JP2010163060A - ハイブリッド自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンのいずれかの気筒に失火が生じても振動や騒音を抑制しながらモータ走行に比して長い距離を走行することができるようにする。
【解決手段】エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに、車速Vが閾値Vref以上のときには、失火の状態のままエンジンを運転しても振動や騒音がある程度抑制されるエンジンの下限の回転数Nsetを下限回転数Nelimとして設定してエンジンの目標回転数を下限ガードすると共に失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定し(S120、S140)、車速Vが閾値Vref未満のときには、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させると共に失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定する(S130,S140)。
【選択図】図2
【解決手段】エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに、車速Vが閾値Vref以上のときには、失火の状態のままエンジンを運転しても振動や騒音がある程度抑制されるエンジンの下限の回転数Nsetを下限回転数Nelimとして設定してエンジンの目標回転数を下限ガードすると共に失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定し(S120、S140)、車速Vが閾値Vref未満のときには、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させると共に失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定する(S130,S140)。
【選択図】図2
Description
本発明は、ハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジンのいずれかの気筒が失火したときにはエンジンの運転を停止してモータ走行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、エンジンのいずれかの気筒に失火が生じたときにモータ走行することにより、不快な振動や騒音が生じるのを抑制している。また、エンジンのいずれかの気筒が失火したときには失火によって低下した駆動力をモータにより補うものも提案されている(例えば、特許文献2,特許文献3参照)。
しかしながら、上述の前者のハイブリッド自動車では、エンジンのいずれかの気筒に失火が生じたときには、不快な振動や騒音が生じるのを抑制することはできるが、バッテリ容量によっては短時間しか走行することができず、必要な走行が確保できない場合が生じる。また、上述の後者のハイブリッド自動車では、エンジンのいずれかの気筒に失火が生じても、前者のハイブリッド自動車より長く走行することはできるが、不快な振動や騒音が生じてしまう。
本発明のハイブリッド自動車は、エンジンのいずれかの気筒に失火が生じても振動や騒音を抑制しながらモータ走行に比して長い距離を走行することができるようにすることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
複数気筒のエンジンと、動力を入出力する発電機と、前記エンジンの出力軸と前記発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力する電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能なバッテリと、前記エンジンを効率よく運転する動作ライン上の運転ポイントでアクセル操作に基づく走行に必要な走行用パワーが前記エンジンから出力されると共にアクセル操作に基づく走行に必要な駆動トルクが前記駆動軸に出力されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車において、
前記制御手段は、前記エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が予め設定された所定車速以上のときには失火した状態で前記エンジンを運転しても振動が比較的小さくなるとして予め設定された所定回転数以上の回転数の運転ポイントであって失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御し、前記エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が前記所定車速未満のときには失火した状態で前記エンジンを運転することによって生じる振動が小さくなるよう失火していない気筒の燃焼状態の補正が行なわれ且つ失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、
ことを特徴とする。
複数気筒のエンジンと、動力を入出力する発電機と、前記エンジンの出力軸と前記発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力する電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能なバッテリと、前記エンジンを効率よく運転する動作ライン上の運転ポイントでアクセル操作に基づく走行に必要な走行用パワーが前記エンジンから出力されると共にアクセル操作に基づく走行に必要な駆動トルクが前記駆動軸に出力されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車において、
前記制御手段は、前記エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が予め設定された所定車速以上のときには失火した状態で前記エンジンを運転しても振動が比較的小さくなるとして予め設定された所定回転数以上の回転数の運転ポイントであって失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御し、前記エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が前記所定車速未満のときには失火した状態で前記エンジンを運転することによって生じる振動が小さくなるよう失火していない気筒の燃焼状態の補正が行なわれ且つ失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が予め設定された所定車速以上のときには、失火した状態でエンジンを運転しても振動が比較的小さくなるとして予め設定された所定回転数以上の回転数の運転ポイントであって失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントでエンジンが運転されるようエンジンと発電機と電動機とを制御する。これにより、車速が所定車速以上のときにエンジンのいずれかの気筒に失火が生じても、振動や騒音を抑制しながら比較的長い距離を走行することができる。また、エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が所定車速未満のときには、失火した状態でエンジンを運転することによって生じる振動が小さくなるよう失火していない気筒の燃焼状態の補正が行なわれ且つ失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントでエンジンが運転されるようエンジンと発電機と電動機とを制御する。これにより、車速が所定車速未満のときにエンジンのいずれかの気筒に失火が生じても、振動や騒音を抑制しながら比較的長い距離を走行することができる。なお、「失火していない気筒の燃焼状態の補正」は、失火している気筒の点火時期とクランク角で360度だけ点火時期が異なる気筒を強制的に失火させる補正や失火している気筒に対して点火時期が直前および直後となる気筒から出力されるパワーを低減する補正などを用いることができる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などを燃料とする複数気筒(例えば、4気筒や6気筒,8気筒など)のエンジン32と、エンジン32を駆動制御するエンジン用電子制御ユニット36と、エンジン32のクランクシャフト34にキャリアが接続されると共に駆動輪26a,26bにデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸22にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ38と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子がプラネタリギヤ38のサンギヤに接続されたモータ41と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸22に接続されたモータ42と、モータ41,42を駆動するためのインバータ43,44と、インバータ43,44の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御することによってモータ41,42を駆動制御するモータ用電子制御ユニット46と、インバータ43,44を介してモータ41,42と電力をやりとりするバッテリ48と、シフトレバーのポジションを検出するシフトポジションセンサ52からのシフトポジションやアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度,ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ56からのブレーキポジション,車速センサ58からの車速を入力すると共にエンジン用電子制御ユニット36やモータ用電子制御ユニット46と通信して車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット50と、を備える。
実施例のハイブリッド自動車20は、基本的には、ハイブリッド用電子制御ユニット50によって実行される以下に説明する駆動制御によって走行する。ハイブリッド用電子制御ユニット50では、まず、アクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度と車速センサ58からの車速とに応じて走行のために駆動軸22に要求される要求トルクを設定し、要求トルクに駆動軸22の回転数(例えば、モータ42の回転数や車速に換算係数を乗じて得られる回転数)を乗じて走行に要求される走行用パワーを計算すると共に計算した走行用パワーからバッテリ48の充電容量の割合(SOC)に応じて得られるバッテリ48を充放電するための補正パワー(バッテリ48から放電するときが正の値)を減じてエンジン32から出力すべきパワーとしてのエンジン指令パワーを設定する。続いて、エンジン指令パワーを効率よくエンジン32から出力することができるエンジン32の回転数とトルクとの関係としての動作ライン(例えば燃費最適動作ライン)を用いてエンジン32の目標回転数と目標トルクとを設定し、エンジン32の回転数が目標回転数となるようにするための回転数フィードバック制御によりモータ41から出力すべきトルクとしてのトルク指令を設定する。また、要求トルクからモータ41をトルク指令で駆動したときにプラネタリギヤ38を介して駆動軸22に作用するトルクを減じて得られるトルクをモータ42のトルク指令として設定する。そして、設定したエンジン32の目標回転数と目標トルクとをエンジン用電子制御ユニット36に送信すると共にモータ41,42のそれぞれのトルク指令をモータ用電子制御ユニット46に送信する。目標回転数と目標トルクとを受信したエンジン用電子制御ユニット36は、目標回転数と目標トルクとによってエンジン32が運転されるようエンジン32の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを実行し、モータ41,42のそれぞれのトルク指令を受信したモータ用電子制御ユニット46は、モータ41,42がトルク指令で駆動されるようインバータ43,44のスイッチング素子をスイッチング制御する。実施例のハイブリッド自動車20は、こうした制御により、バッテリ48を補正パワーで充放電しながらアクセル開度に応じた要求トルクを駆動軸22に出力して走行することができる。
次に、エンジン32のいずれかの気筒が失火したときの実施例のハイブリッド自動車20の駆動制御について説明する。図2は、上述の駆動制御と共にハイブリッド用電子制御ユニット50により実行される失火時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。失火時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット50は、まず、エンジン32のいずれかの気筒が失火しているか否かを判定し(ステップS100)、いずれの気筒も失火していないときには正常であると判断し、このルーチンを終了する。ここで、エンジン32の失火は、例えば、エンジン32の回転数の変動に基づいて判定することができる。一方、エンジン32のいずれかの気筒が失火しているときには、車速Vが閾値Vref以上であるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、閾値Vrefは、エンジン32のいずれかの気筒が失火しているときに失火の状態のままエンジン32を運転しても振動や騒音がある程度抑制される下限の回転数でエンジン32を運転してもモータ41の回転数が上限回転数かそれ以上の回転数となる車速として設定されるものであり、プラネタリギヤ38のギヤ比やモータ41の定格回転数などにより定めることができる。
車速Vが閾値Vref以上のときには、モータ41が過回転する恐れはないと判断して、失火の状態のままエンジン32を運転しても振動や騒音がある程度抑制される下限の回転数Nsetをエンジン32の下限回転数Nelimとして設定すると共に(ステップS120)、次式(1)の右辺により計算される値を新たなエンジン指令パワーPe*として設定して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。エンジン32の下限回転数Nelimを設定すると、ハイブリッド用電子制御ユニット50は、エンジン指令パワーPe*と動作ラインとを用いてエンジン32の運転ポイントとしての目標回転数と目標トルクを設定する際に得られる目標回転数に対して下限回転数Nelimを下限ガード値として用いる。即ち、エンジン指令パワーPe*と動作ラインとから得られる目標回転数と下限回転数Nelimとを比較し、大きい方を目標回転数として設定するのである。式(1)の右辺は、失火した気筒に伴って不足するパワーを補うようエンジン指令パワーを補正するものとなるから、式(1)の右辺により計算される値を新たなエンジン指令パワーPe*として用いることにより、補正パワーによるバッテリ48の充放電を伴って駆動軸22に要求される要求トルクを出力して走行することができるようになる。なお、新たなエンジン指令パワーPe*を設定すると、ハイブリッド用電子制御ユニット50は、走行用パワーから補正パワーを減じて得られるエンジン指令パワーに代えて新たなエンジン指令パワーPe*を用いてエンジン32の運転ポイントとしての目標回転数と目標トルクとを設定する。こうした制御により、エンジン32のいずれかの気筒が失火しても、不快な振動や騒音を抑制しながら、補正パワーによるバッテリ48の充放電を伴って駆動軸22に要求される要求トルクを出力して走行することができる。
Pe*←Pe*×{全気筒数/(全気筒数−失火気筒数)} (1)
一方、車速Vが閾値Vref未満のときには、モータ41が過回転する恐れがあると判断し、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒に対する燃料噴射を停止し、即ち、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させ(ステップS130)、上述の式(1)の右辺により計算される値を新たなエンジン指令パワーPe*として設定して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。ここで、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させるのは、エンジン32のクランクシャフト34の回転変動の歪みを小さくして不快な振動や騒音を抑制するためである。例えば、エンジン32が4気筒の場合に1気筒だけが失火している状態でエンジン32を運転すると、クランクシャフト34が180度回転する毎に爆発燃焼する状態から4回のうち1回だけ爆発燃焼しない不規則的な爆発燃焼を、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させることにより、クランクシャフト34が360度回転する毎に爆発燃焼する規則的な爆発燃焼に変更することにより、クランクシャフト34の回転変動を規則的なものとして不快な振動や騒音を抑制するのである。なお、ステップS140における失火気筒数には、強制的に失火させた気筒を含むのは勿論である。こうした制御により、エンジン32のいずれかの気筒が失火しても、不快な振動や騒音を抑制しながら、補正パワーによるバッテリ48の充放電を伴って駆動軸22に要求される要求トルクを出力して走行することができる。
以上、説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン32のいずれかの気筒が失火しており且つ車速Vが閾値Vref以上のときには、失火の状態のままエンジン32を運転しても振動や騒音がある程度抑制されるエンジン32の下限の回転数Nsetをエンジン32の下限回転数Nelimとして設定してエンジン32の目標回転数を設定すると共に式(1)により失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定することにより、エンジン32のいずれかの気筒が失火しても、不快な振動や騒音を抑制しながら、補正パワーによるバッテリ48の充放電を伴って駆動軸22に要求される要求トルクを出力して走行することができる。また、エンジン32のいずれかの気筒が失火しており且つ車速Vが閾値Vref未満のときには、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させると共に式(1)により失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定することにより、エンジン32のいずれかの気筒が失火しても、不快な振動や騒音を抑制しながら、補正パワーによるバッテリ48の充放電を伴って駆動軸22に要求される要求トルクを出力して走行することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、車速Vが閾値Vref未満のときには、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させることにより、不快な振動や騒音を抑制するものとしたが、失火している気筒の直前に爆発燃焼する気筒と直後に爆発燃焼する気筒の燃料噴射量を低減することにより失火している気筒の直前に爆発燃焼する気筒と直後に爆発燃焼する気筒による爆発燃焼のパワーを小さくして、クランクシャフト34の回転変動の不規則性を緩和するものとしてもよい。こうしても、不快な振動や騒音を抑制することができる。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、可変バルブタイミング機構150が取り付けられたエンジン32が「エンジン」に相当し、モータ41が「発電機」に相当し、プラネタリギヤ38が「遊星歯車機構」に相当し、モータ42が「電動機」に相当し、バッテリ48が「バッテリ」に相当し、エンジン32を効率よく運転する動作ライン上の運転ポイントでエンジン指令パワーがエンジン32から出力されると共に駆動軸22に要求される要求トルクが駆動軸22に出力されるようエンジン32とモータ41,42を制御し、エンジン32のいずれかの気筒が失火しており且つ車速Vが閾値Vref以上のときには、失火の状態のままエンジン32を運転しても振動や騒音がある程度抑制されるエンジン32の下限の回転数Nsetをエンジン32の下限回転数Nelimとして設定してエンジン32の目標回転数を設定すると共に失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定し、エンジン32のいずれかの気筒が失火しており且つ車速Vが閾値Vref未満のときには、失火している気筒と点火時期がクランク角で360度だけ異なる気筒を強制的に失火させると共に失火した気筒に伴って不足するパワーを補うよう新たなエンジン指令パワーPe*を設定する図2の失火時制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット50と、目標回転数や目標トルクに基づいてエンジン32を駆動制御するエンジンECU36と、トルク指令に基づいてモータ41,42を駆動制御するモータECU46とが「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 駆動軸、24 デファレンシャルギヤ、26a,26b 駆動輪、32 エンジン、34 クランクシャフト、36 エンジン用電子制御ユニット、38 プラネタリギヤ、41,42 モータ、43,44 インバータ、46 モータ用電子制御ユニット、48 バッテリ、50 ハイブリッド用電子制御ユニット、52 シフトポジションセンサ、54 アクセルペダルポジションセンサ、56 ブレーキペダルポジションセンサ、58 車速センサ。
Claims (1)
- 複数気筒のエンジンと、動力を入出力する発電機と、前記エンジンの出力軸と前記発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力する電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能なバッテリと、前記エンジンを効率よく運転する動作ライン上の運転ポイントでアクセル操作に基づく走行に必要な走行用パワーが前記エンジンから出力されると共にアクセル操作に基づく走行に必要な駆動トルクが前記駆動軸に出力されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車において、
前記制御手段は、前記エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が予め設定された所定車速以上のときには失火した状態で前記エンジンを運転しても振動が比較的小さくなるとして予め設定された所定回転数以上の回転数の運転ポイントであって失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御し、前記エンジンのいずれかの気筒が失火しているときに車速が前記所定車速未満のときには失火した状態で前記エンジンを運転することによって生じる振動が小さくなるよう失火していない気筒の燃焼状態の補正が行なわれ且つ失火に伴って低下するパワーが補われる運転ポイントで前記エンジンが運転されるよう前記エンジンと前記発電機と前記電動機とを制御する手段である
ことを特徴とするハイブリッド自動車。
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