JP2007302179A - ハイブリッド車両の制御装置及びハイブリッド車両の制御方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータジェネレータが故障しても通常のエンジン走行を維持可能なハイブリッド車両を提供する。
【解決手段】エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、エンジン及び/又は第1モータジェネレータから入力軸に入力された回転数を変速し駆動輪に伝達する自動変速機ATと、駆動及び発電可能な第2モータジェネレータMG2により駆動され自動変速機に油圧を供給するオイルポンプO/Pと、サンギヤS1、キャリヤPC1、リングギヤR1の3つの回転要素を有し、第1モータジェネレータ及び入力軸が3つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、第2モータジェネレータが残りの2つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、回転を固定可能なブレーキBRが3つの回転要素のうち残りの1つと連結された遊星歯車PGと、エンジンの作動状態、第1及び第2モータジェネレータの駆動・回生状態、ブレーキの締結状態を制御する制御手段と有する。
【選択図】図1
【解決手段】エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、エンジン及び/又は第1モータジェネレータから入力軸に入力された回転数を変速し駆動輪に伝達する自動変速機ATと、駆動及び発電可能な第2モータジェネレータMG2により駆動され自動変速機に油圧を供給するオイルポンプO/Pと、サンギヤS1、キャリヤPC1、リングギヤR1の3つの回転要素を有し、第1モータジェネレータ及び入力軸が3つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、第2モータジェネレータが残りの2つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、回転を固定可能なブレーキBRが3つの回転要素のうち残りの1つと連結された遊星歯車PGと、エンジンの作動状態、第1及び第2モータジェネレータの駆動・回生状態、ブレーキの締結状態を制御する制御手段と有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、動力源にエンジンとモータを備えたハイブリッド車両の制御装置に関する。
ハイブリッド車両として、エンジンと1つのモータジェネレータとを備え、走行モードとして、モータジェネレータのみを動力源として走行するモータ使用走行モードと、エンジンを動力源に含みながら走行するエンジン使用走行モードとを有し、走行状態に応じて走行モードを切り換えることで、燃費の向上を図る技術が知られている。このような構成において、モータジェネレータは、エンジン始動のスタータモータとしての機能、走行時の駆動源としての機能、発電等による電力供給源(オルタネータ)としての機能の3つの機能を負担している。しかしながら、モータジェネレータに上記全ての機能、特にスタータモータとしての機能を負担させると、モータジェネレータの大型化が避けられないため、特許文献1に記載の技術では、スタータモータを別途搭載し、全体構成の小型化を図っている。
特開平11−78555号公報。
しかしながら、モータジェネレータが故障すると、スタータモータでは発電できないため、故障時点でのバッテリ残量分しか走行を維持できないという課題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、モータジェネレータが故障したとしても通常のエンジン走行を維持可能なハイブリッド車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両では、エンジンと、第1モータジェネレータと、前記エンジン及び/又は前記第1モータジェネレータから入力軸に入力された回転数を変速し駆動輪に伝達する油圧制御式の自動変速機と、駆動及び発電を実施可能な第2モータジェネレータにより駆動され前記自動変速機に油圧を供給する電動オイルポンプと、サンギヤ、キャリヤ、リングギヤの3つの回転要素を有し、前記モータジェネレータ及び前記入力軸が前記3つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、前記第2モータジェネレータが前記3つの回転要素の残りの2つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、回転を固定可能なブレーキが前記3つの回転要素のうち残りの1つと連結された遊星歯車と、前記エンジンの作動状態、前記第1モータジェネレータの駆動・回生状態、前記第2モータジェネレータの駆動・回生状態、前記ブレーキの締結状態を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
よって、本発明のハイブリッド車両は、第1モータジェネレータと第2モータジェネレータが遊星歯車を介して連結された状態となる。このとき、ブレーキを解放することで遊星歯車は2自由度を確保できるため、第1モータジェネレータと第2モータジェネレータはそれぞれ独立に制御することができる。よって、第1及び第2モータジェネレータの駆動・回生トルクを適宜制御することで、駆動力を確保しつつ、最適な電動オイルポンプ駆動力を得ることができる。また、ブレーキを締結することで、遊星歯車は1自由度となり、エンジンと第1モータジェネレータと電動オイルポンプと第2モータジェネレータとが作用・反作用を受ける関係を達成することができる。これにより、一方のモータジェネレータが故障したとしても他方のモータジェネレータが、エンジンと電動オイルポンプとの間で駆動力のやり取りをすることが可能となり、エンジン走行を維持することができる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車両の駆動系構成を説明する。図1は実施例1の電動オイルポンプが適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、フライホイールF/Wと、捩り振動を減衰するダンパDPと、第1クラッチCL1と、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、電動オイルポンプO/Pと、自動変速機AT内に設けられた第2クラッチCL2と、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、を有する。
エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。なお、エンジン出力軸にはフライホイールF/Wが設けられている。
第1クラッチCL1は、エンジンEと第1モータジェネレータMG1との間に介装されたクラッチであり、後述する第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づいて、制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2は、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3a,3bにより作り出された三相交流を印加することにより制御される。
この第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2は、駆動バッテリ4(及び/又は12Vバッテリ4a)からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能して駆動バッテリ4(及び/又は12Vバッテリ4a)を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。
なお、第1モータジェネレータMG1のロータの一端は、ダンパDPを介して第1クラッチCL1のドリブン側に連結され、他端は後述する遊星歯車G1のサンギヤS1に連結された第1回転メンバと連結されている。また、第2モータジェネレータMG2のロータは、一方が電動オイルポンプO/Pの駆動軸に連結され、他端にはピニオンPGを介して後述する遊星歯車G1のリングギヤR1と噛合されている。
第1モータジェネレータMG1と自動変速機ATとの間には、遊星歯車G1が介装されている。この遊星歯車G1は、サンギヤS1と、キャリヤPC1と、リングギヤR1を有する。第1モータジェネレータMG1及び自動変速機ATの入力軸がサンギヤS1と連結され、第2モータジェネレータMG2がピニオンPGを介してリングギヤR1の外周に形成された外歯と連結され、回転を変速機ケースに固定可能なブレーキBRがキャリヤPC1と連結されている。
このブレーキBRは電磁クラッチであり、統合コントローラ10からの指令信号に基づいて、電力によって締結・解放を制御する。尚、電力によって締結するのみでなく、例えば、電動オイルポンプO/Pの発生する油圧によって締結・解放する構成としてもよい。この場合、油圧が発生していないときは、ある程度の締結容量を発生するスプリング等を設け、通常制御時には自動変速機ATのライン圧等が作用して解放状態を維持する(もしくは作用させないことで締結する)構成としてもよい。
尚、第2モータジェネレータMG2とリングギヤR1とは、リングギヤR1の外周に形成されたピニオンPGを介して連結されているため、リングギヤR1の回転方向と、第2モータジェネレータMG2の回転方向は逆向きになることは言うまでもない。
第2クラッチCL2は、第1モータジェネレータMG1と左右後輪RL,RRとの間に介装されたクラッチであり、後述するATコントローラ7からの制御指令に基づいて、制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
自動変速機ATは、前進5速後退1速等の有段階の変速比を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える変速機であり、第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、いくつかの摩擦締結要素を流用している。
そして、自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDFを介して左右後輪RL,RRに連結されている。尚、前記第1クラッチCL1と第2クラッチCL2には、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチを用いている。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、駆動バッテリ4と、12Vバッテリ4aと、DC/DCコンバータ4bと、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、統合コントローラ10とは、互いに情報交換が可能なCAN通信線を介して接続されている。
エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサからのエンジン回転数情報を入力し、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。なお、エンジン回転数Neの情報は、CAN通信線を介して統合コントローラ10へ供給する。
モータコントローラ2は、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2のロータ回転位置を検出するレゾルバからの情報を入力し、統合コントローラ10からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3a,3bへ出力する。なお、このモータコントローラ2では、駆動バッテリ4及び12Vバッテリ4aの充電状態を表すバッテリSOCを監視していて、バッテリSOC情報は、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2の制御情報に用いると共に、CAN通信線を介して統合コントローラ10へ供給する。
第1クラッチコントローラ5は、第1クラッチ油圧センサと第1クラッチストロークセンサからのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令に応じ、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指令を第1クラッチコントローラ5に出力する。なお、第1クラッチストロークの情報は、CAN通信線を介して統合コントローラ10へ供給する。
ATコントローラ7は、アクセル開度センサと車速センサと第2クラッチ油圧センサとからのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令に応じ、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブ内の対応するソレノイドに出力する。なお、アクセルペダル開度APOと車速VSPの情報は、CAN通信線を介して統合コントローラ10へ供給する。
統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、各種センサ信号に基づいて最適な走行状態となる制御指令を各コントローラに出力する。また、統合コントローラ10内には、第1モータジェネレータMG1の故障を検出する故障検出手段が設けられ、故障が検出されたときは、エンジンEによる走行を維持可能な制御モードに移行する故障時制御手段が設けられている。
次に、各走行モードについて説明する。具体的には、正常時、第1モータジェネレータ故障時、第2モータジェネレータ故障時のエンジン始動モード、エンジン走行+発電モードについて説明する。
(正常時エンジン始動)
図2は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン始動状態を表す概略図である。図2中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表している。車両停止状態において、エンジン始動要求が成されると、駆動バッテリ4から供給される電力によって第2モータジェネレータMG2を駆動し、電動オイルポンプO/Pから油圧を発生させることで第1クラッチCL1を締結する。また、駆動バッテリ4から供給される電力によって第1モータジェネレータMG1の駆動力を増大させる。このとき、第1クラッチCL1が締結しているため、エンジンEのクランキングが行われ、エンジンEが自立回転を始めることで、エンジン始動が完了する。
図2は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン始動状態を表す概略図である。図2中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表している。車両停止状態において、エンジン始動要求が成されると、駆動バッテリ4から供給される電力によって第2モータジェネレータMG2を駆動し、電動オイルポンプO/Pから油圧を発生させることで第1クラッチCL1を締結する。また、駆動バッテリ4から供給される電力によって第1モータジェネレータMG1の駆動力を増大させる。このとき、第1クラッチCL1が締結しているため、エンジンEのクランキングが行われ、エンジンEが自立回転を始めることで、エンジン始動が完了する。
ここで、ブレーキBRはOFFとされていることから、遊星歯車G1は2自由度を維持している。これにより、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2それぞれが独立して回転数とトルクを自由に制御できるため、効率の高い駆動状態を維持することができる。
(正常時エンジン走行+発電)
図3は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン走行+発電状態を表す概略図である。図3中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表している。尚、太さの違いは駆動力(=電力)の大きさの違いを表す。
図3は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン走行+発電状態を表す概略図である。図3中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表している。尚、太さの違いは駆動力(=電力)の大きさの違いを表す。
エンジン走行時には、第1クラッチCL1を締結し、第2クラッチCL2を締結し、ブレーキBRをOFFとする。すると、エンジンEからの駆動力は、第1クラッチCL1→第1モータジェネレータMG1→サンギヤS1→自動変速機ATを介して駆動輪に伝達される。このとき、第1モータジェネレータMG1は、バッテリSOCに基づいて、エンジンEの一部の駆動力を用いて発電し、発電された電力は駆動バッテリ4に蓄電される。尚、第2モータジェネレータMG2が電動オイルポンプO/Pの駆動によって消費する電力より、第1モータジェネレータMG1が発電する電力の方が大きいことは言うまでもない。
ここで、ブレーキBRはOFFとされていることから、遊星歯車G1は2自由度を維持している。これにより、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2それぞれが独立して回転数とトルクを自由に制御できるため、効率の高い駆動状態を維持することができる。
(第1モータジェネレータ故障時エンジン始動)
図4は第1モータジェネレータMG1故障時におけるエンジン始動状態を表す概略図である。図4中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表す。第1モータジェネレータMG1が故障した状態でエンジンを始動する場合、ブレーキBRを締結すると共に、第2モータジェネレータMG2を駆動し、電動オイルポンプO/Pによって油圧を発生させ、第1クラッチCL1を締結する。
図4は第1モータジェネレータMG1故障時におけるエンジン始動状態を表す概略図である。図4中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表す。第1モータジェネレータMG1が故障した状態でエンジンを始動する場合、ブレーキBRを締結すると共に、第2モータジェネレータMG2を駆動し、電動オイルポンプO/Pによって油圧を発生させ、第1クラッチCL1を締結する。
ブレーキBRが締結された状態で、第2モータジェネレータMG2が電動オイルポンプO/Pにより油圧を発生させているため、サンギヤS1の回転方向は、エンジン駆動方向となり、第2モータジェネレータMG2の駆動力によりエンジンEをクランキングする。これにより、第2モータジェネレータMG2によって油圧を発生させつつ、エンジン始動を達成することができる。
(第1モータジェネレータ故障時エンジン走行+発電)
図5は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン走行+発電状態を表す概略図である。図5中、ハッチング線が駆動力もしくは電力の流れを表す。尚、太さの違いは駆動力(=電力)の大きさの違いを表す。
図5は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン走行+発電状態を表す概略図である。図5中、ハッチング線が駆動力もしくは電力の流れを表す。尚、太さの違いは駆動力(=電力)の大きさの違いを表す。
エンジン走行時には、第1クラッチCL1を締結し、第2クラッチCL2を締結し、ブレーキBRをONとする。すると、エンジンEからの駆動力は、第1クラッチCL1→第1モータジェネレータMG1(機能していない)→サンギヤS1→自動変速機ATを介して駆動輪に伝達される。このとき、ブレーキBRがONであるため、エンジンEの駆動力はサンギヤS1→キャリヤPC1→リングギヤR1を介して第2モータジェネレータMG2に伝達される。エンジン側から伝達される駆動力は、第2モータジェネレータMG2に作用する電動オイルポンプO/P分の負荷分と、第2モータジェネレータMG2において発電する負荷分の合計となる。すなわち、エンジンEの一部の駆動力を用いて発電し、発電された電力は駆動バッテリ4に蓄電される。
尚、キャリヤPC1が固定されていることから、第2モータジェネレータMG2の回転数は、エンジンEの回転数によって決定されるため、必ずしも第2モータジェネレータMG2の効率が高い状態を維持できない。しかしながら、確実に発電することができるため、通常のエンジン走行を維持することができる。
(第2モータジェネレータ故障時エンジン始動)
図6は第2モータジェネレータMG2故障時におけるエンジン始動状態を表す概略図である。図6中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表す。第2モータジェネレータMG2が故障した状態でエンジンEを始動する場合、ブレーキBRを締結すると共に、第1モータジェネレータMG1を駆動する。
図6は第2モータジェネレータMG2故障時におけるエンジン始動状態を表す概略図である。図6中、ハッチング線が電力もしくは駆動力の流れを表す。第2モータジェネレータMG2が故障した状態でエンジンEを始動する場合、ブレーキBRを締結すると共に、第1モータジェネレータMG1を駆動する。
ブレーキBRが締結されているため、第1モータジェネレータMG1の駆動力はサンギヤS1→キャリヤPC1→リングギヤR1を介して第2モータジェネレータMG2(機能せず)に伝達され、同時に電動オイルポンプO/Pを駆動することで油圧が発生する。
この油圧に基づいて第1クラッチCL1を締結し、エンジンEをクランキングする。これにより、第1モータジェネレータMG1によって油圧を発生させつつ、エンジン始動を達成することができる。
(第2モータジェネレータ故障時エンジン走行+発電)
図7は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン走行+発電状態を表す概略図である。図7中、ハッチング線が駆動力もしくは電力の流れを表す。尚、太さの違いは駆動力(=電力)の大きさの違いを表す。
図7は第1モータジェネレータMG1正常時におけるエンジン走行+発電状態を表す概略図である。図7中、ハッチング線が駆動力もしくは電力の流れを表す。尚、太さの違いは駆動力(=電力)の大きさの違いを表す。
エンジン走行時には、第1クラッチCL1を締結し、第2クラッチCL2を締結し、ブレーキBRをONとする。すると、エンジンEからの駆動力は、第1クラッチCL1→第1モータジェネレータMG1(発電している)→サンギヤS1→自動変速機ATを介して駆動輪に伝達される。このとき、ブレーキBRがONであるため、エンジンEの駆動力はサンギヤS1→キャリヤPC1→リングギヤR1を介して第2モータジェネレータMG2(機能していない)に伝達され、電動オイルポンプO/Pを駆動する。
エンジン側から伝達される駆動力は、駆動輪に伝達される成分と、第1モータジェネレータMG1の発電に必要な成分と、電動オイルポンプO/Pの駆動に必要な成分に分配される。すなわち、エンジンEの一部の駆動力を用いて油圧の発生及び発電をし、発電された電力は駆動バッテリ4に蓄電される。これにより、油圧を確保しつつ発電することが可能となり、通常のエンジン走行を維持することができる。
以上説明したように実施例1の構成にあっては、下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、エンジンE及び/又は第1モータジェネレータMG1から入力軸に入力された回転数を変速し駆動輪に伝達する油圧制御式の自動変速機ATと、駆動及び発電を実施可能な第2モータジェネレータMG2により駆動され自動変速機ATに油圧を供給する電動オイルポンプO/Pと、サンギヤS1、キャリヤPC1、リングギヤR1の3つの回転要素を有し、第1モータジェネレータMG1及び入力軸が3つの回転要素のうちのいずれか1つ(実施例1ではサンギヤS1)と連結され、第2モータジェネレータMG2が前記3つの回転要素の残りの2つの回転要素のうちのいずれか1つ(実施例1ではリングギヤR1)と連結され、回転を固定可能なブレーキBRが前記3つの回転要素のうち残りの1つ(実施例1ではキャリヤPC1)と連結された遊星歯車G1と、エンジンEの作動状態、第1モータジェネレータMG1の駆動・回生状態、第2モータジェネレータMG2の駆動・回生状態、ブレーキBRの締結状態を制御する統合コントローラ10とを有するハイブリッド車両とした。
よって、第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2が遊星歯車G1を介して連結された状態となる。このとき、ブレーキBRを解放することで遊星歯車G1は2自由度を確保できるため、第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2はそれぞれ独立に制御することができる。よって、第1及び第2モータジェネレータMG1,MG2の駆動・回生トルクを適宜制御することで、駆動力を確保しつつ、最適な電動オイルポンプ駆動力を得ることができる。また、ブレーキBRを締結することで、遊星歯車G1は1自由度となり、エンジンEと第1モータジェネレータMG1と電動オイルポンプO/Pと第2モータジェネレータMG2とが作用・反作用を受ける関係を達成することができる。これにより、一方のモータジェネレータが故障したとしても他方のモータジェネレータが、エンジンEと電動オイルポンプO/Pとの間で駆動力のやり取りをすることが可能となり、エンジン走行を維持することができる。
(2)第1モータジェネレータMG1の故障を検出したときは、ブレーキBRを締結し、第2モータジェネレータMG2にスタータモータ機能とオルタネータ機能を負担させることとした。よって、第1モータジェネレータMG1が故障したとしても、通常のエンジン走行を維持することができる。
(3)第2モータジェネレータMG2の故障を検出したときは、ブレーキBRを締結し、第1モータジェネレータMG1にスタータモータ機能とオルタネータ機能を負担させることとした。よって、第2モータジェネレータMG2が故障したとしても、通常のエンジン走行を維持することができる。
(4)ブレーキBRは、電磁力により締結・解放可能な電磁ブレーキとした。すなわち、第2モータジェネレータMG2が故障した場合、電動オイルポンプO/Pは第1モータジェネレータMG1により駆動しなければならない。このとき、油圧が発生していない状態であっても、第1モータジェネレータMG1の駆動力を電動オイルポンプO/Pに伝達することが可能となり、確実にエンジン走行を維持することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ブレーキBRとして電磁ブレーキを採用したが、油圧より締結・解放可能な油圧ブレーキであって、油圧が作用したときは解放し、油圧が作用していないときは締結する構成としてもよい。これにより、第2モータジェネレータMG2が故障したとしても、第1モータジェネレータMG1の駆動力を電動オイルポンプO/Pに伝達することが可能となり、確実にエンジン走行を維持することができる。
また、実施例1では、サンギヤS1に第1モータジェネレータMG1を連結し、リングギヤR1に第2モータジェネレータMG2を連結し、キャリヤPC1にブレーキBRを連結したが、他の関係で連結してもよい。具体的には、第2モータジェネレータMG2をサンギヤS1に連結し、第1モータジェネレータMG1をリングギヤR1に連結してもよい。遊星歯車はその構成上、サンギヤとキャリヤの間のレバー比よりキャリヤとリングギヤの間のレバー比の方が小さい。これにより、第1モータジェネレータMG1故障時に、第2モータジェネレータMG2を用いてエンジン始動する際、レバー比の関係から比較的小さな駆動力でエンジン始動することが可能となり、第2モータジェネレータMG2の小型化を達成することができる。
また、実施例1では、第2クラッチとして自動変速機に内蔵されたクラッチを利用する例を示したが、モータジェネレータと変速機との間に第2クラッチを追加して介装したり、または、変速機と駆動輪との間に第2クラッチを追加して介装(例えば、特開2002−144921号公報参照)しても良い。さらには、第1クラッチ(エンジンクラッチ)のみを持つハイブリッド車両にも適用できるし、第1クラッチ及び第2クラッチを持たずハイブリッド走行モードと電気自動車走行モードを達成するハイブリッド車両にも適用できる。モータは、効率等の影響はあるにせよ、回転数とトルクを独立に制御できるからである。
要するに、動力源にエンジンとモータを備え、走行モードとして、モータのみを動力源として走行するモータ使用走行モードと、エンジンを動力源に含みながら走行するエンジン使用走行モードと、を有するハイブリッド車両であれば適用できる。
E エンジン
F/W フライホイール
CL1 第1クラッチ
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
DF ディファレンシャル
RL 左後輪(駆動輪)
RR 右後輪(駆動輪)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3a,3b インバータ
4a 駆動バッテリ
4b 12Vバッテリ
7 ATコントローラ
10 統合コントローラ
F/W フライホイール
CL1 第1クラッチ
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
DF ディファレンシャル
RL 左後輪(駆動輪)
RR 右後輪(駆動輪)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3a,3b インバータ
4a 駆動バッテリ
4b 12Vバッテリ
7 ATコントローラ
10 統合コントローラ
Claims (5)
- エンジンと、
第1モータジェネレータと、
前記エンジン及び/又は前記第1モータジェネレータから入力軸に入力された回転数を変速し駆動輪に伝達する油圧制御式の自動変速機と、
駆動及び発電を実施可能な第2モータジェネレータにより駆動され前記自動変速機に油圧を供給する電動オイルポンプと、
サンギヤ、キャリヤ、リングギヤの3つの回転要素を有し、前記第1モータジェネレータ及び前記入力軸が前記3つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、前記第2モータジェネレータが前記3つの回転要素の残りの2つの回転要素のうちのいずれか1つと連結され、回転を固定可能なブレーキが前記3つの回転要素のうち残りの1つと連結された遊星歯車と、
前記エンジンの作動状態、前記第1モータジェネレータの駆動・回生状態、前記第2モータジェネレータの駆動・回生状態、前記ブレーキの締結状態を制御する制御手段と、
を有することを特徴とするハイブリッド車両。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両において、
第1モータジェネレータの故障を検出する故障検出手段を設け、
前記制御手段は、前記故障検出手段により故障を検出したときは、前記ブレーキを締結し、前記第2モータジェネレータにスタータモータ機能とオルタネータ機能を負担させることを特徴とするハイブリッド車両。 - 請求項1または2に記載のハイブリッド車両において、
第2モータジェネレータの故障を検出する故障検出手段を設け、
前記制御手段は、前記故障検出手段により故障を検出したときは、前記ブレーキを締結し、前記第1モータジェネレータにスタータモータ機能とオルタネータ機能を負担させることを特徴とするハイブリッド車両。 - 請求項1ないし3いずれか1つに記載のハイブリッド車両に置いて、
前記ブレーキは、電磁力により締結・解放可能な電磁ブレーキとしたことを特徴とするハイブリッド車両。 - 請求項1ないし3いずれか1つに記載のハイブリッド車両において、
前記ブレーキは、油圧より締結・解放可能な油圧ブレーキであって、油圧が作用したときは解放し、油圧が作用していないときは締結する構成であることを特徴とするハイブリッド車両。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006134653A JP2007302179A (ja) | 2006-05-15 | 2006-05-15 | ハイブリッド車両の制御装置及びハイブリッド車両の制御方法。 |
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Publications (1)
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2006
- 2006-05-15 JP JP2006134653A patent/JP2007302179A/ja active Pending
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