JP6036102B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置に関する。
従来、デマンド時限毎の総使用電力量が、電力会社との間で定めた契約電力量を超えないように、デマンド制御を行う制御装置が存在する。例えば、特許文献1(特開平7−143670号公報)に開示の制御装置では、デマンド時限終了時での使用電力量を予測しその使用電力量が契約電力量を超えないように複数の空調機の設定温度を均等に変更しながら、ユーザの快適性を確保するデマンド制御が開示されている。
近年、各建物等における使用電力量をより減少させようとする動きがある。このため、電力会社は、上記で説明した通常の契約電力量よりも少ない目標電力量を定め、所定の時間帯において使用電力量を目標電力量に抑える建物等にインセンティブを与える制度を提案している。
しかし、特許文献1に開示の制御装置では、ユーザの快適性を加味してデマンド制御を行っているもののインセンティブまで加味した制御は考えられていない。
そこで、本発明の課題は、インセンティブを加味した制御を実行できる制御装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る制御装置は、第1電力量を目標とする電力抑制を行えないとペナルティを払う一方、第1電力量よりも低い第2電力量を目標とする電力抑制を行うとインセンティブが入る建物、における空調機を含む設備機器、を制御する制御装置を前提とする。そして、本発明の第1観点に係る制御装置は、記憶部と、受付部と、電力量抑制制御部と、超過制御部と、取得部とを備える。記憶部は、第1電力量及び第2電力量を記憶する。受付部は、第2電力抑制制御を行う要求時間帯を受け付ける。第2電力抑制制御は、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第2電力量以下にする制御である。超過制御部は、超過制御を、要求時間帯の直前の所定時間帯において実行する。超過制御は、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量よりも超過させる制御である。取得部は、超過制御における、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分の情報を取得する。
ここで、従来、建物では、デマンド時限毎の総使用電力量が第1電力量よりも超過しないように制御している。これは、第1電力量を超えるとペナルティを払う必要があるからである。ここで、例えば、ペナルティとは、料金的なデメリットである。そして、近年、第2電力量を目標とする電力抑制を行うとインセンティブが入るシステムが提案されている。ここで、例えば、インセンティブとは、料金的なメリットである。
そこで、本発明では、第2電力抑制制御を行うことでインセンティブが入ることを加味して、第2電力抑制制御を行う要求時間帯の直前の所定時間帯において、超過制御を行っている。すなわち、例えば、超過制御を実行することによって生じたペナルティが、第2電力抑制制御を実行したことによって入るインセンティブより少ない場合、超過制御を実行することによってペナルティが生じたとしても、第2電力抑制制御を実行したことによってインセンティブが入って料金的な不利が生じなくなるので、第2電力抑制制御を実行できる場合は、超過制御を実行しようとするものである。よって、超過制御の実行中は、ユーザの快適性をより確保でき、さらに、第2電力抑制制御を実行する直前の所定時間帯に超過制御を実行することで、第2電力抑制制御におけるユーザの快適性の低下を抑制できている。このように、本発明では、インセンティブを加味した制御を実行できるようになっている。
本発明の第2観点に係る制御装置は、本発明の第1観点に係る制御装置であって、超過制御部は、要求時間帯の直後の所定時間帯に、さらに設備機器の前記超過制御を実行する。
本発明では、第2電力抑制制御を実行したことによる要求時間帯におけるユーザの不快を、極力早く戻すことができる。
本発明の第3観点に係る制御装置は、本発明の第1観点に係る制御装置であって、電力量抑制制御部は、要求時間帯以前において、第1電力抑制制御をさらに実行し、超過制御部は、要求時間帯の直前の所定時間帯において、設備機器の第1電力抑制制御の実行を電力量抑制制御部に終了させて超過制御を実行し、さらに更新部を備える。第1電力抑制制御は、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量以下にする制御である。更新部は、超過制御以後において、第1電力抑制制御における設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量の上限値を、第1電力量に超過分を加えた値へと更新する。
ここで、デマンド時限毎の総使用電力量が第1電力量を超える超過制御を行うと、一般に、翌月から1年間、電力抑制の目標となる第1電力量が更新され、基本料金も値上げされることになる。そして、第1電力抑制制御は、この更新された電力量に基づいて実行されることになる。しかし、本発明では、第2電力抑制制御を実行することによりインセンティブが入るので、基本料金が値上げされる超過制御を行って、更新された電力量に基づいて第1電力抑制制御が実行されたとしても、料金的な不利が生じないようにすることが可能になっている。
本発明の第4観点に係る制御装置は、本発明の第1観点〜第3観点のいずれかに係る制御装置であって、記憶部は、インセンティブに関する情報及びペナルティに関する情報をさらに記憶し、導出部と、出力部とをさらに備える。導出部は、インセンティブに関する情報及びペナルティに関する情報に基づいて、超過分―金銭状況関係を導出する。超過分―金銭状況関係とは、所定の超過分に対する金銭状況の関係である。出力部は、超過分―金銭状況関係を出力する。
本発明では、超過分―金銭状況関係が出力されることによって、ユーザが、ある超過分を選択した場合の金銭状況、つまり、どのくらいの電力量を超過させたら、どの程度料金的にプラス又はマイナスになるのか、を把握することができる。尚、ここでのユーザとは、例えば、建物を管理する管理室に位置する管理者を想定している。
本発明の第5観点に係る制御装置は、本発明の第4観点に係る制御装置であって、超過分をユーザが入力する入力部、をさらに備える。
本発明では、超過分―金銭状況関係を見て、超過分をユーザが選択して入力することができる。すなわち、金銭面と快適性とのバランスをユーザ自身が決定できる。
本発明の第6観点に係る制御装置は、本発明の第1観点〜第5観点のいずれかに係る制御装置であって、超過制御部は、超過制御において、空調機の躯体蓄熱制御を行う。
本発明では、超過制御において、予め躯体に蓄熱しておくことにより、第2電力抑制制御実行中の空調環境に関するユーザの不快を低減できる。
本発明の第7観点に係る制御装置は、本発明の第1観点〜第6観点のいずれかに係る制御装置であって、超過制御部は、超過制御において、空調機のサーモオフ制御を解除する又は設定温度制御を行う。
本発明では、超過制御において、設定温度に達したとしてもサーモオフしないように制御すれば、空調機の対象空間(例えば、室内)に蓄熱できる。また、本発明では、超過制御において、冷房運転時においては設定温度を下げ暖房運転時においては設定温度を上げる設定温度制御を行えば、サーモオフ制御の解除と同様に、空調機の対象空間に蓄熱できる。よって、第2電力抑制制御実行中の空調環境に関するユーザの不快を低減できる。
本発明の第1観点に係る制御装置では、インセンティブを加味した制御を実行できる。
本発明の第2観点に係る制御装置では、要求時間帯におけるユーザの不快を、極力早く戻すことができる。
本発明の第3観点に係る制御装置では、料金的な不利が生じないようにすることが可能になっている。
本発明の第4観点に係る制御装置では、ユーザが、ある超過分を選択した場合の金銭状況を把握することができる。
本発明の第5観点に係る制御装置では、金銭状況を見ながら、ユーザが、超過分を選択して入力することができる。
本発明の第6観点及び第7観点に係る制御装置では、第2電力抑制制御実行中の空調環境に関するユーザの不快を低減できる。
本発明の一実施形態に係る制御装置を備える設備機器制御システム全体の概略構成図。 管理装置の概略構成図。 制御装置の概略構成図。 制御装置における処理の流れを示すフローチャート。 建物における電力量の推移の一部を示すグラフ。 変形例Aに係る制御装置における処理の流れを示すフローチャート。 変形例Aに係る建物における電力量の推移の一部を示すグラフ。 変形例Bに係る制御装置の概略構成図。 変形例Bに係る制御装置における処理の流れを示すフローチャート。 変形例Bに係る建物における電力量の推移の一部を示すグラフ。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る制御装置を備える設備機器制御システム100について説明する。
(1)設備機器制御システムの全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置30を備える設備機器制御システム100全体の概略構成図である。設備機器制御システム100は、ビル等の建物内の各部屋等の空調等を行うために、各部屋に設置される空調機40を含む設備機器(空調機40以外には、照明機器50や換気装置60等)の制御を制御装置30を介して行うための設備機器制御システムである。具体的には、設備機器制御システム100は、図1に示すように、電力会社1に配置される管理装置10と、設備機器と共に建物A,Bにそれぞれ配置される制御装置30と、を備える。管理装置10と、制御装置30とは、インターネット80aを介して接続されており、双方向の通信が可能である。また、制御装置30と設備機器とは、専用の通信線80bを介して接続されており、双方向の通信が可能である。尚、ここでは、建物Aに配置される制御装置30と、建物Bに配置される制御装置30とは、同様の構成を有するため、分けて説明することなく、単に、制御装置30ということにする。また、建物A,Bには、空調機40及び制御装置30の他に、空調機40、照明機器50、換気装置60等に電力を供給する電源6、電源6から空調機40、照明機器50、換気装置60等に供給される電力量を計測する電力メーター7が設置されている。
設備機器制御システム100では、建物A,Bは、電力会社1から電力を供給している。また、電力会社1と、建物A,Bとは、電力会社1で定める条件に基づいた第1契約及び第2契約を結んでいる。第1契約とは、第1電力量を目標とする電力抑制に関するデマンド契約である。より具体的には、空調機40、照明機器50、換気装置60等の建物A,Bに設置される設備機器のデマンド時限(本実施形態では、30分)毎の総使用電力量が、電力会社1と建物A,Bとの間で定める一定の第1電力量を超えない限りは、一定の基本料金に抑えることができるといった契約である。このため、第1契約では、建物A,Bにおいて設備機器の第1電力量を目標とする電力抑制を行えないと、建物A,Bが電力会社1に対してペナルティを払う義務が生じる。尚、ペナルティについては、後述する。一方、第2契約とは、第1電力量よりも低い第2電力量を目標とする電力抑制に関するデマンド契約である。具体的には、空調機40、照明機器50、換気装置60等の建物A,Bに設置される設備機器のデマンド時限毎の使用電力量が、所定時間帯において一定の第2電力量を超えないことを目標とする契約であり、建物A,Bにおいて設備機器の第2電力量を目標とする電力抑制を行うと、電力会社1から建物A,Bに対してインセンティブが支払われることになる。尚、建物A,Bの第1契約及び第2契約の契約相手は、電力会社1に限られるものではなく、アグリゲータ等の第三者機関であってもよい。また、ここでは、一例として建物A,Bを挙げているが、建物の数は2つに限られるものではなく、1つであっても、3つ以上であってもよい。
以下、簡単に設備機器に含まれる空調機40の構成について説明し、その後、設備機器制御システム100を構成する各部の構成や制御装置30によって実行される各種の制御について説明する。
(2)空調機の構成
空調機40は、同じ建物A,B内に配置される制御装置30の制御対象となる機器であり、主として、図1に示すように、部屋の外部に設置される室外機41と、部屋の天井や壁に設置される室内機42と、室外機41と室内機42とを接続する冷媒連絡配管(図示せず)と、を有している。尚、空調機40は、いわゆるペア式の空調機であっても、マルチ式の空調機であっても構わない。室外機41には、圧縮機、室外熱交換器、室外ファン等の機器が収容されており、室内機42には、室内熱交換器、室内ファン等の機器が収容されている。そして、空調機40では、室外機41と室内機42と冷媒連絡配管との間で冷媒を循環させることによって、設置される部屋の空調(冷暖房)を行っている。
空調機40の制御部(図示せず)は、室外機41が有する室外制御部(図示せず)と、室内機42が有する室内制御部(図示せず)とから構成されている。室外制御部と室内制御部とは、専用の通信線(図示せず)を介して接続されており、双方向の通信が可能となっている。また、空調機40の制御部は、上述したように、制御装置30と、専用の通信線80bを介して接続されており、制御装置30からの制御指令に基づいて、室外機41や室内機42の各種機器の動作を制御している。ここで、制御指令とは、室内機42の運転/停止指令、運転モードの変更指令等である。また、室外機41や室内機42の各種機器の動作の制御とは、圧縮機、室外ファン及び室内ファンの回転数の調整、室外機41及び/又は室内機42に収容される膨張弁の開度の調整等である。
また、空調機40の制御部は、制御装置30からの制御指令に応じて、空調機40の運転データを制御装置30に送信している。運転データとは、例えば、室外機41の運転モード、室内機42の起動/停止状態、設定温度、暖房/除湿等の運転モード、室外温度、室外湿度、室内温度、室内湿度、室外ファンの回転数、圧縮機の回転数、所定位置における冷媒温度、所定位置における冷媒圧力、室内ファンの回転数、室外機41及び/又は室内機42に収容される膨張弁の開度等が挙げられる。
(3)管理装置の構成
図2は、管理装置10の概略構成図である。管理装置10は、図1に示すように、電力会社1に配置されており、図2に示すように、主として、通信部11と、表示部12と、入力部13と、記憶部14と、制御部15とを有している。
通信部11は、管理装置10をインターネット80aに接続可能にするネットワークインターフェースである。
表示部12は、主として、ディスプレイから構成されている。
入力部13は、主として、操作ボタン、キーボード、マウス等から構成されており、管理者等の入力を受け付ける。管理者等が入力部13への入力操作を行うことにより、制御部15によって内部処理が実行される。
記憶部14は、主として、ハードディスクから構成されている。記憶部14には、建物A,Bに関する情報や、建物A,Bとの契約に関する情報、第2契約に基づく電力抑制を建物A,Bに対して要求する要求時間帯の情報等が記憶されている。ここで、建物A,Bとの契約に関する情報とは、どのタイプの契約を結んでいるかということや、第1電力量や第2電力量に関する情報である。また、要求時間帯は、建物A,Bに対して第2電力抑制制御を行うように要求する時間帯であり、予め、入力部13を介し管理者等によって入力される。ここで、要求時間帯は、特に消費される電力量が大きくなる時期や時間帯、例えば、夏季の昼間(13時〜16時)等に設定されることが多い。
制御部15は、主として、CPU、ROMおよびRAMから構成されている。制御部15は、上述の記憶部14に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、制御装置30に対して要求時間帯等の情報を送信する送信部等として機能する。尚、上記では、要求時間帯は、予め管理者等によって入力されると述べたが、必ずしもそうである必要はなく、制御部15が、過去の建物A,Bにおける消費電力量を参照することによって要求時間帯を決定/更新する要求時間帯決定部として機能してもよい。
(4)制御装置の構成
図3は、制御装置30の概略構成図である。
制御装置30は、建物A,Bの管理室等に配置され、電力会社1に配置される管理装置10から情報(具体的には、要求時間帯の情報)を受け取って又は電力会社1との契約に基づいて独自に設備機器の制御を実行する制御装置である。具体的には、制御装置30は、図3に示すように、主として、通信部31と、表示部32と、入力部33と、タイマー部34と、記憶部35と、制御部36と、を有している。
(4―1)通信部
通信部31は、制御装置30をインターネット80aに接続可能にするネットワークインターフェースであり、制御装置30を専用の通信線80bに接続可能にするネットワークインターフェースである。これにより、建物A,Bにおける制御装置30と管理装置10との間で双方向の通信が可能になり、制御装置30と空調機40との間で双方向の通信が可能になっている。
(4−2)表示部
表示部32は、主として、ディスプレイから構成されている。表示部32には、空調機40の運転状況、照明機器50の運転状況、換気装置60の運転状況等を示す画面が表示される。尚、設備機器の運転状況に関しては、後の「運転状況記憶領域35a」の箇所で説明する。
また、表示部32には、デマンド時限毎の現在の使用電力量、第1契約で定められた第1電力量、第2契約で定められた第2電力量も表示され、さらには、後述する第2電力抑制制御実行中のときは、実行中である旨を表示したり第2電力抑制制御の終了時までの残り時間を表示したりする。さらに、表示部32には、後述する超過制御における第1電力量からの超過分も表示されるようになっている。これについては、後の「超過分―金銭状況記憶領域35」の箇所でも説明する。
(4−3)入力部
入力部33は、主として、キーボードやマウス等から構成されており、ユーザ(建物A,Bの管理室に位置する管理者等を想定)からの入力を受け付ける。制御装置30では、管理者等によって入力部33への入力操作が行われたり、別途のコンピュータとの通信による入力操作が行われたりすることで、制御部36によって内部処理が実行される。尚、入力部33は、操作ボタン及び上記ディスプレイを覆うタッチパネルから構成されていてもよい。
(4−4)タイマー部
タイマー部34は、電力会社1の管理装置10と略同期する時計を有し、時刻、日、月、年、曜日、所定時刻を基準とした経過時間等の時間的要素を計測する。
(4−5)記憶部
記憶部35は、主として、ハードディスクから構成され、運転状況記憶領域35aと、契約情報記憶領域35bと、要求時間帯記憶領域35cと、超過分―金銭状況記憶領域35dと、超過分記憶領域35eと、を有している。
(4−5−1)運転状況記憶領域
運転状況記憶領域35aは、後述する取得部36aによって取得された、空調機40、照明機器50、換気装置60等の建物A,Bに設置される設備機器の状況や電力メーター7によって計測される電力量等の設備機器の運転状況が記憶されている。空調機40の運転状況としては、空調機40の運転/停止の状態、設定温度、運転モード(冷房モード/暖房モード等)、稼働時間、室外機41及び室内機42の各種機器の状態値(ファンの回転数、圧縮機の回転数、冷媒温度、冷媒圧力等)、室外温度、室内温度、吸込温度等が含まれ、照明機器50の運転状況としては、照度等、換気装置60の運転状況としては、換気風量等が含まれる。
(4−5−2)契約情報記憶領域35b
契約情報記憶領域35bには、電力会社1と建物A,Bとの間で定められた第1契約及び第2契約に関する情報が記憶されている。第1契約及び第2契約に関する情報とは、具体的には、第1電力量、第2電力量、第1電力量を目標とする電力抑制を実行できなかった場合のペナルティに関する情報、第2電力量を目標とする電力抑制を実行した場合のインセンティブに関する情報等である。ここで、ペナルティに関する情報とは、例えば、ペナルティが第1電力量を超えると1kWh当たり100円で計算されるという情報である。このペナルティは、予め電力会社1と建物A,Bとの間で定められた基本料金に上乗せされ、1年間その料金が継続されることになる。一方、インセンティブに関する情報とは、例えば、インセンティブが、抑制制御1回当たり300円で計算されるという情報である。すなわち、要求時間帯に第2電力抑制制御を実行できれば、300円が、電力会社1から建物A,Bに対して支払われることになる。
(4−5−3)要求時間帯記憶領域
要求時間帯記憶領域35cには、管理装置10から受信した要求時間帯が記憶されている。要求時間帯とは、上述したように、電力会社1から、建物A,Bにおける設備機器の第2電力抑制制御を行うように要求される時間帯である。
(4−5−4)超過分―金銭状況記憶領域
超過分―金銭状況記憶領域35dには、超過分―金銭状況関係を示すテーブルが記憶されている。ここで、超過分とは、超過制御における設備機器に関するデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分を意味し、入力部33を介して管理者等によって入力される。また、超過分―金銭状況関係とは、超過制御における設備機器に関するデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分がどの程度であれば、どの程度料金的にプラスになる又はマイナスになるかを示すものである。この超過分―金銭状況関係を示すテーブルは、表示部32を介してユーザが視認可能となる。そして、所定の超過分とこれに対応する金銭状況との複数の組み合わせのうちいずれかを、管理者等が入力部33を介して選択できるようになっている。すなわち、本実施形態では、超過制御における設備機器に関するデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分を、金銭面とのバランスを見ながら管理者等が入力部33を介して入力可能になっている。
(4−5−5)超過分記憶領域
超過分記憶領域35eには、入力部33を介して管理者等によって選択されることにより取得部36aが取得した上記の超過分が記憶されている。
(4−6)制御部36
制御部36は、主として、CPU、ROM及びRAMから構成されている。制御部36は、上述の記憶部35に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、主として、取得部36a、受付部36b、電力量抑制制御部36c、超過制御部36d、導出部36e、出力部36f等として機能する。
(4−6−1)取得部
取得部36aは、所定の時間間隔(本実施形態では、5分間隔)で、空調機40等の設備機器の状況や電力メーター7によって計測される電力量を、設備機器の運転状況として取得する。また、取得部36aは、入力部33を介して入力された情報を取得する。そして、取得部36aは、当該設備機器の運転状況、入力部33を介して入力された情報、別途のコンピュータから通信によって得た情報等を、所定の記憶領域に格納する。
(4−6−2)受付部
受付部36bは、電力会社1の管理装置10から送信される要求時間帯を受け付ける。そして、受け付けた要求時間帯を、上述の要求時間帯記憶領域35cに格納する。要求時間帯は、例えば、前日に、電力会社1の管理装置10から送信されるものとする。
(4−6−3)電力量抑制制御部
電力量抑制制御部36cは、要求時間帯において、空調機40を含む設備機器の第2電力抑制制御を実行する。具体的には、電力量抑制制御部36cは、まず、運転状況記憶領域35aに記憶されている設備機器の運転状況及び第2電力量に基づいて、建物A,Bにおける空調機40、照明機器50、換気装置60等のそれぞれの要求時間帯におけるデマンド時限毎の目標総使用電力量を要求時間帯よりも前の時点で決定している。そして、この決定した目標総使用電力量以下になるように、空調機40、照明機器50、換気装置60等のそれぞれのデマンド時限毎の総使用電力量を制御している。ここで、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を目標総使用電力量以下にする制御方法としては、空調機40に関して言えば、例えば、室外機41に含まれる圧縮機の能力を抑制することであり、換気装置であれば、換気風量を小さくする等、照明機器であれば、照度を低くする等である。
また、電力量抑制制御部36cは、要求時間帯以外の時間帯には、空調機40を含む設備機器の第1電力抑制制御を実行する。具体的には、まず、電力量抑制制御部36cは、運転状況記憶領域35aに記憶されている設備機器の運転状況及び第1電力量に基づいて、デマンド時限毎に、空調機40、照明機器50、換気装置60等のそれぞれのデマンド時限の終了時点での目標総使用電力量を決定する。そして、この決定したデマンド時限の終了時点での目標総使用電力量以下になるように、空調機40、照明機器50、換気装置60等のそれぞれのデマンド時限毎の総使用電力量を制御している。
(4−6−4)超過制御部
超過制御部36dは、要求時間帯の直前の所定時間帯において、設備機器の超過制御を実行する。超過制御とは、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量よりも超過させる制御である。より具体的には、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量よりも上述した超過分だけ超過させる制御である。
さらに具体的には、超過制御部36dは、超過制御では、設備機器に含まれる空調機40のデマンド時限毎の総使用電力量を、第1電力抑制制御の実行中におけるデマンド時限毎の目標総使用電力量よりも上述した超過分だけ超過させる。すなわち、上記では、超過制御は、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量よりも超過分だけ超過させる制御であると述べたが、実際は、設備機器に含まれる空調機40のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量よりも超過分だけ超過させる制御であるということである。尚、超過制御部36dは、超過制御の実行中、空調機40のサーモオフ制御を強制的に解除している。具体的には、超過制御部36dは、空調機40の制御部に対して、超過制御を実行する指令を出すと共に超過制御の実行中にサーモオフを強制的に解除する指令を出している。
(4−6−5)導出部
導出部36eは、上述した超過分―金銭状況関係を示すテーブルを導出する。具体的には、導出部36eは、契約情報記憶領域35bに記憶されているペナルティに関する情報及び第1電力量に基づいて、超過分に対応するペナルティを導出する。ここで、導出部36eは、第1電力量からの超過分α(kW)×経過時間t(h)×100(円/kWh)を、建物A,Bが電力会社1に対して支払うペナルティとして導出する。そして、導出部36eは、このペナルティと、インセンティブに関する情報から得られるインセンティブと、契約情報記憶領域35bに記憶されている第1電力量と、に基づいて、超過分―金銭状況の関係を示すテーブルを導出する。そして、このテーブルは、上述の超過分―金銭状況記憶領域35dに格納されることになる。
(4−6−6)出力部
出力部36fは、導出部36eによって導出された超過分―金銭状況関係を示すテーブルを、表示部32に表示させる。これにより、超過分―金銭状況関係を示すテーブルを、管理者等が視認可能となる。また、出力部36fは、運転状況記憶領域35aに記憶されている設備機器の運転状況等も適宜、表示部32に表示させる。
(5)制御装置における処理の流れ
図4は、制御装置30における処理を示すフローチャートである。また、図5は、建物A,Bにおける電力量の推移の一部を示すグラフである。以下、図4及び図5を用いて制御装置30における処理の流れを説明する。
尚、図4には示していないが、予め、建物A,Bの管理者等によって、超過制御におけるデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分が、入力部33を介して管理者等により決定されているものとする。また、受付部36bが、予め、前日に、第2電力抑制制御を行う要求時間帯を受け付けているものとする。また、取得部36aは、定期的に(具体的には、所定時間間隔(例えば、5分間隔)で)、設備機器の運転状況を取得しているものとする。
まず、図4に示すように、ステップS101では、電力量抑制制御部36cが、設備機器の第1電力抑制制御を実行する。すなわち、電力量抑制制御部36cは、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量が、電力会社1との第1契約に基づく第1電力量以下になるように制御する(図5の超過制御より前の第1電力抑制制御を参照)。具体的には、上述したように、設備機器を構成する各機器(空調機40、照明機器50、換気装置60等)のデマンド時限毎の総使用電力量が、第1電力量や設備機器の運転状況に基づく個々のデマンド時限毎の目標総使用電力量以下になるように制御している。
ステップS102では、超過制御部36dが、要求時間帯の所定時間前であるか否かを判定する。具体的には、超過制御部36dは、要求時間帯記憶領域35cに記憶されている要求時間帯と、タイマー部34によって計測される時刻とに基づいて、要求時間帯の所定時間前であるか否かを判定している。ここで、所定時間とは、予め所定の記憶領域に記憶される任意の時間であり、例えば、1時間である。尚、所定時間は、運転状況記憶領域35aに記憶されている設備機器の運転状況やその運転状況に基づく要求時間帯における予測状況(予測消費電力量)等に基づいて随時変更されてもよい。要求時間帯の所定時間前であると判定する場合は、ステップS103に進んで、超過制御部36dが、電力量抑制制御部36cに第1電力抑制制御の実行を終了させて、超過制御を実行する(図5の超過制御を参照)。超過制御では、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量よりも超過させる。より具体的には、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を、第1電力量と超過分とを加算した値以下となるように制御する。さらに具体的には、上述したように、超過制御では、設備機器に含まれる空調機40のデマンド時限毎の総使用電力量を、第1電力抑制制御の実行中におけるデマンド時限毎の目標総使用電力量と超過分とを加算した値以下となるように制御する。他方、ステップS102において、要求時間帯の所定時間前になっていないと判定する場合は、超過制御部36dは、電力量抑制制御部36cに、ステップS101の処理を繰り返すように指示する。つまり、本実施形態では、要求時間帯の所定時間前になるまでは、第1電力抑制制御を実行しており、要求時間帯の所定時間前になると、第1電力抑制制御を終了して超過制御を実行している。
ステップS104では、電力量抑制制御部36cが、要求時間帯の開始時刻になったか否かを判定する。具体的には、電力量抑制制御部36cは、要求時間帯記憶領域35cに記憶されている要求時間帯と、タイマー部34によって計測される時刻とに基づいて、要求時間帯の開始時刻か否かを判定している。そして、要求時間帯の開始時刻になったと判定する場合は、ステップS105において、超過制御部36dに設備機器の超過制御の実行を終了させて、さらに、ステップS106において、設備機器の第2電力抑制制御を実行する(図5の第2電力抑制制御を参照)。すなわち、ステップS106では、電力量抑制制御部36cは、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量が、電力会社1との第2契約に基づく第2電力量以下になるように制御する。より具体的には、上述したように、設備機器を構成する各機器(空調機40、照明機器50、換気装置60等)のデマンド時限毎の総使用電力量が、第2電力量や設備機器の運転状況に基づく個々のデマンド時限毎の目標総使用電力量以下になるように制御している。他方、ステップS104において、要求時間帯の開始時刻になっていないと判定する場合は、電力量抑制制御部36cは、超過制御部36dに、超過制御を継続して実行するように指示する(ステップS103の処理を実行する)。つまり、本実施形態では、要求時間帯の所定時間前から要求時間帯の開始時刻までは、超過制御を実行しており、要求時間帯の開始時刻になると、超過制御を終了して第2電力抑制制御を実行している。
ステップS107では、電力量抑制制御部36cが、要求時間帯の終了時刻になったか否かを判定する。具体的には、電力量抑制制御部36cは、要求時間帯記憶領域35cに記憶されている要求時間帯と、タイマー部34によって計測される時刻とに基づいて、要求時間帯の終了時刻か否かを判定している。そして、要求時間帯の終了時刻になったと判定する場合は、ステップS108において、第2電力抑制制御を終了して、ステップS101に戻って第1電力抑制制御を実行する(図5の要求時間帯以後の第1電力抑制制御を参照)。他方、ステップS107において、要求時間帯の終了時刻になっていないと判定する場合は、ステップS106の処理を繰り返す。すなわち、第2電力抑制制御を継続して実行する。
(6)特徴
(6−1)
本実施形態の設備機器制御システム100では、建物A,Bは、第1電力量を目標とする電力抑制を行えないとペナルティを払い、第1電力量よりも低い第2電力量を目標とする電力抑制を行うとインセンティブが入ることを前提としている。具体的には、建物A,Bは、電力会社1との間で、第1電力量を目標とする電力抑制に関する第1契約及び第2電力量を目標とする電力抑制に関する第2契約を結んでいる。第1契約は、電力抑制を行えないと、建物A,Bが、電力会社1に対してペナルティを払うといった契約である。第2契約は、電力抑制を行うと建物A,Bに電力会社1からインセンティブが入るといった契約である。
そして、建物A,Bでは、前提として、制御装置30が、第1契約に基づいて設備機器の第1電力抑制制御を実行している。但し、建物A,Bが電力会社1と第2契約を結んでいることによって、例外的に、要求時間帯になると設備機器の第2電力抑制制御を実行している。そして、この第2電力抑制制御を実行することによって建物A,Bには電力会社1からインセンティブが入るので、それを加味して、さらに例外的に、要求時間帯の直前の所定時間帯(すなわち、要求時間帯の所定時間前から要求時間帯の開始時刻までの時間帯)に、設備機器の超過制御を実行している。さらに、本実施形態では、超過制御における、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分を、管理者等が入力部33を介して入力可能になっている。尚、本実施形態では、超過制御では、空調機40のデマンド時限毎の目標総使用電力量が超過分だけ増加されることになる。これにより、例えば、管理者等が超過分として0より大きい数字を入力すれば、超過制御の実行中、空調環境に関するユーザの快適性が確保されることになる。
また、本実施形態では、超過制御を、第2電力抑制制御の実行時間帯(要求時間帯)の直前の所定時間帯に実行することから、第2電力抑制制御の実行中、空調環境に関するユーザの快適性の低下を極力抑制できている。
以上のように、本実施形態では、近年提案されている、インセンティブが与えられる制度に対応した制御、すなわち、インセンティブを加味した制御を実行できている。
(6−2)
本実施形態では、導出部36eが、記憶部35の契約情報記憶領域35bに記憶されているインセンティブに関する情報及びペナルティに関する情報に基づいて、所定の超過分に対する金銭状況の関係である超過分―金銭状況関係を導出している。そして、この導出された超過分―金銭状況関係は、記憶部35の超過分―金銭状況記憶領域35dに記憶されて、出力部36fによって、表示部32に表示されるようになっている。
以上のように、本実施形態では、管理者等が、所定の超過分とこれに対応する金銭状況とを表示部32を介して視認可能となっている。すなわち、管理者等は、超過制御において設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を第1電力量からどのくらい超過させれば、つまり、超過分をどのくらいにすれば、料金的にどの程度のプラスになるのか或いはマイナスになるのかを把握できるようになっている。よって、管理者等は、超過分と金銭状況との関係を見て、超過制御における設備機器に関するデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分を決定できる。このように、本実施形態では、管理者等は、快適性と料金面とのバランスを自身で決定できるようになっている。
(6−3)
本実施形態では、超過制御部36dは、超過制御において、空調機40のサーモオフ制御を解除する。
このように、超過制御中において、設定温度に達したとしてもサーモオフしないようにすることで、その間、空調機40の空調によって空調対象空間としての部屋に蓄熱し続けることができる。よって、超過制御の終了後に実行される第2電力抑制制御の実行中、空調環境に関するユーザの不快感を低減できる。
(7)変形例
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、上記の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(7−1)変形例A
上記実施形態では、要求時間帯が終了した後は、設備機器の第1電力抑制制御を実行すると説明したが、これに限られるものではなく、制御装置30を、要求時間帯後に設備機器の超過制御を実行するように構成してもよい。
以下、本変形例に係る制御装置30における具体的な処理の流れを、以下、図6及び図7を用いて説明する。尚、図6は、本変形例Aに係る制御装置30における処理の流れを示すフローチャートである。図7は、本変形例Aに係る建物A,Bにおける電力量の推移の一部を示すグラフである。ここで、図6のステップS111〜ステップS118は、上記実施形態と同様の処理であるため、説明を省略し、上記実施形態と異なる、ステップS119〜ステップS121についてのみ説明する。
ステップS119では、電力量抑制制御部36cは、超過制御部36dに設備機器の超過制御を実行するように指示する。すなわち、本変形例では、要求時間帯の直後に、設備機器の超過制御を実行する。
そして、ステップS120では、超過制御部36dは、要求時間帯の終了時刻から所定時間を経過したか否かを判定する。具体的には、超過制御部36dが、要求時間帯記憶領域35cに記憶されている要求時間帯と、タイマー部34によって計測される時刻とに基づいて、要求時間帯の終了時刻から所定時間を経過したか否かを判定している。ここで、所定時間とは、予め所定の記憶領域に記憶される任意の時間であり、例えば、1時間である。尚、所定時間は、運転状況記憶領域35aに記憶されている設備機器の運転状況やその運転状況に基づく要求時間帯における予測状況(予測消費電力量)等に基づいて随時変更されてもよい。そして、所定時間を経過したと判定する場合は、ステップS121へ移行して、超過制御部36dは設備機器の超過制御を終了し、さらに、電力量抑制制御部36cに、設備機器の第1電力抑制制御を実行するように指示する(ステップS111)。他方、所定時間を経過していないと判定する場合は、設備機器の超過制御を継続して実行する。このように、本変形例では、図7にも示すように、要求時間帯の直前の所定時間帯だけでなく、要求時間帯の直後の所定時間帯(すなわち、要求時間帯の終了時刻から所定時間を経過するまでの間)に、設備機器の超過制御を実行している。
これにより、第2電力抑制制御を実行したことによる要求時間帯における空調環境に関するユーザの不快感を極力早く取り戻すことができる。
(7−2)変形例B
上記実施形態では、要求時間帯の直前の所定時間帯のみ超過制御を実行すると説明し、上記変形例Aでは、要求時間帯の直前/直後の所定時間帯のみ超過制御を実行すると説明したが、これに限られるものではない。例えば、図9に示す処理を行うように図8のような構成を有する制御装置130であってもよい。以下、図8〜図10に基づいて、本変形例に係る制御装置130の構成や処理の流れについて説明する。尚、制御装置130の制御装置30と異なる点は、制御部36が更新部36g(図8を参照)としてさらに機能する点であるので、構成については、この点についてのみ説明する。また、処理の流れについては、図9のステップS131〜ステップS134までは、上記実施形態のステップS101〜104と同様であり、図9のステップS136〜ステップS139は、上記実施形態のステップS105〜ステップS108と同様であるため、これらの説明については省略し、ステップS135についてのみ説明することにする。
<構成>
更新部36gは、要求時間帯以後において、第1電力抑制制御における設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量の上限値を、第1電力量に超過分を加えた値へと更新する。よって、要求時間帯以後の第1電力抑制制御では、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を、第1電力量に超過分を加えた値以下になるように制御することになる。
<処理の流れ>
ステップS135では、更新部36gが、設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量の上限値を、第1電力量から、第1電力量に超過分を加えた値へと更新する。よって、ステップS131では、この更新された値を目標として設備機器の電力抑制が実行される、すなわち、超過制御以後の第1電力抑制制御では、この更新された値以下となるように、電力量抑制制御部36cが設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を制御することになる(図10を参照)。尚、第1電力抑制制御の方法については、上記実施形態と同様である。ここで、更新部36gによる、デマンド時限毎の総使用電力量の上限値の更新は、超過制御を開始した直後であってもよいし、超過制御の終了以後であってもよい。すなわち、この更新は、超過制御以後に行われるものであればよい。
ここで、一般に、デマンド時限毎の総使用電力量が第1電力量を超えると、その超えた値を目標として第1電力抑制制御が実行されて基本料金が値上げされることが多い。よって、上記実施形態のように、あくまでも最初に電力会社1と設定した第1電力量を目標とした第1電力抑制制御を実行することを前提としない場合は、本変形例のように、よりユーザの快適性を考慮して、要求時間帯以外の時間帯には、第1電力量に超過分を加えた値を目標とした第1電力抑制制御を実行してもよい。
この場合であっても、第2電力抑制制御を実行することにより建物A,Bにはインセンティブが入るので、基本料金が値上げされる超過制御を行って、更新された電力量に基づいて第1電力抑制制御が実行されたとしても、料金的な不利が生じないようにすることが可能になっている。
(7−3)変形例C
上記実施形態の超過制御では、超過制御部36dは、さらに、空調機40の躯体蓄熱制御を実行してもよい。具体的には、超過制御部36dは、空調機40の制御部に対して、超過制御を実行する指令を送信すると共に、躯体蓄熱制御を実行する指令を送信してもよい。ここで、躯体蓄熱制御とは、躯体に蓄熱させる制御である。躯体蓄熱制御としては、例えば、空調機40を構成する室内機のフラップの向きを水平吹きにさせて躯体に熱を溜め込む、すなわち、建物躯体を蓄熱媒体として使用することが考えられる。
このように、第2電力抑制制御が実行される要求時間帯の直前の所定時間帯に、超過制御部において躯体に蓄熱されることで、第2電力抑制制御の実行中(要求時間帯)における空調環境に関するユーザの不快感を低減できる。また、建物躯体を蓄熱媒体としているので、蓄熱装置等を別途設ける必要がなく、コストも抑制できる。
(7−4)変形例D
上記実施形態では、導出部36eによって導出された超過分―金銭状況関係が、出力部36fによって表示部32に表示されると説明したが、出力部36fによって出力される方法は、表示部32に表示される方法のみに限られない。例えば、超過分―金銭状況関係は、紙媒体に印刷されるようにしてもよいし、メールで建物A,Bにおける管理者等が所有するコンピュータに送信されるようにしてもよい。この場合であっても、入力部33を介して超過制御におけるデマンド時限毎の総使用電力量の第1電力量からの超過分を管理者等によって入力できるように、制御装置30を構成しておけば、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(7−5)変形例E
上記実施形態では、インセンティブに関する情報として、第2電力抑制制御を1回実行すると300円になる情報といった例を挙げて説明したが、これに限られるものではなく、1kWh当たり何円といった単位当たりの料金設定がされる情報であってもよい。この場合、導出部36eは、このインセンティブに関する情報や要求時間帯(具体的には、要求時間帯の開始時刻から終了時刻までの時間)から、インセンティブを導出することになる。
(7−6)変形例F
上記実施形態では、管理者等によって入力部33を介して入力された超過分の情報を取得部36aが取得すると説明したが、これに限られるものではない。
例えば、上記実施形態の制御装置の制御部に、算出部(図示せず)の機能を加えてもよい。具体的には、算出部は、運転状況記憶領域に記憶される設備機器の状況及び設備機器の状況の履歴から、要求時間帯の直前の所定時間帯、すなわち、超過制御における超過分を算出する。
そして、算出部によって算出された超過分の情報を、上記の取得部が取得する。
このように、本変形例では、過去の履歴やリアルタイムの設備機器の状況に基づいて、超過分を決定できるので、ユーザの快適性に貢献する超過制御を実行できる。
(7−7)変形例G
上記実施形態の超過制御では、空調機40のサーモオフ制御を解除すると説明したが、これに代えて、空調機40(室内機42)の設定温度制御を行ってもよい。
設定温度制御とは、冷房運転時においては空調機40(室内機42)の設定温度を下げ暖房運転時においては空調機40(室内機42)の設定温度を上げる制御である。すなわち、サーモオフしないようにする制御である。
このように、超過制御中において、空調機40の設定温度制御を行うことによって、その間、空調機40の空調によって空調対象空間としての部屋に蓄熱し続けることができる。よって、上記実施形態と同様に、超過制御の終了後に実行される第2電力抑制制御の実行中、空調環境に関するユーザの不快感を低減できる。
本発明は、電力会社との間で第1電力量を目標とする電力抑制に関する第1契約及び第1目標電力よりも低い第2電力量を目標とする電力抑制に関する第2契約を結ぶことによって、第2契約での電力抑制を行うとインセンティブが入る一方、第1契約での電力抑制を行えないとペナルティを払う建物における空調機を含む設備機器、を制御する制御装置に種々適用できる。
1 電力会社
10 管理装置
30,130 制御装置
33 入力部
35 記憶部
36a 取得部
36b 受付部
36c 電力量抑制制御部
36d 超過制御部
36e 導出部
36f 出力部
36g 更新部
100 設備機器制御システム
特開平7−143670号公報

Claims (6)

  1. 第1電力量を目標とする電力抑制を行えないとペナルティを払う一方、前記第1電力量よりも低い第2電力量を目標とする電力抑制を行うとインセンティブが入る建物(A,B)、における空調機(40)を含む設備機器、を制御する制御装置(30,130)であって、
    前記第1電力量前記第2電力量、前記インセンティブに関する情報及び前記ペナルティに関する情報を記憶する記憶部(35)と、
    前記設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を前記第2電力量以下にする第2電力抑制制御を行う要求時間帯、を受け付ける受付部(36b)と、
    前記要求時間帯において前記設備機器の前記第2電力抑制制御を実行する電力量抑制制御部(36c)と、
    前記設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を前記第1電力量よりも超過させる超過制御、を前記要求時間帯の直前の所定時間帯において実行する超過制御部(36d)と、
    前記超過制御における、前記設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量の前記第1電力量からの超過分の情報を取得する取得部(36a)と、
    前記インセンティブに関する情報及び前記ペナルティに関する情報に基づいて、所定の前記超過分に対する金銭状況の関係である超過分―金銭状況関係を導出する導出部(36e)と、
    前記超過分―金銭状況関係を出力する出力部(36f)と、
    を備える、制御装置(30,130)。
  2. 前記超過制御部は、前記要求時間帯の直後の所定時間帯に、さらに前記設備機器の前記超過制御を実行する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記電力量抑制制御部は、前記要求時間帯以前において、前記設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量を前記第1電力量以下にする第1電力抑制制御、をさらに実行し、
    前記超過制御部は、前記要求時間帯の直前の所定時間帯において、前記設備機器の前記第1電力抑制制御の実行を前記電力量抑制制御部に終了させて前記超過制御を実行し、
    前記超過制御以後において、前記第1電力抑制制御における前記設備機器のデマンド時限毎の総使用電力量の上限値を、前記第1電力量に前記超過分を加えた値へと更新する更新部(36g)、をさらに備える、
    請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記超過分をユーザが入力する入力部(33)、をさらに備える、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記超過制御部は、前記超過制御において、前記空調機の躯体蓄熱制御を行う、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 前記超過制御部は、前記超過制御において、前記空調機のサーモオフ制御を解除する又は設定温度制御を行う、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の制御装置。
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