JP2016205736A - 電力制御機器の制御方法、電力制御機器、及び電力制御システム - Google Patents

電力制御機器の制御方法、電力制御機器、及び電力制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】需要家施設内の快適性を維持しつつデマンドレスポンスに従って消費電力削減を達成することができる電力制御機器の制御方法を提供する。【解決手段】系統電力6を消費して所定の空間に含まれる第1領域の温度を第1温度範囲内に制御する第1空調設備31と、系統電力を消費して所定の空間に含まれる第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する第2空調設備31と、第1領域に配設され系統電力を消費する冷機設備32とを含む電力負荷3を制御する制御部21を備える電力制御機器2の制御方法であって、第1空調設備及び第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、制御部が、第2空調設備よりも第1空調設備を優先して制御するステップと、第1空調設備及び第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、制御部が、第1空調設備よりも第2空調設備を優先して制御するステップとの少なくとも一方を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、デマンドレスポンス制御に係る電力制御機器の制御方法、電力制御機器、及び電力制御システムに関する。
従来、電力需要のピークシフト等を目的として、電力需要のピーク時の消費電力量を削減する取り組みがなされている。消費電力量の削減を実施する一つの手法として、消費電力量削減目標として需要家施設毎にデマンドレスポンス(以下、DRともいう)が設定され、DRに従い消費電力量削減を達成した需要家施設に対してインセンティブが支払われる仕組みが考えられている。需要家施設は、DRに従って消費電力量を削減するために、使用している機器の電源を切ったり、出力を低くしたりする制御を行う(特許文献1)。
特開2014−115878号公報
しかしながら、需要家施設が消費電力量を削減するために、空調設備を停止したり、出力を低くしたりする場合、需要家施設内の温度が変化する。例えば夏季においては、需要家施設の室温が上昇する。これに伴い、需要家施設内に設置された冷機設備の消費電力量が増大し、需要家施設全体としてかえって消費電力量が増大することがある。
そこで本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、需要家施設内の冷機設備の消費電力量を考慮して消費電力量削減を達成することができる電力制御機器の制御方法、電力制御機器、及び電力制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御機器の制御方法は、
系統電力を消費して所定の空間に含まれる第1領域の温度を第1温度範囲内に制御する第1空調設備と、前記系統電力を消費して前記所定の空間に含まれる第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する第2空調設備と、前記第1領域に配設され前記系統電力を消費する冷機設備とを含む電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器の制御方法であって、
前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記制御部が、前記第2空調設備よりも前記第1空調設備を優先して制御するステップと、
前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記制御部が、前記第1空調設備よりも前記第2空調設備を優先して制御するステップと
の少なくとも一方を含む。
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御機器は、
系統電力を消費して所定の空間に含まれる第1領域の温度を第1温度範囲内に制御する第1空調設備と、前記系統電力を消費して前記所定の空間に含まれる第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する第2空調設備と、前記第1領域に配設され前記系統電力を消費する冷機設備とを含む電力負荷を制御する制御部を備え、
前記制御部は、
前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記第2空調設備よりも前記第1空調設備を優先して制御する、又は、
前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記第1空調設備よりも前記第2空調設備を優先して制御する。
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る電力制御システムは、
系統電力を消費して所定の空間に含まれる第1領域の温度を第1温度範囲内に制御する第1空調設備と、前記系統電力を消費して前記所定の空間に含まれる第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する第2空調設備と、前記第1領域に配設され前記系統電力を消費する冷機設備とを含む電力負荷と、
前記電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器と
を含む電力制御システムであって、
前記制御部は、
前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記第2空調設備よりも前記第1空調設備を優先して制御する、又は、
前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記第1空調設備よりも前記第2空調設備を優先して制御する。
本発明によれば、需要家施設内の冷機設備の消費電力量を考慮して消費電力量削減を達成することができる。
一実施形態に係る電力制御システムの構成図である。 制御対象のモデルである売り場のレイアウトを示す図である。 EMSの制御フローチャートである。 DR期間前制御を行わない場合の電力負荷の消費電力及び売り場の温度を示すグラフである。 空調設備の運転モードが冷房モードであってDR期間前制御を行う場合の電力負荷の消費電力及び売り場の温度を示すグラフである。 空調設備の運転モードが暖房モードであってDR期間前制御を行う場合の電力負荷の消費電力及び売り場の温度を示すグラフである。 売り場の領域分けを示す図である。 空調設備の風向を示す平面図である。 空調設備の風向を示す断面図である。
(実施形態)
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る電力制御システムの構成図である。図1において各部を結ぶ実線は電力を伝送する電力線を表し、各部を結ぶ破線は通信信号を伝送する通信線を表す。本実施形態に係る電力制御システム1は、電力制御機器2と、需要家施設4に備えられる電力負荷3とを含む。電力制御機器2は、電力負荷3と通信線で接続される。また電力制御機器2は、電力系統6に電力を供給する電力事業者(ネットワーク側)5のサーバ51と通信線で接続される。また電力負荷3は、分電盤34及びスマートメータ35を介して電力線で電力系統6に接続され、電力の供給を受ける。
電力事業者5は、電力系統6に電力を安定して供給するために、電力需要のピークシフト等を目的として、消費電力削減目標として需要家施設4にDRを設定する。DRを設定する電力事業者5は、好ましくは、電力会社、又は、特定規模電気事業者(PPS)である。
電力制御機器2は、制御部21を備える。電力制御機器2は、例えば、EMS(Energy Management System)として機能するサーバであるがこれに限られない。本実施形態においては、電力制御機器2はEMS2であるものとして説明する。
制御部21は、電力事業者5のサーバ51から、DRの信号を取得する。また制御部21は、スマートメータ35から電力負荷3の消費電力量を取得し、電力負荷3が設置されている需要家施設4の温度センサ41から需要家施設4の温度情報を取得する。また、制御部21は、DRの信号、需要家施設4の温度情報、又は電力負荷3の消費電力量などに基づいて、電力負荷3の空調設備31に対する制御内容を決定する。
需要家施設4は、例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗であるが、これには限られない。需要家施設4は、ホテルなどの宿泊施設や家庭であってもよいし、オフィスや工場などであってもよい。
電力負荷3は、空調設備31と、恒温設備32とを備え、需要家施設4に設置される。電力負荷3は、電力系統6から電力の供給を受け、電力を消費する。
空調設備31は、所定の空間、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗の売り場の温度を制御する。また空調設備31は、制御部21から制御内容を取得する。
恒温設備32は、所定の空間、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗の売り場に設置され、商品の温度を保って陳列するための設備である。恒温設備32は、例えば商品を冷たい状態で陳列する冷機設備や、商品を温かい状態で陳列する加温設備を含む。恒温設備32の消費電力量は売り場の温度により変化する。つまり恒温設備32が冷機設備である場合、売り場の温度が上昇すれば冷機設備の消費電力量は増大する。また恒温設備32が加温設備である場合、売り場の温度が下降すれば冷機設備の消費電力量は増大する。本実施形態においては、恒温設備32は冷機設備であるものとして説明する。
図1において制御部21に接続される需要家施設4は1つであるがこれには限られず、複数の需要家施設4が電力制御システム1に接続されうる。EMS2は、需要家施設4内に設置されるローカルサーバであってもよく、需要家施設4とインターネット経由で接続されたクラウドサーバであってもよい。
図1において、EMS2は需要家施設4とは異なる場所に設けられて、通信回線で需要家施設4と接続されるが、これには限られず、電力負荷3が備えられる需要家施設4に設けられてもよい。
電力事業者5のサーバ51は、ADR(Automated Demand Response)システムを含み、該システムは、EMS2に対して、DRの信号を送信する。ADRシステムは、DRの信号を取得したEMS2が、DRに従って消費電力量を削減するように、EMS2の制御対象となっている機器を自動的に制御するものである。以下、EMS2が、DRに従って機器を制御することを、DR制御という。
[平常制御及びDR制御の制御フロー]
次に、一実施形態に係るEMS2の制御部21による制御フローを説明する。図2は、制御部21による制御の対象となる需要家施設4のモデルとなるスーパーマーケットの売り場(所定の空間)のレイアウトである。売り場は、床、天井、及び壁に囲まれた所定の空間である。売り場には、商品を冷却又は加温するように温度管理して陳列する恒温設備32と商品を常温(売り場の温度)で陳列する商品棚33とが配置される。売り場には出入口36が2箇所あり、恒温設備32は出入口36から見て売り場の奥に配置される。また売り場には、図2において破線で示す空調設備31a〜31fが設けられている。空調設備31a〜31fは天井に設置されており、例えば、ビルトインエアコンである。売り場の環境は外乱の影響を受け、特に売り場の温湿度は外部の温湿度の影響を受ける。また売り場の温度は、日照の影響も受ける。
図3は、図2に示す売り場の空調設備31を制御するEMS2の制御部21の制御フローチャートである。制御部21の制御が開始すると、制御部21は平常制御を行う(ステップS1)。平常制御において制御部21は、売り場の温度が所定の温度範囲内となるように空調設備31a〜31fを制御する。空調設備31が冷房運転を行う場合、所定の温度範囲は例えば24℃〜26℃である。
続いて制御部21は、電力事業者5のサーバ51からDRの信号を取得したかどうか判定する(ステップS2)。DRの信号は、電力事業者5からの、電力需要を所定量削減する期間を指示するDR期間を含む。通常、電力事業者5と需要家施設4の管理主体とがDRに係る契約をする場合、削減可能な電力需要(電力需要削減量)を予め取り決めておき、電力事業者5が需要家施設4に対して送信するDRの信号には電力需要削減量を含まない。ただしこれに限られず、DRの信号は電力需要削減量を含んでもよい。需要家施設4の管理主体がDRに係る契約を履行するためには、需要家施設4は、DRに従って、DR期間の電力負荷3の消費電力量を電力需要削減量以上削減しなければならない。
ここで、DR期間について理解を容易にするために、大口需要家施設の電気料金の決定方法について説明する。電力会社は、電力需要のピークカットの観点から、平均使用電力の最大値に応じて電気料金が上がるような料金体系をとる。そこで、通常、高圧や特別高圧で電気を受ける大口需要家施設は、デマンド計と呼ばれる電力量計で電気の使用量を計測される。デマンド計は、30分間の電気の使用量を計測し、平均使用電力を算出し、該平均使用電力の最大値を記憶する。そして、1ヶ月の中で最大の30分デマンド値を、その月の最大需要電力(最大デマンド値)と呼ぶ。そして、その月の最大デマンド値、あるいは過去1年の間における最大デマンド値が電気の基本料金の計算に使用されることとなる。つまり、1ヶ月あるいは1年間のうち、一度でも大きなデマンド値が生じると、翌月あるいは翌1年間にわたり、そのデマンド値を用いた基本料金が適用されることとなる。
平均使用電力を算出する単位時間はデマンド時限と呼ばれ、日本では30分間と定められているが、国によって異なり、例えば、アメリカでは60分間、ドイツでは15分間と定められている。
DRは、電力需要のピークカット、ピークシフトを目的とする施策である。そこで、DR期間はデマンド時限を最小単位として決められる。通常、DR期間はデマンド時限の倍数とされ、日本の場合、30分間、60分間(1時間)、120分間(2時間)、180分間(3時間)などとされるが、これらに限られない。
再び図3を参照して、EMS2の制御部21がサーバ51からDRの信号を取得しなかった場合(ステップS2:NO)、制御部21は引き続き平常制御を行う(ステップS1)。制御部21がサーバ51からDRの信号を取得した場合(ステップS2:YES)、制御部21はDR期間前制御を行う(ステップS3)。通常、制御部21がサーバ51からDRの信号を取得してからDR期間が開始するまで、1〜2時間の猶予期間がある。制御部21は、その猶予期間中にDR期間前制御を行う。DR期間前制御の内容は後述されるが、制御部21は、DR期間前制御を行うことによって売り場の温度が所定の温度(DR前温度)となるように空調設備31を制御する。空調設備31の運転モードが冷房モードであって所定の温度範囲が24℃〜26℃である場合、DR前温度は例えば22℃に設定される。
DR期間が開始すると、制御部21はDR制御を行う(ステップS4)。DR制御を行う制御部21は、電力負荷3の消費電力量を削減するように、空調設備31の制御内容を決定する。空調設備31の運転モードが冷房モードの場合(季節が夏などの暖侯期である場合)、制御部21は、空調設備31の出力を抑制することにより削減できる空調設備31の消費電力量と、空調設備31の出力が抑制されることに伴い売り場の温度が上昇することによって増加する恒温設備32の消費電力量とをそれぞれ予測する。あるいは空調設備31の運転モードが暖房モードの場合(季節が冬などの寒侯期である場合)、制御部21は、空調設備31の出力を抑制することにより削減できる空調設備31の消費電力量と、空調設備31の出力が抑制されることに伴い売り場の温度が下降することによって増加する恒温設備32の消費電力量とをそれぞれ予測する。そして制御部21は、空調設備31の消費電力量と恒温設備32の消費電力量との和、すなわち電力負荷3の消費電力量が、平常制御時の電力負荷3の消費電力量よりも電力需要削減量以上削減されるように空調設備31を制御する。
DR制御を行っている間、制御部21は、売り場の温度が、緊急温度制御が必要とされる条件(緊急温度制御条件ともいう)を満たすかどうか判定する(ステップS5)。ここで、緊急温度制御とは、DR制御による空調設備31の抑制を一時的に解除する制御である。また緊急温度制御条件とは、売り場の環境を維持するためのものであり、売り場の環境が悪化して、売り場にいる従業員や客などの需要家施設内の居住者が不快に感じたり、体調を崩したりするおそれがある温度(緊急制御温度)を売り場の環境維持基準とする条件である。例えば、空調設備31の運転モードが冷房モードの場合、緊急温度制御条件は、DR制御による空調設備31の抑制によって上昇する売り場の温度が緊急制御温度を超える場合として設定される。平常制御における所定の温度範囲が24℃〜26℃である場合、緊急制御温度は例えば所定の温度範囲上限よりも高い28℃に設定される。あるいは、空調設備31の運転モードが暖房モードの場合、緊急温度制御条件は、DR制御による空調設備31の抑制によって下降する売り場の温度が緊急制御温度を下回る場合として設定される。平常制御における所定の温度範囲が12℃〜14℃である場合、緊急制御温度は例えば所定の温度範囲下限よりも低い10℃に設定される。
売り場の温度が緊急温度制御条件を満たす場合(ステップS5:YES)、制御部21はDR制御による空調設備31の抑制を一時的に解除する制御、すなわち緊急温度制御を行い(ステップS7)、売り場の温度が緊急温度制御条件を満たさなくなるように空調設備31を制御する。緊急温度制御は、例えばDR期間に含まれる制御単位時間であるデマンド時限の一部の時間において行われる。デマンド時限が30分間であれば、制御部21は15分間緊急温度制御を行って空調設備31の抑制を解除し、残りの15分間で空調設備31の抑制を行い、デマンド時限全体として空調設備31の消費電力量を削減し、電力需要削減量を確保できるようにする。また緊急温度制御は、DR期間に含まれるデマンド時限の全部の時間において行われてもよい。緊急温度制御終了後、制御部21はDR制御を続ける(ステップS4)。このように緊急温度制御が行われることにより需要家施設4の環境が極端に悪化することを防ぐことができる。
売り場の温度が緊急温度制御条件を満たさない場合(ステップS5:NO)、制御部21はDR期間が終了するかどうか判定する(ステップS6)。DR期間が終了した場合(ステップS6:YES)、制御部21は、平常制御を行う(ステップS1)。DR期間が終了していない場合(ステップS6:NO)、制御部21は、DR制御を続ける(ステップS4)。
以上図3を用いて説明したように、EMS2の制御部21は、取得したDRに従って所定の空間の温度を空調設備31により制御する。このように制御部21は自動で制御を行うので、売り場の温度を監視して調整の指示を出すことに人員を割く必要がない。また、需要家施設4内の快適性を維持しつつDRに従って消費電力を削減できる。
[DR期間前制御]
次に、図3のステップS3で実行されるDR期間前制御について説明する。DR期間前制御は、DR制御を行いやすくするための準備として行われる。つまり空調設備31の運転モードが冷房モードの場合、DR期間中はDR制御によって空調設備31の出力が抑制されて売り場の温度が上昇するので、EMS2の制御部21は、平常運転時の制御目標である所定の温度範囲の下限温度よりも低い温度をDR前温度として設定する。そして制御部21は、DR期間開始時の所定の空間の温度がDR前温度となるようにDR期間前に空調設備31を制御する。この場合、所定の温度範囲は例えば24℃〜26℃であり、DR前温度は22℃である。
また空調設備31の運転モードが暖房モードの場合、DR期間中はDR制御によって空調設備31の出力が抑制されて売り場の温度が下降するので、制御部21は、平常運転時の制御目標である所定の温度範囲の上限温度よりも高い温度をDR前温度として設定する。そして制御部21は、DR期間開始時の所定の空間の温度がDR前温度となるようにDR期間前に空調設備31を制御する。この場合、所定の温度範囲は例えば12℃〜14℃であり、DR前温度は16℃である。
図4は、EMS2の制御部21がDR期間前制御を行わない場合の比較例を示すグラフである。図4(a)は30分毎の空調設備31及び恒温設備32の消費電力の変化を示すグラフであり、右上がり斜線でハッチングした部分が恒温設備32の消費電力を示し、右下がり斜線でハッチングした部分が空調設備31の消費電力を示す。図4(b)は30分毎の売り場の温度の変化を示すグラフである。図4(a)に示すように、DR期間開始前の13:30までは空調設備31の消費電力はほぼ一定であり、DR期間開始の14:00に空調設備31の出力を抑制して消費電力が減少している。しかし14:30には、図4(b)に示すように売り場の温度が上昇し始める。そのため図4(a)に示すように、恒温設備32の消費電力が代わって増大し、全体として消費電力量を削減できない。さらに図4(b)に示すように、16:00には売り場の温度が一時的に30℃にまで達しており、売り場の従業員や客の快適性を損ね、体調の悪化につながる。つまり単に空調設備31の出力を抑制してもDRに従って電力需要削減量以上消費電力量を削減することができないうえに売り場の環境を維持できない。
図5及び図6は、EMS2の制御部21がDR期間前制御を行う場合の例を示すグラフである。図5は空調設備31の運転モードが冷房モードの場合、図6は空調設備31の運転モードが暖房モードの場合を示している。また図5(a)及び図6(a)は30分毎の空調設備31及び恒温設備32の消費電力の変化を示すグラフであり、右上がり斜線でハッチングした部分が恒温設備32の消費電力を示し、右下がり斜線でハッチングした部分が空調設備31の消費電力を示す。図5(b)及び図6(b)は30分毎の売り場の温度の変化を示すグラフである。
空調設備31の運転モードが冷房モードの場合、図5に示すように、EMS2の制御部21はDR期間前の13:30に空調設備31の出力を上げて空調設備31の消費電力が増大する代わりに、平常運転時の温度下限24℃よりも低いDR前温度22℃にまで売り場の温度を下げる。このことにより、恒温設備32(冷機設備)の消費電力が減少する。続いてDR期間開始後に、制御部21が空調設備31の出力を抑制すると、売り場の温度は上昇していく。しかしDR期間開始時の売り場の温度が低かったために恒温設備32の消費電力は遅れて増大し、全体として消費電力量を削減できている。
空調設備31の運転モードが暖房モードの場合、図6に示すように、制御部21はDR期間前の13:00及び13:30に空調設備31の出力を上げて空調設備31の消費電力が増大する代わりに、平常運転時の温度上限14℃よりも高いDR前温度16℃にまで売り場の温度を上げる。このことにより、恒温設備32(冷機設備)の消費電力は増大する。しかしDR期間開始後に、制御部21が空調設備31の出力を抑制すると、売り場の温度は下降していく。売り場の温度が下降することにより、恒温設備32の消費電力も減少するので、全体として消費電力量を削減できている。
以上の通り、制御部21がDR期間前制御を行うことによって、DRに従いつつ、売り場の温度を売り場の従業員や客の快適性を損なわないように維持できる。
[空調の優先順位]
上述の通り、DR制御によって空調設備31の出力が抑制されると、空調設備31の運転モードが冷房モードの場合には、売り場の温度が上昇する。平常制御においても、空調設備31の出力が抑制される場合は同様である。このとき恒温設備32の消費電力は、売り場の温度の上昇に伴って増大する。しかしこれを言い換えれば、恒温設備32周辺の温度が上昇しなければ恒温設備32の消費電力は増大しない。
ここで、図2に示した売り場のモデルによれば、恒温設備32の配置に偏りがあり、左上側に恒温設備32が集中して配置されている。つまり、この恒温設備32が配置されている領域の温度を優先的に維持するように制御する手法が考えられる。
図7は、図2のモデルの領域分けを示す図である。一点鎖線によって区切られた6つの領域を左上から右にむけて順番に領域A〜Cといい、左下から右に向けて順番に領域D〜Fという。これらの領域A〜Fには空調設備31a〜31fが配置されている。つまり、領域Aには空調設備31aが配置されて、主として空調設備31aが領域Aの温度を領域Aに係る温度範囲内に制御する。領域Aに係る温度範囲とは、平常制御において所定の空間の温度を制御する基準とした所定の温度範囲に対応するものである。領域B〜Fについても同様である。
ここで領域Aを第1領域、領域Bを第2領域とし、空調設備31aを第1空調設備、空調設備31bを第2空調設備とし、領域Aに係る温度範囲を第1温度範囲、領域Bに係る温度範囲を第2温度範囲とすることもできる。あるいは領域A〜Fのうち任意の2つの領域をそれぞれ第1領域、第2領域に対応づけ、空調設備や温度範囲も同様に対応づけることができる。対応付けの組合せにかかわらず、第1空調設備が第1領域の温度を第1温度範囲内に制御し、第2空調設備が第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する。第1温度範囲と第2温度範囲とは、一致してもよいし、互いに異なってもよい。
領域A〜Fには、それぞれの領域の温度を維持する優先順位が付与される。図7に示されるモデルにおいて、領域Aには恒温設備32が最も多く配置されていることから、好ましくは、領域Aの温度が最優先で維持される。したがって領域Aには最も優先されることを示す優先順位1位が付与される。また領域Bには領域Aに次ぐ数の恒温設備32が配置されていることから、領域Bには領域Aの次に優先されることを示す優先順位2位が付与される。また領域C〜Fには恒温設備32が配置されてないことから、領域A及びBよりも低い優先順位3位が付与される。
<空調設備の優先制御>
領域に付与された優先順位に応じて、各領域の温度を制御する一つの方法は、領域A〜Fに対応する空調設備31a〜31fにもそれぞれ優先順位を付与して制御することである。つまり、EMS2の制御部21は、図3の制御フローのステップS4においてDR制御を行う際に、空調設備31の出力を抑制する必要がある場合には、優先順位の低い領域の温度を制御する空調設備31に低い優先順位を付与し、優先順位の低い空調設備31から出力を抑制する。このような制御はDR制御時に限られず平常制御時においても同様に行うことができる。
各空調設備31に優先順位を付与する基準は、各空調設備31に対応する領域の優先順位に基づくものには限られず、空調設備31a〜31fと恒温設備32との距離に基づいてもよい。つまり図7に示されるモデルにおいて、領域Aにおける空調設備31aと恒温設備32との距離は、領域Bにおける空調設備31bと恒温設備32との距離よりも短いことに基づいて、空調設備31aは空調設備31bよりも高い優先順位を付与されるようにしてもよい。このようにすることで、恒温設備32に近い領域の温度を優先して制御できる。
図7に示されるモデルにおいて、各領域に付与された優先順位に基づいて、空調設備31aには優先順位1位、空調設備31bには優先順位2位、空調設備31c〜31fには優先順位3位が付与される。EMS2の制御部21は、空調設備31の運転モードが冷房モードであって、空調設備31の出力を抑制する場合、まず優先順位3位が付与された空調設備31c〜31fの出力を抑制する。このとき制御部21は、電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っているかどうか判定する。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っている場合、制御部21は、優先順位の高い空調設備31a及び31bの出力を抑制しない。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っていない場合、制御部21は、優先順位2位が付与された空調設備31bの出力を抑制する。このとき制御部21は、電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っているかどうか判定する。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っている場合、制御部21は、優先順位の高い空調設備31aの出力を抑制しない。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っていない場合、制御部21は、優先順位1位が付与された空調設備31aの出力を抑制する。
またEMS2の制御部21は、空調設備31の運転モードが暖房モードであって、空調設備31の出力を抑制する場合、まず優先順位1位が付与された空調設備31aの出力を抑制する。このとき制御部21は、電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っているかどうか判定する。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っている場合、制御部21は、優先順位の低い空調設備31b〜31fの出力を抑制しない。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っていない場合、制御部21は、優先順位2位が付与された空調設備31bの出力を抑制する。このとき制御部21は、電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っているかどうか判定する。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っている場合、制御部21は、優先順位の低い空調設備31c〜31fの出力を抑制しない。電力負荷3の消費電力量の削減量がDRの電力需要削減量を上回っていない場合、制御部21は、優先順位3位が付与された空調設備31c〜31fの出力を抑制する。このように、空調設備の運転モードが冷房モードの場合と逆の順位で空調設備31の出力を抑制することで、恒温設備32(冷機設備)の消費電力を減少させることができる。
以上の制御内容は、領域A及び領域Bをそれぞれ第1領域及び第2領域とし、領域A及び領域Bそれぞれの温度を制御する空調設備31をそれぞれ第1空調設備及び第2空調設備とし、領域Aに係る温度範囲を第1温度範囲、領域Bに係る温度範囲を第2温度範囲として、以下のように説明できる。つまり、第1空調設備は第1領域の温度を第1温度範囲内に制御し、第2空調設備は第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する。また第1空調設備及び第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、制御部21は、第2空調設備よりも第1空調設備を優先して制御する。また第1空調設備及び第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、制御部21は、第1空調設備よりも第2空調設備を優先して制御する。制御部21がこのように制御することにより、恒温設備32(冷機設備)が配置される領域の温度をできるだけ低く抑え、恒温設備32(冷機設備)の消費電力を減少させることができる。
<空調設備の風向制御>
図7に示されるモデルにおいて、優先順位1位が付与される領域Aは優先順位3位が付与される領域Dと隣接している。例えば、空調設備31の動作モードが冷房モードであって、EMS2の制御部21がDR制御を行うに際して領域Dの温度を制御する空調設備31dの出力を抑制し、領域Dの温度が上昇する場合、領域Aは、隣接する領域Dから温度が上昇するような影響を受ける。領域Aの温度が領域Dから影響を受けないようにするためには、領域間に仕切りを設けることも考えられるが、通常は売り場の利便性が重視されて領域Aと領域Dの間に仕切りを設けない。
このような影響を低減するための一つの方法として、領域Dの温度を制御する空調設備31dの風向を制御することが考えられる。図8は空調設備31dの風向を示す平面図であり、図7のうち領域A及び領域Dのみ表示している。領域Dの温度を制御する空調設備31dは、通常4方向に送風する。平常制御時であって空調設備31dの動作モードが冷房モードである場合、空調設備31dは領域Dの温度を領域Dに係る温度範囲内に制御するための風を送風する。一方、空調設備31dの動作モードが冷房モードであってもDR制御により空調設備31dの出力が抑制される場合、空調設備31dは領域Dの温度よりも高い温度の風を送風する。このような高い温度の風が領域Aに向かう方向(図8でいえば上向き)に送風されると、領域Aの温度に及ぼす影響が大きくなる。したがって、好ましくは、空調設備31dは高い優先順位が付与される領域Aに向かう方向への送風量を減らす又は停止し、それ以外の3方向(図8でいえば左、右、下向き)への送風量を増やす。また好ましくは、売り場の入り口34の方向(図8でいえば下向き)のみに送風する。このようにすることで、恒温設備32が配置されているような高い優先順位が付与される領域に温度変化の影響を及ぼしにくくできる。
また空調設備31は天井に設置されているが、従業員や客などの需要家施設4の居住者は床面側におり、恒温設備32や商品棚33は床面に設置されている。したがって、床面側の温度を制御するために、通常、空調設備31は床面へ向けて送風する。図9は空調設備31dの風向を示す断面図である。ここで空調設備31が設置されている天井側と恒温設備32が設置されている床面側とを領域分けして考える。図9において、天井側が領域Gであり、床面側が領域Hである。
空調設備31の運転モードが冷房モードであってDR制御により空調設備31の出力が抑制される場合、領域G及び領域Hの温度よりも高い温度の風が送風される。図9において、恒温設備32は領域Hに設置されているので、領域Gよりも領域Hの温度を維持することが優先される。したがって領域Hは領域Gよりも高い優先順位が付与される。ここで空調設備31は風向調整ルーバーを有しており、通常は床面側(領域H)へ向けて送風するところ、制御部21が空調設備31の出力を抑制する場合には、天井側(領域G)へ向けて送風するようにすることができる。このようにすることで空調設備31は、売り場の温度よりも高い温度の空気を低い優先順位が付与される領域に向けて送風するようになり、高い優先順位が付与される領域に温度変化の影響を及ぼしにくくできる。
なお空調設備31の運転モードが暖房モードであって空調設備31の出力が抑制される場合、恒温設備32(冷機設備)が設置されている高い優先順位が付与される領域に向かう方向への送風量を増やし、それ以外の方向への送風量を減らす又は停止する。このようにすることで、恒温設備32(冷機設備)が設置されているような高い優先順位が付与される領域の温度を低くして、恒温設備32(冷機設備)の消費電力を減少させることができる。
以上の説明では、恒温設備32が冷機設備である場合について、領域に付与された優先順位に応じて各領域の温度を制御するようにしたが、恒温設備32が加温設備である場合でも同様の制御が可能である。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
1 電力制御システム
2 電力制御機器(EMS)
21 制御部
3 電力負荷
31、31a〜31f 空調設備
32 恒温設備(冷機設備)
33 商品棚
34 分電盤
35 スマートメータ
36 出入口
4 需要家施設
41 温度センサ
5 電力事業者
51 サーバ
6 電力系統

Claims (8)

  1. 系統電力を消費して所定の空間に含まれる第1領域の温度を第1温度範囲内に制御する第1空調設備と、前記系統電力を消費して前記所定の空間に含まれる第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する第2空調設備と、前記第1領域に配設され前記系統電力を消費する冷機設備とを含む電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器の制御方法であって、
    前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記制御部が、前記第2空調設備よりも前記第1空調設備を優先して制御するステップと、
    前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記制御部が、前記第1空調設備よりも前記第2空調設備を優先して制御するステップと
    の少なくとも一方を含む、電力制御機器の制御方法。
  2. 前記冷機設備と前記第1空調設備との距離が前記冷機設備と前記第2空調設備との距離よりも短いことを特徴とする、請求項1に記載の電力制御機器の制御方法。
  3. 前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記制御部が、前記第1空調設備及び前記第2空調設備の少なくとも一方の出力を抑制し、かつ、出力を抑制した空調設備から前記第1領域に向けた送風量が該出力を抑制した空調設備から前記第2領域に向けた送風量よりも少なくなるように制御するステップと、
    前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記制御部が、前記第1空調設備及び前記第2空調設備の少なくとも一方の出力を抑制し、かつ、出力を抑制した空調設備から前記第2領域に向けた送風量が該出力を抑制した空調設備から前記第1領域に向けた送風量よりも少なくなるように制御するステップと
    の少なくとも一方をさらに含む、請求項1又は2に記載の電力制御機器の制御方法。
  4. 前記制御部が、前記系統電力を供給するネットワーク側からデマンドレスポンスの信号を取得するステップと、
    前記制御部が、前記デマンドレスポンスの信号に基づいてデマンドレスポンス期間の前記電力負荷の消費電力量を削減するように前記第1空調設備及び前記第2空調設備を制御するステップと
    をさらに含む、請求項1乃至3いずれか一項に記載の電力制御機器の制御方法。
  5. 前記第1空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記制御部が、前記デマンドレスポンスの信号に基づいて前記電力負荷の消費電力量を削減する制御を開始する前に前記第1領域の温度が前記第1温度範囲の下限よりも低いデマンドレスポンス前温度となるように前記第1空調設備を制御するステップと、
    前記第1空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記制御部が、前記デマンドレスポンスの信号に基づいて前記電力負荷の消費電力量を削減する制御を開始する前に前記第1領域の温度が前記第1温度範囲の上限よりも高いデマンドレスポンス前温度となるように前記第1空調設備を制御するステップと
    の少なくとも一方をさらに含む、請求項4に記載の電力制御機器の制御方法。
  6. 前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モード又は暖房モードの場合、前記制御部が、前記第1空調設備及び前記第2空調設備の少なくとも一方の出力を抑制するステップと、
    前記所定の空間の温度が前記所定の空間の環境維持基準である緊急温度制御条件を満たす場合、前記制御部が、前記第1空調設備又は前記第2空調設備の出力の抑制を一時的に解除し、前記デマンドレスポンスの信号に基づいて前記デマンドレスポンス期間に含まれる単位制御時間であるデマンド時限内で、前記電力負荷の消費電力量を所定量削減するように制御するステップと
    をさらに含む、請求項4又は5に記載の電力制御機器の制御方法。
  7. 系統電力を消費して所定の空間に含まれる第1領域の温度を第1温度範囲内に制御する第1空調設備と、前記系統電力を消費して前記所定の空間に含まれる第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する第2空調設備と、前記第1領域に配設され前記系統電力を消費する冷機設備とを含む電力負荷を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記第2空調設備よりも前記第1空調設備を優先して制御する、又は、
    前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記第1空調設備よりも前記第2空調設備を優先して制御する電力制御機器。
  8. 系統電力を消費して所定の空間に含まれる第1領域の温度を第1温度範囲内に制御する第1空調設備と、前記系統電力を消費して前記所定の空間に含まれる第2領域の温度を第2温度範囲内に制御する第2空調設備と、前記第1領域に配設され前記系統電力を消費する冷機設備とを含む電力負荷と、
    前記電力負荷を制御する制御部を備える電力制御機器と
    を含む電力制御システムであって、
    前記制御部は、
    前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが冷房モードの場合、前記第2空調設備よりも前記第1空調設備を優先して制御する、又は、
    前記第1空調設備及び前記第2空調設備の動作モードが暖房モードの場合、前記第1空調設備よりも前記第2空調設備を優先して制御する電力制御システム。
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