JP6036771B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関の吸気装置に係り、特に、吸気通路に設けられたプラズマアクチュエータを備える内燃機関の吸気装置に関する。
例えば車両用の内燃機関において、吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁を備えたものが公知である。この場合、燃料噴射弁から噴射された燃料は、吸気通路の内壁面に付着される。
特許文献1においては、噴射燃料が吸気通路の内壁面に付着するのを抑制し、燃料の気化を促進するため、吸気通路の内壁面のうち噴射燃料が付着する部位に向けて、ガス供給機構からガス(空気)を供給することが開示されている。
特開2014−1691号公報 特開2013−108469号公報 特開2013−155673号公報 特開2012−180799号公報 特開2011−47320号公報 国際公開第2011/024736号
ところで通常、燃料噴射弁からの燃料噴射は、吸気弁の開弁前すなわち閉弁中に開始される。すると、燃料噴射弁から噴射され吸気通路の内壁面に付着した燃料が、吸気通路の内壁面に沿って流れ落ち、吸気通路の内壁面と吸気弁との間に挟まれた凹部に溜まる傾向にある。この溜まった燃料は、吸気弁の開弁時に一気に筒内の燃焼室内に流入する。従って、比較的大きな液滴となった燃料が燃焼室内で気化することとなり、燃料の気化が遅れ、その結果、未燃燃料としてのHCが多く排出されてしまう問題がある。
このことは特に、内燃機関の冷間運転時において顕著である。冷間運転時には、吸気通路内壁面の温度が低く、吸気通路内壁面からの受熱による付着燃料の気化が不十分となりがちだからである。
なお、特許文献1に記載されているガス供給機構は、噴射燃料が付着する部位に対し、その上流側から高圧ガスを供給するものであるため、供給された高圧ガスが付着燃料を下流側に押し流し、上記問題を助長する可能性がある。
そこで本発明は、上記事情に鑑みて創案され、その目的は、燃料噴射弁から噴射され、吸気通路の内壁面に付着した燃料が、吸気通路下流側に向かうのを抑制することができる、内燃機関の吸気装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
前記吸気通路の内壁面上の領域であって、前記燃料噴射弁から噴射された燃料が付着される領域に設けられたプラズマアクチュエータと、
記プラズマアクチュエータを制御するための制御ユニットと、
を備え、
記プラズマアクチュエータは、その作動時に、前記吸気通路の下流側に向かう方向の成分を含まない所定方向の気流を発生するよう、配置され、
前記制御ユニットは、前記燃料噴射弁による燃料噴射開始から吸気弁の開弁開始までの期間のうちの少なくとも一部の期間に、前記プラズマアクチュエータを作動させるよう、前記プラズマアクチュエータを制御するように構成された
ことを特徴とする内燃機関の吸気装置が提供される。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記燃料噴射弁による燃料噴射開始から前記吸気弁の開弁開始までの期間の全期間に亘って、前記プラズマアクチュエータを作動させるよう、前記プラズマアクチュエータを制御する。
好ましくは、前記内燃機関の吸気装置は、前記領域に、作動時に前記所定方向の気流を発生するよう設けられた第1のプラズマアクチュエータに加えて、第2のプラズマアクチュエータをさらに備え、
前記第2のプラズマアクチュエータは、その作動時に、前記吸気通路の下流側に向かう方向の第2の気流を発生するよう、配置され、
前記制御ユニットは、前記吸気弁の開弁開始時以降であって開弁終了時よりも前に、前記第1のプラズマアクチュエータの作動を停止させ、前記第2のプラズマアクチュエータの作動を開始させるよう、前記第1および第2のプラズマアクチュエータを制御する。
好ましくは、前記内燃機関の吸気装置は、
前記第1および第2のプラズマアクチュエータに電圧を印加するための共通の電源と、
前記第1および第2のプラズマアクチュエータと前記電源との間に介設されたスイッチと、
をさらに備え、
前記制御ユニットは、前記スイッチを切り替えることにより前記第1および第2のプラズマアクチュエータの作動状態を切り替える。
好ましくは、前記第1のプラズマアクチュエータは、表面電極と、前記表面電極に対し第1の方向にオフセットされた裏面電極と、前記表面電極および裏面電極の間に配置された誘電体とを含む電極ユニットを、前記第1の方向に複数整列させて構成され、
前記第1のプラズマアクチュエータは、前記第1の方向が前記所定方向に一致するよう配置されている。
好ましくは、前記内燃機関の吸気装置は、前記領域に第1のプラズマアクチュエータおよび第2のプラズマアクチュエータを備え、該第1のプラズマアクチュエータおよび該第2のプラズマアクチュエータは、それら両方の作動で互いに向かい合う気流を発生させて衝突させるよう、配置される。
本発明によれば、燃料噴射弁から噴射され、吸気通路の内壁面に付着した燃料が、吸気通路下流側に向かうのを抑制することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の第1実施形態の構成を示す概略断面図である。 プラズマアクチュエータの断面図である。 燃料付着領域の下側部分を描いた概略展開図である。 凹部に溜まった燃料を示す概略断面図である。 第1のプラズマアクチュエータの作動時の様子を示す概略断面図である。 第2のプラズマアクチュエータの作動時の様子を示す概略断面図である。 本実施形態の制御の内容を示すタイムチャートである。 第2実施形態の構成を示す概略展開図である。 第3実施形態において発生される気流の方向を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1に、本実施形態の構成を概略的に示す。内燃機関(エンジン)1は車両に搭載され、多気筒(1気筒のみ図示)の火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)として構成されている。但しエンジンの種類、気筒数、シリンダ配置形式(直列、V型、水平対向等)、着火方式等は特に限定されず、例えばエンジンは圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)であってもよい。車両の種類、用途等も特に限定されず、例えば車両はエンジン1を唯一の動力源とする通常の車両であってもよいし、エンジン1と電気モータとの2つの動力源を備えるハイブリッド車両であってもよい。本実施形態においては、車両およびエンジンを制御するように構成された制御ユニットとしての電子制御ユニット(以下ECUと称す)100が設けられる。
エンジン1のシリンダブロック2に形成されたシリンダ2a内にはピストン3が往復動可能に収容され、ピストン3はコンロッド4を介してクランクシャフト(図示せず)に連結されている。エンジン1のシリンダヘッド5には、吸気通路の一部をなす吸気ポート6と、排気通路の一部をなす排気ポート8とがそれぞれ画成されている。吸気ポート6の出口6B(図6参照)が吸気弁7により、排気ポート8の入口が排気弁9により、それぞれ開閉される。吸気弁7および排気弁9は、吸気バルブスプリング12および排気バルブスプリング13によってそれぞれ常時閉弁方向に付勢されると共に、吸気カムシャフト10および排気カムシャフト11によってそれぞれ開弁方向に駆動される。カムシャフト10,11は動力伝達機構を介してクランクシャフトに連結される。シリンダヘッド5の頂部には、シリンダ2a内の燃焼室14に存在する混合気に点火するための点火プラグ15が取り付けられている。なお、吸気弁7および排気弁9の少なくとも一方の開弁特性を変更するための可変バルブ機構(例えば可変バルブタイミング機構)が設けられてもよい。
吸気ポート6の上流側には、吸気通路の一部をなす吸気マニフォールドもしくは枝管(図示せず)が接続される。この枝管の上流側には吸気集合室であるサージタンク(図示せず)が接続され、これも吸気通路の一部をなす。「吸気通路」とは、吸気が流れる通路を総称した用語である。同様に「排気通路」とは、排気が流れる通路を総称した用語である。
吸気通路、特に吸気ポート6に燃料を噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)19が、シリンダヘッド5に取り付けられている。図示されるように、燃料噴射弁19は、吸気ポート6の上側かつ上流側から下側かつ下流側に向けて、かつ吸気ポート6の出口6B(図6参照)に向けて、燃料Hをスプレー状に噴射するよう、配置されている。また燃料噴射弁19は、吸気ポート6の内壁面6Aのうち、吸気ポート6の出口直前に位置する下側の内壁面6Aに燃料Hを直接的に衝突させるよう、配置されている。ここで下側の内壁面6Aに衝突された燃料Hは、その位置に付着すると共に、跳ね返って、側方および上側の内壁面6Aにも付着する。また燃料噴射が吸気弁7の閉弁中に行われることから、噴射燃料Hは、吸気弁7に衝突して付着すると共に、跳ね返って、吸気ポート出口直前の内壁面6Aの全周に付着する。
このような、燃料噴射弁19からの噴射燃料Hが衝突または付着される、吸気ポート6の内壁面6A上の領域を、便宜上、「燃料付着領域」といい、符号Rで表す。図示されるように、吸気ポート6の出口手前の部分は、吸気ポート出口6Bに向かって斜め下に傾斜され、上流側から下流側に向かうにつれ下方に向かって湾曲され、その断面形状は概ね円形である。従って、燃料付着領域Rも、吸気ポート出口6Bに向かって斜め下に傾斜され、上流側から下流側に向かうにつれ下方に湾曲された円筒形の領域として形成される。特に燃料付着領域Rにおいて、吸気ポート6の下側の内壁面6Aは斜め下に傾斜されている。
点火プラグ15および燃料噴射弁19はECU100に電気的に接続され、ECU100によって制御される。またエンジン1のクランク角を検出するためのクランク角センサ41と、エンジン1の冷却水温度を検出するための水温センサ42とがECU100に電気的に接続されている。
特に本実施形態では、燃料付着領域Rに第1のプラズマアクチュエータ20Aと第2のプラズマアクチュエータ20Bが設けられ、これらプラズマアクチュエータ20A,20Bに電気的エネルギを供給するための電源装置30が設けられる。この電源装置30もECU100に電気的に接続される。ECU100は、電源装置30を制御することにより、電源装置30からプラズマアクチュエータ20A,20Bに供給される電気的エネルギの大きさを変化させ、またプラズマアクチュエータ20A,20Bの作動状態を切り替える。
ここで、本実施形態のプラズマアクチュエータ20A,20Bについて説明する。なおプラズマアクチュエータ自体は公知であるので、ここではその作動原理等、基本的事項の説明は概ね割愛する。第1のプラズマアクチュエータ20Aと第2のプラズマアクチュエータ20Bの構成はほぼ同様であるので、まず第1のプラズマアクチュエータ20Aについて詳細に説明し、次いで第2のプラズマアクチュエータ20Bについて相違点を中心に説明する。
図2に示すように、第1のプラズマアクチュエータ20Aは、表面電極21および第1の裏面電極22Aからなる一対の電極と、これら一対の電極の間に配置された薄板状の誘電体23とを含む第1の電極ユニット24Aを複数有して構成される。表面電極21および誘電体23は、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bに共通である。
第1の裏面電極22Aは表面電極21に対し図示されるようなA方向(図中左側に向かう方向)にオフセットして整列され、両電極の対向側エッジ21E,22AE間にA方向の隙間gAが形成されている。そして第1の電極ユニット24Aが、A方向に所定ピッチPで等間隔に複数整列されている。表面電極21および第1の裏面電極22Aの整列方向、ならびに第1の電極ユニット24Aの整列方向であるA方向を「第1の整列方向」ともいう。
いま仮に、表面電極21と第1の裏面電極22A間に電気的エネルギ、具体的には高圧交流電圧を印加したとする。すると、表面電極21の対向側エッジ21E付近で且つ誘電体23の表面23A付近にプラズマが発生し、このプラズマに起因して、表面電極21側から第1の裏面電極22A側に向かうA方向に空気を流す駆動力(ブローイング力)が発生し、誘電体23の表面23A上にFAで示されるようなA方向の気流が発生する。この気流FAは、誘電体23の表面23Aから極近い(1〜2mm程度)領域で発生する。かかる気流を便宜上、「アクチュエータ気流」と称す。
なお、このような気流が発生する原理については諸説があるが、一説によれば、例えば表面電極21が正の電位を有するとき、誘電体23の表面23A付近で空気の絶縁破壊が起こり、これにより電離が生じ、弱電離プラズマが発生する。電子は移動度が高いためごく短時間で表面電極21に移動する。すると正のイオンが過剰になり、印加した電解によって静電力が発生する。イオンが受けた静電力は、衝突によって中性粒子に伝達される。これを連続流体の視点から見ると、その空間に体積力(ブローイング力)が発生することとなる。表面電極21が負の電位を持つ場合も同じ向きにブローイング力が発生するが、これには酸素の負イオンが大きな役割を果たしているとの説がある。
第1のプラズマアクチュエータ20Aは、表面電極21が設置される表面部が、気流の発生が望まれるガス通路内、すなわち吸気ポート6内に臨むよう設置される。他方、第1のプラズマアクチュエータ20Aの裏面部は気流を発生させる必要が無く、むしろ吸気ポート内壁面6Aへの付着面をなすので、第1の裏面電極22Aを電気的に絶縁するため、第1の裏面電極22Aは誘電体23の裏面23B上に形成された絶縁層25内に埋設されている。絶縁層25も第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bに共通である。なお誘電体23が、樹脂系やセラミック系の絶縁性材料で形成されているため、第1の裏面電極22Aを誘電体23の中に埋設してもよい。
各第1の電極ユニット24Aが上述のようなA方向の気流FAを発生させることから、第1のプラズマアクチュエータ20Aは全体として、その表面上に広範囲に亘るA方向の気流、すなわち第1のアクチュエータ気流を発生させる。
図2に示すように、第2のプラズマアクチュエータ20Bは、第1のプラズマアクチュエータ20Aと逆の構成がなされている。第2のプラズマアクチュエータ20Bは、表面電極21および第2の裏面電極22Bからなる一対の電極と、これら一対の電極の間に配置された誘電体23とを含む第2の電極ユニット24Bを複数有して構成される。
第2の裏面電極22Bは表面電極21に対し、A方向と逆向きのB方向(図中右側に向かう方向)にオフセットして整列され、両電極の対向側エッジ間にB方向の隙間gBが形成されている。そして第2の電極ユニット24Bが、B方向に所定ピッチPで等間隔に複数整列されている。表面電極21および第2の裏面電極22Bの整列方向、ならびに第2の電極ユニット24Bの整列方向であるB方向を「第2の整列方向」ともいう。
表面電極21と第2の裏面電極22B間に交流電圧を印加すると、誘電体23の表面23A上にFBで示されるようなB方向の気流が発生する。従って第2のプラズマアクチュエータ20Bは全体として、その表面上に広範囲に亘るB方向の気流、すなわち第2のアクチュエータ気流を発生させる。
第1のプラズマアクチュエータ20Aと第2のプラズマアクチュエータ20Bは、表面電極21の幅wの中心に対し対称の構成とされ、共通の誘電体23に表面電極21と第1および第2の裏面電極22A,22Bとを配設した一体の構成とされる。いずれかのプラズマアクチュエータを作動させることにより、A方向の気流FAとB方向の気流FBとのいずれか一方を選択的に発生させることができる。
電源装置30は、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bに交流電圧を印加するための共通の電源31と、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bと電源31との間に介設されたスイッチ32とを備える。ここで複数の表面電極21は、互いに接続されると共に、電源31に接続されている。複数の第1の裏面電極22Aも互いに接続され、複数の第2の裏面電極22Bも互いに接続されている。
電源31は、ECU100からの指令信号に基づき出力電圧を変化させる。電源31から出力される交流電圧は、例えば1〜10kV程度の高電圧であり、1〜10kHz程度の周波数を有する。なお交流電圧の代わりに直流パルス電圧を出力してもよい。電源31から出力される電圧値を変化させることにより、すなわちプラズマアクチュエータ20A,20Bに印加する電圧の大きさを変化させることにより、プラズマアクチュエータ20A,20Bが発生する駆動力の大きさ、ひいては気流の強度を変化させることができる。より高い値の電圧を印加するほど、プラズマアクチュエータ20A,20Bが発生する気流の強度は大きくなる。なお気流強度を変化させるため、電圧の大きさに加えもしくはその代わりに、電圧の周波数を変化させることも考えられるが、ここでは便宜上電圧の大きさのみを変化させるものとする。
両プラズマアクチュエータ20A,20Bに共通の電源31を用いることにより、電源の数を最小限とし、コストを削減できる。
スイッチ32は、ECU100からの指令信号に基づき切り替えられ、これにより各プラズマアクチュエータの作動状態が切り替えられ、第1および第2の気流の発生状態が切り替えられる。
スイッチ32は、第1スイッチ32Aと第2スイッチ32Bを有する。第1スイッチ32Aは可動接点33と2つの固定接点34,35を有し、第2スイッチ32Bは可動接点36と1つの固定接点37を有する。可動接点33は電源31に接続される。固定接点34は複数の第1の裏面電極22Aに接続される。固定接点37は複数の第2の裏面電極22Bに接続される。固定接点35は可動接点36に接続される。
可動接点33が固定接点34に接続されたとき(図示の状態)、第1のプラズマアクチュエータ20Aのみが作動状態(オン)とされ、A方向の気流が発生される。可動接点33が固定接点35に接続され、且つ可動接点36が固定接点37に接続されたとき、第2のプラズマアクチュエータ20Bのみが作動状態とされ、B方向の気流が発生する。可動接点33が固定接点35に接続され、且つ可動接点36が固定接点37から離されたとき、いずれのプラズマアクチュエータも非作動状態とされ、すなわちオフとされる。
なお、スイッチ32の構成は任意であり、機械的接点を有するものでもよいし、電気的なスイッチング回路により構成されているものでもよい。
プラズマアクチュエータの厚さTは非常に薄く、数μm〜数百μmのオーダーである(図中の電極等は誇張して描かれている)。従ってプラズマアクチュエータを吸気ポート6の内壁面6A上に設置した場合でも、プラズマアクチュエータは吸気の流れを実質的に妨げない。
第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20BはA方向またはB方向に延びており、各電極21,22A,22BはA方向またはB方向に直角な方向(図2の紙面厚さ方向)に延びている。各電極の長手方向の一端には、同一種類の電極同士を接続するリード電極が設けられている。
図1に戻って、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bは、第1の整列方向Aが吸気ポート6の上流側に向かい、第2の整列方向Bが吸気ポート6の下流側に向かうよう、燃料付着領域Rに配置されている。この様子を図3に模式的に示す。図3は、燃料付着領域Rの下側部分を描いた概略展開図であり、図中、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bは実線で示す表面電極21のみに略示されている。6Bは吸気ポート6の出口を示す。Cpは吸気ポート6の長手軸もしくは長手方向を示し、吸気FMはこの長手軸Cpに平行に図の左側から右側へ、すなわち吸気ポート出口6Bに向かう方向に流れる。
図3から明らかなように、第1の整列方向Aは、長手軸Cpに平行に、吸気ポート6の上流側に向かう方向に一致され、第2の整列方向Bは、長手軸Cpに平行に、吸気ポート6の下流側に向かう方向に一致される。従って、第1のプラズマアクチュエータ20Aは、その作動時に任意の点Pにおいて、第1の整列方向A(所定方向)の第1のアクチュエータ気流を発生させる。同様に、第2のプラズマアクチュエータ20Bは、その作動時に任意の点Pにおいて、第2の整列方向Bの第2のアクチュエータ気流を発生させる。
図1に戻って、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bは、湾曲円筒形状を有する燃料付着領域Rのほぼ全体に亘って敷設されている。従って第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bも、吸気ポート6の内壁面6Aの全周に亘る湾曲円筒形状を有する。
さて、前述したように、燃料噴射弁19からの燃料噴射は通常、噴射燃料の気化を促進するため、吸気弁7の開弁前の閉弁中に開始される。すると、燃料噴射弁19から噴射され吸気ポート内壁面6Aに衝突または付着した燃料Hが、吸気ポート内壁面6Aに沿って流れ落ち、図4に示すように、吸気ポート内壁面6Aと吸気弁7との間に挟まれて形成された凹部60に最終的に溜まる傾向にある。なお図4は、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bがない一般的な構成を示す。
この溜まった燃料Hは、吸気弁7の開弁時に一気に筒内の燃焼室14内に流れ落ち、流入する。従って、比較的大きな液滴となった燃料が燃焼室14内で気化することとなり、燃料の気化が遅れ、その結果、未燃燃料としてのHCが多く排出されてしまう問題がある。
このことは特に、エンジンの冷間運転時において顕著である。冷間運転時には、吸気ポート内壁面6Aおよび吸気弁7の温度が低く、吸気ポート内壁面6Aおよび吸気弁7からの受熱による付着燃料の気化が不十分となりがちだからである。なお冷間運転時には温間運転時に比べ燃料噴射量が増量されるため、これも燃料気化の遅れの原因となる。
しかし、本実施形態によればこの問題を解決可能である。すなわち、図5に示すように、本実施形態においてECU100は、燃料噴射弁19による燃料噴射開始から吸気弁7の開弁開始までの間、第1のプラズマアクチュエータ20Aを作動させるよう、第1のプラズマアクチュエータ20Aを制御する。すると、第1のプラズマアクチュエータ20Aの表面上に、吸気ポート6の上流側に向かう第1の整列方向Aの第1のアクチュエータ気流FAが発生される。燃料噴射弁19から噴射され、第1のプラズマアクチュエータ20Aの表面上に衝突または付着した燃料Hは、第1のアクチュエータ気流FAによって、吸気ポート6の上流側に向かって逆流され、もしくはその付着位置に保持され、もしくは吸気ポート6の下流側に向かって流れ落ちるのを抑制される。結局、付着燃料Hが吸気ポート下流側に向かうことが抑制される。これにより、凹部60における燃料溜まりが抑制され、その後の吸気弁7の開弁時においても、比較的大きな液滴となった燃料が燃焼室14内に流入すること、これに起因する燃料気化の遅れ、ひいてはHCの排出が抑制される。
また付着燃料Hが、第1のプラズマアクチュエータ20Aの表面上に小滴状態で広がった状態に維持される。従って、第1のプラズマアクチュエータ20Aを介した吸気ポート内壁面6Aからの受熱による、付着燃料Hの気化が促進される。
また、第1のアクチュエータ気流FAがプラズマもしくはイオンを含むため、このプラズマもしくはイオンにより、第1のアクチュエータ気流FAによって付着燃料を保持等している間、付着燃料がより燃焼し易い状態に改質される。従って、付着燃料がその後の吸気弁開弁時に燃焼室14内に流入した場合でも、付着燃料の燃焼が促進され、HCの排出が抑制される。
こうした第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動ないし制御は、エンジンの冷間運転時に行うのが好ましい。こうすることにより、エンジンの冷間運転時に多くなりがちなHC排出量を抑制することができる。
第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動開始後、吸気弁7の開弁が開始された時に、第1のプラズマアクチュエータ20Aは作動停止される。これだけでも、保持等されていた付着燃料を吸気の流れに乗せて燃焼室14内に流入させることができる。しかしながら本実施形態では、第2のプラズマアクチュエータ20Bを使って、より積極的に付着燃料を燃焼室14内に流入させる。
すなわち、ECU100は、吸気弁7の開弁開始時に、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動を停止させ、第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動を開始させるよう、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bを制御する。すると、図6に示すように、第2のプラズマアクチュエータ20Bの表面上に、吸気ポート6の下流側に向かう第2の整列方向Bの第2のアクチュエータ気流FBが発生される。プラズマアクチュエータの表面上の付着燃料Hは、こんどは、第2のアクチュエータ気流FBによって、吸気ポート6の下流側に向かって流される。これにより、付着燃料Hを下流側により積極的に送ることができ、付着燃料Hの吸気ポート6内への残留を抑制し、付着燃料Hを効果的に燃焼室14に排出することができる。
しかも、第1のプラズマアクチュエータ20Aに第2の裏面電極22Bを追加し、第2のプラズマアクチュエータ20Bを第1のプラズマアクチュエータ20Aと一体の構成としたので、簡単な構造変更で上記作用効果を得られるという利点がある。
図7を参照して、本実施形態の制御の具体的内容を説明する。ECU100は、クランク角センサ41によって検出されたクランク角が所定の噴射開始時期になったとき(t1)、燃料噴射弁19に噴射指令信号を送信し、燃料噴射弁19による燃料噴射を開始させる。
これと同時に、ECU100は、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動を開始させる。具体的にはECU100は、図2に示したスイッチ32を、オフの状態から、第1のプラズマアクチュエータ20Aのみを作動させる状態に切り替える。これにより上述したように、付着燃料が下流側に向かうのを抑制することができる。ECU100はこの状態を、吸気弁7の開弁開始時期t2まで継続する。
ECU100は、クランク角センサ41によって検出されたクランク角が所定の吸気弁開弁開始時期になったと同時に(t2)、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動を停止させ、第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動を開始させる。具体的にはECU100は、図2に示したスイッチ32を、第1のプラズマアクチュエータ20Aのみを作動させる状態から、第2のプラズマアクチュエータ20Bのみを作動させる状態に切り替える。これにより上述したように、付着燃料を下流側に向けて積極的に送ることができる。
図示例では、吸気弁7の開弁開始後も燃料噴射が継続して実行され、所謂同期噴射が実行されている。また吸気弁7の開弁終了時期(閉弁時期)t5よりも前の時期t3で、燃料噴射が終了されている。
ECU100は、所定の噴射終了時期に達したと同時に(t3)、燃料噴射弁19への噴射指令信号の送信を停止し、燃料噴射弁19による燃料噴射を停止させる。そしてECU100は、燃料噴射停止時期t3から所定の遅れ時間を経過した時期t4において、第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動を停止させる。具体的にはECU100は、図2に示したスイッチ32を、いずれのプラズマアクチュエータも作動させないオフの状態に切り替える。図示例では、第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動停止後に吸気弁7が閉弁されている(t5)。
ここで、エンジンの冷間運転時に限って上述の作動ないし制御を実行するのも好ましい。この場合、冷間運転時か否かの判断は、例えば水温センサ42によって検出された水温に基づき、ECU100によって実行することができる。具体的には、ECU100は、水温センサ42によって検出された水温が所定水温未満であることをもって、冷間運転時であると判断することができる。
なお、吸気弁7の開弁開始前(閉弁時)に燃料噴射が終了する場合も考えられる(破線a参照)。この場合も前記同様、第1のプラズマアクチュエータ20Aは吸気弁7の開弁開始まで作動させておき、吸気弁7の開弁開始と同時に、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動を停止させ、第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動を開始させる。
以上、本実施形態の基本実施例を説明したが、本実施形態は次のような変形例も可能である。
上記基本実施例においては、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bを燃料付着領域Rの全体かつ全周に設けるようにしたが、燃料付着領域Rに部分的に設けることも可能である。特に噴射燃料が、主に吸気ポート6の下側の内壁面6Aに直接衝突されることから、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bを、燃料付着領域Rの下側部分もしくは下半部のみに設けることが可能である。下半部のみに設けた場合、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bはハーフパイプ状に形成されることになる。
第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bを一体とせず、分割して構成してもよい。
第2のプラズマアクチュエータ20Bを省略し、第1のプラズマアクチュエータ20Aのみを設けてもよい。
第1および第2の電極ユニット24A,24Bは、それぞれ不等間隔で整列されていてもよい。
上記基本実施例においては、図7に示したように、第1のプラズマアクチュエータ20Aが、燃料噴射弁19による燃料噴射開始から吸気弁7の開弁開始までの期間の全期間に亘り、作動させられた。このように作動させることにより、上述の付着燃料保持等の効果を最大限に得られると考えられるからである。しかしながら、第1のプラズマアクチュエータ20Aは、燃料噴射弁19による燃料噴射開始から吸気弁7の開弁開始までの期間のうちの少なくとも一部の期間に作動されればよい。この少なくとも一部の期間において上述の付着燃料保持等の効果を得られるからである。従って、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動開始時期は、必ずしも燃料噴射開始時期と同じである必要はなく、燃料噴射開始時期より前の時期であってもよいし、燃料噴射開始時期より後で且つ吸気弁開弁開始時期より前の時期であってもよい。但し、前者の場合には無駄に電力を消費する可能性があり、後者の場合には第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動開始前に噴射された付着燃料が十分に保持等されない可能性がある点に留意する必要がある。
同様に、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動停止時期も、必ずしも吸気弁7の開弁開始時期と同じである必要はなく、吸気弁開弁開始時期より前の時期であってもよいし、吸気弁開弁開始時期より後で且つ吸気弁開弁終了時期より前の時期であってもよい。但し、前者の場合には、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動停止時から吸気弁開弁開始時までの間で付着燃料の保持等を十分に行えない可能性があり、後者の場合には、付着燃料の燃焼室内への吸入を妨げる可能性がある点に留意する必要がある。もっとも後者の場合、吸気の流れにより付着燃料を強制的に吸入できるため、上記のデメリットは少ないとも考えられる。
第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動開始時期も変更可能であり、好ましくは第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動停止時期に合わせて変更することができる。第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動開始時期は、吸気弁開弁開始時期より前の時期であってもよいし、吸気弁開弁開始時期より後で且つ吸気弁開弁終了時期より前の時期とすることができる。第2のプラズマアクチュエータ20Bの作動開始時期は、第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動停止時期と一致させるのが好ましいが、必ずしも一致させなくてもよく、例えば第1のプラズマアクチュエータ20Aの作動停止時期より遅れた時期とすることもできる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお第1実施形態と同様の部分については図中同一符号を付して説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態に係る構成を示す概略展開図であり、図3に類似した図である。図示するように、本実施形態は、共通の誘電体に各電極を配置した点、および第2の整列方向Bが吸気ポート6の下流側に向かう方向である点が、第1実施形態と同様である。しかしながら本実施形態は、第1の整列方向Aが、吸気ポート6の長手方向(長手軸Cp)に垂直で、且つ吸気ポート6の内壁面6Aの周方向に沿うような方向である点が、第1実施形態と相違する。
具体的には、第2のプラズマアクチュエータ20Bが第1実施形態と同様に構成される。他方、第1のプラズマアクチュエータ20Aの表面電極21は、第2のプラズマアクチュエータ20Bの表面電極21と別体とされ、第2のプラズマアクチュエータ20Bの表面電極21間に、第1実施形態とは向きを90°変えて、複数配置されている。従って第1および第2のプラズマアクチュエータ20Aの表面電極21,21は、全体として見た場合、図示するような略格子状に配置されている。第1のプラズマアクチュエータ20Aの表面電極21は、より短くされ、第2のプラズマアクチュエータ20Bの各表面電極21間に、第1の整列方向Aに沿って複数整列されている。なお図示しないが、第1のプラズマアクチュエータ20Aにおいて、第1の裏面電極22Aも、表面電極21から第1の整列方向Aにオフセットされた関係を保って複数整列されている。
本実施形態では、これら第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bが燃料付着領域Rの下半部のみに設けられ、従って第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bはハーフパイプ状に形成されている。
このように第1のプラズマアクチュエータ20Aを構成および配置すると、第1のプラズマアクチュエータ20Aが作動されたとき、その表面上の任意の点Pにおいて、第1の整列方向Aの第1のアクチュエータ気流が発生される。この第1のアクチュエータ気流によって付着燃料は、吸気ポート内壁面6Aの周方向に向かう駆動力を与えられ、特に吸気ポート内壁面6Aを伝って周方向に上昇するような駆動力を受ける。これによっても、付着燃料が吸気ポート下流側に向かうことが抑制され、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、第1の整列方向を、A方向(実線で示す)と逆のA’方向(破線で示す)にしてもよい。また、第1の整列方向を、第1のプラズマアクチュエータ20Aの最低位置を境にA方向とA’方向に分けてもよい。
図示例とは逆に、第1のプラズマアクチュエータ20Aの表面電極21(および第1の裏面電極22A)を長手軸Cpの方向に長く延ばす一方、第2のプラズマアクチュエータ20Aの表面電極21(および第2の裏面電極22B)を短くして第1のプラズマアクチュエータ20Aの各表面電極21間(および第1の裏面電極22A間)に配置し、全体として略格子状をなすようにしてもよい。
本実施形態の制御方法は第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態に係る構成を示す概略断面図である。本実施形態では、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bが燃料付着領域Rの下側部分、もしくは最低位置付近のみに設けられている。そして第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bの構成は第1実施形態と同様である。
しかしながら、本実施形態では、燃料噴射開始から吸気弁開弁開始までの間に発生されるアクチュエータ気流の方向が、第1の整列方向Aでなく、図中実線で示されるような鉛直上向き方向Cである点が、第1実施形態と異なる。
こうした方向Cの気流は、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bを両方とも作動させ、かつそれぞれに印加する電圧の大きさ、すなわちそれぞれで発生するアクチュエータ気流FA,FBの強度を制御することにより、生成可能である。図2に示すように、例えば第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bに同一の電圧を印加したとする。すると、図中破線で示されるように、互いに向かい合い且つ同一強度を有するアクチュエータ気流FA,FBが互いに衝突し、上方に曲げられるようになる。これにより、アクチュエータ表面から垂直に離れる上昇気流FCが発生する。それぞれのプラズマアクチュエータ20A,20Bに印加する電圧の大きさを変え、各アクチュエータ気流FA,FBの強度を制御することにより、上昇気流FCの向きを変えることができる。
このようにして、図9に示されるような、鉛直上向き方向Cの上昇気流が発生するよう、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bが制御される。なおこのときには、電源装置30において、各プラズマアクチュエータ毎に設けられた異なる電源から異なる大きさの電圧を出力するか、もしくは、共通の電源から各プラズマアクチュエータに異なる電圧を出力できるよう、電源31を改変することが望ましい。また両プラズマアクチュエータに同時に電圧を印加できるよう、スイッチ32を改変することが望ましい。
かかる上昇気流により、付着燃料Hを、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20B上で浮上した状態に保持することができる。これによっても付着燃料Hが吸気ポート下流側に向かうことが抑制され、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、図9に破線で示されるように、上昇気流の方向を、鉛直上向き方向Cに対し吸気ポート6の上流側に向かって傾斜した方向C’としてもよい。こうすると、浮上した付着燃料Hを吸気ポート6の上流側に向かって付勢することができ、付着燃料Hが吸気ポート下流側に向かうことをより一層抑制できる。
本実施形態の制御方法は、上記のような気流制御を行う点を除き、第1実施形態と同様である。
[総括]
以上の説明で分かるように、第1のプラズマアクチュエータ20Aは、その作動時に、吸気ポート6の下流側に向かう方向の成分を含まない所定方向の第1のアクチュエータ気流を発生するよう、配置されたものである。これを図3を用いてより詳細に説明する。第1のプラズマアクチュエータ20A上の任意の点Pで発生する第1のアクチュエータ気流は、長手軸Cpに平行な方向の成分と、長手軸Cpに垂直な方向の成分とに分解することができる。「吸気ポート6の下流側に向かう方向の成分」とは、点Pから長手軸Cpに平行に吸気ポート下流側に向かう成分のことをいう。従って、「吸気ポート6の下流側に向かう方向の成分を含まない所定方向の第1のアクチュエータ気流」とは、第1のアクチュエータ気流がそのような成分を含まないことを意味する。図3に示されるようなA方向の気流は勿論のこと、図8に示されるようなAまたはA’方向の気流も、「所定方向の第1のアクチュエータ気流」に含まれる。従って、「所定方向の第1のアクチュエータ気流」は、図3のA方向と、図8のAまたはA’方向との間の斜めの方向の気流であってもよい。逆に、図3に示されるB方向の気流は、明らかに、「吸気ポート6の下流側に向かう方向の成分」を含み、「所定方向の第1のアクチュエータ気流」に該当しない。これらの気流と同様に、図9に示されるような、第1および第2のプラズマアクチュエータ20A,20Bの両方の作動により発生するC方向またはC´方向の上昇気流も、付着燃料が吸気ポート下流側に向かうことを抑制することができる気流である。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明はさらなる他の実施形態も可能である。
上記の各実施形態、各実施例および各構成は、矛盾が生じない限り任意に組み合わせることが可能である。本発明の実施形態には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
6 吸気ポート
6A 内壁面
7 吸気弁
19 燃料噴射弁
20A 第1のプラズマアクチュエータ
20B 第2のプラズマアクチュエータ
21 表面電極
22A 第1の裏面電極
23 誘電体
24A 電極ユニット
31 電源
32 スイッチ
100 電子制御ユニット(ECU)
H 燃料
R 燃料付着領域

Claims (6)

  1. 吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記吸気通路の内壁面上の領域であって、前記燃料噴射弁から噴射された燃料が付着される領域に設けられたプラズマアクチュエータと、
    記プラズマアクチュエータを制御するための制御ユニットと、
    を備え、
    記プラズマアクチュエータは、その作動時に、前記吸気通路の下流側に向かう方向の成分を含まない所定方向の気流を発生するよう、配置され、
    前記制御ユニットは、前記燃料噴射弁による燃料噴射開始から吸気弁の開弁開始までの期間のうちの少なくとも一部の期間に、前記プラズマアクチュエータを作動させるよう、前記プラズマアクチュエータを制御するように構成された
    ことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 前記制御ユニットは、前記燃料噴射弁による燃料噴射開始から前記吸気弁の開弁開始までの期間の全期間に亘って、前記プラズマアクチュエータを作動させるよう、前記プラズマアクチュエータを制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 前記領域に、作動時に前記所定方向の気流を発生するよう設けられた第1のプラズマアクチュエータに加えて、第2のプラズマアクチュエータをさらに備え、
    前記第2のプラズマアクチュエータは、その作動時に、前記吸気通路の下流側に向かう方向の第2の気流を発生するよう、配置され、
    前記制御ユニットは、前記吸気弁の開弁開始時以降であって開弁終了時よりも前に、前記第1のプラズマアクチュエータの作動を停止させ、前記第2のプラズマアクチュエータの作動を開始させるよう、前記第1および第2のプラズマアクチュエータを制御する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 前記第1および第2のプラズマアクチュエータに電圧を印加するための共通の電源と、
    前記第1および第2のプラズマアクチュエータと前記電源との間に介設されたスイッチと、
    をさらに備え、
    前記制御ユニットは、前記スイッチを切り替えることにより前記第1および第2のプラズマアクチュエータの作動状態を切り替える
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の吸気装置。
  5. 前記第1のプラズマアクチュエータは、表面電極と、前記表面電極に対し第1の方向にオフセットされた裏面電極と、前記表面電極および裏面電極の間に配置された誘電体とを含む電極ユニットを、前記第1の方向に複数整列させて構成され、
    前記第1のプラズマアクチュエータは、前記第1の方向が前記所定方向に一致するよう配置されている
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関の吸気装置。
  6. 前記領域に第1のプラズマアクチュエータおよび第2のプラズマアクチュエータを備え、
    該第1のプラズマアクチュエータおよび該第2のプラズマアクチュエータは、それら両方の作動で互いに向かい合う気流を発生させて衝突させるよう、配置される、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の吸気装置。
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