JP6029703B2 - 光導波路素子 - Google Patents

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Description

この発明は、厚さが異なる光導波路コア間を接続する光導波路素子に関する。
情報伝達量の増大に伴い、光配線技術が注目されている。光配線技術では、光ファイバや光導波路素子を伝送媒体とした光デバイスを用いて、情報処理機器内の素子間、ボード間又はチップ間等の情報伝達を光信号で行う。その結果、高速信号処理を要する情報処理機器においてボトルネックとなっている、電気配線を使用することによる帯域制限を改善することができる。
光デバイスは、光送信器や光受信器等の光学素子を備えて構成される。これらの光学素子は、各光学素子の中心位置(受光位置あるいは発光位置)を設計位置に合せるための複雑な光軸合わせを行った上で、例えばレンズを用いて互いに空間結合することができる。
ここで、各光学素子を結合するための手段として、レンズの代わりに光導波路素子を利用する技術がある(例えば特許文献1参照)。光導波路素子を利用する場合には、光が光導波路内に閉じ込められて伝搬するため、レンズを利用する場合と異なり、複雑な光軸合わせを必要としない。従って、光デバイスは、その組立工程が簡易となるため、量産に適している。
光導波路素子として、リブ型導波路やシリコン(Si)細線導波路の構造を用いたものがある。Si細線導波路では、実質的に光の伝送路となる光導波路コアを、Siを材料として形成する。Siを材料とした光導波路コアは、例えば石英(すなわち酸化シリコン(SiO))クラッドとの屈折率差が極めて大きいため、光導波路コア内に光を強く閉じ込めることができる。その結果、曲げ半径を例えば数μm程度まで小さくした、小型の曲線導波路を実現することができるため、光デバイス全体の小型化に有利である。
また、Siを用いる光導波路素子では、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の半導体装置の製造過程を流用することが可能である。そのため、チップ上に電子機能回路と光機能回路とを一括形成する光電融合(シリコンフォトニクス)の実現が期待されている(例えば非特許文献1及び非特許文献2参照)。
Si細線導波路を用いて構成された、波長フィルタやスポットサイズ変換器等の光導波路素子がある(例えば特許文献2参照)。これら波長フィルタやスポットサイズ変換器等は、光導波路コアの寸法を最適化することによって、偏波無依存化することができる。
特開2011−77133号公報 特開2004−133446号公報
IEEE Journal of selected topics quantum electronics, vol.11, 2005 p.232-240 IEEE Journal of selected topics quantum electronics, vol.12, No.6, November/December 2006 p.1371-1379
波長フィルタとしては、マッハツェンダ型波長フィルタ、リング共振器、反射型グレーティング及びAWG(Arrayed Waveguide Grating)等がある。これらの波長フィルタは、いずれも曲線導波路部を含む。そのため、素子の平面的なサイズの拡大を抑えつつ、曲線導波路部における放射損失を抑えるために、波長フィルタの光導波路コアの厚さは220nm以上であることが好ましい。さらに、上述した偏波無依存化の設計として、波長フィルタの光導波路コアの厚さは300nm以上であることが好ましい。
一方、スポットサイズ変換器では、TE(Transverse Electric)偏波及びTM(Transverse Magnetic)偏波双方のモードフィールド径(MFD:Mode Field Diameter)を十分に拡大するために、光導波路コアの厚さは220nm以下であることが好ましい。
従って、例えば波長フィルタとスポットサイズ変換器とでは、偏波無依存化に最適な光導波路コアの厚さが異なる。このように、各光導波路素子で、最適な光導波路コアの厚さが異なるため、光デバイス全体での偏波無依存化が困難であった。そのため、光デバイス全体で偏波無依存化を図るに当たり、厚さが異なる光導波路コア間を接続する光導波路素子が望まれていた。
この発明の目的は、厚さが異なる光導波路コア間を接続することができる光導波路素子を提供することにある。
上述した課題を解決するために、この発明による光導波路素子は、以下の特徴を備えている。
この発明による光導波路素子は、互いに厚さの異なる第1光導波路コアと第2光導波路コアとを備えている。この発明による光導波路素子では、第1光導波路コアと第2光導波路コアとが互いに離間しかつ並んで配置された、結合領域が設定されている。結合領域において、第1光導波路コア及び第2光導波路コアは、ともにテーパ形状である。そして、結合領域において、第1光導波路コア及び第2光導波路コアは、第1光導波路コアを伝播するTE偏波の伝播定数と、第2光導波路コアを伝播するTE偏波の伝播定数が一致する幅、及び第1光導波路コアを伝播するTM偏波の伝播定数と、第2光導波路コアを伝播するTM偏波との伝播定数が一致する幅をそれぞれ含む。
この発明による光導波路素子では、結合領域において、TE偏波及びTM偏波の双方について伝播定数が一致する幅を、第1光導波路コア及び第2光導波路コアが含む。そのため、互いに厚さが異なる第1光導波路コアと第2光導波路コアとの間で、TE偏波及びTM偏波の双方を結合することができる。従って、本発明の光導波路素子を、光導波路コアの厚さが異なる例えば波長フィルタとスポットサイズ変換器との間に設けることによって、これら素子間を偏波無依存で接続することができる。
(A)及び(B)は、この発明の光導波路素子を示す概略図である。 第1及び第2結合部を伝播する光の伝播定数と伝播軸座標との関係を示す図である。 この発明の光導波路素子の利用形態について説明する概略図である。 (A)及び(B)は、シミュレーションで想定したスポットサイズ変換器を示す概略図である。 スポットサイズ変換器における、光導波路コアの厚さとモード変換損失との関係を示す図である。 (A)〜(E)は、この発明の光導波路素子の製造方法を示す概略図である。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各構成要素の形状、大きさ及び配置関係については、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
(構成)
図1を参照して、この発明の実施の形態による光導波路素子について説明する。図1(A)は、光導波路素子を示す概略的平面図である。なお、図1(A)では、後述するクラッド層を省略して示してある。図1(B)は、図1(A)に示す光導波路素子をI−I線で切り取った概略的端面図である。
なお、図1(A)において、光の概略的な伝搬方向を矢印Rで示す。ただし、光は逆過程が成り立つので、光の伝搬方向は矢印Rに限定されない。また、以下の説明では、支持基板の厚さに沿った方向を厚さ方向とする。また、光の伝播方向に沿った方向を長さ方向とする。また、長さ方向及び厚さ方向に直交する方向を幅方向とする。
光導波路素子100は、支持基板10、クラッド層20、第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40を備えて構成されている。
支持基板10は、例えば単結晶Siを材料とした平板状体で構成されている。
クラッド層20は、支持基板10上に、支持基板10の上面10aを被覆し、かつ第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40を包含して形成されている。クラッド層20は、例えばSiOを材料として形成されている。
第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40は、クラッド層20よりも高い屈折率を有する例えばSiを材料としてそれぞれ形成されている。その結果、第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40は、実質的な光の伝送路として機能し、入力された光がこれらの平面形状に応じた伝播方向に伝播する。また、第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40は、伝播する光が支持基板10へ逃げるのを防止するために、支持基板10から例えば少なくとも1〜3μm程度の範囲内の距離で離間して形成されているのが好ましい。
第1光導波路コア30と第2光導波路コア40とは、互いに異なる厚さで形成されている。図1に示す構成例では、第1光導波路コア30の厚さが、第2光導波路コア40の厚さに対して大きく設定されている。
光導波路素子100では、第1光導波路コア30と第2光導波路コア40とが互いに離間しかつ並んで配置された、結合領域50が設定されている。
第1光導波路コア30は、一体的に形成された第1入出力部31及び第1結合部33が、この順に接続されて構成されている。
第1入出力部31は、一端31a側で例えば波長フィルタ等の他の光導波路素子と接続される。また、第1入出力部31は、他端31b側で第1結合部33と接続される。第1入出力部31の幅及び厚さは、例えばシングルモード条件を満たすように設定される。
第1結合部33は、一端33a側で第1入出力部31と接続されている。また、第1結合部33は、一端33aから他端33bに向かうにつれて幅が連続的に縮小するテーパ形状とされている。
第2光導波路コア40は、一体的に形成された第2結合部41及び第2入出力部43が、この順に接続されて構成されている。
第2結合部41は、一端41aから他端41bに向かうにつれて幅が連続的に拡大するテーパ形状とされている。また、第2結合部41は、他端41b側で第2入出力部43と接続されている。
第2入出力部43は、一端43a側で第2結合部41と接続される。また、第2入出力部43は、他端43b側で例えばスポットサイズ変換器等の他の光導波路素子と接続される。第2入出力部43の幅及び厚さは、例えばシングルモード条件を満たすように設定される。
第1結合部33は、結合領域50に含まれる、第1光導波路コア30の領域として設定される。また、第2結合部41は、結合領域50に含まれる、第2光導波路コア40の領域として設定される。従って、第1結合部33と第2結合部41とは、互いに離間しかつ並んで配置されている。また、第1入出力部31と第2入出力部43とは、結合領域50を挟んで、互いに反対の側に配置されている。
結合領域50では、第1結合部33の、幅が最大となる一端33aと、第2結合部41の、幅が最小となる一端41aとが同じ側に配置される。また、第1結合部33の、幅が最小となる他端33bと、第2結合部41の、幅が最大となる他端41bとが同じ側に配置される。従って、結合領域50では、図1(A)に示す光の伝播方向Rに沿って、第1結合部33の幅が連続的に縮小し、かつ第2結合部41の幅が連続的に拡大する。なお、図1(A)の構成例では、第1結合部33の一端33a及び第2結合部41の一端41aの面位置が一致し、かつ第1結合部33の他端33b及び第2結合部41の他端41bの面位置が一致するように設計されている。
ここで、図2を参照して、結合領域50の設計について説明する。図2は、第1結合部33を伝播する光の伝播定数及び第2結合部41を伝播する光の伝播定数と、伝播軸座標(結合領域50の光伝播方向Rにおける座標)との関係を示す図である。図2では、縦軸に伝播定数を、また、横軸に伝播軸座標をそれぞれ任意単位でとって示している。ここでは、第1結合部33の一端33a及び第2結合部41の一端41a側の、結合領域50の一端50aを伝播軸座標の0としている。また、第1結合部33の他端33b及び第2結合部41の他端41bの、結合領域50の他端50bを伝播軸座標のLとしている。なお、図2において、曲線βaは第1結合部33を伝播する光の伝播定数を示している。また、曲線βbは第2結合部41を伝播する光の伝播定数を示している。
第1結合部33では、結合領域50の一端50aから他端50bに向かって幅が狭まるに従い、光の伝播定数が小さくなる。一方、第2結合部41では、結合領域50の一端50aから他端50bに向かって幅が拡がるに従い、光の伝播定数が大きくなる。そのため、結合領域50の一端50aから他端50bの間において、第1結合部33及び第2結合部41には、第1結合部33を伝播する光の伝播定数と、第2結合部41を伝播する光の伝播定数とが一致する点200が含まれる。この伝播定数が一致する点200に対応する幅を、第1結合部33及び第2結合部41が含むことによって、第1結合部33を伝播する光と、第2結合部41を伝播する光とが結合される。
そして、この実施の形態では、TE偏波及びTM偏波の双方について、上述した伝播定数が一致する点200に対応する幅を、第1結合部33及び第2結合部41が含むように、第1結合部33の一端33a及び他端33b、並びに第2結合部41の一端41a及び他端41bの幅を設定する。その結果、第1結合部33を伝播するTE偏波と第2結合部41を伝播するTE偏波とを結合することができる。また、第1結合部33を伝播するTM偏波と第2結合部41を伝播するTM偏波とを結合することができる。従って、結合領域50において、第1結合部33及び第2結合部41間で、偏波無依存で光を移行させることができる。
なお、この実施の形態では、第1結合部33及び第2結合部41の双方をテーパ形状とする構成例について説明した。しかしながら、TE偏波及びTM偏波の双方について伝播定数が一致する幅を、第1結合部33及び第2結合部41が含む設計であれば、第1結合部33及び第2結合部41の双方をテーパ形状とする必要はない。第1結合部33の一端33a及び他端33b、並びに第2結合部41の一端41a及び他端41bの幅を適宜設計することによって、第1結合部33及び第2結合部41の一方をテーパ形状とし、他方を一定幅とすることもできる。
以上に説明したように、光導波路素子100では、互いに厚さが異なる第1光導波路コア30と第2光導波路コア40との間で、TE偏波及びTM偏波の双方を結合することができる。従って、光導波路素子100を、例えば光導波路コアの厚さが異なる波長フィルタとスポットサイズ変換器との間に設けることによって、これら素子間を偏波無依存で接続することができる。
また、光導波路素子100では、光導波路コアの中途に段差を設けることなく、厚さの異なる光導波路コア間で光を結合することができる。従って、光導波路素子100では、光導波路コアに段差を設ける場合に生じる放射損失を防ぐことができる。
(特性評価)
発明者は、上述した光導波路素子100の特性を評価するシミュレーションを行った。以下、このシミュレーションの条件及び結果について説明する。
まず、図3を参照して、光導波路素子100の利用形態について説明する。図3は、光導波路素子100の利用形態について説明する図であり、光導波路素子100に他の異なる光導波路素子を接続した状態を示す概略的平面図である。なお、図3では、光導波路素子100の第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40のみを示しており、他の構成要素を省略している。
ここでは、共通の支持基板上に、光導波路素子100と、波長フィルタとしてのWDM(Wavelength Division Multiplexing)カプラ300及びスポットサイズ変換器400を形成する構成例を想定する。
第1光導波路コア30の第1入出力部31は、一端31a側でWDMカプラ300と接続されている。また、第2光導波路コア40の第2入出力部43は、他端43b側でスポットサイズ変換器400と接続されている。
次に、図4を参照して、このシミュレーションで想定するスポットサイズ変換器400について説明する。図4(A)は、スポットサイズ変換器400を示す概略的平面図である。なお、図4(A)では、後述する上部クラッド層を省略して示してある。図4(B)は、図4(A)に示すスポットサイズ変換器400をII−II線で切り取った概略的端面図である。
スポットサイズ変換器400は、光導波路素子100と共通の支持基板10上に、下部クラッド層60、第3光導波路コア70及び第4光導波路コア80を備えて構成されている。
下部クラッド層60は、支持基板10上に、支持基板10の上面10aを被覆して形成されている。下部クラッド層60は、SiOを材料として形成されている。第3光導波路コア70は、下部クラッド層60上に、Siを材料として形成されている。第4光導波路コア80は、第3光導波路コア70よりも低い屈折率で、かつ下部クラッド層60よりも高い屈折率を有するSiOx(xは0<x<2を満たす実数)を材料として形成されている。図示を省略しているが、第3光導波路コア70及び第4光導波路コア80は、さらに、下部クラッド層60と共通の材料で形成された上部クラッド層で被覆されている。
第3光導波路コア70は一体的に形成された第3入出力部71及びテーパ部73が、この順に接続されて構成されている。
第3入出力部71は、一端71a側で、光導波路素子100の第2入出力部43と接続されている。また、第3入出力部71は、他端71b側でテーパ部73と接続されている。
テーパ部73は、一端73a側で第3入出力部71と接続されている。また、テーパ部73は、一端73aから他端73bに向かうにつれて幅が連続的に縮小するテーパ形状とされている。
このような構造により、スポットサイズ変換器400では、テーパ部73を、一端73aから他端73bの方向へ伝播する光は、徐々に第4光導波路コア80に移行する。第4光導波路コア80は、第3光導波路コア70よりも屈折率が低いため、第3光導波路コア70から第4光導波路コア80へ移行する光のMFDが拡大され、入出力端400aから出力される。
ここで、スポットサイズ変換器400を偏波無依存で使用するためには、第3光導波路コア70の厚さを、TE偏波及びTM偏波双方のMFDを十分に拡大できる寸法に最適化する必要がある。
発明者は、第3光導波路コア70の好適な厚さを決定するために、第3光導波路コア70の厚さとMFDの変換損失(モード変換損失)との関係を、BPM(Beam Propagation Method)を用いて確認した。
ここでは、テーパ部73の最小幅(すなわち他端73bの幅)を80nm、及び長さを500μmとした。また、第4光導波路コア80が、屈折率が1.51のSiOxで形成される場合を想定した。また、第4光導波路コア80の、入出力端400aにおける厚さ及び幅をともに3μmとした。
このようなスポットサイズ変換器400に対して、第3入出力部71から波長1.55μmの光を入力した。そして、第3光導波路コア70の厚さを変化させつつ、入出力端400aから出力されるTE偏波及びTM偏波それぞれのモード変換損失を確認した。
このシミュレーションの結果を、図5に示す。図5は、第3光導波路コア70の厚さとモード変換損失との関係を示す図である。図5では、縦軸にモード変換損失をdB目盛で、また、横軸に第3光導波路コア70の厚さをnm単位でとって示してある。なお、図5において、◆はTE偏波のモード変換損失を、また、■はTM偏波のモード変換損失をそれぞれ示してある。
図5に示すように、第3光導波路コア70の厚さが180nm程度である場合において、TE偏波及びTM偏波のモード変換損失がともに小さくなる。従って、第3光導波路コア70の厚さを180nm程度に設定することによって、スポットサイズ変換器400を偏波無依存で使用することができる。
このシミュレーションの結果に基づき、光導波路素子100の、スポットサイズ変換器400と接続される第2光導波路コア40の厚さを180nmとした。
一方、既に説明したように、波長フィルタを偏波無依存で設計するためには、光導波路コアの厚さは300nm以上であることが好ましい。そこで、WDMカプラ300と接続される第1光導波路コア30の厚さを300nmとした。
次に、第1光導波路コア30の厚さを300nm、及び第2光導波路コア40の厚さを180nmとする場合における、光導波路素子100の結合領域50の各パラメータを、BPMを用いて設計した。
その結果、第1結合部33の一端33aの幅を0.3μm及び他端33bの幅を0.08μm、第2結合部41の一端41aの幅を0.14μm及び他端41bの幅を0.4μm、第1結合部33と第2結合部41との中心間距離を0.74μm、並びに結合領域50の長さを140μmとすることによって、TE偏波及びTM偏波の双方について伝播定数が一致する幅を、第1結合部33及び第2結合部41が含むことが確認された。そして、この条件においてモード変換損失を確認したところ、TE偏波のモード変換損失が−0.15dB/回、及びTM偏波のモード変換損失が−0.21dB/回となった。従って、光導波路素子100では、第1結合部33及び第2結合部41間において、TE偏波及びTM偏波をともに低損失で結合できることが確認された。
(製造方法)
この実施の形態の光導波路素子100は、SOI(Silicon On Insulator)基板を利用することによって、容易に製造することができる。
図6を参照して、この実施の形態の光導波路素子の製造方法の一例について説明する。図6(A)〜(E)は、光導波路素子の製造方法を説明する工程図であり、それぞれ、各製造段階で得られた構造体の概略的端面図である。これら図6(A)〜(E)に示す端面は、図1(B)に示す端面に位置的に対応する。
まず、支持基板10、SiO層25及びSi層35がこの順に積層されたSOI基板150を用意する(図6(A))。ここでは、SOI基板150として、Si層35の厚さが、形成すべき第1光導波路コア30の厚さに対応するものを用いる。
次に、Si層35上に、ポジ型レジストをスピンコートで塗布する。そして、形成すべき第1光導波路コア30の平面形状に対応するフォトマスクを用いて、露光及び現像を行う。その結果、Si層35の、第1光導波路コア30の形成領域上にレジスト層90が形成される(図6(B))。
次に、レジスト層90をマスクとし、例えばプラズマエッチングによって、Si層35を、形成すべき第2光導波路コア40の厚さとなるまでエッチングする。その結果、残存するSi層45の第1光導波路コア30の形成領域には、エッチング前の厚さが残り、それ以外の領域が、形成すべき第2光導波路コア40の厚さとなる(図6(C))。
次に、Si層45上に、再びポジ型レジストをスピンコートで塗布する。そして、形成すべき第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40の平面形状に対応するフォトマスクを用いて、露光及び現像を行う。その結果、Si層45の、第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40の形成領域上にレジスト層95が形成される(図6(D))。
次に、レジスト層95をマスクとし、例えばプラズマエッチングによって、Si層45を除去する。その結果、残存するSi層として、第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40が形成される(図6(E))。
次に、図6(E)で得た構造体に対し、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、第1光導波路コア30及び第2光導波路コア40を被覆するSiOを堆積する。これによって、SOI基板のSiO層25と堆積したSiOとからクラッド層20が形成される。その結果、図1に示す光導波路素子100が形成される。
10:支持基板
20:クラッド層
30:第1光導波路コア
31:第1入出力部
33:第1結合部
40:第2光導波路コア
41:第2結合部
43:第2入出力部
50:結合領域
100:光導波路素子

Claims (2)

  1. 互いに厚さの異なる第1光導波路コアと第2光導波路コアとを備え、
    前記第1光導波路コアと前記第2光導波路コアとが互いに離間しかつ並んで配置された、結合領域が設定されており、
    前記結合領域において、前記第1光導波路コア及び前記第2光導波路コアは、ともにテーパ形状であり、
    前記結合領域において、前記第1光導波路コア及び前記第2光導波路コアは、前記第1光導波路コアを伝播するTE偏波の伝播定数と、前記第2光導波路コアを伝播するTE偏波の伝播定数とが一致する幅、及び前記第1光導波路コアを伝播するTM偏波の伝播定数と、前記第2光導波路コアを伝播するTM偏波の伝播定数とが一致する幅をそれぞれ含む
    ことを特徴とする光導波路素子。
  2. 前記結合領域において、前記第1光導波路コアの幅が最大となる側と、前記第2光導波路コアの幅が最小となる側とが同じ側に配置され、かつ前記第1光導波路コアの幅が最小となる側と、前記第2光導波路コアの幅が最大となる側とが同じ側に配置される
    ことを特徴とする光導波路素子。
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