JP6036537B2 - 回転位置検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されたエンジンのカム軸の回転位置を検出する回転位置検出装置に関するものである。
例えば、特許文献1には、可変バルブタイミング機構を備えている場合に、エンジンの回転数が予め定められた回転数以下になると、可変バルブタイミング機構によるバルブタイミングの制御を停止することが記載されている。エンジン回転数が低く、カム軸の回転数も低い場合、例えばカムポジションセンサなどにより、カム軸の回転位置(位相)を精度良く検知することが困難になる。そのため、実際の位相を誤って検知した状態で、バルブタイミングが制御されることを防止すべく、エンジン回転数に依存して、バルブタイミング制御の実行の可否を切り替えている。
特開2007−224780号公報
近年、車両の走行駆動源として、エンジンに加えて駆動用モータを備えた、いわゆるハイブリッド車両が普及している。このハイブリッド車両の中には、エンジンの駆動力を、駆動輪の駆動と、駆動用モータを駆動するための電力を発電する発電用モータの駆動とに振り分ける、いわゆるシリーズ・パラレル方式を採用するものがある。
シリーズ・パラレル方式を採用したハイブリッド車両においては、例えば、エンジン、駆動用モータ、及び発電用モータが、遊星歯車機構を介して相互に接続される。そして、車両を駆動用モータのみで走行させる際には、次のエンジンの始動に備えて、エンジンが回転しないように、発電用モータの回転状態が制御される。つまり、駆動用モータが回転して、遊星歯車機構の駆動用モータに接続されたギアが回転しても、発電用モータに接続されたギアのみが回転し、エンジンに接続されたギアが回転しないように、発電用モータの回転方向及び回転速度が制御される。
しかしながら、運転者によって急ブレーキがかけられたり、波状路などを走行したりして、車両の駆動輪に大きな外力が加わった場合には、上述した発電用モータによる制御では対応しきれずに、エンジンのクランク軸及びカム軸が回転してしまう場合がある。
一方、エンジンには、通常、クランク軸及びカム軸の回転を検出するためのセンサ(クランク軸センサ及びカム軸センサ)が設けられている。クランク軸センサは、例えば、クランク軸の回転に応じた間隔でパルス信号を出力するとともに、クランク軸が所定の回転位置に達するごとに、他のパルス信号のパルス幅よりも幅広のパルス幅を持った基準パルス信号を出力する。また、カム軸センサは、例えば、少なくとも1つの気筒の上死点位置や、上死点位置から所定角度ずれた位置など、カム軸の所定の回転位置を示す位置信号を出力する。そして、カム軸の回転位置は、クランク軸センサ及びカム軸センサの出力に基づき、基準パルス信号に対応するクランク軸の回転位置を基準として算出される。
そのため、上述したようにエンジンのクランク軸が回転しても、クランク軸センサ及びカム軸センサの出力から、カム軸の回転位置を算出することができれば、適切なタイミングで各気筒に燃料を噴射したり、点火を行ったりすることが可能となる。また、上述した可変バルブタイミング機構によりバルブタイミング制御を行うことも可能となる。
ただし、上述したような要因でクランク軸が回転する場合、クランク軸は、一定速度で滑らかに回転するのではなく、速度変化を伴いながら、微動を繰り返すようにして回転する可能性が高い。この場合、クランク軸センサが出力するパルス信号の波形が乱れて、基準パルス信号を誤って認識する可能性が高まる。もし、基準パルス信号が誤認識されてしまうと、それに基づいて算出されるカム軸の回転位置も誤ったものとなってしまう。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、エンジン、駆動用モータ、及び発電用モータが遊星歯車機構を介して接続された車両において、駆動用モータだけで車両を走行させる際に、エンジンが回転しないように、発電用モータの回転状態が制御されたにもかかわらず、エンジンのクランク軸が回転してしまった場合であっても、カム軸の回転位置の検出精度の低下を抑制することが可能な回転位置検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による回転位置検出装置は、走行駆動源としてエンジン(1)と駆動用モータ(6)とを有するとともに、発電用モータ(7)を有し、エンジン、駆動用モータ、及び発電用モータが遊星歯車機構(5)を介して接続され、駆動用モータだけで車両を走行させるとき、エンジンが回転しないように、発電用モータの回転状態が制御される車両に用いられ、エンジンのカム軸の回転位置を検出するものであって、
エンジンのクランク軸の回転に応じた間隔で、パルス信号を出力するとともに、クランク軸が所定の回転位置に達するごとに、他のパルス信号のパルス幅よりも幅広のパルス幅を持った基準パルス信号を出力するクランク軸センサ(3)と、
エンジンのカム軸が所定の回転位置であることを示す位置信号を出力するカム軸センサ(4)と、
エンジンが稼働しているとき、クランク軸センサが出力するパルス信号とカム軸センサが出力する位置信号とに基づいて、基準パルス信号に対応する回転位置を基準として、カム軸の回転位置を算出する第1の回転位置算出手段(2、S130)と、
エンジンが稼働状態から停止状態となったとき、第1の回転位置算出手段によって算出された、エンジンが停止した時のカム軸の回転位置を記憶する記憶手段(2、S140)と、
エンジンが停止しているが、駆動用モータが稼働しているとき、クランク軸センサが出力するパルス信号に基づいて、基準パルス信号に対応する回転位置ではなく、記憶手段に記憶された回転位置を基準として、カム軸の回転位置を算出する第2の回転位置算出手段(2、S160)と、を備えることを特徴とする。
エンジンが稼働しているときには、エンジンの回転(クランク軸の回転)に応じた間隔で、クランク軸センサが、基準パルス信号を含むパルス信号を出力する。また、カム軸センサも、カム軸の回転位置が所定位置に達するごとに位置信号を出力する。このため、エンジンの稼働中は、第1の回転位置算出手段が、クランク軸センサ及びカム軸センサの出力に基づき、基準パルス信号に対応する回転位置を基準として、精度良くカム軸の回転位置を算出することができる。
一方、エンジンが停止しているが、駆動用モータが稼働しているとき、駆動輪に作用する外力によってエンジンが回転してしまう場合には、クランク軸センサから出力されるパルス信号の波形が乱れて、基準パルス信号を誤認識される可能性が高まる。そのため、この場合には、第2の回転位置算出手段が、クランク軸センサが出力するパルス信号に基づいて、記憶手段に記憶された回転位置を基準として、カム軸の回転位置を算出する。このように、記憶手段に記憶された回転位置を基準として、カム軸の回転位置を算出することで、基準パルス信号の誤認識に起因して、カム軸の回転位置を誤って算出する事態を招くことを防ぐことができる。従って、駆動輪に作用する外力によってエンジンが回転した場合であっても、正しいカム軸の回転位置を算出することが可能になる。
なお、上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の本発明の特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
実施形態による回転位置検出装置が適用される車両の駆動系の概略的な構成を示す構成図である。 エンジンのカム軸の回転位置検出のための処理を示したフローチャートである。 クランク軸センサが出力するクランク信号を示す波形図である。 エンジンが稼働中であるときに、カム軸の回転位置を算出する方法を説明するための説明図である。 エンジンが停止中であるときに、カム軸の回転位置を算出する方法を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態による回転位置検出装置を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態による回転位置検出装置が適用される車両の駆動系の概略的な構成を示す構成図である。
図1に示すように、車両は、走行駆動源としてのエンジン1及び駆動用モータ6と、発電用モータ7を有している。エンジン1、駆動用モータ6、及び発電用モータ7は、遊星歯車機構5を介して相互に接続されている。
エンジン1は、燃料としてガソリンまたは軽油等を用いる内燃機関である。本実施形態では、例えば4気筒の4サイクルエンジンを採用した例について説明する。この4気筒エ4サイクルエンジンは、#1気筒と#4気筒、#2気筒と#3気筒の、各々のピストンが同じ位相で運動する。
このエンジン1には、図示していないが、吸気側及び排気側の少なくとも一方のバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構が備えられている。可変バルブタイミング機構は、エンジン1のクランク軸の回転位相に対して、カム軸の回転位相を進めたり、遅らせたりすることが可能なものである。これにより、吸気バルブ及び/又は排気バルブの開閉タイミングを進角させたり、遅角させたりすることができる。
本実施形態による回転位置検出装置は、可変バルブタイミング機構が設けられた側のカム軸の回転位置を検出するのに好適なものである。しかし、可変バルブバルブタイミング機構が設けられていないカム軸の回転位置を検出するために、本実施形態の回転検出装置を用いても良い。
エンジン制御装置(ECU)2は、各種のセンサからの検出信号に基づいて、エンジン1のバルブタイミング、燃料噴射量、点火時期などを制御する。例えば、エンジンECU2には、エンジン1の回転数や回転位置の検出のため、クランク軸センサ3からのクランク信号やカム軸センサ4からのカム信号が入力される。
クランク軸センサ3は、クランク軸に嵌着されたシグナルロータと、シグナルロータの外周に対向し、その外周に例えば10°CAのピッチで等間隔に形成された歯を検出する電磁ピックアップとを有する電磁ピックアップ式のセンサである。ただし、電磁ピックアップに代えて、磁気抵抗素子などの他の検出手段を用いても良い。
そのシグナルロータの外周の1箇所には、歯が2個欠損した歯欠損部が形成されている。この歯欠損部は、例えば、クランク軸が#1気筒の圧縮上死点及び#4気筒の圧縮上死点に対応するクランク角まで回転したときに、電磁ピックアップが対向するシグナルロータの歯よりも、クランク軸の逆回転方向に所定数歯分離れたところに位置する。また、クランク軸が♯3気筒又は♯2気筒の圧縮上死点に対応するクランク角まで回転したときに電磁ピックアップと対向するシグナルロータの歯は、♯1気筒又は♯4気筒の圧縮上死点で対向する歯と180°CA(クランク軸の半回転)離れたところに位置する。
クランク軸センサ3は、クランク信号として、図3に示すように、クランク軸の回転に応じて、歯欠損部に対応するクランク角を除き、所定のクランク角度毎にパルス信号を出力する。そして、クランク軸の回転位置が、シグナルロータの歯欠損部が電磁ピックアップに対向する位置に到達したとき、クランク軸センサ3は、他のパルス信号よりも幅広のパルス幅を持った基準パルス信号を出力する。なお、本実施形態では、基準パルス信号の立下りエッジ位置を、クランク軸の基準位置と定めている。また、基準パルス信号であるか否かの認定は、前後のパルス信号のパルス幅と比較して所定比率以上のパルス幅を有するか否かにより行われる。
カム軸センサ4は、クランク軸の回転に対して1/2の比率で減速回転するエンジン1のカム軸に固定されたシグナルロータと、そのシグナルロータの外周に対向して設けられ、シグナルロータの外周に形成された歯に応じたパルス信号を出力する電磁ピックアップとを有している。ただし、クランク軸センサ3と同様に、電磁ピックアップ以外の検出手段を用いることも可能である。
カム軸センサ4のシグナルロータには、例えば図4に示すように、♯1気筒及び♯2気筒のピストンが圧縮上死点付近にあるときに、連続した2個のパルス信号が出力され、♯3気筒及び♯4気筒のピストンが圧縮上死点付近にあるとき、単独の1個のパルス信号が出力されるように、合計6個の歯が形成されている。
従って、図4に示すように、エンジン1の1燃焼サイクル中において、クランク信号に基準パルス信号が2回現れたとき、その後に、カム信号に現れるパルス信号の数が相互に異なることになる。これにより、クランク信号に基準パルス信号が現れた後の、カム信号のパルス信号の数から、そのときに圧縮行程となっている気筒を判別することができる。例えば、クランク信号に基準パルス信号が現れた後、最初にカム軸センサ4から出力されるパルス信号が2個連続したものであれば、現在、♯1気筒の圧縮行程がほぼ完了するところであると特定することができる。
また、図3に示すように、基準パルス信号に基づく基準位置から180°CAずれた位置もクランク軸の基準位置として定められる。この180°CAずれた基準位置が、♯2気筒と♯3気筒とのいずれに対応するかも、カム信号に現れるパルス信号の数から特定することができる。
さらに、例えば、クランク信号の基準パルス信号の立下りエッジ(クランク軸の基準位置)からカム信号のパルス信号の立下りエッジまでの、クランク信号のパルス数から、両立下りエッジ間のクランク角度を算出することができる。このクランク角度の算出により、可変バルブバルブタイミング機構によって、クランク軸に対するカム軸の回転位相が変更されていたとしても、カム軸の正しい回転位置を求めることができる。
図1において、エンジン1の出力軸は、遊星歯車機構5のプラネタリギアに連結されている。遊星歯車機構5のリングギアには駆動用モータ6の出力軸が連結され、サンギアには発電用モータ7の出力軸が連結されている。また、駆動用モータ6の出力軸には、減速機10を構成する一方の歯車10aが取り付けられている。減速機10を構成する他方の歯車10bの回転は、図示しないディファレンシャルギアを介して、駆動輪の駆動軸11に伝えられる。従って、エンジン1の駆動力及び駆動用モータ6の駆動力が、減速機10を介して駆動輪の駆動軸11に伝達され、車両の走行を可能にしている。
このような構成において、遊星歯車機構5は、エンジン1からの駆動力を、減速機10の歯車10aが取り付けられた駆動用モータ6の出力軸と、発電用モータ7の出力軸とに分割する。発電用モータ7は、エンジン1の駆動力により回転駆動され、電力を発電する。発電用モータ7によって発電された電力は、駆動用モータ6を駆動するために使用されたり、図示しない高圧バッテリを充電するために使用されたりする。また、遊星歯車機構5を介して、エンジン1の出力軸と、駆動用モータ6の出力軸とが連結されていることで、エンジン1の駆動力と駆動用モータ6の駆動力とを統合して、減速機10の歯車10aを回転されることが可能になっている。このように、本実施形態に係る車両は、いわゆるシリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両である。
駆動用モータ6は、上述したように、車両を走行させるための駆動力を発生する。さらに、駆動用モータ6は、車両が減速するとき、発電機として機能し、いわゆる回生ブレーキにより電力を発電する。また、発電用モータ7は、上述したように、エンジン1の駆動力の一部によって駆動されて電力を発電する。さらに、発電用モータ7は、エンジン1を始動させる場合に、電動機として機能し、エンジン1をクランキングさせる役割も担っている。
駆動用モータ6及び発電用モータ7は、それぞれ、インバータ回路8に接続されている。インバータ回路8は、駆動用モータ6及び発電用モータ7に対して、個別に設けられたインバータを備えている。このインバータ回路8は、高圧バッテリに接続されている。
モータ制御装置(ECU)9は、駆動用モータ6及び発電用モータ7を電動機として機能させるときには、高圧バッテリから各モータ6、7に駆動電流が通電されるように、インバータ回路8を制御する。これにより、車両に駆動力を発生させたり、エンジン1を始動させたりすることができる。一方、モータECU9は、駆動用モータ6及び発電用モータ7が発電を行うときには、インバータ回路8を介してその電力を取り出せるように、インバータ回路8を制御する。これにより、駆動用モータ6及び発電用モータ7によって発電された電力を、高圧バッテリの充電や、他方のモータの駆動に利用できようになる。
このような構成を備えるシリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両においては、車両をエンジン1のみで走行させたり、駆動用モータ6のみで走行させたり、あるいは、エンジン1と駆動用モータ6とを両方用いて走行させたりすることが可能である。ただし、車両を、駆動用モータ6のみで走行させる際には、次のエンジン1の始動に備えて、エンジン1が回転しないように、発電用モータ7の回転状態が制御される。つまり、駆動用モータ6が回転して、遊星歯車機構5のリングギアが回転しても、発電用モータ7に接続されたサンギアのみが回転し、エンジン1に接続されたプラネタリギアが回転しないように、発電用モータ7の回転方向及び回転速度が制御される。
しかしながら、運転者によって急ブレーキがかけられたり、波状路などを走行したりして、車両の駆動輪に大きな外力が加わった場合には、発電用モータ7による制御では対応しきれずに、エンジン1の出力軸、すなわちクランク軸及びそのクランク軸に連動するカム軸が回転してしまう場合がある。
この場合、クランク軸は、一定速度で滑らかに回転するのではなく、速度変化を伴いながら、微動を繰り返すようにして回転する可能性が高い。そのため、クランク軸センサ3が出力するクランク信号の波形が乱れて、基準パルス信号を誤って認識する可能性が高まる。もし、基準パルス信号が誤認識されてしまうと、それに基づいて算出されるカム軸の回転位置も誤ったものとなってしまう。
そこで、本実施形態では、エンジン1が停止し、駆動用モータ6のみで車両を走行させる場合には、エンジン1が稼働中であるときとは異なる手法でカム軸の回転位置を算出するようにして、上述した問題を回避できるようにした。以下に、本実施形態によるカム軸の回転位置の算出方法について、図2のフローチャートに基づき、詳細に説明する。
まず、ステップS100では、エンジンECU2が、エンジン1の運転状態を制御しており、その結果、エンジンが稼働中であるか否かを判定する。なお、エンジンECU2は、図示しない、上位ECUであるハイブリッドECUからの指示に応じて、エンジン1の運転状態を制御したり、エンジン1の始動・停止を制御したりする。ハイブリッドECUは、車両の状態に応じて、エネルギー効率が最適となるように、エンジン1、駆動用モータ6、及び発電用モータ7の運転状態を決定する。そして、エンジン1、駆動用モータ6、及び発電用モータ7の運転状態が、決定した状態となるように、エンジンECU2及びモータECU9に対して指示する。
ステップS100において、エンジン1が制御されており、エンジン1は稼働中であると判定されると、ステップS110の処理に進む。ステップS110では、クランク軸センサ3及びカム軸センサ4の出力信号(クランク信号、カム信号)を取り込む。そして、ステップS120において、クランク信号に基づいて、クランク軸の新たな基準位置が検出されたか否かを判定する。具体的には、図4に示すように、基準パルス信号が認定されたとき、もしくは、その立下りエッジから、180°CA分のパルス信号が検出されたとき、新たな基準位置が検出されたと判定する。
そして、ステップS130では、ステップS120にて検出されたクランク軸の最新の基準位置を基準として、カム軸の回転位置を算出する。このカム軸の回転位置に関しては、図4に示すように、カム信号にパルス信号が現れるごとに、カム軸の回転位置(クランク軸の回転位相に対するカム軸の回転位相)の絶対位置を算出し直す。そして、次回、クランク基準位置が検出されるまでは、算出したカム軸の回転位置に、クランク信号のパルス数を積算していくことで、カム軸の回転位置を算出する。新たなクランク基準位置が検出されると、前回、カム信号にパルス信号が現れたときの、クランク軸とカム軸との回転位相差を用いて、カム軸の回転位置の算出を行う。
このように、本実施形態では、エンジンが稼働中は、クランク軸の新たな基準位置が検出され、かつ、カム信号にパルス信号が現れる毎に、カム軸の回転位置の絶対位置を算出している。このため、仮に、途中で算出されたカム軸の回転位置に誤差が生じたとしても、絶対位置を算出した時点で、その誤差を解消することができる。従って、カム軸の回転位置を高精度に算出することができる。
一方、ステップS100において、エンジン1が制御されておらず、エンジン1は停止中であると判定されると、ステップS140の処理に進む。ステップS140では、エンジン1が停止した時点のカム軸の回転位置を記憶する。このカム軸の回転位置は、エンジン停止直前に、ステップS130の処理にて算出、もしくは後述するステップS170の処理にて補正されたものである。
続くステップS150では、クランク軸センサ3の出力信号であるクランク信号を取り込む。そして、ステップS160では、ステップS140にて記憶したカム軸の回転位置(記憶回転位置)を基準として、カム軸の回転位置を算出する。具体的には、記憶回転位置に対して、検出したクランク信号のパルス数分の角度変化を積算していくことにより、カム軸の回転位置を算出する。
上述したように、エンジン1が停止しているが、駆動用モータ6が稼働しているとき、駆動輪に作用する外力によってエンジン1が回転してしまう場合には、クランク軸センサ3から出力されるパルス信号の波形が乱れて、基準パルス信号を誤認識してしまう可能性が高まる。そのため、このような場合には、基準パルス信号に基づくクランク軸の基準位置の判定を行わず、記憶回転位置を基準として、カム軸の回転位置を算出するようにした。これにより、基準パルス信号の誤認定に起因して、カム軸の回転位置を誤って算出する事態を招くことを防ぐことができる。
このようにして、エンジン停止中に、カム軸の回転位置を正しく算出することができれば、例えば、エンジン1の良好な始動性を得るべく、可変バルブタイミング機構を用いて、吸気バルブの開閉タイミングを遅角側に制御したり、排気バルブの開閉タイミングを進角側に制御したりすることが可能になる。また、可変バルブタイミング機構を備えていない場合であっても、エンジン停止中に正しいカム軸の回転位置が算出できれば、適切なタイミングで、燃料噴射や点火を行うことができるので、エンジン1の始動性を向上することが可能になる。
最後に、ステップS170では、可変バルブタイミング機構によるバルブ開閉タイミングの制御量分の回転角度を、算出したカム軸の回転位置から補正し、最終的なカム軸の回転位置とする。当然のことながら、可変バルブタイミング機構による制御量に変化がなければ、補正量はゼロである。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々、変形して実施することが可能である。
例えば、ステップS160において、記憶回転位置を基準として、カム軸の回転位置を算出する際に、クランク軸センサ3のシグナルロータの歯欠損部の影響がでないように、カム軸の回転位置を算出しても良い。つまり、シグナルロータの外周には、所定の角度間隔で歯が形成されているが、歯欠損部では、その歯が欠損している。そのため、クランク軸1回転分のパルス信号が検出されたときには、実際には、クランク軸は1回転よりも歯欠損部の分だけ多く回転している。そのため、クランク軸センサ3から出力される、クランク軸1回転分のパルス信号数よりも、歯欠損部(基準パルス信号)の分だけ少ないパルス信号数が出力されたとき、クランク軸1回転分の変化があったとみなして、カム軸の回転位置を算出することが好ましい。
また、エンジンを始動する際には、エンジンの制御が開始されても、クランク軸センサ3及びカム軸センサ4からの出力に基づいて、カム軸の回転位置の絶対位置が算出されるまでは、記憶回転位置を基準とした、カム軸の回転位置の算出を継続するようにしても良い。これにより、エンジンの始動時に、その回転が不安定であることに起因して、カム軸の回転位置を誤って算出することを防止することができる。
1 エンジン
2 エンジンECU
3 クランク軸センサ
4 カム軸センサ
5 遊星歯車機構
6 駆動用モータ
7 発電用モータ
8 インバータ回路
9 モータECU
10 減速機

Claims (5)

  1. 走行駆動源としてエンジン(1)と駆動用モータ(6)とを有するとともに、発電用モータ(7)を有し、前記エンジン、駆動用モータ、及び発電用モータが遊星歯車機構(5)を介して接続され、前記駆動用モータだけで車両を走行させるとき、前記エンジンが回転しないように、前記発電用モータの回転状態が制御される車両に用いられ、前記エンジンのカム軸の回転位置を検出する回転位置検出装置であって、
    前記エンジンのクランク軸の回転に応じた間隔で、パルス信号を出力するとともに、前記クランク軸が所定の回転位置に達するごとに、他のパルス信号のパルス幅よりも幅広のパルス幅を持った基準パルス信号を出力するクランク軸センサ(3)と、
    前記エンジンのカム軸が所定の回転位置であることを示す位置信号を出力するカム軸センサ(4)と、
    前記エンジンが稼働しているとき、前記クランク軸センサが出力するパルス信号と前記カム軸センサが出力する位置信号とに基づいて、前記基準パルス信号に対応する回転位置を基準として、前記カム軸の回転位置を算出する第1の回転位置算出手段(2、S130)と、
    前記エンジンが稼働状態から停止状態となったとき、前記第1の回転位置算出手段によって算出された、前記エンジンが停止した時の前記カム軸の回転位置を記憶する記憶手段(2、S140)と、
    前記エンジンが停止しているが、前記駆動用モータが稼働しているとき、前記クランク軸センサが出力する前記パルス信号に基づいて、前記基準パルス信号に対応する回転位置ではなく、前記記憶手段に記憶された回転位置を基準として、前記カム軸の回転位置を算出する第2の回転位置算出手段(2、S160)と、を備えることを特徴とする回転位置検出装置。
  2. 前記エンジンには、吸気側及び排気側の少なくとも一方のバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構が備えられ、前記可変バルブタイミング機構が設けられた側のカム軸の回転位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の回転位置検出装置。
  3. 前記第2の回転位置算出手段は、前記可変バルブタイミング機構によりバルブタイミングが変更された場合、バルブタイミングの変化量分だけ、算出した前記カム軸の回転位置を補正することを特徴とする請求項2に記載の回転位置検出装置。
  4. 前記第2の回転位置算出手段は、前記クランク軸センサから出力される前記パルス信号の数に基づき、前記記憶手段に記憶された回転位置を基準として、前記カム軸の回転位置を算出するものであって、前記クランク軸1回転分の前記パルス信号数よりも、前記基準パルス信号の分だけ少ないパルス信号数が出力されたとき、前記クランク軸1回転分の変化があったとみなして、前記カム軸の回転位置を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転位置検出装置。
  5. 前記エンジンが停止状態から始動されたとき、前記第1の回転位置算出手段により、前記カム軸の回転位置の算出が完了するまで、前記第2の回転位置算出手段が、前記カム軸の回転位置の算出を継続することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の回転位置検出装置。
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