JP2010149453A - 感熱記録紙 - Google Patents

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喜栄 岡村
Atsushi Hasegawa
長谷川  篤
Yasuhiro Otsuka
康広 大塚
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Abstract

【課題】
感熱記録シートに関して、支持体が中性紙原紙で発色性、保存性、ヘッド汚れ、及び表面強度の良好な感熱記録シートを提供する。
【解決手段】
この課題は、支持体上に、電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)と電子受容体(顕色剤)を含有する記録層、及びオーバーコート層を設けた感熱記録体において、前記の課題を解決するための手段として、支持体を中性紙原紙、感熱記録層中に顕色剤として、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物と、更に結着剤としてカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスを感熱記録層の全固形分の10〜20質量%含有し、かつ、感熱記録層上に水溶性高分子樹脂及び顔料を主成分としたオーバーコート層を設けた感熱記録体によって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、中性紙原紙支持体上に電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)と電子受容体(顕色剤)とを含有する感熱記録層、及びオーバーコート層を設けた感熱記録体において、発色性、保存性、特に耐湿性及び耐熱性の良好な、感熱記録紙に関する。
電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)と電子受容体(顕色剤)とを含有する記録層を設けた感熱記録紙は、比較的簡単な装置によって記録画像が得られ、騒音発生がなく、コストが安いことなどの利点があり、例えば、ファクシミリー、ラベルプリンター、ハンディーターミナル、レジスター、券売機、レコーダーなどの幅広い分野で使用されている。
しかし、利用分野が拡大するに従い支持体も多様化し、中性紙原紙を支持体とすることもある。中性紙原紙は、酸性紙原紙と比較して、発色性、保存性が劣るため、この発色性と保存性の改善が要望されている。
従来例としては、保存性が上がるものの、発色性に関しては十分でないものがある(特許文献1)。特許文献2のプラスチック球状中空粒子を主成分とするアンダーコート層を設けるものが挙げられるが、発色性は上がるがコスト、サーマルヘッド汚れ等の欠点を伴う。また、特許文献3は、ビスアリールオキシアルカン誘導体を含有する感熱記録層を中性紙上に設けるものが挙げられるが、発色性、保存性が十分でない。
特開平10−297090号公報 特許第3664842号公報 特公平06−79865号公報
以上に述べた従来の感熱記録紙では、保存性と発色性とを両立できず、またコスト、サーマルヘッド汚れ等の欠点を伴うものであった。そこで、本発明は、コスト、サーマルヘッド汚れ等の欠点もなく、発色記録画像が鮮明(発色性)で、保存性、特に耐湿性及び耐熱性の良好な感熱記録紙を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、支持体として中性紙原紙を用い、該原紙上に電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)と電子受容体(顕色剤)とを含有する感熱記録層、及びオーバーコート層を順次設けた感熱記録紙において、感熱記録層に顕色剤として4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物と、更に結着剤としてカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスを感熱記録層の全固形分の10〜20質量%含有し、かつ、該感熱記録層上に水溶性高分子樹脂及び顔料を主成分としたオーバーコート層を設けたものである。
前記感熱記録層に含有する顕色剤である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物との混合比率が{4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン}:{4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物}=100:(75〜65)とする。混合比率が100:75を超えると、保存性は良好になるが発色性が不十分である。また、100:65未満であると、発色性は良好だが保存性が不十分となる。
感熱記録層に含有する結着剤のカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスは、該感熱記録層の全固形分の10〜20質量%、好ましくは11〜16質量%とする。10質量%未満であると、感熱層の強度が不十分となり、20質量%を超えると、サーマルヘッドの汚れが発生し、劣る。
感熱記録層上に水溶性高分子樹脂及び顔料を主成分としたオーバーコート層を設けないと、感熱層の強度、ヘッド汚れが劣る。また、必要に応じて紫外線吸収剤、滑剤を含有できる。
前述の解決手段の構成を採ることによって、支持体が中性紙原紙でも、コスト、サーマルヘッド汚れ等の欠点もなく、発色性、保存性が良好な感熱記録紙を得ることができた。
本発明は、中性紙原紙上に電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)と電子受容体(顕色剤)を含有する感熱記録層、及びオーバーコート層を順次設けた感熱記録紙において、感熱記録層中に顕色剤として4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物と、更に結着剤としてカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスを含有させたものである。さらに、感熱記録層上に水溶性高分子樹脂及び顔料を主成分としたオーバーコート層を設けたものである。
感熱記録層中に顕色剤として4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物を含有しない場合、保存性が不十分となり、結着剤としてカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスを含有せず水溶性樹脂を含有した場合、発色性が不十分となる。また、感熱記録層上に水溶性高分子樹脂及び顔料を主成分としたオーバーコート層を設けない場合、サーマルヘッドの汚れが発生してしまう。
本発明の感熱記録紙に用いる主な構成成分を次に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
支持体としては、中性紙原紙を用いる。
感熱記録層に用いる電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)としては、各種公知のものが使用でき、その具体例としては、例えば次のものが挙げられる:[2−アニリド−6−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−3−メチル]キサンテン−9−スピロ−1’−(3’−イソベンゾフラノン)、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−プロピルメチルアミノ−6−メチル−7−フエニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(2‘−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアニリノフルオランなど。もちろん、これらに限定されず、必要に応じて2種類以上を併用することもできる。
本発明において、電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)と共に併用する電子受容体(顕色剤)としては、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールとを主成分とする混合物に限定する。
さらに、感熱記録層に記録感度を高めるために用いる増感剤を含有させることができる。その具体例としては、例えば次のものが挙げられるが、これらに限定されない。1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、パラベンジルビフェニル、ジベンジルテレフタレート、1,2‐ビス(3,4‐ジメチルフェニル)エタン、メタターフェニル、1‐ヒドロキシ‐2‐ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ酸(P‐メチルベンジル)、テレフタル酸ジメチルエステルなどが挙げられる。
前記電子供与体(無色又は淡色のロイコ染料)及び電子受容体(顕色剤)並びに増感剤を含む塗液の調製は、一般に水を分散媒体とし、アトライター、ボールミル、サンドグラインダー等の攪拌・粉砕機によって、各種感熱材料を各々別々に、又は、2種類以上を分散剤とともに平均粒子径が0.5〜3μm程度となるように微細分散した後、接着剤を添加し、混合攪拌して行う。これを支持体上に塗布、乾燥することによって感熱記録層を形成する。
感熱記録層に用いる結着剤の具体例としては、カルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスのほかに、例えばポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン等の水溶性樹脂を単独又は2種類以上含有することができる。結着剤の使用量は、感熱記録層の全固形分の5〜50質量%、好ましくは8〜30質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。5質量%未満であると、バインダー量が少な過ぎるため表面強度が劣る。また、50質量%をこえると、バインダー量が多過ぎるため発色感度が劣る。
さらに、感熱記録体が記録機器・記録ヘッドとの接触によってステッキングを生じないために感圧記録層用塗液中にステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックスなどの分散液及び/又は記録ヘッドのカス付着を改善するためにカオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、焼成クレー、酸化チタン、微粒子状無水シリカなどの無機顔料を添加することができる。
オーバーコート層中には、サーマルヘッドとのマッチング性を向上させる目的で、顔料として炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、クレーなどを添加することができる。また、滑剤として、ステアリン酸亜鉛、パラフィンワックスなどを添加することができる。各々単独又は2種類以上使用可能である。また、耐光性を向上させる目的で、紫外線吸収剤として、2,2’メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]などの使用が可能である。もちろん、これらに限定されない。
オーバーコート層中の結着剤の具体例としては、例えばポリビニルアルコール、メチルセルロース、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、アクリル酸エステル共重合体系ラテックス等の水溶性又は水分散性樹脂等がある。これらは、単独又は2種類以上使用可能である。もちろん、これらに限定されない。
実施例:
以下に本発明を実施例によって、更に具体的に説明するが、もちろん、これらに限定されない。また、特に断らない限り実施例、比較例中の部及び%はそれぞれ質量部及び質量%を示す。
1) A液調製
3‐ジブチルアミノ‐6‐メチル‐7‐アニリノフルオラン(山本化成社製 ODB−2)
30部
変性ポリビニルアルコール10%水溶液(日本合成化学工業社製 L−3266)
60部
水 10部
この組成物をサンドグラインダー(商品名:ダイノミル、シンマルエンタープライゼス社製)で平均粒子径が1μmとなるまで粉砕した。
2) B液調製
4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)
13部
4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90) 9部
1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン(三光社製 KS−232) 20部
ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製 PVA−205) 30部
水 28部
この組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が1μmとなるまで粉砕した。
3) 感熱記録層の形成
A液 10部
B液 35部
炭酸カルシウム(白石カルシウム社製 ハクエンカPZ)の40%分散液 30部
カルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H) 10部
ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製 PVA−117) 8部
水 7部
この組成物を良く混合、攪拌し感熱記録層用塗液を調製した。得られた塗液を中性紙原紙上に乾燥質量が7g/mとなるように塗布、乾燥し感熱記録層を得た。顕色剤4−ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)と4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)との混合比率は、100:69である。また、カルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H)は、感熱記録層の全固形分の13.7質量%に相当する。
4) オーバーコート層の形成
水酸化アルミニウム(昭和電工社製 H−42M) 10部
ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製 PVA−205) 10部
水 15部
この組成物をミキサーで40分間分散させ、その後に
ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製 PVA−318) 35部
ステアリン酸亜鉛(中京油脂社製 Z−7−30) 5部
水 25部
この組成物を良く混合、攪拌しオーバーコート層用塗液を調製した。この液を乾燥後の塗布量が2g/mとなるように、感熱記録層上に塗布、乾燥し、オーバーコート層を形成した。
実施例1の感熱記録層の顕色剤である4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)を12.6部、4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)を9.4部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。顕色剤の混合比率は、{4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン}:{4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物}=100:74.6に相当する。
実施例1の感熱記録層の顕色剤である4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)を13.2部、4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)を8.8部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。顕色剤の混合比率は、100:66.6に相当する。
実施例1の感熱記録層の顕色剤である4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)を12.5部、4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)を9.5部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。顕色剤の混合比率は、100:76に相当する。
実施例1の感熱記録層の顕色剤である4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)を13.5部、4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)を8.5部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。顕色剤の混合比率は、100:63に相当する。
比較例1
実施例1の感熱記録層の顕色剤である4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)を22部、4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)を0部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。顕色剤の混合比率は、100:0に相当する。
比較例2
実施例1の感熱記録層の顕色剤である4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)を0部、4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)を22部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。顕色剤の混合比率は、0:100に相当する。
比較例3
実施例1の感熱記録層の結着剤であるカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H)を10部から5部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。結着剤、カルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H)は、全固形分の7.4%となる。
比較例4
実施例1の感熱記録層の結着剤であるカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H)を10部から25部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。結着剤、カルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H)は、全固形分の28.4%となる。
比較例5
実施例1の感熱記録層の結着剤であるカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H)を10部から0部、ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製 PVA−117)を8部から59部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
比較例6
実施例1のオーバーコート層を設けなかった以外は実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。
かくして得られた感熱記録紙について、次の評価試験を行い、その結果を[表1]に記載した。
なお、A及びB液組成物のサンドグラインダー(商品名:ダイノミル、シンマルエンタープライゼス社製)による粉砕物の平均粒子径の確認は、レーザー回折散乱法、日機装社のマイクロトラックHRA装置を用いて行った。
[発色性:記録濃度]及び[ヘッド汚れ]得られた感熱記録紙は、感熱発色機(商品名:TH−PMH2、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.263mj/dotで発色させ、記録部及び未記録部の濃度をポータブル反射濃度計(商品名:グレタグマクベス濃度計RD−19I、サカタインクスエンジニアリング社製)で測定される。記録濃度が、1.25以上であれば、発色性として実用上問題がない。また、このときのサーマルヘッドの汚れを目視判定する。:
○ サーマルヘッドが全く汚れず、実用上問題ない。
△ サーマルヘッドが若干汚れ、実用上問題となる。
× サーマルヘッドに汚れが付着し、実用上問題となる。
[表面強度]得られた感熱記録紙の感熱面に24mm幅で長さ100mmのセロハンテープ(商品名:セロテープCT405AP-24、ニチバン社製)を指圧によって貼付けた後、5秒以内の速さでセロハンテープを引き剥す。
○ 感熱層が全く剥れず、実用上問題ない。
△ セロハンテープに若干感熱カラーが付着し、実用上問題となる。
× 感熱層から剥れ、実用上問題となる。
[保存性:耐湿性]得られた感熱記録紙は、感熱発色機(商品名:TH−PMH2、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.263mj/dotで発色させたサンプルを40℃、90%RH、24Hrの条件で処理した後、記録部の濃度をグレタグマクベス濃度計(RD−19I)で測定して耐湿性を評価される。記録濃度が、1.25以上であれば、耐湿性として実用上問題がない。
[保存性:耐熱性]得られた感熱記録紙は、感熱発色機(商品名:TH−PMH2、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.263mj/dotで発色させたサンプルを60℃、24Hrの条件で処理した後、記録部の濃度をグレタグマクベス濃度計(RD−19I)で測定して耐熱性を評価される。記録濃度が、1.25以上であれば、耐熱性として実用上問題がない。
[保存性:耐可塑剤性]得られた感熱記録紙は、感熱発色機(商品名:TH−PMH2、大倉電気社製)を用い、印加エネルギー0.263mj/dotで発色させたサンプルを塩化ビニルパイプ(100mmφ管)上にラップフィルム(商品名:ダイアラップ、三菱樹脂社製)を二重に巻き付け、その上にサンプルを置き、更にラップフィルムを二重に巻き付け、40℃、90%RH、24Hrの条件で処理した後、記録部の濃度をグレタグマクベス濃度計(RD−19I)で測定して耐可塑剤性を評価される。記録濃度が、1.05以上であれば、耐可塑剤性として実用上問題がない。
[保存性:耐水性]得られた感熱記録紙は、水道水を用い、常温24時間浸漬させた後常温で乾燥させ、測定して耐水性を評価される。記録濃度が、1.1以上であれば、耐水性として実用上問題がない。
発色性:記録濃度、ヘッド汚れ及び表面強度の結果を第1表、保存性(耐湿性・耐熱性・耐可塑剤性・耐水性):記録濃度の結果を第2表に示す。
Figure 2010149453
Figure 2010149453
第1表、第2表から明らかなとおり、感熱記録層の顕色剤4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製 D−8)と4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物(日本曹達社製 D−90)を使用した実施例1〜5の場合には、発色性、ヘッド汚れ、表面強度が良好なだけでなく、保存性が良好であり、上記混合物の混合比率を{4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン}:{4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物}=100:(75〜65)にした実施例1〜3の場合には、発色性、ヘッド汚れ、表面強度、保存性がすべて極めて良好であることが判る。これに対して、4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを使用しない比較例1の場合には、熱可塑剤性及び耐水性が極めてわるい。また、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを使用しない比較例2の場合には、耐湿性及び耐熱性が極めてわるい。
感熱記録層に含有する結着剤、カルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスの51.1%液(大日本インキ化学工業社製 ラックスターDS−407H)を全固形分の10質量%未満とした比較例3は、感熱記録層の強度が不十分となることが判る。これに対し、20質量%を超えるようにした比較例4は、ヘッド汚れが不十分となることが判る。また、カルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスを使用せず、ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製 PVA−117)を59部とした比較例5では、発色性、耐水性が不十分となることが判る。
感熱記録層上にオーバーコート層を設けなかった比較例6は、ヘッド汚れ、表面強度が不十分となることが判る。
評価結果から、支持体が中性紙原紙で、感熱記録層の顕色剤が4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物と、結着剤としてカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスを感熱記録層の全固形分の10〜20質量%含有し、更に感熱記録層上に水溶性高分子樹脂及び顔料を主成分としたオーバーコート層を設けた請求項1の発明において、感熱記録層中の顕色剤、4‐ヒドロキシ‐4’‐イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物との混合比率が{4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン}:{4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物}=100:(75〜65)とする請求項2の場合が発色性、ヘッド汚れ、表面強度及び保存性が特に優れていることが判る。

Claims (2)

  1. 支持体が中性紙原紙であり、この上に、電子供与体と電子受容体とを含有する感熱記録層、及びオーバーコート層を順次設けた感熱記録紙において、感熱記録層に顕色剤として4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物と、更に結着剤としてカルボキシル変性スチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスを感熱記録層の全固形分の10〜20質量%含有し、かつ、該感熱記録層上に水溶性高分子樹脂及び顔料を主成分としたオーバーコート層を設けることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記感熱記録層中の顕色剤である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物との混合比率が{4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン}:{4,4’−[オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)]ジフェノールを主成分とする混合物}=100:(75〜65)であることを特徴とする請求項1記載の感熱記録体。
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