JP6027911B2 - 賦形剤造粒物及びその製造方法、並びに錠剤 - Google Patents
賦形剤造粒物及びその製造方法、並びに錠剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6027911B2 JP6027911B2 JP2013028749A JP2013028749A JP6027911B2 JP 6027911 B2 JP6027911 B2 JP 6027911B2 JP 2013028749 A JP2013028749 A JP 2013028749A JP 2013028749 A JP2013028749 A JP 2013028749A JP 6027911 B2 JP6027911 B2 JP 6027911B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sugar
- excipient
- granulated product
- average particle
- volume average
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
前記直接打錠法では、直打用賦形剤として、乳糖やD−マンニトールなどの糖や糖アルコールが用いられ、その流動性を改善するために造粒して用いられていることが多い。
前記提案によれば、流動性、圧縮成形性、結合性に優れた平均粒径が220μm程度の顆粒が得られる。
しかしながら、通常、造粒物の粒度を細かくすると流動性が悪くなり、打錠障害が生じやすくなり、成形性に劣るという問題がある。そのため、これまで市場に流通している多くの直打用賦形剤の体積平均粒子径は、80μm以上である。しかし、これらの賦形剤は流動性が良好ではあるものの、微小な活性成分と混合する際にはその粒度の違いから十分な混合均一性が得られないという問題は解消されていない。
<1> 体積平均粒子径が35μm以下である糖及び/又は糖アルコールを含む粉体を流動層造粒装置内で流動させ、前記粉体に糖及び/又は糖アルコールを含有する液を噴霧して造粒することにより得られ、
前記造粒により得られる造粒物は、体積平均粒子径が80μm以下、かつ安息角が40°未満であることを特徴とする賦形剤造粒物である。
<2> 糖及び/又は糖アルコールを含有する液における糖及び/又は糖アルコールの含有量が、30質量%以上である前記<1>に記載の賦形剤造粒物である。
<3> 糖及び/又は糖アルコールを含む粉体における糖及び/又は糖アルコールと、糖及び/又は糖アルコールを含有する液における糖及び/又は糖アルコールとが、同じ物質である前記<1>から<2>のいずれかに記載の賦形剤造粒物である。
<4> 糖が乳糖である前記<1>から<3>のいずれかに記載の賦形剤造粒物である。
<5> 直接打錠用である前記<1>から<4>のいずれかに記載の賦形剤造粒物である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の賦形剤造粒物と、活性成分とを含むことを特徴とする錠剤である。
<7> 直接打錠により得られる前記<6>に記載の錠剤である。
本発明の賦形剤造粒物は、糖及び/又は糖アルコールを含む。
以下、本発明の賦形剤造粒物について、その好適な製造方法と併せて説明する。
前記賦形剤造粒物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、糖及び/又は糖アルコールを含む粉体を流動層造粒装置内で流動させ、前記粉体に糖及び/又は糖アルコールを含有する液を噴霧して造粒する工程(以下、「造粒工程」と称することがある)を含み、必要に応じて更にその他の工程を含む方法が好ましい。
前記造粒工程は、体積平均粒子径が35μm以下である糖及び/又は糖アルコールを含む粉体を流動層造粒装置内で流動させ、前記粉体に糖及び/又は糖アルコールを含有する液を噴霧して造粒する工程であり、前記造粒により得られる造粒物は、体積平均粒子径が80μm以下、かつ安息角が40°未満である。
前記流動層造粒装置は、流動化(浮遊流動)された前記粉体に前記糖及び/又は糖アルコールを含有する液を噴霧し、前記粉体を前記糖及び/又は糖アルコールを含有する液によりコーティングし、前記粉体の粒子間に液体架橋の凝集を起こさせて造粒する装置である。
前記流動層造粒装置としては、特に制限はなく、公知の流動層造粒装置を適宜選択することができ、例えば、フローコーター、スパイラフロー、グラニュレックス(いずれも、フロイント産業株式会社製)などが挙げられる。
前記流動の際の入口温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50℃〜100℃とすることができる。
前記流動の際の風量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記粉体の態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、糖のみからなる態様、糖アルコールのみからなる態様、糖及び糖アルコールのみからなる態様などが挙げられる。これらの中でも、糖のみからなる態様が好ましい。
前記糖及び/又は糖アルコールの体積平均粒子径としては、35μm以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20μm〜35μmが好ましい。前記体積平均粒子径が35μmを超えると、体積平均粒子径が80μm以下、かつ安息角が40°未満の造粒物が得られにくく、得られたとしても製品回収率は低いものとなる。一方、前記好ましい範囲であると、得られる造粒物の成形性、及び錠剤としたときの崩壊性にもより優れる点で、有利である。
前記体積平均粒子径は、公知の装置により測定することができ、例えば、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置(マイクロトラックHRA、日機装株式会社製)により測定することができる。
前記糖の態様としては、例えば、結晶を粉砕して篩下し所望の粒子径としたものや、噴霧乾燥により得られるものなどが挙げられる。
前記糖アルコールの態様としては、例えば、結晶を粉砕して篩下し所望の粒子径としたものや、噴霧乾燥により得られるものなどが挙げられる。
前記糖及び/又は糖アルコールを含有する液(以下、「結合液」と称することがある)の態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、糖のみからなる態様、糖アルコールのみからなる態様、糖及び糖アルコールのみからなる態様などが挙げられる。これらの中でも、前記粉体における糖及び/又は糖アルコールと同じ物質であることが好ましく、糖のみからなる態様が更に好ましい。
前記結合液における前記糖及び/又は糖アルコールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30質量%以上が好ましく、40質量%〜80質量%がより好ましい。前記結合液における含有量が30質量%未満であると、噴霧時間が長くなることがある。また、前記結合液における含有量が30質量%未満であると、得られた賦形剤造粒物を用いて打錠した際に高い錠剤硬度が得られないことがある。一方、前記好ましい範囲であると、噴霧時間を短くすることができ、また、打錠した際により高い錠剤硬度を得ることができる。
前記結合液の前記粉体への噴霧の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、使用する流動層造粒装置に設けられた噴霧手段、例えば、スプレーガン、噴霧ノズルなどから噴霧する方法などが好適に挙げられる。
なお、このとき、前記噴霧の条件としては、特に制限はなく、公知の条件を採用することができ、目的に応じてその噴霧量、噴霧する霧粒子(ミスト)の大きさ、噴霧時間などを適宜選択することができる。前記噴霧にスプレーガン等を使用する場合、そのスプレー空気圧としては、例えば、0.1MPa〜0.5MPa程度が好ましい。
以上の造粒工程により、本発明の体積平均粒子径が80μm以下、かつ安息角が40°未満の賦形剤造粒物が得られる。
なお、必要に応じて造粒工程の後に、造粒物を500μmのふるいで篩過する工程を行ってもよい。
前記賦形剤造粒物の体積平均粒子径としては、80μm以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、活性成分との混合均一性が向上するという点で、60μm〜70μmが好ましい。
前記体積平均粒子径は、上述と同様にして測定することができる。
前記安息角は、特開平6−205959号公報に記載されている野上・杉原法により測定することができる。
前記かさ密度は、100mLのステンレス製測定容器(重量W)に前記賦形剤造粒物を軽く山盛りに入れた後、摺り切り秤量した重量Wbを秤量し、下記式1により求めることができる。
かさ密度(重量/mL)=(W−Wb)/100 ・・・ 式1
そのため、本発明の賦形剤造粒物は、直接打錠用として、特に好適に用いることができる。
本発明の錠剤は、賦形剤造粒物と、活性成分とを含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
前記賦形剤造粒物は、上述した本発明の賦形剤造粒物である。
前記錠剤における前記賦形剤造粒物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、20質量%〜99.9質量%が挙げられる。
前記活性成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高血圧薬、狭心薬、気管支拡張薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、催眠鎮静薬、抗パーキンソン薬、アレルギー用薬、歯科口腔用薬、強心薬、解熱鎮痛消炎薬、抗ヒスタミン薬、鎮咳薬、制酸薬、生薬、降圧薬、抗生物質、抗菌剤、不整脈用薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、高脂血症用薬、利胆薬、ホルモン薬、痛風治療薬、抗リウマチ薬、化学療法薬、糖尿病用薬、鎮吐薬、抗てんかん薬、交感神経興奮薬、骨粗鬆症用薬、抗悪性腫瘍薬、免疫抑制薬、泌尿器科用薬、胃腸薬、脳代謝改善薬、脳循環改善薬、呼吸促進薬、血管収縮薬、鎮暈薬、去痰薬、中枢神経作用用薬、潰瘍治療薬、胃粘膜修復薬、鎮痛鎮痙薬等に使用される活性成分などが挙げられ、具体的には、アセトアミノフェン、テモカプリル塩酸塩、カベルゴリン、ベシル酸アムロジピン、オメプラゾール、ランソプラゾール、ファモチジン、ラフチジン、エカベトナトリウム、クエン酸モサプリド、レバミピド、ボグリボース、リスペリドン、イミダプリル塩酸塩、メロキシカム、ミルナシプラン塩酸塩、レボフロキサシン、クラリスロマイシン、サルポグレラート塩酸塩、トスフロキサシントシル酸塩、タムスロシン塩酸塩、ミゾリビン、タクロリムス水和物、フルボキサミンマレイン酸塩、グリメピリド、ラモセトロン塩酸塩、ニコランジル、ドネペジル塩酸塩、酒石酸ゾルピデム、ピオグリタゾン塩酸塩、アレンドロン酸ナトリウム水和物、リセドロン酸ナトリウム水和物、アトルバスタチンカルシウム水和物、フルバスタチンナトリウム、ロラタジン、ロサルタンカリウム、パロキセチン塩酸塩水和物、ラベプラゾールナトリウム、リバビリン、コハク酸スマトリプタン、ペロスピロン塩酸塩水和物、フマル酸クエチアピン、オロパタジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩、エバスチン、セフジトレンピボキシル、塩酸セフカペンピボキシル、バルサルタン、ビカルタミド、アカルボースなどが挙げられる。
前記活性成分の体積平均粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60μm以下が好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、滑沢剤、流動化剤、甘味剤、吸湿剤、除湿剤、コーティング剤、色素、矯味矯臭剤、溶解補助剤などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記錠剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、直接打錠法が好適に挙げられる。この際、使用する混合機や打錠機などは一般的に用いられるものを使用することができる。
ではない。
<賦形剤造粒物1>
乳糖粉末4,000g(乳糖一水和物、体積平均粒子径:29.8μm)を流動層造粒装置(商品名:フローコーター、フロイント産業株式会社製)に仕込み、乳糖40質量%水溶液2,500gを噴霧し造粒した。得られた造粒物を500μmのふるいで篩過し、体積平均粒子径66μm、安息角38゜、かさ密度0.52g/mLである乳糖造粒物(賦形剤造粒物1)を得た。なお、前記賦形剤造粒物1の体積平均粒子径、安息角、及びかさ密度は、以下のようにして測定した。
前記体積平均粒子径は、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置、マイクロトラックHRA(日機装株式会社製)により測定した。
前記安息角は、特開平6−205959号公報に記載されている野上・杉原法により測定した。
前記かさ密度は、100mLのステンレス製測定容器(重量W)に前記賦形剤造粒物1を軽く山盛りに入れた後、摺り切り秤量した重量Wbを秤量し、下記式1により求めた。
かさ密度(重量/mL)=(W−Wb)/100 ・・・ 式1
前記賦形剤造粒物1にステアリン酸マグネシウムを1.0質量%添加し、V型混合器(ミクロ形S−3透視式混合器、筒井理化学器械株式会社製)にて3分間混合した。得られた混合粉をロータリー打錠機(株式会社菊水製作所製)にて直径8mm、10R、200mg/錠の錠剤を打錠圧8kN、10kN、12kNの条件で打錠したところ、スティッキングやキャッピングなどの打錠障害を起こすことなく打錠が可能であった。
前記各打錠圧で得られた錠剤の硬度を錠剤硬度計(フロイント産業株式会社製)にて測定した。結果を図1Aに示した。
また、日本薬局方に記載の方法にて前記各錠剤の崩壊時間を測定した。結果を図1Bに示した。
<賦形剤造粒物2>
乳糖粉末4,000g(乳糖一水和物、体積平均粒子径:37.1μm)を流動層造粒装置(商品名:フローコーター、フロイント産業株式会社製)に仕込み、乳糖50質量%水溶液2,000gを噴霧し造粒した。得られた造粒物を500μmのふるいで篩過し、体積平均粒子径73μm、安息角40゜、かさ密度0.53g/mLである乳糖造粒物(賦形剤造粒物2)を得た。なお、前記体積平均粒子径、前記安息角、及び前記かさ密度は、実施例1と同様にして測定した。
前記実施例1において賦形剤造粒物1を用いていた点を、前記賦形剤造粒物2に代えた以外は、実施例1と同様にして混合及び打錠を行い、錠剤を得た。
前記打錠において、スティッキングやキャッピングなどの打錠障害は見られなかったものの、流動性が多少劣る傾向であった。
前記錠剤の硬度及び崩壊時間を実施例1と同様にして測定した結果を図1A及び図1Bに示した。
<賦形剤造粒物3>
乳糖粉末4,000g(乳糖一水和物、体積平均粒子径:37.1μm)を流動層造粒装置(商品名:フローコーター、フロイント産業株式会社製)に仕込み、乳糖20質量%水溶液5,000gを噴霧し造粒した。得られた造粒物を500μmのふるいで篩過し、体積平均粒子径95μm、安息角37゜、かさ密度0.53g/mLである乳糖造粒物(賦形剤造粒物3)を得た。なお、前記体積平均粒子径、前記安息角、及び前記かさ密度は、実施例1と同様にして測定した。
前記実施例1において賦形剤造粒物1を用いていた点を、前記賦形剤造粒物3に代えた以外は、実施例1と同様にして混合及び打錠を行い、錠剤を得た。
前記打錠では、スティッキングやキャッピングなどの打錠障害を起こすことなく打錠が可能であった。
前記錠剤の硬度及び崩壊時間を実施例1と同様にして測定した結果を図1A及び図1Bに示した。
これらの結果から、実施例1で得られた賦形剤造粒物1は、比較例1に比べて流動性が良い傾向を示した。また、実施例1で得られた賦形剤造粒物1を用いて製造した錠剤の成形性、及び崩壊性は、いずれの比較例よりも優れていた。
実施例1で得られた賦形剤造粒物1を4,995.0gと、活性成分であるアセトアミノフェン(体積平均粒子径:48μm)5.0gとをV型混合器(V−10、株式会社徳寿工作所製)にて30分間混合し、所定の時間(1分間、5分間、10分間、20分間、30分間)にて図2に示す場所(AからE)からサンプリングを行い、各時間にてサンプリングした粉体中のアセトアミノフェンの含量を測定し、混合均一性を評価した。混合開始より30分後の薬物含量RSD(相対標準偏差)が3.0%以下の値を示し、良好な混合均一性が得られていた。なお、図2中、灰色部分は、粉体を表す。
一方、比較例2で得られた賦形剤造粒物3を用いて上記と同様の試験を行ったところ、混合開始より30分後では、薬物含量RSDが6.2%であり、実施例1の賦形剤造粒物1の場合に比べて薬物含量のばらつきが高い傾向を示した。
上記試験の結果を図3に示した。
<賦形剤造粒物4>
D−マンニトール粉末3,000g(体積平均粒子径:20.3μm)を流動層造粒装置(商品名:フローコーター、フロイント産業株式会社製)に仕込み、D−マンニトール50質量%水溶液6,000gを噴霧し造粒した。得られた造粒物を500μmのふるいで篩過し、体積平均粒子径68μm、安息角35゜、かさ密度0.57g/mLであるD−マンニトール造粒物(賦形剤造粒物4)を得た。なお、前記体積平均粒子径、前記安息角、及び前記かさ密度は、実施例1と同様にして測定した。
前記賦形剤造粒物4にステアリン酸マグネシウムを1.0質量%添加し、V型混合器(ミクロ形S−3透視式混合器、筒井理化学器械株式会社製)にて3分間混合した。得られた混合粉をロータリー打錠機(株式会社菊水製作所製)にて直径8mm、10R、200mg/錠の錠剤を打錠圧8kN、10kN、12kN、14kNの条件で打錠したところ、スティッキングやキャッピングなどの打錠障害を起こすことなく打錠が可能であった。
前記錠剤の硬度及び崩壊時間を実施例1と同様にして測定した結果を図4A及び図4Bに示した。
<賦形剤造粒物5>
D−マンニトール粉末3,000g(体積平均粒子径:56.3μm)を流動層造粒装置(商品名:フローコーター、フロイント産業株式会社製)に仕込み、D−マンニトール50質量%水溶液6,000gを噴霧し造粒した。得られた造粒物を500μmのふるいで篩過し、体積平均粒子径95μm、安息角36゜、かさ密度0.60g/mLであるD−マンニトール造粒物(賦形剤造粒物5)を得た。なお、前記体積平均粒子径、前記安息角、及び前記かさ密度は、実施例1と同様にして測定した。
前記実施例2において賦形剤造粒物4を用いていた点を、前記賦形剤造粒物5に代え、打錠圧8kNの条件での打錠を行わなかった以外は、実施例2と同様にして混合及び打錠を行い、錠剤を得た。
前記打錠では、打錠圧14kNにて一部の錠剤にキャッピングが発生した。
前記錠剤の硬度及び崩壊時間を実施例1と同様にして測定した結果を図4A及び図4Bに示した。
<賦形剤造粒物6>
D−マンニトール粉末3,000g(体積平均粒子径:56.3μm)を流動層造粒装置(商品名:フローコーター、フロイント産業株式会社製)に仕込み、D−マンニトール20質量%水溶液9,000gを噴霧し造粒した。得られた造粒物を500μmのふるいで篩過し、体積平均粒子径90μm、安息角38゜、かさ密度0.58g/mLであるD−マンニトール造粒物(賦形剤造粒物6)を得た。なお、前記体積平均粒子径、前記安息角、及び前記かさ密度は、実施例1と同様にして測定した。
前記実施例2において賦形剤造粒物4を用いていた点を、前記賦形剤造粒物6に代え、打錠圧14kNの条件での打錠を行わなかった以外は、実施例2と同様にして混合及び打錠を行い、錠剤を得た。
前記打錠では、打錠圧12kNにて一部の錠剤にキャッピングが発生した。
前記錠剤の硬度及び崩壊時間を実施例1と同様にして測定した結果を図4A及び図4Bに示した。
これらの結果から、実施例2で得られた賦形剤造粒物4は、体積平均粒子径56.3μmの原料を用いて造粒した比較例3及び4に比べて成形性や崩壊性において優れていた。
Claims (5)
- 体積平均粒子径が35μm以下である糖及び/又は糖アルコールを含む粉体が、糖及び/又は糖アルコールで結合された造粒物であって、
前記造粒物は、体積平均粒子径が80μm以下、かつ安息角が40°未満であることを特徴とする賦形剤造粒物。 - 糖及び/又は糖アルコールを含む粉体における糖及び/又は糖アルコールと、結合に用いる糖及び/又は糖アルコールとが、同じ物質である請求項1に記載の賦形剤造粒物。
- 糖が乳糖である請求項1から2のいずれかに記載の賦形剤造粒物。
- 請求項1から3のいずれかに記載の賦形剤造粒物と、活性成分とを含むことを特徴とする錠剤。
- 体積平均粒子径が35μm以下である糖及び/又は糖アルコールを含む粉体を流動層造粒装置内で流動させ、前記粉体に糖及び/又は糖アルコールを含有する液を噴霧して造粒することにより得られ、
前記造粒により得られる造粒物は、体積平均粒子径が80μm以下、かつ安息角が40°未満であることを特徴とする賦形剤造粒物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013028749A JP6027911B2 (ja) | 2013-02-18 | 2013-02-18 | 賦形剤造粒物及びその製造方法、並びに錠剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013028749A JP6027911B2 (ja) | 2013-02-18 | 2013-02-18 | 賦形剤造粒物及びその製造方法、並びに錠剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014156435A JP2014156435A (ja) | 2014-08-28 |
JP6027911B2 true JP6027911B2 (ja) | 2016-11-16 |
Family
ID=51577568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013028749A Active JP6027911B2 (ja) | 2013-02-18 | 2013-02-18 | 賦形剤造粒物及びその製造方法、並びに錠剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6027911B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107205984B (zh) * | 2015-01-26 | 2019-11-12 | 第一三共株式会社 | 吡咯甲酰胺的固体组合物 |
JP2020537697A (ja) | 2017-10-18 | 2020-12-24 | ディーエフイー ファーマ ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー | ミニ錠 |
CN110787722A (zh) * | 2019-12-01 | 2020-02-14 | 浙江华康药业股份有限公司 | 一种结晶甘露醇干法造粒装置及工艺 |
CN112568422A (zh) * | 2020-12-05 | 2021-03-30 | 浙江华康药业股份有限公司 | 一种制备木糖与蔗糖的复配甜味剂颗粒的方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51144722A (en) * | 1975-06-06 | 1976-12-13 | Furointo Sangyo Kk | Process for preparing granules of lactose |
IL117623A (en) * | 1995-03-29 | 2000-01-31 | Roquette Freres | Maltitol composition and its preparation |
JP3491887B2 (ja) * | 1999-04-28 | 2004-01-26 | フロイント産業株式会社 | 糖アルコール造粒物集合体の製法 |
JP2004175690A (ja) * | 2002-11-25 | 2004-06-24 | Shionogi & Co Ltd | 粒子径の異なる糖質を配合した製剤 |
JP5258268B2 (ja) * | 2007-11-19 | 2013-08-07 | フロイント産業株式会社 | 球形粒の製造方法 |
-
2013
- 2013-02-18 JP JP2013028749A patent/JP6027911B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014156435A (ja) | 2014-08-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6040218B2 (ja) | 口腔内崩壊錠用直打賦形剤及びその製造方法、並びに口腔内崩壊錠 | |
JP6545839B2 (ja) | 口腔内崩壊錠及びその製造方法 | |
EP2001450B1 (en) | Directly compressible composite for orally disintegrating tablets | |
JP5315056B2 (ja) | 固結抑制粒状製剤 | |
JP4707073B2 (ja) | アトルバスタチン経口投与用粒子状医薬組成物 | |
JP5296456B2 (ja) | 溶出が良好なイルベサルタン含有医薬組成物および口腔内崩壊錠 | |
JP2009114113A (ja) | 口腔内崩壊錠及びその製造方法 | |
WO2004064810A1 (ja) | 口腔内速崩性錠剤 | |
JP6027911B2 (ja) | 賦形剤造粒物及びその製造方法、並びに錠剤 | |
KR102092002B1 (ko) | 코팅이 있는 정제 및 이의 제조 | |
EP2540318A1 (en) | Sustained-release solid preparation for oral use | |
WO2015198483A1 (ja) | 賦形剤造粒物、及び錠剤 | |
JP7023054B2 (ja) | レベチラセタム含有医薬組成物及びその製造方法 | |
JP5713421B1 (ja) | 口腔内崩壊錠 | |
WO2010119851A1 (ja) | 口腔内崩壊錠 | |
KR20110112304A (ko) | 붕괴성 및 용출성에 우수한 내복용 정제 | |
JP2007332063A (ja) | ポビドンヨードを含有する口腔内崩壊型固形製剤 | |
JP6088848B2 (ja) | 賦形剤造粒物及びその製造方法、並びに錠剤 | |
JP6286690B2 (ja) | 糖アルコール球形造粒物集合体及びその製造方法、並びに錠剤 | |
JP2015110663A (ja) | 溶出が良好なイルベサルタン含有医薬組成物および口腔内崩壊錠 | |
JP5714652B2 (ja) | 溶出が良好なイルベサルタン含有医薬組成物および口腔内崩壊錠 | |
JP2022130075A (ja) | 顆粒及びその製造方法、並びに錠剤 | |
JP2018177806A (ja) | 錠剤及びその製造方法 | |
JP6037824B2 (ja) | エトドラク含有固形製剤 | |
JP6676816B1 (ja) | L−システイン配合ビタミンc高含有圧縮成形製剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151023 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160722 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160726 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160915 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161004 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20160916 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161017 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6027911 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |