JP5288984B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源として内燃機関とモータとを組み合わせた駆動機構を有するハイブリッド車両に関する。
従来のハイブリッド車両には、リングコーン型の無段変速機の機構を応用したトルク分配比可変機構を用いた駆動機構を有する車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。この第1の従来技術のハイブリッド車両は、内燃機関と、モータと、走行のために必要なトルクを車輪に伝達する駆動軸と、駆動軸によって伝達されるトルクを内燃機関の出力軸とモータの出力軸とに配分しそのトルク配分比率を可変させるトルク分配器と、を備えている。このハイブリッド車両は、トルク配分比率、モータの出力軸の回転数等を制御することにより、内燃機関を最適な条件(トルク、回転数)で運転し、排気エミッションを低減させている。
また、他の従来のハイブリッド車両として、原動機の出力を発電機が連結された反力要素と出力要素とに分配する動力分配遊星歯車機構と、出力要素に連結された電動機と、出力要素から出力された動力を増減速する増減速遊星歯車機構と、これらの遊星歯車機構における所定の回転要素を他の所定の部材に選択的に連結する係合機構と、を有する駆動機構を備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。
この第2の従来技術のハイブリッド車両において、係合機構は、低速モードを設定するブレーキ機構と、高速モードを設定するクラッチ機構と、電動機および電動機が連結されている出力要素を固定するブレーキ機構と、からなっている。また、動力分配遊星歯車機構は、反力要素とする外歯車のサンギヤと、出力要素とする内歯車のリングギヤと、入力要素であって、サンギヤとリングギヤに噛み合うピニオンを固定するキャリヤと、を含んでいる。サンギヤには発電機に相当する第1モータ・ジェネレータが連結されており、リングギヤには電動機に相当する第2モータ・ジェネレータが連結されている。
特許第3461652号公報 特開2008−68705号公報
しかしながら、第1の従来技術では、トルク分配器である可変速遊星ギヤユニットの三つの軸にそれぞれ、モータの出力軸、内燃機関の出力軸、駆動軸が接続されているため、モータと内燃機関の両方が常に動作していないとトルクが逃げてしまうことになる。このため、車両はモータのみを用いた走行ができないという課題があった。つまり、モータと内燃機関とを単独で動作させることができない。
また、第2の従来技術においては、2個のモータを必要とする機構であるため、これらのモータに付随する部品や制御方法が負担であるという課題があった。また、特許文献2には、内燃機関の始動方法の詳細については開示されていない。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、バッテリからの電力供給を受けたモータのみの駆動によって走行するEV走行と、EV走行からの内燃機関の始動とを可能にするハイブリッド車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のハイブリッド車両の発明は、熱エネルギによって駆動力を発生する熱機関(1)と、車両に対して駆動力を与えるだけでなく、発電機としても機能する第1のモータ(7)と、車両を走行させるために必要なトルクを車輪(13)に対して伝達する駆動軸(9)と、駆動軸とつながるリングギヤ(41)、熱機関の出力軸(2)に取り付けられるキャリア(42)、第1のモータの出力軸(5)に取り付けられるサンギヤ(44)、および前記キャリアに回転自在に支持されて前記リングギヤと前記サンギヤに接触する遊星コーン部(43)を備え、リングギヤを熱機関の出力軸と第1のモータの出力軸とを結ぶ軸線方向に摺動させることにより、熱機関の出力軸と第1のモータの出力軸とのトルクの配分比率を変化させる可変速遊星ギヤユニット(4)と、熱機関と可変速遊星ギヤユニットとを接続する熱機関の出力軸を固定する第1のブレーキ機構(3,15)と、第1のモータの作動を制御し、第1のブレーキ機構が熱機関の出力軸を固定するときに発生するトルクを制御する制御装置(100)と、を備え、
第1のブレーキ機構は熱機関が作動していないときに熱機関の出力軸を空転させないように固定し、
制御装置は、
第1のモータのみの駆動によって走行するときには、第1のブレーキ機構が発生するトルクを制御して熱機関の出力軸の回転を停止するとともに、アクセルペダルの踏み込み量に応じた値に第1のモータの回転数を制御し、さらにリングギヤを摺動させることにより、第1のモータ側のトルクの配分比率が最大となるように可変速遊星ギヤユニットを制御し、
この走行状態から熱機関を始動するときには、熱機関の出力軸が熱機関を始動させるために必要な回転数になるように、第1のブレーキ機構によるブレーキ力を弱め、可変速遊星ギヤユニットにおける前記リングギヤを摺動させることによって、トルクの配分比率を変化させることを特徴とする。
この発明によれば、熱機関が作動していないとき(非作動時)に第1のブレーキ機構によって熱機関の出力軸を固定し、これを空転させないことにより、モータと熱機関とを単独で駆動させることができる。さらに、この発明によれば、リングギヤを摺動させることにより、トルク配分比率を変化させることができる。これによれば、EV走行(バッテリからの電力供給を受けたモータのみの駆動によって走行する状態)時では第1のモータ側のトルクの配分比率が最大となるように可変速遊星ギヤユニットを制御することにより、第1のモータのトルクを駆動軸に効率よく分配することができる。また、EV走行からHV走行(内燃機関を駆動し、モータで充電または駆動する走行状態)に移行するときに、EV走行からの熱機関の始動を円滑に実施することができ、効率の良い運転を提供できる。また、アクセルペダルの踏み込み量に応じた値に第1のモータの回転数を設定し、ブレーキ力を制御して、可変遊星ギヤユニットによるトルクの配分比率を変化させることにより、適切な熱機関の始動タイミングを実現することができる。
請求項2に記載の発明は、さらに、第1のモータと可変速遊星ギヤユニットとを接続する第1のモータの出力軸を固定する第2のブレーキ機構(6)を備え、熱機関の発電電力によって充電すると同時に第1のモータの駆動による走行状態において、熱機関のみの駆動力によって走行する方が効率がよいと判断した場合は、第1のモータの回転数がゼロになるように可変速遊星ギヤユニットにおけるリングギヤを摺動させることによってトルクの配分比率を変化させ、第2のブレーキ機構によって、第1のモータの出力軸を固定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、さらに、熱機関および第1のモータによって駆動されない車輪(16)の駆動軸(17)に対してトルクを与え、制御装置によって作動が制御される第2のモータ(18)を備え、
制御装置は、
熱機関を運転しないで走行するときにはアクセルペダルの踏み込み量に応じた値に第2のモータの回転数を制御するとともに、熱機関の出力軸の回転数がゼロとなるように第1のモータの回転数を制御して走行し、
この走行状態から熱機関を始動するときには、熱機関の出力軸が熱機関を始動させるために必要な回転数になるように第1のモータの回転数を増加させるとともに、可変遊星ギヤユニットにおけるリングギヤを摺動させることによりトルクの配分比率を変化させることを特徴とする。
この発明によれば、熱機関および第1のモータによって駆動されない車輪を有する車両(例えば第2のモータを用いて駆動される車輪を有する四輪駆動車)について、第2のモータを使用したEV走行から熱機関を始動するときに、トルクの配分比率と第1のモータの作動を制御することにより、請求項2に記載の発明と同様に、熱機関の出力軸の回転数によって適切な熱機関の始動タイミングを実現することができる。
請求項に記載の発明は、上記発明のいずれかにおいて、オイルポンプ、冷却水の循環用ポンプ、および空調用の圧縮機の少なくとも一つを車両に搭載し、これら機器のうち少なくとも一つが熱機関の出力軸に反力を提供することにより熱機関の出力軸に対してブレーキ力を提供することを特徴とする。この発明によれば、第1のブレーキ機構を少なくとも上記機器のいずれかで構成することにより、既設の各機器の出力を制御することで、熱機関の出力軸に対してブレーキ力を提供することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明のハイブリッド車両は、動力源であるエンジン(熱機関)とモータとを組み合わせた駆動機構を有し、車輪の駆動軸によって伝達されるトルクを無段変速のトルク分配手段を用いて熱機関の出力軸とモータの出力軸とに任意の比率で自在に配分することができる。さらに、本発明のハイブリッド車両では、モータとエンジンとを単独で動作させること、およびEV走行からのエンジン(熱機関)の始動が可能であり、モータでの電力消費を低減してエネルギ効率に優れた運転を実現している。
本発明の一実施形態である第1実施形態について図1〜図6にしたがって説明する。本実施形態のハイブリッド車両は、熱エネルギによって駆動力を発生する内燃機関(熱機関)と、車両に対して駆動力を与えるとともに発電機として機能する第1のモータ7と、車両の走行に必要なトルクを車輪13に伝達する駆動軸9と、トルク分配手段と、を備えている。
内燃機関(熱機関)は、ガソリンを燃料とするエンジン1を用いている。エンジン1には、エンジンの駆動力を外部に出力するエンジンの出力軸2が設けられている。また、エンジン1は、出力制御のためのスロットルバルブを作動させるスロットルアクチュエータを備えていてもよい。第1のモータ7には、ロータの回転を外部に出力する第1のモータの出力軸5が設けられている。トルク分配手段は、駆動軸9によって伝達されるトルクをエンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5とに配分するとともに、トルクの分配比率を自在に変化させ得る可変速遊星ギヤユニット4で構成されている。すなわち、可変速遊星ギヤユニット4は、エンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5とを連結している。
エンジンの出力軸2の回転数は、第1のブレーキ機構3が与えるブレーキ力によって制御されるようになっている。第1のブレーキ機構3は、例えば、ディスクブレーキ等によって構成されており、エンジンの出力軸2と一体に固定されているブレーキロータ3aと、ブレーキロータ3aの外周部近傍を両側から挟み込むことによってエンジンの出力軸2を制動するブレーキシュー3bと、を備えている。第1のブレーキ機構3は、電子式制御装置(ECU)である制御装置100によってブレーキシュー3bの挟み付け力が制御され、エンジンの出力軸2を制動する力が制御されることにより、その作動が制御される。すなわち、制御装置100は、第1のブレーキ機構3がエンジンの出力軸2を固定するときに発生するトルクを自在に制御する。また、第1のブレーキ機構3はエンジンの出力軸2を固定して完全にロックすることも可能である。
駆動軸9は、可変速遊星ギヤユニット4の出力軸であり、ディファレンシャルギヤ10と車輪軸11を介して一対の車輪13に連結されている。車輪軸11の回転数は、一対のディスクブレーキ12が与えるブレーキ力によって制御され得る。ディスクブレーキ12は、車輪軸11と一体に固定されているブレーキロータ12aと、ブレーキロータ12aの外周部近傍を両側から挟み込むことによって車輪軸11を制動するブレーキシュー12bと、を備えている。ディスクブレーキ12は、制御装置100によってブレーキシュー12bの挟み付け力が制御されることにより、車輪軸11を制動する力を制御することができる。
第1のモータ7には、第1のモータ7の駆動を制御するインバータ102とバッテリ101とが電気的に接続され、バッテリ101に蓄えられた電力によって第1のモータ7が駆動され、または第1のモータ7が発電機となってバッテリ101を充電するように構成されている。
制御装置100は、本ハイブリッド車両の駆動機構を構成する各部の作動を司る電子式制御手段である。また、制御装置100は一の電子式制御装置であってもよいし、機能毎に与えられた各制御装置が互いに通信することにより成立する複数の電子式制御装置からなるものであってもよい。また、制御装置100は、運転者が操作するエンジン1の始動スイッチ103からの電気信号とアクセルペダル104からの電気信号とを受信可能に構成されている。
可変速遊星ギヤユニット4の構成を説明する。可変速遊星ギヤユニット4は遊星円錐伝動型の無段変速機(リングコーン型無段変速機)であり、リングギヤ41を回転可能とした構造である。リングギヤ41は、ピニオン8を介して駆動軸9につながっている。そして、リングギヤ41に伝えられる駆動力は、それと一体の平歯車411と、ピニオン8からなる歯車列を介して駆動軸9に伝達される。
エンジンの出力軸2にはキャリヤ42が取り付けられている。キャリヤ42には複数個の遊星コーン43が回転自在に支持されている。各遊星コーン43のコーン部431は、リングギヤ41に一体に設けられたリング状突出部412と摩擦接触するようになっている。遊星コーン43を構成するものとしてコーン部431と同軸上で一体に形成された傘歯車部432は、エンジンの出力軸2と同一軸線上に位置する第1のモータの出力軸5に取り付けられた傘歯車状のサンギヤ44と噛み合うように構成されている。つまり、コーン部431は、サンギヤ44とリングギヤ41の平歯車411との双方にトルクを伝達する。
リニアアクチュエータ14は、制御装置100による電気信号に基づいて動作されるアクチュエータであり、外部に出力するための駆動軸14aと、駆動軸14aに設けられたスライダ14bと、を備えている。スライダ14bは、リングギヤ41に摺動接触してそれを軸線方向に移動させるための部品であり、リングギヤ41に設けられた鍔部413と嵌合されている。リングギヤ41は、リニアアクチュエータ14の駆動力によって、エンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5とを結ぶ軸線に対して平行に摺動するようになっている。
このような可変速遊星ギヤユニット4によってトルク分配手段を構成することにより、駆動軸9に伝達されるトルクをエンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5とに配分する比率を無段階に円滑に変化させることができる。
また、エンジンの出力軸2、第1のモータの出力軸5、および駆動軸9または車輪軸11には、それぞれ軸の回転数とトルクの大きさを検出する手段が設けられており、その検出値は制御装置100に入力されるようになっている。制御装置100はそれらの信号に基づいてスロットルアクチュエータや可変速遊星ギヤユニット4のリニアアクチュエータ14、またはインバータ102等を制御する。
また、本ハイブリッド車両の駆動システムとして、さらに、第1のモータの出力軸5を固定する第2のブレーキ機構6を備えるようにしてもよい。この構成を採用する場合には、第2のブレーキ機構6は、第1のブレーキ機構3と同様に、例えば、ディスクブレーキ等によって構成されており、第1のモータの出力軸5と一体に固定されているブレーキロータ6aと、ブレーキロータ6aの外周部近傍を両側から挟み込むことによって第1のモータの出力軸5を制動するブレーキシュー6bと、を備える。第2のブレーキ機構6は、制御装置100によってブレーキシュー6bの挟み付け力が制御され、第1のモータの出力軸5を制動する力が制御されることにより、その作動が制御される。
そして、第2のブレーキ機構6によって第1のモータの出力軸5を固定し、エンジン1の作動と可変速遊星ギヤユニット4によるトルクの配分比率とを制御することにより、第1のモータ7の駆動力を使用しない走行を実現できる。これにより、モータによる走行を行いたくない条件でモータの駆動を停止できるため、燃費が向上する。
次に、このハイブリッド車両における駆動システムの作動について説明する。エンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5が同時に回転すると、これら二つの軸の回転数の差によって遊星コーン43が回転し、その回転が、コーン部431とリングギヤ41に設けられたリング状突出部412との摩擦係合によってリングギヤ41の回転に変換され、リングギヤ41の平歯車411と噛み合っているピニオン8から取り出される。
リングギヤ41の回転数は、仮にエンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5の回転数がそれぞれ変化しないときでも、リニアアクチュエータ14によってリングギヤ41を軸方向に摺動させて遊星コーン43のコーン部431とリング状突出部412との接触位置を変更することにより、無段階に変化させることができる。また、可変速遊星ギヤユニット4はエンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5との回転比を無段階に変更することができる。したがって、エンジンの出力軸2の回転数を一定に維持したとしても、第1のモータの出力軸5の回転数を無段階に変化させることによって、リングギヤ41の回転数を自由に変化させることができる。この関係は、伝達されるトルクの大きさについても同様である。
ハイブリッド車両の燃費を向上させるためには、エンジンの発生トルクTeと回転数Neを常にそれぞれの最適条件である一定値に保つのがよい。ところが、エンジンによって駆動される車両の通常の運転状態においては、車両の走行にしたがって変動する駆動トルクTdと回転数Ndは走行条件に応じて絶えず大幅に変動している。そこで、駆動軸9によって伝達されている駆動トルクTdとその回転数Ndの変化とは無関係に、エンジンが発生するトルクTeと回転数Neの値が実質的に一定に維持されるように、制御装置100はリニアアクチュエータ14によってリングギヤ41の位置を制御するとともに、第1のモータ7の発生トルクTm1および回転数Nm1を、バッテリ101からの供給電力をインバータ102によって調整することにより制御する。つまり、本実施形態においては、走行状態に応じて変動しながら駆動軸9に伝達される駆動軸トルクを、可変速遊星ギヤユニット4をトルク分配器として、エンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5への分配比率を絶えず変化させながら分配することになる。
リング状突出部412の内径(半径)をR、コーン部431とリング状突出部322との接触点における半径をrとすると、エンジン1の発生トルクTeと回転数Neは、遊星歯車の関係式からそれぞれ次式のように表すことができる。
Te=A・Td{1+(R−2r)/R}…(1)
または、これを書き換えてTe/Td=A{1+(R−2r)/R}…(1A)
また、Ne=B{Nm1(R−2r)+R・Nd}/2(R−r)…(2)
ただし、A,Bは歯車の減速比やコーン部431の径の大きさ等によって決まる定数である。
式(1)は、走行状態に応じて変動する駆動軸トルクを両者にどのような比率によって分配するかを決定するためのものであり、式(2)はエンジン回転数Neに対するモータ回転数Nm1と駆動軸回転数Ndの関係を示すことから、モータ回転数Nm1を算出するために使用されるものである。制御装置100は、走行状態に応じて駆動軸トルクTdの大きさが大幅に変化するので、エンジンの発生トルクTeが予め定められた一定の値となるように、式(1)によって可変速遊星ギヤユニット4における遊星コーン43のコーン部431の有効半径rの値を決定し、rがその値となるようにリニアアクチュエータ14を制御する。
次に、式(2)を用いて、エンジンの回転数Neが予め定められた一定の値となるようにモータの回転数Nm1を決定する。また、第1のモータ7の発生トルクTm1は駆動軸トルクTdとエンジンの発生トルクTeとの差となるため、トルクTeがトルクTm1よりも大きくなればトルクTm1は負の値となり、第1のモータは発電機として作動してバッテリ101を充電することになる。
次に、本ハイブリッド車両の各種走行モードに対応するエンジン1、第1のモータ7、可変速遊星ギヤユニット4および第1のブレーキ機構3等の作動について、図2〜図6のフローチャートにしたがって説明する。図2はEV走行(バッテリ101からの電力供給を受けた第1のモータ7のみの駆動によって走行する状態)からエンジンを始動してHV走行(エンジン1を駆動し、第1のモータ7で充電または駆動する走行状態)の準備を行う制御を示したフローチャートである。図2に示す制御は、制御装置100によって実行される。
図2に示すように、まず、運転者が車両の停止状態からエンジン1の始動スイッチ103を操作すると、本制御がスタートする。制御装置100は、ステップ10でバッテリ101の充電量の残量S等を読み込む。次に、ステップ20で、検出された充電残量Sが所定量S0以下であるか否かを判定する。ステップ20での判定は、EV走行が可能であるか否かを判断するものである。
ステップ20で充電残量Sが所定量S0以下であると判定されると、EV走行はできないと判断し、後述する図6に示すエンジン1の始動を実行する制御フローに移行する。一方、ステップ20で充電残量Sが所定量S0以下でないと判定されると、EV走行が可能であると判断し、車両走行の開始前に第1のブレーキ機構3によるブレーキを最大に制御し、エンジンの出力軸2を固定する(ステップ30)。さらに第1のモータ7側のトルク分配比率が最大となるように可変速遊星ギヤユニット4の作動を制御する。
次に、運転者によるアクセルペダル104の踏み込み量を送信する電気信号を検出する(ステップ40)。そして、検出されたアクセルペダル104の踏み込み量に応じて、インバータ102およびリニアアクチュエータ14の動作制御により、第1のモータ7のトルクTm1および回転数Nm1を制御する(ステップ50)。このとき、エンジンの出力軸2は固定されているため、車両は第1のモータ7のみの駆動によるEV走行を行う。
次に、ステップ60で、EV走行が実施されてからのEV走行時間tの算出、車速Vの検出、およびバッテリ101の充電残量Sの検出を実行する。そして、EV走行時間tが所定時間te以上であるか、車速Vが所定車速Ve以上であるか、充電残量Sが所定量S0以下であるか、のいずれかの条件が成立するときは、これ以上EV走行を実施できないと判断し、ステップ80に移行する(ステップ70)。ステップ70の条件が成立しないときは、ステップ40に戻り、ステップ70の条件が成立するまでこの判定処理を実行する。
このようにステップ30〜ステップ70にかけての処理ではEV走行が実行される。さらに、ステップ70までのようにエンジン1が作動していないとき(非作動時)には、第1のブレーキ機構3によってエンジンの出力軸2を固定し、これを空転させないようにしている。この処理を経て、後述するステップ80〜ステップ110を実行することにより、エンジン1の始動を円滑に行うようにことができる。
ステップ80〜ステップ110は、EV走行からエンジン1の始動を経てHV走行に移行するための処理である。ステップ80では、第1のブレーキ機構3によるブレーキ力を弱める処理を行う。このときの第1のブレーキ機構3が発生するトルクは、エンジンの出力軸2を停止させるトルクから、エンジン1を始動に必要な回転数で空転させるのに必要ないわゆる空転トルクを引いた値となる。
そして、ステップ90でエンジン1の回転数Neを検出し、ステップ100でエンジン回転数Neが所定回転数N0以上であるか否かを判定する。エンジン回転数Neが所定回転数N0以上でないと判定されたときは、ステップ80に戻り、さらにブレーキ力を弱める処理を行い、所定回転数N0以上になるまでこの判定処理を反復実行する。ブレーキ力の段階的解除によって、エンジン回転数Neが所定回転数N0以上に達すると、燃料噴射等の通所のエンジン始動に必要な作動を実施し、エンジンを始動させるとともに第1のブレーキ機構3によるブレーキ力を完全に解除する(ステップ110)。
このように、制御装置100は、第1のモータ7のみの駆動によって走行するときには第1のブレーキ機構3が発生するトルクを制御してエンジンの出力軸2の回転を停止する。さらに、第1のモータ7のみの駆動による走行中にエンジン1を始動するときには、エンジンの出力軸2がエンジン1を始動させるために必要な回転数になるように、第1のブレーキ機構3のトルクを制御するようにしている。この制御によれば、車速とブレーキ力を制御することにより、エンジンの出力軸2の回転数によって適切なエンジン1の始動タイミングを実現することができる。また、この制御によって、エンジンやモータのトルクを用いて制御する場合に比べて制御に関わる処理を簡単化することができる。
また、制御装置100は、車速を維持したまま、第1のモータ7のみの駆動による走行状態からエンジン1を始動するようにすることが好ましい。これによれば、車両の走行条件を維持したままEV走行からHV走行に移行することにより、さらにエネルギーロスの少ない走行が得られる。
次に、エンジン1の始動後はHV走行となり、図3に示す制御に移行する。図3はエンジン1の始動からHV走行を実行する制御を示したフローチャートである。制御装置100は、バッテリ101の充電量の残量S等を検出し、検出された充電残量Sが所定量S0以下であるか否かを判定する(ステップ120)。
ステップ120で充電残量Sが所定量S0以下でないと判定されると、バッテリ101の電力を消費する走行が可能であると判断し、HV走行を実行する。具体的には、運転者によるアクセルペダル104の踏み込み量を送信する電気信号を検出する(ステップ130)。そして、検出されたアクセルペダル104の踏み込み量に応じて、インバータ102およびリニアアクチュエータ14の動作制御により、前述のように、第1のモータ7のトルクTm1および回転数Nm1と、エンジン1のトルクTeとを制御し、トルク分配比率を適正に制御する(ステップ140)。
ステップ120で充電残量Sが所定量S0以下であると判定されると、第1のモータ7の駆動力による走行はできないと判断し、第1のモータ7を発電のみに使用し、バッテリ101の充電を行う(バッテリ101の充電とエンジン1による走行)。具体的には、運転者によるアクセルペダル104の踏み込み量を送信する電気信号を検出する(ステップ121)。そして、検出されたアクセルペダル104の踏み込み量に応じて、インバータ102およびリニアアクチュエータ14の動作制御により、第1のモータ7のトルクTm1および回転数Nm1を発電用に制御し、エンジン1のトルクTeを走行用に制御し、これらに適合するトルク分配比率に制御する(ステップ122)。
次に、制御装置100は、バッテリ101の充電量の残量S等を検出し(ステップ123)、検出された充電残量Sが所定量S0以下であるか否かを判定する(ステップ124)。充電残量Sが所定量S0以下である場合は、まだ充電量が不足していると判断し、ステップ122に戻り、ステップ124の判定を充電残量Sが所定量S0以下になるまで反復する。一方、充電残量Sが所定量S0以下でない場合は、充電量がHV走行を実行できる状態にあると判断し、前述のステップ130に移行する。
次に、HV走行からエンジン1による走行に移行する制御を図4にしたがって説明する。図4のフローチャートに示すように、制御装置100は、まず、車両の走行状態がHV走行であることを確認する(ステップ145)。次に、車速Vおよび一定の車速で継続的に走行している一定車速走行時間tcを検出する(ステップ150)。
ステップ160で、車速Vが所定車速V1以下であるか、一定車速走行時間tcが所定時間tc1以下であるか、の両方の条件が成立するときは、車速が大きくなく、変動がある状態であると判断し、第1のモータ7の駆動による走行の方がエネルギ効率面で有利なため、ステップ145に戻り、HV走行を継続する。
一方、ステップ160の条件が成立しないときは、車速が大きく、一定速度が継続している、例えば高速巡航状態であると判断する。このような高速巡航状態のときは、第1のモータ7の駆動による走行を停止し、エンジン1のみによる走行を行う方がエネルギ効率面で有利である。このため、ステップ170で、第1のモータ7の回転数Nm1が0になるように、エンジン1のトルクTeとトルク分配比率を制御し、第1のモータの出力軸5が第1のモータ7によってロックされる状態にもっていく。次に、第1のモータ7の回転数Nm1を検出し、Nm1の検出値が0かどうかを判定する(ステップ180)。Nm1の検出値が0になった場合には、第2のブレーキ機構6によって第1のモータの出力軸5にブレーキをかけてロックし(ステップ190)、第1のモータ7への通電を停止する(ステップ200)。
そして、エンジン1による走行を行うために、運転者によるアクセルペダル104の踏み込み量を送信する電気信号を検出する(ステップ210)。そして、検出されたアクセルペダル104の踏み込み量に応じて、エンジン1のトルクTeおよびトルク分配比率を適正に制御する(ステップ220)。この状態では、サンギヤ44は固定されているため、通常の無段変速機と同様の作動となり、第1のモータ7を使用することなくエンジン1による走行が行われている。以上のように、エンジン1のみで走行しているときは、従来の駆動システムと異なり、第1のモータ7に通電してロックしておく必要がなく、余分な電力を消費しないため、エネルギ効率の高い運転を実施できる。
次に、エンジン1による走行からHV走行に移行する制御を図5にしたがって説明する。図5のフローチャートに示すように、制御装置100は、まず、車両の走行状態がエンジン走行であることを確認する(ステップ230)。次に、車速Vおよび一定の車速で継続的に走行している一定車速走行時間tcを検出する(ステップ240)。
ステップ250で、車速Vが所定車速V1以下であるか、一定車速走行時間tcが所定時間tc1以下であるか、の両方の条件が成立しないときは、車速が大きく、一定速度が継続している、前述の高速巡航状態であると判断する。この場合は、第1のモータ7の駆動による走行の方がエネルギ効率面で有利なため、ステップ230に戻り、エンジン走行を継続する。
一方、ステップ250の条件が成立するときは、車速が大きくなく、変動がある状態であると判断し、第1のモータ7の駆動による走行の方がエネルギ効率面で有利なため、エンジン走行からHV走行に移行するようにする。制御装置100は、ステップ260で、第1のモータ7に通電するとともに、第1のモータの出力軸5をロックして回転数Nm1が0になるようにし、第1のモータ7のトルクを発生させる。次に、第1のモータ7に発生したトルクTm1を検出し、Tm1が第2のブレーキ機構6によるブレーキトルクと同一になるまでステップ260を反復する(ステップ270)。Tm1とブレーキトルクが同一になったら第2のブレーキ機構6のブレーキ力を解除する(ステップ280)。この状態では、サンギヤ44は第1のモータ7によってロックされている。
次に、HV走行に移行する。具体的には、運転者によるアクセルペダル104のアクセルペダル104の踏み込み量に応じて、インバータ102およびリニアアクチュエータ14の動作制御により、前述のように、第1のモータ7のトルクTm1および回転数Nm1と、エンジン1のトルクTeとを制御し、トルク分配比率を適正に制御する(ステップ290)。
次に、エンジン1の停止状態からエンジン1を始動する制御を図6にしたがって説明する。図6のフローチャートに示すように、図2のステップ20で充電残量Sが所定量S0以下であると判定されると、EV走行はできないと判断し、エンジン1を始動する。制御装置100は、まずステップ21で、車両が停止状態であること、すなわち、車速が0であること、およびディスクブレーキ12のブレーキ力が働いていることを検出する。そして、第1のモータ7を駆動させて回転数Nm1を上げると、ディスクブレーキ12によって車輪軸11がロックされているため、車両停止状態でエンジン1が空転する(ステップ22)。
そして、ステップ23でエンジン1の回転数Neを検出し、ステップ24でエンジン回転数Neが所定回転数N0以上であるか否かを判定する。エンジン回転数Neが所定回転数N0以上でないと判定されたときは、ステップ22に戻り、さらに第1のモータ7の回転数を上げる処理を行い、所定回転数N0以上になるまでこの判定処理を反復実行する。エンジン回転数Neが所定回転数N0以上に達すると、燃料噴射等の通所のエンジン始動に必要な作動を実施し、エンジン1を始動させる(ステップ25)。エンジン1の始動後は、前述の図3に移行し、以降の各処理にしたがってHV走行、バッテリ101の充電とエンジン1による走行等を行う。
以下に、本実施形態のハイブリッド車両がもたらす作用効果を述べる。本ハイブリッド車両は、駆動軸9によって伝達されるトルクをエンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5とに配分するとともに、トルクの配分比率を変化させる可変速遊星ギヤユニット4からなるトルク分配比率可変手段と、第1のブレーキ機構3がエンジンの出力軸2を固定するときに発生するトルクを制御する制御装置100と、を備えている。制御装置100は、第1のモータ7のみの駆動によって走行するときには第1のブレーキ機構3が発生するトルクを制御してエンジンの出力軸2の回転を停止し、第1のモータ7のみの駆動による走行中にエンジン1を始動するときには、エンジンの出力軸2がエンジン1を始動させるために必要な回転数になるように、第1のブレーキ機構3のトルクを制御する。
この構成によれば、エンジン1が作動していないとき(非作動時)に第1のブレーキ機構3によってエンジンの出力軸2を固定し、これを空転させないことにより、第1のモータ7とエンジン1とを単独で駆動させることができる。これにより、EV走行からHV走行に移行するときに、EV走行からのエンジン1の始動を円滑に実施することができる。したがって、従来にはなかったエネルギ効率の良い運転を提供できる。
また、本ハイブリッド車両の駆動システムは、小型省燃費車向けのワンモータ式のハイブリッド自動車に好適である。
また、駆動軸9によって伝達されるトルクを無段変速機からなるトルク分配器を用いてエンジンの出力軸2と第1のモータの出力軸5とに任意の比率で配分するとともに、そのトルク配分の比率を自由に変化させることができるため、エンジン1が発生するトルクTeと回転数Neの双方が、それぞれ任意の最適値となるように制御でき、さらに走行条件に応じて変化する必要な駆動トルクと回転数を、第1のモータ7の方を制御することによって充足、調整することが可能になる。これにより、特にエンジン1を常に最適条件で運転することが可能になり、エンジン1の運転に伴う排気エミッションを低減することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の駆動システムの変形例について図7を参照して説明する。図7は第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動システムを示す構成図である。図7において同一符号を付した構成部品は、第1実施形態と同一であり、同様の作用効果を奏する。
本実施形態の駆動システムは、図7に示すように、第1実施形態の駆動システム(図1参照)に対して、第1のブレーキ機構としての補機部品15がエンジンの出力軸2の回転に対し抵抗力となるブレーキ力を加えられる既設の部品であることに特徴がある。補機部品15は、例えば、車両に搭載されたオイルポンプ、冷却水の循環用ポンプ、および空調用の圧縮機の少なくとも一つによって構成される。これらの各機器(オイルポンプ、循環用ポンプ、空調用の圧縮機)は車両に搭載されている既設の部品であり、これらの回転軸とエンジンの出力軸2とを、エンジンの出力軸2に対して反力を与えるようにギヤ、ベルト等により互いに連結させるように構成する。
この構成によれば、第1のブレーキ機構を少なくとも上記機器のいずれかで構成することにより、既設の各機器の出力を制御することで、新たなブレーキ機構を必要としなくても、エンジンの出力軸2に対して前述の実施形態の第1のブレーキ機構3(例えばディスクブレーキ)と同様にブレーキ力を提供することができる。これにより、既設の部品を用いてエンジンの出力軸2に対するブレーキ力を構成することができるため、駆動システムのコスト低減が図れる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態の駆動システムの変形例である駆動システムおよびその作動について図8および図9にしたがって説明する。図8は本実施形態に係るハイブリッド車両の駆動システムを示す構成図である。図9は、EV走行からエンジンの始動を経てHV走行に移行する制御を示したフローチャートである。図8および図9において同一符号を付した構成部品は、第1実施形態と同一であり、同様の作用効果を奏する。
本実施形態の駆動システムは、図8に示すように、第1実施形態の駆動システム(図1参照)に対して、さらに、エンジン1および第1のモータ7によって駆動されない車輪16(例えば後輪)を備え、車輪16の駆動軸17に対してトルクを与える第2のモータ18を備える構成が大きく異なっている。本駆動システムは、例えば四輪駆動のハイブリッド車両に適用できる。
さらに、本駆動システムにおける制御装置100は、可変速遊星ギヤユニット4によるトルクの配分比率を制御し、インバータ105を介して第2のモータ18の作動を制御するように構成されている。制御装置100は、図9のフローチャートに示すように、第2のモータ18のみの駆動による走行中にエンジン1を始動するときには、第1のモータ7の作動を制御し、エンジンの出力軸2がエンジン1を始動させるために必要な回転数になるように可変速遊星ギヤユニット4の作動を制御してトルクの配分比率を制御する。
また、本駆動システムでは、第2のモータ18の回転数の制御、第1のモータ7の回転数の制御、トルクの分配比率の制御によってエンジン1の回転数をゼロにすることが可能なため、第1実施形態の駆動システムにおける第1のブレーキ機構3を廃止することも可能である。
次に、本ハイブリッド車両の各種走行モードに対応するエンジン1、第1のモータ7、可変速遊星ギヤユニット4および第2のモータ18等の作動について、図9のフローチャートにしたがって説明する。図9に示す制御は、制御装置100によって実行される。
図9に示すように、まず、運転者が車両の停止状態からエンジン1の始動スイッチ103を操作すると、本制御がスタートする。制御装置100は、ステップ300でバッテリ101の充電量の残量S等を読み込む。次に、ステップ310で、検出された充電残量Sが所定量S0以下であるか否かを判定する。ステップ310での判定は、EV走行が可能であるか否かを判断するものである。
ステップ300で充電残量Sが所定量S0以下であると判定されると、EV走行はできないと判断し、前述の図6に示すエンジン1の始動を実行する制御フローに移行する。一方、ステップ300で充電残量Sが所定量S0以下でないと判定されると、EV走行が可能であると判断し、運転者によるアクセルペダル104の踏み込み量を送信する電気信号を検出する(ステップ320)。そして、検出されたアクセルペダル104の踏み込み量に応じて、第2のモータ18の作動を制御して第2のモータ18の回転数Nm2を制御する(ステップ330)。このとき、車両は第2のモータ18のみの駆動によるEV走行を行う。
このとき、車輪16の駆動力によって車両が走行しているため、車輪13も回転するが、エンジンの出力軸2の回転数が0になるように、第1のモータ7の作動を制御してその回転数Nm1を制御する(ステップ340)。つまり、第1のモータ7を回転させることで、エンジンの出力軸2が回転しないように制御するのである。そして、ステップ350でEV走行が実施されてからのEV走行時間tの算出、車速Vの検出、およびバッテリ101の充電残量Sの検出を実行する。次に、EV走行時間tが所定時間te以上であるか、車速Vが所定車速Ve以上であるか、充電残量Sが所定量S0以下であるか、のいずれかの条件が成立するときは、これ以上EV走行を実施できないと判断し、ステップ370に移行する(ステップ360)。ステップ360の条件が成立しないときは、ステップ320に戻り、ステップ360の条件が成立するまでこの判定処理を実行する。
このようにステップ320〜ステップ350にかけての処理ではEV走行が実行される。さらに、ステップ360までのように、第2のモータ18の駆動力によって走行し、エンジン1が作動していないとき(非作動時)には、第1のモータ7によってエンジンの出力軸2を回転させないようにしている。この処理を経て、後述するステップ370〜ステップ400を実行することにより、エンジン1の始動を円滑に行うようにことができる。
ステップ370〜ステップ400は、EV走行からエンジン1の始動を経てHV走行に移行するための処理である。ステップ370では、第1のモータ7の回転数Nm1を上げる処理を行う。この処理に伴い、車輪13の回転がエンジンの出力軸2に伝わり、エンジン1の回転数Neが上昇する。
そして、ステップ380でエンジン1の回転数Neを検出し、ステップ390でエンジン回転数Neが所定回転数N0以上であるか否かを判定する。エンジン回転数Neが所定回転数N0以上でないと判定されたときは、ステップ370に戻り、さらに第1のモータ7の回転数Nm1を上げる処理を行い、所定回転数N0以上になるまでこの判定処理を反復実行する。回転数Nm1の段階的増加によって、エンジン回転数Neが所定回転数N0以上に達すると、燃料噴射等の通所のエンジン始動に必要な作動を実施し、エンジン1を始動させる(ステップ400)。
また、制御装置100は、車速を維持したまま、第2のモータ18のみの駆動による走行状態からエンジン1を始動するようにすることが好ましい。これによれば、車両の走行条件を維持したままEV走行からエンジン1の始動を経てHV走行に移行することにより、さらにエネルギーロスの少ない走行が得られる。
次に、エンジン1の始動後はHV走行となる。制御装置100は、運転者によるアクセルペダル104の踏み込み量を送信する電気信号を検出し、検出されたアクセルペダル104の踏み込み量に応じて、インバータ102、インバータ105およびリニアアクチュエータ14の動作制御により、前述のように、第1のモータ7のトルクTm1および回転数Nm1と、エンジン1のトルクTeと、第2のモータ18のトルクTm2および回転数Nm2と、を制御し、トルク分配比率を適正に制御する(以上、ステップ410)。
以下に、本実施形態のハイブリッド車両がもたらす作用効果を述べる。本ハイブリッド車両における制御装置100は、エンジン1を運転しないで走行するとき(EV走行を行うとき)には第2のモータ18を運転して駆動力を発生させて走行し、このとき第2のモータ18の駆動力による車輪16の回転に伴って回転するエンジンの出力軸2の回転数をゼロにするように、可変速遊星ギヤユニット4および第1のモータ7の作動を制御する。さらに、制御装置100は、第2のモータ18の駆動力による走行中にエンジン1を始動するときには、エンジンの出力軸2がエンジン1を始動させるために必要な回転数になるように、可変速遊星ギヤユニット4および第1のモータ7の作動を制御する。
この制御によれば、エンジン1および第1のモータ7によって駆動されない車輪を有する車両(例えば第2のモータ18を用いて駆動される後輪を有する四輪駆動車)について、第2のモータ18の駆動力を使用したEV走行からエンジン1を始動するときに、トルクの配分比率と第1のモータ7の作動を制御して、エンジン1を必要な回転数に設定することができる。これにより、第1の実施形態における図2に示す制御と同様に、エンジンの出力軸2の回転数を適切に制御することによって適切なエンジン1の始動タイミングを実現することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態の内燃機関(熱機関)は、内燃機関は例えばディーゼルエンジンであってもよい。また、内燃機関としては、特殊な形式のガソリン機関、例えばリーンバーンエンジン、アトキンソンサイクルエンジン、減筒エンジン等を用いたり、スターリングサイクルエンジン、蒸気機関等を用いたりしてもよい。
第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動システムを示す構成図である。 EV走行からエンジンの始動に移行する制御を示したフローチャートである。 エンジンの始動からHV走行を実行する制御を示したフローチャートである。 HV走行からエンジン走行に移行する制御を示したフローチャートである。 エンジン走行からHV走行に移行する制御を示したフローチャートである。 エンジン停止状態からエンジンの始動に移行する制御を示したフローチャートである。 第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動システムを示す構成図である。 第3実施形態に係るハイブリッド車両の駆動システムを示す構成図である。 EV走行からエンジンの始動を経てHV走行に移行する制御を示したフローチャートである。
符号の説明
1…エンジン(熱機関)
2…エンジンの出力軸(熱機関の出力軸)
3…第1のブレーキ機構
4…可変速遊星ギヤユニット
5…第1のモータの出力軸
6…第2のブレーキ機構
7…第1のモータ
9,17…駆動軸
13,16…車輪
15…補機部品(第1のブレーキ機構)
18…第2のモータ
100…制御装置

Claims (4)

  1. 熱エネルギによって駆動力を発生する熱機関(1)と、
    車両に対して駆動力を与えるだけでなく、発電機としても機能する第1のモータ(7)と、
    車両を走行させるために必要なトルクを車輪(13)に対して伝達する駆動軸(9)と、
    前記駆動軸とつながるリングギヤ(41)、前記熱機関の出力軸(2)に取り付けられるキャリア(42)、前記第1のモータの出力軸(5)に取り付けられるサンギヤ(44)、および前記キャリアに回転自在に支持されて前記リングギヤと前記サンギヤに接触する遊星コーン部(43)を備え、前記リングギヤを前記熱機関の出力軸と前記第1のモータの出力軸とを結ぶ軸線方向に摺動させることにより、前記熱機関の出力軸と前記第1のモータの出力軸とのトルクの配分比率を変化させる可変速遊星ギヤユニット(4)と、
    前記熱機関と前記可変速遊星ギヤユニットとを接続する前記熱機関の出力軸を固定する第1のブレーキ機構(3、15)と、
    前記第1のモータの作動を制御し、前記第1のブレーキ機構が前記熱機関の出力軸を固定するときに発生するトルクを制御する制御装置(100)と、を備え、
    前記第1のブレーキ機構は前記熱機関が作動していないときに前記熱機関の出力軸を空転させないように固定し、
    前記制御装置は、
    前記第1のモータのみの駆動によって走行するときには、前記第1のブレーキ機構が発生する前記トルクを制御して前記熱機関の出力軸の回転を停止するとともに、アクセルペダルの踏み込み量に応じた値に前記第1のモータの回転数を制御し、さらに前記リングギヤを摺動させることにより、前記第1のモータ側の前記トルクの配分比率が最大となるように前記可変速遊星ギヤユニットを制御し、
    この走行状態から前記熱機関を始動するときには、前記熱機関の出力軸が前記熱機関を始動させるために必要な回転数になるように前記第1のブレーキ機構によるブレーキ力を弱め、前記可変速遊星ギヤユニットにおける前記リングギヤを摺動させることによって、前記トルクの配分比率を変化させることを特徴とするハイブリッド車両。
  2. さらに、前記第1のモータと前記可変速遊星ギヤユニットとを接続する前記第1のモータの出力軸を固定する第2のブレーキ機構(6)を備え、
    前記制御装置は、前記熱機関の発電電力によって充電すると同時に前記第1のモータの駆動による走行状態において、前記熱機関のみの駆動力によって走行する方が効率がよいと判断した場合は、前記第2のブレーキ機構によって、前記第1のモータの回転数がゼロになるように前記第1のモータの出力軸を固定するとともに、前記可変速遊星ギヤユニットにおける前記リングギヤを摺動させることによって前記トルクの配分比率を変化させることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. さらに、前記熱機関および前記第1のモータによって駆動されない車輪(16)の駆動軸(17)に対してトルクを与え、前記制御装置によって作動が制御される第2のモータ(18)を備え、
    前記制御装置は、
    前記熱機関を運転しないで走行するときには、前記アクセルペダルの踏み込み量に応じた値に前記第2のモータの回転数を制御するとともに、前記熱機関の出力軸の回転数がゼロとなるように前記第1のモータの回転数を制御して走行し、
    この走行状態から前記熱機関を始動するときには、前記熱機関の出力軸が前記熱機関を始動させるために必要な回転数になるように前記第1のモータの回転数を増加させるとともに、前記可変速遊星ギヤユニットにおける前記リングギヤを摺動させることにより前記トルクの配分比率を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両。
  4. オイルポンプ、冷却水の循環用ポンプ、および空調用の圧縮機の少なくとも一つを車両に搭載し、これら機器のうち少なくとも一つが前記熱機関の出力軸に反力を提供することにより前記熱機関の出力軸に対してブレーキ力を提供することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のハイブリッド車両。
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