JP2016205740A

JP2016205740A - エネルギー管理方法、エネルギー管理装置、およびエネルギー管理システム

Info

Publication number: JP2016205740A
Application number: JP2015089857A
Authority: JP
Inventors: 健太沖野; Kenta Okino
Original assignee: Kyocera Corp
Current assignee: Kyocera Corp
Priority date: 2015-04-24
Filing date: 2015-04-24
Publication date: 2016-12-08

Abstract

【課題】電力使用を抑制しながら空調機器が設置される室内環境の悪化を抑制する。
【解決手段】エネルギー管理方法では、対象空間における温度を記憶する。抑制要求を対象時間とともに取得する。抑制要求を取得するときに少なくとも１つの空調機器の対象時間における運転方針を仮決定する（Ｓ１００）。仮決定した運転方針で運転させた場合の第１の予測温度を記憶した温度に基づいて算出する（Ｓ１０２）。第１の予測温度が許容範囲を外れるときに対象時間の始期の前に空調機器の運転強度を高める（Ｓ１０３、Ｓ１１０）。
【選択図】図２

Description

本発明は、電力の消費抑制の要求に対して空調機器を制御するエネルギー管理方法、エネルギー管理装置、およびエネルギー管理システムに関するものである。

電力会社およびアグリゲータなどの電力供給事業者が、需要家に対して電力の消費を抑制するように要請する試みが、デマンドレスポンス（ＤｅｍａｎｄＲｅｓｐｏｎｓｅ）（以下、単に「ＤＲ」と記す）として知られている。特許文献１には、ＤＲに対して、空調機器などの電気機器を含む制御対象機器の運転スケジュールを作成し、作成した運転スケジュールに基づいて制御対象機器を制御することが記載されている。

特開２０１４−１１５８７８号公報

しかし、ＤＲに対して空調機器の運転の停止または運転強度を低下させることにより、室温が変化し、空調機器が設置される室内空間の環境が快適な環境条件から逸脱し得、当該室内にいる者に負担を強いる可能性があった。

したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、電力使用を抑制しながら空調機器が設置される室内環境の悪化を抑制するエネルギー管理方法、エネルギー管理装置、およびエネルギー管理システムを提供することにある。

上述した諸課題を解決すべく、第１の観点によるエネルギー管理方法は、
連続運転モードまたは断続運転モードで運転可能な少なくとも１つの空調機器により調整される対象空間における温度を記憶し、
前記少なくとも１つの空調機器を含む負荷機器の電力使用の抑制要求を、該抑制要求が要請される対象時間とともに取得し、
前記抑制要求を取得するときに、前記少なくとも１つの空調機器の、前記対象時間における運転方針を仮決定し、
前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の終期における前記対象空間の第１の予測温度を、記憶した前記温度に基づいて算出し、
前記第１の予測温度が予め定められる許容範囲を外れるときに、前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転強度を高める
ことを特徴とするものである。

また、第２の観点によるエネルギー管理方法においては、
前記空調機器は、断続的に運転を行う断続運転モードで運転可能であって、
前記第１の予測温度が前記予め定められる許容範囲を外れるとき、前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転時間間隔を縮めることにより前記空調機器の運転強度を高める
ことが好ましい。

また、第３の観点によるエネルギー管理方法においては、
前記対象時間の前記始期の前に前記空調機器の前記運転強度を高めて、かつ、前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の前記終期における前記対象空間の第２の予測温度を算出し、
前記第２の予測温度が前記許容範囲を外れるときに、前記仮決定した前記運転方針における前記空調機器の前記運転強度を高める
ことが好ましい。

また、第４の観点によるエネルギー管理方法においては、
前記対象時間における前記運転方針の前記仮決定は、複数の前記空調機器の中で、前記空調機器が冷房運転しているときはより階下に設置される空調機器から優先的に行われ、前記空調機器が暖房運転しているときはより階上に設置される空調機器から優先的に行われる
ことが好ましい。

また、第５の観点によるエネルギー管理方法においては、
前記抑制要求を取得するときに、前記空調機器が設置される建物の出入口の少なくとも一部の開放を制限すべきと判別する
ことが好ましい。

また、第６の観点によるエネルギー管理装置は、
連続運転モードまたは断続運転モードで運転可能な少なくとも１つの空調機器により調整される対象空間における温度を取得して記憶する記憶部と、
前記少なくとも１つの空調機器を含む負荷機器の電力使用の抑制要求を、該抑制要求が要請される対象時間とともに取得する取得部と、
前記抑制要求を取得するときに前記少なくとも１つの空調機器の前記対象時間における運転方針を仮決定し、前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の終期における前記対象空間の第１の予測温度を少なくとも前記記憶部に記憶した温度に基づいて算出し、前記第１の予測温度が予め定められる許容範囲を外れるときに前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転強度を高める制御部とを備える
ことを特徴とするものである。

また、第７の観点によるエネルギー管理システムは、
連続運転モードまたは断続運転モードで運転可能な、対象空間の温度を調整する少なくとも１つの空調機器と、
前記対象空間の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサが検出した温度を記憶する記憶部と、前記少なくとも１つの空調機器を含む負荷機器の電力使用の抑制要求を、該抑制要求が要請される対象時間とともに取得する取得部と、前記抑制要求を取得するときに、前記少なくとも１つの空調機器の前記対象時間における運転方針を仮決定し、前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の終期における前記対象空間の第１の予測温度を前記記憶部に記憶した温度に基づいて算出し、前記第１の予測温度が予め定められる許容範囲を外れるときに、前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転強度を高める制御部とを有するエネルギー管理装置とを備える
ことを特徴とするものである。

上記のように構成された本発明に係るエネルギー管理方法、エネルギー管理装置、およびエネルギー管理システムによれば、電力使用を抑制しながら空調機器が設置される室内環境の悪化を抑制可能である。

本発明の一実施形態に係るエネルギー管理方法を実行するエネルギー管理装置を含むエネルギー管理システムの概略的な構成を示す機能ブロック図である。図１の制御部が実行する運転強度決定処理を説明するフローチャートである。

以下、本発明を適用した実施形態について、図面を参照して説明する。

図１は、本発明の一実施形態に係るエネルギー管理方法を実行するエネルギー管理装置を含むエネルギー管理システムの概略的な構成を示す機能ブロック図である。図１において、各機能ブロックを結ぶ実線は、電力の流れを表す。また、図１において、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを表し、当該破線は有線としてもよいし、無線としてもよい。制御信号または情報の通信には、例えば赤外線通信、ＺｉｇＢｅｅ（登録商標）などの近距離通信方式および電力線搬送通信（ＰＬＣ；ＰｏｗｅｒＬｉｎｅＣｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）などの種々の方式を用いることができる。

エネルギー管理システム１０は、スマートメータ１１、分電盤１２、空調機器１３を含む負荷機器１４、エネルギー管理装置１５、および表示部１６などを含んで構成される。

スマートメータ１１は、系統１７に接続されて、系統１７から供給される電力を計測する。また、スマートメータ１１は、スマートメータ１１は、計測した電力を、エネルギー管理装置１５および事業者サーバ１８に通知可能である。事業者サーバ１８は、電力を供給する事業者により用いられ、需要家の施設における電力の使用量を収集し、料金などの計算を行う。

分電盤１２は、系統１７より供給される電力を複数の支幹に分岐させて負荷機器１４に分配する。

空調機器１３は、任意の空間内に設置され、連続運転モードまたは断続運転モードで運転可能であり、何れのかのモードにより対象空間の温度を調整する。空調機器１３は、例えば冷房運転および暖房運転の少なくとも一方を実行可能であり、冷房運転により対象空間における温度を低下させ、暖房運転により対象空間における温度を上昇させる。

また、空調機器１３は、温度調整機能を停止するときに、温度調整機能が停止状態であることを、エネルギー管理装置１５に通知する。温度調整機能の停止とは、空調機器１３の全構成要素の駆動停止のみならず、冷房運転中または暖房運転中におけるヒートポンプ機能の停止による熱交換が停止されることを含む。通常、空調機器１３は、冷房運転中または暖房運転中に、送風ファンの駆動を維持しながら、ヒートポンプ機能を断続的に実行し、対象空間を設定温度に維持する。

また、空調機器１３においては、ユーザの手動操作またはエネルギー管理装置１５の指示により運転強度を調節可能である。運転強度を高めることにより、温度変化量が増大する。例えば、冷房運転中に運転強度を高めることにより、対象空間の温度がより低下する。また、暖房運転中に運転強度を高めることにより、対象空間の温度がより上昇する。空調機器１３の電力消費は、運転強度を高めるに連れて、増大する。ここで、運転強度を高めるとは、例えば、連続運転モードまたは断続運転モードにおいてヒートポンプの吐出圧を増加させることによる熱媒の温度変化量を増加させることで実現でき、断続運転モードにおいてはその運転時間間隔の縮めることによっても実現可能である。

本実施形態において、複数の空調機器１３がエネルギー管理システム１０に含まれ、それぞれ複数の階の複数の室内に配置される。本実施形態において、空調機器１３は温度センサ１９を有する。温度センサ１９は、空調機器１３が配置される対象空間における温度を検出する。温度センサ１９は、必ずしも空調機器１３に設けられなくてもよく、対象空間の温度を検出できるように設置されていればよい。

負荷機器１４は、電力を消費する電力負荷であり、例えば、需要家の敷地内で使用される照明器具、パソコン、および複合機などのオフィス機器、ならびに電子レンジ、およびテレビなどの各種電器製品などである。

エネルギー管理装置１５は、前述のように、系統１７から供給される電力をスマートメータ１１から取得し、需要家の施設内で使用される電力の監視を行う。また、エネルギー管理装置１５は、事業者サーバ１８にネットワーク２０を介して接続され、事業者サーバ１８から抑制要求（ＤＲ）を取得する。エネルギー管理装置１５は、抑制要求に応じて負荷機器１４、特に本実施形態においては空調機器１３の制御を行なう。以下に、エネルギー管理装置１５の構成とともに、エネルギー管理装置１５が抑制要求に応じて行う空調機器１３の制御を詳細に説明する。エネルギー管理装置１５は、送受信部（取得部）２１、記憶部２２、および制御部２３を含んで構成される。

送受信部２１は、例えば入出力用のインターフェースであって、スマートメータ１１から使用電力を取得し、事業者サーバ１８から負荷機器１４の電力使用の抑制要求を抑制が要求される対象時間とともに取得し、温度センサ１９から対象空間における温度を取得する。また、送受信部２１は、空調機器１３、負荷機器１４、および表示部１６を制御する指示を、各機器に付与する。

記憶部２２は、多様なプログラムまたは多様な情報を記憶する記憶媒体であって、記憶対象の種類に応じて多様なメモリデバイスが適用される。記憶部２２は、空調機器１３が温度調整を行う対象空間の温度を、空調機器１３毎、日付け毎、例えば１分周期の時期毎に記憶する。また、記憶部２２は、記憶した温度の時期に空調機器１３の温度調整機能が停止状態であるときには、当該温度と停止状態とを関連付けて記憶する。

制御部２３は、専用のマイクロプロセッサ、または汎用のＣＰＵに特定の機能を実行するプログラムを読み込ませることによって構成され、エネルギー管理装置１５を構成する各部位を制御する。

本実施形態において、制御部２３は、送受信部２１が抑制要求を取得するときに、多様な決定方法に基づいて、電力使用の抑制が求められる対象時間における少なくとも１つの空調機器１３の運転方針を仮決定する。運転方針は、例えば、空調機器１３の停止、空調機器１３の運転強度の低下などを含む。

制御部２３は、仮決定した運転方針で当該空調機器１３を運転させた場合に、対象時間の終期における対象空間の温度を第１の予測温度として算出する。制御部２３は、記憶部２２に記憶した当該空調機器１３に対応する対象空間の温度に基づいて、第１の予測温度を算出する。また、制御部２３は、ネットワーク２０を介して取得する天気予報なども用いて第１の予測温度を算出してもよい。

例えば、第１の予測温度Ｔ_endは、（１）式により算出される。
Ｔ_end＝Ｔ_start−Ｖ_temp×Ｐ（１）
（１）式において、Ｔ_startは、対象時間の始期における対象空間の温度であり、Ｖ_tempは、温度変化調整機能の停止中の温度変化速度であり、Ｐは対象時間の長さである。

対象時間の始期における対象空間の温度Ｔ_startには、例えば空調機器１３の設定温度、即ち対象空間に対して目標値として設定される温度が用いられる。または、対象時間の始期における対象空間の温度Ｔ_startには、現在から対象時間の始期まで、間欠的に実行される温度調整機能によって予測される温度が用いられる。

温度変化調整機能の停止中の温度変化速度Ｖ_tempは、空調機器１３の温度調整機能の停止時の実際の温度変化に基づいて、例えば以下に説明する方法で算出される。制御部２３は、記憶部２２から、現在を終期とするｘ時間、または対象時間のｙ時間前を終期とするｘ時間に検出された温度の中で、温度調整機能の停止状態と関連付けられた温度を読出す。制御部２３は、さらに読出した温度の中で、検出時期が連続する２つの温度の温度変化を算出する。制御部２３は、算出した温度変化を検出時期の間隔で除すことにより、温度変化速度Ｖ_tempを算出する。算出された温度変化が複数である場合には、それぞれの温度変化を検出時期の間隔で除して、平均化することにより温度変化速度Ｖ_tempを算出してもよい。

温度変化速度Ｖ_tempの算出方法は、上述の方法に限定されず、推定精度を向上可能な如何なる方法を適用してもよい。例えば、温度調整機能の停止状態と関連付けられた温度の読出しが、過去数日間の日付で対象時間と同じ時間の中から行われてもよい。また、現在を終期とするｘ時間または対象時間のｙ時間前を終期とするｘ時間に検出された温度の中から読出した温度に基づく温度変化と、過去数日間の日付で対象時間と同じ時間に検出された温度の中から読出した温度に基づく温度変化とを用いて、温度変化速度Ｖ_tempを算出してもよい。さらには、エネルギー管理装置１５がネットワーク２０を介して取得する天気予報における予想温度を、温度変化速度Ｖ_tempの算出要素として用いてもよい。

また、制御部２３は、算出した第１の予測温度Ｔ_endが、予め定められる許容範囲の範囲内であるか否かを判別する。予め定められる許容範囲から外れるときに、制御部２３は、連続運転モードの場合には対象時間の始期の前から空調機器１３の運転強度を高めることを決定する。または、予め定められる許容範囲から外れるときに、制御部２３は、断続運転モードの場合には対象時間の始期の前から空調機器１３の運転時間間隔を縮める。

また、制御部２３は、運転強度を高めること、または運転時間間隔の縮小を決定すると、調整可能な上限に運転強度の高めた場合における対象時間の終期における対象空間の温度を第２の予測温度として算出する。第２の予測温度は、例えば、第１の予測温度の算出方法と反対に、温度変化調整機能の実行中の温度変化速度を算出し、現在から対象時間の始期までの時間の長さを算出した温度変化速度に乗じることにより算出される。

制御部２３は、算出した第２の予測温度が許容範囲の範囲内であるか否かを判別する。制御部２３は、第２の予測温度が許容範囲の範囲外であるときは、仮決定した、対象時間中の空調機器１３の運転方針における運転強度を高めることを決定する。制御部２３は、第２の予測温度が許容範囲の範囲内であるときは、対象時間の終期における対象空間の温度が許容範囲に入るように、対象時間の始期の前の運転強度を定める。

制御部２３は、対象時間の始期の前の運転強度を決定すると、当該運転強度で空調機器１３を運転する指示を空調機器１３に付与する。また、制御部２３は、対象時間の始期に、対象時間中の運転方針で運転する指示を空調機器１３に付与する。

さらに、制御部２３は、抑制要求を取得し且つ空調機器１３が冷房運転しているときときに、複数の空調機器１３の中で、より階下に設置される空調機器１３から優先的に抑制要求に対応する運転方針を決定する。または、制御部２３は、抑制要求を取得し且つ空調機器１３が暖房運転しているときに、複数の空調機器１３の中で、より階上に設置される空調機器１３から優先的に抑制要求に対応する運転方針を決定する。

さらに、制御部２３は、抑制要求を取得するときに、空調機器１３が設けられる建物、すなわち需要家の施設の出入口の少なくとも一部の開放を制限すべきと判別する。制御部２３は、出入口の少なくとも一部の開放を制限すべきと判別すると、例えば表示部１６に制限させる出入口を表示させたり、当該出入口を閉鎖する指示を出力する。さらに、制御部２３は、抑制要求を取得するときに、空調機器１３以外の負荷機器１４の運転方針を決定してもよい。

次に、制御部２３が実行する空調機器１３の運転強度決定処理について図２のフローチャートを用いて説明する。制御部２３は、抑制要求を受信するときに運転強度決定処理を開始する。

ステップＳ１００において、制御部２３は、少なくとも１つの空調機器１３の対象時間中の運転方針を仮決定する。運転方針を仮決定すると、プロセスはステップＳ１０１に進む。

ステップＳ１０１では、制御部２３は、記憶部２２から、空調機器１３の対象空間において検出し、かつ温度調整機能の停止状態と関連付けられた温度を読出す。当該温度を読出すと、プロセスはステップＳ１０２に進む。

ステップＳ１０２では、制御部２３は、ステップＳ１０１において読出した温度に基づいて温度変化調整機能の停止中の温度変化速度Ｖ_tempを算出し、さらに温度変化速度に基づいて、第１の予測温度Ｔ_endを算出する。第１の予測温度Ｔ_endを算出すると、プロセスはステップＳ１０３に進む。

ステップＳ１０３では、制御部２３は、ステップＳ１０２において算出した第１の予測温度Ｔ_endが、許容範囲内であるか否かを判別する。許容範囲内であるときには、プロセスは、ステップＳ１０４からＳ１０９をスキップして、ステップＳ１１０に進む。許容範囲から外れるときには、プロセスはステップＳ１０４に進む。

ステップＳ１０４では、制御部２３は、記憶部２２から、空調機器１３の対象空間において検出し、かつ温度調整機能の停止状態と関連付けられていない温度を読出す。当該温度を読出すと、プロセスはステップＳ１０５に進む。

ステップＳ１０５では、制御部２３は、ステップＳ１０４において読出した温度に基づいて温度変化調整機能の実行中の温度変化速度を算出し、さらに温度変化速度に基づいて、第２の予測温度を算出する。第２の予測温度を算出すると、プロセスはステップＳ１０６に進む。

ステップＳ１０６では、制御部２３は、ステップＳ１０５において算出した第２の予測温度が、許容範囲内であるか否かを判別する。許容範囲内であるときには、プロセスは、ステップＳ１０７をスキップして、ステップＳ１０８に進む。許容範囲から外れるときには、プロセスはステップＳ１０７に進む。

ステップＳ１０７では、制御部２３は、ステップＳ１００において仮決定した対象時間中の空調機器１３の運転方針における運転強度を高めるように変更する。運転方針の変更後、プロセスはステップＳ１０８に進む。

ステップＳ１０８では、制御部２３は、対象時間の終期における対象空間の温度が許容範囲に入るように、対象時間の始期の前の運転強度を決定する。運転強度の決定後、プロセスはステップＳ１０９に進む。

ステップＳ１０９では、制御部２３は、ステップＳ１０８において決定した運転強度への変更時期か否かを判別する。変更時期でないときは、ステップＳ１０９を繰返し、変更時期に到達するまでの待機状態となる。変更時期であるときには、プロセスはステップＳ１１０に進む。

ステップＳ１１０では、制御部２３は、ステップＳ１０８で決定した運転強度への変更を空調機器１３に指示する。運転強度変更を指示すると、プロセスはステップＳ１１１に進む。

ステップＳ１１１では、制御部２３は、現在が対象時間であるか否かを判別する。対象時間でないときは、ステップＳ１１１を繰返し、対象時間に到達するまで待機状態となる。対象時間であるときは、プロセスはステップＳ１１２に進む。

ステップＳ１１２では、制御部２３は、ステップＳ１０７において運転方針を変更したときは変更後の運転方針により、ステップＳ１０７の運転方針の変更を行わなかったときはステップＳ１００において仮決定した運転方針で空調機器１３を制御するＤＲ制御の実行を空調機器１３に指示する。ＤＲ制御の指示後、プロセスはステップＳ１１３に進む。

ステップＳ１１３では、制御部２３は、現在が対象時間であるか否かを判別する。対象時間中であるときは、ステップＳ１１３を繰返し、対象時間が終了するまで待機状態となる。対象時間が終了すると、プロセスはステップＳ１１４に進む。

ステップＳ１１４では、制御部２３は、空調機器１３の運転強度を運転強度決定処理の開始前の運転強度に戻すように、空調機器１３に指示する。空調機器１３への指示後、運転強度決定処理を終了する。

以上のような構成の本実施形態のエネルギー管理方法によれば、抑制要求に対応した運転方針により運転した空調機器１３の、対象時間の終期の温度が許容範囲を外れるときに、対象時間の始期の前に空調機器１３の運転強度が高められる。したがって、電力使用を抑制しながら、対象時間の終期まで対象空間の環境の悪化を抑制可能である。

また、本実施形態のエネルギー管理方法によれば、対象時間の始期の前に空調機器１３の運転強度を高めても、対象時間の終期の温度が許容範囲を外れるときに仮決定した運転方針における運転強度を高めるので、対象時間の終期までの対象空間の環境の悪化をより抑制可能である。

また、本実施形態のエネルギー管理方法によれば、抑制要求に対して対象時間における運転方針の仮決定は、より階下またはより階上の空調機器１３から優先的に行われる。温度調整機能を停止させるときの温度変化は、冷房運転のときはより階上で、暖房運転のときはより階下で大きくなる。したがって、温度変化のより小さい階の空調機器１３から優先的に抑制要求に対する運転方針を行うので、電力使用を抑制しながら対象空間の環境の悪化をさらに抑制可能である。

また、本実施形態のエネルギー管理方法によれば、抑制要求を取得するときに、空調機器１３が設置される建物の出入口の少なくとも一部の開放を制限すべきと判別するので、出入口の開放による温度変化が低下し得る。

本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。

１０エネルギー管理システム
１１スマートメータ
１２分電盤
１３空調機器
１４負荷機器
１５エネルギー管理装置
１６表示部
１７系統
１８事業者サーバ
１９温度センサ
２０ネットワーク
２１送受信部（取得部）
２２記憶部
２３制御部

Claims

連続運転モードまたは断続運転モードで運転可能な少なくとも１つの空調機器により調整される対象空間における温度を記憶し、
前記少なくとも１つの空調機器を含む負荷機器の電力使用の抑制要求を、該抑制要求が要請される対象時間とともに取得し、
前記抑制要求を取得するときに、前記少なくとも１つの空調機器の、前記対象時間における運転方針を仮決定し、
前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の終期における前記対象空間の第１の予測温度を、記憶した前記温度に基づいて算出し、
前記第１の予測温度が予め定められる許容範囲を外れるときに、前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転強度を高める
ことを特徴とするエネルギー管理方法。
請求項１に記載のエネルギー管理方法であって、
前記空調機器は、断続的に運転を行う断続運転モードで運転可能であって、
前記第１の予測温度が前記予め定められる許容範囲を外れるとき、前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転時間間隔を縮めることにより前記空調機器の運転強度を高める
ことを特徴とするエネルギー管理方法
請求項１または２に記載のエネルギー管理方法であって、
前記対象時間の前記始期の前に前記空調機器の前記運転強度を高めて、かつ、前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の前記終期における前記対象空間の第２の予測温度を算出し、
前記第２の予測温度が前記許容範囲を外れるときに、前記仮決定した前記運転方針における前記空調機器の前記運転強度を高める
ことを特徴とするエネルギー管理方法。
請求項１から３のいずれか１項に記載のエネルギー管理方法であって、
前記対象時間における前記運転方針の前記仮決定は、複数の前記空調機器の中で、前記空調機器が冷房運転しているときはより階下に設置される空調機器から優先的に行われ、前記空調機器が暖房運転しているときはより階上に設置される空調機器から優先的に行われる
ことを特徴とするエネルギー管理方法。
請求項１から４のいずれか１項に記載のエネルギー管理方法であって、
前記抑制要求を取得するときに、前記空調機器が設置される建物の出入口の少なくとも一部の開放を制限すべきと判別する
ことを特徴とするエネルギー管理方法。
連続運転モードまたは断続運転モードで運転可能な少なくとも１つの空調機器により調整される対象空間における温度を取得して記憶する記憶部と、
前記少なくとも１つの空調機器を含む負荷機器の電力使用の抑制要求を、該抑制要求が要請される対象時間とともに取得する取得部と、
前記抑制要求を取得するときに前記少なくとも１つの空調機器の前記対象時間における運転方針を仮決定し、前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の終期における前記対象空間の第１の予測温度を少なくとも前記記憶部に記憶した温度に基づいて算出し、前記第１の予測温度が予め定められる許容範囲を外れるときに前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転強度を高める制御部とを備える
ことを特徴とするエネルギー管理装置。
連続運転モードまたは断続運転モードで運転可能な、対象空間の温度を調整する少なくとも１つの空調機器と、
前記対象空間の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサが検出した温度を記憶する記憶部と、前記少なくとも１つの空調機器を含む負荷機器の電力使用の抑制要求を、該抑制要求が要請される対象時間とともに取得する取得部と、前記抑制要求を取得するときに、前記少なくとも１つの空調機器の前記対象時間における運転方針を仮決定し、前記仮決定した前記運転方針で前記空調機器を運転させた場合の、前記対象時間の終期における前記対象空間の第１の予測温度を前記記憶部に記憶した温度に基づいて算出し、前記第１の予測温度が予め定められる許容範囲を外れるときに、前記対象時間の始期の前に前記空調機器の運転強度を高める制御部とを有するエネルギー管理装置とを備える
ことを特徴とするエネルギー管理システム。