JP6014462B2 - 生分解性樹脂フィルム - Google Patents
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Description
本発明に用いる脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、ガラス転移温度が−50〜0℃の範囲にあるものを用いることが重要である。ガラス転移温度が0℃以下であれば、変性エポキシ化植物油(B)を配合した際の耐引裂強度向上効果がより高くなる。一方、ガラス転移温度が−50℃以上であれば、成形時、あるいは、使用時における作業性に優れたフィルムが得られる。
前記変性エポキシ化植物油(B)は、エポキシ化植物油の一部を多量体化させたものであり、例えばエポキシ化植物油とカルボン酸との反応生成物を挙げることができる。
多量体の割合(質量%)=100(質量%)−「単量体の割合(質量%)」
前記エポキシ化植物油としては、例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化綿実油、エポキシ化落花生油、エポキシ化紅花油、エポキシ化ブドウ種子油、エポキシ化オリーブ油等を挙げることができ、これらを単独、又は、2種類以上の混合物として使用することができる。この中でも特に塩化ビニル系樹脂との相溶性の点からエポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油を用いることが好ましい。
前記カルボン酸としては、例えばエポキシ化大豆油などのエポキシ化植物油と反応して、エポキシ化植物油を多量体化することができ、好ましくは変性エポキシ化植物油中に占める多量体の割合を上述のように10〜80質量%とすることができれば、特に限定されるものではない。このようなカルボン酸として、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸などの飽和カルボン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸などの不飽和カルボン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸などのヒドロキシ酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸などのジカルボン酸、その他としてオキソカルボン酸や、アコニット酸、アミノ酸、ニトロカルボン酸などのカルボン酸誘導体があげられ、これらを単独、あるいは、2種類以上を混合して用いることができる。これらの中でも特に、エポキシ化植物油との反応性が高い不飽和カルボン酸、あるいは、ジカルボン酸を用いることが好ましい。
本発明の生分解性樹脂フィルムの成形方法としては、具体的には、前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、変性エポキシ化植物油(B)、及び、必要に応じてその他の樹脂や添加剤等の原料を直接混合し、押出機に投入して成形する方法、又は、前記原料を二軸押出機を用いて溶融混合し、ストランド形状に押出してペレットを作製した後、このペレットを押出機に投入して成形する方法を挙げることができる。いずれの方法においても、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の加水分解による分子量の低下を考慮する必要があり、均一に混合させるためには後者を選択するのが好ましい。そこで、以下後者の製造方法について説明する。
また、本発明において、「X以上」(Xは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意を包含する。
粘弾性スペクトロメーターDVA−200(アイティー計測制御株式会社製)を用い、歪み0.1%、周波数10Hz、昇温速度3℃/分にて動的粘弾性の温度分散測定(JIS K7198A法の動的粘弾性測定)を行った。そして、損失正接(tanδ)の主分散のピークを示す温度をガラス転移温度とした。
(2)変性エポキシ化植物油中の多量体の割合
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(カラム:東ソー(株)の商品名TSKgelG2000HXL)を用いて、溶媒としてTHF(溶液濃度2.5mg/mL、溶液注入量0.05mL、流速1mL/分、温度40℃)を使用して測定を行った。得られたチャートより、エポキシ化植物油の単量体の割合を算出し、以下の式にて多量体の割合を求めた。
多量体の割合(質量%)=100(質量%)−「単量体の割合(質量%)」
JIS K7128−2に基づき、縦方向、及び、横方向のエルメンドルフ引裂強度の測定を行った。エルメンドルフ引裂強度が縦方向、横方向共に20N/mm以上であるものを合格とした。
温度80℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽内に幅10mm、長さ100mmのサンプルを静置し、120時間経過した時点と、240時間経過した時点でサンプルを取り出した。取り出したサンプルの縦方向の中央部を180度の角度で折り曲げた際、120時間経過した時点でフィルムの形状を保持しており、かつ、240時間経過した時点でフィルムの形状を保持しなかったもの(加水分解が十分に進行しなかったもの)を○とした。また、120時間経過した時点でフィルムの形状を保持しなかったもの(早い段階で加水分解が進行してしまったもの)、又は、240時間経過した時点でフィルムの形状を保持しているもの(所定の期間内に加水分解が十分に進行しなかったもの)を×とした。
(A−1):三菱化学(株)社製の商品名GSPla AZ91T(ポリブチレンサクシネート、ジカルボン酸成分:コハク酸=100モル%、ジオール成分:1,4−ブタンジオール=100モル%、ガラス転移温度=−24℃、重量平均分子量=180,000)
(A−2):三菱化学(株)社製の商品名GSPla AD92WD(ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)共重合体、ジカルボン酸成分:コハク酸/アジピン酸=78/22モル%、ジオール成分:1,4−ブタンジオール=100モル%、ガラス転移温度=−36℃、重量平均分子量=170,000)
(a−1):BASF社製の商品名エコフレックスF(ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)共重合体、ジカルボン酸成分:テレフタル酸/アジピン酸=48/52モル%、ジオール成分:1,4−ブタンジオール=100モル%、ガラス転移温度=−22℃、重量平均分子量:120,000)
(B−2):エポキシ化大豆油100質量部に対して、コハク酸を10質量部添加し、200℃で30分攪拌混合して反応させて得られた酸変性エポキシ化植物油(変性エポキシ化植物油中の多量体の割合:75質量%)
(b−1):エポキシ化大豆油100質量部に対して、コハク酸を20質量部添加し、200℃で30分攪拌混合して反応させて得られた酸変性エポキシ化植物油(変性エポキシ化植物油中の多量体の割合:91質量%)
(b−2):酸変性していないエポキシ化植物油
(A−1)、及び、(B−1)を混合質量比95:5の割合でドライブレンドした後、40mmφ同方向二軸押出機を用いて180℃で混練した後、Tダイより押出し、次いで約40℃のキャスティングロールにて急冷し、厚み20μmのフィルムを作製した。得られたフィルムについて、エルメンドルフ引裂強度、及び、加水分解性の評価を行った。結果を表1に示す。
(A−1)、及び、(B−2)を混合質量比95:5の割合でドライブレンドした以外は実施例1と同様の方法でフィルムの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(A−1)、及び、(B−2)を混合質量比90:10の割合でドライブレンドした以外は実施例1と同様の方法でフィルムの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(A−2)、及び、(B−2)を混合質量比95:5の割合でドライブレンドした以外は実施例1と同様の方法でフィルムの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
変性エポキシ化植物油を用いずに、(A−1)を単独で用い、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(A−1)、及び、(b−2)を混合質量比95:5の割合でドライブレンドした以外は実施例1と同様の方法でフィルムの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(A−1)、及び、(b−1)を混合質量比95:5の割合でドライブレンドした以外は実施例1と同様の方法でフィルムの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
脂肪族ポリエステル系樹脂の代わりに、芳香族脂肪族ポリエステル系樹脂である(a−1)を用い、(a−1)、及び、(B−2)を混合質量比95:5の割合でドライブレンドした以外は実施例1と同様の方法でフィルムの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
これに対し、混合物中に変性エポキシ化植物油が含まれない場合(比較例1)や、エポキシ化植物油の単量体を使用した場合(比較例2)には、引裂強度が得られなかった。また、変性エポキシ化植物油中のエポキシ化植物油の多量体の含有割合が80質量%を超える場合(比較例3)には、十分な引裂強度が得られないうえに、早い段階で加水分解が進行してしまい、所定の期間フィルムの形状を保持できなかった。また、芳香族脂肪族ポリエステルを使用した場合(比較例4)には、引裂強度は優れるものの、加水分解性が得られなかった。
Claims (6)
- ガラス転移温度が−50〜0℃である脂肪族ポリエステル系樹脂(A)と、エポキシ化植物油の多量体を10〜80質量%の割合で含有する変性エポキシ化植物油(B)の混合物を含み、前記混合物中に占める(B)の割合が1〜15質量%であることを特徴とする生分解性樹脂フィルム。
- 前記変性エポキシ化植物油(B)が、エポキシ化植物油とカルボン酸との反応物であることを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂フィルム。
- 前記エポキシ化植物油が、エポキシ化大豆油、及び/又は、エポキシ化亜麻仁油であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生分解性樹脂フィルム。
- 前記カルボン酸が、不飽和カルボン酸又はジカルボン酸であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の生分解性樹脂フィルム。
- 前記脂肪族ポリエステル系樹脂(A)が、ポリブチレンサクシネート、及び/又は、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)共重合体であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の生分解性樹脂フィルム。
- 請求項1〜5の生分解性樹脂フィルムからなる農業用マルチフィルム。
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