JP3770186B2 - デマンド制御装置及びデマンド制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、デマンド制御装置及びそれに関連する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ユーザーが電力会社に支払う電気料金は、基本料金と従量料金の和である。このうち、基本料金は次の(1)式で計算される。
【0003】
即ち、契約電力の大小は、基本料金に影響する。この契約電力は、電力会社が通商産業大臣(現経済産業大臣)の認可を受けた電気供給約款に従って、実量値契約により決定されることが多い。この実量値契約は、各月の契約電力を、当月を含む過去1年の月毎の最大需要電力のうちで最も大きい値とするものである。尚、この最大需要電力は、ユーザーが使用した電力を所定の時限(=30分)毎に計算し、そのうち月間で最も大きい電力値が適用される。
【0004】
図6は実量値契約の概念を示す図である。当月である2001年7月の契約電力は、この当月(2001年7月)を含む過去1年の月毎の最大需要電力のうちで最も大きい値が適用され、(1)式により当月の基本料金が算出される。図6中では2000年8月において最大需要電力がQ1であり、その翌月から当月である2001年7月までの最大需要電力がQ1に満たない場合を例示している。
【0005】
図6の例ではQ1が2001年7月の基本料金を決定することになる。
【0006】
したがって、各月毎の最大需要電力を、過去1年間の最大需要電力の最大値内に抑制して平準化し、その月別の最大需要電力のバラツキを低減することが、電気料金を節約する上で有利である。
【0007】
このような事情により、例えば空気調和機などの電気機器においては、各月の最大需要電力の目標値(デマンド目標値)を定めておき、最大需要電力をデマンド目標値内に抑制するといったデマンド制御が行われることがある。
【0008】
デマンド目標値を設定する方法としては、デマンド目標値をその都度に手動で設定する方法(第1従来技術)、月替時において過去1年の月毎の最大需要電力の中の最大値を自動的にデマンド目標値として設定する方法(特公平8−12205号:第2従来技術)、及びこの第2従来技術に対して最大値を所定の比率倍したものをデマンド目標値としてこのデマンド目標値の決め方に幅を持たせる方法(特許2641310号:第3従来技術)、などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第1従来技術の方法では、デマンド目標値をその都度に手動で設定変更する煩わしさがあり、また、月毎の設定変更をし忘れた場合には、当月にとって不必要に大きなデマンド目標値が設定されたまま放置される事態も生じ得るため、必要以上に高い電気料金を払い過ぎることがあり得るという問題がある。
【0010】
この点、例えば第2従来技術の方法では、デマンド目標値の設定を月替時に自動的に実行するため、第1従来技術に比べて、煩わしさを解消できるとともに、設定変更を忘れるという事態を防止できる。
【0011】
そして、例えば第2従来技術では、デマンド制御が確実に行われ、当所のデマンド目標値を実績値が超える(デマンド目標値オーバー)ことがない場合には、月毎の最大のデマンド値を、月替わり毎に一ヶ月分のデマンドデータをサーチして検出する。したがって、図6の例では、2001年8月の1ヶ月間のデマンド目標値が、2001年7月末日の24時0分で月替わりになる時点で、2001年7月を含む過去1年間の最大需要電力の最大値であるQ1に設定される。最大需要電力の最大値を示す月から1年経過した以降は、その時点での過去1年の最大需要電力の最大値はそれまでのQ1よりも小さくなる可能性があるため、適切なデマンド目標値を設定でき、必要以上に高く電気料金を払う事態を防止できる。
【0012】
しかしながら、例えば空気調和機のデマンド制御においては、前年が冷夏であった場合、第2従来技術ではデマンド目標値が小さく設定され過ぎることになる。そして、過去12ヶ月分のデマンド値が得られるのは、月替わりのタイミングであり、一ヶ月間は変わらない。したがって、例えば第2従来技術の場合に、需要電力をデマンド目標値以下に抑制すべく制御したとしても、ユーザーが手動で強制的に需要電力を増大させたり、空気調和機の他の機関(例えば送風ファンの駆動等)の増強稼動等により、図7のように、当月内での最大需要電力の実績R1,R2が、当初のデマンド目標値Qを上回る可能性がある。
【0013】
この場合、最大需要電力がデマンド目標値を一切超えないように強制的に抑制制御を行う方法も考えられるが、デマンド制御において負荷の最大需要電力をデマンド目標値以下に完全に抑制すると、前年が冷夏である場合に、その前年の冷夏に基づいて当年も強制的に空気調和制御が行われるため、空気調和機の快適性が損なわれる。したがって、例えば第2従来技術において、図7のように、当所のデマンド目標値Qを実績値R1,R2が超える(デマンド目標値オーバー)ことを許容することも考えられる。
【0014】
しかしながら、当月内での需要電力の実績R1,R2が当初のデマンド目標値Qを上回わることを許容する場合、実績R1,R2が当初のデマンド目標値Qを上回わった以降において、そのデマンド目標値Qを上回った最大需要電力R1,R2に基づいて契約電力が決定されるにも拘わらず、少なくともその当月についてはデマンド目標値Qが変更されない。この場合、最大需要電力を元のデマンド目標値Q以下に抑制するという意味はなくなってしまうにも拘わらず、必要もなく最大需要電力を元のデマンド目標値R1,R2以下に抑制することを続けてしまい、最適な快適性を実現することができなくなってしまう。
【0015】
このことを避けるために、例えば第3従来技術において所定の比率を大きく設定することも考えられるが、この所定の比率を大きく設定し過ぎると、前年が冷夏でない場合、デマンド目標値が高すぎてしまい、デマンド制御の効果が得られないという問題がある。
【0016】
さらに、各月毎の最大需要電力を算出するためには、上述のように各月の1ヶ月分の時限毎(30分毎)の電力需要についてのデータを記憶する必要があり、1ヶ月を最大31日として、1日が30分の48倍であることから、31×48データ分のメモリが必要となる。そして、月最大値を12データ格納するメモリが必要となることから、データを保存するメモリ容量が多大になるという問題がある。
【0017】
そこで、この発明の課題は、小さなメモリ容量で、成り行きによって目標値が大きくなった以後に、電気料金の支払いに最適化したデマンド制御を行って、快適性悪化や品質低下を可及的に生じにくくすることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績が最初にデマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更するものである。
【0021】
請求項2に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更するものである。
【0022】
請求項3に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更するものである。
【0023】
請求項4に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が最初に前記デマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第1のモードと、前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第2のモードと、前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第3のモードと、のうちの2つ以上のモードを選択可能とされたものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のデマンド制御装置であって、前記デマンド目標値を設定するデマンド目標値設定手段(2)と、前記需要電力を算出するとともに、前記デマンド目標値設定手段で設定された前記デマンド目標値に基づいて前記需要電力を制御するデマンド制御手段(1)とを備える。そして前記デマンド目標値設定手段が、前記デマンド制御手段で算出された前記運用周期内の需要電力の最大値に応じて前記デマンド目標値を変更する。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のデマンド制御装置であって、前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力の最大値に等しく設定するものである。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のデマンド制御装置であって、前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記運用周期内の需要電力の大きさの順位が相対的に高い需要電力の値を前記デマンド目標値とするものである。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のデマンド制御装置であって、前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力に対して所定の比率倍を演算して設定するものである。
【0027】
請求項9に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績が最初にデマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する。
【0030】
請求項10に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する。
【0031】
請求項11に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する。
【0032】
請求項12に記載の発明は、所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が最初に前記デマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第1のモードと、前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第2のモードと、前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第3のモードと、のうちの2つ以上のモードを選択可能とされる。
請求項13に記載の発明は、請求項9乃至請求項12のいずれかに記載のデマンド制御方法であって、所定のデマンド目標値設定手段(2)により、前記デマンド目標値を設定する第1の工程と、所定のデマンド制御手段(1)により、前記需要電力を算出するとともに、前記デマンド目標値設定手段で設定された前記デマンド目標値に基づいて前記需要電力を制御する第2の工程とを備え、前記第1の工程において、前記デマンド目標値設定手段が、前記デマンド制御手段で算出された前記運用周期内の需要電力の最大値に応じて前記デマンド目標値を変更する。
【0033】
請求項14に記載の発明は、請求項9ないし請求項12のいずれかに記載のデマンド制御方法であって、前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力の最大値に等しく設定する。
【0034】
請求項15に記載の発明は、請求項9ないし請求項12のいずれかに記載のデマンド制御方法であって、前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記運用周期内の需要電力の大きさの順位が相対的に高い需要電力の値を前記デマンド目標値とする。
【0035】
請求項16に記載の発明は、請求項10ないし請求項13のいずれかに記載のデマンド制御方法であって、前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力に対して所定の比率倍を演算して設定する。
【0036】
【発明の実施の形態】
{原理}
<デマンド制御装置の基本構成>
図1はデマンド制御装置の基本構成を示すブロック図である。このデマンド制御装置は、空気調和機等の電気機器の電力制御を行うものであり、図1の如く、最大需要電力を制限する目的でデマンド目標値に基づいてデマンド制御を行うデマンド制御部(デマンド制御手段)1と、そのデマンド目標値を自動的に算出するデマンド目標電力自動算出部(デマンド目標値設定手段)2とを備える。ここでは、電力会社への電気料金の支払算定の基準となる運用周期が1ケ月単位であり、各月の月初めから月末までの1ケ月間の電気料金を、翌月の初日以降の所定の時期に支払うものとする。また、電気料金の基本料金は、上記した(1)式により算定され、この(1)式中の各月の契約電力が、当月を含む過去1年の月毎の最大需要電力のうちで最も大きい値によって決定されるものとする。最大需要電力は、ユーザーが使用した電力を所定の時限(=30分)毎に計算してそのうち月間で最も大きい電力値である。
【0037】
デマンド制御部1は、例えば30分の時限毎に、空気調和機等の負荷群16の消費電力がデマンド目標電力自動算出部2で算出されたデマンド目標値を超えないように制御する既存ものである。
【0038】
具体的に、このデマンド制御部1は、負荷群16において使用された使用電力量に比例するデマンドパルスをカウントして使用電力量を示す信号出力するパルスカウンタ11と、所定の時限(=30分)毎にそのうちの残り時間を演算して出力する残り時間演算部12と、パルスカウンタ11の出力と残り時間演算部12の出力とに基づいて所定の時限の終了時における電力を予測した予測電力を演算する予測電力演算部13と、予測電力演算部13での演算結果を受けてデマンド制御装置が負荷群16を駆動しようとしている需要電力(デマンド値)を算出しデマンド目標電力自動算出部2に送信するデマンド値算出部14と、デマンド目標電力自動算出部2から与えられたデマンド目標値を記憶する目標電力記憶部15と、目標電力記憶部15内のデマンド目標値及び予測電力演算部13で得られた需要電力に基づいて負荷群16についてデマンド制御を行う必要があるか否かを判定する制御要否判定部17と、制御要否判定部17での判定結果においてデマンド制御の必要があると判断された場合に、空気調和機等の負荷群16のデマンド制御を行う負荷制御部18とを備える。
【0039】
デマンド目標電力自動算出部2は、デマンド制御部1のデマンド値算出部14から与えられた需要電力(デマンド値)が当月の最大需要電力(即ち、運用周期内の需要電力の最大値)であるか否かを判断する最大デマンド判定部21と、この最大デマンド判定部21で判定された結果を記憶する当月最大デマンド記憶部22と、過去1年間の月毎の最大需要電力を記憶する月最大デマンド記憶部23と、当月最大デマンド記憶部22及び月最大デマンド記憶部23内のデータに基づいて当月のデマンド目標値を判定し出力する最大デマンド出力部24とを備える。
【0040】
そして、月最大デマンド記憶部23には、当該月最大デマンド記憶部23に記憶されたデータを表示するための月最大デマンド表示部25が接続されている。
【0041】
ここで、デマンド制御部1の予測電力演算部13、デマンド値算出部14及び制御要否判定部17と、デマンド目標電力自動算出部2の最大デマンド判定部21及び最大デマンド出力部24とは、例えばROM、RAM及びCPUを備えたマイクロコンピュータが使用され、ROM等内に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する機能要素として実現される。これらのデマンド制御部1及びデマンド目標電力自動算出部2の各部における詳細な動作は後述する。
【0042】
<デマンド制御装置の動作>
上記のデマンド制御装置の動作を図2のフローチャートに沿って説明する。
【0043】
尚、月替わりのあった当月の初日の開始時期(0時0分)においては、デマンド目標電力自動算出部2の当月最大デマンド記憶部22には、その時点を含む過去1年間の最大需要電力の最大値(図6中のQ1参照)が当月最大需要電力(即ち、運用周期内の需要電力の最大値)として格納されていることを前提とする。
【0044】
まず、デマンド制御装置の動作は、デマンド制御部1のパルスカウンタ11から与えられた使用電力量の情報に基づき、予測電力演算部13は、所定の時限の終了時における予測電力を演算する。そして、デマンド値算出部14は、予測電力演算部13での演算結果を受けて、デマンド制御装置が実現しようとしている需要電力(デマンド値)を算出し、デマンド目標電力自動算出部2に送信する。そして、図2中のステップS01において、デマンド目標電力自動算出部2の最大デマンド判定部21は、デマンド制御部1のデマンド値算出部14から与えられた需要電力(デマンド値)を取得する。
【0045】
そして、次のステップS02において、最大デマンド判定部21は、当月最大デマンド記憶部22内に格納された当月の最大需要電力を読み取り、この読み取った当月の最大需要電力に対して、デマンド制御部1のデマンド値算出部14から与えられた需要電力(デマンド値)とを比較し、与えられた需要電力(デマンド値)が当月最大デマンド記憶部22から読み取った当月の最大需要電力以上であるか否か、即ち、与えられたデマンド値が新たな当月の最大需要電力であるか否かを判断する。
【0046】
そして、デマンド制御部1から与えられたデマンド値が当月最大デマンド記憶部22内に記憶された当月の最大需要電力により大きいと判断した場合には、次のステップS03に進み、デマンド制御部1から与えられたデマンド値を新たな当月の最大需要電力として当月最大デマンド記憶部22内に置き換えて記憶する。この動作は、例えば図3において、当月最大デマンド記憶部22内に記憶された当月の最大需要電力Qaよりも、デマンド制御部1から与えられたデマンド値Qbが大きい場合に、Qaに変えてQbを新たな当月の最大需要電力として当月最大デマンド記憶部22内に置き換えて記憶することに相当する。その後、ステップS04に進む。
【0047】
ただし、上記ステップS02において、デマンド制御部1から与えられた需要電力(デマンド値)が当月最大デマンド記憶部22内に記憶された当月の最大需要電力未満であると判断した場合には、当月最大デマンド記憶部22内のデータを変更する必要がないため、ステップS03を省略して次のステップS04に進む。
【0048】
ステップS04では、現時点が、月替わりかどうか、即ち当月の初日の開始時期(0時0分)であるかどうかを判断する。そして、現時点が、月替わりであると判断した場合は、ステップS05に進み、その時点での当月の最大需要電力を月最大需要電力の当月分のデータとして、月最大デマンド記憶部23内のデータ(月最大需要電力)を更新的に格納する。また、当月を含む1年間(即ち、12ケ月前以降)のデータしか必要でないことから、月最大デマンド記憶部23内の月毎のデータのうち、当月から起算して13ケ月前の情報を消去する。
【0049】
ただし、上記ステップS04において、現時点が月替わりでないと判断した場合は、ステップS05を省略して次のステップS06に進む。
【0050】
ステップS06では、その時点での当月の最大需要電力と過去12ケ月の月最大需要電力との中の最大値を、当月のデマンド目標値として、月最大デマンド表示部25に表示するとともに、最大デマンド出力部24からデマンド制御部1に出力する。
【0051】
このようにして、デマンド目標電力自動算出部2からデマンド目標値が与えられると、デマンド制御部1では、まずデマンド目標値を目標電力記憶部15に記憶する。そして、制御要否判定部17において、予測電力演算部13で演算された需要電力(デマンド値)と、目標電力記憶部13に記憶されたデマンド目標値とを比較し、需要電力(デマンド値)がデマンド目標値を超えて大きい場合に、負荷制御部18を通じて、空気調和機等の負荷群16のデマンド制御を実行する(ステップS07)。併せて、ステップS01に戻り、残り時間演算部12での時限(=30分)の計測に基づいて、この時限毎にステップS01〜ステップS07の処理が実行される。そうすると、図3において、当月最大デマンド記憶部22内に記憶された当月の最大需要電力が、Qa→Qb→Qcと変遷することになる。
【0052】
以上のように、当月のデマンド目標値が、当月の需要電力の実績に従ってダイナミックに変化するので、例えば前年が冷夏であった場合、実績がデマンド目標値を上回った結果、最大需要電力を元のデマンド目標値以下に抑制するという意味はなくなってしまった場合に、第2従来技術のように必要もなく最大需要電力を元のデマンド目標値以下に抑制することを続けることを防止でき、電力会社に支払う電気料金に見合った最適な快適性を実現することができる。したがって、第2従来技術に比べて快適性悪化及び品質低下が生じにくくなる。勿論、第1従来技術のようにマニュアルで目標値を変える場合に比べて、ユーザーの判断にゆだねられることがなく、設定管理に個人差がでることを防止でき、ユーザー(担当者)が変わった時にも問題なく確実にデマンド目標値の変更ができる。
【0053】
また、前年が冷夏でない場合には、デマンド目標値に従って最適なデマンド制御を行うことができるので、例えば第3従来技術のように、デマンド目標値が高すぎてしまってデマンド制御の効果が得られない事態を防止できる。
【0054】
さらに、各月毎の最大需要電力を算出するためには、12ヶ月分の最大需要電力を月最大デマンド記憶部23に記憶しておけば、あとは当月の最大需要電力のデータのみを当月最大デマンド記憶部22に記憶するだけでよいので、1ヶ月間の全日の需要電力を30分ごとに全て記憶していた第2従来技術に比べて、記憶すべきデータ数が減少し、メモリ容量を節約できる利点がある。
【0055】
{第1の実施の形態}
図4はこの発明の第1の実施の形態に係るデマンド制御装置において、当月内でデマンド目標値オーバーがあった場合の需要電力とデマンド目標値との関係を示す図である。
【0056】
この実施の形態のデマンド制御装置の基本構成は、図1に示したものと同一である。ただし、デマンド目標電力自動算出部2のデマンド判定部21(図1)において、上述のように需要電力の実績に従ってデマンド目標値の修正を行う場合に、このデマンド目標値が高くなり易くなるという不利を考慮し、一度、デマンド目標値オーバーが生じてデマンド目標値が図4中の符号QaからQbに増大した場合に、2回目以降はデマンド目標値Qbをそれ以上増大しないようにする。
【0057】
この場合、デマンド目標電力自動算出部2のデマンド判定部21は、当月内でそのデマンド目標値Qa,Qbを変更した回数を示すフラグを、フラッシュROM等の書き換え可能なROM(図示省略)内に記憶するようにする。このフラグは、月替わりのタイミングでゼロ値に初期化される。そして当月の需要電力に従ってデマンド目標値Qa,Qbを変更しようとする際に、当月内でそのデマンド目標値Qa,Qbを変更した回数を示すフラグを事前に読みに行き、そのフラグの値がゼロ値(即ち、当月におけるデマンド目標値の変更回数が0回)である場合には、当月の需要電力に従ってデマンド目標値QaをQbに変更するとともに、フラグの値をインクリメント、即ち値に数「+1」を加算する。一方、フラグの値が1である場合(即ち、当月においてデマンド目標値が既に1回変更されている場合)には、デマンド目標値Qbを変更しない。この際、フラグの値も修正されない。
【0058】
このように、当月においてデマンド目標値の変更を1回に限ることで、デマンド目標値が高くなり易くなるという欠点を解消することができる。
【0059】
{第2の実施の形態}
図5はこの発明の第2の実施の形態に係るデマンド制御装置において、当月内でデマンド目標値オーバーがあった場合の需要電力とデマンド目標値との関係を示す図である。
【0060】
この実施の形態のデマンド制御装置の基本構成も、図1に示したものと同一である。ただし、デマンド目標電力自動算出部2のデマンド判定部21(図1)において、上述のように需要電力の実績に従ってデマンド目標値の修正を行う場合に、このデマンド目標値が高くなり易くなるという不利を考慮し、2回目以降のデマンド目標値の変更を行うか否かの判断基準として、デマンド目標値オーバーが所定の複数回(N回)以上となった場合に限りデマンド目標値を増大する。
【0061】
具体的に、図5では、第1のタイミングt1で1回目のデマンド目標値オーバーが発生し、これに従ってデマンド目標値をt1でデマンド目標値QaをQbに修正した後、デマンド目標値オーバーがタイミングt2,t3で発生している。この場合、N=2回となったときに、そのときの需要電力のピーク値を、新たなデマンド目標値Qcに設定して、このデマンド目標値を増大変更している。
【0062】
この場合、デマンド目標電力自動算出部2のデマンド判定部21は、当月における回数のデータ(オーバー回数データ)をフラッシュROM等の書き換え可能なROM(図示省略)内に記憶するようになっており、当月内でデマンド目標値オーバーがあった都度に、そのオーバー回数データをインクリメントする。そして、そのオーバー回数データと、予めROM(図示省略)に記憶した回数の値Nとを比較し、これらが等しい場合に、デマンド目標値を、その時点の需要電力の値に変更する。そして、この際、オーバー回数データをゼロ値に初期化する。これは、次に再びN回のデマンド目標値オーバーがあった時点で、さらにデマンド目標値を変更するためである。このようにして、N回のデマンド目標値オーバーがある都度に、デマンド目標値がその時点の需要電力の値に繰り返し変更される。
【0063】
このように、当月においてデマンド目標値の変更を、デマンド目標値オーバーが所定の複数回Nだけ発生するのを待ってから実行するので、デマンド目標値の変更をある程度抑制することができ、このデマンド目標値が高くなり易くなるという欠点を緩和することができる。
【0064】
{第3の実施の形態}
この実施の形態のデマンド制御装置の基本構成も、図1に示したものと同一である。ただし、デマンド目標電力自動算出部2のデマンド判定部21(図1)において、上述のように需要電力の実績においてデマンド目標値オーバーがあったことに起因してデマンド目標値の修正を行う場合に、2回目以降のデマンド目標値の修正においては、不快となる程度が一定のレベルを超えた時に限定する。
【0065】
ここで、不快となる程度の尺度としては、例えば室温28℃を超えるなどの所定の基準を満たすことにより不快であると判定された時間が、一定の基準時間だけ継続することを条件としたり、複数の所定のデマンド制御レベルがある場合に、よりきついデマンド制御レベルが出現する時間または頻度が、予め設定された所定の範囲に該当する場合、あるいは、これらの組合せなどがある。これらの条件判断は、デマンド目標電力自動算出部2のデマンド判定部21によって実行される。
【0066】
このように、当月におけるデマンド目標値の変更を、不快となる程度が一定のレベルを超えた時に限定して実行するので、デマンド目標値の変更をある程度抑制しながら、不快な環境を緩和することができ、このデマンド目標値が高くなり易くなるという欠点を、不快な環境といった実情に応じて緩和することができる。
【0067】
{第4の実施の形態}
上記した第1の実施の形態では、当月においてデマンド目標値の変更を1回に限り、第2の実施の形態では、当月においてデマンド目標値の変更を、デマンド目標値オーバーが所定の複数回Nだけ発生するのを待ってから実行し、第3の実施の形態では、当月におけるデマンド目標値の変更を、不快となる程度が一定のレベルを超えた時に限定して実行していたが、これらを、例えば所定のボタン操作等のユーザーによる恣意的操作により選択可能としてもよい。
【0068】
このように、ユーザーにより恣意的に条件を選択できるので、デマンド目標値を維持するという要求と快適性、品質のバランスを最適化することができる。
【0069】
尚、上記説明では電気機器として空気調和機を例に挙げて説明したが、電気機器として空気調和機に限るものではない。
【0070】
また、上記の説明では、デマンド目標値を運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、デマンド目標値を運用周期内の需要電力の最大値に等しく設定していたが、運用周期内の需要電力の大きさの順位が相対的に高い需要電力の値をデマンド目標値としたり、あるいは、デマンド目標値を運用周期内の需要電力に対して所定の比率倍を演算して設定してもよい。
【0071】
【発明の効果】
この発明によれば、電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績がデマンド目標値を越えた時点で、当該デマンド目標値を、運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更するので、例えば前年が冷夏であった場合、実績がデマンド目標値を上回った場合で、最大需要電力を元のデマンド目標値以下に抑制するという意味はなくなってしまった場合に、必要もなく最大需要電力を元のデマンド目標値以下に抑制することを続けることを防止でき、電力会社に支払う電気料金に見合った最適な快適性を実現することができる。したがって、快適性悪化及び品質低下が生じにくくなる。また、前年が冷夏でない場合には、デマンド目標値に従って最適なデマンド制御を行うことができるので、デマンド目標値が高すぎてしまってデマンド制御の効果が得られない事態を防止できる。そして、マニュアルで目標値を変える場合に比べて、ユーザーの判断にゆだねられることがなく、設定管理に個人差がでることを防止でき、ユーザー(担当者)が変わった時にも問題なく確実にデマンド目標値の変更ができる。
【0072】
また、各月毎の最大需要電力を算出するためには、12ヶ月分の最大需要電力を記憶しておけば、あとは当月の最大需要電力のデータのみを当月最大デマンド記憶部に記憶するだけでよいので、1ヶ月間の全日の需要電力を30分毎に全て記憶していた第2従来技術に比べて、記憶すべきデータ数が減少し、メモリ容量を節約できる利点がある。
【0073】
請求項1及び請求項9に記載の発明によれば、電気機器の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績が最初にデマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更するので、当月においてデマンド目標値の変更を1回に限ることができ、デマンド目標値が高くなり易くなるという欠点を解消することができる。
【0074】
請求項2及び請求項10に記載の発明によれば、当月においてデマンド目標値の変更を、デマンド目標値オーバーが所定の複数回Nだけ発生するのを待ってから実行するので、デマンド目標値の変更をある程度抑制することができ、このデマンド目標値が高くなり易くなるという欠点を緩和することができる。
【0075】
請求項3及び請求項11に記載の発明によれば、電気機器の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績がデマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更するので、デマンド目標値の変更をある程度抑制しながら、不快な環境を緩和することができ、このデマンド目標値が高くなり易くなるという欠点を、不快な環境といった実情に応じて緩和することができる。
【0076】
請求項4及び請求項12に記載の発明によれば、ユーザーにより恣意的に条件を選択できるので、デマンド目標値を維持するという要求と快適性、品質のバランスを最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のデマンド制御装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】この発明のデマンド制御装置の基本的な動作を示すフローチャートである。
【図3】需要電力の変化に基づいてデマンド目標値が変更された様子を示す図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態に係るデマンド制御装置によって、需要電力の変化に基づいてデマンド目標値を変更された様子を示す図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態に係るデマンド制御装置によって、需要電力の変化に基づいてデマンド目標値を変更された様子を示す図である。
【図6】実量値契約の概念を示す図である。
【図7】当月内での最大需要電力の実績が、当初のデマンド目標値を上回った状態を示す図である。
【符号の説明】
1 デマンド制御部
2 デマンド目標電力自動算出部
Claims (16)
- 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績が最初に前記デマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更することを特徴とするデマンド制御装置。 - 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更することを特徴とするデマンド制御装置。 - 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績がデマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更することを特徴とするデマンド制御装置。 - 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御装置であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が最初に前記デマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第1のモードと、
前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第2のモードと、
前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第3のモードと、
のうちの2つ以上のモードを選択可能とされたことを特徴とするデマンド制御装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のデマンド制御装置であって、
前記デマンド目標値を設定するデマンド目標値設定手段(2)と、
前記需要電力を算出するとともに、前記デマンド目標値設定手段で設定された前記デマンド目標値に基づいて前記需要電力を制御するデマンド制御手段(1)と
を備え、
前記デマンド目標値設定手段が、前記デマンド制御手段で算出された前記運用周期内の需要電力の最大値に応じて前記デマンド目標値を変更することを特徴とするデマンド制御装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載のデマンド制御装置であって、
前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力の最大値に等しく設定することを特徴とするデマンド制御装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載のデマンド制御装置であって、
前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記運用周期内の需要電力の大きさの順位が相対的に高い需要電力の値を前記デマンド目標値とすることを特徴とするデマンド制御装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載のデマンド制御装置であって、
前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力に対して所定の比率倍を演算して設定することを特徴とするデマンド制御装置。 - 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績が最初に前記デマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更することを特徴とするデマンド制御方法。 - 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更することを特徴とするデマンド制御方法。 - 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、需要電力の実績がデマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更することを特徴とするデマンド制御方法。 - 所定の電気機器の需要電力を予め記憶されたデマンド目標値に対して制御するデマンド制御方法であって、
前記電気機器の電気料金の支払算定の基準となる運用周期の間に、前記需要電力の実績が最初に前記デマンド目標値を越えた時点に限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第1のモードと、
前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた回数が所定の値以上となったときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第2のモードと、
前記運用周期の間に、前記需要電力の実績が前記デマンド目標値を越えた場合に、不快となる程度が一定のレベルを越えたことを意味する所定の条件を満たしたときに限り、当該デマンド目標値を、前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する第3のモードと、
のうちの2つ以上のモードを選択可能とされたことを特徴とするデマンド制御方法。 - 請求項9乃至請求項12のいずれか一つに記載のデマンド制御方法であって、
所定のデマンド目標値設定手段(2)により、前記デマンド目標値を設定する第1の工程と、
所定のデマンド制御手段(1)により、前記需要電力を算出するとともに、前記デマンド目標値設定手段で設定された前記デマンド目標値に基づいて前記需要電力を制御する第2の工程とを備え、
前記第1の工程において、前記デマンド目標値設定手段が、前記デマンド制御手段で算出された前記運用周期内の需要電力の最大値に応じて前記デマンド目標値を変更することを特徴とするデマンド制御方法。 - 請求項9ないし請求項12のいずれか一つに記載のデマンド制御方法であって、
前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力の最大値に等しく設定することを特徴とするデマンド制御方法。 - 請求項9ないし請求項12のいずれか一つに記載のデマンド制御方法であって、
前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記運用周期内の需要電力の大きさの順位が相対的に高い需要電力の値を前記デマンド目標値とすることを特徴とするデマンド制御方法。 - 請求項9ないし請求項12のいずれか一つに記載のデマンド制御方法であって、
前記デマンド目標値を前記運用周期内で当該デマンド目標値を超えた需要電力に応じて変更する際、前記デマンド目標値を前記運用周期内の需要電力に対して所定の比率倍を演算して設定することを特徴とするデマンド制御方法。
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