JP6036352B2 - 感熱記録体 - Google Patents
感熱記録体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6036352B2 JP6036352B2 JP2013018708A JP2013018708A JP6036352B2 JP 6036352 B2 JP6036352 B2 JP 6036352B2 JP 2013018708 A JP2013018708 A JP 2013018708A JP 2013018708 A JP2013018708 A JP 2013018708A JP 6036352 B2 JP6036352 B2 JP 6036352B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- recording material
- acrylic resin
- sensitive recording
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
Description
寸法安定性や強度が良いことから、支持体にプラスチックフィルムを用いた感熱記録体が増加しているが(特許文献1等)、感熱記録体の支持体にプラスチックフィルムを用いた場合に、水分により塗工層が剥離する問題を解決するために、感熱記録層上にポリオレフィン系樹脂を含む保護層と光沢層を設けた感熱記録体が開発されている(特許文献2)。
また、耐久性や耐水性を要求される屋外用途で使用される感熱記録体においては、感熱記録層の上にアクリル系樹脂のエマルションを含有させた保護層を設けることが行なわれている(特許文献3〜6等)。
しかし、プラスチックフィルムは、紙に比べて水やその他の溶媒の吸液性がないため、感熱記録層に塗工液中の水などの溶媒が残存することにより、さざ波状の塗工欠陥が生じやすい(後述の比較例2、図1参照)。この塗工欠陥は光の透過状態の差異に起因することから、支持体として透明なプラスチックフィルムを用いた場合、より顕著に視認される。また、この問題は、プラスチックフィルムへの接着性や粘着性を向上させる塗工液を用いた場合には、さらに顕著になる。
この問題は、保護層にオレフィン系樹脂を含有させることにより解消することができるが(後述の比較例5)、その一方で、オレフィン系樹脂は耐熱性や表面強度が弱いため、印字時にスティッキングの問題が生じる。保護層上に更に塗工層を設けることにより、この問題を解決することが提案されている(特許文献2)。
しかし、保護層上に更に塗工層を設けると、サーマルヘッド等からの印加エネルギーがこの塗工層に吸収されてしまい、十分な印字濃度を得ることが困難となる。また、オレフィン系樹脂は水により印字情報が消色しやすい、即ち画像耐水性が劣るという問題がある。この問題に対し、一般的にグリオキザールなどのアルデヒド類を架橋剤として用いる方法が知られているが、グリオキサールには変異原性が認められているほか、化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)の第1種指定化学物質にも該当している。他のアルデヒド類についても、作業環境への配慮から使用しないことが好ましい。
そのため、本発明は、プラスチックフィルムを支持体とし、その上に順次感熱記録層と最外層として保護層を設けた感熱記録体において、塗工欠陥が減少し、かつ、印字濃度、サーマルプリンタによる印字走行性に優れ、水による印字情報の消色がなく画像耐水性が良好な感熱記録体を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、プラスチックフィルム上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層及び該感熱記録層上に最外層として保護層を有する感熱記録体において、該保護層がアクリル系樹脂及びポリオレフィン系樹脂を含有すると共に、感熱記録層が架橋剤として炭酸ジルコニウムアンモニウム塩を含有する感熱記録体である。
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂としては、オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体が好ましい。オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン等が好ましく、エチレンが特に好ましい。不飽和カルボン酸としては、好ましくは(メタ)アクリル酸(即ち、アクリル酸又はメタクリル酸)、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等、より好ましくは(メタ)アクリル酸である。オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体としては、エチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体やプロピレンと(メタ)アクリル酸共重合体の共重合体が好ましい。
このようなポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜100,000、より好ましくは10,000〜50,000である。重量平均分子量が5,000未満であると、ブロッキングが生じることがある。また、重量平均分子量が100,000を越えるものは生産性に問題が生じることがある。
オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体としては、例えば、ハイテックS−3121、ハイテックS−3123、ハイテックS−3127(以上、東邦化学工業株式会社製)、ザイクセン−A−GH、ザイクセン−AC、ザイクセン−N,ザイクセン−L(以上、住友精化株式会社製)等が挙げられる。
本発明におけるアクリル系樹脂のガラス転移点(Tg)は50℃より高く95℃以下である。Tgが50℃以下であると、耐水性は向上するが、十分な耐熱性が得られないため、スティックを生じやすくなる。一方、Tgが高いアクリル系樹脂を含有させると耐スティック性や耐擦過性は向上する傾向だが、Tgが高すぎると保護層が脆くなり、耐水性、耐可塑剤性や耐溶剤性が十分ではなくなり、目的とする効果が得られない場合がある。なお、アクリル系樹脂のTgは示差走査熱量測定(DSC)によって測定する。
また、本発明の保護層は、上記成分以外に、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ワックス類、シリコーン樹脂類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、架橋剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を、本願発明の効果を阻害しない限り、含有してもよい。
本発明の保護層中の、アクリル系樹脂の配合量は、固形分で、好ましくは15〜97重量%、より好ましくは50〜95重量%である。
ポリオレフィン系樹脂/アクリル系樹脂の配合重量比(固形分)は、好ましくは3/97〜50/50、より好ましくは5/95〜40/60である。
保護層中のポリオレフィン系樹脂とアクリル系樹脂の合計配合量は、固形分として、好ましくは20〜100重量%、より好ましくは40〜90重量%である。
本発明で使用する、炭酸ジルコニウムアンモニウム塩以外の架橋剤としては、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、メラミン尿素樹脂、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ミョウバン、塩化アンモニウムなどを例示することができるが、この限りではない。これらの炭酸ジルコニウムアンモニウム塩以外の架橋剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕; 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン;3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
3,6,6'−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3'−フタリド〕; 3,6,6'−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3'−フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド; 3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド; 3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド; 3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド; 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3'−ニトロ)アニリノラクタム; 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4'−ニトロ)アニリノラクタム; 1,1−ビス−〔2',2',2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン; 1,1−ビス−〔2',2',2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン; 1,1−ビス−〔2',2',2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン; ビス−〔2,2,2',2'−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明で使用するバインダーとしては、プラスチックフィルムへの接着性や粘着性を向上させるために、上記ウレタン系樹脂やスチレン−ブタジエン系樹脂のラテックスが好ましい。
また、記録画像の耐油性効果などを示す画像安定剤として、4,4'−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2'−ジ−t−ブチル−5,5'−ジメチル−4,4'−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4−ベンジルオキシ−4'−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)ジフェニルスルホン等を添加することもできる。
このほかにベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
各層の塗工方法としては、エアーナイフ法、ロッドブレード法、ベントブレード法、ベベルブレード法、ロール法、スロット型カーテン法、スライド型カーテン法、スライドホッパー型カーテン法、ビード型カーテン法、スプレー法、ダイ法などを例示することが可能であり、これらの塗工方法から適宜選択され使用される。
感熱記録層の塗工量は通常2〜10g/m2程度であり、保護層の塗工量は通常1〜5g/m2程度である。
また、各層の塗工後にスーパーカレンダー掛けなどの平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を必要適宜付加することができる。
まず、下記配合の顕色剤分散液(A液)、ロイコ染料分散液(B液)及び増感剤分散液(C液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
顕色剤分散液(A液)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン
(日本曹達社製、D8) 6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 18.8部
水 11.2部
ロイコ染料分散液(B液)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
(山本化成社製、ODB2) 3.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 6.9部
水 3.9部
増感剤分散液(C液)
シュウ酸ビス(p-メチルベンジル)(大日本インキ社製、HS3520)
1.5部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 4.7部
水 2.8部
<感熱記録層用塗液1(以下「SBR処方」という。)>
顕色剤分散液(A液) 36.0部
ロイコ染料分散液(B液) 13.8部
増感剤分散液(C液) 9.0部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固形分48%) 16.0部
炭酸ジルコニウムアンモニウム塩 45%水溶液
(サンノプコ社製、AZコート5800MT) 2.4部
ナトリウムジオクチルスルホサクシネート(花王社製、ペレックスOT−P、
固形分70%) 0.15部
水 15.0部
<感熱記録層用塗液2(以下「PVA処方」という。)>
顕色剤分散液(A液) 36.0部
ロイコ染料分散液(B液) 13.8部
増感剤分散液(C液) 9.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA117)12%水溶液
25.0部
炭酸ジルコニウムアンモニウム塩 45%水溶液
(サンノプコ社製、AZコート5800MT) 2.4部
<保護層用塗液1>
非コアシェル型アクリル樹脂エマルション(三井化学社製、ASN1004K、
Tg55℃、固形分18%) 24.0部
自己乳化型ポリオレフィン樹脂エマルション(住友精化社製、ザイクセン−A−GH、
固形分24.4%) 3.0部
ステアリン酸亜鉛(中京油脂社製、ハイドリンL536、固形分40%)
4.0部
ナトリウムジオクチルスルホサクシネート(花王社製、ペレックスOT−P、
固形分70%) 0.07部
水 30.0部
<保護層用塗液2>
非コアシェル型アクリル樹脂エマルション(三井化学社製、ASN1004K、
Tg55℃、固形分18%) 24.0部
自己乳化型ポリオレフィン樹脂エマルション (住友精化社製、ザイクセン−AC、
固形分30.0%) 2.5部
ステアリン酸亜鉛(中京油脂社製、ハイドリンL536、固形分40%)
4.0部
ナトリウムジオクチルスルホサクシネート(花王社製、ペレックスOT−P、
固形分70%) 0.07部
水 30.0部
<保護層用塗液3>
完全ケン化型ポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA117)12%水溶液
42.0部
グリオキザール(40%水溶液) 5.0部
ステアリン酸亜鉛(中京油脂社製、ハイドリンL536、固形分40%)
4.0部
水 27.0部
ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人社製、テイジンテトロン330、厚さ38μm、全光線透過率82%。以下「PETフィルム」という。)上に、感熱記録層用塗液1(SBR処方)を乾燥後の塗布量が5.0g/m2となるように塗布、乾燥したのち、さらに保護層用塗液1を乾燥後の塗布量が3.0g/m2となるように塗布、乾燥して感熱記録体を作製した。
[実施例2]
実施例1のPETフィルムをトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、フジタック、厚さ40μm、全光線透過率90%。以下「TACフィルム」という。)に代えた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例3]
感熱記録層用塗液1(SBR処方)中のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固形分48%)16.0部を、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固形分48%)6.0部と自己乳化型ポリオレフィン樹脂エマルション(住友精化社製、ザイクセン−A−GH、固形分24.4%)15.0部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例4]
保護層用塗液1に代えて保護層用塗液2を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
保護層用塗液1中の非コアシェル型アクリル樹脂エマルションを、非コアシェル型アクリル樹脂エマルション(三井化学社製、XNP3、Tg35℃、固形分18%)に代えた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例1]
保護層用塗液1中の非コアシェル型アクリル樹脂エマルション24.0部を、コアシェル型アクリル系樹脂(日本ペイント社製、N−538、Tg100℃、固形分20%)22.0部に代えた以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作製した。
[実施例7]
保護層用塗液1中の非コアシェル型アクリル樹脂エマルションと自己乳化型ポリオレフィン樹脂エマルションの配合部数を、それぞれ12.0部に代えた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例8]
保護層用塗液1中の非コアシェル型アクリル樹脂エマルションの配合部数を27.5部、自己乳化型ポリオレフィン樹脂エマルションの配合部数を0.3部に代えた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
紙支持体(坪量60g/m2の基紙)上に、感熱記録層用塗液2(PVA処方)を乾燥後の塗布量が5.0g/m2となるように塗布、乾燥したのち、さらに保護層用塗液3を乾燥後の塗布量が3.0g/m2となるように塗布、乾燥して感熱記録体を作製した。
[比較例2]
保護層用塗液1に代えて保護層用塗液3を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。作製した感熱記録体の保護層表面の写真を図1に示す。
[比較例3]
保護層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例4]
保護層用塗液1の自己乳化型ポリオレフィン樹脂エマルションを配合せず、非コアシェル型アクリル樹脂エマルションの配合部数を27.5部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例5]
保護層用塗液1の非コアシェル型アクリル樹脂エマルションを配合せず、自己乳化型ポリオレフィン樹脂エマルションの配合部数を20.5部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例6]
感熱記録層用塗液1(SBR処方)中の炭酸ジルコニウムアンモニウム塩 45%水溶液(サンノプコ社製、AZコート5800MT)2.4部を0部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
<印字濃度>
作製した感熱記録体について、大倉電機社製のTH−PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.42mJ/dot、印字速度50mm/secでベタ印字した。記録部の印字濃度を、マクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定した。
<塗工欠陥>
作製した感熱記録体について、塗工面の塗工欠陥(さざ波状)を目視にて下記の基準で評価した。
◎:さざ波状の塗工欠陥が見られない。
○:さざ波状の塗工欠陥がほとんどない。
△:さざ波状の塗工欠陥が僅かに見られる。
×:さざ波状の塗工欠陥が多く見られる。
作製した感熱記録体について、印字試験機(キヤノン社製、HT180)を用い、0℃の環境下で印加エネルギー0.20mJ/dotでベタ印字した。この時の印字状態について、下記の基準で評価した。記録体の最表層が印字試験機のヘッドに粘着して、部分的に印字できないことを「白飛び」と言い、最表層が印字試験機のヘッドに粘着することにより引き起こされる印字試験機のノイズを「騒音」と言う。
◎:ベタ印字部に白飛びが発生せず、騒音もほとんどない。
○:ベタ印字部に白飛びが発生しないが、騒音が少し発生する。
△:ベタ印字部に白飛びが若干発生し、騒音は少し発生する。
×:ベタ印字部に白飛びが頻発し、騒音も大きい。
<画像耐水性>
作製した感熱記録体について、大倉電機社製のTH−PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.42mJ/dot、印字速度50mm/secでベタ印字した。23℃、50%Rhの環境下で24時間水浸漬処理した後、印字部の記録濃度をマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から残存率を算出した。
残存率(%)=(処理後の記録濃度/処理前の記録濃度)×100
<塗工層耐水性>
作製した感熱記録体について、23℃、50%Rhの環境下で24時間水浸漬処理した後、目視にて塗工層の状態を観察した。
◎:割れや剥離が見られない。
○:割れや剥離がほとんどない。
△:割れや剥離が僅かに見られる。
×:割れや剥離が多く見られる。
Claims (6)
- プラスチックフィルム上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層並びに該感熱記録層上に最外層として保護層を有する感熱記録体において、該保護層がアクリル系樹脂及びポリオレフィン系樹脂を含有し、該アクリル系樹脂が、非コアシェル型アクリル系樹脂であり、該ポリオレフィン系樹脂が、オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体であると共に、感熱記録層が架橋剤として炭酸ジルコニウムアンモニウム塩を含有する感熱記録体。
- 前記アクリル系樹脂が、ガラス転移点が50℃より高く95℃以下であるアクリル系樹脂である請求項1に記載の感熱記録体。
- 前記保護層中の、ポリオレフィン系樹脂の配合量(固形分)が、3〜60重量%である請求項1又は2に記載の感熱記録体。
- 前記保護層中の、アクリル系樹脂の配合量(固形分)が、15〜97重量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
- 前記ポリオレフィン系樹脂/アクリル系樹脂の配合重量比(固形分)が、3/97〜50/50である請求項1〜4のいずれか一項に記載の感熱記録体。
- 前記感熱記録層が、ウレタン系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂のラテックスを含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の感熱記録体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013018708A JP6036352B2 (ja) | 2013-02-01 | 2013-02-01 | 感熱記録体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013018708A JP6036352B2 (ja) | 2013-02-01 | 2013-02-01 | 感熱記録体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014148119A JP2014148119A (ja) | 2014-08-21 |
JP6036352B2 true JP6036352B2 (ja) | 2016-11-30 |
Family
ID=51571507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013018708A Active JP6036352B2 (ja) | 2013-02-01 | 2013-02-01 | 感熱記録体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6036352B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7009173B2 (ja) * | 2016-12-13 | 2022-02-10 | 日本製紙株式会社 | 感熱記録体及び感熱記録タグ |
CN107480743A (zh) * | 2017-09-27 | 2017-12-15 | 杨阳 | 食用盐自动售货机 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07228047A (ja) * | 1994-02-18 | 1995-08-29 | New Oji Paper Co Ltd | 感熱記録体 |
JPH10203016A (ja) * | 1997-01-24 | 1998-08-04 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 可逆性感熱記録材料 |
JP4300665B2 (ja) * | 2000-01-14 | 2009-07-22 | 王子製紙株式会社 | 感熱記録体 |
JP2002240427A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-28 | Nippon Kayaku Co Ltd | 感熱記録材料 |
JP4526396B2 (ja) * | 2005-01-18 | 2010-08-18 | 三菱製紙株式会社 | 感熱記録材料 |
JP2007130991A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-05-31 | Oji Paper Co Ltd | 透明感熱記録体 |
JP5320225B2 (ja) * | 2008-09-10 | 2013-10-23 | 三井化学株式会社 | 感熱記録材料 |
JP2010149453A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 感熱記録紙 |
-
2013
- 2013-02-01 JP JP2013018708A patent/JP6036352B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014148119A (ja) | 2014-08-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4979149B2 (ja) | 感熱記録体 | |
JP5878271B1 (ja) | 感熱記録体 | |
JP4651106B2 (ja) | 感熱記録体 | |
JP5871563B2 (ja) | 感熱記録体 | |
JP6036352B2 (ja) | 感熱記録体 | |
JP2006069032A (ja) | 感熱記録体 | |
JP5110800B2 (ja) | 感熱記録体及び感熱記録体ラベル | |
JP2013199054A (ja) | 感熱記録体 | |
JP6727082B2 (ja) | 感熱記録体 | |
JP2005335295A (ja) | 感熱記録体 | |
WO2013137243A1 (ja) | 感熱記録体 | |
JP6253469B2 (ja) | 感熱記録体 | |
JP2013199027A (ja) | 感熱記録体 | |
WO2011145545A1 (ja) | 感熱記録体 | |
JP2010000640A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2009255309A (ja) | 感熱記録体ラベル | |
JP2011156855A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2013193269A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2014148118A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2013199074A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2014148120A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2013202905A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2013193455A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2016028847A (ja) | 感熱記録体 | |
JP2014184692A (ja) | 感熱記録体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151001 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160809 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161017 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6036352 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |