JP7009173B2 - 感熱記録体及び感熱記録タグ - Google Patents
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Description
近年、感熱記録体の用途は、各種チケット用、レシート用、ラベルやタグ用、銀行のATM用、ガスや電気の検針用、車馬券等の金券用などにも拡大してきており、これまで以上の過酷な条件、例えば、真夏の車内の高温状態などの環境下における画像部及び白紙部の保存性が必要とされてきている。
画像部の保存性を向上させる方法として、感熱記録層上に保護層を設けることは一般に知られている。しかし、感熱記録体上に保護層を設けた場合、保護層がサーマルヘッドから与えられた熱エネルギーを吸収してしまうため、発色性能、すなわち発色感度や画質、特にバーコード読み取り適性が劣るという問題がある。特に、発色感度が低下して印字部と白紙部の濃淡差(コントラスト)が小さくなると、バーコードを印字した場合に、目視は可能であっても読み取り機で読み取ることができず、バーコード読み取り適性が不十分になるという問題があった。
一方、特定の顕色剤と安定剤を組み合わせて用いることにより画像部の保存性を向上させた感熱記録体(特許文献1、2)や、特定の増感剤と安定剤を組み合わせて用いることにより画像部の保存性を向上させた感熱記録体(特許文献3)が開示されている。
さらに、特定の2種類の顕色剤を組み合わせて用いることにより、発色性能と画像部の保存性を向上させた感熱記録体(特許文献4)やウレア化合物又はウレアウレタン化合物とBPS系顕色剤などの2種の顕色剤を組み合わせて用いることにより保存安定性を高めた感熱記録体(特許文献5~8)が開示されている。
さらに、上記の特定の2種類の顕色剤を組み合わせて用いた感熱記録体(特許文献4)等は、白紙部の耐熱性が劣るため、過酷な環境下で用いられる用途に使用される場合、白紙部が発色してしまいバーコード読み取り適性が不十分である。
また、ウレア化合物又はウレアウレタン化合物とBPS系顕色剤などの2種の顕色剤を組み合わせて用いた感熱記録体(特許文献5~8)においては、その組み合わせに用いる化合物、顕色剤により性能は大きく異なっている。
そこで、本発明は、過酷な環境下における発色性能、特にバーコード読み取り適性が良好である感熱記録体を提供することを目的とする。本発明において過酷な環境とは、例えば、高温及び/又は多湿条件をいい、高温とは、例えば、70℃以上をいい、多湿とは、例えば、80%RH以上をいう。
すなわち、本発明は、支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱記録層を設け、該感熱記録層上に保護層を設けた感熱記録体であって、該感熱記録層が、電子受容性顕色剤として下記一般式(化1)で表されるスルホン化合物及び下記一般式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物を含有し、一般式(化1)で表されるスルホン化合物1重量部に対し一般式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物を0.01~12.0重量部含有する感熱記録体である。
この支持体としては、所望する感熱記録体の品質に合わせて、これら従来公知の支持体から適宜選択可能であり、特に限定されるものではない。また、これらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
本発明で使用するフィルムは、高分子原料を薄い膜状に成形したものであり、強靭で腰があり、特に耐破断性、耐水性、耐薬品性等に優れるため、食品、日用品などのラベルやシール用途等に好適である。
具体的には、アイオノマーフィルム(IO)、ポリエチレンフィルム(PE)、ポリ塩化ビニルフィルム(PVC)、ポリ塩化ビニリデンフィルム(PVDC)、ポリフッ化ビニリデンフィルム(PVDF)、ポリビニルアルコールフィルム(PVA)、ポリプロピレンフィルム(PP)、ポリエステルフィルム(PE)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)、ポリカーボネートフィルム(PC)、ポリスチレンフィルム(PS)、ポリアクリルニトリルフィルム(PAN)、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム(EVA)、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EMAA)、ナイロンフィルム(NY)、ポリアミドフィルム(PA)、トリアセチルセルロースフィルム(TAC)、ノルボルネンフィルム(NB)、シクロオレフィンフィルム、これらのフィルムを組み合わせた複合フィルムなどが例示できる。
本発明で使用する合成紙は、合成樹脂を主原料として製造され、紙の基本的な特性を備えつつ、フィルムと同様に耐破断性、耐水性、耐薬品性等に優れるため、食品、日用品などのラベルやシール用途等に好適である。更に、フィルムと比較してしなやかで柔軟性があることから、ビンや食品容器等の曲面や、袋等の軟包装材の表面に貼るラベル用途等に特に好適である。
またR2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6、好ましくは炭素数1~3のアルキル基又はアルコキシ基である。より好ましくは、R2及びR3の少なくとも一方が水素原子であり、さらに好ましくはR2及びR3が共に水素原子である。
mは1~3の整数、好ましくは1又は2、より好ましくは1である。
またこのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ(アミルオキシ)基、イソペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、2-メチルブトキシ基、1,2-ジメチルプロポキシ基、1-エチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基等の直鎖又は分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基が挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基である。
本発明で用いられる更に好ましいスルホン化合物として、4-ヒドロキシ-4'-ベンジルオキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4'-フェネチルオキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4'-(3-フェニルプロポキシ)ジフェニルスルホンが挙げられ、最も好ましくは4-ヒドロキシ-4'-ベンジルオキシジフェニルスルホン(下式)である。
塩基性環境下においてはウレアウレタン系化合物はエノール型になりやすくなるため、特にウレアウレタン系化合物とロイコ染料との反応効率が高まり、電子移動錯体が生成しやすくなると共に逆反応が起こりにくくなる。その結果、得られる感熱記録体の発色性能、特にバーコード読み取り適性が良好であり、更に白紙部の耐熱性に優れるものと推測される。
一般式(化1)で表されるスルホン化合物に対する一般式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物の含有比がこの範囲であることにより、過酷な環境下における感熱記録体の発色性能、特にバーコード読み取り適性が最も良好になる(後記実施例参照)。なお、一般式(化1)で表されるスルホン化合物1重量部に対し一般式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物が0.01重量部未満であると、バーコード読み取り適性が十分でないことがある。また、スルホン化合物1重量部に対しウレアウレタン系化合物が1.1重量部を超えると、白紙部の白色度が低下する傾向が見られることがある。
3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
3-ジエチルアミノ-6-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o,p-ジメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-メチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ベンジルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ジベンジルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-p-メチルアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔a〕フルオラン、3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔c〕フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o,p-ジメチルアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-p-メチルアニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ピペリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-メチル-N-プロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-メチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-キシルアミノ)-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-(N-エチル-p-トルイディノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソブチルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-エトキシプロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-シクロヘキシルアミノ-6-クロロフルオラン、2-(4-オキサヘキシル)-3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-(4-オキサヘキシル)-3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-(4-オキサヘキシル)-3-ジプロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-メトキシ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-クロロ-3-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-クロロ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ニトロ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-アミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-フェニル-6-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ベンジル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ヒドロキシ-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2,4-ジメチル-6-〔(4-ジメチルアミノ)アニリノ〕-フルオラン
3,6,6'-トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9,3'-フタリド〕、3,6,6'-トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9,3'-フタリド〕
3,3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4,5,6,7-テトラブロモフタリド、3,3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4,5,6,7-テトラクロロフタリド、3,3-ビス-〔1,1-ビス(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4,5,6,7-テトラブロモフタリド、3,3-ビス-〔1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4,5,6,7-テトラクロロフタリド
3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド、3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-オクチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド、3-(4-シクロヘキシルエチルアミノ-2-メトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド、3,3-ビス(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)フタリド、3,6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(3'-ニトロ)アニリノラクタム、3,6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(4'-ニトロ)アニリノラクタム、1,1-ビス-〔2',2',2'',2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2,2-ジニトリルエタン、1,1-ビス-〔2',2',2'',2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2-β-ナフトイルエタン、1,1-ビス-〔2',2',2'',2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2,2-ジアセチルエタン、ビス-〔2,2,2',2'-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-メチルマロン酸ジメチルエステル
感熱記録層中のバインダーの含有量(固形分)は5~25重量%程度が好ましい。
この保護層は、主としてバインダーと顔料とから成り、これに更に架橋剤を加えてもよい。
このバインダーとしては、上述の感熱記録層に使用可能なバインダーが適宜使用可能であるが、カルボキシ変性ポリビニルアルコール及び非コアシェル型アクリル系樹脂が好ましい。これらのバインダーは1種又は2種以上用いてもよい。
また、架橋剤としては、上述の感熱記録層に使用可能な架橋剤が適宜使用可能であるが、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)が好ましい。
保護層にカルボキシ変性ポリビニルアルコールと共に、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂を含有させることがより好ましく、これにより発色性能が更に改善される。
この非コアシェル型アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸と共重合可能な単量体成分を含み、(メタ)アクリル酸が非コアシェル型アクリル系樹脂100重量部中1~10重量部であることが好ましい。(メタ)アクリル酸は、アルカリ可溶性であり、中和剤の添加により非コアシェル型アクリル系樹脂を水溶性樹脂にする特性を有している。非コアシェル型アクリル系樹脂を水溶性樹脂に変化させることによって、特に保護層中に顔料を含有する場合、顔料への結合性が著しく向上し、多量の顔料含有下でも優れた強度を有する保護層を形成することができる。(メタ)アクリル酸と共重合可能な成分としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸-2-エチルへキシル、(メタ)アクリル酸オクチルなどのアクリル酸アルキル樹脂及びエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、スチレン又はその誘導体によって変性された上記アクリル酸アルキル樹脂などの変性アクリル酸アルキル樹脂、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸エステル、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステルを例示できるが、特に(メタ)アクリロニトリル及び/又はメタクリル酸メチルを配合することが好ましい。(メタ)アクリロニトリルは非コアシェル型アクリル系樹脂100部中15~70部配合することが好ましい。また、メタクリル酸メチルは非コアシェル型アクリル系樹脂100部中20~80部含むことが好ましい。(メタ)アクリロニトリル及びメタクリル酸メチルを含む場合、(メタ)アクリロニトリルを非コアシェル型アクリル系樹脂100部中15~18部、メタクリル酸メチルを非コアシェル型アクリル系樹脂100部中20~80部配合することが好ましい。
保護層中のバインダーの含有量(固形分)は好ましくは20重量%以上、20~80重量%程度がより好ましく、保護層が顔料を含む場合、顔料およびバインダーの含有量は、顔料100重量部に対しバインダーは固形分で30~300重量部程度が好ましい。
保護層の塗工液には必要に応じて、上述の感熱記録層に使用可能な架橋剤、滑剤、安定剤や、紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等の各種助剤を適宜配合してもよい。
この下塗り層は、主としてバインダーと顔料とから成る。
下塗り層に用いるバインダーとしては、上述の感熱記録層に使用可能なバインダーが適宜使用可能である。これらのバインダーは1種又は2種以上用いてもよい。
本発明のプラスチック中空粒子は、熱可塑性樹脂を殻とし、内部に空気その他の気体を含有するもので、既に発泡状態となっている微小中空粒子である。熱可塑性樹脂の例としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、あるいはこれらの共重合体を挙げることが可能である。特にポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリアクリル酸エステルやポリアクリルニトリル等のアクリル系樹脂、これらの共重合体、あるいはポリ塩化ビニリデンとポリアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。このような有機中空粒子は、JSR社製SX8782、日本ゼオン社製MH5055、MH8108A、ローム&ハースジャパン社製ローペイクHP-91、松本油脂社製マイクロスフィアなどとして入手可能である。
本発明のプラスチック中空粒子の体積中空率は40~95%程度が好ましい。体積中空率を40%以上とすることにより、断熱性を向上させ、発色性能をより一層高めることができる。一方、95%以下とすることにより、中空粒子の殻の強度を上げて中空状態を効果的に保ち、表面強度が良好な下塗り層を得ることが容易となる。ここで体積中空率は(d3/D3)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。
下塗り層が焼成カオリンとプラスチック中空粒子を含有する場合、プラスチック中空粒子の含有割合は、焼成カオリン100重量部に対して10~1000重量部が好ましく、20~500重量部がより好ましく、50~150重量部が更に好ましい。
下塗り層の塗工液には必要に応じて、分散剤、可塑剤、pH調整剤、消泡剤、保水剤、防腐剤、着色染料、紫外線防止剤等の各種助剤を適宜配合してもよい。
感熱記録層及び感熱記録層以外の塗工層の塗工量は、要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、感熱記録層の一般的な塗工量は固形分で2~12g/m2程度である。また、下塗り層の一般的な塗工量は固形分で1~15g/m2程度であり、保護層の一般的な塗工量は固形分で1~5g/m2程度である。本発明では、保護層の塗工量を固形分で1~3g/m2とすることが好ましい。
また、各層の塗工後にスーパーカレンダー掛けなどの平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を必要適宜付加することができる。
本発明のライナーレス粘着層が含有する粘着剤としては、常温では粘着性を発揮せず、加熱することにより粘着性を発揮するもの(ホットメルト粘着剤、熱活性粘着剤(ディレードタック型粘着剤)等)や加圧することにより粘着性を発揮するもの(自着型粘着剤等)が挙げられる。
この熱可塑性樹脂は、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、αオレフィン-無水マレイン酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。
ワックスとしては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、脂肪酸、脂肪酸グリセライド、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリプロピレンワックス、これらを酸化したワックス、エチレン-アクリル酸共重合体ワックス及びエチレン-メタクリル酸共重合体ワックスなどが挙げられる。
粘着付与剤としては、ロジン、ロジン誘導体(水素化ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、アクリル酸変成ロジン、フマル酸変成ロジン、マレイン酸変成ロジン、それらのロジンエステル(アルコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどのエステル化ロジンなど))、テルペン樹脂(α-ピネン、β-ピネン)、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素化テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族石油樹脂、クマロン-インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。
この熱可塑性樹脂は、メチルメタクリレート(Tg=105℃)、エチルアクリレート(Tg=-22℃)、ブチルアクリレート(Tg=-54℃)、2-エチルヘキシルアクリレート(Tg=-85℃)、カルボキシーポリカプロラクトンアクリレート(Tg=-41℃)、コハク酸モノヒドロキシエチルアクリレート(Tg=-40℃)、スチレン(Tg=100℃)等のビニル芳香族化合物、塩化ビニル(Tg=80℃)、塩化ビニリデン(Tg=-20℃)等のハロゲン化ビニル、酢酸ビニル(Tg=30℃)、プロピオン酸ビニル(Tg=10℃)等のビニルエステル、エチレン(Tg=-125℃)、ブタジエン(Tg=-109℃)等のオレフィン系単量体及びその他アクリロニトリル(Tg=130℃)等のモノマーを単独あるいは2種類以上用いた共重合体であり、二種類以上の熱可塑性樹脂を混合して使用することも可能である。
安息香酸エステル化合物としては、安息香酸スクロース、安息香酸ジエチレングリコールエステル、安息香酸グリセリド、安息香酸ペンタエリトリットエステル、安息香酸トリメチロールエタンエステル、安息香酸トリメチロールプロパンエステル等が挙げられる。これらの中では、安息香酸トリメチロールプロパンエステルが特に好ましく用いられる。
これらの固体可塑剤は二種類以上の混合物としても使用することができる。なお、固体可塑剤の水性分散液は沈降を防止、及び塗工層の表面性(平滑性)の点から、ボールミル、ハンディミル等の分散・粉砕機により一定以下の分散粒径になるように調整することが好ましい。
この熱活性粘着剤には、粘着性などを阻害しない範囲で、更に増粘剤、界面活性剤、消泡剤、滑剤、着色剤、顔料などを適宜配合してもよい。
なお、活性温度の測定には熱傾斜試験機(東洋精機製作所社製、設定可能温度範囲50~250℃)を使用し、任意の温度に設定した熱板に5秒間粘着剤塗工面を接触させた後、指で触れて粘着性の発現が確認される最も低い温度を活性温度とした。
本発明で用いる熱活性粘着剤の具体例としては、ヒートマジックDW1040W(東洋インキ社製、活性温度:50℃)、エコブリッド5610(ダイセルファインケム社製、活性温度:70℃)、エコブリッドTM-1(ダイセルファインケム社製、活性温度:100℃)、エコブリッドS-1(ダイセルファインケム社製、活性温度:90℃)、エコブリッドTM-100(ダイセルファインケム社製、活性温度:70℃)、エコブリッド5635(ダイセルファインケム社製、活性温度:70℃)、エコブリッド5640(ダイセルファインケム社製、活性温度:70℃)、ディックシールDLA-820K(大日本インキ社製、活性温度:80℃)、ディックシールED-920K(大日本インキ社製、活性温度:90℃)等が挙げられる。
自着型粘着剤としては、従来公知のもの、例えば、天然ゴム系エマルジョン又は合成ゴム系エマルジョンから構成されるもの等が挙げられる。
この自着型粘着剤には、粘着性などを阻害しない範囲で、更にワックス、界面活性剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、着色剤、タッキファイヤー、酸化防止剤、顔料等の助剤を適宜配合してもよい。
中間層中の各成分の配合量は特に限定されるものではないが、通常顔料100重量部に対しバインダーは固形分で10~40重量部程度である。また、中間層の乾燥塗工量としては1~10g/m2程度である。
下記配合からなる配合物を攪拌分散して、下塗り層用塗工液1~2を調製した。
<下塗り層用塗工液1>
焼成カオリン(BASF社製、商品名:アンシレックス90) 100.0部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(日本ゼオン社製、
商品名:ST5526、固形分48%) 10.0部
水 50.0部
<下塗り層用塗工液2>
焼成カオリン(BASF社製、商品名:アンシレックス90) 50.0部
プラスチック中空粒子(日本ゼオン社製、商品名:Nipol MH8108A、
中空率50%、固形分27%) 185.0部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(日本ゼオン社製、
商品名:ST5526、固形分48%) 10.0部
4-ヒドロキシ-4'-ベンジルオキシジフェニルスルホン(日華化学社製、
商品名:BPS-MA3) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、商品名:PVA117、
固形分10%) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液2(A2液)
化学式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物(ケミプロ化成社製、
商品名:UU) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液3(A3液)
4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン(日華化学社製、
商品名:BPS-P(T)) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液4(A4液)
4-ヒドロキシ-4'-n-プロポキシジフェニルスルホン(三菱化学社製、
商品名:TOMILAC KN) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部、
水 1.5部
顕色剤分散液5(A5液)
ジフェニルスルホン架橋型化合物(日本曹達社製、商品名:D90) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
化学式(化8)で表されるウレア系化合物(エーピーアイコーポレーション社製、
商品名:SU727) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
4-ヒドロキシフェニル-4'-フェノキシフェニルスルホン(化学式(化9))
6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
2,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン(日華化学社製、
商品名:BPS-24C) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン(山本化成社製、
商品名:ODB-2) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
増感剤分散液(C液)
1,2-ビス-(3-メチルフェノキシ)エタン(三光社製、
商品名:KS232) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)5.0部
水 1.5部
<感熱記録層塗工液1>
顕色剤分散液(A1液) 18.0部
顕色剤分散液(A2液) 18.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、商品名:ミズカシルP-537、固形分25%)
17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A1液) 36.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A2液) 36.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A3液) 18.0部
顕色剤分散液(A2液) 18.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A4液) 18.0部
顕色剤分散液(A2液) 18.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A5液) 18.0部
顕色剤分散液(A2液) 18.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A1液) 18.0部
顕色剤分散液(A6液) 18.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A1液) 18.0部
顕色剤分散液(A2液) 18.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 7.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
顕色剤分散液(A7液) 18.0部
顕色剤分散液(A2液) 18.0部
ロイコ染料分散液(B液) 18.0部
増感剤分散液(C液) 9.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537) 17.5部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA117)
25.0部
<保護層塗工液1>
水酸化アルミニウム分散液(マーティンスベルグ社製、
商品名:マーティフィンOL、固形分50%) 9.0部
カルボキシ変性ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、商品名:KL318、
重合度:約1800、鹸化度:85~90mol%、固形分10%)30.0部
ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(星光PMC社製、商品名:WS4030、
固形分25%) 4.0部
変性ポリアミン樹脂(田岡化学社製、商品名:スミレーズレジンSPI-102A、
固形分45%) 2.2部
ステアリン酸亜鉛(中京油脂社製、商品名:ハイドリンZ-7-30、
固形分30%) 2.0部
水酸化アルミニウム分散液(マーティンスベルグ社製、
商品名:マーティフィンOL、固形分50%) 9.0部
非コアシェル型アクリル系樹脂(三井化学社製、商品名:ASN1004K、
Tg55℃、固形分18%) 16.6部
水 10.0部
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の片面に、下塗り層用塗工液1を、固形分で塗工量10.0g/m2となるようにベントブレード法で塗工した後、乾燥を行ない、下塗り層塗工紙を得た。
この下塗り層塗工紙の下塗り層上に、感熱記録層塗工液8を固形分で塗工量6.0g/m2となるようにロッドブレード法で塗工した後、乾燥を行い、スーパーカレンダーで平滑度が500~1000秒になるように処理して感熱記録層塗工紙を作製した。
次いで、この感熱記録層塗工紙の感熱記録層上に、保護層塗工液1を、固形分で塗工量2.0g/m2となるように、ロッドブレード法で塗工した後、乾燥を行ない、感熱記録体を作製した。
[実施例2]
感熱記録層塗工液8中の顕色剤分散液(A1液)の配合量を31.5部、顕色剤分散液(A2液)の配合量を4.5部にした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
感熱記録層塗工液8中の顕色剤分散液(A1液)の配合量を4.5部、顕色剤分散液(A2液)の配合量を31.5部にした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例4]
感熱記録層塗工液8中の顕色剤分散液(A1液)の配合量を25.5部、顕色剤分散液(A2液)の配合量を10.5部にした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例5]
下塗り層用塗工液1の代わりに下塗り層用塗工液2を使用した以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例6]
保護層塗工液1の代わりに保護層塗工液2を使用した以外は、実施例5と同様にして感熱記録体を作製した。
下記組成からなる配合物を混合攪拌して、粘着剤層塗工液(自着型粘着剤塗工液)を調製した。
<粘着剤層塗工液>
天然ゴムラテックス 100.0部
シリカ分散液(水澤化学社製、ミズカシルP-537、固形分25%)20.0部
水 100.0部
実施例1で作製した感熱記録体の支持体の感熱記録層とは反対側に、この粘着剤層塗工液を固形分で塗工量13.0g/m2となるようにエアーナイフ法で塗工した後、乾燥を行い、感熱記録タグを作製した。
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の代わりにポリエステルフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4300、厚さ50μm)を使用した以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例9]
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の代わりにポリエステル系合成紙(東洋紡社製、カミシャインKS100、厚さ50μm)を使用した以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を作製した。
感熱記録層塗工液8の代わりに感熱記録層塗工液2中のシリカ分散液の配合量を7.0部にしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例2]
感熱記録層塗工液8の代わりに感熱記録層塗工液3中のシリカ分散液の配合量を7.0部にしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例3]
感熱記録層塗工液8の代わりに感熱記録層塗工液4中のシリカ分散液の配合量を7.0部にしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例4]
感熱記録層塗工液8の代わりに感熱記録層塗工液5中のシリカ分散液の配合量を7.0部にしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
感熱記録層塗工液8の代わりに感熱記録層塗工液6中のシリカ分散液の配合量を7.0部にしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例6]
感熱記録層塗工液8の代わりに感熱記録層塗工液7中のシリカ分散液の配合量を7.0部にしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例7]
感熱記録層塗工液8の代わりに感熱記録層塗工液9中のシリカ分散液の配合量を7.0部にしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
感熱記録層塗工液8中の顕色剤分散液(A2液)を顕色剤分散液(A3液)に代えたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例9]
感熱記録層塗工液8中の顕色剤分散液(A2液)を顕色剤分散液(A8液)に代えたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例10]
感熱記録層塗工液8中の顕色剤分散液(A2液)を顕色剤分散液(A4液)に代えたものを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の代わりにポリエステルフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4300、厚さ50μm)を使用した以外は、比較例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例12]
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の代わりにポリエステルフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4300、厚さ50μm)を使用した以外は、比較例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例13]
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の代わりにポリエステル系合成紙(東洋紡社製、カミシャインKS100、厚さ50μm)を使用した以外は、比較例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例14]
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の代わりにポリエステル系合成紙(東洋紡社製、カミシャインKS100、厚さ50μm)を使用した以外は、比較例2と同様にして感熱記録体を作製した。
支持体(坪量47g/m2の上質紙)の片面に、下塗り層用塗工液1を、固形分で塗工量10.0g/m2となるようにベントブレード法で塗工した後、乾燥を行ない、下塗り層塗工紙を得た。
この下塗り層塗工紙の下塗り層上に、感熱記録層塗工液1を固形分で塗工量6.0g/m2となるようにロッドブレード法で塗工した後、乾燥を行い、スーパーカレンダーで平滑度が500~1000秒になるように処理して感熱記録体を作製した。
感熱記録層塗工液1中の顕色剤分散液(A1液)の配合量を31.5部、顕色剤分散液(A2液)の配合量を4.5部にした以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例3]
感熱記録層塗工液1中の顕色剤分散液(A1液)の配合量を25.5部、顕色剤分散液(A2液)の配合量を10.5部にした以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
感熱記録層塗工液1の代わりに感熱記録層塗工液2を使用した以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例5]
感熱記録層塗工液1の代わりに感熱記録層塗工液3を使用した以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例6]
感熱記録層塗工液1の代わりに感熱記録層塗工液4を使用した以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例7]
感熱記録層塗工液1の代わりに感熱記録層塗工液5を使用した以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
感熱記録層塗工液1の代わりに感熱記録層塗工液6を使用した以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例9]
感熱記録層塗工液1の代わりに感熱記録層塗工液7を使用した以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例10]
感熱記録層塗工液1中の顕色剤分散液(A1液)の配合量を4.5部、顕色剤分散液(A2液)の配合量を31.5部にした以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[参考例11]
感熱記録層塗工液1の代わりに感熱記録層塗工液9を使用した以外は、参考例1と同様にして感熱記録体を作製した。
<発色性能(印字濃度)>
作製した感熱記録体及び感熱記録タグについて、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.35mJ/dot、印字速度50mm/secで市松模様を印字した。
印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、発色性能(印字濃度)を評価した。
作製した感熱記録体及び感熱記録タグについて、80℃の環境条件下で24時間処理した後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
非印字部(白紙部)の濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値の差から地色発色値を算出し、下記の基準で非印字部(白紙部)の耐熱性を評価した。
地色発色値=(処理後の非印字部の濃度)-(処理前の非印字部の濃度)
優:地色発色値が0.1未満
良:地色発色値が0.1以上0.3未満
可:地色発色値が0.3以上0.5未満
不可:地色発色値が0.5以上
作製した感熱記録体及び感熱記録タグを下記(1)~(3)の環境条件下に置いた後、ゼブラ社製ラベルプリンタ140XiIIIを用い、印字レベル+10、印字速度15.2cm/秒(6インチ/秒)でバーコード(CODE39)を印字した。
(1)23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
(2)80℃環境条件下に24時間置いた後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
(3)50℃×90%RH環境条件下に24時間置いた後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
(4)また、作製した感熱記録体及び感熱記録タグについて、上記(1)の処理の後、ゼブラ社製ラベルプリンタ140XiIIIを用い、印字レベル+10、印字速度15.2cm/秒(6インチ/秒)でバーコード(CODE39)を印字し、50℃×90%RH環境条件下に5日間置いた後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
シンボルグレード:バーコードをバーと垂直方向に10分割して、各箇所1回ずつ読み取り試験を実施し、その平均値を(優)A、B、C、D、F(劣)の5段階評価で表す。
Claims (12)
- 支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱記録層を設け、該感熱記録層上に保護層を設けた感熱記録体であって、該感熱記録層が、電子受容性顕色剤として下記一般式(化1)で表されるスルホン化合物及び下記一般式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物を含有し、一般式(化1)で表されるスルホン化合物1重量部に対し一般式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物を0.01~12.0重量部含有し、該保護層が、バインダーとしてカルボキシ変性ポリビニルアルコール又は非コアシェル型アクリル系樹脂を含有する感熱記録体。
- 前記支持体が、フィルム又は合成紙から成る請求項1に記載の感熱記録体。
- 前記保護層が、バインダーとしてカルボキシ変性ポリビニルアルコールを含有し、更に架橋剤としてエピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)を含有する請求項1又は2に記載の感熱記録体。
- 前記保護層が、バインダーとしてガラス転移点(Tg)が90℃以下の非コアシェル型アクリル系樹脂を含有する請求項1又は2に記載の感熱記録体。
- 前記保護層が、バインダーとしてガラス転移点(Tg)が50℃より高い非コアシェル型アクリル系樹脂を含有する請求項1又は4に記載の感熱記録体。
- 前記一般式(化1)で表されるスルホン化合物1重量部に対し、一般式(化2)で表されるウレアウレタン系化合物を0.01~1.1重量部の割合で含有する請求項1~5のいずれか一項に記載の感熱記録体。
- 前記R2及びR3の少なくとも一方が水素原子である請求項7に記載の感熱記録体。
- 前記mが1である請求項7又は8に記載の感熱記録体。
- 前記スルホン化合物が4-ヒドロキシ-4'-ベンジルオキシジフェニルスルホンである請求項7に記載の感熱記録体。
- 請求項1~10のいずれか一項に記載の感熱記録体の支持体の感熱記録層とは反対側に、ライナーレス粘着剤層を設けた感熱記録タグ。
- 前記支持体とライナーレス粘着剤層との間に、更に中間層を設けた請求項11に記載の感熱記録タグ。
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