JP6013872B2 - ホスホリパーゼd、ポリヌクレオチド、ホスホリパーゼdの製造方法、コリン型プラズマローゲンの測定方法、リゾホスファチジルコリンの測定方法、リゾホスファチジン酸の製造方法 - Google Patents
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本発明に係るホスホリパーゼDは、リン脂質(リゾリン脂質も含む)のリン酸ジエステル結合のうちグリセロール骨格とは反対側の結合を切断する酵素であり、特にコリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質の3位リン酸ジエステルを加水分解してコリンを遊離させる作用を有するものである。さらに本発明に係るホスホリパーゼDは、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドを含む。
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1個若しくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド;又は
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド。
本発明に係るポリヌクレオチドは、前記ホスホリパーゼDをコードする。
(b)配列番号1に記載の塩基配列と少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチド。
本発明に係るホスホリパーゼDの製造方法は、前記ポリヌクレオチドを有する微生物からホスホリパーゼDを産生させる工程を含む。
本明細書において、酵素とは、精製酵素に限定されず、粗精製物、固定化物なども含む。酵素の精製は、例えば、微生物の培養液を用いて、硫安沈澱、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーなどの、当業者に周知の方法を用いて行われる。それにより、種々の精製度の酵素(ほぼ単一までに精製された酵素を含む)が得られ得る。
本発明に係るホスホリパーゼDは、リン脂質及びその加水分解物であるリゾリン脂質のリン酸ジエステル結合のうちグリセロール骨格とは反対側の結合を切断して、ホスファチジン酸とアルコール(コリンなど)を生成する酵素である。特に本発明に係るホスホリパーゼDは、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質の3位リン酸ジエステルを加水分解してコリンを遊離させる作用を有するものである。
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1個若しくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド;又は
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド。
本発明に係るポリヌクレオチドは、上記のPLDをコードするものである。このポリヌクレオチドは、好ましくは、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含む。
(a)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド。
(b)配列番号1に記載の塩基配列に相補的な塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチド。
(c)配列番号1に記載の塩基配列と少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチド。
本発明では、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質(例えばリゾホスファチジルコリン)に対して加水分解作用を有する酵素を製造する方法が提供される。酵素の製造方法においては、上記で説明したポリヌクレオチドを有する微生物から上記の酵素を産生させる工程を含んでいる。本発明による方法では、上記で説明したPLDが得られる。上記のポリヌクレオチドを有する微生物は、ストレプトマイセス・エスピー(Streptomyces sp.)のように微生物自体が天然に有するものであってもよく、あるいは、変異してポリヌクレオチドを有するものであってもよく、あるいは、ポリヌクレオチドが導入されて有するものであってもよい。
以上のようにして生産され得るPLDは、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質(例えばリゾホスファチジルコリン)と特異的に反応する酵素である。そのため、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質の分析に用いることができ、簡易比色定量などを行うことができる。例えば、血清中などに存在するコリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質を正確に定量することが可能になる。また、育毛成分としての利用が期待できるリゾホスファチジン酸を安価に製造することもできる。
ストレプトマイセス・エスピー(Streptomyces sp.)NA684を培養し、その培養上清について、硫安分画、陰イオン交換、疎水相互作用、ゲルろ過カラムクロマトグラフィーを用いて精製した。以下に詳細を示す。
3%トリプチックソイ培地(べクトン・ディンキンソン社製)600mLを調製し、500mL容三角フラスコに100mlずつ分注して、121℃で15分間蒸気殺菌を行った。予め平板培地に生育したストレプトマイセス・エスピー(Streptomyces sp.)NA684のコロニーを適当量とり、3%トリプチックソイ培地5mLを入れたφ18試験管(18×180mm)に接種し、28℃で良好な生育が得られるまで振とう培養した。この培養液を先の滅菌した培地100mLに1mlずつ接種し、28℃で48時間振とう培養した。遠心分離機を用いて、この培養液から上清(Supernatant)を回収した。
上記(a)で回収した培養上清に、80%(w/v)飽和となるように硫酸アンモニウムを添加し、生じた沈殿を遠心分離(10,000rpm、30分、4℃)により回収した。この沈殿を20mMトリス−塩酸緩衝液(pH9.0)で溶解し透析して粗酵素液を得た。
上記(b)で得られた粗酵素液に終濃度で1Mとなるように硫酸アンモニウムを添加し、1M硫酸アンモニウムを含む20mM トリス−塩酸(Tris-HCl)緩衝液(pH8.0)であらかじめ平衡化したToyopearl Phenyl−650Mカラム(内径26mm、高さ38mm、東ソー社製)にアプライした。同緩衝液でカラムを洗浄した後、硫酸アンモニウム(1Mから0Mまで)のリニアグラジェントにより、活性画分を溶出させた。
上記(c)で得られた活性画分を集め、Viva spinを用い濃縮脱塩した。これに、20mMトリス−塩酸緩衝液(pH9.0)を加えた。20mMトリス−塩酸緩衝液(pH9.0)で予め平衡化した「Mono Q」(1ml)カラム(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)にアプライし、同緩衝液でカラムを洗浄した後、塩化ナトリウム(0Mから1Mまで)のリニアグラジェントにより、活性画分を溶出させた。
上記(d)で得られた活性画分を集め、Viva spinを用い濃縮脱塩した。これに、0.15M NaClを含む20mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)を加えた。0.15M NaClを含む20mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)で予め平衡化した「Superdex 200」(24ml)カラム(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)にアプライし、同緩衝液でサイズ排除クロマトグラフィーを行い、活性画分を溶出させた。
(分子量)
上記によって得た精製酵素(PLD)について、SDS−PAGE(12%(w/v)ポリアクリルアミドゲル)により分子量を解析した。
(酵素活性(PLD活性):基質特異性)
本実施例において、酵素活性の測定は、基本的には、以下のように行った。この方法を、以下、「酵素活性標準測定方法」という。この方法では、リゾホスファチジルコリンを基質として用いた場合を例示する。基質(LPC)800μMと、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6)50mMとの溶液に、精製酵素(PLD)を10%(v/v)となるように加え、合計量50μLとなる反応液を調製した。この反応液を65℃にて5分間酵素反応させた。反応後、ただちに100℃、5分間の熱失活を行い、酵素反応を停止させた。反応液を21,800×g、1分間の遠心分離にかけ、室温まで冷却した。そこに200μLの呈色試薬「0.03% 4−アミノアンチピリン、0.02% N,N−ビス(4−サルフォブチル)−3−メチルアニリン、5U/mL ペルオキシダーゼ、0.75U/mL コリンオキシダーゼ、50mM トリス−塩酸緩衝液(pH8.0)」を加え、37℃、10分間の呈色反応を行った。反応後、550nmの吸光度を測定し、検量線から遊離したコリン濃度を算出した。なお、1分間に1μmolのコリンを遊離する酵素量を1U(ユニット)と定義した。
POPC:1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン
PLS−PC:1−(1Z−オクタデセニル)−2−アラキドノイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン
LPLS−PC:上記PLS−PCのリゾ体
SM:卵黄由来スフィンゴミエリン
GPC:グリセロール−3−ホスホコリン
上記の精製酵素(PLD)の酵素学的性質について検討した。
基質(LPC)800μMと、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6、各温度)50mMとの溶液に、精製酵素(PLD)を10%(v/v)となるように加え、合計量50μLとなる反応液を調製した。この反応液を各温度条件にて5分間、酵素反応させた。その後のAP処理、呈色反応は、「酵素活性標準測定方法」に従って行い、酵素活性を測定した。
基質(LPC)800μMと、酢酸−酢酸ナトリウム、MES、Bis−Tris、Tris、Glycine−NaOH又はHEPESから選ばれる緩衝液(各pH、温度37℃)50mMとの溶液に、精製酵素(PLD)を10%(v/v)となるように加え、合計量50μLとなる反応液を調製した。この反応液を各pH条件にて5分間、酵素反応させた。その後の熱失活、呈色反応は、「酵素活性標準測定方法」に従って行い、酵素活性を測定した。
基質(LPC)800μMと、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6、各温度)50mMとの溶液にpH5.6、各温度で30分間保温した精製酵素(PLD)を10%(v/v)となるように加え、合計量50μLとなる反応液を調製した。この反応液を65℃にて5分間反応させ、酵素反応を行った。その後の熱失活、呈色反応は「酵素活性標準測定方法」に従って行い、残存活性を測定した。図6は、種々の温度における残存活性を4℃における残存活性を基準(100%)としたときの相対活性として示したグラフである。図6のグラフから分かるように、この酵素は65℃までは完全に安定で70℃においても80%以上の高い残存活性を示した。
基質(LPC)800μMと、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6、各温度)50mMとの溶液に4℃、各pHで12時間保温した精製酵素(PLD)を10%(v/v)となるように加え、合計量50μLとなる反応液を調製した。この反応液を65℃にて5分間反応させ、酵素反応を行った。その後の熱失活、呈色反応は「酵素活性標準測定方法」に従って行い、残存活性を測定した。図7は、種々のpHにおける残存活性をトリス−塩酸緩衝液(pH7.2)における残存活性を基準(100%)としたときの相対活性として示したグラフである。図7のグラフから分かるように、この酵素はpH5.5から9.5までは完全に安定でpH5の酸性域においても80%高い残存活性を示した。
基質(LPC)640μMと、HEPES(pH7.5、37℃)80mMとの溶液に、精製酵素(PLD)を10%(v/v)となるように加え、さらにトリトンX−100を0.01%、0.02%、0.03%、0.05%、0.1%、0.2%、0.3%、0.5%添加して、合計量50μLとなる反応液を調製した。この反応液を各温度条件にて5分間、酵素反応させた。その後の熱失活、呈色反応は、「酵素活性標準測定方法」に従って行い、酵素活性を測定した。
上記の精製酵素について、SDS−PAGE後、目的とする酵素を切り出し、ゲル内消化を行った。そして、得られたサンプルについて質量分析計(nanoLC−MS/MS)により内部アミノ酸配列の解析を行った。これにより、内部アミノ酸配列は、配列番号3、4に示すものであることが確認された。
プライマー(primer)の作製にあたっては、上記の内部アミノ酸配列(配列番号3、4)から、「Sense primer」と「Anti sense primer」を設計した。縮重コドンに関しては、Streptomyces属におけるコドン使用頻度が高いコドンを選択し、プライマー設計を行った。また、コドン使用頻度が同等のものに関しては、混合塩基プライマーとした。これにより、配列番号5に示すSense primer 1(以下「S1」ともいう)が得られた。また、配列番号6に示すAntisense primer 1(以下「A1」ともいう)が得られた。ここで、配列中のsはc又はg、wはa又はt、yはc又はtをそれぞれ表す。
Streptomyces sp.NA684を、YEME培地(0.3%酵母エキス、0.5%ペプトン、0.3%麦芽エキス、1%グルコース、34%シュークロース、5mM MgCl2、0.5%グリシン)30mlを用いて28℃で4日間培養し、集菌した。次いで、この菌体を、75mM NaCl、25mM EDTA、20mMトリス−塩酸(pH7.5)および1mg/mlリゾチームからなる溶液5mlに懸濁し、37℃で一晩処理した。次に、これに750μlの10%(w/v)SDS、5mgのproteinase Kを添加し、55℃で2時間処理した。この溶液にクロロホルム7.5mlを加えて攪拌し、遠心分離により水相を5ml分取した。この水相に3mlのイソプロパノールを添加混合してDNAを回収し、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)および1mM EDTAからなる溶液500μlに溶解した。これに、RNaseAを20μg/mlとなるように加え、37℃で1時間処理した後、0.8MのNaClを含む13%PEG溶液を500μl加え攪拌し、遠心分離により、水相を500μl分取した。これにフェノール/クロロホルム混合液500μlを加えて攪拌し、遠心分離により、水相を500μl分取した。この水相に3M酢酸ナトリウム(pH5.2)50μlおよびエタノール1mlを添加混合し、DNAを回収した。このDNAを70%(v/v)エタノールに10分間浸漬した後、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)および1mM EDTAからなる溶液200μlに溶解した。
上記PCRプライマーを用いてPCR反応を行った。PCRの反応液組成は次のとおりである。上記実施例で得た鋳型染色体DNA60ng、1×KOD FX Neo Buffer、400μM dNTPs、プライマー各300nM、およびKOD FX Neo 0.4ユニットに、蒸留水を全量20μlとなるように添加した。PCR反応条件は次のとおりである。
ステップ2;98℃、10秒;
ステップ3;68℃、1分20秒;
ステップ2からステップ3を30サイクル繰り返す;
ステップ4;68℃、2分。
上記の実施例で決定した遺伝子配列の周辺領域の配列を明らかにするために、インバースPCRによりその上流側と下流側を含むDNA断片を増幅した。
ステップ2;98℃、10秒;
ステップ3;68℃、4分;
ステップ2からステップ3を20サイクル繰り返す;
ステップ4;68℃、2分。
受託機関のあて名:日本国 〒292-0818 千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8
受託の日付:2011年1月26日
受託番号:NITE BP−1015
配列番号2:PLD(ポリペプチド)の全長
配列番号3:PLDの内部配列
配列番号4:PLDの内部配列
配列番号5:プライマーS1
配列番号6:プライマーA1
配列番号7:PLD遺伝子(解析結果)
配列番号8:プライマーIS1
配列番号9:プライマーIA1
Claims (13)
- ホスホリパーゼDであって、前記ホスホリパーゼDは、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質の3位リン酸エステルを加水分解してコリンを遊離させる作用を有し、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドを含み、コリン型プラズマローゲンを基質とした場合に、トリトンX−100(濃度0%)の非存在下、pH5.6で65℃にて5分間の条件での加水分解活性を100%としたときに、前記条件での加水分解活性(相対活性)が、リゾホスファチジルコリン(LPC)に対して80%以下、ホスファチジルコリン(PC)に対して70%以下、コリン型リゾプラズマローゲン(LPLS−PC)に対して15%以下、スフィンゴミエリン(SM)に対して10%以下、グリセロール−3−ホスホコリン(GPC)に対して1%以下であり、トリトンX−100(濃度0.1%)の存在下、pH5.6で65℃にて5分間の条件での加水分解活性を100%としたときに、前記条件での加水分解活性が、リゾホスファチジルコリンに対して5%以下、ホスファチジルコリンに対して60%以下、コリン型リゾプラズマローゲン、スフィンゴミエリン及びグリセロール−3−ホスホコリンに対して2%以下である基質特異性を有する、ホスホリパーゼD:
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1個若しくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド;又は
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド。 - リゾホスファチジルコリンを基質とした場合に、pH5.6で37℃にて5分間の条件での加水分解活性を100%としたときに、pH4.4からpH7.2の範囲内で50%以上の加水分解活性を示す、請求項1に記載のホスホリパーゼD。
- リゾホスファチジルコリンを基質とした場合に、pH5.6で65℃にて5分間の条件での加水分解活性を100%としたときに、37℃から80℃の範囲内で50%以上の加水分解活性を示す、請求項1又は2に記載のホスホリパーゼD。
- SDS−PAGEで測定した場合の分子量が50,000〜60,000の範囲内である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のホスホリパーゼD。
- ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物に由来する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のホスホリパーゼD。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のホスホリパーゼDをコードする、ポリヌクレオチド。
- 以下の(a)又は(b)に記載のポリヌクレオチドを含む、請求項6に記載のポリヌクレオチド:
(a)配列番号1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド;又は
(b)配列番号1に記載の塩基配列と少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチド。 - ストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物に由来する、請求項6又は7に記載のポリヌクレオチド。
- 請求項6乃至8のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドを有する微生物からホスホリパーゼDを産生させる工程を含む、ホスホリパーゼDの製造方法。
- ホスホリパーゼDを用いた試料中のコリン型プラズマローゲンの測定方法であって、
前記ホスホリパーゼDは、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質の3位リン酸エステルを加水分解してコリンを遊離させる作用を有し、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドを含む、
コリン型プラズマローゲンの測定方法。
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1個若しくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド;又は
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド。 - ホスホリパーゼDを用いた試料中のリゾホスファチジルコリンの測定方法であって、
前記ホスホリパーゼDは、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質の3位リン酸エステルを加水分解してコリンを遊離させる作用を有し、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドを含む、
リゾホスファチジルコリンの測定方法。
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1個若しくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド;又は
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド。 - 前記試料がリン脂質の混合物であり、トリトンX−100の存在下及び非存在下の両方で前記ホスホリパーゼDを用いる、
請求項10又は11に記載の測定方法。 - ホスホリパーゼDを用いてリゾホスファチジルコリンを加水分解することによってリゾホスファチジン酸を製造するリゾホスファチジン酸の製造方法であって、
前記ホスホリパーゼDは、コリン型プラズマローゲン及びリゾリン脂質の3位リン酸エステルを加水分解してコリンを遊離させる作用を有し、以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドを含む、
リゾホスファチジン酸の製造方法。
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1個若しくは複数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド;又は
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有し、かつ前記加水分解作用を示すポリペプチド。
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