JP6016554B2 - トラクタの耕深自動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行機体に連結した耕耘装置を設定された耕深となるように深さセンサの検出結果に基づいて昇降制御するトラクタの耕深自動制御装置に関する。
走行機体に連結した耕耘装置を設定された耕深となるように深さセンサの検出結果に基づいて昇降制御するトラクタの耕深自動制御装置が知られている。例えば、特許文献1には、トラクタの耕深自動制御装置として、第1の不感帯(目標範囲復帰判断用)と、第1の不感帯よりも幅が広い第2の不感帯(目標範囲逸脱判断用)を設け、そのヒステリシス作用によってハンチングを防止しながら位置決め精度を高める技術が示されている。
特公平6−104003号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、耕深設定器の設定値を不感帯の基準値(中心値)とし、第2(本発明では第1)の不感帯の上昇側の不感帯幅と下降側の不感帯幅が同一に設定されているため、上昇側と下降側で昇降出力される一回当たりの昇降量(ステップ量)が同一となり、圃場によっては耕耘跡にうねりや、連続した凹凸が発生するという現象が見られ、圃場の均平性が必ずしも良好とは言えなかった。
即ち、耕耘した後の耕起面は耕耘作用によって耕耘土が膨れて、耕耘前の耕起面より高く盛り上がる。また、深く耕耘した場合には浅く耕耘した場合より盛り上がる量が多くなる。従って、適正な耕耘深さに制御しようとする耕深自動制御では、耕深が浅くなり適正深さになるように下降出力させた場合の昇降前後の耕耘土の盛り上がり量の変化に対して、耕深が探くなり適正探さになるように上昇出力させた場合の昇降前後の耕耘土の盛り上がり量の変化が、同じステッブ量であっても大きくなり、これによって耕耘跡にうねりを生じ易くなる。また、上昇側と下降側の不感帯幅が同一のため、上昇出力と下降出力が交互に出されて連続した凹凸が発生し易いと考えられる。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、走行機体に連結した耕耘装置を設定された耕深となるように深さセンサの検出結果に基づいて昇降制御するトラクタの耕深自動制御装置において、前記制御装置は、昇降出力の基準となる目標値に第lの所定の値を加減して上昇側及び下降側の第1の不感帯を設定し、前記深さセンサの検出値が第1の不感帯の上限又は下限から外れると、前記耕耘装置の上昇出力又は下降出力を行い、また、昇降出力の基準となる目標値に第1の所定の値より小さい第2の所定値を加減して上昇側及び下降側の第2の不感帯を設定し、前記深さセンサの検出値が第2の不感帯の上限又は下限に入ると、前記耕耘装置の上昇出力又は下降出力を停止させると共に、併せて、第1の不感帯の上昇側の不感帯幅を下降側の不感帯幅より大きくすることを特徴とする。
また請求項2の発明は、前記制御装置は、第1と第2の不感帯の上昇側の不感帯幅を感度設定手段によって変更可能とすることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、深さセンサの検出値が小さい第2の不感帯の上限又は下限に入ると、上昇側と下降側の不感帯のバランスを変更することにより、昇降出力のステップ量を上昇側を大きく、下降側を小さくするので、うねりや、連続した凹凸の発生を抑制して均平性を向上させることができる。即ち、本発明の場合、耕深が深くなり適正深さになるように上昇出力させた際のステップ量が大きいので、昇降前後の耕耘土の盛り上がり量の変化は従来より大きくなるが、一度、適正深さに上昇させた後は上昇側の不感帯幅が大きいから、次に耕深が深くなり再度上昇出力するまでの頻度が少なくなって、その間の耕耘距離も長くなり、これにより頻繁な上昇出力による高さ変化が抑制され、結果としてうねりが生じ難くい。また、不感帯のバランスを変更しているため、上昇側と下降側の昇降出力が交互に出されることが減り、上昇側の出力より下降側の出力頻度が多くなるから、交互出力による連続した凹凸が生じ難くい。その場合、下降側の出力はステップ量が少なく、また、耕深が浅い側の耕耘土の盛り上がり量の変化も少ない領域であるため、下降前後の盛り上がり量の変化が全体に少なくなり、耕耘跡がきれいになる。そして、下降出力が従来より積極的に出されるので、設定された耕耘深さに限りなく近づけて適正な耕耘深さを維持し、それにより、リヤカバー内の土量を一定に保ってリヤカバー内に保った土を凹部に埋め戻したり、起立姿勢となったリヤカバーによって適正に押さえ付けて耕耘跡を均平に均すことができる。さらに、下降出力によって耕耘装置は自由落下となり、エンジン回転数の変化による油圧揚力の変化、作業機の重量、ロータリ耕耘による泥・土が付くことによる重量変化などの影響を大きく受けないため、下降量を安定して制御することができ、これに対して上昇出力は前記影響により上昇量が不安定となり易いため、下降出力頻度を多くすることにより耕深制御の精度を向上させることができる。
また、請求項2の発明によれば、第1と第2の不感帯の上昇側の不感帯幅を感度設定手段によって変更可能とするので、状況に応じて、ハンチング防止を優先したり、耕深制御の精度を優先する等、適宜選択して使用することができる。
トラクタの側面図である。 トラクタの油圧構成を示す油圧回路図である。 トラクタの制御構成を示すブロック図である。 深さセンサ値と不感帯の関係を示すタイムチャート図である。 不感帯の変化と昇降出力の関係を示すタイムチャート図である。 不感帯の追従速度を示すタイムチャート図である。 上昇側の不感帯幅と下降側の不感帯幅の違いを示すタイムチャート図である。 耕深自動制御の上昇ステップ量および下降ステップ量を示す説明図であり、(A)は従来例を示す説明図、(B)は本発明の実施形態を示す説明図である。 ハンチング抑制処理を示すタイムチャート図である。 耕深自動制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 耕深自動制御の不感帯設定を示すフローチャートである。 耕深自動制御の目標値設定を示すフローチャートである。 耕深自動制御の昇降出力を示すフローチャートである。 耕深自動制御のタイマ処理を示すフローチャートである。 耕深自動制御の上昇出力のハンチング防止処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1はトラクタの走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介してロータリなどの耕耘装置3が連結されている。昇降リンク機構2は、機体後部に設けられるリフトアーム(図示せず)で吊持されており、リフトシリンダ4の油圧伸縮作動に応じたリフトアームの上下回動により、耕耘装置3が昇降するようになっている。
耕耘装置3は、圃場を耕耘する耕耘爪5、耕耘爪5の上方を覆うメインカバー6、耕耘装置3の耕深に応じて上下回動するようにメインカバー6の後端部に連結されるリヤカバー7、リヤカバー7の回動角検出にもとづいて耕耘装置3の耕深を検出する深さセンサ8などを備えて構成されている。
図2に示すように、走行機体1には、リフトシリンダ4の他にも、前輪1aを操舵するパワーステアリングシリンダ9、機体旋回時に旋回内側の後輪1bを制動するオートブレーキ装置10、機体旋回時に前輪1aを倍速で駆動させる倍速装置11、耕耘装置3を左右傾斜させるリフトロッドシリンダ12などの油圧アクチュエータが設けられている。
走行機体1には、走行系の油圧アクチュエータ(パワーステアリングシリンダ9、オートブレーキ装置10および倍速装置11)に圧油を供給する走行系油圧ポンプP1と、作業系の油圧アクチュエータ(リフトシリンダ4およびリフトロッドシリンダ12)に圧油を供給する作業系油圧ポンプP2とが設けられており、走行系油圧ポンプP1の圧油は、それぞれパワーステアリングユニット13、オートブレーキバルブ14、倍速バルブ15を介して走行系の油圧アクチュエータに供給され、作業系油圧ポンプP2の圧油は、それぞれリフトシリンダ用の比例制御弁16、17、リフトロッドバルブ18を介して作業系の油圧アクチュエータに供給される。
リフトシリンダ用の比例制御弁16、17は、上昇比例制御弁16と下降比例制御弁17とに分けられており、上昇比例制御弁16の比例制御にもとづいて耕耘装置3を任意の速度で上昇させたり、下降比例制御弁17の比例制御にもとづいて耕耘装置3を任意の速度で下降させることができるようになっている。
図3に示すように、走行機体1には、マイコンユニットを用いて構成される制御部19(耕深自動制御装置)が設けられている。制御部19の入力側には、前述した深さセンサ8の他に、作業モードを切換える作業切替スイッチ20、傾斜自動制御の設定を行なう傾き切替設定ボリューム21、リフトロッドシリンダ12のシリンダ長を検出するリフトロッドセンサ22、機体の左右傾斜を検出する傾斜センサ23、耕深自動制御の規準となる深さを設定する深さ設定ボリューム24、ポジションレバー(作業機昇降操作レバー)の操作位置を検出するポジションセンサ25、エンジン回転数を検出するスロットルセンサ26、リフトアームの昇降位置を検出するリフトアームセンサ27などが接続される一方、制御部19の出力側には、警報音を出力するブザー28、作業モードを示す作業切替スイッチLED29、耕深自動制御のON/OFF状態を示す深さランプ30、傾斜自動制御のON/OFF状態を示す傾きランプ31、リフトシリンダ用の比例制御弁16、17やリフトロッドバルブ18を動作させるソレノイド(リフトアーム比例制御バルブ(上昇)32、リフトアーム比例制御バルブ(下降)33、リフトロッド電磁バルブ(伸)34、リフトロッド電磁バルブ(縮)35)などが接続されている。
すなわち、制御部19は、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される耕深自動制御を実行するように構成されている。耕深自動制御とは、深さ設定ボリューム24で設定された耕深となるように深さセンサ8の検出結果にもとづいて耕耘装置3を昇降制御する自動制御機能であり、以下、本発明の実施形態に係る耕深自動制御の制御内容について、図4〜図15を参照して説明する。なお、本実施形態の耕深自動制御では、目標値に対する耕深センサ値の偏差に応じて耕耘装置3の昇降速度を変化させる偏差制御を行なうが、以下の説明では詳細な説明を省略する。
図4〜図6に示すように、本発明の実施形態に係る制御部19は、走行機体1に連結した耕耘装置3を設定された耕深となるように深さセンサ8の検出結果に基づいて昇降制御するにあたり、昇降出力の基準となる目標値を深さセンサ8の検出値に低速で追従させるとともに、この目標値に所定の値(上昇/下降側不感帯+上昇/下降側ヒステリシス)を加減して上昇側又は下降側の不感帯の上限又は下限を算出し、深さセンサ8の検出値が不感帯の上限又は下限から外れている場合は、耕耘装置3の上昇出力又は下降出力を行うようになっている。
このような耕深自動制御によれば、目標値が深さセンサ8の検出値に低速で追従するので、耕深変化が少ない圃場においては大きな不感帯で昇降制御が行われている状態と同じになり、その結果、昇降出力による土量の変化が抑制され、凹凸を少なくした耕起面に仕上げることができる。また、この場合であっても、部分的に耕深変化(目標値の追従速度を越える耕深変化)があるときは、小さな不感帯によって精度よく昇降出力が行われるので、均平性をより向上させることができる。さらに、耕深変化が大きい圃場では、実質的な不感帯が小さくなるので、昇降出力が積極的に出されることになり、その結果、小刻みに精度のよい耕深制御が行われ、圃場の均平性を向上させることができる。
また、図4に示すように、制御部19は、深さセンサ8の検出値が不感帯の上限又は下限から外れて耕耘装置3の上昇出力又は下降出力が行なわれているときは、深さセンサ8の検出値が不感帯の幅(上昇/下降側不感帯+上昇/下降側ヒステリシス)より狭い第2の不感帯(上昇/下降側不感帯)に入ると、耕耘装置3の上昇出力又は下降出力を停止させるようになっている。このような耕深自動制御によれば、一旦昇降出力が出された後、設定した耕深に近い深さで出力が停止されるので、ハンチングが少ない位置決め精度の高い耕深制御を行うことができる。
また、図4に示すように、制御部19は、設定された耕深に基づいて目標値の変化範囲(上限=深さ設定位置+非固定上限位置、下限=深さ設定位置+非固定下限位置)を設定し、目標値が変化範囲の上限又は下限を逸脱する場合には、目標値を変化範囲の上限又は下限に変更するようになっている。このような耕深自動制御によれば、設定された耕探に基づいて目標値の変化範囲を設定するので、設定された変化範囲で不感帯が移動するという耕深制御に基づいて、耕深を設定された深さ範囲に確実に維持することができる。
また、図6に示すように、制御部19は、深さセンサ8の検出値が、不感帯の上限又は下限から外れて耕耘装置3の上昇出力又は下降出力が行われた後、不感帯内に入って耕耘装置3の上昇出力又は下降出力が停止された場合には、目標値を深さセンサ8の検出値に低速で追従させる際の追従速度を所定時間に亘って上げるようになっている。このような耕深自動制御によれば、上昇出力又は下降出力が停止された際に、目標値を深さセンサ8の検出値に低速で追従させる際の追従速度を所定時間に亘って上げることにより、深さセンサ8の検出値に目標値をより速く近付けて、不感帯を深さセンサ8の検出値側にシフトし、昇降直後の土量変化によるハンチングの発生を抑制することができる。
また、図6に示すように、制御部19は、深さセンサ8の検出値が不感帯の上限又は下限から外れて耕耘装置3の上昇出力又は下降出力が行われているときには、目標値を変化範囲の中心に向けて低速で移動させるようになっている。このような耕深自動制御によれば、深さセンサ8の検出値が不感帯外にあり昇降出力中であるとき、目標値を変化範囲の中心に向けて近づけるので、不感帯を設定された深さ位置の中央位置に向けて移動させることができ、その結果、ポジションレバーの操作などによる上昇後の下降操作に応じて耕深自動制御を開始する際の耕耘深さを設定された深さで開始することができる。
また、図7に示すように、制御部19は、昇降出力の基準となる目標値に第lの所定の値(上昇/下降側不感帯+上昇/下降側ヒステリシス)を加減して上昇側及び下降側の第1の不感帯を設定し、深さセンサ8の検出値が第1の不感帯の上限又は下限から外れると、耕耘装置3の上昇出力又は下降出力を行い、また、昇降出力の基準となる目標値に第1の所定の値より小さい第2の所定値(上昇/下降側不感帯)を加減して上昇側及び下降側の第2の不感帯を設定し、深さセンサ8の検出値が第2の不感帯の上限又は下限に入ると、耕耘装置3の上昇出力又は下降出力を停止させるにあたり、第1の不感帯の上昇側の不感帯幅を下降側の不感帯幅より大きく(例えば、5〜20倍)するようになっている。
このような耕深自動制御によれば、図8に示すように、上昇側と下降側の不感帯のバランスを変更することにより、昇降出力のステップ量を上昇側を大きく、下降側を小さくするので、うねりや、連続した凹凸の発生を抑制して均平性を向上させることができる。即ち、本発明の場合、耕深が深くなり適正深さになるように上昇出力させた際のステップ量が大きいので、昇降前後の耕耘土の盛り上がり量の変化は従来より大きくなるが、一度、適正深さに上昇させた後は上昇側の不感帯幅が大きいから、次に耕深が深くなり再度上昇出力するまでの頻度が少なくなって、その間の耕耘距離も長くなり、これにより頻繁な上昇出力による高さ変化が抑制され、結果としてうねりが生じ難くい。
また、不感帯のバランスを変更しているため、上昇側と下降側の昇降出力が交互に出されることが減り、上昇側の出力より下降側の出力頻度が多くなるから、交互出力による連続した凹凸が生じ難くい。その場合、下降側の出力はステップ量が少なく、また、耕深が浅い側の耕耘土の盛り上がり量の変化も少ない領域であるため、下降前後の盛り上がり量の変化が全体に少なくなり、耕耘跡がきれいになる。そして、下降出力が従来より積極的に出されるので、設定された耕耘深さに限りなく近づけて適正な耕耘深さを維持し、それにより、リヤカバー7内の土量を一定に保ってリヤカバー7内に保った土を凹部に埋め戻したり、起立姿勢となったリヤカバー7によって適正に押さえ付けて耕耘跡を均平に均すことができる。
さらに、下降出力によって耕耘装置3は自由落下となり、エンジン回転数の変化による油圧揚力の変化、作業機の重量、ロータリ耕耘による泥・土が付くことによる重量変化などの影響を大きく受けないため、下降量を安定して制御することができ、これに対して上昇出力は前記影響により上昇量が不安定となり易いため、下降出力頻度を多くすることにより耕深制御の精度を向上させることができる。
また、制御部19は、第1と第2の不感帯の上昇側の不感帯幅を感度設定手段によって変更可能とする。このような耕深自動制御によれば、状況に応じて、ハンチング防止を優先したり、耕深制御の精度を優先する等、適宜選択して使用することができる。なお、感度設定手段としては、ボリュームなどの設定操作具を別途設けてもよいが、画面を介した設定操作で感度設定を行なうようにすれば、ソフトウェアの変更のみで実現が可能となる。
また、図9に示すように、制御部19は、上昇側又は下降側で同方向の出力が短時間に繰り返された場合、ハンチングと判断して出力の抑制処理を行なうようになっている。このような耕深自動制御によれば、ハンチングをより確実に抑制することが可能になる。
つぎに、本発明の実施形態に係る耕深自動制御の具体的な処理手順について、図10〜図15を参照して説明する。
図10に示すように、耕深自動制御のメインルーチンでは、サブルーチンである不感帯設定(S11)、基準位置設定(S12)、目標値設定(S13)および昇降出力(S14)を順次繰り返し実行する。なお、基準位置設定は、基準位置に深さ設定ボリューム24の設定値をセットする処理である(フローチャートは省略)。
図11に示すように、不感帯設定では、不感帯の移動可能範囲(目標値変化範囲)の上限側を決める非固定上限位置の設定(S21)と、非固定下限位置の設定(S22)を行なった後、不感帯の各種の幅設定を行なう。この中には、上昇側不感帯の設定(S23)と、上昇側ヒステリシスの設定(S24)と、下降側不感帯の設定(S25)と、下降側ヒステリシスの設定(S26)が含まれる。
図12に示すように、目標値設定では、後述する基準位置復帰フラグ(昇降出力中にセットされるフラグ)がONである否かを判断し(S31)、この判断結果がYESの場合は、基準位置(深さ設定値)が目標値以上であるか否かを判断する(S32)。そして、この判断がYESの場合は、目標値に低速復帰用の所定値を加算し(S33)、NOの場合は、目標値から低速復帰用の所定値を減算して(S34)、目標値を低速で基準位置に復帰させる。
一方、ステップS31の判断結果がNOである場合は、センサ位置(深さセンサ値)が目標値以上であるか否かを判断し(S35)、この判断結果がYESの場合は、目標値をセンサ位置に高速で追従させる高速追従処理中以外(高速処理タイマ≧高速処理時間)であるか否かを判断する(S36)。そして、この判断がYESの場合は、目標値に低速追従用の所定値を加算して目標値をセンサ位置に低速で追従させ(S37)、NOの場合は、目標値に高速追従用の所定値を加算して目標値をセンサ位置に高速で追従させる(S38)。
また、ステップS35の判断結果がNOの場合も、目標値をセンサ位置に高速で追従させる高速追従処理中以外であるか否かを判断し(S39)、この判断がYESの場合は、目標値から低速追従用の所定値を減算して目標値をセンサ位置に低速で追従させ(S40)、NOの場合は、目標値から高速追従用の所定値を減算して目標値をセンサ位置に高速で追従させる(S41)。
さらに、目標値設定では、目標値が上限設定位置よりも大きいか否かを判断し(S42)、この判断結果がYESの場合、目標値を上限設定位置とする(S43)。また、判断結果がNOの場合は、目標値が下限設定位置よりも小さいか否かを判断し(S44)、この判断結果がYESの場合、目標値を下限設定位置とする(S45)
図13に示すように、昇降出力では、まず、上昇出力をするか否かを判断する(S51)。この上昇出力判断は、深さセンサ値が上昇側の第1の不感帯から外れていること、或いは、上昇出力中に深さセンサ値が第2の不感帯から外れていることを条件として、上昇出力をするか否かを判断する。そしてこの判断結果がYESの場合は、基準位置復帰フラグをONにして(S52)、上昇出力処理を行なう(S53)。
一方、上昇出力判断の結果がNOである場合は、下降出力をするか否かを判断する(S54)。この下降出力判断は、深さセンサ値が下降側の第1の不感帯から外れていること、或いは、下降出力中に深さセンサ値が第2の不感帯から外れていることを条件として、下降出力をするか否かを判断する。そしてこの判断結果がYESの場合は、基準位置復帰フラグをONにして(S55)、下降出力処理を行なう(S56)。
また、いずれの出力判断結果もNOである場合は、基準位置復帰フラグをOFFにするとともに(S57)、前回が上昇出力又は下降出力状態であったか否かを判断し(S58)、この判断結果がNOの場合は、直ちに出力停止処理を行ない(S60)、判断結果がYESの場合は、高速処理フラグをONにした後(S59)、出力停止処理を行なう(S60)。
図14に示すタイマ処理は、高速追従処理の有効/無効を切換えるための処理であり、まず、高速処理フラグがONであるか否かを判断する(S71)。この判断結果がYESの場合は、高速処理フラグをOFFにするとともに(S72)、高速処理タイマをクリアする(S73)。また、ステップS71の判断結果に拘わらず高速処理タイマのカウントアップ処理を行なう(S74)。つまり、タイマ処理では、高速処理フラグのONに応じて高速追従処理の有効時間をカウントする処理を行なう。
図15に示す上昇出力のハンチング防止処理では、まず、上昇出力中であるか否かを判断し(S81)、この判断結果がYESの場合は、ハンチング確認時間をクリアしてカウントを開始する(S82)。その後、ハンチング処理中であるか否かを判断し(S83)、この判断結果がNOである場合は、通常の出力を行なうが(S84)、判断結果がYESの場合は、解除時間の経過を判断し(S85)、この判断結果がNOの場合は、前回が上昇出力であったことを確認した後(S86)、出力抑制処理(S87:出力ステージデクリメント)と、ハンチング処理出力を行なう(S88)。また、ステップS85の判断結果がYESの場合は、出力復帰処理(S89:出力ステージインクリメント)と、解除時間のクリア・カウント開始処理(S90)と、ハンチング処理出力を行なう(S88)。
一方、ステップS81の判断結果がNOである場合は、解除時間のクリア・カウント開始処理を行なった後(S91)、下降出力中であるか否かを判断し(S92)、この判断結果がYESの場合は、ハンチング確認時間までに上昇から下降に変化したか否かを判断し(S93)、この判断結果がYESの場合は、ハンチング処理を開始としてから(S94)、出力停止を行ない(S95)、判断結果がNOの場合は、ハンチング処理を解除としてから(S96)、出力停止を行なう(S95)。また、下降出力中でもない場合は、ハンチング確認時間の経過を判断し(S97)、この判断結果がYESとなったタイミングでハンチング処理を解除する(S98)。
叙述の如く構成された本実施形態によれば、走行機体1に連結した耕耘装置3を設定された耕深となるように深さセンサ8の検出結果に基づいて昇降制御するトラクタの制御部19であって、昇降出力の基準となる目標値に第lの所定の値を加減して上昇側及び下降側の第1の不感帯を設定し、深さセンサ8の検出値が第1の不感帯の上限又は下限から外れると、耕耘装置3の上昇出力又は下降出力を行い、また、昇降出力の基準となる目標値に第1の所定の値より小さい第2の所定値を加減して上昇側及び下降側の第2の不感帯を設定し、深さセンサ8の検出値が第2の不感帯の上限又は下限に入ると、耕耘装置3の上昇出力又は下降出力を停止させると共に、併せて、第1の不感帯の上昇側の不感帯幅を下降側の不感帯幅より大きくするので、上昇側と下降側の不感帯のバランスを変更することにより、昇降出力のステップ量を上昇側を大きく、下降側を小さくし、うねりや、連続した凹凸の発生を抑制して均平性を向上させることができる。即ち、本発明の場合、耕深が深くなり適正深さになるように上昇出力させた際のステップ量が大きいので、昇降前後の耕耘土の盛り上がり量の変化は従来より大きくなるが、一度、適正深さに上昇させた後は上昇側の不感帯幅が大きいから、次に耕深が深くなり再度上昇出力するまでの頻度が少なくなって、その間の耕耘距離も長くなり、これにより頻繁な上昇出力による高さ変化が抑制され、結果としてうねりが生じ難くい。また、不感帯のバランスを変更しているため、上昇側と下降側の昇降出力が交互に出されることが減り、上昇側の出力より下降側の出力頻度が多くなるから、交互出力による連続した凹凸が生じ難くい。その場合、下降側の出力はステップ量が少なく、また、耕深が浅い側の耕耘土の盛り上がり量の変化も少ない領域であるため、下降前後の盛り上がり量の変化が全体に少なくなり、耕耘跡がきれいになる。そして、下降出力が従来より積極的に出されるので、設定された耕耘深さに限りなく近づけて適正な耕耘深さを維持し、それにより、リヤカバー7内の土量を一定に保ってリヤカバー7内に保った土を凹部に埋め戻したり、起立姿勢となったリヤカバー7によって適正に押さえ付けて耕耘跡を均平に均すことができる。さらに、下降出力によって耕耘装置は自由落下となり、エンジン回転数の変化による油圧揚力の変化、作業機の重量、ロータリ耕耘による泥・土が付くことによる重量変化などの影響を大きく受けないため、下降量を安定して制御することができ、これに対して上昇出力は前記影響により上昇量が不安定となり易いため、下降出力頻度を多くすることにより耕深制御の精度を向上させることができる。
また、制御部19は、第1と第2の不感帯の上昇側の不感帯幅を感度設定手段によって変更可能とするので、状況に応じて、ハンチング防止を優先したり、耕深制御の精度を優先する等、適宜選択して使用することができる。
1 走行機体
3 耕耘装置
4 リフトシリンダ
7 リヤカバー
8 深さセンサ
16 上昇比例制御弁
17 下降比例制御弁
19 制御部
24 深さ設定ボリューム

Claims (2)

  1. 走行機体に連結した耕耘装置を設定された耕深となるように深さセンサの検出結果に基づいて昇降制御するトラクタの耕深自動制御装置において、
    前記制御装置は、昇降出力の基準となる目標値に第lの所定の値を加減して上昇側及び下降側の第1の不感帯を設定し、前記深さセンサの検出値が第1の不感帯の上限又は下限から外れると、前記耕耘装置の上昇出力又は下降出力を行い、また、昇降出力の基準となる目標値に第1の所定の値より小さい第2の所定値を加減して上昇側及び下降側の第2の不感帯を設定し、前記深さセンサの検出値が第2の不感帯の上限又は下限に入ると、前記耕耘装置の上昇出力又は下降出力を停止させると共に、併せて、第1の不感帯の上昇側の不感帯幅を下降側の不感帯幅より大きくすることを特徴とするトラクタの耕深自動制御装置。
  2. 前記制御装置は、第1と第2の不感帯の上昇側の不感帯幅を感度設定手段によって変更可能とすることを特徴とする請求項1に記載のトラクタの耕深自動制御装置。
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