JP2009081631A - 画像処理装置、方法、および、プログラム - Google Patents

画像処理装置、方法、および、プログラム Download PDF

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公威 溝部
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Abstract

【課題】画像処理を実行する際のユーザの負担を軽減することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】画像を読み取る画像読み取り部によるオーダーシートの読み取り結果に基づいて対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報を検出し、検出された領域指定情報に従って対象画像中の対象領域を特定し、対象領域の画像種類を判定し、判定された画像種類毎に異なる画像処理を対象領域に対して実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置、方法、および、プログラムに関するものである。
従来より、種々の画像処理技術が知られている。例えば、マークペンにより記入されたマークの色に対応した画像処理の内容を選択する技術や、ディスプレイ上に表示された画像に対してユーザが範囲指定した領域を処理に利用する技術が知られている。
特開平6−276358号公報 特開2007−28358号公報
ところが、マークの色の使い分けやディスプレイ上での領域指定には煩雑な操作が要求される場合が多い。これらの結果、ユーザの負担が大きくなる場合が多かった。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、画像処理を実行する際のユーザの負担を軽減することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]対象画像を表す対象画像データを処理する画像処理装置であって、画像を読み取る画像読み取り部と、画像を印刷する印刷部と、前記対象画像を表す対象画像領域を含むオーダーシートを前記印刷部に印刷させるオーダーシート作成部と、前記印刷されたオーダーシートの、前記画像読み取り部による読み取り結果に基づいて前記対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報を検出するとともに、前記検出された領域指定情報に従って前記対象画像中の対象領域を特定するオーダーシート読み取り部と、前記対象領域の画像種類を判定する領域判定部と、前記判定された画像種類毎に異なる画像処理を前記対象領域に対して実行する画像処理部と、を備える、画像処理装置。
この構成によれば、対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報に従って対象画像中の対象領域が特定され、対象領域の画像種類が判定され、判定された画像種類毎に異なる画像処理が対象領域に対して実行されるので、画像処理を実行する際のユーザの負担を軽減することができる。
[適用例2]適用例1に記載の画像処理装置であって、前記オーダーシートは、書き込みによって前記画像処理の設定を指定する設定領域を含み、前記オーダーシート読み取り部は、前記設定領域に対する書き込みを表す設定指定情報を検出するとともに、前記検出された設定指定情報に従って前記画像処理の設定を特定し、前記画像処理部は、前記特定された前記画像処理の設定に従って前記画像処理を実行する、画像処理装置。
この構成によれば、オーダーシートに対する書き込みに従って、画像処理の設定が決定されるので、ユーザの負担を更に軽減することができる。
[適用例3]適用例2に記載の画像処理装置であって、前記領域判定部は、前記対象領域の画像種類を、第1画像種類と第2画像種類とを含む複数の画像種類のいずれかと判定し、前記画像処理部は、前記検出された設定指定情報が表す1つの設定項目の設定に従って、前記第1画像種類に対する第1画像処理で利用される第1パラメータと、前記第2画像種類に対する第2画像処理で利用される第2パラメータとを決定する、画像処理装置。
この構成によれば、設定指定情報が表す1つの設定項目の設定に従って、第1画像種類のための第1パラメータと第2画像種類のための第2パラメータとの両方が決定されるので、ユーザの負担を更に軽減することができる。
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記オーダーシート作成部は、前記対象画像データによって表される色を、所定の除外色範囲を除く残りの色範囲内の色に変換することによって、前記オーダーシート上の前記対象画像の色を決定し、前記オーダーシート読み取り部は、前記オーダーシートの読み取り結果において前記オーダーシート上の前記対象画像の色とは異なる色で表された情報を前記領域指定情報として検出する、画像処理装置。
この構成によれば、対象画像領域に表された対象画像から、対象画像領域に書き込まれた領域指定情報を区別することが容易であるので、ユーザは、容易に対象画像と領域指定情報とを区別することができる。
[適用例5]適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記オーダーシート読み取り部は、前記対象画像領域に書き込まれた閉曲線を表す情報を前記領域指定情報として検出し、前記検出された閉曲線によって囲まれる領域を前記対象領域として特定する、画像処理装置。
この構成によれば、対象画像領域に書き込まれた閉曲線によって囲まれる領域が対象領域として採用されるので、ユーザは、容易に対象画像の上に領域指定情報を書き込むことができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記印刷部は、前記画像処理部による画像処理が実行された画像データを利用して印刷を実行する、画像処理装置。
[適用例7]対象画像を表す対象画像データを処理する画像処理方法であって、前記対象画像を表す対象画像領域を含むオーダーシートを印刷部に印刷させる工程と、前記印刷されたオーダーシートの、画像を読み取る画像読み取り部による読み取り結果に基づいて、前記対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報を検出する工程と、前記検出された領域指定情報に従って前記対象画像中の対象領域を特定する工程と、前記対象領域の画像種類を判定する工程と、前記判定された画像種類毎に異なる画像処理を前記対象領域に対して実行する工程と、を含む、画像処理方法。
[適用例8]対象画像を表す対象画像データを処理するためのコンピュータプログラムであって、前記対象画像を表す対象画像領域を含むオーダーシートを印刷部に印刷させる機能と、前記印刷されたオーダーシートの、画像を読み取る画像読み取り部による読み取り結果に基づいて、前記対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報を検出する機能と、前記検出された領域指定情報に従って前記対象画像中の対象領域を特定する機能と、前記対象領域の画像種類を判定する機能と、前記判定された画像種類毎に異なる画像処理を前記対象領域に対して実行する機能と、をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
[適用例9]適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記画像読み取り部は、ユーザによって与えられた対象物を読み取ることによって、前記対象画像データを生成する、画像処理装置。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての画像処理装置を示す説明図である。この画像処理装置100は、スキャナ200と、プリンタ300と、操作パネル400と、制御部500と、を含んでいる。スキャナ200は、対象物(例えば、印刷物)を光学的に読み取って画像データを生成する装置である。本実施例では、スキャナ200は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色成分で表された画像データを生成する。プリンタ300は、与えられた印刷データに応じて画像を印刷する装置である。本実施例では、プリンタ300は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)を含む複数のインクを利用したカラー印刷を実行する。操作パネル400は、ユーザからの種々の指示を受けるための複数のボタンを含んでいる。制御部500は、CPU600とRAM700とROM800とを含むコンピュータである。スキャナ200とプリンタ300と操作パネル400とは、バスを介して制御部500に接続されている。画像処理装置100の動作は、制御部500によって制御される。
制御部500のCPU600は、プログラムを実行することによって種々の機能を実現する。実現される機能は、プリンタ制御部610と、スキャナ制御部620と、画像処理部630と、オーダーシート読み取り部640と、領域判定部650と、オーダーシート作成部660とのそれぞれとしての機能を含んでいる。これらの処理部610〜660の機能を実現するためのプログラムは、予め、ROM800に格納されている。
RAM700は、CPU600によって利用される種々のデータを一時的に格納する。RAM700には、スキャナバッファ710と印刷用バッファ720とが設けられている。スキャナバッファ710は、スキャナ200によって生成された画像データを格納する。印刷用バッファ720は、印刷に利用されるデータ(印刷データを含む)を格納する。
図2は、画像処理装置100(図1)によって実行される画像処理の概略図である。この画像処理では、画像処理装置100は、ユーザによって与えられた原稿PM(例えば、印刷物)のコピーを行う。スキャナ200は、スキャンによって、原稿PMを表す画像データPMDを生成する。制御部500は、画像データPMDに対する画像処理によって処理済画像データAPMDを生成する。そして、制御部500は、この処理済画像データAPMDによって表される出力画像PMCを、プリンタ300に印刷させる。
また、画像処理装置100は、出力画像PMCの印刷の前に、1枚のオーダーシートOSを印刷する。このオーダーシートOSには、背景画像BPMが印刷されている。この背景画像BPMは、スキャン画像データPMDによって表される画像を、一部の色範囲の色(例えば、明るいシアン色)を利用して表している。ユーザは、このオーダーシートOSに対する書き込みによって、画像処理装置100に指示を入力する。オーダーシートOS上の書き込みは、スキャナ200によって読み取られる。
画像処理装置100は、ユーザによって「オーダーシートコピーモード」が選択された場合に、図2に示す画像処理を実行する。画像処理装置100は、ユーザからの動作モードの選択指示を、操作パネル400を介して受け取る。なお、動作モードの選択肢としては、他の種々のモードを採用可能である(例えば、オーダーシートを利用せずにコピーを行う「通常モード」)。
図3は、オーダーシート印刷処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図2に示す画像処理の最初に実行される。最初のステップS100では、スキャナ制御部620(図1)は、スキャナ200を制御することによって、原稿PMをスキャンする。このスキャンは、ユーザの指示(例えば、図示しないスキャンボタンの押下)に応答して開始される。図4は、原稿PMの一例を示す説明図である。この原稿PMは、文字を表す2つの領域TXT1、TXT2と、写真を表す領域PHとを含んでいる。
スキャナ制御部620(図1)は、スキャンによって、原稿PM(図2)を表すスキャン画像データPMDを取得する。そして、スキャナ制御部620は、スキャン画像データPMDをスキャナバッファ710に格納する。
次のステップS110では、オーダーシート作成部660(図1)が、スキャン画像データPMD(図2)に対する減色処理によって、背景画像データBPMDを生成する。この減色処理は、スキャン画像データPMDによって表される色を、所定の除外色範囲を除く残りの色範囲内の色に変換する処理である。この減色処理は、背景画像BPMと背景画像BPM上の書き込みとを区別するために行われる。
図5は、減色処理の概要を表すヒストグラムである。横軸は階調値を示し、縦軸は頻度を示している。減色処理によって、画像データの階調値分布は、図5(A)−5(E)の順番に変化する。図5(A)は、スキャン画像データPMDのR、G、Bの各色成分の階調値分布を表している。最初に、オーダーシート作成部660は、スキャン画像データPMDを、各画素の色が無彩色であるグレートーン画像データに変換する(図5(B))。この変換の方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、RとBとの階調値を、Gの階調値と同じ値に設定すればよい。
次に、オーダーシート作成部660は、グレートーン画像データをシアンのモノトーン画像データに変換する。オーダーシート作成部660は、シアンの補色である赤(R)の階調値を変更せずに、G、Bの階調値を所定値(例えば、最大値)に設定する(図5(C))。そして、オーダーシート作成部660は、シアンのモノトーン画像データのR成分の階調値分布を平坦化する(図5(D))。平坦化の方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、ヒストグラムが平坦になるように、各画素のR階調値を、Rの昇順に修正すればよい。
次に、オーダーシート作成部660は、シアンのモノトーン画像データのR成分の階調値分布をハイライトバンドに圧縮することによって、背景画像データBPMD(図2)を生成する(図5(E))。ハイライトバンドは、最も明るい所定の一部の範囲を意味している(例えば、階調値の最大値が255の場合に、200以上の範囲)。これにより、背景画像データBPMDは、明るいシアン色範囲内の色によって表される。この明るいシアン色範囲は、明度が所定値よりも低い色範囲と、色相がシアン色とは異なる色範囲との全体を、全色範囲から除いた残りの色範囲である。なお、階調値分布の圧縮方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、上述の平坦化と同じ方法を採用してもよい。
階調値分布を平坦化する理由は、背景画像データBPMDによって表される背景画像BPMの空間構成(形状やパターン等)に関する視認性を向上させるためである。階調値分布の圧縮によって画像中の階調値変化が小さくなるので、空間構成に関する視認性が低下する。そこで、階調値分布を平坦化すれば、階調値の変化が過剰に小さい領域が画像中に生じることを抑制できる。ただし、このような平坦化を省略してもよい。
図3の次のステップS120では、オーダーシート作成部660(図1)は、オーダーシート画像(テンプレート画像)に背景画像BPMを貼り付ける。図6は、オーダーシートテンプレートデータOSTDを示す説明図である(以下「テンプレートデータOSTD」とも呼ぶ)。このテンプレートデータOSTDは、オーダーシートOSのテンプレート画像を表している。このテンプレート画像は、背景画像を貼り付けるための画像領域PIAと、画像処理の設定を書き込むための設定領域SAと、を含んでいる。なお、テンプレートデータOSTDは、予め、ROM800(図1)に格納されている。
図6の実施例では、設定領域SAは、マークセンシング方式の書き込み領域である。この設定領域SAでは、「品質」と「用紙」と「用紙サイズ」と「枚数(印刷枚数)」と「濃度」との5つの設定項目の設定を、所定の選択肢から選択することができる。「品質」の選択肢は、「きれい」と「普通」と「エコノミー」とである。「用紙」の選択肢は、「普通紙」と「写真用紙」とである。「用紙サイズ」の選択肢は、「A4」と「L」と「2L」とである。「枚数」の選択肢は「1枚」と「2枚」と「3枚」とである。「濃度」の選択肢は「薄い」から「濃い」までの5段階である。各選択肢のためのマークMKは、設定領域SA内の所定位置に、それぞれ配置されている。
なお、テンプレート画像は、オーダーシートOS内の位置の基準を示す基準マークを含んでいる(図示せず)。オーダーシートOSの各要素(例えば、画像領域PIAとマークMK)のオーダーシートOS内での位置は、この基準マークに従って特定される。
図3のステップS120では、オーダーシート作成部660(図1)は、このテンプレートデータOSTDと背景画像データBPMDとを合成することによって、オーダーシートデータOSDを生成する。図7は、オーダーシートデータOSDを示す説明図である。図示するように、画像領域PIAに背景画像BPMが割り付けられている。
次のステップS130では、オーダーシート作成部660(図1)は、オーダーシートOSを印刷する。オーダーシート作成部660は、オーダーシートデータOSDをプリンタ制御部610に供給する。プリンタ制御部610は、オーダーシートデータOSDを印刷データに変換し、印刷データをプリンタ300に供給する。プリンタ300は、受信した印刷データに従ってオーダーシートOSを印刷する。なお、本実施例では、オーダーシートOSは、所定の印刷用紙(例えば、A4サイズの普通紙)を利用して印刷される。
図8は印刷されたオーダーシートOSを示す説明図である。ユーザは、このオーダーシートOS上に、画像処理に利用される種々の情報を書き込むことができる。例えば、ユーザは、設定領域SA内のマークMKを筆記具PNで塗りつぶすことによって、各設定項目の好みの設定を指定することができる。図8の例では、「品質」が「きれい」に設定され、さらに、「用紙」が「普通紙」に、「用紙サイズ」が「L」に、「枚数」が「3枚」に、「濃度」が「濃いから2番目」に、それぞれ設定されている。
さらに、ユーザは、画像領域PIA上の書き込みによって、対象領域を指定することができる。対象領域は、画像の種類に応じた画像処理の対象として利用される領域を意味している。本実施例では、画像領域PIA上に書き込まれた閉曲線で囲まれた領域が、対象領域として利用される。図8の例では、3つの閉曲線によって3つの対象領域A1、A2、A3が、それぞれ指定されている。第1領域A1は、図4の第1領域TXT1を含み、第2領域A2は、図4の第2領域TXT2を含み、第3領域A3は、図4の第3領域PHを含んでいる。なお、画像領域PIAには背景画像BPMが印刷されている。従って、ユーザは、好みの対象(例えば、文字や写真)を筆記具PNで囲むことによって、容易に対象領域を指定することができる。
図9は、対象画像印刷処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図3のオーダーシート印刷処理に続けて実行される。最初のステップS200では、スキャナ制御部620(図1)は、スキャナ200を制御することによって、オーダーシートOSをスキャンする。スキャンされるオーダーシートOSには、図8に示すように、種々の情報がユーザによって書き込まれている。スキャナ制御部620は、スキャンによって、このオーダーシートOSを表すスキャンオーダーシートデータWOSD(図2)を取得する。スキャナ制御部620は、オーダーシートOSのスキャンを、ユーザの指示に応答して開始する(例えば、図示しないスキャンボタンの押下)。そして、スキャナ制御部620は、生成したデータWOSDを、オーダーシート読み取り部640に供給する。
図9の次のステップS210では、オーダーシート読み取り部640(図1)は、スキャンオーダーシートデータWOSD(図2)の解析によって、設定領域SA(図8)への書き込みを表す情報(マークMKの塗りつぶしを表す情報)を検出し、検出結果に従って各設定項目の設定を特定する。各設定項目の設定は、塗りつぶされたマークMKのオーダーシートOS内での位置に従って特定される。オーダーシート読み取り部640は、特定した設定を画像処理部630とオーダーシート読み取り部640とに供給する。本実施例では、「品質」の設定が画像処理部630に利用され、「品質」と「用紙」と「用紙サイズ」と「枚数」と「濃度」とのそれぞれの設定がプリンタ制御部610に利用される。
次のステップS220では、画像処理部630(図1)は、スキャン画像データPMD(図2)に対する画像処理の実行によって、処理済画像データAPMDを生成する。この処理の詳細については、後述する。
次のステップS230では、画像処理部630(図1)は、処理済画像データAPMDに対する背景除去処理を実行する。この背景除去処理は、背景に相当する領域に生じたノイズを低減する処理である。このようなノイズとしては、例えば、本来は白であるべき背景に生じた薄いグレー色の領域等がある。このようなノイズを低減する処理としては、種々の処理を採用可能である。例えば、彩度が所定の彩度閾値よりも低く、かつ、明度が所定の明度閾値よりも高い画素の色を、白色に変換する処理を採用可能である。なお、このような背景除去処理を省略してもよい。
次のステップS240では、画像処理部630(図1)は、処理済画像データAPMD(図2)によって表される出力画像PMCを印刷する。画像処理部630は、処理済画像データAPMDをプリンタ制御部610に供給する。プリンタ制御部610は、図9のステップS210で特定された設定に従って、処理済画像データAPMDを印刷データに変換する。
まず、プリンタ制御部610は、「濃度」の設定に従って、処理済画像データAPMDのR、G、Bの各色成分に対するトーンカーブ調整を実行する(ガンマ補正とも呼ばれる)。「濃度」の設定が濃いほど、入力値に対する出力値が大きくなる。
次に、プリンタ制御部610は、「用紙」の設定に対応付けられたルックアップテーブルを参照することによって、トーンカーブ調整が施された画像データAPMDを、インク量で表された印刷データに変換する。ルックアップテーブルは、予めROM800に格納されたテーブルであり、画像データが表す色とインク量との対応関係を定めている。このような対応関係は、画像データが表す色と印刷結果が示す色との対応関係が適切な関係になるように、印刷用紙毎に予め実験的に決定されている。さらに、プリンタ制御部610は、「品質」が「エコノミー」に設定されている場合には、他の場合(「きれい」「普通」)と比べてインク量を低減する。また、プリンタ制御部610は、「用紙サイズ」の設定に従って、印刷データを生成する。
プリンタ制御部610(図1)は、生成した印刷データをプリンタ300に供給する。そして、プリンタ制御部610は、「枚数」の設定だけ印刷を繰り返すように、プリンタ300に指示を供給する。プリンタ300は、受信した印刷データと指示とに従って、出力画像PMCを印刷する。
図10は、図9のステップS220で実行される領域別画像処理の詳細な手順を示すフローチャートである。最初のステップS300では、オーダーシート読み取り部640(図1)は、画像領域PIA(図8)に書き込まれた閉領域(閉曲線)の内の1つを検出する。この検出は、スキャンオーダーシートデータWOSD(図2)を解析することによって行われる。オーダーシート読み取り部640は、所定の書き込み色範囲内の色を示す画素が連結することによって形成された閉曲線を検出する。
書き込み色範囲は、筆記具PN(図8)による書き込みのスキャン結果が示す色の範囲を示している。このような書き込み色範囲としては、予め実験的に設定された色範囲が利用される。筆記具PNの色は、背景画像BPMが示す色とは異なる色に予め設定されている(例えば、黒色や赤色)。そして、書き込み色範囲は、背景画像BPMのスキャン結果が示す色の範囲とは異なる色の範囲を示すように、予め設定されている。本実施例では、明度が第1所定値よりも低い色範囲と、シアン色との色相差が第2所定値よりも大きな色範囲との全体が、書き込み色範囲として利用される。なお、背景画像BPMが示す色としては、種々の色を採用可能である。書き込みの色についても同様である。いずれの場合も、書き込みの色の色相と彩度と明度の少なくとも一部が、背景画像BPMが示す色と異なることが好ましい。なお、書き込み色範囲の色を示す画素を利用して書き込みを検出するという方法は、設定領域SAの解析にも適用可能である。
なお、オーダーシート読み取り部640(図1)は、所定の色範囲を利用する代わりに、オーダーシートOSのスキャン結果に従って書き込み色範囲を決定してもよい。例えば、オーダーシート作成部660は、オーダーシートOS上に、背景画像BPMが示す色範囲を表すカラーパッチを印刷してもよい。そして、オーダーシート読み取り部640は、このカラーパッチのスキャン結果に従って、書き込み色範囲を決定してもよい(色の全範囲から背景画像BPMの色範囲を除いた残りの色範囲を、書き込み色範囲として採用すればよい)。
図10の次のステップS310では、領域判定部650(図1)は、検出された閉曲線で囲まれた閉領域内における明度分布を算出する。領域判定部650は、スキャナバッファ710に格納されたスキャン画像データPMDから閉領域を表す画素を読み出し、読み出した画素から明度分布を算出する。図11は、明度分布の例を示す説明図である。横軸は明度を示し、縦軸は頻度を示している。第1グラフG1は、典型的な文字領域の明度分布を示し、第2グラフG2は、典型的な写真領域の明度分布を示している。第1グラフG1が示すように、文字を表す領域の明度分布は、背景を表す明るい大きなピークを含む。一方、第2グラフG2が示すように、写真を表す領域の明度分布は、過剰に大きなピークを含まず、また、ピーク値P2は、文字領域のピーク値P1と比べて低い。写真やイラスト等の絵を表す領域の明度分布は、第2グラフG2のように、なだらかであることが多い。
図10の次のステップS320では、領域判定部650(図1)は、算出した明度分布に従って、閉領域が文字を表すか否かの判定を行う。図12は、図10のステップS320で実行される領域判定処理の手順を示すフローチャートである。最初のステップS322では、領域判定部650(図1)は、明度分布のピーク値が所定の閾値Lth_d以上か否かを判定する。ピーク値が閾値Lth_dよりも小さい場合には、領域判定部650は、閉領域は文字領域では無いと判断する。
次のステップS324では、領域判定部650は、ピーク周辺の画素数割合が所定の割合閾値Rth以上か否かを判定する。ピーク周辺の画素数割合は、全画素数に対する、ピーク値との明度差が所定値以下の画素の総数の割合である。この画素数割合は、閉領域内での割合である。図11では、ピーク周辺の画素を示す部分にハッチングが付されている。画素数割合が割合閾値Rth以上である場合には、領域判定部650は、閉領域が文字領域であると判断する。画素数割合が割合閾値Rthよりも小さい場合には、領域判定部650は、閉領域は文字領域では無いと判断する。
閉領域が文字領域であると判定された場合には、処理は、図10のステップS340に移行する。図13は、ステップS340で実行される画像処理の手順を示すフローチャートである。最初のステップS400では、画像処理部630(図1)は、スキャン画像データPMDの閉領域に対するシャープネス強調処理を実行する。これにより、閉領域内の文字がシャープになる。シャープネスを強調する方法としては、周知の種々の方法を採用可能である。
次のステップS410では、画像処理部630(図1)は、スキャン画像データPMDの閉領域に対する文字色変換処理を実行する。本実施例では、画像処理部630は、明度が所定の文字閾値Lth_txt以下の画素の色を黒に設定する。これにより、閉領域内の黒に近い色で表された文字を、黒色で再現することができる。さらに、画像処理部630は、このような画素を、カラーインクのコンポジットを利用せずにブラックインクを利用して印刷するように、プリンタ制御部610に指示してもよい。
図14は、文字閾値Lth_txtと「品質」の設定との対応関係を示すグラフである。画像処理部630は、この対応関係に従って「品質」の設定から文字閾値Lth_txtを決定する。「品質」が「きれい」に設定された場合には、文字閾値Lth_txtが比較的大きな値に設定される。その結果、文字が薄いグレーで印刷されることが抑制されるので、印刷された文字がぼやけて見えることを抑制できる。一方、「品質」が「普通」に設定された場合には、文字閾値Lth_txtが比較的小さな値に設定される。その結果、文字の色を過剰に変えることを抑制できる。なお、図14の実施例では、「普通」と「エコノミー」との間で、文字閾値Lth_txtが同じ値に設定されている。
一方、閉領域が文字領域では無いと判定された場合には、処理は、図10のステップS330に移行する。図15は、ステップS330で実行される画像処理の手順を示すフローチャートである。この画像処理は、絵領域(イラスト・写真)に適した画像処理である。最初のステップS500では、画像処理部630(図1)は、スキャン画像データPMDの閉領域に対する彩度強調処理を実行する。本実施例では、画像処理部630は、閉領域内の各画素の彩度に係数(彩度強調パラメータSp)を乗じることによって、彩度を大きな値に変換する。
図16は、彩度強調パラメータSpと「品質」の設定との対応関係を示すグラフである。画像処理部630は、この対応関係に従って「品質」の設定から彩度強調パラメータSpを決定する。「品質」が「きれい」に設定された場合には、彩度強調パラメータSpが比較的大きな値に設定される。その結果、写真やイラスト等の絵を鮮やかに印刷することができる。一方、「品質」が「普通」に設定された場合には、彩度強調パラメータSpが比較的小さい値に設定される。その結果、写真やイラスト等の絵の色(彩度)を過剰に変えることを抑制できる。なお、図16の実施例では、「普通」と「エコノミー」との間で、彩度強調パラメータSpが同じに設定されている。また、「きれい」に対応付けられた彩度強調パラメータSpは1よりも大きな値に設定される。「普通」に対応付けられた彩度強調パラメータSpは、1よりも大きなことが好ましいが、1以下であってもよい。
図15の次のステップS510では、領域判定部650(図1)は、スキャン画像データPMDの解析によって、閉領域が網点画像を表しているか否かを判定する。判定方法としては、周知の種々の方法を採用可能である。例えば、特開2002−252756号公報に記載の判定方法を採用可能である。
閉領域が網点画像を表していると判定された場合には、画像処理部630(図1)は、次のステップS520で、閉領域に対する平滑化処理を実行する。これにより、網点画像をスキャンすることによって生じるモアレ等のノイズを低減することができる。平滑化の方法としては、周知の種々の方法を採用可能である。例えば、ガウシアンフィルタ等のぼかしフィルタを利用する方法を採用可能である。
閉領域が網点画像を表していないと判定された場合には、画像処理部630(図1)は、次のステップS530で、閉領域に対するシャープネス強調処理を実行する。これにより、ぼやけた画像が印刷されることを抑制できる。なお、ステップS530でのシャープネス強調の強度は、図13のステップS400でのシャープネス強調の強度よりも弱い値に設定される。これにより、写真やイラスト等の絵が過剰にシャープに印刷されることを抑制できる。
図10のステップS330、S340の処理が完了したことに応じて、オーダーシート読み取り部640(図1)は、次の閉領域を検出する(S350)。そして、未処理の閉領域が検出された場合には、オーダーシート読み取り部640は、処理をステップS310に移行させる。全ての閉領域の処理が完了した場合には、図10の処理が完了する。以上のように、ステップS310、S320、S330、S340の一連の処理は、閉領域毎に繰り返し実行される。
なお、上述の画像処理で利用された種々の閾値や所定値は、予め実験的に決定すればよい(例えば、閾値Lth_d、文字閾値Lth_txt、割合閾値Rth、彩度強調パラメータSp)。
以上のように、本実施例では、オーダーシートOSの画像領域PIAに書き込まれた閉曲線によって対象領域(閉領域)が特定され、そして、スキャン画像データPMDの解析によって各対象領域の画像の種類が自動的に判定される。そして、判定された画像種類毎に異なる画像処理が各対象領域に対して実行される。その結果、ユーザの意図しない領域が画像処理の対象として利用されることを抑制できる。さらに、画像種類の判定のためのユーザの負担を大幅に軽減することができる。これらの結果、画像処理を実行する際のユーザの負担を軽減することができる。特に、画像中の1以上の対象領域のそれぞれに対して画像処理を実行するための負担を大幅に軽減できる。
また、1枚のオーダーシートOSに対する書き込みによって、対象領域と画像処理の設定との両方が指定されるので、ユーザの負担を軽減することができる。特に、対象領域毎の画像処理に利用される設定と、印刷に関する設定(例えば、用紙の種類や、用紙サイズや、印刷枚数や、濃度)との両方を1枚のオーダーシートで指定できるので、ユーザの負担を大幅に軽減することができる。
また、1つの設定項目(品質)の設定に従って、文字領域の画像処理で利用されるパラメータLth_txtと、非文字領域(網点領域と非網点領域を含む)の画像処理で利用されるパラメータSpとの両方が決定される。その結果、ユーザは、複数の画像処理のそれぞれによって独立に利用される複数のパラメータを容易に指定することができる。ただし、1つの設定項目の設定に従って、1つの画像種類のための画像処理の設定が指定されてもよい。
また、背景画像BPM(図8)は、所定の除外色範囲を除く残りの色範囲内の色で表されており、オーダーシートOSに対する書き込みには、背景画像BPMが示す色とは異なる色が利用されるので、ユーザは、容易に、背景画像BPMと書き込みとを区別することができる。また、オーダーシート読み取り部640(図1)も、容易に、背景画像BPMと書き込みとを区別することができる。
B.第2実施例:
図17は、オーダーシートの別の実施例を示す説明図である。図8に示すオーダーシートOSとの差異は、設定領域SAa内の所定位置に、文字を書き込むための文字枠NA内が印刷されている点だけである。「枚数」の設定は、文字枠NA内に書き込まれた文字(数字)によって指定される。オーダーシート読み取り部640(図1)は、書き込みを文字として認識することによって、印刷枚数を特定する。他の設定項目の設定は、図8の実施例と同様に、マークセンシングによって特定される。文字認識の方法としては、周知の種々の方法を採用可能である。なお、一般には、画像処理の設定を特定するために利用される設定指定情報としては、マークの塗りつぶしや文字を表す情報に限らず、設定を特定可能な種々の情報を採用可能である。例えば、オーダーシート上に印刷された複数の選択肢の内の1つを囲む閉曲線を採用してもよい。
C.第3実施例:
図18は、第3実施例における画像処理装置100bを示す説明図である。図1に示す画像処理装置100との差異は、ディスプレイ900が追加されている点だけである。ディスプレイ900は、制御部500に接続されている。ディスプレイ900としては、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の種々のディスプレイを採用可能である。
第3実施例では、画像処理は、上述の各実施例と同様に実行される。ただし、領域判定部650(図18)は、出力画像PMCの印刷の前に、確認画面をディスプレイ900に表示する。図19は、確認画面を示す説明図である。この確認画面は、対象領域を表す画像と、その領域の画像種類の判定結果との組合せを表している。ユーザは、この確認画面によって、対象領域と判定結果とを確認することができる。ここで、領域判定部650は、対象領域と判定結果との少なくとも一方の修正をユーザに許容することが好ましい。領域判定部650は、ユーザからの修正指示を、操作パネル400を介して受け取ればよい。
なお、確認画面を表示するタイミングとしては、オーダーシートをスキャンした後であって、出力画像PMCを印刷する前の任意のタイミングを採用可能である。また、領域判定部650(図18)が全ての閉領域の判定を完了した後に、画像処理部630が、領域毎の画像処理を開始してもよい。この場合には、領域判定部650は、画像処理部630による画像処理の開始前に、確認画面をディスプレイ900に表示すればよい。そして、領域判定部650は、ユーザによる確認に応答して、判定を完了すればよい。ユーザの確認は、操作パネル400を介して、領域判定部650に供給される。
D.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:上述の各実施例において、「オーダーシートコピーモード」が選択された場合に限らず、コピーを行う場合には、コピー完了後(印刷完了後)も、スキャナ制御部620(図1、図18)が、最後のスキャンによって生成されたスキャン画像データPMDをスキャナバッファ710に保持することが好ましい。そして、ユーザから「オーダーシート印刷」指示が入力されたことに応答して、オーダーシート作成部660は、スキャナバッファ710に格納されたスキャン画像データPMDを利用したオーダーシートを印刷することが好ましい。こうすれば、ユーザは、コピー結果(印刷結果)が望ましいものではない場合に、再度のスキャン無しで、オーダーシートを利用したコピーを利用することができる。
変形例2:上述の各実施例において、減色処理や閉曲線(閉領域)の検出処理としては、種々の処理を採用可能である。例えば、特開2006−352526号公報に記載の処理を採用してもよい。
変形例3:上述の各実施例において、オーダーシートに対する書き込みによって指定される画像処理の設定としては、種々の設定を採用可能である。例えば、画像全体に対して実行される画像処理(例えば、画像全体の明るさやコントラストの調整)の設定を採用してもよい。一般には、任意の画像処理の設定を採用可能である。また、上述の各実施例において、一部、あるいは、全部の画像種類のための画像処理の設定が、オーダーシートOSを利用せずに、操作パネル400に入力されたユーザ指示に従って決定されてもよい。同様に、印刷に関する設定の少なくとも一部が、操作パネル400に入力されたユーザ指示に従って決定されてもよい。また、設定領域SA、SAa(図8、図17)を省略してもよい。
変形例4:上述の各実施例において、文字領域の画像処理としては、図13に示す処理に限らず、種々の処理を採用可能である。例えば、画像処理部630(図1、図18)は、閉領域内の複数の画素を、文字を表す画素と背景を表す画素に分類し、文字を表す画素の色を単一の文字代表色に設定してもよい。さらに、背景を表す画素の色を単一の背景代表色に設定してもよい。文字代表色としては、文字を表す複数の画素の平均色、最頻色等の種々の代表色を採用可能である。背景代表色についても同様である。
また、上述の各実施例において、非文字と判定された領域の画像処理としては、図15に示す処理に限らず、種々の処理を採用可能である。例えば、記憶色調整処理を採用してもよい。また、図15の処理からステップS510、S520、S530を省略してもよい。
また、上述の各実施例において、網点と判定された領域の画像処理としては、彩度強調と平滑化に限らず、種々の処理を採用可能である(例えば、明るさ調整)。また、非網点と判定された領域の画像処理としては、彩度強調とシャープネス強調に限らず、種々の処理を採用可能である(例えば、コントラスト強調)。
変形例5:上述の各実施例において、領域指定情報としては、閉曲線を表す情報に限らず、対象領域と他の領域とを区別する種々の情報を採用可能である。例えば、閉じていない曲線を表す情報を採用してもよい。この場合には、その曲線の両端を直線で繋いで得られる閉領域を対象領域として採用すればよい。また、塗りつぶされた領域を表す情報を採用してもよい。この場合は、塗りつぶされた領域を対象領域として採用すればよい。
変形例6:上述の各実施例において、対象領域毎の画像処理によって生成された画像データ(処理済画像データAPMD)の用途としては、印刷に限らず、種々の用途を採用可能である。例えば、画像処理部630(図1、図18)は、処理済画像データAPMDを格納する画像データファイルを生成し、生成したデータファイルをユーザに提供してもよい。なお、印刷部としては、インクジェットプリンタやレーザプリンタ等の種々の印刷装置を採用可能である。
変形例7:上述の各実施例において、領域判定部650(図1、図18)によって判定される画像種類としては、種々の種類を採用可能である。例えば、網点領域と非網点領域との2種類の中から画像種類が選択されてもよい。また、文字領域と非文字領域との2種類の中から画像種類が選択されてもよい。ここで、図15に示す実施例のように、非文字領域と判定された領域を、さらに、網点領域と非網点領域とのいずれかに分類することが好ましい。こうすれば、処理済画像データAPMDの画質を更に高めることができる。一般には、文字領域か否かの判定と、網点領域か否かの判定との少なくとも一方を利用して、画像種類を判定することが好ましい。いずれの場合も、画像種類の判定方法としては、種々の方法を採用可能である。
また、画像種類毎に実行される画像処理としては、シャープネス強調、彩度強調、平滑化に限らず、種々の処理を採用可能である。例えば、記憶色調整処理を採用してもよい。また、画質を調整する処理に限らず、他の処理を採用してもよい。例えば、データ圧縮処理を採用してもよい。例えば、スキャン画像データPMDを、文字領域と写真領域と背景領域とに分離し、各領域毎に異なる圧縮率でデータを圧縮してもよい。一般には、判定された画像種類毎に異なる画像処理が実行されることが好ましい。ここで、「画像処理が異なる」とは、処理手順が異なることと、処理手順は同じであるが処理に利用されるパラメータ(例えば、強度や圧縮率)が異なることとを含む概念を意味している。
変形例8:上述の各実施例において、対象画像データとしては、スキャナ200によって生成された画像データに限らず、種々の画像データを採用可能である。例えば、画像処理装置100、100b(図1、図18))は、着脱可能なメモリカードや、ネットワークを介して接続された他の装置から対象画像データを取得してもよい。いずれの場合も、対象物の光学的読み取りによって生成された画像データの処理に要するユーザの負担は大きい場合が多い。そこで、このような画像データを採用すれば、ユーザの負担軽減の効果が顕著である。なお、光学的に画像を読み取る画像読み取り部としては、いわゆるスキャナに限らず、デジタルカメラ等の種々の装置を採用可能である。
変形例9:上述の各実施例において、設定領域SA、SAa(図8、図17)における共通の1つの設定項目の設定に従って画像処理パラメータが決まる複数の画像種類としては、文字領域と非文字領域(網点領域と非網点領域を含む)に限らず、種々の画像種類を採用可能である。例えば、網点領域の画像処理で利用されるパラメータ(例えば、平滑化の強度)と非網点領域の画像処理で利用されるパラメータ(例えば、シャープネス強調の強度)とが、共通の1つの設定項目の設定に従って決定されてもよい。また、このような共通の1つの設定項目に対応付けられた複数の画像種類の総数としては、2以上の任意の数を採用可能である。
変形例10:上述の各実施例において、背景画像BPMと書き込みとを区別する方法としては、色を変える方法に限らず、種々の方法を採用可能である。例えば、以下のように線の太さによる区別も可能である。すなわち、元の画像から抽出されたエッジ線を細線によって表すエッジ画像を背景画像BPMとして採用し、そして、その細線よりも太い線を書き込みとして採用してもよい。
変形例11:上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1の領域判定部650の機能を、論理回路を有するハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
本発明の一実施例としての画像処理装置を示す説明図である。 画像処理装置100(図1)によって実行される画像処理の概略図である。 オーダーシート印刷処理の手順を示すフローチャートである。 原稿PMの一例を示す説明図である。 減色処理の概要を表すヒストグラムである。 オーダーシートテンプレートデータOSTDを示す説明図である。 オーダーシートデータOSDを示す説明図である。 印刷されたオーダーシートOSを示す説明図である。 対象画像印刷処理の手順を示すフローチャートである。 領域別画像処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 明度分布の例を示す説明図である。 領域判定処理の手順を示すフローチャートである。 ステップS340の画像処理の手順を示すフローチャートである。 文字閾値Lth_txtと「品質」との対応関係を示すグラフである。 ステップS330の画像処理の手順を示すフローチャートである。 彩度強調パラメータSpと「品質」との対応関係を示すグラフである。 オーダーシートの別の実施例を示す説明図である。 第3実施例における画像処理装置100bを示す説明図である。 確認画面を示す説明図である。
符号の説明
100、100b…画像処理装置
200…スキャナ
300…プリンタ
400…操作パネル
500…制御部
600…CPU
610…プリンタ制御部
620…スキャナ制御部
630…画像処理部
640…オーダーシート読み取り部
650…領域判定部
660…オーダーシート作成部
700…RAM
710…スキャナバッファ
720…印刷用バッファ
800…ROM
900…ディスプレイ

Claims (8)

  1. 対象画像を表す対象画像データを処理する画像処理装置であって、
    画像を読み取る画像読み取り部と、
    画像を印刷する印刷部と、
    前記対象画像を表す対象画像領域を含むオーダーシートを前記印刷部に印刷させるオーダーシート作成部と、
    前記印刷されたオーダーシートの、前記画像読み取り部による読み取り結果に基づいて前記対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報を検出するとともに、前記検出された領域指定情報に従って前記対象画像中の対象領域を特定するオーダーシート読み取り部と、
    前記対象領域の画像種類を判定する領域判定部と、
    前記判定された画像種類毎に異なる画像処理を前記対象領域に対して実行する画像処理部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記オーダーシートは、書き込みによって前記画像処理の設定を指定する設定領域を含み、
    前記オーダーシート読み取り部は、前記設定領域に対する書き込みを表す設定指定情報を検出するとともに、前記検出された設定指定情報に従って前記画像処理の設定を特定し、
    前記画像処理部は、前記特定された前記画像処理の設定に従って前記画像処理を実行する、
    画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記領域判定部は、前記対象領域の画像種類を、第1画像種類と第2画像種類とを含む複数の画像種類のいずれかと判定し、
    前記画像処理部は、前記検出された設定指定情報が表す1つの設定項目の設定に従って、前記第1画像種類に対する第1画像処理で利用される第1パラメータと、前記第2画像種類に対する第2画像処理で利用される第2パラメータとを決定する、
    画像処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記オーダーシート作成部は、前記対象画像データによって表される色を、所定の除外色範囲を除く残りの色範囲内の色に変換することによって、前記オーダーシート上の前記対象画像の色を決定し、
    前記オーダーシート読み取り部は、前記オーダーシートの読み取り結果において前記オーダーシート上の前記対象画像の色とは異なる色で表された情報を前記領域指定情報として検出する、
    画像処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記オーダーシート読み取り部は、前記対象画像領域に書き込まれた閉曲線を表す情報を前記領域指定情報として検出し、前記検出された閉曲線によって囲まれる領域を前記対象領域として特定する、
    画像処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記印刷部は、前記画像処理部による画像処理が実行された画像データを利用して印刷を実行する、画像処理装置。
  7. 対象画像を表す対象画像データを処理する画像処理方法であって、
    前記対象画像を表す対象画像領域を含むオーダーシートを印刷部に印刷させる工程と、
    前記印刷されたオーダーシートの、画像を読み取る画像読み取り部による読み取り結果に基づいて、前記対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報を検出する工程と、
    前記検出された領域指定情報に従って前記対象画像中の対象領域を特定する工程と、
    前記対象領域の画像種類を判定する工程と、
    前記判定された画像種類毎に異なる画像処理を前記対象領域に対して実行する工程と、
    を含む、画像処理方法。
  8. 対象画像を表す対象画像データを処理するためのコンピュータプログラムであって、
    前記対象画像を表す対象画像領域を含むオーダーシートを印刷部に印刷させる機能と、
    前記印刷されたオーダーシートの、画像を読み取る画像読み取り部による読み取り結果に基づいて、前記対象画像領域に対する書き込みを表す領域指定情報を検出する機能と、
    前記検出された領域指定情報に従って前記対象画像中の対象領域を特定する機能と、
    前記対象領域の画像種類を判定する機能と、
    前記判定された画像種類毎に異なる画像処理を前記対象領域に対して実行する機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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JP2013223039A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理システム、プログラム

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