ところで、近年、浴槽内に気泡を発生させる気泡発生機能を備えた風呂装置が用いられるようになり、微細気泡(白濁式)を浴槽内に発生させると、入浴した人の保温性を高めるだけでなく、汚れを落としやすくでき、かつ、湯垢が着きにくいといった効果があることが知られている。そこで、本願発明者は、このような汚れ落とし効果を、必要に応じて前記洗浄等の様々な用途に有効利用できないものかと考えた。なお、微細気泡とは、例えば気泡径50ミクロン以下の気泡をいう。
本発明は、本発明者の考えに基づいてなされたものであり、その目的は、浴槽の残り湯を、システムに設けた微細気泡発生機能による効果を活かして有効に再利用でき、場合によっては停電時などの緊急時に備えることもできる風呂システムを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、次の構成をもって課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、浴槽に接続される循環路に浴槽水を循環させる機能を備えたポンプが設けられ、該ポンプの吐出側の循環路には水を貯留するタンクを備えた加圧容器の水導入部が接続され、該加圧容器の水導入部側の循環路には第1の切り替え弁を介して前記循環路に上水を注水導入する注水通路が接続され、前記加圧容器の水導出部側の循環路には第2の切り替え弁を介して前記循環路から浴槽湯水を中水導出口に導く中水通路が接続されており、前記浴槽内の水の水位を検出する浴槽水位検出手段と、前記加圧容器の水導入部から導入される水に溶融させるための空気を導入する空気導入手段とを有して、該空気導入手段により導入された空気が前記ポンプによって前記加圧容器に導入される水に加圧溶融されて空気加圧溶融水として導出される構成を有し、該空気加圧溶融水が前記中水通路に導入されたときに該空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記中水通路内の水に微細気泡を噴出させる通路通水白濁用微細気泡噴出装置が前記中水通路に介設され、前記浴槽への前記循環路の接続部には前記空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記浴槽内の水に微細気泡を噴出させる浴槽白濁用微細気泡噴出装置が設けられており、中水利用指令が加えられたとき又は前記中水導出口の開動作が行われたときに前記浴槽水位検出手段により検出される検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには前記ポンプの駆動により前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を前記第2の切り替え弁を介して前記中水通路に導入し、前記通路通水白濁用微細気泡噴出装置を通して微細気泡を噴出させて該微細気泡の含有水を前記中水導出口から導出し、中水利用停止指令が加えられたとき又は前記中水導出口の閉動作が行われたときには前記微細気泡の含有水の前記中水導出口からの導出を停止する微細気泡含有中水導出制御手段と、循環路配管洗浄指令が加えられたときに前記浴槽水位検出手段により検出される検出水位が前記中水利用設定水位以上あったときには、前記ポンプの駆動により前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を前記第2の切り替え弁を介し前記循環路から前記浴槽白濁用微細気泡噴出装置を通して浴槽に吐出させて前記微細気泡を発生させた後に該浴槽から前記加圧容器に戻して前記循環路を循環させて洗浄する循環路洗浄制御手段と、該循環路洗浄制御手段による前記循環路の洗浄または前記中水導出口からの中水導出以降に前記浴槽水位検出手段によって浴槽湯水が無いことが検出されたときには前記注水通路から前記第1の切り替え弁を介して前記循環路に上水を注水して該循環路を上水で洗浄する上水洗浄制御手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
また、第2の発明は、前記第1の発明の構成に加え、中水通路に通路通水白濁用微細気泡噴出装置を設けることと浴槽白濁用微細気泡噴出装置を設けることの代わりに、加圧容器の水導出部から第2の切り替え弁に至る循環路に前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記循環路内の水に微細気泡を噴出させる通路通水白濁用微細気泡噴出装置が設けられていることを特徴とする。
さらに、第3の発明は、浴槽に接続される循環路に浴槽水を循環させる機能を備えたポンプが設けられ、該ポンプの吐出側の循環路には水を貯留するタンクを備えた加圧容器の水導入部が接続され、該加圧容器の水導入部側の循環路には第1の切り替え弁を介して前記循環路に上水を注水導入する注水通路が接続され、前記加圧容器の水導出部側の循環路には第2の切り替え弁を介して前記循環路から浴槽湯水を中水導出口に導く中水通路が接続されており、前記浴槽内の水の水位を検出する浴槽水位検出手段と、前記加圧容器の水導入部から導入される水に溶融させるための空気を導入する空気導入手段とを有して、該空気導入手段により導入された空気が前記ポンプによって前記加圧容器に導入される水に加圧溶融されて空気加圧溶融水として導出される構成を有し、該空気加圧溶融水が前記中水通路に導入されたときに該空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記中水通路内の水に微細気泡を噴出させる通路通水白濁用微細気泡噴出装置が前記中水通路に介設され、中水利用指令が加えられたとき又は前記中水導出口の開動作が行われたときに前記浴槽水位検出手段により検出される検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには前記ポンプの駆動により前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を前記第2の切り替え弁を介して前記中水通路に導入し、前記通路通水白濁用微細気泡噴出装置を通して微細気泡を噴出させて該微細気泡の含有水を前記中水導出口から導出し、中水利用停止指令が加えられたとき又は前記中水導出口の閉動作が行われたときには前記微細気泡の含有水の前記中水導出口からの導出を停止する微細気泡含有中水導出制御手段と、該微細気泡含有中水導出制御手段による中水導出後に浴槽に水があり、かつ、該浴槽水の前記浴槽水位検出手段による検出水位が予め定められる補水用設定水位より低いときには前記注水通路から第1の切り替え弁を介して上水を循環路に注水し、該循環路を通して浴槽内に上水を注水して浴槽水位を前記補水用設定水位以上の水位に保つ水位保持制御手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第4の発明は、前記第3の発明の構成に加え、前記中水通路に通路通水白濁用微細気泡噴出装置が設けられている代わりに、加圧容器の水導出部から第2の切り替え弁に至る循環路に前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記循環路内の水に微細気泡を噴出させる通路通水白濁用微細気泡噴出装置が設けられていることを特徴とする。
さらに、第5の発明は、前記第1乃至第4のいずれか一つの発明の構成に加え、前記注水通路には上水を加熱する熱交換器を備えた給湯用回路が接続されており、該給湯用回路により加熱形成した湯を前記注水通路と循環路を通して浴槽に湯張りする湯張り制御手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、第6の発明は、前記第1乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、前記加圧容器内の圧力を検出する圧力検出手段を有し、微細気泡含有中水導出制御手段は、前記圧力検出手段により検出される加圧容器内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときにポンプの駆動を開始し、中水利用停止指令が加えられたときと中水導出口の閉動作が行われたときと前記加圧容器内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときのいずれかの予め定められた設定タイミングにポンプの駆動を停止することを特徴とする。
さらに、第7の発明は、第1乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、前記中水通路には中水を貯留する水貯留タンクが介設されており、微細気泡含有中水導出制御手段は前記水貯留タンク内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときにポンプの駆動を開始し、前記水貯留タンク内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプの駆動を停止することを特徴とする。
さらに、第8の発明は、前記第1乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、前記中水通路には中水を貯留する水貯留タンクが介設されており、前記水貯留タンクには該水貯留タンク内が予め定めたオン駆動圧以下になるとオンして該オン駆動圧よりも高い予め定めたオフ駆動圧以上になるとオフする圧力スイッチが設けられており、微細気泡含有中水導出制御手段は前記圧力スイッチのオン信号が加えられたときにポンプの駆動を開始し、前記圧力スイッチのオフ信号が加えられたときにポンプの駆動を停止することを特徴とする。
さらに、第9の発明は、前記第7または第8のいずれか一つの発明の構成に加え、前記ポンプの駆動開始から予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記弁開設定待機時間が経過した以降に前記空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させる空気導入弁開閉制御手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、第10の発明は、前記第8の発明の構成に加え、前記水貯留タンクの圧力スイッチが予め定められた設定判断時間以内に予め定めた設定回数以上のオンオフ動作を繰り返し行ったときには、その直後に空気導入手段を開いて空気を浴槽水に溶融させることを特徴とする。
さらに、第11の発明は、前記第1乃至第10のいずれか一つの発明の構成に加え、浴槽水の温度を検出する風呂温度検出手段を有し、該風呂温度検出手段の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプの駆動直後に空気導入手段を開いて空気を浴槽水に溶融させることを特徴とする。
さらに、第12の発明は、前記第1乃至第11のいずれか一つの発明の構成に加え、循環路には循環水を加熱する熱交換器が介設され、前記循環路がポンプの駆動により該循環路を循環する浴槽水を加熱して循環する追い焚き循環路を成していることを特徴とする。
さらに、第13の発明は、前記第1乃至第11のいずれか一つの発明の構成に加え、オゾンを収容するオゾン収容部が空気導入手段に接続されて、該空気導入手段からオゾンを導入するオゾン導入手段が形成されていることを特徴とする特徴とする。
本発明によれば、浴槽に接続された循環路に、浴槽湯水の水位を検出する浴槽水位検出手段と、浴槽湯水を循環させるポンプと、浴槽湯水に空気を加圧溶融させて導出する加圧容器と、第1および第2の切り替え弁を設けており、浴槽水位検出手段により検出される検出水位に基づき、残り湯が再利用可能なときには加圧容器により浴槽湯水に空気を溶融させて空気溶融中水を形成し、その空気溶融中水を通路通水白濁用微細気泡噴出装置で減圧して微細気泡を発生させ、第1、第2の切り替え弁の切り替えとポンプの駆動および停止の制御とにより、微細気泡含有湯水の中水を中水導出口から導出して靴洗浄やトイレ洗浄等に再利用することができる。
つまり、中水利用指令が微細気泡含有中水導出制御手段に加えられたとき又は中水導出口の開動作が行われたときに、浴槽水位検出手段により検出される検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには、前記ポンプを駆動させて加圧容器により浴槽湯水に空気を加圧溶融させた後に減圧させて微細気泡を発生させ、その微細気泡含有湯水を中水通路を通して中水導出口から導出することにより、例えば靴洗浄やトイレの使用後に流す水として良好な洗浄効果を発揮できる状態で、浴槽湯水を再利用することができる。なお、中水導出口の開動作とは、中水導出口の栓を開く動作やレバー開動作等、中水導出口から中水を導出するための動作である。そして、中水利用停止指令が加えられたとき又は前記中水導出口の閉動作が行われたときには前記ポンプを停止させて、浴槽湯水の前記中水導出口からの導出を停止することにより、水の無駄を省くことができる。
また、循環路洗浄制御手段を設けて、循環路配管洗浄指令が加えられたときに、浴槽水位検出手段により検出される検出水位が前記中水利用設定水位以上あったときには、前記ポンプを駆動させ浴槽湯水に空気を溶融させた後に減圧させて微細気泡を発生させ、浴槽に吐出させた後に該浴槽から加圧容器に戻すことにより、前記浴槽湯水を前記循環路に循環させて該循環路(循環路の配管内)を微細気泡含有の浴槽湯水で良好に洗浄することができる。
さらに、上水洗浄制御手段を設けて、循環路の洗浄や中水導出以降に浴槽湯水が無いことが検出されたときには、注水通路から第1の切り替え弁を介して循環路に上水を注水して洗浄することによって、中水導出時や配管洗浄時に中水に含まれていた雑菌等が配管に付着したとしても、その雑菌を洗い流すことができ循環路内の清潔を保つことができる。
さらに、水位保持制御手段を設けて、微細気泡含有中水導出制御手段による浴槽湯水の導出後に浴槽に湯水があり、かつ、該浴槽湯水の浴槽水位検出手段による検出水位が予め定められる補水用設定水位より低い水位になったときには、注水通路から第1の切り替え弁を介して上水を循環路に注水し、該循環路を通して浴槽内に上水を注水して浴槽水位を前記補水用設定水位以上の水位に保つようにする(水位保持動作を行う)ことによって、その水を、例えば停電時などの緊急時にトイレの使用後に流す水としてなど、有効利用することができる。また、この水位保持動作を繰り返し行うことにより、浴槽の残り湯をほぼ上水によって置換でき、浴槽に清潔な水を張った状態とすることができる。
さらに、注水通路に、上水を加熱する熱交換器を備えた給湯用回路を接続し、給湯用回路により加熱形成した湯を前記注水通路と循環路を通して浴槽に湯張りすることにより、適宜、湯張りを行うことができるし、例えば浴槽湯水の残り湯に上水を注水することにより行われる前記水位保持動作を繰り返し行うことにより、浴槽の残り湯をほぼ上水によって置換して浴槽に清潔な水を張った状態とした場合には、その水に湯張りの湯を足して、迅速に入浴可能な湯を形成することができる。
さらに、加圧容器内の圧力を検出する圧力検出手段を設け、微細気泡含有中水導出制御手段は、前記圧力検出手段により検出される加圧容器内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときにポンプの駆動を開始することにより、中水導出口側から水の導出が行われて加圧容器内の圧力がポンプオン設定圧力以下に下がったときに、迅速に、微細気泡含有水の中水を中水導出口から導出することができる。また、中水利用停止指令が加えられたときにポンプの駆動を停止したり、加圧容器内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプの駆動を停止したりすることにより、適切なタイミングでポンプを停止することができる。また、加圧容器内の圧力がポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプの駆動を停止することにより、加圧容器内の圧力を適宜の高い圧力にすることができる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを介設して該水貯留タンクに中水(つまり、浴槽から中水通路に導入される水)を貯留しておき、微細気泡含有中水導出制御手段は、中水利用指令が加えられてから前記水貯留タンク内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときにポンプの駆動を開始することにより、中水導出口側から水の導出が行われて中水通路および水貯留タンク内の圧力が設定圧力以下に下がったときに、迅速に、微細気泡含有水の中水を中水導出口から導出することができる。また、水貯留タンク内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプの駆動を停止することにより、適切なタイミングでポンプを停止することができるし、水貯留タンク内の圧力を適宜の高い圧力にすることができる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを介設して該水貯留タンクに中水(つまり、浴槽から中水通路に導入される水)を貯留しておき、該水貯留タンクに、該水貯留タンク内が予め定めたオン駆動圧以下になるとオンして該オン駆動圧よりも高い予め定めたオフ駆動圧以上になるとオフする圧力スイッチを設け、微細気泡含有中水導出制御手段は、前記圧力スイッチのオン信号が加えられたときにポンプの駆動を開始することにより、中水導出口側が開かれて中水通路および水貯留タンク内の圧力が下がって圧力スイッチがオンしたときに、迅速に、微細気泡含有水の中水を中水導出口から導出することができる。また、水貯留タンク内の圧力スイッチのオフ信号が加えられたときにポンプの駆動を停止することにより、適切なタイミングでポンプを停止することができるし、水貯留タンク内の圧力を適宜の高い圧力にすることができる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを設けて該水貯留タンクに圧力センサを設ける構成や圧力スイッチを設ける構成において、ポンプの駆動開始から予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記設定時間が経過した以降に前記空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させるようにすることで、以下の効果を奏することができる。
つまり、中水通路に設けた水貯留タンクのタンク内の圧力は、中水導出口が閉じている状態のときには、例えば100KPa(約1kg/cm2)の圧力に保たれており、中水導出口が開くと、水貯留タンク内の空気に押されて水が中水導出口から導出されて、一時的に(中水導出口が開かれてから、前記ポンプが駆動開始するまでの間に)、水貯留タンク内の圧力は100KPaより下がる。そして、水貯留タンク内の圧力がポンプオンに適した圧力以下になったとき(つまり、圧力センサにより検出される検出圧力がポンプオン設定圧力以下になったときや、圧力が圧力スイッチのオン駆動圧以下になったとき)にポンプが駆動開始されて、中水が水貯留タンクに導入されると共に、中水は中水通路および水貯留タンクを通して中水導出口から導出される。
一方、微細気泡含有水を形成する加圧タンク内の圧力は、例えば約3kg/cm2で空気を水に溶解させており、水は切り替え弁の介設部分の抵抗などにより約1kg/cm2に下がって水貯留タンクに貯留されるが、切り替え弁の介設部分の抵抗等で水中の空気の一部が気泡(白濁)として出てきてから中水通路に設けた前記水貯留タンク内に入り、この結果、水貯留タンク内の空気量は次第に増えていく。そこで、水貯留タンクの圧力が前記のポンプに適した圧力以下になってから予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記設定時間が経過した以降に前記空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させるようにすることで、水貯留タンク内の空気量が大きくなりすぎて水位が下がりすぎるということがないようにできる。
なお、中水導出口が閉じてからも前記ポンプはオンし続けることにより、水貯留タンク内の圧力が上昇していき、前記ポンプオン設定圧力よりも高いポンプオフに適した圧力(例えば100KPa)以上になると(つまり、圧力センサにより検出される検出圧力がポンプオン設定圧力より高いポンプオフ設定圧力以上になったときや、圧力が圧力スイッチのオフ駆動圧以上になったときに)、ポンプをオフすることにより、水貯留タンク内の圧力はポンプオフ設定圧力またはその近傍の圧力に保たれる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを設けて該水貯留タンクに圧力スイッチを設ける構成において、水貯留タンクの圧力スイッチが予め定められた設定判断時間以内に予め定めた設定回数以上のオンオフ動作が繰り返し行われたときには、水貯留タンク内の空気量が少なくなっていることにより、水貯留タンク内の圧力が安定せずに圧力スイッチのオンオフ動作が頻繁に行われていると考えられる。したがって、このようなときには、圧力スイッチの設定回数以上のオンオフ動作の直後に、加圧溶融手段が空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させることにより、水貯留タンク内の空気量を増やして空気量を安定させ、水貯留タンク内の圧力を安定化させて圧力スイッチのオンオフ動作の繰り返しが長く続くことを避けることができる。
さらに、浴槽水の温度が高いと、その浴槽水への空気の溶解度が低く、その状態で水が、浴槽水より温度が低いタンク(加圧容器のタンクや水貯留タンク)に貯留されると、水がタンク内で冷えて空気の溶解度が高くなるときに、タンク内にあった空気が水に溶けてタンク内の空気量が少なくなる。そのため、浴槽水の温度を検出する風呂温度検出手段の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプの駆動直後に空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させることにより、タンク内の空気量を増やして空気量を安定させ、加圧容器内の圧力や水貯留タンク内の圧力を安定させることができる。
さらに、循環路に循環水を加熱する熱交換器を介設し、浴槽水を加熱して循環する追い焚き循環路を形成することにより、浴槽水の加熱追い焚きも可能な風呂システムを、簡単な構成で構築することができる。
さらに、オゾン含有水は空気含有水よりもさらに汚れ落とし効果が高いため、オゾンを収容するオゾン収容部を空気導入手段に接続して空気導入手段からオゾンを導入してオゾン含有水を作成し、中水として例えば靴洗浄等に再利用すれば、前記各効果に加え、さらにより一層汚れを落とす効果を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図2〜図4には、本発明に係る風呂システムの第1実施例が示されている。これらの図に示すように、この風呂システムにおいて、浴槽1には、管路2a〜2dを備えた循環路2が接続されており、この循環路2には、浴槽水を循環させる機能を備えたポンプ4が設けられている。ポンプ4の吐出側の循環路2(図中、ポンプ4の上側に接続されている管路2a)には、浴槽水(浴槽湯水)の水位を検出する浴槽水位検出手段(水位センサ)3と、浴槽水の温度を検出する風呂温度検出手段としての風呂温度センサ27とが設けられ、さらに、第1の切り替え弁6を介して、循環路2に上水を注水導入する注水通路10と、管路2bとが接続されている。
管路2bには、水を貯留するタンク5cを備えた加圧容器5の水導入部5aが接続されており、加圧容器5の水導出部5b側の循環路2(管路2c)には電磁弁(開閉弁)15が介設されると共に、第2の切り替え弁8を介して水を中水導出口18(18a,18b)に導く中水通路19が接続されている。第2の切り替え弁8には、前記管路2dも接続されている。
加圧容器5には、加圧容器5の水導入部5aから導入される水に溶融させるための空気を導入する空気導入手段(ここでは空気導入弁)16と、タンク5c内の圧力を検出する圧力センサ17とが設けられている。また、ポンプ4は、浴槽水を加圧しながら循環させる機能を有するカスケードポンプにより形成されており、空気導入手段16により導入された空気が、ポンプ4により加圧容器5に導入される水に加圧溶融されて空気加圧溶融水として導出される構成を有している。このように、本実施例では、一つのポンプ4によって空気溶融と水循環とを行うことができるため、システム構成や制御構成を簡略化することができ、風呂システムの小型化を図ることができる。
なお、ポンプ4は、カスケードポンプにより形成するとは限らず、渦巻式ポンプ等の適宜のポンプにより形成されるものであるが、ポンプ4をカスケードポンプにより形成すると、空気を含む水をポンプ4に吸い込んで加圧してポンプ4から導出させることができるので、空気導入手段16を加圧容器5に設ける代わりに、図2(a)の破線Bに示すような、ポンプ4の吸い込み側の管路2aに位置に設けることもできる。
前記中水通路19には電磁弁により形成された弁29(29b)が設けられている。中水通路19の先端側の中水導出口18(18b)は、トイレの洗浄用タンク49への導水口であり、洗浄用タンク49には、電磁弁31(31b)が介設された上水通路30も接続されている。また、中水導出口18の配設部近傍であるトイレの壁面には、中水利用指令の指令発生を行うための操作手段としてのトイレ洗浄のスイッチ26が設けられており、このトイレ洗浄のスイッチ26は、図1に示されるように、リモコン装置46に設けられている。
なお、例えば図6に示すように、中水通路19を複数(ここでは2本)の分岐通路19a,19bに分岐してもよい。同図に示す例では、分岐通路19b側の構成を図2〜図4と同様に構成しており、分岐通路19aの先端側の中水導出口18aは、スニーカ等の靴を洗浄することも行う洗面所の蛇口により形成されている。分岐通路19aには例えば電磁弁により形成された弁29aが介設され、中水導出口18aには電磁弁31aが介設された上水通路30が接続されている。また、中水導出口18aの配設部近傍である洗面所の壁面には、中水利用指令と中水利用停止指令の指令発生を行うための操作手段としてのスイッチ(洗面所での中水利用のスイッチ)28が設けられており、このスイッチ28は、図1の破線に示されるように、リモコン装置48に設けられる。
また、図2に示すように、中水通路19には通路通水白濁用微細気泡噴出装置50が介設されており、通路通水白濁用微細気泡噴出装置50は、加圧容器5から導出された空気加圧溶融水が第2の切り替え弁8を介して中水通路19に導入されたときに、空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより中水通路19内の水に微細気泡を噴出させる機能を有している。この通路通水白濁用微細気泡噴出装置50と、第2の切り替え弁8、電磁弁15、加圧容器5、風呂温度センサ27、浴槽水位検出手段3、ポンプ4、前記第1の切り替え弁6を有して、微細気泡発生機能等を有する多機能ユニット33が形成されており、多機能ユニット33は、屋外、室内、浴槽脇などの適宜の場所に設置される。この多機能ユニット33内には、図1に示されるような制御装置37が設けられている。
また、図2に示すように、前記浴槽1への循環路2の接続部には浴槽白濁用微細気泡噴出装置51が設けられており(図3、図4においては図示せず)、浴槽白濁用微細気泡噴出装置51は、加圧容器5から導出された空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより浴槽1内の水に微細気泡を噴出させる機能を有している。
図1には、本実施例の風呂システムの制御構成がブロック図により示されている。同図に示すように、本実施例では、多機能ユニット33の制御装置37内に、微細気泡含有中水導出制御手段21と、空気導入弁開閉制御手段20、浴槽湯水美白運転制御手段22、循環路洗浄制御手段39、上水洗浄制御手段23、水位保持制御手段24、湯張り制御手段25が設けられており、制御装置37には、トイレ内配置のリモコン装置46が、無線あるいは有線により接続されている。
循環路洗浄制御手段39は、適宜のリモコン装置(この例ではトイレ内配置のリモコン装置46)の配管洗浄スイッチ44がオン操作されて、循環路配管洗浄指令が加えられたときに、浴槽水位検出手段3により検出される検出水位が前記中水利用設定水位以上あったときには、ポンプ4の駆動により加圧容器5から導出される空気加圧溶融水を、図2(a)に示すように、第2の切り替え弁8を介して循環路2の管路2dに通し、浴槽白濁用微細気泡噴出装置51を通して浴槽1に吐出させて微細気泡を発生させた後、浴槽1から加圧容器5に戻して前記循環路を例えば予め定められた循環路洗浄設定時間だけ循環させて洗浄する。なお、第2の切り替え弁8は、通常は、図2(a)に示すように、管路2cと管路2dを接続する態様と成している。
微細気泡含有中水導出制御手段21は、トイレ洗浄のスイッチ26がオンされて、中水利用指令が加えられたときに、浴槽水位検出手段3により検出される検出水位を取り込み、この検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには、図2(b)の矢印Bに示すような経路を通しての、中水導出口18への中水導出を行う。
具体的には、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出動作の開始時(トイレ洗浄のスイッチ26からの中水利用指令の受信時)に、浴槽水位検出手段3の検出水位を確認し、この検出水位が中水利用設定水位以上のときには、電磁弁15の開動作と第2の切り替え弁8の中水通路19側への切り替え動作と、トイレ洗浄のスイッチ26のオン動作に対応させた弁29(29b)の開動作を行う。
その後、圧力センサ17の検出圧力を取り込み、その値が予め定められたポンプオン設定圧力以下に下がったときにポンプ4の駆動を開始して浴槽1の水を加圧容器5に導入する。また、空気導入弁開閉制御手段20に指令を加えて空気導入弁開閉制御手段20により空気導入手段(空気導入弁)16を開状態とし、加圧容器5に導入される空気を水に加圧溶融して空気加圧溶融水を形成し、加圧容器5から導出される空気加圧溶融水を中水通路19に導入する。そして、この空気加圧溶融水を中水白濁用微細気泡噴出装置50に通すことにより中水通路19内で減圧して(加圧状態から常圧に戻して)微細気泡を噴出させ、該微細気泡の含有水を中水導出口18から導出する。
また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、トイレ洗浄のスイッチ26がオフされて、中水利用停止指令が加えられたときには、弁29bを閉じ、ポンプ4を停止させて前記微細気泡の含有水の中水導出口18からの導出を停止し、電磁弁15を閉じ、中水導出終了信号を水位保持制御手段24に加える。なお、本実施例においては、トイレ洗浄のスイッチ26のオン操作時から予め定められている中水導出設定時間(トイレの洗浄タンク内の貯留水位が適正水位になるまでの時間)が経過してその分の水がトイレの洗浄タンク内に導入されたときにトイレ洗浄のスイッチ26が自動的にオフし、このオフ時に中水利用停止指令の指令発生が行われるようになっている。また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出口18からの中水導出停止時(電磁弁15の閉時)に、第2の切り替え弁8の循環路2d側への切り替え動作を行う。
なお、前述の循環路洗浄制御手段39による浴槽湯水を用いた循環路2の洗浄の途中で、微細気泡含有中水導出制御手段21に前記注水利用指令が加えられたときには、微細気泡含有中水導出制御手段21は、循環路洗浄制御手段39に循環路2の洗浄停止信号を加えて循環路2の洗浄を一時停止させ、中水の導出を前記の如く行う。そして、細気泡含有中水導出制御手段21は、中水利用停止指令が加えられると、循環路洗浄制御手段39に循環路2の洗浄再開信号を加えて循環路2の洗浄を再開させる。循環路洗浄制御手段39は、このときに浴槽水位が中水利用設定水位以上あれば、前記循環路洗浄設定時間から洗浄停止前の洗浄時間を差し引いた時間だけ、循環路2の洗浄を行う。
水位保持制御手段24は、リモコン装置47の水溜スイッチ7がオンされている状態の時に、浴槽1に湯水があり、かつ、浴槽水の浴槽水位検出手段3による検出水位が予め定められる補水用設定水位以下より低い水位のときには、図3(a)に示すように、第1の切り替え弁6を切り替えて上水通路10と管路2aとを接続し、電磁弁11を開き、注水通路10から第1の切り替え弁6を介して上水を循環路2に注水し、循環路2を通して浴槽1内に上水を注水して浴槽水位を前記補水用設定水位以上の水位に保つ。前述の微細気泡含有中水導出制御手段21による浴槽湯水の導出後にこの動作が行われると浴槽1内の湯水温を低くすることができるので浴槽湯水内の雑菌の繁殖を抑制することができる。
湯張り制御手段25は、例えば浴室配置のリモコン装置47の自動スイッチ9がオンされると、図3(b)に示すように、熱源機14により形成される加熱された水(湯)を注水通路10から第1の切り替え弁6を介して上水を循環路2に注湯する。なお、湯張り制御手段25の制御にしたがっての湯張り動作は、従来提案されているものを始めとし、今後提案されるものも含めて様々な動作が適用されるものである。自動スイッチ9は、湯張りが終了したとき又は湯張り終了後の保温動作が終了したとき等の適宜のタイミングで自動的にオフする。本実施例においては、前記のように、水位保持制御手段24による補水動作を繰り返し行うと、浴槽湯水がほぼ上水に置換されるので、その水に湯張り制御手段25によって注湯される湯張りの湯を加えることで、利用者が雑菌の繁殖のことを懸念せずに、安心して入浴用に用いることができるようにすることができる。
なお、熱源機14は、ガスの燃焼により水を加熱して湯とする装置としてもよいし、ガス以外の燃料を燃焼させて水を加熱して湯とする装置としてもよいし、電気によって水を加熱して湯とする装置としてもよく、その詳細は適宜設定されるものである。また、熱源機14を介して、暖房システムや太陽熱利用の集熱器を接続したりしてもよい。
上水洗浄制御手段23は、微細気泡含有中水導出制御手段21による中水導出終了以降または循環路洗浄制御手段29による循環路2の洗浄終了以降に浴槽水位検出手段3によって浴槽湯水が無いことが検出されたときには、図4(a)、(b)にそれぞれ示すように、注水通路10から第1の切り替え弁6を介して前記循環路に上水を注水して該循環路を上水で洗浄する。なお、図4(a)に示す経路は、上水を、注水通路10と循環路2の管路2aを通して浴槽1に流し込む経路であり、図4(b)に示す経路は、上水を、注水通路10と循環路2の管路2bと加圧容器5、管路2c、管路2dを順に通して浴槽1に流し込む経路であり、上水洗浄制御手段23は、これらの経路の切り替えを、第1の切り替え弁6の切り替え動作により行う。なお、上水洗浄動作時に、図4の破線矢印に示すように、熱源機14で形成した湯を注水通路10を通して浴槽1に流すようにしてもよい。
浴槽湯水美白運転制御手段22は、制御装置37に信号接続されている浴室配置の風呂リモコン装置46の美白スイッチ(微細気泡発生スイッチ)42がオン操作されたときに、電磁弁15の開動作と第2の切り替え弁8の管路2d側への切り替え動作を行い、かつ、ポンプ4の駆動を行い、さらに、空気導入弁開閉制御手段20に指令を加えて空気導入手段16を適宜開閉し、前記と同様に空気加圧溶融水を形成する。そして、その空気加圧溶融水を循環路洗浄時と同様の経路で、図2(a)の矢印Aに示したように、管路2dに導入し、空気加圧溶融水を浴槽白濁用微細気泡噴出装置51に通すことにより浴槽1内で減圧して(加圧状態から常圧に戻して)微細気泡を噴出する。また、これらの動作を行いながら、浴槽1の水を循環路2の管路2a、2b、2c、2dに通して循環させる。
なお、美白スイッチ42の操作は、通常、利用者が入浴中に行われるので、浴槽水の水位は入浴に適した水位となっているはずであるが、浴槽水の水が管路2aの接続部よりも下の水位しかないときには、浴槽水の循環路2を通しての循環は行われない。また、浴槽湯水美白運転制御手段22は、美白スイッチ42がオフ操作されたときには、ポンプ4を停止させて微細気泡の浴槽1内への噴出を停止する。
なお、前記微細気泡含有水の形成動作は、例えば、空気導入手段16を適宜のタイミングで開き、ポンプ4を適宜のタイミングで駆動させることにより行われるものであるが、加圧容器5による浴槽水の形成方法は様々であり、特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。ここでは、その詳細説明は省略する。
本実施例は以上のように構成されており、本実施例における動作例について、図5のフローチャートおよび図1〜図4に基づいて説明する。まず、図5のステップS1で、例えばトイレ洗浄のスイッチ26がオンされると、このスイッチオン信号が中水利用指令として微細気泡含有中水導出制御手段21に加えられ、微細気泡含有中水導出制御手段21は、ステップS2で、浴槽水位検出手段3の検出信号を取り込み、浴槽水位が中水利用設定水位以上あるかどうかを確認する。そして、浴槽水位が中水利用設定水位以上あったときにはステップS3に進み、浴槽水位が中水利用設定水位より少なかったときにはステップS2aで浴槽水の中水利用をオフにする。なお、この中水利用がオフのときには、上水側の電磁弁31bを開いて上水の導出を行うようにする。
ステップS3では、微細気泡含有中水導出制御手段21の制御により、弁29bの開動作(上水側の電磁弁31bは閉)と、第2の切り替え弁8の中水通路19側への切り替えと、電磁弁15の開動作とが行われて、中水通路19を通して中水導出口18bから浴槽水(中水)の導出が行われる。つまり、弁29bと電磁弁15を開いて、第2の切り替え弁8を中水通路19側に切り替えると、加圧容器5内の空気によって加圧容器5内の浴槽水が押されて、その浴槽水が管路2cを通って中水通路19に導入される。
そうすると、加圧容器5内の圧力が下がる(通常は、直ぐに圧力が下がる)ので、微細気泡含有中水導出制御手段21によって取り込まれる圧力センサ17の検出圧力を、ステップS4で、予め定められたポンプオン設定圧力と比較すると、圧力センサ17の検出圧力がポンプオン設定圧力以下となり、ステップS5に進んでポンプ4を駆動開始(ON;オン)する。なお、このとき、微細気泡含有中水導出制御手段21は、空気導入弁開閉制御手段20に空気導入手段16の開閉制御指令を加え、空気導入弁開閉制御手段20によって空気導入手段16の開閉動作が適宜のタイミングで行われる。
この空気導入手段16の開閉動作とポンプ4の駆動とに伴い、加圧容器5によって浴槽水への空気の加圧溶融が行われ、空気加圧溶融水が中水通路19を通るときに通路通水白濁用微細気泡噴出装置50を通ることによって、ステップS6で、微細気泡が噴出(発生)する。また、この発生した微細気泡の含有中水によって、ステップS7に示すように、中水通路19の配管が洗浄されながら微細気泡の含有中水が中水導出口18bから導出(吐出)される。ステップS8では、微細気泡含有中水の中水導出口18bからの吐出時間が予め定められる吐出設定時間(トイレの洗浄タンク内の貯留水位が適正水位になるまでの時間)になったか否かの判断が行われ、吐出設定時間になったらステップS9に進み、ステップS9で電磁弁15を閉じてポンプ4を停止する(微細気泡発生が停止される)。
なお、ステップS8で、微細気泡含有中水の中水導出口18bからの吐出時間が予め定められる吐出設定時間になったか否かの判断を行う代わりに、例えば図2(a)の破線Dに示すような位置に流量センサを設けて、中水導出口18bから導出される中水の導出流量を検出し、その検出流量が予め定められる設定流量に達したら、ステップS9に進むようにしてもよい。
その後、ステップS10で、上水洗浄制御手段23が浴槽水位検出手段3により検出される検出水位をチェックし、浴槽水位検出手段3により浴槽1に水がないことが検出されたら、ステップS11で、上水洗浄制御手段23が、第1の切り替え弁6を注水通路10と管路2aとを接続状態として、ステップS12で電磁弁11を開き、ステップS13で、図4(a)、(b)に示したように、上水を注水通路10から第1の切り替え弁6を介して循環路2に注水し、ステップS13で浴槽1に吐出させる上水洗浄動作を行い、ステップS14で、上水洗浄用の設定時間が経過したと判断されるまで上水洗浄動作を行う。ステップS14で上水洗浄用の設定時間が経過したと判断されたら、ステップS15で、電磁弁11を閉じて上水洗浄動作を終了する。
一方、ステップS10で、浴槽湯水があると判断されたときには、ステップS20で、浴槽水位が補水用設定水位より低い(補水用設定水位未満)かどうかを判断し、浴槽水位が補水用設定水位以上であったらステップS1に戻り、浴槽水位が補水用設定水位より低い水位の時には、ステップS21で、第1の切り替え弁6を注水通路10と管路2aとを接続状態となるようにして、ステップS22で電磁弁11を開き、ステップS13で、図3(a)、(b)に示したように、上水を注水通路10から第1の切り替え弁6を介し、循環路2を通して浴槽1内に水を注水する。そして、浴槽水位が補水用設定水位に達したら注水動作を終了する。
なお、本実施例の変形例として、図6に示したように、中水通路19を分岐して洗面所の中水導出口18aに導く構成とした場合に、洗面所配置のリモコン48のスイッチ28がオンされたときには、トイレ洗浄のスイッチ26のオンに伴い弁29bが開かれる代わりに、スイッチ28のオンに伴って弁29aが開かれる以外は、図5のステップS1〜ステップS6までの動作が同様に行われ、ステップS7で中水通路19の配管が洗浄されながら中水導出口18aから中水が導出される。その後、図5のステップS9に進み、スイッチ28がオフされたときに、電磁弁11の閉動作とポンプ4の停止が行われ、弁29aが閉じられて中水導出口18aからの中水導出が停止され、その後、前記と同様の動作が行われる。なお、スイッチ28を、オン操作後に予め定められている中水導出設定時間が経過した後に自動的にオフされるように形成する場合は、トイレ洗浄のスイッチ26の操作時と同様に、ステップS8、ステップS9の動作も行われる。
また、配管洗浄スイッチ44がオン操作されて、循環路配管洗浄指令が加えられたときに、浴槽水位検出手段3により検出される検出水位が前記中水利用設定水位以上あったときには、循環路洗浄制御手段39の制御に従い、加圧容器5から導出される空気加圧溶融水を図2(a)に示したように循環路2の管路2dに通し、浴槽白濁用微細気泡噴出装置51を通して浴槽1に吐出させて微細気泡を発生させた後、浴槽1から加圧容器5に戻して循環路2を循環させて洗浄する動作が行われ、その後、ステップS10以降の動作が同様に行われる。
次に、第2実施例について図7〜図9に基づいて説明する。なお、これらの図において、前記第1実施例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。図7には、本発明に係る風呂システムの第2実施例のシステム構成が一部省略した状態で示されており、図8には、その制御構成がブロック図により示されている。
第2実施例は、前記第1実施例の変形例(図6、参照)と同様に形成されている部分が多く、第2実施例の特徴的なことは、中水導出路19に、浴槽水の中水を貯留する水貯留タンク45を介設したことである。第2実施例では、この水貯留タンク45の水導出側に通路通水白濁用微細気泡噴出装置50を設けており、加圧容器5に圧力センサ17を設けずに、水貯留タンク45に圧力センサ17を設けている。
また、第2実施例では、電磁弁15を中水通路19の入口側(水貯留タンク45の水導入側)に設けており、この電磁弁15は、弁29a,29bの閉状態のときに、水貯留タンク45内の圧力を維持する役割を果たしている。さらに、第2実施例では、第1実施例において設けられていたリモコン装置46のトイレ洗浄のスイッチ26が省略され、弁29a,29bは電磁弁により形成されずに、中水導出口18aの蛇口近傍に設けられている手動の栓が開方向に操作されたときに弁29aが開き、手動の栓が閉方向に操作されたときに弁29aが閉じる弁となっており、また、中水導出口18b側は、トイレの水洗用操作レバーが操作されると弁29bが開き、トイレ水洗用レバーの操作後に予め定められた設定時間経過後(あるいは、トイレの水洗用タンク内を満たす水量の中水が導出されたとき)に自動的に閉じるように構成されている。
第2実施例においても、その制御構成は、図8に示されるように、第1実施例とほぼ同様であるが、第2実施例においては、トイレ洗浄レバーが操作されて弁29bが開いたときや、中水導出口18a近傍の手動の栓が開かれて、それにより弁29aが開いたときに、水貯留タンク45内の空気によって水貯留タンク45内の浴槽水が押されて水貯留タンク45の水導出側に流れ、水貯留タンク45に設けられている圧力センサ17の検出圧力が低下するので、微細気泡含有中水導出制御手段21は、この圧力センサ17の検出圧力の低下を検知して、それにより弁29aや弁29bが開かれたことを検知する。そして、微細気泡含有中水導出制御手段21は、浴槽水位検出手段3の検出水位が中水利用設定水位以上であることを確認し、圧力センサ17の検出圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったらポンプ4の駆動を開始する。
そして、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出口18a近傍の手動の栓が閉じられてそれにより弁29aが閉じてから、または、トイレ水洗用レバーの操作後に予め定められた設定時間経過後(あるいは、トイレの水洗用タンク内を満たす水量の中水が導出されたとき)に弁29bが自動的に閉じられてから、水貯留タンク45に設けられている圧力センサ17の検出圧力が予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときに、ポンプ4の駆動を停止する。
また、第2実施例では、空気導入手段16の開閉制御を行う空気導入弁開閉制御手段20は、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプ4の駆動直後に空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させるが、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度未満の時には、水貯留タンク45の圧力センサ17の検出圧力が設定圧力以下になってポンプ4が駆動開始してから予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは、空気導入手段(空気導入手段)16を閉状態とし、前記弁開設定待機時間が経過した以降に、空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させる。なお、第2実施例において、配管洗浄スイッチ44はリモコン装置47に設けられている。
第2実施例は、以上のように構成されており、第2実施例は前記第1実施例とほぼ同様の動作を行うが、第2実施例では、中水通路19に水貯留タンク45を設けており、また、弁29aが中水導出口18aの栓の開閉動作に応じて開閉し、弁29bがトイレの洗浄レバーの操作時に開いて、その後、中水導出設定時間後に閉じるので、図9のステップS1〜ステップS8の中水導出動作が、第1実施例とは異なる。
つまり、図9のステップS1で、中水導出口18a側の栓が開いたりトイレ洗浄用レバーが操作されたりして弁29a,29bが開くと(この開動作が、圧力センサ17の検出圧力に基づいて空気溶融中水導出制御手段21により検知されると)、第2実施例でも前記第1実施例と同様に、微細気泡含有中水導出制御手段21は、ステップS2で、浴槽水位検出手段3の検出信号を取り込み、浴槽水位が中水利用設定水位以上あるかどうかを確認する。そして、浴槽水位が中水利用設定水位以上あったときにはステップS3に進み、浴槽水位が中水利用設定水位より少なかったときにはステップS2aで浴槽水の中水利用をオフにする。
ステップS3では、水貯留タンク45内の空気によって水貯留タンク45内の浴槽水が押されて中水通路19を通して中水導出口18bから導出されるが、このとき、微細気泡含有中水導出制御手段21は、電磁弁15を開き、切り替え弁6を中水通路19側に切り替え、さらに、ステップS4で、水貯留タンク45内の圧力が(圧力センサ17による検出圧力)が予め定められたポンプオン設定圧力以下に下がったら、ステップS5でポンプ4を駆動開始(ON;オン)する。また、このとき、微細気泡含有中水導出制御手段21は、空気導入弁開閉制御手段20に空気導入手段16の開閉制御指令を加え、空気導入弁開閉制御手段20によって空気導入手段16の開閉動作が適宜のタイミングで行われる。
そして、空気導入手段16の開閉動作とポンプ4の駆動に伴い、加圧容器5によって浴槽水への空気の加圧溶融が行われ、その空気加圧溶融水が水貯留タンク45内に導入された後に水貯留タンク45から導出され、水貯留タンク45の下流側の通路通水白濁用微細気泡噴出装置50を通ることによって、ステップS6で、微細気泡が噴出(発生)する。また、この発生した微細気泡の含有中水によって、ステップS7で、中水通路19の配管が洗浄されながら、微細気泡の含有中水が中水導出口18bから導出(吐出)され、その後、ステップS8で、微細気泡含有中水の中水導出口18bからの吐出時間が予め定められる吐出設定時間になったら、ステップS8aで弁29bは閉じられるが、その後、以下の動作が行われる。
つまり、ステップS8bで、圧力センサ17の圧力が予め定められた設定圧力以上になるまで電磁弁15を開いておき、ポンプ4の駆動を継続して行うことにより、水貯留タンク45内の圧力を高め、かつ、図7の斜線で示す管路(中水通路19の電磁弁15よりも下流側、分岐通路19a,19b)内の圧力を高める。そして、ステップS8bで、圧力センサ17の圧力がポンプオフ設定圧力以上になってから、ステップS9で電磁弁15を閉じ、ポンプ4の駆動を停止する。
なお、第2実施例でも、ステップS8で、微細気泡含有中水の中水導出口18bからの吐出時間が予め定められる吐出設定時間になったか否かの判断を行う代わりに、例えば図7の破線Dに示すような位置に流量センサを設けて、中水導出口18bから導出される中水の導出流量を検出し、その検出流量が予め定められる設定流量に達したら、ステップS8aに進むようにしてもよい。
また、電磁弁15を閉じても、中水導出口18等から少しずつ自然に空気が抜けていき、水貯留タンク45内の圧力は自然に圧力が下がるので、例えば微細気泡含有中水導出制御手段21が、例えば設定期間毎に、圧力センサ17の検出圧力を取り込む等して、ステップS8bの後にステップS8cに戻り、ステップS8b、ステップS8cの動作を繰り返し、水貯留タンク45の圧力がポンプオフ設定圧力以上になるようにして、図7の斜線で示した管路内の圧力を高め、待機しておく。
また、第2実施例においては、ステップS1で、洗面所の中水導出口18aの栓が手動で開かれると、弁29aが開かれて、図9のステップS2〜ステップS7までの動作が同様に行われ、中水導出口18aから水が導出される。その後、洗面所の中水導出口18aの栓が手動で閉じられると、弁29aが閉じられ、ステップS8b、ステップS8cの各動作が前記と同様に行われる。
また、第2実施例でも、ステップS9以降の動作は、図9のステップS10〜ステップS15の動作が図5のステップS10〜ステップS15の動作と同様に行われ、図9のステップS20〜ステップS23の動作が図5のステップS20〜ステップS23の動作と同様に行われる。
図10には、本発明に係る風呂システムの第3実施例のシステム構成が示されており、図11には、その制御構成がブロック図により示されている。なお、これらの図において、前記第1実施例およびその変形例ならびに第2実施例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
第3実施例が前記第1実施例の変形例と異なる特徴的なことは、第1実施例やその変形例に設けた電磁弁15を省略し、管路2bに逆止弁11を設けたことである。また、リモコン装置46,48およびそのスイッチ26,28は設けずに、中水導出口18a,18b側の構成は前記第2実施例と同様に形成されている。
つまり、第3実施例でも、中水導出構成以外は前記第1実施例の変形例とほぼ同様に構成されており、中水導出構成においては前記第2実施例と同様に、中水導出口18aの栓の開動作に対応(連動)して弁29aの開動作が行われ、中水導出口18b付近のトイレ水洗用レバーの操作に対応(連動)して弁29bの開動作が行われるように形成されている。第3実施例では、通常、第2の切り替え弁8を介して管路2cと中水通路19とを接続しており、弁29a,29bの開かれたときに、加圧容器5内の空気によって加圧容器5内の浴槽水が押されて加圧容器5の水導出側に流れ、圧力センサ17の検出圧力が低下するので、微細気泡含有中水導出制御手段21は、この圧力センサ17の検出圧力の低下を検知して、それにより弁29aや弁29bが開かれたことを検知し、微細気泡含有中水導出制御手段21は、浴槽水位検出手段3の検出水位を確認して、中水導出を行う。
そして、微細気泡含有中水導出制御手段21は、加圧容器5に設けられている圧力センサ17の検出圧力が予め定められたポンプオン設定圧力以下に下がったときにポンプ4の駆動を行って浴槽1の水を加圧容器5に導入し、空気導入手段16を開状態として加圧容器5に導入される空気を水に加圧溶融して空気加圧溶融水を形成し、加圧容器5から導出される空気加圧溶融水を中水通路19に導入する。また、この空気加圧溶融水を通路通水白濁用微細気泡噴出装置50に通すことにより中水通路19内で減圧して(加圧状態から常圧に戻して)微細気泡を噴出させ、該微細気泡の含有水を中水導出口18から導出する。
そして、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出口18aの栓の閉動作に対応させた弁29aの閉動作が行われてから、加圧容器5に設けられている圧力センサ17の検出圧力が予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときに、ポンプ4の駆動を停止する。また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出口18b付近のトイレ水洗用レバーの操作後に予め定められた設定時間経過後(あるいは、トイレの水洗用タンク内を満たす水量の中水が導出されたとき)には弁29aを閉じ、その後、圧力センサ17の検出圧力が予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプ4の駆動を停止する。
第3実施例は、以上のように構成されており、第3実施例も前記第1実施例とほぼ同様の動作を行うが、第3実施例では、弁29aが中水導出口18aの栓の開閉動作に応じて開閉し、弁29bがトイレの洗浄レバーの操作時に開いて、その後、中水導出用設定時間後に閉じるので、図12のステップS1〜ステップS6の中水導出動作が、第1実施例とは異なる。
つまり、第3実施例では、図12のステップS1で、中水導出口18aの栓の開動作や中水導出口18b付近のトイレ水洗用レバーの操作が行われて、弁29a,29bが開かれたときに、微細気泡含有中水導出制御手段21は、その動作を検知し、ステップS2で浴槽水位検出手段3の検出信号を取り込み、浴槽水位が中水利用設定水位以上あるかどうかを確認する。浴槽水位が中水利用設定水位以上あったときには、ステップS3で中水通路19を通して中水導出口18aや中水導出口18bから浴槽水(中水)の導出が行われる(加圧容器5内の空気によって加圧容器5内の浴槽水が押されて、その浴槽水が管路2cを通って中水通路19に導入される)が、浴槽水位が中水利用設定水位より少なかったときにはステップS2aで浴槽水の中水利用をオフにする。
また、図12のステップS4では、微細気泡含有中水導出制御手段21により加圧容器5の圧力センサ17の検出圧力を取り込み、その圧力がポンプオン設定圧力以下のときにステップS5に進み、ポンプ4の駆動が行われて、以降、第1実施例と同様に、微細気泡発生動作および、その微細気泡含有中水の導出が行われる。なお、第3実施例では、第2実施例と同様に、図12のステップS8bで、加圧容器5の圧力センサ17の検出圧力がポンプオフ設定圧力以上かどうかが判断され、圧力センサ17の検出圧力がポンプオフ設定圧力以上のときには、ステップS9に進み、ポンプ4の停止が行われる。また、圧力センサ17の検出圧力がポンプオン設定圧力以下になったときには、ポンプ4の再駆動を行い、加圧容器5および図10の斜線で示す管路(管路2bの逆止弁11の配設位置から加圧容器5までの間と、管路2c、中水通路19、分岐通路19a,19b)内の圧力を高める動作が行われる。
第3実施例では、第1実施例で設けた電磁弁15を省略しているので、その分だけ部品点数を少なくできるし、電磁弁15の制御構成も不要となり、より簡単な構成で低コスト化を図ることができる。また、逆止弁11を設けて加圧容器5内の圧力を予め定めたポンプオン設定圧力程度の高い状態に常に保つことができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。例えば、風呂システムにおいて、図13(a)に示すように、浴槽1にジェット噴流を噴出させるジェットバスの噴出装置52を設けてもよい。
また、図13(b)に示すように、加圧容器5のタンク5cに圧力センサ17を設ける代わりに水位検出電極54を設けてタンク5c内の水位を検出し、この水位検出電極54の検出水位に基づいてポンプ4の駆動開始や停止を行うようにしてもよい。つまり、例えば、水位検出電極54の検出水位が予め定められているポンプオン設定水位以下になったときにポンプ4を駆動開始し、水位検出電極54の検出水位が予め定められているポンプオフ設定水位を超えたときにポンプ4を駆動停止するようにしてもよい。また、水貯留タンク45内の圧力センサ17の代わりに水位検出電極54等を設けて、その検出水位に基づいて、前記と同様に、ポンプ4の駆動開始や停止を行うようにしてもよい。
また、前記各実施例において、圧力センサ17の代わりに水位センサ(フロートセンサ、電極電位式センサ等)を設けてもよい。つまり、この構成において、弁29が開かれると、加圧容器5内の浴槽水や水貯留タンク45内の浴槽水の水位が下がるため、水位センサの検出水位に基づいて弁29が開かれたことが分かるので、水位センサの検出水位に基づき加圧容器5内の浴槽水に空気を溶融させれば、微細気泡含有の中水導出を行うことができる。
また、加圧容器5に設けた圧力センサ17の代わりに水位センサを設ける場合には、以下のように、水位センサの検出水位に基づいて、微細気泡含有中水導出動作のタイミングと微細気泡発生動作における空気導入タイミングの両方を適切に制御できるといったメリットがある。つまり、例えば浴槽1内に微細気泡を発生させるとき(美白スイッチ42がオンのとき)には、浴槽湯水をポンプ4で加圧しながら加圧容器5内に導入していくと、加圧容器5内の空気が加圧容器5内の浴槽水中に溶け込んでいって加圧容器5内の空気の体積は小さくなっていき、空気が無くなると、微細気泡形成ができなくなってしまう。
そこで、加圧容器5内の空気が少なくなっていって加圧容器5内の水位が高くなり、水位センサの検出水位が予め定められる基準値よりも高くなったときには、ポンプ4を停止して微細気泡発生動作を一時停止し、空気導入手段16から空気を導入する。そうすると、浴槽1の水位と加圧容器5内の浴槽水位が同一になろうとして加圧容器5内の空気の量が増えていくので、空気が所定量導入されたら(つまり、加圧容器5内の浴槽水位が、予め定められる設定水位以下になったら)、微細気泡発生動作を再開するようにすると、加圧容器5内の浴槽水位を適正な水位に保ちながら、つまり、加圧容器5内の空気の体積を適正に保ちながら微細気泡発生動作を行うことができる。
なお、空気導入手段16は、空気導入弁とするとは限らず、空気ポンプにより形成することもできる。例えば、浴槽1に対して加圧容器5が低い位置に設置されている場合には、空気導入手段16が弁の場合には、弁から空気が抜けて加圧容器5内の空気が少なくなることがある。そこで、水位センサによって加圧容器5内の浴槽水位を検出し、その検出水位に基づいて適宜、空気ポンプによって加圧容器5内に空気を送り込んでもよい。
以上のように、加圧容器5内の水位を水位センサにより検出することにより、その検出水位に基づいて微細気泡含有中水導出タイミングを計ることができると共に、加圧容器5内に空気を導入するタイミング(空気導入手段16の弁開閉タイミングや空気ポンプにより空気を送り込むタイミングやポンプ4の駆動タイミング)を計ることができて微細気泡発生動作を良好に行えるようにすることができる。
なお、圧力センサ17を水位センサとせずに、圧力センサのまま用い、圧力センサ17からの圧力検出信号(例えば周波数)を用いて微細気泡作成時の加圧容器5内の空気減少状況を検出することもできる。つまり、微細気泡作成時には、加圧容器5内に勢いよく浴槽水が導入されて、加圧容器5内の圧力は勢いよく上下する。加圧容器5内の空気層が厚い場合には、その空気層が緩衝材となるが、空気層が薄い場合には浴槽水が加圧容器5内に勢いよく導入されたことによる加圧容器5内の圧力の上下変動が直接的に圧力センサ17によって検出されることになる。そこで、この変化を例えば移動平均等の手法を用いて検出することにより、加圧容器5内の空気の量(空気層の量)を検出することができる。
その空気の量が予め定められる基準値よりも小さくなったときには、ポンプ4を停止して微細気泡発生動作を一時停止し、空気導入手段16から空気を導入する等して空気の量を増やす方向に制御し、空気の量が予め定められる設定量を超えたら、微細気泡発生動作を再開するようにする等、検出(推定)される加圧容器5内の空気の量に応じて、加圧容器5内の空気の体積を適正に保ちながら微細気泡発生動作を行うことができ、微細気泡含有中水導出動作のタイミングと微細気泡発生動作における空気導入タイミングの両方を適切に制御できる。
さらに、図14に示すように、熱源機14内に多機能ユニット33を組み込んだ風呂システムを形成することもできる。つまり、循環路2に、浴槽1の水を追い焚きする追い焚き交換器68を設けて追い焚き循環路を形成し(循環路2を追い焚き循環路とし)、この追い焚き循環路に多機能ユニット33を介設した構成としてもよい。なお、この例では、風呂温度センサ27は流水スイッチ53内に設けられているが、図の破線に示すように、追い焚き熱交換器68の出側に設けられていてもよい。
また、この例では、空気導入手段16が空気導入弁により形成されて循環路2の管路2aに設けられており、空気導入手段16には注湯通路74が接続されている。この注湯通路74には注湯電磁弁75が介設されており、この例では、注湯電磁弁75が第1の切り替え弁6の役割を果たす。つまり、注湯電磁弁75を介して循環路2に加熱されていない水を導入することもできるものであり、このように、第1の切り替え弁6は循環路2に直接介設するとは限らずまた、ポンプ4の吸い込み側に設けることもできる。
なお、同図に示す熱源機14は、器具ケース61内に、3つの燃焼面を持つ給湯バーナ62と、追い焚きバーナ63と、給湯熱交換器67、追い焚き熱交換器68、燃焼ファン64を設けており、バーナ62,63への燃料供給用のガス管69にガス電磁弁70、ガス比例弁78が介設されている。給湯熱交換器67の入側には給水通路65が設けられ、給湯熱交換器67の出側には給湯通路66が接続されている。また、符号71,72はサーミスタ、符号73は流量検出手段、符号76はドレン管、符号77はドレンの中和器を、それぞれ示している。なお、多機能ユニット33は器具ケース61内に設けてもよい。
また、図14に示したように、浴槽1と循環路2との接続部を1カ所として、接続具を介して循環路2の管路2aの一端側と管路2dの一端側を近接させて接続してもよく、この構成は、前記第1〜第3実施例のシステム構成に適用することもできる。
さらに、第2実施例のように、中水通路19に水貯留タンク45を介設する構成において、水貯留タンク45に、水貯留タンク45内が予め定めたオン駆動圧以下になるとオンして該オフ駆動圧よりも高い予め定めたオフ駆動圧以上になるとオフする圧力スイッチ43を設けて構成してもよい(図7の破線、参照)。この場合、微細気泡含有中水導出制御手段は圧力スイッチ43のオン信号が加えられたときに、ポンプ4の駆動を開始し、圧力スイッチ43のオフ信号が加えられたときに、ポンプ4の駆動を停止するようにし、その他の動作は、前記第2実施例とほぼ同様に行うようにする。
なお、この構成においても、空気導入弁開閉制御手段20は、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプ4の駆動直後に空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させるが、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度未満の時には、空気導入弁開閉制御手段20は、ポンプの駆動開始から弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記弁開設定待機時間が経過した以降に、空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させることが好ましい。また、水貯留タンク45の圧力スイッチ43が予め定められた設定判断時間以内に予め定めた設定回数以上のオンオフ動作を繰り返し行ったときには、その直後に空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させるとよい。
さらに、前記各実施例では、水位保持制御手段24は、微細気泡含有中水導出制御手段21による浴槽湯水の導出後、その中水導出終了信号を受けて浴槽水位を補水用設定水位以上の水位に保つようにしたが、中水通路19に水貯留タンク45を設けて水貯留タンク45に圧力スイッチ43を設ける構成においては、水位保持制御手段24が圧力スイッチ43のオンオフ信号を取り込み、圧力スイッチ43がオンしている時間に応じて中水利用の水量を推定し、その推定水量分だけ上水を注水して浴槽水位が補水用設定水位を大きく下回らないようにしてもよい。
さらに、水位保持制御手段24は、例えば図15(a)に示すように、任意の水量(例えば30リットル)の水を注水した後に浴槽1内の湯水を攪拌し、風呂温度センサ27の検出温度を取り込み、その温度が浴槽水位の水位保持用に予め定められる水位保持用設定温度を超える温度であったときには、図15(b)に示すように、さらに注水を行い攪拌し、浴槽湯水の温度が水位保持用設定温度を超えないように、浴槽湯水が浴槽1から溢れない適宜の水位以下の範囲内で浴槽湯水の水位保持動作を行うようにしてもよい。
なお、湯張り制御手段25による湯張り時にも、同様に、任意の水量(例えば30リットル)の湯を注水した後に浴槽1内の湯水を攪拌し、風呂温度センサ27の検出温度を取り込み、その温度が風呂設定温度を超えないように注湯を繰り返して湯張りを行うようにしてもよい。
さらに、微細気泡含有中水導出制御手段21による中水導出が行われたときに、その中水導出終了信号を上水洗浄制御手段23に加える構成とし、上水洗浄制御手段23は、中水導出終了信号が加えられていないにもかかわらず、浴槽水位が許容範囲を超えて低下したときには、浴槽1の栓が抜かれて水位が低下していると判断し、上水による循環路2の洗浄を行うようにしてもよい。
さらに、本発明の風呂システムのシステム構成は、適宜設定されるものであり、例えば図16(a)、(b)に示すように、注水通路10と中水通路19とを合流させ、電磁弁138を介設したバイパス通路139を介して上水通路30に接続してもよい。なお、図16(a)は、注水通路10から注水される水を、第1の切り替え弁6を介し、管路2b、加圧容器5、管路2c,2dを順に通して浴槽1に吐出させる動作を示し、図16(b)は、注水通路10から注水される水を、第1の切り替え弁6を介し、管路2aを通して浴槽1に吐出させる動作を示す。なお、図16において、通路通水白濁用微細気泡噴出装置50、浴槽白濁用微細気泡噴出装置51の図示は省略している。
さらに、例えば図2(a)の破線に示すように、オゾンを収容するオゾン収容部55を空気導入手段16に接続し、空気導入手段16からオゾンを導入するオゾン導入手段を形成して、空気の代わりにオゾンを導入するようにしてもよい。
さらに、前記各実施例では、通路通水白濁用微細気泡噴出装置50を中水通路19に介設したが、例えば図2(a)の破線Eに示すように、加圧容器5の水導出部5bから第2の切り替え弁8に至る循環路2(管路2c)に通路通水白濁用微細気泡噴出装置を設けてもよい。つまり、管路2cに、加圧容器5から導出される空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより循環路2内の水に微細気泡を噴出させる通路通水白濁用微細気泡噴出装置を設けてもよく、この場合、通路通水白濁用微細気泡噴出装置から噴出される微細気泡を含有する中水(浴槽湯水)を、第2の切り替え弁8の切り替えによって、中水通路19側に導出することもできるし、管路2dを介して浴槽1側に導出することもできるので、浴槽白濁用微細気泡噴出装置51を省略できる。
さらに、本発明の風呂システムにおいて、制御装置37は、上水洗浄制御手段23、水位保持制御手段24、湯張り制御手段25を設けることが好ましいが、湯張り制御手段25は省略することができ、また、上水洗浄制御手段23と水位保持制御手段24いずれかを省略することもできる。
さらに、中水導出口18の構成や個数、配設場所等、スイッチ26,28の構成や個数、配設場所等は、特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであり、例えば、中水導出口18を洗車用、植木用等、屋外に設けてもよいし、洗濯機による一次洗い用に導出してもよく、本発明は、様々な風呂システムに本発明を適用できる。