JP3491887B2 - 糖アルコール造粒物集合体の製法 - Google Patents

糖アルコール造粒物集合体の製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直接圧縮加工に適
した糖アルコール造粒物とその製造方法に関する。ま
た、本発明は、該糖アルコール造粒物を含有する口腔内
速崩壊性錠剤型の医薬品及び食品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医薬用及び食品用として、圧縮加
工に用いられる賦形剤には結晶乳糖、乳糖造粒物、結晶
セルロース等が汎用されている。しかし、これらの賦形
剤には以下の問題点があった。すなわち、乳糖は薬剤と
の反応性が少ない賦形剤であるが、メイラード反応様の
反応活性をもち、特定な薬剤との配合性が悪い場合があ
る。また、結晶セルロースについては、優れた賦形剤で
はあるが、淡褐色を帯びており、錠剤の美観を損なう恐
れがあるし、さらに、チュアブル錠にはテクスチャー
(口当たり)の面で使用することができない場合があ
る。
【0003】一方、糖アルコールの一つであるマンニト
ールは、薬剤との配合性に優れ、他剤との配合禁忌もき
わめて少なく、エネルギーは2kcal/gで蔗糖の半
分である。また、吸湿性がなく、ほとんど水分を保持し
ないことから安定性にも優れており、ビタミン、抗生物
質、制酸剤、鎮痛剤、解熱剤などのチュアブル錠として
広く使われている。そして、さわやかな冷感と甘みのゆ
えに、最近では口腔内速崩壊錠にも使用されるようにな
ってきている。
【0004】しかし、マンニトールを始めとして、バイ
ンダーとしての機能を持たない市販されている糖アルコ
ール類の結晶及び粉砕品等を圧縮加工する場合、そのま
までは圧縮加工できないため、他の賦形剤や薬剤と糖ア
ルコールとを結合剤を用いて造粒し加工する必要があっ
た。特に、マンニトールは臼壁に高い摩擦力を生じさせ
るため圧縮加工する際には通常使用されるより多量の滑
沢剤が必要であり、造粒する際には他の賦形剤を使用す
るより多量の結合剤を必要とするなど、ハンドリングの
面で困難がつきまとっていた。また、多量の結合剤を必
要とするだけに、その錠剤は固く、砕けにくいものとな
った。
【0005】特開平5−170669号公報には、β−
ラクトース含量の高いラクトース溶液に、乾燥前に、溶
液固形分に基いて1〜15重量%の糖アルコールを加え
たものの乾燥物からなる均質塊を用いた、直接打錠用の
賦形剤が記載されている。また、特開平8−29105
1号公報には、糖アルコール賦形剤にポリビニルピロリ
ドン等の結合剤を添加して低圧打錠し、ついで得られる
錠剤に加湿した後、乾燥するという工程で従って、結合
剤の機能を適度に発揮させる方法が記載されている。ま
た、特開平9−143100号公報には、マンニトール
及び乳糖を賦形剤として含有する錠剤を製造する際に、
ポリビニルピロリドン等を添加して打錠することによっ
て速溶解性錠剤を製造したことが記載されている。
【0006】しかし、これらの糖アルコールを含有する
賦形剤又は糖アルコールを賦形剤として含有する錠剤
は、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニル
ピロリドン等の結合剤を併用することによって所定の機
械的強度を付与しているものであり、マンニトールやエ
リスリトールなどのようにバインダー機能を持たない糖
アルコール単独からなり、しかも直接圧縮成形によって
錠剤化出来るものではなかった。以上のように、従来の
糖アルコールを直接打錠用の粒子にするためには、いず
れも結合剤及び/又は糖類を必要としていたものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
問題点を解消し、実質的に糖アルコールのみからなる、
直接圧縮成形可能な新規な造粒物及びその製造方法を提
供することにある。すなわち、本発明の目的は、乳糖、
結晶セルロース、乳糖と結晶セルロースとの混合物など
を原料とした従来の直打用賦形剤における問題点を解消
し、直接打錠可能で実質的に糖アルコールのみからなる
新規な造粒物及びその製造方法を提供することにあり、
さらに、それらの造粒物を含有する医薬品及び食品を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、実質的に
糖アルコールのみからなる造粒物の流動性、崩壊性、直
接打錠の適性を改善し、結合剤を配合せずに、流動層造
粒コーティング装置で糖アルコール水溶液を噴霧して造
粒する製造方法を確立し、本発明を完成した。本発明
は、つぎの各発明を包含する。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】(1)糖アルコールを95重量%以上含有す
る粒子の混合物を、流動層造粒コーティング装置に仕込
み、容器内に流動化エアを供給し粉末を浮遊流動させな
がら、糖アルコール水溶液を噴霧し、この際、容器内の
空気湿度がRH50%を超えないように流動化エア量、
流動化エア温度、及びスプレー液速度等を調節して造粒
物を製造することを特徴とする直接圧縮加工用糖アルコ
ール造粒物集合体の製造方法。 (2)前記糖アルコールがD−マンニトール、エリスリト
ール及びマルチトールの中から選ばれた少なくとも1種
であることを特徴とする、(1)項に記載の直接圧縮加工
糖アルコール造粒物集合体の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】前述したとおり、水溶性高分子等
の水溶性結合剤、例えばヒドロキシプロピルセルロー
ス、ポリビニルピロリドンを用いて流動性の良い糖アル
コール造粒物を造ることはできるが、そのような糖アル
コール造粒物はあくまでも糖アルコール以外の結合剤成
分を含有していることから、打錠後の易崩壊性に悪影響
を与えるばかりでなく、チュアブル錠の口あたりにも影
響を及ぼすことが懸念されるものである。それ故、本発
明の圧縮成形性並びに流動性に優れたマンニトールやエ
リスリトールのみからなる造粒物は、医薬品や食品材料
とともに直接打錠する際の賦形剤としてきわめて有用で
ある。
【0019】本発明において、糖アルコール造粒物は、
実質的に糖アルコールそのものからなる。それ故、「糖
アルコールを95%以上含有し」ということは、実質的
に糖アルコールのみからなることを意味している。例え
ば、マンニトールについては、日本薬局方(例えば第1
3改正局方)の規格に合致する「Dーマンニトール」で
あれば、本発明の規格に合致する。また、「糖アルコー
ル」とは、純粋な単一化学物質のみならず、D―マンニ
トールとエリスリトールのような、互いに同種の物質で
あるとして知られている物質同士の混合物をも意味す
る。
【0020】糖アルコールとしては、薬剤との相互作用
がなく、医薬の原料として使用できると同時に、メイラ
ード反応がないため食品用原料として使用できるものが
好ましい。D−マンニトール、エリスリトール、マルチ
トール、D−ソルビトール、キシリトール、パラチニッ
ト、ラクチトール、各種オリゴ糖アルコール及びそれら
の混合物が挙げられる。それらの中で、D−マンニトー
ル、エリスリトール、マルチトールが好ましく、特に好
ましくは、D−マンニトールが使用される。
【0021】本発明においては、糖アルコールを95重
量%以上含有する造粒物集合体は、流動層造粒コーティ
ング装置において、糖アルコール粉末を仕込み、容器内
に流動化エアを供給し粉末を浮遊流動させながら、糖ア
ルコール水溶液を噴霧して製造される。
【0022】なお、本発明において使用される糖アルコ
ールは、5重量%を越えない量であれば、通常の結合剤
及び/又は糖類以外の他種の物質を含有していてもよ
い。ここで、結合剤とは、主として水溶性結合剤を意味
し、例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ポリビニルアルコール、メチルセルロース、プルラン、
アルギン酸ナトリウム、寒天、ゼラチン等が該当する。
【0023】本発明において、糖アルコールを95重量
%以上含有する造粒物集合体中に含まれている粒子は、
そのうちの95重量%以上が710μm以下の粒子で、
50重量%以上が75〜710μmの範囲内の粒子であ
る。また、本発明の造粒物集合体は、75μm未満の大
きさの糖アルコール粒子を50重量%までの量で含有す
ることができる。このような微細粒子が存在すると、そ
れから製造される錠剤の表面が滑らかとなり、モットリ
ング性にも問題が生じないので好ましい。
【0024】本発明の糖アルコール造粒物集合体のカサ
密度は、0.5g/ml以上である。かさ密度が0.5
g/ml未満では流動性のよい粒子とはならず、好まし
くない。かさ密度は、100mlのメスシリンダー(重
量W)に造粒物を軽く山盛りに入れた後、摺り切り秤量
した重量Wbを秤量し、(Wb−W)/100より求め
た値であり、5回測定の平均値で示される。
【0025】本発明の糖アルコール造粒物集合体の安息
角は40°以下である。安息角が40度を越える値とな
ると、流動性が悪くなり、打錠の際に臼への充填性のば
らつきが大きくなり、錠剤の重量偏差が大きくなる等の
不具合が生じるため、好ましくない。安息角の測定は、
特開平6−205959号公報に記載されている野上・
杉原法によって行い、5回の測定の平均値で示したもの
である。測定器は図1に示されているように、4枚のガ
ラス板を貼り合わせて作成されている図1に示される装
置であり、該装置による安息角の測定は、A壁に沿って
試料約200mlをガラス床となっているB面上にロー
トを使って静かに流し込み、B面の前方開口端から試料
の流れ出しが始まるまで流し込みを続け、試料の流れ出
しが起った時点におけるB面上の試料層の傾斜上面がB
面(水平面)となす角度を分度器Cで読み取ることによ
って行われる。
【0026】本発明において、流動層造粒コーティング
装置で製造される造粒物は、微少な1次粒子の凝集体で
あり、かつポーラスな粒子であり、結果として、この粒
子は塑性変形し易く、接触点が増大するために硬度の大
きい錠剤を得ることができる。
【0027】本発明では、糖アルコール造粒物に、5%
未満の範囲で水溶性ビタミン類、解熱鎮痛剤等の種々の
薬剤(薬効を有する種々の物質)から適宜選ばれた薬剤
を含有させることができる。薬剤とは薬効を示す医薬活
性成分であり、例えば、解熱鎮痛剤、鼻炎薬、循環器系
薬、消化器系薬、抗生物質、化学療法剤、ビタミン剤、
麻薬性鎮痛薬、ホルモン剤、抗うつ薬、抗炎症薬、抗精
神薬等が例示される。
【0028】
【0029】
【0030】本発明の糖アルコール造粒物集合体の製造
に使用される流動層造粒コーティング装置とは、流動エ
アを供給し、粉体を流動させるための流動エア供給装置
と、容器内の糖アルコール粉末へ糖アルコール水溶液を
噴霧するためのスプレーノズルとを有するものである。
この装置の例としては、「フローコーター」(以下「F
L装置」と略す)が使用可能である。この装置は流動層
造粒コーティング装置の範疇に入り、本発明では前記の
基本的な構成を有する装置であれば特定のFL装置に限
定されず、通気部を有する回転円板を備えた種々の流動
層装置、例えばフロイント産業株式会社製のローターコ
ンテナを備えたFL装置や転動流動層造粒コーティング
装置、商品名「スパイラフロー」、あるいは傾斜した回
転円盤を有する遠心転動型造粒コーティング装置、商品
名「グラニュレックス」など、種々のものを用いること
ができる。
【0031】本発明の糖アルコール造粒物集合体の製造
において噴霧する液は、水単独でもよいが、糖アルコー
ル水溶液や、更に所望によりエタノールなどのアルコー
ルを添加させてもよいし、又はこれらに着色剤等を少量
添加したものであってもよい。また、本発明では、5%
未満の範囲で水溶性ビタミン類、香料などから適宜選ば
れた食品や食品添加物を糖アルコール造粒物に含ませる
ことができる。
【0032】本発明の医薬品の形態としては、その内部
に前記糖アルコール造粒物集合体を含有する限りにおい
て、製剤化可能なすべての剤形があり得るが、好ましく
は、錠剤、顆粒剤又は細粒剤である。その際、薬剤は、
造粒物の内部又は外部のいずれに存在してもよいが、好
ましくは外部に存在する。
【0033】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】実施例 D−マンニトール粉末3000gをフロイント産業株式
会社製のローターコンテナを備えたFL装置、商品名
「FRC−5」に仕込み、容器内の湿度がRH50%以
下になるようにD−マンニトール30%水溶液6670
gを噴霧し造粒した。造粒時の容器内の湿度は約RH4
0%であった。得られた造粒物を710μmのふるいで
篩過し、75〜710μmの粒度範囲に54.3重量%
と75μm未満の微粒子45.7重量%を含む、かさ密
度0.704g/ml、安息角35゜であるD−マンニ
トール造粒物集合体を得た。この造粒物集合体にステア
リン酸マグネシウム1.0重量%を添加し、単発打錠機
〔富士薬品機械(株)社製〕にて8mmφ、10R、1
80mg/Tの錠剤を打錠圧70MPaの条件で打錠し
たところ、スティッキングやキャッピング等の打錠障害
を起こすことなく打錠が可能であった。この錠剤の硬度
を錠剤硬度計〔フロイント産業(株)社製〕にて測定し
たところ7.8kgであった。
【0039】実施例 エリスリトール粉末3000gを前記の「FRC−5」
に仕込み、容器内の湿度がRH50%以下になるように
エリスリトール30%水溶液6670gを噴霧し造粒し
た。造粒時の容器内の湿度は約RH40%であった。得
られた造粒物を710μmのふるいで篩過し、75〜7
10μmの粒度範囲に61.5重量%と75μm未満の
微粒子38.5重量%を含む、かさ密度0.697g/
ml、安息角35゜であるエリスリトール造粒物集合体
を得た。この造粒物集合体にステアリン酸マグネシウム
1.0重量%を添加し単発打錠機〔富士薬品機械(株)
社製〕にて8mmφ、10R、180mg/Tの錠剤を
打錠圧70MPaの条件で打錠したところ、スティッキ
ングやキャッピング等の打錠障害を起こすことなく打錠
が可能であった。この錠剤の硬度を錠剤硬度計〔フロイ
ント産業(株)社製〕にて測定したところ8.2kgで
あった。
【0040】比較例1 D−マンニトール粉末3000gを前記FL装置「FR
C−5」に仕込み、D−マンニトール20%水溶液78
0gを噴霧し造粒した。造粒時の容器内の湿度は約RH
100%であった。得られた造粒物を710μmのふる
いで篩過し、75〜710μmの粒度範囲に19.7重
量%と75μm未満の微粒子79.4重量%を含む、か
さ密度0.482g/ml、安息角45゜であるD−マ
ンニトール造粒物集合体を得た。この造粒物集合体にス
テアリン酸マグネシウム1.0重量%を添加し、実施例
1と同様の条件で打錠したところ、スティッキングやキ
ャッピングなどの打錠障害を発生した。また、流動性が
悪いことから、得られた錠剤の重量偏差も大きいもので
あった。
【0041】比較例2 D−マンニトール粉末3000gを前記FL装置「FR
C−5」に仕込み、D−マンニトール30%水溶液66
70gを噴霧し造粒した。造粒時の容器内の湿度は約R
H75%であった。得られた造粒物を710μmのふる
いで篩過し、75〜710μmの粒度範囲に43.7重
量%と75μm未満の微粒子56.3重量%を含む、か
さ密度0.612g/ml、安息角38゜であるD−マ
ンニトール造粒物集合体を得た。この造粒物集合体にス
テアリン酸マグネシウム1.0重量%を添加し、実施例
1と同様の条件で打錠したところ、キャッピングが多数
発生し打錠が困難であった。この錠剤の硬度を錠剤硬度
計〔フロイント産業(株)社製〕にて測定したところ
3.2kgであった。
【0042】比較例3 エリスリトール粉末3000gを前記FL装置「FLO
−5」に仕込み、エリスリトール20%水溶液500g
を噴霧し造粒した。造粒時の容器内の湿度は約RH10
0%であった。得られた造粒物は、そのままでは粗大粒
子と未造粒品が多く、710μmを越える粗大粒子1.
5重量%と未造粒品を多く含む75μm未満の粒子6
8.2重量%を含み、かさ密度0.493g/ml、安
息角45°であった。この造粒物にステアリン酸マグネ
シウム0.5重量%を添加し、実施例1と同様の条件で
打錠したところ、スティッキングやキャッピング等の打
錠障害を発生した。また、流動性が悪いことから、得ら
れた錠剤の重量偏差も大きいものであった。
【0043】
【発明の効果】以上に説明した本発明の直接圧縮加工用
糖アルコール造粒物集合体は、実質的に糖アルコールの
みを主成分としているので、従来の造粒物に比べて低カ
ロリーあるいはノンカロリーであるという利点がある。
また、水に溶け難い結晶セルロースを主成分とする造粒
物のように崩壊が全く起こらないという難点もなく、崩
壊性を有することから、溶出制御医薬として理想的な特
性を具備する造粒物である。とりわけ、直接圧縮加工用
として、本発明の糖アルコール造粒物を直接打錠して製
造された口腔内速崩壊錠は、口腔内で速やかに崩壊し、
水無しで服用できる利点をもつ。D−マンニトールを用
いた口腔内速崩壊錠の場合は、冷感のある食感で子供に
も服用しやすい利点がある。
【0044】本発明の糖アルコール造粒物は、糖アルコ
ールのみであるかあるいは糖アルコールの比率がきわめ
て高いため、薬剤との反応が少なく、造粒物中に薬剤を
入れられる長所をもっている。本発明の糖アルコール造
粒物は、糖アルコール単独あるいは糖アルコールの比率
がきわめて高い造粒物は、メイラード反応がないか、あ
るいは少なく、造粒物中に食品や食品添加物を入れられ
る長所をもっている。
【0045】本発明により提供される造粒物含有医薬
は、保存安定性にすぐれている。特にD−マンニトール
を主成分とする造粒物を含有する錠剤、顆粒剤、細粒
剤、散剤は吸湿性が極めて少なく保存安定性にすぐれ、
更に薬剤との反応性が小さいので、とりわけ好ましいも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】糖アルコール造粒物の安息角の測定法を説明す
る図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−92403(JP,A) 特開 平6−205959(JP,A) 特開 昭59−182290(JP,A) 特開2000−119173(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 47/10 A23P 1/02 A61K 9/14 A61K 9/16 A61K 9/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 95重量%以上が710μm以下の粒子
    で、50重量%以上が75〜710μmの範囲内の粒子
    からなる造粒物集合体であり、該造粒物集合体のかさ密
    度が0.5g/ml以上、安息角40゜以下である糖ア
    ルコール造粒物集合体の製造方法であって、糖アルコー
    ルを95重量%以上含有する粉末を、 流動層造粒コーティング装置に仕込み、容器内に流動化
    空気を供給して粉末を流動させ、糖アルコール水溶液を
    噴霧して造粒し、造粒物をふるいで篩過することを特徴
    とする、直接圧縮加工用糖アルコール造粒物集合体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記糖アルコールを95重量%以上含有
    する糖アルコール造粒物集合体は、1〜50重量%の7
    5μm未満の糖アルコール粒子を含有する造粒物である
    ことを特徴とする、請求項に記載の直接圧縮加工用
    アルコール造粒物集合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記糖アルコールがD−マンニトール、
    エリスリトール及びマルチトールの中から選ばれた少な
    くとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2
    記載の直接圧縮加工用糖アルコール造粒物集合体の製造
    方法。
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