JP6420688B2 - 電力制御機器、電力制御機器の制御方法、及び電力制御システム - Google Patents

電力制御機器、電力制御機器の制御方法、及び電力制御システム Download PDF

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Description

本発明は、デマンドレスポンス制御に係る電力制御機器、電力制御機器の制御方法、及び電力制御システムに関する。
従来、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店において、商品を冷却して陳列する冷機設備や商品を加温して陳列する加温設備などの恒温設備が用いられている。このような恒温設備は、恒温設備内部の商品陳列スペースの温度を制御するため、該恒温設備が設置されている場所の温度により影響を受ける。例えば、冷機設備について考えると、該冷機設備の設置場所の温度が低いほど、該冷機設備の制御のために消費する電力は少なくなる。逆に、加温設備について考えると、該加温設備の設置場所の温度が高いほど、該加温設備の制御のために消費する電力は少なくなる。
このように、恒温設備と該恒温設備の設置場所の温度との関係に着目して、恒温設備と該恒温設備の設置場所の温度を制御する空調設備とを総合して制御することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
一方、電力需要のピークシフト等を目的として、消費電力削減目標として需要家施設毎にデマンドレスポンス(以下、DRともいう)が設定され、DRに従い消費電力削減を達成した需要家に対してインセンティブが支払われる仕組みが考えられている。需要家は、DRに従って消費電力を削減するために、使用している機器の電源を切ったり、出力を低くしたりする必要がある。このようなDRに従うための制御を行うために、例えば、特許文献2に示されているような構成が考えられ始めている。
特開2006−23069号公報 特開2014−115878号公報
しかしながら、需要家がDRに従って消費電力を削減するために、冷機設備や加温設備のような恒温設備の電源を切ったり出力を低くしたりすることは、該恒温設備内に陳列している食料品などの商品に悪影響を及ぼす可能性があるので難しい。
また、DRに従って消費電力を削減するために、空調設備を停止したり、出力を低くしたりする場合、恒温設備の設置場所の温度が変動し、恒温設備の消費電力に影響を及ぼす。この場合、DRに従って消費電力削減を達成するためには、恒温設備と空調設備とを総合して制御する必要がある。このように、恒温設備と空調設備とが併存する空間をDRの対象とする場合を考慮した制御が求められる。
そこで本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、恒温設備と空調設備とが併存する空間を対象としたデマンドレスポンスに従って消費電力削減を達成することができる電力制御機器、電力制御機器の制御方法、及び電力制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御機器は、
系統電力を供給するネットワーク側からの、需要家施設における電力需要を所定量削減する期間を指示するデマンドレスポンス期間に基づいて、所定の空間の温度を制御する空調設備と、前記所定の空間に配置される恒温設備とを含み、前記系統電力を消費する電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器であって、
前記制御部は、
前記電力負荷における前記デマンドレスポンス期間の負荷消費電力削減量が最大となるようにデマンドレスポンス期間内空調稼働時間を決定し、
前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を前記デマンドレスポンス期間内の各デマンド時限に配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定し、
前記デマンド時限内空調稼働時間に基づいて前記空調設備を制御する。
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御方法は、
系統電力を供給するネットワーク側からの、需要家施設における電力需要を所定量削減する期間を指示するデマンドレスポンス期間に基づいて、所定の空間の温度を制御する空調設備と、前記所定の空間に配置される恒温設備とを含み、前記系統電力を消費する電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器の電力制御方法であって、
前記制御部が、
前記デマンドレスポンス期間を取得するステップと、
前記電力負荷における前記デマンドレスポンス期間内の負荷消費電力削減量が最大となるようにデマンドレスポンス期間内空調稼働時間を決定するステップと、
前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を前記デマンドレスポンス期間内の各デマンド時限に配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定するステップと、
前記デマンド時限内空調稼働時間に基づいて前記空調設備を制御するステップと
を含む。
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御システムは、
所定の空間の温度を制御する空調設備と、前記所定の空間に配置される恒温設備とを含み、系統電力を消費する電力負荷と、
前記系統電力を供給するネットワーク側からの、需要家施設における電力需要を所定量削減する期間を指示するデマンドレスポンス期間に基づいて前記電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器と、
を含む電力制御システムであって、
前記制御部は、
前記電力負荷における前記デマンドレスポンス期間の負荷消費電力削減量が最大となるようにデマンドレスポンス期間内空調稼働時間を決定し、
前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を前記デマンドレスポンス期間内の各デマンド時限に配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定し、
前記デマンド時限内空調稼働時間に基づいて前記空調設備を制御する。
本発明によれば、恒温設備と空調設備とが併存する空間を対象としたデマンドレスポンスに従って消費電力削減を達成することができる。
本発明の一実施形態に係る電力制御システムの構成図である。 本実施形態に係る電力制御システムの制御対象となる売り場のモデルである。 本実施形態に係る電力制御機器が、DRに基づいて空調設備の制御内容を決定する手順を示すフローチャートである。 DR室温差とDR時間内空調稼働時間との関係の一例を示すテーブルである。 DR期間内に空調設備を完全に停止した場合における、負荷消費電力と室温との推移を示すグラフである。 DR期間内の各デマンド時限にDR期間内空調稼働時間を配分して空調設備を制御した場合における、負荷消費電力と室温との推移を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る電力制御システムの構成図を図1に示す。本実施形態に係る電力制御システム1は、電力制御機器2と、電力負荷3とを含む。電力制御機器2は、ゲートウェイ4を介して電力負荷3に接続される。また、電力制御機器2は、系統電力を供給する電力事業者(ネットワーク側)のサーバ5と接続される。
電力事業者は、系統電力を安定して供給するために、電力需要のピークシフト等を目的として、消費電力削減目標として需要家施設毎にDRを設定する。DRを設定する電力事業者は、好ましくは、電力会社、又は、特定規模電気事業者(PPS)である。
電力制御機器2は、制御部21を備える。電力制御機器2は、例えば、EMS(Energy Management System)として機能するサーバであるがこれに限られない。本実施形態においては、電力制御機器2はEMS2であるものとして説明する。
制御部21は、サーバ5から、DRを受信する。また、制御部21は、ゲートウェイ4から、ゲートウェイ4が接続されている電力負荷3が設定されている店舗の温湿度情報や電力負荷3の電力消費量を受信する。また、制御部21は、DR、店舗の温湿度情報、又は電力負荷3の電力消費量などに基づいて、電力負荷3の空調設備31に対する制御内容を決定する。そして、制御部21は、該制御内容に応じた指示をゲートウェイ4に送信する。
電力負荷3は、空調設備31と、恒温設備32とを備え、例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗に設けられる。電力負荷3は、系統電力の供給を受け、系統電力を消費する。
空調設備31は、所定の空間、例えばスーパーマーケットの店舗の売り場の温度及び湿度を制御する。
恒温設備32は、所定の空間、例えば売り場に設置され、商品の温度を保って陳列するための設備である。好ましくは、恒温設備32は、商品を冷たい状態で陳列する冷機設備32aを含む。また好ましくは、恒温設備32は、商品を温かい状態で陳列する加温設備32bを含む。本実施形態においては、恒温設備32は冷機設備32aであるものとして説明する。
ゲートウェイ4は、電力負荷3が設けられている店舗に設置される。ゲートウェイ4は、EMS2から空調設備31に対する制御内容に応じた指示を受信し、該指示に従って空調設備31を制御する。また、ゲートウェイ4は、電力負荷3から店舗の温湿度情報や電力負荷3における電力消費量を受信し、EMS2へ送信する。
本実施形態に係る電力制御システムにおいて、電力負荷3とゲートウェイ4とは一組で店舗に設置される。図1には電力制御システム1を示す破線の枠外に2つの電力負荷3とゲートウェイ4との組を図示しているが、好ましくは、これらの電力負荷3とゲートウェイ4との組は、電力制御システム1に含まれる。すなわち、好ましくは、EMS2の制御部21は、電力負荷3とゲートウェイ4の複数の組に対して制御に係る指示を送信しうる。また好ましくは、EMS2は、ゲートウェイ4を必要とせずに電力負荷3を直接制御しうる。
サーバ5は、ADR(Automated Demand Response)システムを含み、該システムは、EMS2に対して、DRを送信する。ADRシステムは、DRを受信したEMS2が、DRに従って消費電力を削減するように、EMS2の制御対象となっている機器を自動的に制御するものである。以下、EMS2が、DRに従って機器を制御することを、DR制御という。
なお、EMS2は、電力負荷3が設けられている店舗に設けられてもよいし、店舗とは異なる場所に設けられて通信回線で店舗と接続されてもよい。本実施形態において、EMS2は、店舗と異なる場所に設けられるものとする。
次に、本実施形態に係る電力制御システムによる具体的な制御動作を説明する。制御動作の対象となる店舗モデルとして、図2に示すような、スーパーマーケットの売り場を考える。売り場には、5台の冷機設備32aと、4台の空調設備31とが設けられている。売り場は、床、天井、及び壁に囲まれた所定の空間であり、出入り口があり、売り場の温湿度は外部の温湿度の影響を受ける。また、売り場の環境は、日照などの外乱の影響も受ける。
まず、EMS2の制御部21は、サーバ5からDRを受信する。DRは、電力事業者からの、電力需要を所定量削減する期間を指示するDR期間を含む。通常、電力事業者と需要家とがDRに係る契約をする場合、削減可能な電力需要(電力需要削減量)を予め取り決めておき、電力事業者が需要家施設に対してDRを送信する場合には、電力需要を削減する期間のみを送信する。ただし、これに限られず、DRは電力需要削減量の要求を含んでもよい。需要家がDRに係る契約を履行するためには、DRに従って電力需要削減量以上、DR期間の負荷消費電力を削減しなければならない。
ここで、DR期間について理解を容易にするために、大口需要家施設の電気料金の決定方法について説明する。電力会社は、電力需要のピークカットの観点から、平均使用電力の最大値に応じて電気料金が上がるような料金体系をとる。そこで、通常、高圧や特別高圧で電気を受ける大口需要家施設は、デマンド計と呼ばれる電力量計で電気の使用量を計測される。デマンド計は、30分間の電気の使用量を計測し、平均使用電力を算出し、該平均使用電力の最大値を記憶する。そして、1ヶ月の中で最大の30分デマンド値を、その月の最大需要電力(最大デマンド値)と呼ぶ。そして、その月の最大デマンド値、あるいは過去1年の間における最大デマンド値が電気の基本料金の計算に使用されることとなる。つまり、1ヶ月あるいは1年間のうち、一度でも大きなデマンド値が生じると、翌月あるいは翌1年間にわたり、そのデマンド値を用いた基本料金が適用されることとなる。
平均使用電力を算出する単位時間はデマンド時限と呼ばれ、日本では30分間と定められているが、国によって異なり、例えば、アメリカでは60分間、ドイツでは15分間と定められている。
DRは、電力需要のピークカット、ピークシフトを目的とする施策である。そこで、DR期間はデマンド時限を最小単位として決められる。通常、DR期間はデマンド時限の倍数とされ、日本の場合、30分間、60分間(1時間)、120分間(2時間)、180分間(3時間)などとされるが、これらに限られない。
続いて、制御部21は、DR期間の空調設備31の消費電力を削減するように、空調設備31の制御内容を決定し、該制御内容に応じた指示をゲートウェイ4に送信する。ゲートウェイ4は、該指示に従って空調設備31を制御する。これにより、DR期間の空調設備31の消費電力を削減しつつ、売り場の温度(以下、室温)の上昇はある一定以下に抑えられる。室温上昇がある一定以下に抑えられることにより、冷機設備32aの消費電力の増加が抑えられる。制御部21は、空調設備31の消費電力削減量と、冷機設備32aの消費電力増加量とから、電力負荷3全体としての消費電力の削減量を示す負荷消費電力削減量を計算する。制御部21は、DR期間の負荷消費電力削減量がDRに係る契約に定められた電力需要削減量を上回るように制御する。なお、DR期間に削減された電力需要は、DR期間後にシフトされる。
ここで、EMS2の制御部21が、DRに基づいて空調設備31の制御内容を決定する手順を、図3に示すフローチャートを参照しながら更に詳しく説明する。
まず、制御部21は、サーバ5からDRを受信する(S301)。好ましくは、制御部21は、サーバ5からの受信に限られず、他の方法でDRを取得しうる。例えば、EMS2がさらに記憶部を備える場合、制御部21は、該記憶部に格納されたDRに係る情報を読み取るなどすることによりDRを取得しうる。
続いて、制御部21は、DR室温差の制御目標値を決定するために、DR室温差をいくつか仮定し、仮定したDR室温差ごとに、DR室温差に対応する空調稼働時間を計算する(S302)。例えば、DR室温差が0[K]であるようにするには、DR期間内に空調設備31を稼働し続けなければならないので、DR室温差に対応する空調稼働時間はDR期間の長さと等しくなる。DR室温差を0.1[K]と仮定して、空調設備31の稼働をシミュレートすることにより、DR室温差0.1[K]に対応する空調稼働時間が計算される。さらに、DR室温差を0.2,0.3[K]と仮定して、DR室温差0.2,0.3[K]に対応する空調稼働時間がそれぞれ計算される。このような計算によって、DR室温差とDR室温差に対応する空調稼働時間との関係をテーブル形式で表すことができる。図4は、DR室温差とDR室温差に対応する空調稼働時間との関係の一例を示すテーブルである。左から1番目の列がDR室温差ΔT_in[K]であり、左から2番目の列がDR室温差に対応する空調稼働時間Δt_on[分]である。左から3番目の列はDR室温差に対応する空調停止時間Δt_off[分]であるが、これは、DR期間とDR室温差に対応する空調稼働時間との差である。言い換えれば、Δt_onとΔt_offとの和は、DR期間に等しい。
続いて、制御部21は、仮定したDR室温差ごとに対応するDR室温差に対応する空調稼働時間Δt_onからDR期間の空調設備31の消費電力を計算し、DR制御をしない場合の空調設備31の消費電力との差を計算して、空調設備31の消費電力削減量ΔE_acを求める(S303)。なお、DR制御をしない場合とは、すなわち、DR期間内に空調設備31を稼働し続けた場合のことであり、DR室温差が0[K]である場合である。計算されたΔE_acは、計算時に仮定したDR室温差に関連付けられる。図4のテーブルにおいて、テーブルの左から4番目の列がΔE_acに対応している。
続いて、制御部21は、仮定したDR室温差ごとに、冷機設備32aの消費電力増加量ΔE_refを計算する(S304)。計算されたΔE_refは、計算時に仮定したDR室温差に関連付けられる。図4のテーブルにおいて、テーブルの左から5番目の列がΔE_refに対応している。
続いて、制御部21は、空調設備31の消費電力削減量ΔE_acと冷機設備32aの消費電力増加量ΔE_refとの差をとって、負荷消費電力削減量ΔE_loadを計算する。計算されたΔE_loadは、計算時に仮定したDR室温差に関連付けられる。図4のテーブルにおいて、テーブルの左から6番目の列がΔE_loadに対応している。
そして、制御部21は、負荷消費電力削減量が最大となるDR室温差をDR室温差の制御目標値と決定する(S305)。図4の例によれば、まず、制御部21は、負荷消費電力削減量ΔE_loadの値であるE1,E2,E3を比較する。仮にその中の最大値がE2であった場合、制御部21は、負荷消費電力削減量E2に対応するDR室温差ΔT_in=0.2[K]をDR室温差の制御目標値と決定する。
続いて、制御部21は、DR室温差の制御目標値に対応する空調稼働時間を、DR室温差とDR期間内空調稼働時間の関係を示すテーブルに基づいて決定する。図4の例によれば、仮にDR室温差の制御目標値が0.2[K]と決定された場合、制御部21は、DR室温差の制御目標値に対応する空調稼働時間をX2[分]と決定する。そして、制御部21は、DR室温差の制御目標値に対応する空調稼働時間を、DR制御に用いるためのDR期間内空調稼働時間と決定する。すなわち、DR室温差の制御目標値に対応する空調稼働時間がX2[分]と決定された場合、制御部21は、DR期間内空調稼働時間をX2[分]と決定する。
ステップS305までで、制御部21は、DR室温差とDR室温差に対応する空調稼働時間との関係、DR室温差と恒温設備32の消費電力増加量との関係、及びDR室温差に対応する空調稼働時間と空調設備31の消費電力削減量との関係に基づいて、DR室温差の制御目標値を決定している。そして、制御部21は、DR室温差の制御目標値に対応する空調稼働時間をDR期間内空調稼働時間と決定する。すなわち、制御部21は、DR室温差と、DR室温差に対応する空調稼働時間と、恒温設備の消費電力増加量との関係に基づいて、DR期間内空調稼働時間を決定する。
さらに、制御部21は、決定したDR期間内空調稼働時間をDR期間内の各デマンド時限に配分し、デマンド時限内空調稼働時間を決定する(S306)。好ましくは、制御部21は、決定したDR期間内空調稼働時間を各デマンド時限に略均等に配分する。このようにすることで、DR期間内に安定してDRによる電力削減効果を得ることができる。
続いて、制御部21は、各デマンド時限にDR期間内空調稼働時間を配分して決定したデマンド時限内空調稼働時間に応じて、ゲートウェイ4に空調設備31の稼働と停止を制御するように指示する(S307)。ゲートウェイ4は、制御部21から受けた指示に基づいて、空調設備31の稼働と停止を制御する。
以上、EMS2の制御部21が、DRに基づいて空調設備31の制御内容を決定する手順を説明してきた。本実施形態に係る電力制御システムにおいて、EMS2の制御部21は、DR期間の負荷消費電力削減量が最大となるようにDR期間内空調稼働時間を決定する。続いて制御部21は、DR期間内空調稼働時間をDR期間内の各デマンド時限に配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定する。そして制御部21は、デマンド時限内空調稼働時間に基づいて空調設備を制御する。好ましくは、制御部21は、DR室温差(DR期間の開始時と終了時との間の所定の空間の温度差)と、DR室温差に対応する空調稼働時間と、恒温設備の消費電力増加量との関係に基づいて、DR期間内空調稼働時間を決定する。
なお、本実施形態において、DR室温差と、DR期間の負荷消費電力削減量との関係を示す方法として、テーブル形式を用いる方法を説明してきた。しかし、これに限られず、例えば関数形式で関係を示してもよい。
続いて、DR室温差の制御目標値を決定するためのステップS302〜S305をさらに詳しく説明する。
ステップS302において、DR室温差を仮定して、DR室温差に対応する空調稼働時間を計算した。ここでは、計算内容を説明する。まず、DR期間Δt_DR[分]、DR室温差に対応する空調稼働時間Δt_on[分]、DR室温差に対応する空調停止時間Δt_off[分]との間には、式
Δt_DR = Δt_on + Δt_off (1)
の関係が成り立つ。
次に、DR室温差ΔT_inを表す式を考える。空調稼働時の室温変化速度VT_on[K/s]と空調停止時の室温変化速度VT_off[K/s]とを定義すると、DR室温差ΔT_in[K]は、式
ΔT_in = VT_on × Δt_on × 60 + VT_off × Δt_off × 60 (2)
と表される。なお、式(2)において、単位[分]と[s]とを変換するために、Δt_on及びΔt_offに係数60を乗じている。
ここで、室温制御の対象となっている売り場を一般的な熱回路モデルで近似すれば、売り場の熱収支は、式
C × dT_in/dt = Q × (T_out − T_in) + H − W (3)
で表される。ここで、C:床面積当たりの熱容量[J/m^2K]、dT_in/dt:室温変化速度[K/s]、Q:熱損失係数[W/m^2K]、H:床面積当たりの内部発熱[W/m^2]、W:空調設備31が売り場から奪う床面積当たりの熱量[W/m^2]、T_out:外気温[℃]、T_in:室温[℃]、t:時間[s]である。なお、ここまでの説明では室温の温度差の単位としてK(ケルビン)を用いている。ここで、外気温及び室温については、単位として℃を用い、直感的に理解しやすくする。T1[℃]とT2[K]との間には、T2=T1+273.15の関係が有る。
空調設備31が停止している場合、W=0であり、空調設備31が稼働している場合、Wは空調設備31の能力に応じた値となる。式(3)によれば、空調稼働時の室温変化速度VT_on[K/s]と空調停止時の室温変化速度VT_off[K/s]とを計算することができる。
熱容量Cは空気の比熱[J/kgK]、空気の密度[kg/m^3]、売り場の容積[m^3]、売り場の延べ床面積[m^2]から計算することができる。熱損失係数Qは売り場のある建物の構造に基づき、住宅などの熱損失係数計算方法に準じて計算される。外気温T_outは、熱収支を計算する時点の外気温である。好ましくは、日射を考慮した相当外気温度である。室温T_inは、熱収支を計算する時点の売り場の温度である。
内部発熱Hは、人体、照明、空調、冷機設備などの内部発熱の和である。人体の発熱は、通常104.65[W/人](顕熱負荷58.15[W/人]+潜熱負荷46.5[W/人])とする。照明、空調、冷機設備の内部発熱は、それぞれの機器の能力に準じる。
式(3)を用いて、VT_onとVT_offとが計算される。さらに式(1)(2)を用いて、Δt_onとΔt_offとが計算される。なお、図4のテーブルの例によれば、ΔT_in=0.1[K]に対応するΔt_on及びΔt_offの値はそれぞれ、X1[分]及びX2[分]である。Δt_offに基づいて、空調設備31を停止することにより生じる空調設備31の消費電力削減量ΔE_acが計算される。空調設備31の消費電力E_acは、種々の方法により計算されうる。好ましくは、空調設備31の消費電力E_acは、空調設備31が処理する負荷熱量及び空調設備31のエネルギー消費効率から計算されうる。また好ましくは、空調設備31の消費電力E_acは、DR開始前に測定した値であるものとしうる。また好ましくは、空調設備31の消費電力E_acは、通年エネルギー消費効率APFの算出時に用いられている日本冷凍空調工業会JRA4048:2006規格(パッケージエアコンディショナの期間エネルギー消費効率)に基づいて計算されうる。なお、図4のテーブルの例によれば、ΔT_in=0.1[K]に対応するΔE_acの値は、E_ac1[kWh]である。
DR室温差ΔT_inに基づいて、冷機設備32aの消費電力増加量ΔE_refが計算される。冷機設備32aの消費電力E_refは、種々の方法により計算されうる。好ましくは、冷機設備32aの消費電力E_refは、冷機設備32aが処理する負荷熱量、冷機設備32aのエネルギー消費効率、及び霜取りに必要な消費電力から計算されうる。また好ましくは、冷機設備32aの消費電力E_refは、DR開始前に測定した値であるものとしうる。なお、図4のテーブルの例によれば、ΔT_in=0.1[K]に対応するΔE_refの値は、E_ref1[kWh]である。
ここで、DR期間の室温は、売り場の熱容量が大きいために、DR開始からしばらく経って上昇し始める。すなわち、DR室温差ΔT_inは、DR開始後、所定の遅延時間Δt_ref_delay[分]の経過後、冷機設備32aの消費電力の増加に寄与し始める。所定の遅延時間は、売り場の構成により決定されるが、本実施形態では、所定の遅延時間Δt_ref_delayが30[分]であるものとする。言い換えれば、本実施形態では、DR期間開始後30分間は、冷機設備32aの消費電力が増加しないものと考えることができ、この時間のことを冷機設備(恒温設備)の応答時間という。
次に、ステップS306、S307において、制御部21は、DR期間内空調稼働時間を各デマンド時限に配分して決定したデマンド時限内空調稼働時間に応じて、ゲートウェイ4に空調設備31の稼働と停止を制御するように指示するが、この動作をさらに詳しく説明する。
まず、制御部21は、デマンド時限開始時に空調設備31を停止する。空調を停止する時間(デマンド時限内空調停止時間)は、デマンド時限の長さ30分から当該デマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間を差し引いた時間である。デマンド時限内空調停止時間の経過後、制御部21は、空調設備31を稼働する。そして、当該デマンド時限内空調稼働時間は空調設備31を稼働させ続ける。現在のデマンド時限が終了して、次の新しいデマンド時限の開始時には、制御部21は、再び空調設備31を停止する。以後、DR期間内において、制御部21は、空調設備の停止と稼働とを繰り返す。このようにすることによって、DR期間中に安定して電力削減効果を得ることができる。
EMS2の制御部21は、DR期間の負荷消費電力削減量がDRに係る契約に定められた電力需要削減量を上回るように、空調設備31と冷機設備32aとを制御することを説明してきた。ここで、本実施形態に係る電力制御システムによって、室温や負荷消費電力削減量がどのように制御されているか、具体例を示して説明する。
まず、比較例として、DR期間内に空調設備31を完全に停止する場合を示す。図5は、DR期間内に空調設備31を完全に停止した場合における、負荷消費電力E_loadの推移と、室温T_inの推移とを示すグラフである。横軸は時刻を示す。縦軸は左側が負荷消費電力を示し、右側が室温を示す。また、水平の破線が、DR制御を行わない場合の負荷消費電力を基準として示すために表示されている。さらに、垂直の波線が、DR期間の開始時刻と終了時刻を示すために表示されている。負荷消費電力は、空調設備31の消費電力E_acと冷機設備32aの消費電力E_refとの合計であるが、この場合、DR期間中は空調設備31の消費電力は0であるので、DR期間中の負荷消費電力は、冷機設備32aの消費電力E_refに等しい。
DR期間開始後、最初のデマンド時限(15時から15時30分)においては、室温の上昇は約0.3℃となっている。それに伴い、冷機設備32aの消費電力はわずかに増加しているが、空調を停止しない場合の負荷消費電力を示すラインを大幅に下回っており、十分に電力削減効果が得られている。
次のデマンド時限(15時30分から16時)においては、室温の上昇が加速し、DR期間開始時点からの上昇は約1.1℃となっている。それに伴い、冷機設備32aの消費電力も増加している。さらに次のデマンド時限(16時から16時30分)においては、さらに室温が上昇し、DR期間開始時点からの上昇は約1.7℃となっている。それに伴い、冷機設備32aの消費電力も増加しており、このデマンド時限の終了時点(16時30分)においては、空調を停止しない場合の負荷消費電力を示すラインをわずかながら超えており、空調設備31を停止したことによる電力削減効果が失われている。
次のデマンド時限(16時30分から17時)においては、さらに室温が上昇し、DR期間開始時点からの上昇は17時の時点で約2.3℃に達している。それに伴い、冷機設備32aの消費電力も増加しており、空調設備31を停止したことによる電力削減効果が完全に失われ、むしろ負荷消費電力が増加してしまっている。
このように、DRに従うために、単に空調設備31を停止した場合、DR期間の初期は電力削減効果を得られるが、DR期間が進むにつれて電力削減効果が失われていく。DR期間の長さによっては、DR期間の終了時まで電力削減効果がもたない場合がある。
続いて、本実施形態に係る電力制御システムによって、DR期間内にも空調設備31を稼働する場合を示す。図6は、DR期間内の各デマンド時限にDR期間内空調稼働時間を配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定し、空調設備31を制御した場合における、負荷消費電力E_loadの推移と、室温T_inの推移とを示すグラフである。横軸は時刻を示す。縦軸は左側が負荷消費電力を示し、右側が室温を示す。また、水平の破線が、DR制御を行わない場合の負荷消費電力を基準として示すために表示されている。さらに、垂直の波線が、DR期間の開始時刻と終了時刻を示すために表示されている。負荷消費電力は、空調設備31の消費電力E_acと冷機設備32aの消費電力E_refとの合計であるが、棒グラフの色分けによって、区別がつくようになっている。
制御部21は、サーバ5から、DR期間として15時から17時までを指定される。制御部21は、DRに従うために、図3に示したフローチャートの手順に従って、空調稼働時間を決定する。さらに、制御部21は、各デマンド時限にDR期間内空調稼働時間を配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定する。
図6において、DR期間開始後の最初のデマンド時限は15時から15時30分までである。まず、DR期間開始の15時から15時20分まで、制御部21は、空調設備31を停止するようにゲートウェイ4に指示している。次に、15時20分から15時30分まで、制御部21は、空調設備31を稼働するようにゲートウェイ4に指示している。すなわち、このデマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間は10分である。このデマンド時限内で、室温は、DR期間開始時点から最大約0.1℃しか上昇していない。
次のデマンド時限は、15時30分から16時までである。まず、デマンド時限開始の15時30分から15時45分まで、制御部21は、空調設備31を停止するようにゲートウェイ4に指示している。次に、15時45分から16時まで、制御部21は、空調設備31を稼働するようにゲートウェイ4に指示している。すなわち、このデマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間は15分である。このデマンド時限内で、室温は、DR期間開始時点から最大約0.3℃上昇している。
次のデマンド時限は、16時から16時30分までである。まず、デマンド時限開始の16時から16時15分まで、制御部21は、空調設備31を停止するようにゲートウェイ4に指示している。次に、16時15分から16時30分まで、制御部21は、空調設備31を稼働するようにゲートウェイ4に指示している。すなわち、このデマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間は15分である。このデマンド時限内で、室温は、DR期間開始時点から最大約0.5℃上昇している。このデマンド時限内における負荷消費電力の推移は、DR制御を行わない場合の負荷消費電力を表す破線を一時的に上回っている。しかしながら、このデマンド時限内の負荷消費電力を平均すれば、負荷消費電力を削減できている。
次のデマンド時限は、16時30分からDR期間終了の17時までである。まず、デマンド時限開始の16時30分から16時50分まで、制御部21は、空調設備31を停止するようにゲートウェイ4に指示している。次に、16時50分から17時まで、制御部21は、空調設備31を稼働するようにゲートウェイ4に指示している。すなわち、このデマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間は10分である。このデマンド時限内で、室温は、DR期間開始時点から最大約1℃上昇している。このデマンド時限内における負荷消費電力の推移は、DR制御を行わない場合の負荷消費電力を表す破線を一時的に上回っている。しかしながら、このデマンド時限内の負荷消費電力を平均すれば、負荷消費電力を削減できている。
以上、本実施形態に係る電力制御システムについて説明してきた。本実施形態に係る電力制御システムによれば、空調設備31と冷機設備32aとが併存する空間の室温を制御しつつ、DRに従って消費電力を削減することができる。
(DR期間内空調稼働時間の配分例1)
図3のステップS306において、制御部21は、決定したDR期間内空調稼働時間をDR期間内の各デマンド時限に配分するが、その配分方法についてさらに説明する。配分例1では、ステップS306において、制御部21が、決定したDR期間内空調稼働時間を各デマンド時限に略均等に配分する場合を説明する。
制御部21は、Δt_onとΔt_offとに基づいて、デマンド時限(30分)内のデマンド時限内空調稼働時間Δt1_ac_on[分]とデマンド時限内空調停止時間Δt1_ac_off[分]とを次の式(4)(5)により計算する。
Δt1_ac_on = Δt_on / Δt_dr × 30 (4)
Δt1_ac_off = 30 − Δt1_ac_on (5)
式(4)(5)は、デマンド時限の長さにDR期間内空調稼働時間の比率を乗じてデマンド時限内空調稼働時間を計算しているので、デマンド時限の長さが一定である限り、各デマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間は略均等になる。
配分例1のようにすることで、DR期間中安定してDRによる電力削減効果を得ることができる。
(DR期間内空調稼働時間の配分例2)
続いて、配分例2では、図3のステップS306において、制御部21が、決定したDR期間内空調稼働時間を各デマンド時限に異なる長さで配分する場合を説明する。
本実施形態に係る電力制御システムの説明において、DR期間開始後、冷機設備32aの消費電力が増加しない、冷機設備(恒温設備)の応答時間が存在するものと考えることができることを述べた。このことによれば、DR期間内のデマンド時限のうち、冷機設備(恒温設備)の応答時間内にあたるデマンド時限においては、冷機設備32aの消費電力が増加しないため、空調設備31の消費電力削減量を少なくすることができる。つまり、好ましくは、制御部21は、冷機設備(恒温設備)の応答時間に基づいて、各デマンド時限にDR期間内空調稼働時間を配分し、デマンド時限内空調稼働時間を決定する。
この場合、DR期間内のデマンド時限のうち、所定の遅延時間の範囲内にあたるデマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間の比率は、DR期間内空調稼働時間の比率よりも大きくすることができる。一方、DR期間内のデマンド時限の内、所定の遅延時間の範囲外にあたるデマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間の比率は、DR期間内空調稼働時間の比率よりも小さくすることになる。この場合、各デマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間が異なるが、各デマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間の総計が、DR期間内空調稼働時間と等しくなるように、制御部21は、各デマンド時限のデマンド時限内空調稼働時間を決定する。
また、所定の遅延時間はDR期間の開始時が起点となるので、配分例2の場合、DR期間内の先のデマンド時限におけるデマンド時限内空調稼働時間が、DR期間内の後のデマンド時限におけるデマンド時限内空調稼働時間よりも長い。
配分例2のようにすることで、DR期間内のDRによる電力削減効果が各デマンド時限についてさらに平準化される。
(変形例1)
以上説明してきた本実施形態に係る電力制御システムは、恒温設備32が冷機設備32aである場合の電力制御システムである。ここで、変形例1として、恒温設備32が加温設備32bである場合の電力制御システムについて説明する。
恒温設備32が加温設備32bである場合、主に冬季で外気温が室温よりも低い場合が制御対象となる。制御部21は、図3のステップS302において、DR室温差を仮定するが、変形例1においては、室温が下降する場合の室温差を考えることになる。また、制御部21は、図3のステップS304において、加温設備32bの消費電力増加量ΔE_heatを計算することになる。そして、制御部21は、図3のステップS305において、空調設備31の消費電力削減量ΔE_acと加温設備32bの消費電力増加量ΔE_heatとの差を計算して、負荷消費電力削減量ΔE_loadを求めることになる。
変形例1のようにすることで、本実施形態に係る電力制御システムは、空調設備31と冷機設備32aとが併存する売り場だけでなく、空調設備31と加温設備32bとが併存する室温を制御しつつ、DRに応じた電力削減効果を得ることができる。
(変形例2)
続いて、変形例2として、電力制御システムが蓄電池をさらに備える場合について説明する。
本実施形態に係る電力制御システムにおける配分例1及び2において、制御部21が、決定したDR期間内空調稼働時間を各デマンド時限に配分する方法を具体的に説明した。これらの方法で各デマンド時限にDR期間内空調稼働時間を配分する目的は、各デマンド時限における負荷消費電力削減量を平準化することにある。したがって、好ましくは、制御部21は、各デマンド時限における負荷消費電力削減量を略同一にするように制御する。
しかしながら、制御部21が各デマンド時限にDR期間内空調稼働時間を配分するだけでは、制御部21は各デマンド時限における負荷消費電力削減量を略同一にすることは難しい。そこで、好ましくは、蓄電池を放電させて、その放電電力と負荷消費電力とを相殺し、各デマンド時限における負荷消費電力削減量を略同一にするように制御する。
変形例2のようにすることで、DR期間内のDRによる電力削減効果が各デマンド時限についてさらに平準化される。
本発明を諸図面および実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形または修正をおこなうことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形または修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部およびステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
1 電力制御システム
2 電力制御機器(EMS)
21 制御部
3 電力負荷
31 空調設備
32 恒温設備
32a 冷機設備
32b 加温設備
4 ゲートウェイ
5 サーバ

Claims (7)

  1. 系統電力を供給するネットワーク側からの、需要家施設における電力需要を所定量削減する期間を指示するデマンドレスポンス期間に基づいて、所定の空間の温度を制御する空調設備と、前記所定の空間に配置される恒温設備とを含み、前記系統電力を消費する電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器であって、
    前記制御部は、
    前記電力負荷における前記デマンドレスポンス期間の負荷消費電力削減量が最大となるようにデマンドレスポンス期間内空調稼働時間を決定し、
    前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を前記デマンドレスポンス期間内の各デマンド時限に配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定し、
    前記デマンド時限内空調稼働時間に基づいて前記空調設備を制御する
    電力制御機器。
  2. 前記制御部は、
    前記デマンドレスポンス期間の開始時と終了時との間の前記所定の空間の温度差と、前記温度差に対応する空調稼働時間と、前記恒温設備の消費電力増加量との関係に基づいて、前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を決定する、請求項1に記載の電力制御機器。
  3. 前記制御部は、
    前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を各デマンド時限に略均等に配分する、請求項1又は2に記載の電力制御機器。
  4. 前記制御部は、
    さらに前記恒温設備の応答時間に基づいて、前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を各デマンド時限に配分し、
    前記デマンドレスポンス期間内の先のデマンド時限におけるデマンド時限内空調稼働時間が、前記デマンドレスポンス期間内の後のデマンド時限におけるデマンド時限内空調稼働時間よりも長いことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電力制御機器。
  5. 前記電力負荷は、さらに蓄電部を備え、
    前記制御部は、各デマンド時限における前記負荷消費電力削減量を略同一とするように前記蓄電部に放電させる、請求項1乃至4いずれか一項に記載の電力制御機器。
  6. 系統電力を供給するネットワーク側からの、需要家施設における電力需要を所定量削減する期間を指示するデマンドレスポンス期間に基づいて、所定の空間の温度を制御する空調設備と、前記所定の空間に配置される恒温設備とを含み、前記系統電力を消費する電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器の電力制御方法であって、
    前記制御部が、
    前記デマンドレスポンス期間を取得するステップと、
    前記電力負荷における前記デマンドレスポンス期間内の負荷消費電力削減量が最大となるようにデマンドレスポンス期間内空調稼働時間を決定するステップと、
    前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を前記デマンドレスポンス期間内の各デマンド時限に配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定するステップと、
    前記デマンド時限内空調稼働時間に基づいて前記空調設備を制御するステップと
    を含む電力制御方法。
  7. 所定の空間の温度を制御する空調設備と、前記所定の空間に配置される恒温設備とを含み、系統電力を消費する電力負荷と、
    前記系統電力を供給するネットワーク側からの、需要家施設における電力需要を所定量削減する期間を指示するデマンドレスポンス期間に基づいて前記電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器と、
    を含む電力制御システムであって、
    前記制御部は、
    前記電力負荷における前記デマンドレスポンス期間の負荷消費電力削減量が最大となるようにデマンドレスポンス期間内空調稼働時間を決定し、
    前記デマンドレスポンス期間内空調稼働時間を前記デマンドレスポンス期間内の各デマンド時限に配分して、デマンド時限内空調稼働時間を決定し、
    前記デマンド時限内空調稼働時間に基づいて前記空調設備を制御する
    電力制御システム。
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