JP6031921B2 - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像の画素値を変換する技術に関する。
画像の色調整を行う技術として、例えば、画像のヒストグラムから、下地の色(例えば、背景の色である地色)を求め、下地の色に基づいて、画像の色調整を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平3―44268号公報
しかしながら、従来の技術では、画像の色調整などのために画素値を変換する場合に、背景の色については考慮されているが、画像の背景以外(例えば、文字やグラフ)の色については考慮されていなかった。その結果、種々の不具合(例えば、画像の背景以外の色が薄くなったりすること)が生じる可能性があった。
本発明は、画像の背景以外の色を考慮して、画素値を変換するための適切な対応関係を定めるデータを生成することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
画像処理装置であって、
複数の画素を用いて対象画像を表す対象画像データであって、前記複数の画素のそれぞれの画素値を含む対象画像データを取得する取得部と、
前記対象画像の前記複数の画素の中から、複数のエッジ画素を抽出する抽出部と、
前記複数のエッジ画素を用いて、第1基準値を決定する第1決定部と、
前記複数の画素のそれぞれの画素値である変換前の画素値を変換済の画素値に変換するための対応関係であって、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きい画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値を用いて、前記対応関係を定める対応関係データを生成する生成部と、
を備える、画像処理装置。
上記構成によれば、複数のエッジ画素を用いて、第1基準値を決定し、第1基準値以下の変換前の画素値と第1基準値より大きい変換前の画素値との間で特性が異なる対応関係を定める対応関係データを生成する。このように、背景以外(文字やグラフなど)の部分を表すエッジ画素を用いて対応関係が生成されるので、背景以外の色を考慮して、変換前の画素値と変換済の画素値との対応関係を定める対応関係データを適切に生成することができる。
[適用例2]
適用例1に記載の画像処理装置であって、
前記抽出部は、前記対象画像の前記複数の画素の中から、さらに、複数の非エッジ画素を抽出し、
前記複数の非エッジ画素を用いて、第2基準値を決定する第2決定部をさらに備え、
前記生成部は、前記第2基準値よりも小さい前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第2基準値以上の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値に加えて、前記第2基準値を用いて、前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、背景の部分を表す非エッジ画素を用いて対応関係を定めるので、背景の色を考慮して、変換前の画素値と変換済の画素値との対応関係を定める対応関係データを、適切に生成することができる。
[適用例3]
適用例2に記載の画像処理装置であって、
前記第1基準値は、前記第2基準値よりも小さい基準値であり、
前記生成部は、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きく前記第2基準値より小さい前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第2基準値以上の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値と前記第2基準値とを用いて、前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、背景以外(文字やグラフなど)の部分を表すエッジ画素と、背景の部分を表す非エッジ画素との両方を用いて対応関係が定められる。従って、エッジ部分の色(文字の色)と背景の色との両方を考慮して、変換前の画素値と変換済の画素値との対応関係を定める対応関係データを、適切に生成することができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記生成部は、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、前記変換前の画素値と同じ値の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、背景以外の画素に関連する色であって、第1基準値以下の画素値を有する画素の色の変化を抑制することができる。
[適用例5]
適用例4に記載の画像処理装置であって、
前記対象画像データによって表される前記複数の画素の画素値は、それぞれ複数の色成分の画素値を表し、
前記第1決定部は、前記複数の色成分のそれぞれで前記第1基準値を決定し、
前記生成部は、前記複数の色成分のそれぞれで決定される前記第1基準値を用いて、前記複数の色成分のそれぞれで前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、種々の色であり得るエッジ画素の色に適した対応関係データを生成することができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記生成部は、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、同一の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、背景以外の画素に関連する色であって、第1基準値以下の画素値を有する画素の色を同一の色に変換することができる。
[適用例7]
適用例6に記載の画像処理装置であって、
前記対象画像データによって表される前記複数の画素の画素値は、それぞれ1つの成分の画素値を表し、
前記第1決定部は、前記1つの成分のための前記第1基準値を決定し、
前記生成部は、前記1つの成分のための前記第1基準値を用いて、前記1つの成分のための前記対応関係データを定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、1つの成分のための対応関係を定める対応関係データを生成する場合に、1つの成分から決定された第1基準値を用いているので、対応関係データを適切に生成することができる。
[適用例8]
適用例6または適用例7に記載の画像処理装置であって、
前記生成部は、前記同一の変換済の画素値が、黒色を表す画素値である前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、対応関係データを用いて、第1基準値以下の画素値の画素の色を黒色に変換し、当該画素を観察者に観察し易くすることができる。
[適用例9]
適用例1から適用例3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記生成部は、
前記対象画像をカラー画像に変換するための対応関係を決定するカラー動作方式では、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、前記変換前の画素値と同じ値の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成し、
前記対象画像をグレー画像に変換するための対応関係を決定するグレー動作方式では、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、同一の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、カラー動作方式では、対応関係データを用いて、背景以外の画素に関連する色であって、第1基準値以下の画素値を有する画素の色の変化を抑制することができる。また、グレー動作方式では、対応関係データを用いて、背景以外の画素に関連する色であって、第1基準値以下の画素値を有する画素の色を同一の色に変換することができる。
[適用例10]
適用例9に記載の画像処理装置であって、
前記カラー動作方式では、
前記第1決定部は、カラー画像を表現する複数の色成分のそれぞれで前記第1基準値を決定し、
前記生成部は、前記複数の色成分のそれぞれで決定される前記第1基準値を用いて、前記複数の色成分のそれぞれで前記対応関係データを生成し、
前記グレー動作方式では、
前記第1決定部は、グレー画像を表現する1つの成分のための前記第1基準値を決定し、
前記生成部は、前記1つの成分のための前記第1基準値を用いて、前記1つの成分のための前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、カラー動作方式では、種々の色であり得るエッジ画素の色に適した対応関係データを生成することができる。また、グレー動作方式では、1つの成分のための対応関係を定める対応関係データを生成する場合に、1つの成分から決定された第1基準値を用いているので、対応関係データを適切に生成することができる。
[適用例11]
適用例3に記載の画像処理装置であって、
前記生成部は、前記変換前の画素値が、前記第1基準値よりも大きく前記第2基準値よりも小さい範囲内では、前記変換済の画素値が前記変換前の画素値に対して単調増加する前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、対応関係データを用いて、第1基準値より大きく第2基準値よりも小さい画素値を表す画素の色が不自然に変換されることを抑制できる。
[適用例12]
適用例2と適用例3と適用例11とのいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記生成部は、
前記第2基準値以上の前記変換前の画素値に対して、白色を表す同一の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、対応関係データを用いて、第2基準値以上の画素値の画素の色を白色に変換することができ、変換済の画素値によって表される画像を自然な色で表現できる。
[適用例13]
適用例1ないし12のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記第1決定部は、前記複数のエッジ画素のそれぞれの画素値のうち、最も高い頻度の画素値を用いて得られる値を、前記第1基準値として決定する、
画像処理装置。
上記構成によれば、複数のエッジ画素のそれぞれの画素値のうち、最も高い頻度の画素値を用いて得られる値を、第1基準値として決定するので、適切に第1基準値を決定することができる。
[適用例14]
適用例13に記載の画像処理装置であって、
前記第1決定部は、前記最も高い頻度の画素値よりも大きい画素値であって、前記最も高い頻度に対して所定割合の頻度に対応する画素値を、前記第1基準値として決定する、
画像処理装置。
上記構成によれば、最も高い頻度の画素値よりも大きい画素値であって、最も高い頻度に対して所定割合の頻度に対応する画素値を、第1基準値として決定するので、より適切に第1基準値を決定することができる。
[適用例15]
適用例1ないし適用例14のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記抽出部は、前記対象画像の前記複数の画素の中から、前記複数のエッジ画素と、写真を構成する複数の写真画素と、を抽出し、
前記生成部は、前記複数の写真画素を用いずに、前記複数の画素のうちの前記複数のエッジ画素のそれぞれの前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
画像処理装置。
上記構成によれば、写真画素の影響を受けることなく、写真画素とは異なるエッジ画素の画素値を、適切に変換することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、画像処理装置の他、例えば、画像処理方法、画像処理方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体などの形態で実現することができる。
実施例における画像処理装置としての複合機200の構成を示すブロック図である。 画像処理のフローチャートである。 入力カラー画像CIの一例を示す図である。 第1入力画像分離処理のフローチャートである。 領域判定画像JIの一例を示す図である。 対象範囲内の画素におけるR成分の画素値の頻度を表すヒストグラムHrを示す図である。 ラベル画像LIの一例を示す図である。 第1非写真領域用地色補正処理のフローチャートである。 色成分ごとのエッジ画素用ヒストグラムを示す図である。 色成分ごとの非エッジ画素用ヒストグラムを示す図である。 色成分ごとの非写真領域用の地色補正対応関係を示す図である。 第1写真領域用色調整処理のフローチャートである。 色成分ごとの写真領域用の地色補正対応関係を示す図である。 色成分ごとのホワイトバランス対応関係を示す図である。 第2入力画像分離処理のフローチャートである。 第2非写真領域用地色補正処理のフローチャートである。 エッジ画素用ヒストグラムHeyを示す図である。 非エッジ画素用ヒストグラムHgyを示す図である。 非写真領域用の地色補正対応関係Gnyを示す図である。 第2写真領域用色調整処理のフローチャートである。 写真領域用の地色補正対応関係Gpyを示す図である。 変形例において、複合機200が接続されるネットワークシステムを示す図である。
A.実施例:
A−1.画像処理装置の構成:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、実施例における画像処理装置としての複合機200の構成を示すブロック図である。
複合機200は、CPU210と、DRAMなど揮発性記憶装置220と、スキャナ230と、プリンタ240と、表示部250と、マウスやキーボードなどの操作部260と、メモリカード(図示せず)が挿入されるカードスロット部270と、通信部280と、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置290と、を備えている。
揮発性記憶装置220には、CPU210が処理を行う際に生成される種々のデータを一時的に格納するバッファ領域221が設けられている。なお、CPU210は、種々のデータを、揮発性記憶装置220の代わりに、不揮発性記憶装置290に、一時的に格納してもよい。
スキャナ230は、光電変換素子(例えば、CCD、CMOS)を用いて原稿を読み取ることによってスキャンデータを取得する画像読取装置である。スキャンデータは、RGB画素データによって構成されたビットマップデータである。RGB画素データは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分の色成分値(本実施例の各色成分値は、256階調の階調値)を含む画素データである。以下では、色成分のうち、レッド成分をR成分とも呼び、グリーン成分をG成分とも呼び、ブルー成分をB成分とも呼ぶ。
プリンタ240は、印刷データに従って、印刷を実行する。プリンタ240は、いわゆるインクジェット式のカラープリンタである。なお、プリンタ240としては、他の種類のプリンタ(例えば、カラーレーザープリンタ)を用いても良い。表示部250は、画像をスキャンするための設定画面や、印刷動作方式の選択画面などを表示する。
不揮発性記憶装置290は、ドライバプログラム291を格納している。ドライバプログラム291は、例えば、予め製造者によって不揮発性記憶装置290に記憶された状態で提供され得るし、CD−ROMやDVD−ROMなどで提供され得る。
CPU210は、ドライバプログラム291を実行することにより、後述する画像処理を実行する画像処理部100として機能する。画像処理部100は、取得部110と、抽出部115と、特定部120と、ヒストグラム作成部130と、第1決定部135と、第2決定部140と、生成部145と、第1実行部150と、第2実行部155と、第3実行部160と、印刷データ生成部165と、出力部170と、を備えている。これら機能ブロックは、後述の画像処理を実行する。
A−2.画像処理:
図2は、画像処理のフローチャートである。この画像処理は、スキャンデータを用いて色調整処理を実行し、印刷を実行するための処理である。本実施例では、ユーザが原稿をスキャナ230にセットして、操作部260を操作して、複写(コピー)を指示することにより、この画像処理が開始される。ユーザは、複写の指示を行う際、操作部260を操作して、複写物(印刷物)の印刷動作方式を、カラー動作方式とするのか、グレー動作方式とするのかの指示も併せて行う。
図2のステップS5では、取得部110は、処理対象とするスキャンデータを取得する。具体的には、取得部110は、スキャナ230に原稿を読み取らせ、スキャナ230からスキャンデータを取得し、取得したスキャンデータを、揮発性記憶装置220に格納する。
次に、ステップS10では、取得部110は、ユーザが選択した印刷動作方式が、カラー動作方式であるのか、グレー動作方式であるのかを判断する。以下では、まず、ユーザがカラー動作方式を選択した場合(後述のステップS20〜S50)を説明し、次に、ユーザがグレー動作方式を選択した場合(後述のステップS60〜S90)を説明する。
A−2−1:カラー動作方式
取得部110は、ユーザが選択した印刷動作方式が、カラー動作方式である場合(ステップS10:カラー動作方式)には、ステップS20で、スキャンデータをそのまま処理対象のカラー画像データとして採用(取得)する。以下では、カラー画像データが表す画像を入力カラー画像とも呼ぶ。カラー画像データは、R、G、B成分の画素値によって構成されたビットマップデータである。カラー画像データは、揮発性記憶装置220に格納されている。
図3は、入力カラー画像の一例を示す図である。図3に示すように、入力カラー画像CIは、背景画像Bg1と、写真を表す写真画像Ob2、Ob3と、文字を表す文字画像Ob4と、を含んでいる。背景画像Bg1の色は、スキャナ230で読み取らせた原稿の媒体(例えば、紙)の色(地色とも呼ぶ。例えば、薄いグレー)を反映した色である。背景画像Bg1は、複数の背景画素で構成される。写真画像Ob2、Ob3は、複数の写真画素で構成される。文字画像Ob4は、複数の文字画素で構成される。上述したステップS5で、取得部110によって取得されたカラー画像データが、図3の入力カラー画像CIを表すこととして、以下の画像処理を説明する。
次に、ステップS30では、画像処理部100は、取得したカラー画像データに基づいて、第1入力画像分離処理を実行する。この第1入力画像分離処理では、ラベリング処理を行って、入力カラー画像CIにおいて、写真領域と、非写真領域とが特定される。
図4は、第1入力画像分離処理のフローチャートである。まず、図4のステップS200では、特定部120は、領域判定画像JIを設定する。図5は、領域判定画像JIの一例を示す図である。領域判定画像JIを構成する複数の画素は、入力カラー画像CIを構成する複数の画素にそれぞれ対応している。ステップS200の段階(領域判定画像JIの設定時)では、領域判定画像JIの各画素に対応するラベル値は、図5(A)に示すように、すべての画素に対応するそれぞれのラベル値が「0」に設定されている。特定部120は、各画素のラベル値を表すラベル値データを揮発性記憶装置220に格納する。
次に、ステップS205では、抽出部115は、入力カラー画像CIの画素のうち、後述のステップS230またはステップS240の処理がどちらとも行われていない画素のうちの1つを、対象画素として選択する。
次に、ステップS210では、抽出部115は、対象画素を含む対象範囲の色数を算出する。本実施例では、この対象範囲は、図4のステップS210の右側に示すように、対象画素と、対象画素を取り囲む8つの周囲画素と、で構成される。すなわち、対象範囲は、縦3画素×横3画素のマトリックス状の9つの画素で構成される。図6を用いて、対象範囲の色数の算出方法を説明する。
抽出部115は、まず、R、G、B成分それぞれについて、対象範囲内における画素の画素値の頻度を表すヒストグラムを作成し、ヒストグラムを表すデータを、揮発性記憶装置220に格納する。図6は、対象範囲内の画素におけるR成分の画素値の頻度表すヒストグラムHrを示す図である。ヒストグラムHrでは、0〜255の画素値の範囲が、16階調幅の16のグループArに区分される。他の色成分の画素値に対応するヒストグラム(図示せず)についても、同様に、画素値が16のグループArに区分される。
抽出部115は、R成分のヒストグラムHrにおいて、グループArごとに頻度を合計し、グループArごとの合計頻度(グループ頻度とも呼ぶ)を算出する。次に、抽出部115は、グループ頻度が所定の閾値(例えば、2)よりも大きいグループArを特定し、特定したグループArの合計数を、R成分の色数(R成分色数とも呼ぶ)として算出する。抽出部115は、G成分、B成分についても同様に、G成分の色数(G成分色数とも呼ぶ)、B成分の色数(B成分色数とも呼ぶ)を算出する。抽出部115は、R成分色数と、G成分色数と、B成分色数との合計値を、上記対象範囲の色数として算出する。なお、図6のヒストグラムHrには、グループ頻度が所定の閾値よりも大きいグループArの下側には、白丸が示され、グループ頻度が所定の閾値以下のグループArの下側には、×印が示されている。図6の例では、白丸の数(ここでは、2)が、R成分色数に対応する。
対象範囲の色数を算出後、図4のステップS220では、抽出部115は、算出した色数が閾値Th1(例えば、5)より大きいか否かを判断する。抽出部115は、色数が閾値Th1より大きい場合には(ステップS220:Yes)、対象画素を写真画素として抽出する(ステップS230)。次に、ステップS235では、特定部120は、領域判定画像JIにおいて、写真画素として抽出した対象画素と対応する画素のラベル値を「0」から「1」に変更する(すなわち、揮発性記憶装置220に格納されているラベル値データを更新する)。
一方、抽出部115は、色数が閾値Th1以下の場合には(ステップS220:No)、対象画素を非写真画素として抽出する(ステップS240)。なお、この場合、特定部120は、領域判定画像JIにおいて、非写真画素として抽出した対象画素と対応する画素のラベル値を「0」のまま維持する。
次に、ステップS250では、抽出部115は、入力カラー画像CIの全画素を対象画素として選択したか否かを判断する。抽出部115は、入力カラー画像CIの全画素を対象画素として選択していない場合には(ステップS250:No)、ステップS205の処理へ戻る。抽出部115は、入力カラー画像CIの全画素を対象画素として選択した場合には(ステップS250:Yes)、ステップS260の処理へ移行する。
図5(B)に示すように、特定部120が入力カラー画像CIのすべての画素に対して写真画素または非写真画素の抽出を実行した後の段階では、領域判定画像JIの各画素のラベル値は、「0」か「1」となっている。領域判定画像JIにおいて、ラベル値「1」は、その画素に対応する入力カラー画像CIの画素が写真画素として抽出されたことを示している。領域判定画像JIにおいて、ラベル値「0」は、その画素に対応する入力カラー画像CIの画素が非写真画素として抽出されたことを示している。
次に、図4のステップS260では、特定部120は、ラベリング処理を行って、入力カラー画像CIにおいて、写真領域と非写真領域とを特定する。以下に、具体的に説明する。
まず、特定部120は、揮発性記憶装置220に格納されているラベル値データを参照し、図5(B)に示す領域判定画像JIにおいて、ラベル値が「0」である複数の画素が連結することによって構成される領域を1つの非写真領域Nphとして特定する。また、特定部120は、ラベル値が「1」である複数の画素が連結することによって構成される領域(図5(B)のハッチング部分)を写真領域Phとして特定する。そして、特定部120は、互いに隣接しない(離れた)写真領域Phがある場合には、同じ写真領域Phに属する複数の画素が同じラベル値を有し、互いに異なる写真領域Phの間ではラベル値が異なるように、領域判定画像JIのラベル値を変更する(すなわち、揮発性記憶装置220に格納されたラベル値データを更新する)。この結果を表す画像をラベル画像LIとも呼ぶ(後段にて図7を用いて説明する)。なお、図5(B)に示す領域判定画像JIの例では、2つの写真領域Phが特定されており、これらの写真領域Phは、互いに隣接していない(離れている)。
なお、2つの画素A、Bが連結しているか否かを判定する方法としては、画素Bが画素Aから所定の距離内に位置する場合に連結していると判定する方法を用いることができる。例えば、格子状に画素が配置された画像において、所定の距離が1.5画素分の距離であると仮定すれば、画素Aの周りを囲む8つの画素のいずれかの位置に画素Bが位置する場合に、2つの画素が連結していると判定される。
図7は、ラベル画像LIの一例を示す図である。ラベル画像LIを構成する画素は、上述したS250の処理でYESと判断された後の領域判定画像における画素のそれぞれに対応している。ラベル画像LIでは、同じラベル値を有する画素で構成される画像領域がそれぞれ特定される。図7の例では、ラベル値が「0」の画素から構成される1つの非写真領域Nphと、ラベル値が「2」の画素から構成される1つの写真領域Ph1と、ラベル値が「3」の画素から構成される1つの写真領域Ph2とが、特定されている。特定部120は、これらの領域に対して、各領域の画素のラベル値と同じ数値を識別子として付す(ラベリング処理)。これにより、1つの非写真領域Nphと、2つの写真領域Ph1、Ph2とがそれぞれ識別可能となる。これら3つの画像領域Nph、Ph1、Ph2は、入力カラー画像CIの複数の画素が連結して構成される領域にそれぞれ対応する。すなわち、ラベル画像LIにおいて、非写真領域Nphは、入力カラー画像CIにおける背景画像Bg1および文字画像Ob4とから構成される領域に対応する。写真領域Ph1は、入力カラー画像CIにおける写真画像Ob2に対応する。写真領域Ph2は、入力カラー画像CIにおける写真画像Ob3に対応する。
この結果、入力カラー画像CIにおいて、写真画像Ob2、Ob3が、それぞれ独立した写真領域として特定され、これらの領域Ob2、Ob3を除いた領域(背景画像Bg1および文字画像Ob4とから構成される領域)が、非写真領域として特定される。なお、図3に示すように、入力カラー画像CIにおいて、写真領域として特定された領域を写真領域Phaとも呼び、非写真領域として特定された領域を、非写真領域Nphaとも呼ぶ。特定部120は、図4のステップS260の処理後、第1入力画像分離処理を終了する。
図2のステップS30の第1入力画像分離処理が終了すると、画像処理部100は、次に、第1非写真領域用地色補正処理を実行する(ステップS40)。この第1非写真領域用地色補正処理では、入力カラー画像CIの非写真領域における背景色である地色を白色に補正する処理が行われる。通常、地色とは、スキャナ230でスキャンした原稿の媒体(例えば、紙)を表す色である。
図8は、第1非写真領域用地色補正処理のフローチャートである。最初のステップS300では、抽出部115は、揮発性記憶装置220に格納されているラベル値データを参照して入力カラー画像CIの非写真領域Nphaを特定し、非写真領域Npha内の画素のうち、後述のステップS330またはステップS340の処理がどちらとも行われていない1つの画素を対象画素として選択する。
次に、ステップS310では、抽出部115は、対象画素を含む対象範囲の分散値を算出する。本実施例では、この対象範囲は、図8のステップS310の右側に示すように、対象画素と、対象画素を取り囲む8つの周囲画素と、で構成される。すなわち、対象範囲は、縦3画素×横3画素のマトリックス状の9つの画素で構成される。具体的には、抽出部115は、下記の式(EQ1)を用いて、対象範囲内の9つの画素のそれぞれで、輝度値Yを算出する。
輝度値Y=((0.298912×R)+(0.586611×G)+(0.114478×B)) ...(EQ1)
R:R成分の画素値、G:G成分の画素値、B:B成分の画素値
そして、対象範囲内の9つの画素のそれぞれの輝度値Yを用いて、既知の算出式に基づき、対象画素の輝度値Yの分散値を算出する
次に、ステップS320では、抽出部115は、算出した分散値が閾値Th2より大きいか否かを判断する。抽出部115は、分散値が閾値Th2より大きい場合には(ステップS320:Yes)、対象画素がエッジ画素であると判断する。そして、ヒストグラム作成部130は、図9に示すエッジ画素用ヒストグラムにおいて、色成分ごとに対象画素の画素値(対象画素値とも呼ぶ)の頻度を1つ増大させる処理を行う(ステップS330)。即ち、ヒストグラム作成部130は、エッジ画素用ヒストグラムを更新し、更新されたエッジ画素用ヒストグラムを表すエッジ画素用ヒストグラムデータを、揮発性記憶装置220に格納する。図8の処理の開始後、エッジ画素用ヒストグラムが初めて更新される場合には、更新前にエッジ画素用ヒストグラムが初期化される。図9は、色成分ごとのエッジ画素用ヒストグラムを示す図である。具体的には、図9(A)は、R成分の画素値のヒストグラムHerを示し、図9(B)は、G成分の画素値のヒストグラムHegを示し、図9(C)は、B成分の画素値のヒストグラムHebを示している。なお、図3に示す入力カラー画像CIでは、例えば、文字画像Ob4の輪郭部分の画素がエッジ画素となり得る。
一方、抽出部115は、分散値が閾値Th2以下の場合には(ステップS320:No)、対象画素がエッジ画素ではない非エッジ画素と判断する。そして、ヒストグラム作成部130は、図10に示す非エッジ画素用ヒストグラムにおいて、色成分ごとに対象画素値の頻度を1つ増大させる処理を行う(ステップS340)。即ち、ヒストグラム作成部130は、非エッジ画素用ヒストグラムを更新し、更新された非エッジ画素用ヒストグラムを表す非エッジ画素用ヒストグラムデータを、揮発性記憶装置220に格納する。図8の処理の開始後、非エッジ画素用ヒストグラムが初めて更新される場合には、更新前に非エッジ画素用ヒストグラムが初期化される。図10は、色成分ごとの非エッジ画素用ヒストグラムを示す図である。具体的には、図10(A)は、R成分の画素値のヒストグラムHgrを示し、図10(B)は、G成分の画素値のヒストグラムHggを示し、図10(C)は、B成分の画素値のヒストグラムHgbを示している。
ステップS330またはステップS340の処理後、ステップS350では、抽出部115は、非写真領域Npha内の全画素を対象画素として選択したか否かを判断する。抽出部115は、非写真領域内の全画素を対象画素として選択していない場合には(ステップS350:No)、ステップS300の処理に戻る。抽出部115は、非写真領域内の全画素を対象画素として選択した場合には(ステップS350:Yes)、ステップS360の処理へ移行する。
ステップS360では、第1決定部135は、揮発性記憶装置220に格納されているエッジ画素用ヒストグラムデータを参照し、色成分ごとに、図9に示すエッジ画素用ヒストグラムからそれぞれ文字色値を決定する。具体的には、第1決定部135は、色成分ごとのそれぞれのエッジ画素用ヒストグラムにおいて、最も高い頻度(最頻度またはピーク値とも呼ぶ)となる画素値を特定する。そして、第1決定部135は、最頻度となる画素値よりも大きい画素値であって、最頻度の半分の頻度に対応する画素値をその色成分における文字色値に決定する。例えば、第1決定部135は、図9(A)に示すように、R成分のエッジ画素用ヒストグラムHerにおいて、最頻度Ferとなる画素値P1mrを特定する。そして、第1決定部135は、画素値P1mrよりも大きい画素値であって、最頻度Ferの半分の頻度Ferhに対応する画素値P1rを、R成分における文字色値に決定する。第1決定部135は、G成分およびB成分も同様に、エッジ画素用ヒストグラムHeg、Hebにおいて、最頻度Feg、Febとなる画素値P1mg、P1mbを特定する。そして、第1決定部135は、画素値P1mg、P1mbよりも大きい画素値であって、最頻度Feg、Febの半分の頻度Fegh、Febhに対応する画素値P1g、P1bを、G、B成分における文字色値にそれぞれ決定する(図9(B)、(C)参照)。以下、R、G、B成分における文字色値を、それぞれ文字色値P1r、P1g、P1bとも呼ぶ。第1決定部135は、文字色値P1r、P1g、P1bを表す文字色値データを、揮発性記憶装置220に格納する。
なお、本実施例では、第1決定部135は、最頻度となる画素値よりも大きい画素値であって、最頻度の半分の頻度に対応する画素値を、その色成分における文字色値に決定しているが、これに限られない。例えば、第1決定部135は、最頻度となる画素値よりも大きい画素値であって、最頻度に対して0より大きく1より小さい所定割合の頻度に対応する画素値を、文字色値として決定してもよい。また、第1決定部135は、エッジ画素の画素値の平均値やメディアン値を、文字色値として決定してもよい。さらに、第1決定部135は、最頻値自身を、文字色値として決定してもよい。
次に、ステップS370では、第2決定部140は、揮発性記憶装置220に格納されている非エッジ画素用ヒストグラムデータを参照し、色成分ごとに、図10に示す非エッジ画素用ヒストグラムからそれぞれ背景色値を決定する。具体的には、第2決定部140は、色成分ごとのそれぞれの非エッジ画素用ヒストグラムにおいて、最頻度(ピーク値)となる画素値を特定する。第2決定部140は、最頻度となる画素値よりも小さい画素値であって、最頻度の半分の頻度に対応する画素値をその色成分における背景色値に決定する。例えば、第2決定部140は、図10(A)に示すように、R成分の非エッジ画素用ヒストグラムHgrにおいて、最頻度Fgrとなる画素値P2mrを特定する。そして、第2決定部140は、画素値P2mrよりも小さい画素値であって、最頻度Fgrの半分の頻度Fgrhに対応する画素値P2rをR成分における背景色値P2rに決定する。第2決定部140は、G成分およびB成分も同様に、非エッジ画素用ヒストグラムhgP2gbにおいて、最頻度Fgg、Fgbとなる画素値P2mg、P2mbを特定する。そして、第2決定部140は、画素値P2mg、P2mbよりも小さい画素値であって、最頻度Fgg、Fgbの半分の頻度Fggh、Fgbhに対応する画素値P2g、P2bを、G、B成分における背景色値にそれぞれ決定する(図10(B)、(C)参照)。以下、R、G、B成分における背景色値を、それぞれ背景色値P2r、P2g、P2bとも呼ぶ。第2決定部140は、背景色値P2r、P2g、P2bを表す背景色値データを、揮発性記憶装置220に格納する。
なお、本実施例では、第2決定部140は、最頻度となる画素値よりも小さい画素値であって、最頻度の半分の頻度に対応する画素値をその色成分における背景色値に決定しているが、これに限られない。例えば、第2決定部140は、最頻度となる画素値よりも小さい画素値であって、最頻度に対して0より大きく1より小さい所定割合の頻度に対応する画素値をその色成分における背景色値に決定してもよい。また、第2決定部140は、非エッジ画素の画素値の平均値やメディアン値を、背景色値として決定してもよい。さらに、第2決定部140は、最頻値自身を、背景色値として決定してもよい。
次に、ステップS380では、生成部145は、揮発性記憶装置220に格納されている文字色値データと背景色値データとを参照して文字色値P1r、P1g、P1b、背景色値P2r、P2g、P2bを特定し、特定された文字色値と背景色値とから、図11に示す非写真領域用の地色補正対応関係を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成し、生成された非写真領域用の地色補正対応関係データを、揮発性記憶装置220に格納する。
図11は、色成分ごとの非写真領域用の地色補正対応関係を示す図である。具体的には、図11(A)は、R成分の非写真領域用の地色補正対応関係Gnrを示す図であり、図11(B)は、G成分の非写真領域用の地色補正対応関係Gngを示す図であり、図11(C)は、B成分の非写真領域用の地色補正対応関係Gnbを示す図である。これら非写真領域用の地色補正対応関係は、図11(A)〜(C)に示すように、以下(1)〜(4)の特性を少なくとも含んでいる。
(1)変換前の画素値(以下では、入力画素値とも呼ぶ)が、0以上、文字色値P1r、P1g、P1b以下の範囲内である場合には、変換済の画素値(以下では、出力画素値とも呼ぶ)が入力画素値と同じ値である特性。言い換えれば、文字色値P1r、P1g、P1b以下の範囲内の入力画素値に、その入力画素値と同じ値の出力画素値を対応付ける特性。
(2)入力画素値が、文字色値P1r、P1g、P1bよりも大きく背景色値P2r、P2g、P2bよりも小さい範囲内では、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性。
(3)背景色値P2r、P2g、P2b以上の入力画素値に対して、白色を表す同一の出力画素値を対応付ける特性。
(4)入力画素値の全範囲において、入力画素値の変化に対して出力画素値が連続的に変化する特性。
上記特性(3)における「白色を表す同一の画素値」とは、「255」である。以下で、「白色を表す同一の画素値」の記載がある場合においても、「白色を表す同一の画素値」とは、「255」である。なお、これに限られず、「白色を表す同一の画素値」に代えて、例えば、「白色に近い色を表す同一の画素値」(「255」よりも小さい値(例えば、250))を採用してもよい。
なお、本実施例では、上記特性(2)に示すように、入力画素値が、文字色値P1r、P1g、P1bよりも大きく背景色値P2r、P2g、P2bよりも小さい範囲内において、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性としているが、これに限られない。例えば、出力画素値が入力画素値に対して曲線的に増加してもよい。一般的に言えば、入力画素値が、文字色値P1r、P1g、P1bよりも大きく背景色値P2r、P2g、P2bよりも小さい範囲内では、出力画素値が入力画素値に対して単調増加(非減少)する特性であればよい。なお、入力画素値の増加に対して出力画素値が維持され得る広義の単調増加よりも、入力画素値の増加に対して出力画素値が維持されることなく増加する狭義の単調増加が特に好ましい。
非写真領域用の地色補正対応関係データを生成後、図8のステップS390では、第1実行部150は、R、G、Bの3つの色成分のうち、後述するステップS410の処理を行っていない1つの色成分を、対象色成分として選択する。
次に、ステップS400では、第1実行部150は、揮発性記憶装置220に格納されているラベル値データを参照して入力カラー画像CIの非写真領域Nphaを特定し、特定された非写真領域Npha内の画素のうち、後述のステップS410の処理が行われていない1つの画素を、対象画素として選択する。
次に、ステップS410では、第1実行部150は、揮発性記憶装置220に格納されているカラー画像データと非写真領域用の地色補正対応関係データとを参照して、対象画素の対象色成分の対象画素値を入力画素値として、対象色成分に対応する非写真領域用の地色補正対応関係を用いて、対象色成分の出力画素値に変換する。そして、第1実行部150は、変換済の出力画素値を、揮発性記憶装置220に格納する。
次に、ステップS420では、第1実行部150は、非写真領域Npha内の全画素を対象画素として選択していない場合には(ステップS420:No)、ステップS400の処理に戻る。第1実行部150は、非写真領域Npha内の全画素を対象画素として選択した場合には(ステップS420:Yes)、ステップS430の処理へ移行する。
ステップS430では、第1実行部150は、全ての色成分を対象色成分として選択したか否かを判断する。第1実行部150は、全ての色成分を対象色成分として選択していない場合には(ステップS430:No)、ステップS390の処理に戻る。第1実行部150は、全ての色成分を対象色成分として選択した場合には(ステップS430:Yes)、この第1非写真領域用地色補正処理を終了する。
図2の第1非写真領域用地色補正処理(ステップS40)の処理が終了すると、画像処理部100は、続いて、ステップS50で、第1写真領域色調整処理を実行する。この第1写真領域用色調整処理では、入力カラー画像CIの写真領域Phaにおける背景色である地色を白色に補正する地色補正処理と、ホワイトバランス処理とが実行される。
図12は、第1写真領域用色調整処理のフローチャートである。まず、ステップS510では、生成部145は、揮発性記憶装置220に格納されている背景色値データを参照して背景色値P2r、P2g、P2bを特定し、色成分ごとに、各背景色値P2r、P2g、P2bから、写真領域用の地色補正対応関係を定める写真領域用の地色補正対応関係データを生成し、生成された写真領域用の地色補正対応関係データを、揮発性記憶装置220に格納する。
図13は、色成分ごとの写真領域用の地色補正対応関係を示す図である。具体的には、図13(A)は、R成分の写真領域用の地色補正対応関係Gprを示す図であり、図13(B)は、G成分の写真領域用の地色補正対応関係Gpgを示す図であり、図13(C)は、B成分の写真領域用の地色補正対応関係Gpbを示す図である。これら写真領域用の地色補正対応関係は、図13(A)〜(C)に示すように、以下(5)〜(7)の特性を少なくとも含んでいる。
(5)入力画素値が、0以上、背景色値P2r、P2g、P2bよりも小さい範囲内では、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性。
(6)背景色値P2r、P2g、P2b以上の入力画素値に対して、白色を表す同一の出力画素値を対応付ける特性。
(7)入力画素値の全範囲において、入力画素値の変化に対して出力画素値が連続的に変化する特性。
なお、上記特性(5)では、入力画素値が、0以上、背景色値P2r、P2g、P2bよりも小さい範囲内では、出力画素値が入力画素値に対して曲線的に増加する特性としてもよい。
次に、ステップS520では、第2実行部155は、揮発性記憶装置220に格納されているラベル値データを参照して入力カラー画像CIの写真領域Phaを特定し、特定された写真領域Phaのうち、後述のステップS522〜S610の処理が行われていない1つの写真領域を対象写真として選択する。
次に、ステップS522では、第2実行部155は、R、G、Bの3つの色成分のうち、後述するステップS524〜S528の処理が行われていない1つの色成分を、対象色成分として選択する。
次に、ステップS524では、第2実行部155は、対象写真領域内の画素のうち、後述のステップS526の処理を行っていない1つの画素を、対象画素として選択する。
次に、ステップS526では、第2実行部155は、揮発性記憶装置220に格納されているカラー画像データと写真領域用の地色補正対応関係データとを参照して、対象画素の対象色成分の対象画素値を入力画素値として、対象色成分に対応する写真領域用の地色補正対応関係を用いて、対象色成分の出力画素値に変換する。そして、第2実行部155は、変換済の出力画素値を、揮発性記憶装置220に格納する。
次に、ステップS528では、第2実行部155は、対象写真領域内の全画素を対象画素として選択していない場合には(ステップS528:No)、ステップS524の処理に戻る。第2実行部155は、対象写真領域内の全画素を対象画素として選択した場合には(ステップS528:Yes)、ステップS530の処理へ移行する。
ステップS530では、第2実行部155は、3つの色成分の全てを対象色成分として選択したか否かを判断する。第2実行部155は、全ての色成分を対象色成分として選択していない場合には(ステップS530:No)、ステップS522の処理に戻る。第2実行部155は、全ての色成分を対象色成分として選択した場合には(ステップS530:Yes)、ステップS540の処理へ移行する。
上記ステップS522〜S530では、第2実行部155は、対象写真領域の各色成分の画素値を入力画素値として、対応する色成分の写真領域用の地色補正対応関係を用いて、出力画素値に変換している。
ステップS540では、生成部145は、揮発性記憶装置220に格納されているデータを参照して、ステップS526による変換後の出力画素値を特定し、特定された出力画素値を用いて、3つの色成分ごとに、対象写真領域の平均色値を算出する。具体的には、生成部145は、1つの色成分(例えば、R成分)について、対象写真領域における全画素の変換後の画素値を合計し、合計値を画素数で除することで、1つの色成分における対象写真領域の平均色値を算出する。生成部145は、他の色成分(例えば、G成分およびB成分)についても同様に、対象写真領域の平均色値をそれぞれ算出する。以下では、R成分の平均色値を、平均色値Pavrとも呼び、G成分の平均色値を、平均色値Pavgとも呼び、B成分の平均色値を、平均色値Pavbとも呼ぶ。
次に、ステップS550では、生成部145は、各平均色値Pavr、Pavg、Pavbのうち、最小の平均色値に対応する色成分を基準色成分に設定する。
次に、ステップS560では、生成部145は、色成分ごとの平均色値を用いて、色成分ごとに、ホワイトバランス対応関係を定めるホワイトバランス対応関係データを生成し、生成したホワイトバランス対応関係データを、揮発性記憶装置220に格納する。この場合、生成部145は、基準色成分に対応するホワイトバランス対応関係と、基準成分以外の色成分に対応するホワイトバランス対応関係とでは、異なる対応関係を定める。以下では、基準色成分がB成分である場合を例に、ホワイトバランス対応関係についての説明を行う。
図14は、色成分ごとのホワイトバランス対応関係を示す図である。具体的には、図14(A)は、R成分のホワイトバランス対応関係Hvrを示す図であり、図14(B)は、G成分のホワイトバランス対応関係Hvgを示す図であり、図14(C)は、B成分のホワイトバランス対応関係Hvbを示す図である。基準色成分に対応するホワイトバランス対応関係は、図14(C)に示すように、以下(8)のような特性を少なくとも含んでいる。
(8)入力画素値がいずれの値であっても、出力画素値が入力画素値と同じ値である特性。言い換えれば、入力画素値に、その入力画素値と同じ値の出力画素値を対応付ける特性。
基準色成分以外の色成分に対応するホワイトバランス対応関係は、図14(A)、(B)に示すように、以下の(9)〜(12)の特性を少なくとも含んでいる。
(9)対応する色成分の平均色値と等しい入力画素値に対して、基準色成分の平均色値と等しい出力画素値を対応付ける特性。例えば、図14(A)の例では、R色成分の平均色値Pavrと等しい入力画素値に対して、基準色成分の平均色値Pavbと等しい出力画素値が対応付けられている。
(10)入力画素値が、0以上、対応する色成分の平均色値よりも小さい範囲内では、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性。
(11)入力画素値が、対応する色成分の平均色値よりも大きく255以下の範囲内では、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性。
(12)入力画素値の全範囲において、入力画素値の変化に対して出力画素値が連続的に変化する特性。
次に、ステップS570では、第3実行部160は、基準色成分以外の色成分のうち、後述のステップS580〜S600の処理が行われていない1つの色成分を選択する。
次に、ステップS580では、第3実行部160は、対象写真領域内の画素のうち、後述のステップS590の処理が行われていない1つの画素を、対象画素として選択する。
次に、ステップS590では、第3実行部160は、揮発性記憶装置220に格納されているデータを参照して対象画素の対象色成分の対象画素値を特定し、特定された対象画素値を入力画素値として、対象色成分に対応するホワイトバランス対応関係を用いて、対象色成分の出力画素値に変換する。この際、第3実行部160は、揮発性記憶装置220に格納されているホワイトバランス対応関係データを参照する。また、第3実行部160は、変換済の出力画素値を、揮発性記憶装置220に格納する。
次に、ステップS600では、第3実行部160は、対象写真領域内の全画素を対象画素として選択していない場合には(ステップS600:No)、ステップS580の処理に戻る。第3実行部160は、対象写真領域内の全画素を対象画素として選択した場合には(ステップS600:Yes)、ステップS610の処理へ移行する。
ステップS610では、第3実行部160は、基準色成分以外の色成分を全て選択したか否かを判断する。第3実行部160は、基準色成分以外の色成分を全て選択していない場合には(ステップS610:No)、ステップS570の処理に戻る。第3実行部160は、基準色成分以外の色成分を全て選択した場合には(ステップS610:Yes)、ステップS620の処理へ移行する。
ステップS620では、第3実行部160は、全ての写真領域を対象写真領域として選択したか否かを判断する。第3実行部160は、全ての写真領域を対象写真領域として選択していない場合には(ステップS620:No)、ステップS520の処理に戻る。第3実行部160は、全ての写真領域を対象写真領域として選択した場合には(ステップS620:Yes)、第1写真領域用色調整処理を終了する。
以上のように、図2のステップS20で取得されたカラー画像データに対して、上記の第1非写真領域用地色補正処理(ステップS40)および第1写真領域用色調整処理(ステップS50)で色調整が行われ、出力カラー画像データが完成する。そして、出力カラー画像データは、揮発性記憶装置220に格納される。上述した画像処理のうち、上記ステップS5でスキャンデータを取得してから出力カラー画像データが完成するまでの処理は、色調整処理(図2参照)に含まれる。
出力カラー画像データが完成後、次に、ステップS100では、印刷データ生成部165は、揮発性記憶装置220に格納されている出力カラー画像データを用いて、印刷データ生成処理を行う。具体的には、印刷データ生成部165は、R、G、B成分の画素値によって構成されたビットマップデータである出力カラー画像データを、インクごとの画素値(ここでは、C、M、Y、K成分の画素値)によって構成されたビットマップデータ(CMYK画像データとも呼ぶ)に変換する。そして、印刷データ生成部165は、CMYK画像データに、ハーフトーン処理を行って、ドット形成状態を表すドットデータを生成し、ドットデータを表す印刷データを生成し、生成された印刷データを揮発性記憶装置220に格納する。
次に、ステップS110では、出力部170は、揮発性記憶装置220に格納されている印刷データをプリンタ240に送信し、印刷を実行させる。プリンタ240で印刷が終了すると、図2に示す画像処理が終了する。
A−2−2:グレー動作方式
取得部110は、ユーザが選択した印刷動作方式が、グレー動作方式である場合(図2のステップS10:グレー動作方式)には、ステップS60で、グレー画像データを取得し、取得したグレー画像データを揮発性記憶装置220に格納する。具体的には、取得部110は、R、G、B成分の画素値によって構成されたビットマップデータであるスキャンデータを、上述した式(EQ1)を用いて、輝度値Yの成分で構成されるビットマップデータ(すなわち、1つの成分である輝度成分で表されるビットマップデータ)に変換し、変換後のビットマップデータを、処理対象のグレー画像データとして取得する。取得したグレー画像データが表す画像を入力グレー画像とも呼ぶ。入力グレー画像は、図3に示す入力カラー画像CIと同様に、背景画像、複数の写真画像、文字画像を含むこととして、以下の画像処理を説明する。
次に、図2のステップS70では、画像処理部100は、取得したグレー画像データに基づいて、第2入力画像分離処理を実行する。この第2入力画像分離処理では、ラベリング処理を行って、入力グレー画像において、写真領域と、非写真領域とが特定される。
図15は、第2入力画像分離処理のフローチャートである。この第2入力画像分離処理において、図4の第1入力画像分離処理のステップと同じステップには、同じ符号を付して説明を省略する。
図15の最初のステップS200、S205は、図4のステップS200、S205とそれぞれ同じである。次のステップS210mでは、抽出部115は、対象画素を含む対象範囲の色数を算出する。本実施例では、この対象範囲は、図4のステップS210で用いられた対象範囲と同じである。具体的には、抽出部115は、対象範囲内における画素の画素値(輝度値Y)の頻度表すヒストグラムHyを作成し、ヒストグラムを表すデータを、揮発性記憶装置220に格納する。このヒストグラムHyは、図6で示されるヒストグラムHrの横軸を輝度値Yとしたヒストグラムと同じである。ヒストグラムHyでは、図6のヒストグラムHrと同様に、0〜255の画素値(輝度値Y)が、16階調幅の16のグループArに区分される。
抽出部115は、ヒストグラムHyにおいて、グループArごとに頻度を合計し、グループArごとのグループ頻度を算出する。次に、抽出部115は、グループ頻度が所定の閾値(例えば、2)よりも大きいグループArを特定し、特定したグループArの合計数を、色数として算出する。
対象範囲の色数を算出後、ステップS220mでは、抽出部115は、算出した色数が閾値Th3(例えば、2)より大きいか否かを判断する。抽出部115は、色数が閾値Th3より大きい場合には(ステップS220m:Yes)、対象画素を写真画素として抽出し(ステップS230)、ステップS235の処理に移行する。ステップS235は、図4のステップS235と同じである。一方、抽出部115は、色数が閾値Th3以下の場合には(ステップS220m:No)、対象画素を非写真画素として抽出する(ステップS240)。
第2入力画像分離処理では、その後、図4の第1入力画像分離処理と同様に、全ての画素の処理が行われて(ステップS250)、ラベリング処理が行われ(ステップS260)、グレー画像において、写真領域および非写真領域が特定される。揮発性記憶装置220に格納されているラベル値データは、特定された写真領域および非写真領域を表している。
図2のステップS70の第2入力画像分離処理が終了すると、画像処理部100は、次に、第2非写真領域用地色補正処理を実行する(ステップS80)。この第2非写真領域用地色補正処理では、グレー画像の非写真領域における背景色である地色を白色に補正する処理が行われる。
図16は、第2非写真領域用地色補正処理のフローチャートである。この第2非写真領域用地色補正処理において、図8の第1非写真領域用地色補正処理のステップと同じステップには同じ符号を付して説明を省略する。
図16の最初のステップS300は、図8のステップS300と同じである。次のステップS310mでは、抽出部115は、対象画素を含む対象範囲の分散値を算出する。この対象範囲は、図8のステップS310で用いられた対象範囲と同様である。具体的には、ヒストグラム作成部130は、対象範囲内の9つの画素の画素値(輝度値Y)を用いて、対象画素の輝度値Yの分散値を算出する。
次に、ステップS320mでは、抽出部115は、算出した分散値が閾値Th4より大きいか否かを判断する。抽出部115は、分散値が閾値Th4より大きい場合には(ステップS320m:Yes)、対象画素がエッジ画素であると判断する。そして、ヒストグラム作成部130は、図17に示すエッジ画素用ヒストグラムにおいて、対象画素の対象画素値(輝度値Y)の頻度を1つ増大させる処理を行う(ステップS330m)。図17は、エッジ画素用ヒストグラムHeyを示す図である。ヒストグラム作成部130は、エッジ画素用ヒストグラムHeyを表すエッジ画素用ヒストグラムデータを、揮発性記憶装置220に格納する。
一方、抽出部115は、分散値が閾値Th4以下の場合には(ステップS320m:No)、対象画素がエッジ画素ではない非エッジ画素と判断する。そして、ヒストグラム作成部130は、図18に示す非エッジ画素用ヒストグラムにおいて、対象画素値の頻度を1つ増大させる処理を行う(ステップS340m)。図18は、非エッジ画素用ヒストグラムHgyを示す図である。ヒストグラム作成部130は、非エッジ画素用ヒストグラムHgyを表す非エッジ画素用ヒストグラムデータを、揮発性記憶装置220に格納する。
入力グレー画像の非写真領域において、全ての画素を対象画素として選択した後(ステップS350:Yes)、ステップS360mでは、第1決定部135は、揮発性記憶装置220に格納されているエッジ画素用ヒストグラムデータを参照し、図17に示すエッジ画素用ヒストグラムHeyから文字色値P1yを決定する。具体的には、第1決定部135は、エッジ画素用ヒストグラムHeyにおいて、最頻度Feyとなる画素値P1myを特定する。そして、第1決定部135は、画素値P1myよりも大きい画素値であって、最頻度Feyの半分の頻度Feyhに対応する画素値を文字色値P1yに決定し、決定された文字色値P1yを表す文字色値データを、揮発性記憶装置220に格納する。
なお、本実施例では、第1決定部135は、画素値P1myよりも大きい画素値であって、最頻度Feyの半分の頻度Feyhに対応する画素値を、文字色値P1yに決定しているが、これに限られない。例えば、第1決定部135は、最頻度Feyとなる画素値P1myよりも大きい画素値であって、最頻度Feyに対して0より大きく1より小さい所定割合の頻度に対応する画素値を、文字色値P1yとして決定してもよい。また、第1決定部135は、エッジ画素の画素値の平均値やメディアン値を、文字色値P1yとして決定してもよい。さらに、第1決定部135は、最頻値Fey自身を、文字色値P1yとして決定してもよい。
次に、ステップS370mでは、第2決定部140は、揮発性記憶装置220に格納されている非エッジ画素用ヒストグラムデータを参照し、図18に示す非エッジ画素用ヒストグラムHgyから背景色値P2yを決定する。具体的には、第2決定部140は、非エッジ画素用ヒストグラムHgyにおいて、最頻度Fgyとなる画素値P2myを特定する。第2決定部140は、画素値P2myよりも小さい画素値であって、最頻度Fgyの半分の頻度Fgyhに対応する画素値を背景色値P2yに決定し、決定された背景色値P2yを表す背景色値データを、揮発性記憶装置220に格納する。
なお、本実施例では、第2決定部140は、最頻度Fgyとなる画素値P2myよりも小さい画素値であって、最頻度Fgyの半分の頻度Fgyhに対応する画素値を背景色値P2yに決定しているが、これに限られない。例えば、第2決定部140は、最頻度Fgyとなる画素値P2myよりも小さい画素値であって、最頻度Fgyに対して0より大きく1より小さい所定割合の頻度に対応する画素値を背景色値に決定してもよい。また、第2決定部140は、非エッジ画素の画素値の平均値やメディアン値を、背景色値P2yとして決定してもよい。さらに、第2決定部140は、最頻値Fgy自身を、背景色値P2yとして決定してもよい。
次に、ステップS380mでは、生成部145は、揮発性記憶装置220に格納されている文字色値データと背景色値データとを参照して文字色値P1y、背景色値P2yを特定し、特定された文字色値P1y、背景色値P2yから、図19に示す非写真領域用の地色補正対応関係を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成し、生成された非写真領域用の地色補正対応関係データを、揮発性記憶装置220に格納する。この非写真領域用の地色補正対応関係は、輝度成分に対応する。
図19は、非写真領域用の地色補正対応関係Gnyを示す図である。非写真領域用の地色補正対応関係Gnyは、図19に示すように、以下(13)〜(16)の特性を少なくとも含んでいる。
(13)入力画素値が、0以上、文字色値P1y以下の範囲内である場合には、出力画素値が同じ値に対応付けられる特性。言い換えれば、文字色値P1y以下の範囲内の入力画素値に、黒色を表す同一の出力画素値を対応付ける特性。
(14)入力画素値が、文字色値P1yよりも大きく背景色値P2yよりも小さい範囲内では、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性。
(15)背景色値P2y以上の入力画素値に対して、白色を表す同一の出力画素値を対応付ける特性。
(16)入力画素値の全範囲において、入力画素値の変化に対して出力画素値が連続的に変化する特性。
上記特性(13)において、「黒色を表す同一の画素値」とは、「0」である。なお、これに限られず、例えば、文字色値P1y以下の範囲内の入力画素値に、「黒色に近い色の同一の画素値」(「0」よりも大きい値(例えば、5))を対応付けるようにしてもよい。一般的に言えば、文字色値P1y以下の範囲内の入力画素値に、「同一の画素値」を対応付けるようにしてもよい。
また、上記特性(14)において、入力画素値が、文字色値P1yよりも大きく背景色値P2yよりも小さい範囲内において、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性としているが、これに限られない。例えば、入力画素値が、文字色値P1yよりも大きく背景色値P2yよりも小さい範囲内では、出力画素値が入力画素値に対して曲線的に増加する特性としてもよい。一般的に言えば、入力画素値が、文字色値P1yよりも大きく背景色値P2yよりも小さい範囲内では、出力画素値が入力画素値に対して単調増加(非減少)する特性であればよい。なお、広義の単調増加よりも、狭義の単調増加が特に好ましい。
非写真領域用の地色補正対応関係データを生成し(ステップS380m)、非写真領域内の対象画素を選択(ステップS400)した後、ステップS410mでは、第1実行部150は、揮発性記憶装置220に格納されているグレー画像データと非写真領域用の地色補正対応関係データとを参照して、対象画素の画素値(輝度値Y)を入力画素値として、非写真領域用の地色補正対応関係Gnyを用いて、出力画素値に変換する。第1実行部150は、変換済の出力画素値を、揮発性記憶装置220に格納する。第1実行部150は、非写真領域内の全画素について、ステップS410mの処理を行い(ステップS420:Yes)、この第2非写真領域用地色補正処理を終了する。
図2の第2非写真領域用地色補正処理(ステップS80)の処理が終了すると、画像処理部100は、続いて、ステップS90で、第2写真領域色調整処理を実行する。この第2写真領域用色調整処理では、入力グレー画像の写真領域における背景色である地色を白色に補正する地色補正処理が実行される。
図20は、第2写真領域用色調整処理のフローチャートである。この第2写真領域用色調整処理において、図12の第1非写真領域用地色補正処理のステップと同じステップには同じ符号を付して説明を省略する。まず、ステップS510mでは、生成部145は、揮発性記憶装置220に格納されている背景色値データを参照して背景色値P2yを特定し、背景色値P2yから、写真領域用の地色補正対応関係を定める写真領域用の地色補正対応関係データを生成し、生成した写真領域用の地色補正対応関係データを揮発性記憶装置220に格納する。
図21は、色成分ごとの写真領域用の地色補正対応関係Gpyを示す図である。写真領域用の地色補正対応関係は、図21に示すように、以下(17)〜(19)の特性を少なくとも含んでいる。
(17)入力画素値が、0以上、背景色値P2yよりも小さい範囲内では、出力画素値の変化量が入力画素値の変化量に対して比例して増加する特性。
(18)背景色値P2y以上の入力画素値に対して、白色を表す同一の出力画素値を対応付ける特性。
(19)入力画素値の全範囲において、入力画素値の変化に対して出力画素値が連続的に変化する特性。
なお、上記特性(17)では、入力画素値が、0以上、背景色値P2r、P2g、P2bよりも小さい範囲内では、出力画素値が入力画素値に対して曲線的に増加する特性としてもよい。
ステップS520で対象写真領域が選択され、ステップS524で対象写真領域内の画素が対象画素として選択された後、ステップS526mでは、第2実行部155は、揮発性記憶装置220に格納されているグレー画像データと写真領域用の地色補正対応関係データとを参照して、対象画素の対象画素値(輝度値Y)を入力画素値として、写真領域用の地色補正対応関係Gpyを用いて、出力画素値に変換する。そして、第2実行部155は、変換済の出力画素値を、揮発性記憶装置220に格納する。また、第2実行部155は、対象写真領域の全画素について、ステップS526mの処理を行う(ステップS528)。そして、第2実行部155は、全ての写真領域に対して、ステップS524〜S528の処理を実行し(ステップS620)、この第2写真領域用色調整処理を終了する。
以上のように、図2のステップS60で取得されたグレー画像データに対して、上記の第2非写真領域用地色補正処理(ステップS80)および第2写真領域用色調整処理(ステップS90)で、色調整が行われ、出力グレー画像データが完成する。そして、出力グレー画像データは、揮発性記憶装置220に格納される。上述した画像処理のうち、上記ステップS5でスキャンデータを取得してから出力グレー画像データが完成するまでの処理は、色調整処理(図2参照)に含まれる。
出力グレー画像データが完成後、次に、ステップS100では、印刷データ生成部165は、揮発性記憶装置220に格納されている出力グレー画像データを用いて、印刷データ生成処理を行う。具体的には、印刷データ生成部165は、輝度値Yによって構成されたビットマップデータである出力グレー画像データを、C、M、Y、K成分の画素値によって構成されたビットマップデータ(CMYK画像データ)に変換する。そして、印刷データ生成部165は、CMYK画像データに、ハーフトーン処理を行って、ドットデータである印刷データを生成し、生成した印刷データを揮発性記憶装置220に格納する。
次に、ステップS110では、出力部170は、揮発性記憶装置220に格納されている印刷データをプリンタ240に送信し、印刷を実行させる。プリンタ240で印刷が終了すると、図2に示す画像処理が終了する。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、以下の2つの特性が互いに異なるように、文字色値(図9、図17)を用いて、非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。
・非写真領域(例えば、非写真領域Npha)のエッジ画素を用いて決定される文字色値以下の画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する場合の特性。
・文字色値よりも大きい画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する場合の特性。
このように、背景以外(例えば、図3の文字画像Ob4)の部分を表すエッジ画素を用いて非写真領域用の地色補正対応関係が定められるので、背景以外の色を考慮して、変換前の画素値と変換済の画素値との対応関係を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを、適切に生成することができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、以下の2つの特性が互いに異なるように、背景色値を用いて、非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。
・非写真領域(例えば、非写真領域Npha)の非エッジ画素を用いて決定される背景色値(図10、図18)よりも小さい画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する場合の特性。
・背景色値以上の画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する場合の特性。
このように、背景(例えば、図3の背景画像Bg1)の部分を表す非エッジ画素を用いて非写真領域用の地色補正対応関係が定められるので、背景の色を考慮して、変換前の画素値と変換済の画素値との対応関係を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを、適切に生成することができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、以下の3つの特性が互いに異なるように、文字色値(図9、図17)と背景色値(図10、図18)とを用いて、非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写対応関係データを生成する。
・文字色値以下の画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する場合の特性。
・文字色値よりも大きく背景色値より小さい画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する場合の特性。
・背景色値以上の画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する場合の特性。
このように、背景以外(例えば、図3の文字画像Ob4)の部分を表すエッジ画素と、背景(例えば、図3の背景画像Bg1)の部分を表す非エッジ画素との両方を用いて非写真領域用の地色補正対応関係が定められる。従って、エッジ部分の色(文字の色)と背景の色との両方を考慮して、変換前の画素値と変換済の画素値との対応関係を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを、適切に生成することができる。
上記実施例の複合機200では、カラー動作方式の場合に、生成部145は、文字色値P1r、P1g、P1b以下の入力画素値(変換前の画素値)に、その画素値と同じ値の出力画素値(変換済の画素値)を対応付ける非写真領域用の地色補正対応関係Gnr、Gng、Gnb(図11)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。こうすれば、背景以外の画素に関連する色であって、文字色値P1r、P1g、P1b以下の画素値を有する画素の色(特に、そのような画素が集合する部分の色(例えば、図3の文字画像Ob4におけるエッジより内側部分の色))の意図しない変化を抑制することができる。
上記実施例の複合機200では、カラー動作方式の場合に、生成部145は、R、G、Bの色成分のそれぞれで決定される文字色値P1r、P1g、P1bを用いて、R、G、Bの色成分のそれぞれで非写真領域用の地色補正対応関係Gnr、Gng、Gnb(図11)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。こうすれば、種々の色であり得るエッジ画素の色(例えば、文字画像におけるエッジより内側部分の色)に適した対応関係データを生成することができる。
上記実施例の複合機200では、グレー動作方式の場合に、生成部145は、文字色値P1y以下の入力画素値に、同一の出力画素値(変換済の画素値)を対応付ける非写真領域用の地色補正対応関係Gny(図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。従って、文字色値P1y以下の画素値の画素が集合する部分(例えば、入力グレー画像の文字画像におけるエッジより内側部分)の色が同一の色に変換されるので、
そのような部分に色ムラが生じることを抑制できる。
上記実施例の複合機200では、グレー動作方式が選択された場合に、生成部145は、輝度成分に対応する非写真領域用の地色補正対応関係Gny(図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する場合に、1つの輝度成分から決定された文字色値P1yを用いているので、非写真領域用の地色補正対応関係データを適切に生成することができる。
上記実施例の複合機200では、グレー動作方式の場合に、生成部145は、文字色値P1y以下の入力画素値に、黒色を表す同一の出力画素値(変換済の画素値)を対応付ける非写真領域用の地色補正対応関係Gny(図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。従って、文字色値P1y以下の画素値の画素が集合する部分(例えば、入力グレー画像の文字画像におけるエッジより内側部分)の色を黒色に変換し、当該部分を観察者に観察し易くすることができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、入力画素値(変換前の画素値)が、文字色値より大きく背景色値よりも小さい範囲内では、出力画素値(変換済の画素値)が入力画素値に対して単調増加する非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。こうすれば、文字色値より大きく背景色値よりも小さい画素値を表す画素の色(特に、そのような画素が集合する部分の色(例えば、図3の文字画像Ob4におけるエッジ部分の色))が不自然に変換されることを抑制できる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、背景色値より大きい入力画素値(変換前の画素値)に対して、白色を表す同一の出力画素値(変換済の画素値)を対応付ける非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。こうすれば、背景色値以上の画素値の画素の色(特に、そのような画素が集合する部分の色(例えば、背景画像Bg1(図3)の色))を白色に変換することができ、変換済の画素値によって表される画像を自然な色で表現できる。
上記実施例の複合機200では、第1決定部135は、非写真領域(例えば、図3の非写真領域Npha)における複数のエッジ画素のそれぞれの画素値のうち、最も高い頻度の画素値を用いて得られる値を、文字色値として決定する(図9、図17)。こうすれば、適切に文字色値を決定することができる。
上記実施例の複合機200では、第1決定部135は、図3の非写真領域Nphaにおける複数のエッジ画素のそれぞれの画素値のうち、最も高い頻度の画素値よりも大きい画素値であって、最も高い頻度に対して所定割合(実施例では、半分)の頻度に対応する画素値を、文字色値として決定する(図9、図17)。こうすれば、より適切に文字色値を決定することができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、写真領域(例えば、図3の写真領域Pha)における複数の写真画素を用いずに、非写真領域(例えば、図3の非写真領域Npha)におけるエッジ画素と非エッジ画素とのそれぞれの画素値を入力画素値(変換前の画素値)として、出力画素値(変換済の画素値)に変換する非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。こうすれば、非写真領域において、写真領域(即ち、写真画素)の影響を受けることなく、エッジ画素と非エッジ画素とのそれぞれの画素値を、適切に変換することができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、以下の2つの出力画素値(変換済の画素値)が互いに異なるように、写真領域用の地色補正対応関係(図13、図21)を定める写真領域用の地色補正対応関係データと、非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データとを生成する。
・画素値(変換前の画素値)の全範囲のうちの少なくとも1つの画素値を写真領域用の地色補正対応関係を用いて変換した出力画素値(変換済の画素値)。
・上記少なくとも1つの画素値(変換前の画素値)を非写真領域用の地色補正対応関係を用いて変換した出力画素値(変換済の画素値)。
従って、入力画像(入力カラー画像CIまたは入力グレー画像)において、写真領域(複数の写真画素)と非写真領域(複数の非写真画素)のそれぞれに適した対応関係を定める対応関係データを生成することができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、入力画像(入力カラー画像CIまたは入力グレー画像)において、非写真領域(複数の非写真画素)に含まれる背景画像(複数の背景画素)を用いて、写真領域用の地色補正対応関係データと非写真領域用の地色補正対応関係データとを生成する。写真領域と非写真領域とは、同じ原稿を読み取りとって生成されるスキャンデータによって表される画像(入力画像)上に形成される。従って、複数の背景画素から求まる値(背景色値。図10、図18)を写真領域用の地色補正対応関係データと非写真領域用の地色補正対応関係データとで共通に用いることによって、変換済の画素値によって表される画像の写真画像と非写真画像との両方に対して、原稿の媒体(例えば、紙)の色の影響が及ぶことを抑制することができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、写真領域用の地色補正対応関係Gpr、Gpg、Gpbで変換された変換済の画素値(すなわち、地色補正された画素値)を入力画素値として、ホワイトバランスが調整された出力画素値(変換済の画素値)に変換するためのホワイトバランス対応関係を定めるホワイトバランス対応関係データを生成する。こうすれば、ホワイトバランスを行う場合に、原稿の媒体(例えば、紙)の色の影響を抑制することができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、写真領域ごとに写真対応関係を定めるので、写真領域ごとに、写真領域に適した色調整を行うことができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、1つの非写真領域に対して、1つの非写真領域用の地色補正対応関係(図11、図19)を定める非写真領域用の地色補正対応関係データを生成する。このように、1つの非写真領域の色調整を行う場合に、1つの非写真領域用の地色補正対応関係を用いることにより、変換済の画素値で表される画像を観察した場合に局所的に違和感が生じることを抑制できる。
上記実施例の複合機200では、抽出部115は、入力画像分離処理(図4、図15)において、色数を用いて、対象画素を、写真画素または非写真画素として抽出する。こうすれば、簡易に写真画素または非写真画素の抽出を行うことができる。
上記実施例の複合機200では、生成部145は、第1写真領域用色調整処理(図12)において、色成分ごとに平均色値を算出し、最小の平均色値を用いて、色成分ごとのホワイトバランス対応関係を定めるホワイトバランス対応関係データを生成する。こうすれば、ホワイトバランスを行った後の変換済の画素値が表す画像が不自然に明るくなることを抑制できる。
上記実施例の文字色値P1r、P1g、P1b、P1yは、第1基準値に対応する。また、背景色値P2r、P2g、P2b、P2yは、第2基準値に対応する。
B.変形例:
変形例1:図22は、変形例におけるネットワークシステムを示す図である。本変形例では、複合機200は、図22に示すように、ローカルネットワーク(LAN)500を介して、パーソナルコンピュータ300と接続される。また、複合機200は、図22に示すように、ローカルネットワーク500、インターネット600を介して、サーバ400と接続される。この場合、複合機200の画像処理部100(図1)の機能の一部を、パーソナルコンピュータ300やサーバ400に分担させて、全体として、画像処理部100の機能を実現するようにしてもよい。これら複数の装置を備えるシステムが画像処理装置に対応する。例えば、図22に示すように、第1決定部135と生成部145とが、サーバ400のCPU410によって実現されてもよい。この場合、複合機200とサーバ400との全体が、画像処理装置に対応する。なお、複合機200のCPU210は、画像処理部100(図1)から第1決定部135と生成部145とを除いた残りの処理部を含む第1画像処理部100aの機能を実現する。サーバ400は、CPU410と、図示しないメモリと、を備え、CPU410は、プログラムを実行することによって、第1決定部135と生成部145とを含む第2画像処理部100bの機能を実現する。この場合には、複合機200の処理部とサーバ400の処理部との間では、処理の進行に要するデータが送受信される。例えば、第1決定部135は、複合機200のヒストグラム作成部130から、エッジ画素用ヒストグラムを表すデータを取得する。生成部145は、複合機200の第2決定部140から、背景色値P2r、P2g、P2bを表すデータを取得する。実行部150、155、160は、サーバ400の生成部145から、対応関係データを取得する。
また、上記実施例では、複合機200が画像処理部100の機能を実現していたが、これに限らず、種々の装置(例えば、デジタルカメラ、スキャナ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン)によって実現されてもよい。
変形例2:上記実施例では、取得部110は、スキャナ230から得られるスキャンデータに基づいて画像データを取得しているが、これに限れず、他の方法で、取得するようにしてもよい。例えば、取得部110は、カードスロット部270を介して、メモリカードなどの記憶媒体から、画像データを取得するようにしてもよい。また、取得部110は、他の外部装置から通信部280を介して画像データを取得してもよい。
変形例3:上記実施例では、画像処理部100は、色調整処理(図2)によって生成されたビットマップデータ(出力カラー画像データ、出力グレー画像データ)から印刷データを生成し、印刷を実行するようにしているが、これに限られない。例えば、画像処理部100の出力部170は、色調整処理によって生成されたビットマップデータを、カードスロット部270を介して、メモリカードなどの記憶媒体に出力するようにしてもよい。また、出力部170は、色調整処理によって生成されたビットマップデータを、通信部280を介して、ローカルネットワークやインターネットに接続される他の外部装置(例えば、図22におけるパーソナルコンピュータ300やサーバ400)に送信するようにしてもよい。一般に、出力部170は、色調整処理(図2)を含む画像処理によって生成された画像データを、予め決められた画像出力装置(例えば、プリンタ240または表示部250)に出力してもよく、この代わりに、ユーザによって指定された装置(例えば、カードスロット部270に装着されたメモリカード)に、出力してもよい。また、印刷データ生成部165を省略してもよい。
変形例4:上記実施例の入力画像分離処理(図4、図15)では、抽出部115は、対象範囲における画素の画素値の頻度を表すヒストグラムを用いて、グループ頻度を算出し、グループ頻度が所定の閾値よりも大きいグループの合計数を、色数として算出しているが、これに限られない。色数としては、対象範囲で用いられる色の数と相関のある種々の値を採用可能である。例えば、抽出部115は、対象範囲における画素の画素値の頻度を表すヒストグラムにおいて、頻度が所定の閾値よりも高い画素値の数を、色数として算出してもよい。
変形例5:上記実施例において、取得部110が取得する画像データが表す入力画像(入力カラー画像または入力グレー画像)は、コンピュータによって描画された描画画像(例えば、イラスト、表、線図、模様)を含んでいてもよい。この場合、入力画像分離処理(図4、図15)で用いられる閾値Th1、Th3は、抽出部115が描画画像を構成する画素を非写真画素として抽出するように、予め設定されることが好ましい。
変形例6:上記実施例では、抽出部115は、非写真領域用地色補正処理(図8、図16)において、分散値を用いて、対象画素が、エッジ画素であるのか、若しくは、非エッジ画素であるのかを判断しているが、これに限られない。対象画素が、エッジ画素であるのか、若しくは、非エッジ画素であるのか否かの判断方法としては、公知の任意の方法を採用可能である。例えば、抽出部115は、対象範囲内のエッジ強度を算出して、エッジ強度に基づいて、対象画素が、エッジ画素であるのか、若しくは、非エッジ画素であるのか判断してもよい。エッジ強度の算出には、例えば、Sobelフィルタ、Prewittフィルタ、および、Robertsフィルタなど種々のエッジ検出用フィルタを用いることができる。
変形例7:上記実施例において、色調整処理(図2)の対象であるカラー画像データを表す色空間は、R、G、B色空間に限られず、カラー画像を表現可能な任意の色空間(例えば、YCbCr色空間)を採用可能である。また、色調整処理(図2)の対象であるグレー画像データを表す1つの成分としては、明るさを表す任意の成分(例えば、グリーン成分(R成分))を採用可能である。
変形例8:上記実施例において、色成分ごとの非写真領域用の地色補正対応関係(図11)は、上記特性(1)に代えて、下記の(20)の特性を含んでいてもよい。
(20)入力画素値が、文字色値以下の範囲内である場合には、出力画素値が黒色を表す同一の値に対応付けられる特性。言い換えれば、文字色値P1y以下の範囲内の入力画素値に、黒色を表す同一の出力画素値を対応付ける特性。
また、非写真領域用の地色補正対応関係(図19)は、上記特性(13)に代えて、下記の(21)の特性を含んでいてもよい。
(21)入力画素値が、文字色値以下の範囲内である場合には、出力画素値が入力画素値と同じである特性。言い換えれば、文字色値以下の範囲内の入力画素値に、その入力画素値と同じ値の出力画素値を対応付ける特性。
変形例9:上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100...画像処理部、100a...第1画像処理部、100b...第2画像処理部、110...取得部、115...抽出部、120...特定部、130...ヒストグラム作成部、135...第1決定部、140...第2決定部、145...生成部、150...第1実行部、155...第2実行部、160...第3実行部、165...印刷データ生成部、170...出力部、200...複合機、210...CPU、220...揮発性記憶装置、221...バッファ領域、230...スキャナ、240...プリンタ、250...表示部、260...操作部、270...カードスロット部、280...通信部、290...不揮発性記憶装置、291...ドライバプログラム、300...パーソナルコンピュータ、400...サーバ、410...CPU、500...ローカルネットワーク、600...インターネット

Claims (16)

  1. 画像処理装置であって、
    複数の画素を用いて対象画像を表す対象画像データであって、前記複数の画素のそれぞれの画素値を含む対象画像データを取得する取得部と、
    前記対象画像の前記複数の画素の中から、複数のエッジ画素と、複数の非エッジ画素と、を抽出する抽出部と、
    前記複数のエッジ画素を用い、前記複数の非エッジ画素を用いずに、第1基準値を決定する第1決定部と、
    前記複数の非エッジ画素を用い、前記複数のエッジ画素を用いずに、第2基準値を決定する第2決定部と、
    前記複数の画素のそれぞれの画素値である変換前の画素値を変換済の画素値に変換するための対応関係であって、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きい画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なり、かつ、前記第2基準値よりも小さい前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第2基準値以上の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値と前記第2基準値とを用いて、前記対応関係を定める対応関係データを生成する生成部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 画像処理装置であって、
    複数の画素を用いて対象画像を表す対象画像データであって、前記複数の画素のそれぞれの画素値を含む対象画像データを取得する取得部と、
    前記対象画像の前記複数の画素の中から、複数のエッジ画素を抽出する抽出部と、
    前記複数のエッジ画素を用いて、第1基準値を決定する第1決定部と、
    前記複数の画素のそれぞれの画素値である変換前の画素値を変換済の画素値に変換するための対応関係であって、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きい画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値を用いて、前記対応関係を定める対応関係データを生成する生成部と、
    を備え、
    前記第1決定部は、前記複数のエッジ画素のそれぞれの画素値のうち、最も高い頻度の画素値を用いて得られる値を、前記第1基準値として決定する、画像処理装置。
  3. 請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記第1決定部は、前記最も高い頻度の画素値よりも大きい画素値であって、前記最も高い頻度に対して所定割合の頻度に対応する画素値を、前記第1基準値として決定する、
    画像処理装置。
  4. 画像処理装置であって、
    複数の画素を用いて対象画像を表す対象画像データであって、前記複数の画素のそれぞれの画素値を含む対象画像データを取得する取得部と、
    前記対象画像の前記複数の画素の中から、複数のエッジ画素を抽出する抽出部と、
    前記複数のエッジ画素を用いて、第1基準値を決定する第1決定部と、
    前記複数の画素のそれぞれの画素値である変換前の画素値を変換済の画素値に変換するための対応関係であって、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きい画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値を用いて、前記対応関係を定める対応関係データを生成する生成部と、
    を備え、
    前記抽出部は、前記対象画像の前記複数の画素の中から、前記複数のエッジ画素と、写真を構成する複数の写真画素と、を抽出し、
    前記生成部は、前記複数の写真画素を用いずに、前記複数の画素のうちの前記複数のエッジ画素のそれぞれの前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、画像処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記生成部は、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、同一の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  6. 請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記対象画像データによって表される前記複数の画素の画素値は、それぞれ1つの成分の画素値を表し、
    前記第1決定部は、前記1つの成分のための前記第1基準値を決定し、
    前記生成部は、前記1つの成分のための前記第1基準値を用いて、前記1つの成分のための前記対応関係データを定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  7. 請求項または請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記生成部は、前記同一の変換済の画素値が、黒色を表す画素値である前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  8. 画像処理装置であって、
    複数の画素を用いて対象画像を表す対象画像データであって、前記複数の画素のそれぞれの画素値を含む対象画像データを取得する取得部と、
    前記対象画像の前記複数の画素の中から、複数のエッジ画素を抽出する抽出部と、
    前記複数のエッジ画素を用いて、第1基準値を決定する第1決定部と、
    前記複数の画素のそれぞれの画素値である変換前の画素値を変換済の画素値に変換するための対応関係であって、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きい画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値を用いて、前記対応関係を定める対応関係データを生成する生成部と、
    を備え、
    前記生成部は、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、前記変換前の画素値と同じ値の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、画像処理装置。
  9. 請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記対象画像データによって表される前記複数の画素の画素値は、それぞれ複数の色成分の画素値を表し、
    前記第1決定部は、前記複数の色成分のそれぞれで前記第1基準値を決定し、
    前記生成部は、前記複数の色成分のそれぞれで決定される前記第1基準値を用いて、前記複数の色成分のそれぞれで前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  10. 画像処理装置であって、
    複数の画素を用いて対象画像を表す対象画像データであって、前記複数の画素のそれぞれの画素値を含む対象画像データを取得する取得部と、
    前記対象画像の前記複数の画素の中から、複数のエッジ画素を抽出する抽出部と、
    前記複数のエッジ画素を用いて、第1基準値を決定する第1決定部と、
    前記複数の画素のそれぞれの画素値である変換前の画素値を変換済の画素値に変換するための対応関係であって、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きい画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値を用いて、前記対応関係を定める対応関係データを生成する生成部と、
    を備え、
    前記生成部は、
    前記対象画像をカラー画像に変換するための対応関係を決定するカラー動作方式では、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、前記変換前の画素値と同じ値の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成し、
    前記対象画像をグレー画像に変換するための対応関係を決定するグレー動作方式では、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値に、同一の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、画像処理装置。
  11. 請求項10に記載の画像処理装置であって、
    前記カラー動作方式では、
    前記第1決定部は、カラー画像を表現する複数の色成分のそれぞれで前記第1基準値を決定し、
    前記生成部は、前記複数の色成分のそれぞれで決定される前記第1基準値を用いて、前記複数の色成分のそれぞれで前記対応関係データを生成し、
    前記グレー動作方式では、
    前記第1決定部は、グレー画像を表現する1つの成分のための前記第1基準値を決定し、
    前記生成部は、前記1つの成分のための前記第1基準値を用いて、前記1つの成分のための前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  12. 請求項2ないし請求項11のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記抽出部は、前記対象画像の前記複数の画素の中から、さらに、複数の非エッジ画素を抽出し、
    前記複数の非エッジ画素を用いて、第2基準値を決定する第2決定部をさらに備え、
    前記生成部は、前記第2基準値よりも小さい前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第2基準値以上の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値に加えて、前記第2基準値を用いて、前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  13. 請求項1または請求項12に記載の画像処理装置であって、
    前記第1基準値は、前記第2基準値よりも小さい基準値であり、
    前記生成部は、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きく前記第2基準値より小さい前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第2基準値以上の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値と前記第2基準値とを用いて、前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  14. 請求項13に記載の画像処理装置であって、
    前記生成部は、前記変換前の画素値が、前記第1基準値よりも大きく前記第2基準値よりも小さい範囲内では、前記変換済の画素値が前記変換前の画素値に対して単調増加する前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  15. 請求項1、12、13、14、15のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記生成部は、
    前記第2基準値以上の前記変換前の画素値に対して、白色を表す同一の前記変換済の画素値を対応付ける前記対応関係を定める前記対応関係データを生成する、
    画像処理装置。
  16. 複数の画素を用いて対象画像を表す対象画像データであって、前記複数の画素のそれぞれの画素値を含む対象画像データを取得する機能と、
    前記対象画像の前記複数の画素の中から、複数のエッジ画素と、複数の非エッジ画素と、を抽出する機能と、
    前記複数のエッジ画素を用い、前記複数の非エッジ画素を用いずに、第1基準値を決定する機能と、
    前記複数の非エッジ画素を用い、前記複数のエッジ画素を用いずに、第2基準値を決定する機能と、
    前記複数の画素のそれぞれの画素値である変換前の画素値を変換済の画素値に変換するための対応関係であって、前記第1基準値以下の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第1基準値よりも大きい画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なり、かつ、前記第2基準値よりも小さい前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、前記第2基準値以上の前記変換前の画素値を前記変換済の画素値に変換する場合の特性と、が互いに異なるように、前記第1基準値と前記第2基準値とを用いて、前記対応関係を定める対応関係データを生成する機能と、
    をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
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