含んだ水溶液に、フェニル化合物、アスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物から選ばれた1種類以上の成分を配合して成ることを特徴とする還元型無電解金めっき用前処理液。
(2)pHが4〜10であることを特徴とする上記(1)記載の還元型無電解金めっき用前処理液。
(3)置換金めっきが施された被めっき物を、上記(1)または(2)記載の還元型無電解金めっき用前処理液に浸漬させた後、水洗工程を行わないで直接、還元型無電解金めっき液に浸漬することを特徴とする無電解金めっき方法。
本発明の還元型無電解金めっき用前処理液を使用することによって、電子部品の孤立したワイヤーボンディングパットやフリップチップ用のパットに均一な無電解金めっきを均一に施すことが可能となる。従って、置換金めっき後これら処理液で処理を行い、水洗工程を行わないでそのまま無電解金めっきで処理することにより、微小で独立したパット部分へのめっきを安定して確保でき、プリント基板やパッケージ基板、半導体などの電子部品の更なる小型化、高性能化が可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(還元型無電解金めっき用前処理液)
本発明の還元型無電解金めっき用前処理液は、亜硫酸及びその塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類の成分と、チオ硫酸及びその塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類の成分とを単独もしくは両方を含んだ水溶液に、更に、フェニル化合物、アスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物から選ばれた1種類以上の成分(化合物)を配合して成る。
(亜硫酸及びその塩)
亜硫酸塩はフェニル化合物、アスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物などの還元剤の酸化反応を防止するために使用される。使用できる亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等を挙げることができるが、これらの成分に限定されるものではない。添加量としては10〜100g/Lが好適であるが、10g/L未満であると添加した還元剤の酸化を抑制する効果が不十分で、還元剤が酸化されてしまい、長期間使用できない危険性がある。一方、100g/Lを超えると溶解性が低くなり、再結晶化が起こってしまう可能性がある。従って、より好適には20〜60g/L、更に好適には30〜50g/Lである。
(チオ硫酸及びその塩)
チオ硫酸塩は上記亜硫酸塩と同様の効果を示す。使用できるチオ硫酸塩としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム等を挙げることができるが、これらの成分に特に限定されるものではない。添加量としては10〜100g/Lが好適であるが、10g/L未満であると添加した還元剤の酸化を抑制する効果が不十分で、還元剤が酸化されてしまい、長期間使用できない危険性がある。一方、100g/Lを超えると溶解性が低くなり、再結晶化が起こってしまう可能性がある。従って、より好適には20〜60g/L、更に好適には30〜50g/Lである。
また、亜硫酸塩と混合して使用すると亜硫酸塩とチオ硫酸塩の相乗効果により、亜硫酸塩、チオ硫酸塩の添加量を少なくした状態でも、フェニル化合物、アスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物などの還元剤の酸化反応を防止できる。また、長期間保存した場合も還元剤の自己酸化反応を防止できる利点がある。
(フェニル化合物、アスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物)
これらの物質は、一般的に、非シアン系の無電解金めっき液に使用されている還元剤である。無電解金めっき処理では、置換金めっき後、水洗を行い、更に上記還元型無電解金めっき用処理液に浸漬した後、水洗工程を行わないでそのまま、無電解金めっき液に入る。このため、還元剤が無電解金めっき液に持ち込まれるため、使用している無電解金めっきの還元剤と還元型無電解金めっき用前処理液の還元剤は同じ成分を使用したほうが好適であるが、しかし、これに特に限定されるものではない。
使用できるフェニル化合物としては、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、p−エチルフェノール、t−ブチルフェノール、o−アミノフェノール、p−アミノフェノール、ヒドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルヒドロキノン、アニリン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、o−トルイジン、p−トルイジン、o−エチルアニリン、p−エチルアニリン、ヒドロキノンスルホン酸ナトリウム、ヒドロキノンスルホン酸カリウム、没食子酸、ピロガロール−4−カルボン酸、ピロガロール−4,6−ジカルボン酸、ピロガロールモノメチルエーテル等が使用できる。これらの中でも、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、ピロガロール、ヒドロキノンスルホン酸ナトリウム、ヒドロキノンスルホン酸カリウム等がより好ましい。しかし、上記成分に限定されるものではない。
また、使用できるアスコルビン酸化合物としてはアスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸アンモニウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸カリウム、イソアスコルビン酸アンモニウム等が使用できる。
更に、ヒドラジン化合物としてはヒドラジン水和物、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン及び一塩化ヒドラジン及び二塩化ヒドラジン等が使用できる。また、チオ尿素化合物類としてはN−メチルチオ尿素、1−アセチルチオ尿素、1,3−ジメチルチオ尿素、エチレンチオ尿素等が挙げられる。
これらアスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物を列記したが、これら上記成分に必ずしも限定されるものではない。これら、還元剤成分は0.5〜100g/Lの範囲とすることが好ましい。この還元剤量が0.5g/L未満であると置換金めっき皮膜の表面を十分に還元することができない。また、添加量が100g/Lを超えると、水洗工程が無いため、無電解金めっき液中に持ち込まれ、還元剤濃度を変化させてしまい、液安定性を低下させてしまう可能性がある。更に2〜50g/Lの範囲がより好ましく、5〜20g/Lが特に好ましい。
(pH)
本発明の還元型無電解金めっき用前処理液のpHは、4〜10の範囲で使用することが好ましい。pHが4未満で使用した場合、還元剤成分の安定剤である亜硫酸ナトリウムやチオ硫酸ナトリウムが酸化されて、硫酸に変化してしまい効果が減少してしまうためである。また、pHを10超で使用する場合、弱アルカリ性であるため電子部品のレジスト等を痛め易くなるためである。
また、pHの調整の際には特に限定しないが、酸性に調整する場合は塩酸や硫酸、硝酸等の無機酸類やクエン酸、コハク酸、リンゴ酸等の有機酸を薄めた溶液で調整することができる。また、アルカリ性に調整する場合は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア溶液等を使用可能である。これらの液もある程度薄めて使用することが好ましい。
(pH緩衝剤類)
本発明の還元型無電解金めっき用前処理液にはpH緩衝剤を添加すると好ましい。使用できるpH緩衝剤は特に限定されるものではないが、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸等の有機酸類やエチレンジアミンやEDTA、ポリアミンカルボン酸、塩化アンモン等の水溶性アミン類、リン酸類、四ホウ酸ナトリウム等のホウ酸類も使用できる。使用濃度は10〜100g/Lの範囲で使用できる。10g/L未満であると、pH緩衝作用が少なく安定して長期間処理液を使用できない可能性がある。また、100g/Lを超えると塩濃度が高くなり、液中に再結晶化してしまう可能性がある。好適には20〜50g/Lで使用することが好ましい。
(めっき方法)
本発明では、プリント配線板の微細回路やスルーホールパット部分、ランド及びその他の電子部品接触部分、半導体パッケージのワイヤーボンディング端子、はんだボール接続部分や各種電子部品の端子部分を被めっき物とするのが好ましい。
また、本発明の還元型無電解金めっき用前処理液の使用方法は、まず、置換金めっきを形成した被めっき物に、本発明に記載されている還元型無電解金めっき用前処理液に被めっき物を接触させる。その後、水洗工程を行わない状態で、そのまま無電解金めっき液に浸漬する。水洗工程を行った場合、微小パット部分が再酸化されてしまい、微小部分に無電解金めっきが析出しない恐れがあるためである。
本発明の還元型無電解金めっき用前処理液は室温(25℃)〜90℃の範囲で使用できるが、25〜70℃で使用することが更に好適である。また、無電解金めっき液の使用温度に合わせると、めっき時の温度変化が最小限で済み更に好適である。本発明の還元型無電解金めっき用前処理液の処理時間は特に限定されるものではないが、通常30秒〜10分であり、好ましくは1〜5分が好適である。
(実験用試料の作製)
パット径50μm、ピッチ100μmのエリアアレイ状に形成された、5cm×5cm×1.0mmの独立した銅配線パットが形成されたBGA基板と比較用の銅板(2cm×2cm、板厚0.7mm)を使用した。このBGA基板と銅板に、一般的に独立回路基板専用の処理で使用されている無電解ニッケルめっき(中リン:5〜8%)を用いて、無電解ニッケルめっきを約5μm施した後、水洗し、更に一般的なプリント基板用置換金めっきを施し、無電解ニッケル上に置換金皮膜を0.05μm施した。その後、下記表1に示す各種還元型無電解金めっき用前処理液に浸漬した後、水洗工程を行わないで下記表1に示す無電解金めっき液に浸漬した。
(評価)
BGA基板及び銅板の評価は、金属顕微鏡で目視観察をし、更に、蛍光X線膜厚計を用いて膜厚を測定した。また50μmパット部分は、20ヶ所測定して、一番薄い部分を比較することにより、前処理液の効果を確認した。
(実施例1〜4)
表1に実施例1〜4を示す。
実施例1は還元剤にフェニル化合物としてヒドロキノンを使用した。
実施例2は還元剤にアスコルビン酸ナトリウム、実施例3には硫酸ヒドラジン、実施例4にはチオ尿素を使用した。還元型無電解金めっき用前処理液には無電解金めっきのpHが液の持ち込みにより大きく変動しないように、塩酸を用いて7.5に調整して使用した。処理温度も基板表面の温度が大きく変動しないように、無電解金めっきとほぼ同じ65℃で使用した、また処理時間は5分とした。
表1の実施例1〜4の評価結果に示すように、還元型無電解金めっき用前処理液に浸漬した後、水洗工程を行わないで各種無電解金めっきを行った結果、比較のため同様に処理した銅板とパット系50μmの孤立パターンとは、ほぼ同じ膜厚で金が析出できることが分かった。また還元型無電解金めっき用前処理液の保存安定性(室温(25℃)及び65℃で1週間)も良好で、液が分解していないことが分かった。また、使用した無電解金めっき液の安定性も損なわれず。良好な結果となった。
(比較例1〜4)
表1に比較例1〜4に示す。比較例では、処理液中に含まれる還元剤を安定化させるための添加剤として亜硫酸ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムを添加しない条件で還元型無電解金めっき用前処理液を調合した。
Figure 0005305079
比較例1ではフェニル化合物系還元剤であるヒドロキノンを溶解した所、液は褐色に濁り始めた。この液は温度を65℃にしても褐色のままで、沈殿物が生成した。また、実施例2のアスコルビン酸ナトリウムも、溶解初期は透明だったものの、液温を65℃にした場合や、常温(25℃)で保存していると前処理液が濃い黄色に変化することがわかった。アスコルビン酸ナトリウムについては沈殿物が発生しなかった。
一方、実施例3の硫酸ヒドラジンは均一に溶解した。また、常温(25℃)、65℃で保存しても液に変化は見られなかった。
実施例4のチオ尿素は、初期は溶解したものの時間が経過するに従って、液が白色に濁ってしまった。更に、常温(25℃)で保存や温度を65℃にすると沈殿物が発生した。これらの薬液を還元型無電解金めっき用前処理に用いて、水洗工程を行わないで表1に示す無電解金めっきを行った。
その結果、比較例1のヒドロキノン、比較例2のアスコルビン酸ナトリウム、比較例3の硫酸ヒドラジン、比較例4のチオ尿素ともに銅板上での析出は正常であったが、50μmパット部分では析出速度が若干上昇したものの、正常な銅板と比較して、約1/4しか金膜厚を得ることができなかった。
また、液に沈殿や濁りの発生しなかった比較例3の硫酸ヒドラジンも微小パット部分では析出し難いことが分かった。これは、沈殿物は生成されなかったものの、硫酸ヒドラジンの加水分解が発生して、微小パット部分の活性効果が低くなってしまったものと推定される。
本発明の還元型無電解金めっき用前処理液を使用することによって、電子部品の孤立したワイヤーボンディングパットやフリップチップ用のパットに均一な無電解金めっきを均一に施すことが可能となる。
従って、置換金めっき後これら処理液で処理を行い、水洗工程を行わないでそのまま無電解金めっきで処理することにより、微小で独立したパット部分へのめっきを安定して確保でき、プリント基板やパッケージ基板、半導体などの電子部品の更なる小型化、高性能化が可能となる。

Claims (3)

  1. 亜硫酸及びその塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類の成分と、チオ硫酸及びその塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類の成分とを単独もしくは両方を含んだ水溶液に、フェニル化合物、アスコルビン酸化合物、ヒドラジン化合物、チオ尿素化合物から選ばれた1種類以上の成分を配合して成ることを特徴とする還元型無電解金めっき用前処理液。
  2. pHが4〜10であることを特徴とする請求項1に記載の還元型無電解金めっき用前処理液。
  3. 置換金めっきが施された被めっき物を、請求項1または2に記載の還元型無電解金めっき用前処理液に浸漬させた後、水洗工程を行わないで直接、還元型無電解金めっき液に浸漬することを特徴とする無電解金めっき方法。
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