ところで、近年、浴槽水内に気泡を発生させる気泡発生機能を備えた風呂装置が用いられるようになった。微細気泡(白濁式)を浴槽内に発生させると、入浴した人の保温性を高めるだけでなく、汚れを落としやすくできる効果があることが知られており、本願発明者は、このような汚れ落とし効果を前記洗浄などに有効利用できないものかと考えた。
本発明は、本発明者の前記考えに基づいてなされたものであり、その目的は、微細気泡発生機能を備えた風呂装置に接続された浴槽の残り湯の再利用によって被洗浄物の洗浄を行うときに、汚れを落とし易くできる風呂システムを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、次の構成をもって課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、浴槽に接続される循環路に浴槽水を循環させる機能を備えたポンプが設けられ、該ポンプの吐出側の循環路には水を貯留するタンクを備えた加圧容器の水導入部が接続され、該加圧容器の水導出部側の循環路には切り替え弁を介して水をトイレの便器洗浄用の水導出口を含む1つ以上の中水導出口に導く中水通路が接続されており、前記浴槽内の水の水位を検出する浴槽水位検出手段と、前記加圧容器の水導入部から導入される水に溶融させるための空気を導入する空気導入手段とを有して、該空気導入手段により導入された空気が前記ポンプによって前記加圧容器に導入される水に加圧溶融されて空気加圧溶融水として導出される構成を有し、該空気加圧溶融水が前記切り替え弁を介して前記中水通路に導入されたときに該空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記中水通路内の水に微細気泡を噴出させる中水白濁用微細気泡噴出装置が前記中水通路に介設され、前記浴槽への前記循環路の接続部には前記空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記浴槽内の水に微細気泡を噴出させる浴槽白濁用微細気泡噴出装置が設けられており、中水利用指令が加えられたとき又は前記中水導出口の開動作が行われたときに前記浴槽水位検出手段により検出される検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには前記ポンプの駆動により前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を前記切り替え弁を介して前記中水通路に導入し、前記中水白濁用微細気泡噴出装置から微細気泡を噴出させて該微細気泡の含有水を前記中水導出口から導出し、中水利用停止指令が加えられたとき又は前記中水導出口の閉動作が行われたときには前記微細気泡の含有水の前記中水導出口からの導出を停止する微細気泡含有中水導出制御手段が設けられており、前記加圧容器内の圧力を検出する圧力検出手段を有し、前記微細気泡含有中水導出制御手段は、前記圧力検出手段により検出される前記加圧容器内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときに前記ポンプの駆動を開始し、前記中水利用停止指令が加えられたときと前記中水導出口の閉動作が行われたときと前記加圧容器内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときのいずれかの予め定められた設定タイミングに前記ポンプの駆動を停止する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第2の発明は、浴槽に接続される循環路に浴槽水を循環させる機能を備えたポンプが設けられ、該ポンプの吐出側の循環路には水を貯留するタンクを備えた加圧容器の水導入部が接続され、該加圧容器の水導出部側の循環路には切り替え弁を介して水を中水導出口に導く中水通路が接続されており、前記浴槽内の水の水位を検出する浴槽水位検出手段と、前記加圧容器の水導入部から導入される水に溶融させるための空気を導入する空気導入手段とを有して、該空気導入手段により導入された空気が前記ポンプによって前記加圧容器に導入される水に加圧溶融されて空気加圧溶融水として導出される構成を有し、該空気加圧溶融水が前記切り替え弁を介して前記中水通路に導入されたときに該空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記中水通路内の水に微細気泡を噴出させる中水白濁用微細気泡噴出装置が前記中水通路に介設され、前記浴槽への前記循環路の接続部には前記空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記浴槽内の水に微細気泡を噴出させる浴槽白濁用微細気泡噴出装置が設けられており、中水利用指令が加えられたとき又は前記中水導出口の開動作が行われたときに前記浴槽水位検出手段により検出される検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには前記ポンプの駆動により前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を前記切り替え弁を介して前記中水通路に導入し、前記中水白濁用微細気泡噴出装置から微細気泡を噴出させて該微細気泡の含有水を前記中水導出口から導出し、中水利用停止指令が加えられたとき又は前記中水導出口の閉動作が行われたときには前記微細気泡の含有水の前記中水導出口からの導出を停止する微細気泡含有中水導出制御手段が設けられており、前記中水通路には中水を貯留する水貯留タンクが介設されており、前記微細気泡含有中水導出制御手段は前記水貯留タンク内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときに前記ポンプの駆動を開始し、前記水貯留タンク内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときに前記ポンプの駆動を停止する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第3の発明は、浴槽に接続される循環路に浴槽水を循環させる機能を備えたポンプが設けられ、該ポンプの吐出側の循環路には水を貯留するタンクを備えた加圧容器の水導入部が接続され、該加圧容器の水導出部側の循環路には切り替え弁を介して水を中水導出口に導く中水通路が接続されており、前記浴槽内の水の水位を検出する浴槽水位検出手段と、前記加圧容器の水導入部から導入される水に溶融させるための空気を導入する空気導入手段とを有して、該空気導入手段により導入された空気が前記ポンプによって前記加圧容器に導入される水に加圧溶融されて空気加圧溶融水として導出される構成を有し、該空気加圧溶融水が前記切り替え弁を介して前記中水通路に導入されたときに該空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記中水通路内の水に微細気泡を噴出させる中水白濁用微細気泡噴出装置が前記中水通路に介設され、前記浴槽への前記循環路の接続部には前記空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより前記浴槽内の水に微細気泡を噴出させる浴槽白濁用微細気泡噴出装置が設けられており、中水利用指令が加えられたとき又は前記中水導出口の開動作が行われたときに前記浴槽水位検出手段により検出される検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには前記ポンプの駆動により前記加圧容器から導出される空気加圧溶融水を前記切り替え弁を介して前記中水通路に導入し、前記中水白濁用微細気泡噴出装置から微細気泡を噴出させて該微細気泡の含有水を前記中水導出口から導出し、中水利用停止指令が加えられたとき又は前記中水導出口の閉動作が行われたときには前記微細気泡の含有水の前記中水導出口からの導出を停止する微細気泡含有中水導出制御手段が設けられており、前記中水通路には中水を貯留する水貯留タンクが介設されており、前記水貯留タンクには該水貯留タンク内が予め定めたオン駆動圧以下になるとオンして該オン駆動圧よりも高い予め定めたオフ駆動圧以上になるとオフする圧力スイッチが設けられており、前記微細気泡含有中水導出制御手段は前記圧力スイッチのオン信号が加えられたときに前記ポンプの駆動を開始し、前記圧力スイッチのオフ信号が加えられたときに前記ポンプの駆動を停止する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第4の発明は、前記第2または第3の発明の構成に加え、前記ポンプの駆動開始から予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記弁開設定待機時間が経過した以降に前記空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させる空気導入弁開閉制御手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、第5の発明は、前記第3の発明の構成に加え、前記水貯留タンクの圧力スイッチが予め定められた設定判断時間以内に予め定めた設定回数以上のオンオフ動作を繰り返し行ったときには、その直後に空気導入手段を開いて空気を浴槽水に溶融させることを特徴とする。
さらに、第6の発明は、前記第1乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、浴槽水の温度を検出する風呂温度検出手段を有し、該風呂温度検出手段の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプの駆動直後に空気導入手段を開いて空気を浴槽水に溶融させることを特徴とする。
さらに、第7の発明は、前記第1乃至第6のいずれか一つの発明の構成に加え、循環路には循環水を加熱する熱交換器が介設され、前記循環路がポンプの駆動により該循環路を循環する浴槽水を加熱して循環する追い焚き循環路を成していることを特徴とする。
さらに、第8の発明は、前記第1乃至第7のいずれか一つの発明の構成に加え、オゾンを収容するオゾン収容部が空気導入手段に接続されて、該空気導入手段からオゾンを導入するオゾン導入手段が形成されていることを特徴とする特徴とする。
本発明によれば、浴槽に接続された循環路に浴槽水を循環させる機能を備えたポンプを設け、該ポンプの吐出側の循環路には水を貯留するタンクを備えた加圧容器の水導入部を接続し、該加圧容器の水導出部側の循環路には切り替え弁を介して水を中水導出口に導く中水通路を接続しており、中水利用指令が加えられたとき又は前記中水導出口の開動作が行われたときに浴槽の検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには、加圧容器から導出される空気加圧溶融水を前記中水通路に適宜導入することができる。なお、中水導出口の開動作とは、中水導出口の栓を開く動作やレバー開動作等、中水導出口から中水を導出するための動作である。
そして、中水通路に導入された空気加圧溶融水を中水白濁用微細気泡噴出装置によって減圧して噴出させて中水通路内の水に微細気泡を噴出させ、その微細気泡の含有水を前記中水導出口から適宜導出することができる。微細気泡を含有する水は、汚れを落とす効果が高いために、中水導出口から導出して再利用する中水(浴槽水)に前記のように微細気泡を含有させて導出することにより、例えば靴洗浄やトイレ洗浄等において汚れを落としやすくすることができる。また、中水利用停止指令が加えられたときや、前記中水導出口の閉動作が行われたときには、前記微細気泡の含有水の前記中水導出口からの導出を停止することにより、水の無駄などを省くことができる。なお、中水導出口の閉動作とは、中水導出口の栓を閉じる動作やレバー閉動作等、中水導出口からの中水導出を停止するための動作であり、中水導出口の開動作後に自動的に中水導出口側に設けられている弁が閉じられる場合の弁閉動作も含む。
また、浴槽への循環路の接続部にも浴槽白濁用微細気泡噴出装置を設けて、前記空気加圧溶融水を減圧して噴出させ、浴槽内の水に微細気泡を噴出させることによって、浴槽内にも適宜、微細気泡を発生させることができ、利用者に、快適な入浴タイムを促すことができる。
さらに、加圧容器内の圧力を検出する圧力検出手段を設け、微細気泡含有中水導出制御手段は、前記圧力検出手段により検出される加圧容器内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときにポンプの駆動を開始することにより、中水導出口側から水の導出が行われて加圧容器内の圧力がポンプオン設定圧力以下に下がったときに、迅速に、微細気泡含有水の中水を中水導出口から導出することができる。つまり、前記特許文献1においては、浴槽の残り湯の使用開始後に、信号を送り、その信号を受けてポンプを駆動するようにしているので、ポンプ駆動がワンテンポ遅れるのに対し、加圧容器内の圧力に応じてポンプ駆動開始することにより、迅速にポンプの駆動を開始できる。
また、中水利用停止指令が加えられたときにポンプの駆動を停止したり、加圧容器内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプの駆動を停止したりすることにより、適切なタイミングでポンプを停止することができる。また、加圧容器内の圧力がポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプの駆動を停止することにより、加圧容器内の圧力を適宜の高い圧力にすることができる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを介設して該水貯留タンクに中水(つまり、浴槽から中水通路に導入される水)を貯留しておき、微細気泡含有中水導出制御手段は、中水利用指令が加えられてから前記水貯留タンク内の圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったときにポンプの駆動を開始することにより、前記と同様に、ポンプ駆動開始がワンテンポ遅れることがなく、中水導出口側から水の導出が行われて中水通路および水貯留タンク内の圧力が設定圧力以下に下がったときに迅速に、微細気泡含有水の中水を中水導出口から導出することができる。また、水貯留タンク内の圧力が前記ポンプオン設定圧力よりも高い予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときにポンプの駆動を停止することにより、適切なタイミングでポンプを停止することができるし、水貯留タンク内の圧力を適宜の高い圧力にすることができる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを介設して該水貯留タンクに中水(つまり、浴槽から中水通路に導入される水)を貯留しておき、該水貯留タンクに、該水貯留タンク内が予め定めたオン駆動圧以下になるとオンして該オン駆動圧よりも高い予め定めたオフ駆動圧以上になるとオフする圧力スイッチを設け、微細気泡含有中水導出制御手段は、前記圧力スイッチのオン信号が加えられたときにポンプの駆動を開始することにより、前記と同様に、ポンプ駆動開始がワンテンポ遅れることがなく、中水導出口側が開かれて中水通路および水貯留タンク内の圧力が下がって圧力スイッチがオンしたときに迅速に、微細気泡含有水の中水を中水導出口から導出することができる。また、水貯留タンク内の圧力スイッチのオフ信号が加えられたときにポンプの駆動を停止することにより、適切なタイミングでポンプを停止することができるし、水貯留タンク内の圧力を適宜の高い圧力にすることができる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを設けて該水貯留タンクに圧力センサを設ける構成や圧力スイッチを設ける構成において、ポンプの駆動開始から予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記設定時間が経過した以降に前記空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させるようにすることで、以下の効果を奏することができる。
つまり、中水通路に設けた水貯留タンクのタンク内の圧力は、中水導出口が閉じている状態のときには、例えば100KPa(約1kg/cm2)の圧力に保たれており、中水導出口が開くと、水貯留タンク内の空気に押されて水が中水導出口から導出されて、一時的に(中水導出口が開かれてから、前記ポンプが駆動開始するまでの間に)、水貯留タンク内の圧力は100KPaより下がる。そして、水貯留タンク内の圧力がポンプオンに適した圧力以下になったとき(つまり、圧力センサにより検出される検出圧力がポンプオン設定圧力以下になったときや、圧力が圧力スイッチのオン駆動圧以下になったとき)にポンプが駆動開始されて、中水が水貯留タンクに導入されると共に、中水は中水通路および水貯留タンクを通して中水導出口から導出される。
一方、微細気泡含有水を形成する加圧タンク内の圧力は、例えば約3kg/cm2で空気を水に溶解させており、切り替え弁の介設部分の抵抗などにより約1kg/cm2に下がって水貯留タンクに貯留されるが、切り替え弁の介設部分の抵抗等で空気の一部が気泡(白濁)として出てきてから中水通路に設けた前記水貯留タンク内に入り、この結果、水貯留タンク内の空気量は次第に増えていく。そこで、水貯留タンクの圧力が前記のポンプに適した圧力以下になってから予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記設定時間が経過した以降に前記空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させるようにすることで、水貯留タンク内の空気量が大きくなりすぎて水位が下がりすぎるということがないようにできる。
なお、中水導出口が閉じてからも前記ポンプはオンし続けることにより、水貯留タンク内の圧力が上昇していき、前記ポンプオン設定圧力よりも高いポンプオフに適した圧力(例えば100KPa)以上になると(つまり、圧力センサにより検出される検出圧力がポンプオン設定圧力より高いポンプオフ設定圧力以上になったときや、圧力が圧力スイッチのオフ駆動圧以上になったときに)、ポンプをオフすることにより、水貯留タンク内の圧力はポンプオフ設定圧力またはその近傍の圧力に保たれる。
さらに、中水通路に水貯留タンクを設けて該水貯留タンクに圧力スイッチを設ける構成において、水貯留タンクの圧力スイッチが予め定められた設定判断時間以内に予め定めた設定回数以上のオンオフ動作が繰り返し行われたときには、水貯留タンク内の空気量が少なくなっていることにより、水貯留タンク内の圧力が安定せずに圧力スイッチのオンオフ動作が頻繁に行われていると考えられる。したがって、このようなときには、圧力スイッチの設定回数以上のオンオフ動作の直後に、加圧溶融手段が空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させることにより、水貯留タンク内の空気量を増やして空気量を安定させ(水貯留タンク内に空気の層を必ず一定量設け)、水貯留タンク内の圧力を安定化させて圧力スイッチのオンオフ動作の繰り返しが長く続くことを避けることができる。
さらに、浴槽水の温度が高いと、その浴槽水への空気の溶解度が低く、その状態で水が、浴槽水より温度が低いタンク(加圧容器のタンクや水貯留タンク)に貯留されると、水がタンク内で冷えて空気の溶解度が高くなるときに、タンク内にあった空気が水に溶けてタンク内の空気量が少なくなる。そのため、浴槽水の温度を検出する風呂温度検出手段の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプの駆動直後に空気導入手段を開状態として空気を浴槽水に溶融させることにより、タンク内の空気量を増やして空気量を安定させ、加圧容器内の圧力や水貯留タンク内の圧力を安定させることができる。
さらに、循環路に循環水を加熱する熱交換器を介設し、浴槽水を加熱して循環する追い焚き循環路を形成することにより、浴槽水の加熱追い焚きも可能な風呂システムを、簡単な構成で構築することができる。
さらに、オゾン含有水は空気含有水よりもさらに汚れ落とし効果が高いため、オゾンを収容するオゾン収容部を空気導入手段に接続して空気導入手段からオゾンを導入してオゾン含有水を作成し、中水として例えば靴洗浄等に再利用すれば、前記各効果に加え、さらにより一層汚れを落とす効果を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1には、本発明に係る風呂システムの第1実施例のシステム構成が示されている。同図に示すように、この風呂システムにおいて、浴槽1には、管路2a〜2dを備えた循環路2が接続されており、この循環路2には、浴槽水(浴槽湯水)の水位を検出する浴槽水位検出手段(水位センサ)3と、浴槽水の温度を検出する風呂温度検出手段としての風呂温度センサ27と、浴槽水を循環させる機能を備えたポンプ4とが設けられている。ポンプ4の吐出側の循環路2(管路2b)には、水を貯留するタンク5cを備えた加圧容器5の水導入部5aが接続されており、加圧容器5の水導出部5b側の循環路2(管路2c)には電磁弁(開閉弁)15が介設されると共に、切り替え弁6を介して水を中水導出口18(18a,18b)に導く中水通路19が接続されている。切り替え弁6には、前記管路2dも接続されている。
加圧容器5には、加圧容器5の水導入部5aから導入される水に溶融させるための空気を導入する空気導入手段(例えば空気導入弁)16と、タンク5c内の圧力を検出する圧力センサ17とが設けられている。また、ポンプ4は、浴槽水を加圧しながら循環させる機能を有するカスケードポンプにより形成されており、空気導入手段16により導入された空気が、ポンプ4により加圧容器5に導入される水に加圧溶融されて空気加圧溶融水として導出される構成を有している。このように、本実施例では、一つのポンプ4によって空気溶融と水循環とを行うことができるため、システム構成や制御構成を簡略化することができ、風呂システムの小型化を図ることができる。
なお、ポンプ4は、カスケードポンプにより形成するとは限らず、渦巻式ポンプ等の適宜のポンプにより形成されるものであるが、ポンプ4をカスケードポンプにより形成すると、空気を含む水をポンプ4に吸い込んで加圧してポンプ4から導出させることができるので、空気導入手段16を加圧容器5に設ける代わりに、図1(a)の破線Bに示すような、ポンプ4の吸い込み側の管路2aに位置に設けることもできる。
前記中水通路19は2つの分岐通路19a,19bに分岐され、分岐通路19a側には電磁弁により形成された弁29aが設けられ、分岐通路19b側には電磁弁により形成された弁29bが設けられている。分岐通路19aの先端側の中水導出口18aは、スニーカ等の靴を洗浄することも行う洗面所の蛇口であり、分岐通路19bの先端側の中水導出口18bは、トイレの洗浄用タンク49への導水口である。中水導出口18aには電磁弁31aを介して上水通路30も接続されており、上水通路30は電磁弁31bを介し、トイレの洗浄用タンク49に接続されている。
中水導出口18aの配設部近傍である洗面所の壁面には、中水利用指令と中水利用停止指令の指令発生を行うための操作手段としてのスイッチ28が設けられており、このスイッチ28は、図2に示されるように、リモコン装置48に設けられている。また、中水導出口18bの配設部近傍であるトイレの壁面には、中水利用指令の指令発生を行うための操作手段としてのスイッチ26が設けられており、このスイッチ26は、図2に示されるように、リモコン装置46に設けられている。
また、図1に示すように、中水通路19には中水白濁用微細気泡噴出装置50が介設されており、中水白濁用微細気泡噴出装置50は、加圧容器5から導出された加圧溶融水が切り替え弁6を介して中水通路19に導入されたときに、空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより中水通路19内の水に微細気泡を噴出させる機能を有している。この中水白濁用微細気泡噴出装置50と、切り替え弁6、電磁弁15、加圧容器5、風呂温度センサ27、浴槽水位検出手段3、ポンプ4を有して、微細気泡発生機能等を有する多機能ユニット33が形成されており、多機能ユニット33は、屋外、室内、浴槽脇などの適宜の場所に設置される。この多機能ユニット33内には、図2に示されるような制御装置37が設けられている。
また、図1に示すように、前記浴槽1への循環路2の接続部には浴槽白濁用微細気泡噴出装置51が設けられており、浴槽白濁用微細気泡噴出装置51は、加圧容器5から導出された空気加圧溶融水を減圧して噴出させることにより浴槽1内の水に微細気泡を噴出させる機能を有している。
図2には、本実施例の風呂システムの制御構成がブロック図により示されている。同図に示すように、本実施例では、多機能ユニット33の制御装置37内に、微細気泡含有中水導出制御手段21と、空気導入弁開閉制御手段20と、浴槽湯水美白運転制御手段22とが設けられており、制御装置37には、トイレ内配置のリモコン装置46と洗面所内配置のリモコン装置48とが、無線あるいは有線により接続されている。
微細気泡含有中水導出制御手段21は、トイレ内の中水利用のスイッチ26がオンされたり、洗面所内の中水利用のスイッチ28がオンされたりして、中水利用指令が加えられたときに、浴槽水位検出手段3により検出される検出水位を取り込み、この検出水位が予め定められる中水利用設定水位以上あったときには、図1(a)の太線矢印に示すような経路を通しての、中水導出口18への中水導出を行う。
具体的には、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出動作の開始時(スイッチ26,28からの中水利用指令の受信時)に、浴槽水位検出手段3の検出水位を確認し、この検出水位が中水利用設定水位以上のときには、電磁弁15の開動作と切り替え弁6の中水通路19側への切り替え動作と、スイッチ28のオン動作に対応させた弁29aの開動作やスイッチ26のオン動作に対応させた弁29bの開動作を行う。
その後、圧力センサ17の検出圧力を取り込み、その値が予め定められたポンプオン設定圧力以下に下がったときにポンプ4の駆動を開始して浴槽1の水を加圧容器5に導入する。また、空気導入弁開閉制御手段20に指令を加えて空気導入弁開閉制御手段20により空気導入手段(空気導入弁)16を開状態とし、加圧容器5に導入される空気を水に加圧溶融して空気加圧溶融水を形成し、加圧容器5から導出される空気加圧溶融水を中水通路19に導入する。そして、この空気加圧溶融水を中水白濁用微細気泡噴出装置50に通すことにより中水通路19内で減圧して(加圧状態から常圧に戻して)微細気泡を噴出させ、該微細気泡の含有水を中水導出口18から導出する。
また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、スイッチ26やスイッチ28がオフされて、中水利用停止指令が加えられたときには、弁29aや弁29bを閉じ、ポンプ4を停止させて前記微細気泡の含有水の中水導出口18からの導出を停止し、電磁弁15を閉じる。なお、トイレに設けられているリモコン装置46においては、スイッチ26のオン操作時から予め定められている中水導出設定時間(トイレの洗浄タンク内の貯留水位が適正水位になるまでの時間)が経過してその分の水がトイレの洗浄タンク内に導入されたときに自動的にオフし、このオフ時に中水利用停止指令の指令発生が行われるようになっているが、スイッチ28も、オン操作後に予め定められている中水導出設定時間経過したときに自動的にオフされるように形成し、このオフ時に中水利用停止指令の指令発生が行われるようにしてもよい。また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出口18からの中水導出停止時(電磁弁15の閉時)に、切り替え弁6の循環路2d側への切り替え動作を行うようにしてもよい。
浴槽湯水美白運転制御手段22は、制御装置37に信号接続されている浴室配置の風呂リモコン装置46の美白スイッチ(微細気泡発生スイッチ)42がオン操作されたときに、電磁弁15の開動作と切り替え弁6の管路2d側への切り替え動作を行い、かつ、ポンプ4の駆動を行い、さらに、空気導入弁開閉制御手段20に指令を加えて空気導入手段16を適宜開閉し、前記と同様に空気加圧溶融水を形成する。そして、その空気加圧溶融水を、図1(b)の太線矢印に示すように、管路2dに導入し、空気加圧溶融水を浴槽白濁用微細気泡噴出装置51に通すことにより浴槽1内で減圧して(加圧状態から常圧に戻して)微細気泡を噴出する。また、これらの動作を行いながら、浴槽1の水を循環路2の管路2a、2b、2c、2dに通して循環させる。
なお、美白スイッチ42の操作は、通常、利用者が入浴中に行われるので、浴槽水の水位は入浴に適した水位となっているはずであるが、浴槽水の水が管路2aの接続部よりも下の水位しかないときには、浴槽水の循環路2を通しての循環は行われない。また、浴槽湯水美白運転制御手段22は、美白スイッチ42がオフ操作されたときには、ポンプ4を停止させて微細気泡の浴槽1内への噴出を停止する。
また、前記のような微細気泡含有水の形成動作は、例えば、空気導入手段16を適宜のタイミングで開き、ポンプ4を適宜のタイミングで駆動させることにより行われるものであるが、加圧容器5による浴槽水の形成方法は様々であり、特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。ここでは、その詳細説明は省略する。
本実施例は以上のように構成されており、本実施例における中水利用動作例について、図3のフローチャートおよび図1、図2に基づいて説明する。まず、図3のステップS1で、例えばトイレの中水利用のスイッチ26がオンされると、このスイッチオン信号が中水利用指令として空気溶融中水導出制御手段21に加えられ、空気溶融中水導出制御手段21は、ステップS2で、浴槽水位検出手段3の検出信号を取り込み、浴槽水位が中水利用設定水位以上あるかどうかを確認する。そして、浴槽水位が中水利用設定水位以上あったときにはステップS3に進み、浴槽水位が中水利用設定水位より少なかったときにはステップS2aで浴槽水の中水利用をオフにする。なお、この中水利用がオフのときには、上水側の電磁弁31bを開いて上水の導出を行うようにする。
ステップS3では、微細気泡含有中水導出制御手段21の制御により、弁29bの開動作(上水側の電磁弁31bは閉)と、切り替え弁6の中水通路19側への切り替えと、電磁弁15の開動作とが行われて、中水通路19を通して中水導出口18bから浴槽水(中水)の導出が行われる。つまり、弁29bと電磁弁15を開いて、切り替え弁6を中水通路19側に切り替えると、加圧容器5内の空気によって加圧容器5内の浴槽水が押されて、その浴槽水が管路2cを通って中水通路19に導入される。
そうすると、加圧容器5内の圧力が下がる(通常は、直ぐに圧力が下がる)ので、微細気泡含有中水導出制御手段21によって取り込まれる圧力センサ17の検出圧力を、ステップS4で、予め定められたポンプオン設定圧力と比較すると、圧力センサ17の検出圧力がポンプオン設定圧力以下となり、ステップS5に進んでポンプ4を駆動開始(ON;オン)する。なお、このとき、微細気泡含有中水導出制御手段21は、空気導入弁開閉制御手段20に空気導入手段16の開閉制御指令を加え、空気導入弁開閉制御手段20によって空気導入手段16の開閉動作が適宜のタイミングで行われる。
この空気導入手段16の開閉動作とポンプ4の駆動とに伴い、加圧容器5によって浴槽水への空気の加圧溶融が行われ、空気加圧溶融水が中水通路19を通るときに中水白濁用微細気泡噴出装置50を通ることによって、ステップS6で、微細気泡が噴出(発生)する。また、この発生した微細気泡の含有中水によって、ステップS7に示すように、中水通路19の配管が洗浄されながら、微細気泡の含有中水が中水導出口18bから導出(吐出)される。そして、ステップS8で、微細気泡含有中水導出制御手段21は、浴槽水位が無いかどうかの判断を行い、浴槽水位が無いと判断されたときには(浴槽1に湯水が無いときには中水導出ができないので)、ステップS8aでポンプ4をオフにし、中水導出動作を終了する。
また、ステップS8で、浴槽水があると判断されたときには、ステップS9に進み、ステップS9で、微細気泡含有中水の中水導出口18bからの吐出時間が予め定められる吐出設定時間(トイレの洗浄タンク内の貯留水位が適正水位になるまでの時間)になったか否かの判断が行われ、前記吐出時間が吐出設定時間に達するまで、ステップS8からステップS9までの動作を繰り返し行う。つまり、浴槽1の湯水が無くなっていないかどうかを監視しながら、浴槽1に湯水があるときには前記吐出設定時間が経過するまで微細気泡含有中水の導出を行う。そして、微細気泡含有中水の吐出時間が吐出設定時間になったら、ステップS10に進む。
なお、ステップS9で、微細気泡含有中水の中水導出口18bからの吐出時間が予め定められる吐出設定時間になったか否かの判断を行う代わりに、例えば図1の破線Dに示すような位置に流量センサを設けて、中水導出口18bから導出される中水の導出流量を検出し、その検出流量が予め定められる設定流量に達するまでは、ステップS8からステップS9までの動作を繰り返し行って、浴槽1の湯水が無くなっていないかどうかを監視しながら、浴槽1に湯水があるときには流量センサの検出流量が前記設定流量に達するまで微細気泡含有中水の導出を行うようにしてもよい。この場合も、流量センサの検出流量が前記設定流量に達したら、ステップS10に進む。
ステップS10では、スイッチ26が、ステップS9での吐出時間経過後または吐出流量が設定流量に達したときに、オフするので、微細気泡含有中水導出制御手段21は、ステップS11でポンプ4を停止する(電磁弁15も閉じる)。
また、リモコン48のスイッチ28がオンされたときには、スイッチ26のオンに伴い弁29bが開かれる代わりに、スイッチ28のオンに伴って弁29aが開かれる以外は、ステップS1〜ステップS7までの動作が同様に行われ、ステップS8で浴槽1の湯水が無くなったかどうかの監視を行いながら中水導出が行われ、ステップS10で、スイッチ28がオフされたときには、ステップS11でポンプ4が停止され、弁29aが閉じられて中水導出口18aからの中水導出が停止される。なお、ステップS8で浴槽1の湯水が無くなったと判断されたときには、ステップS8aでポンプ4がオフされて中水導出が停止される。また、スイッチ28を、オン操作後に予め定められている中水導出設定時間経過後に自動的にオフされるように形成する場合は、トイレのスイッチ26の操作時と同様に、ステップS9の動作も行われる。
図4、図5には、本発明に係る風呂システムの第2実施例のシステム構成が示されており、図6には、その制御構成がブロック図により示されている。なお、これらの図において、前記第1実施例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
第2実施例が前記第1実施例と異なる特徴的なことは、中水導出路19に、浴槽水の中水を貯留する水貯留タンク45を介設したことであり、第2実施例では、この水貯留タンク45の水導出側に中水白濁用微細気泡噴出装置50を設けている。また、第2実施例では、加圧容器5に圧力センサ17を設けずに、水貯留タンク45に圧力センサ17を設けている。
また、第2実施例では、電磁弁15を中水通路19の入口側(水貯留タンク45の水導入側)に設けており、この電磁弁15は、弁29a,29bの閉状態のときに、水貯留タンク45内の圧力を維持する役割を果たしている。さらに、第2実施例では、第1実施例において設けられていたリモコン装置46,48やそのスイッチ26,28が省略され、弁29a,29bは電磁弁により形成されずに、中水導出口18aの蛇口近傍に設けられている手動の栓が開方向に操作されたときに弁29aが開き、手動の栓が閉方向に操作されたときに弁29aが閉じる弁となっており、また、中水導出口18b側は、トイレの水洗用操作レバーが操作されると弁29bが開き、トイレ水洗用レバーの操作後に予め定められた設定時間経過後(あるいは、トイレの水洗用タンク内を満たす水量の中水が導出されたとき)に自動的に閉じるように構成されている。
第2実施例においても、その制御構成は、図6に示されるように、第1実施例とほぼ同様であるが、第2実施例においては、トイレ洗浄レバーが操作されて弁29bが開いたときや、中水導出口18a近傍の手動の栓が開かれて、それにより弁29aが開いたときに、水貯留タンク45内の空気によって水貯留タンク45内の浴槽水が押されて水貯留タンク45の水導出側に流れ、水貯留タンク45に設けられている圧力センサ17の検出圧力が低下するので、微細気泡含有中水導出制御手段21は、この圧力センサ17の検出圧力の低下を検知して、それにより弁29aや弁29bが開かれたことを検知する。そして、微細気泡含有中水導出制御手段21は、弁29a,29bの開動作時に、浴槽水位検出手段3の検出水位が中水利用設定水位以上であることを確認し、圧力センサ17の検出圧力が予め定めたポンプオン設定圧力以下になったらポンプ4の駆動を開始する。
また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出口18a近傍の手動の栓が閉じられてそれにより弁29aが閉じてから、または、トイレ水洗用レバーの操作後に予め定められた設定時間経過後(あるいは、トイレの水洗用タンク内を満たす水量の中水が導出されたとき)に弁29bが自動的に閉じられてから、水貯留タンク45に設けられている圧力センサ17の検出圧力が予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときに、ポンプ4の駆動を停止する。
さらに、第2実施例では、空気導入手段16の開閉制御を行う空気導入弁開閉制御手段20は、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプ4の駆動直後に空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させるが、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度未満の時には、水貯留タンク45の圧力センサ17の検出圧力が設定圧力以下になってポンプ4が駆動開始してから予め定められた弁開設定待機時間が経過するまでは、空気導入手段(空気導入手段)16を閉状態とし、前記弁開設定待機時間が経過した以降に、空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させる。
第2実施例は、以上のように構成されており、第2実施例における中水利用動作例について、図7のフローチャートおよび図4〜図6に基づいて説明する。図7のステップS1で、中水導出口18a側の栓が開いたりトイレ洗浄用レバーが操作されたりして弁29a,29bが開くと(この開動作が、圧力センサ17の検出圧力に基づいて空気溶融中水導出制御手段21により検知されると)、空気溶融中水導出制御手段21は、ステップS2で、浴槽水位検出手段3の検出信号を取り込み、浴槽水位が中水利用設定水位以上あるかどうかを確認する。そして、浴槽水位が中水利用設定水位以上あったときにはステップS3に進み、浴槽水位が中水利用設定水位より少なかったときにはステップS2aで浴槽水の中水利用をオフにする。
ステップS3では、水貯留タンク45内の空気によって水貯留タンク45内の浴槽水が押されて中水通路19を通して中水導出口18bから導出されるが、このとき、微細気泡含有中水導出制御手段21は、切り替え弁6を中水通路19側に切り替え、ステップS4で、水貯留タンク45内の圧力が(圧力センサ17による検出圧力)が予め定められたポンプオン設定圧力以下に下がったら、ステップS5で、電磁弁15を開き、ポンプ4を駆動開始(ON;オン)する。なお、このとき、微細気泡含有中水導出制御手段21は、空気導入弁開閉制御手段20に空気導入手段16の開閉制御指令を加え、空気導入弁開閉制御手段20によって空気導入手段16の開閉動作が適宜のタイミングで行われる。
そして、空気導入手段16の開閉動作とポンプ4の駆動に伴い、加圧容器5によって浴槽水への空気の加圧溶融が行われ、その空気加圧溶融水が水貯留タンク45内に導入された後に水貯留タンク45から導出され、水貯留タンク45の下流側の中水白濁用微細気泡噴出装置50を通ることによって、ステップS6で、微細気泡が噴出(発生)する。また、この発生した微細気泡の含有中水によって、ステップS7で、中水通路19の配管が洗浄されながら、微細気泡の含有中水が中水導出口18bから導出(吐出)される。
その後、ステップS8〜ステップS10の各動作が第1実施例と同様に(図3のステップS8〜ステップS10と同様に)行われる。
なお、第2実施例でも、ステップS9で、微細気泡含有中水の中水導出口18bからの吐出時間が予め定められる吐出設定時間になったか否かの判断を行う代わりに、例えば図4の破線Dに示すような位置に流量センサを設けて、中水導出口18bから導出される中水の導出流量を検出し、その検出流量が予め定められる設定流量に達したら、ステップS10に進むようにしてもよい。
また、第2実施例では、図7のステップS10の動作後、ステップS11で、圧力センサ17の圧力が予め定められた設定圧力以上になるまで電磁弁15を開いておき、ポンプ4の駆動を継続して行うことにより、水貯留タンク45内の圧力を高め、かつ、図5の太線に示す管路(中水通路19の電磁弁15よりも下流側、分岐通路19a,19bの弁29a,29bの上流側)内の圧力を高める。そして、ステップS11で、圧力センサ17の圧力がポンプオフ設定圧力以上になってから、ステップS12で電磁弁15を閉じ、ポンプ4の駆動を停止する。
なお、電磁弁15を閉じても、中水導出口18等から少しずつ自然に空気が抜けていき、水貯留タンク45内の圧力は自然に圧力が下がるので、例えば微細気泡含有中水導出制御手段21が、例えば設定期間毎に、圧力センサ17の検出圧力を取り込む等して、ステップS12の後にステップS11に戻り、ステップS11、ステップS11aの動作を繰り返し、水貯留タンク45の圧力がポンプオフ設定圧力以上になるようにして、図5の太線に示した前記管路内の圧力を高め、待機しておく。
また、第2実施例においては、ステップS1で、洗面所の中水導出口18aの栓が手動で開かれると、弁29aが開かれて、図7のステップS2〜ステップS8またはステップS8aまでの動作が同様に行われ、浴槽1内の湯水の有無が監視されながら、中水導出口18aから水が導出される。また、その後、洗面所の中水導出口18aの栓が手動で閉じられると、弁29bが閉じられ、ステップS11、ステップS12、ステップS11aの各動作が前記と同様に行われる。
図8、図9には、本発明に係る風呂システムの第3実施例のシステム構成が示されており、図10には、その制御構成がブロック図により示されている。なお、これらの図において、前記第1、第2実施例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
第3実施例が前記第1実施例と異なる特徴的なことは、第1実施例に設けた水電磁弁15を省略し、管路2bに逆止弁11を設けたことである。
つまり、第3実施例では、第1実施例において中水導出時に行われる電磁弁15の開動作や中水導出停止時に行われる電磁弁15の閉動作を行うことなく、第1実施例とほぼ同様の動作を行うものであり、微細気泡含有中水導出制御手段21は、加圧容器5に設けられている圧力センサ17の検出圧力が予め定められたポンプオン設定圧力以下に下がったときにポンプ4の駆動を行って浴槽1の水を加圧容器5に導入する。そして、空気導入手段16を開状態として加圧容器5に導入される空気を水に加圧溶融して空気加圧溶融水を形成し、加圧容器5から導出される空気加圧溶融水を中水通路19に導入し、第1実施例と同様に、水通路19内で減圧して(加圧状態から常圧に戻して)微細気泡を噴出させ、該微細気泡の含有水を中水導出口18から導出する。
また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、スイッチ26やスイッチ28がオフされて、中水利用停止指令が加えられたときには、弁29a,29bを閉じ、その後、加圧容器5に設けられている圧力センサ17の検出圧力が予め定めたポンプオフ設定圧力以上になったときに、ポンプ4の駆動を停止する。なお、第3実施例でも、第1実施例と同様に、トイレに設けられているリモコン装置46においては、スイッチ26が自動的にオフする機能が設けられ、このオフ時に中水利用停止指令の指令発生が行われるようになっているが、スイッチ28も、オン操作後に予め定められている中水導出設定時間経過したときに自動的にオフされるように形成し、このオフ時に中水利用停止指令の指令発生が行われるようにしてもよい。また、微細気泡含有中水導出制御手段21は、中水導出口18からの中水導出停止時(電磁弁15の閉時)に、切り替え弁6の循環路2d側への切り替え動作を行うようにしてもよい。
第3実施例は、以上のように構成されており、図11に第3実施例の動作例がフローチャートにより示されている。第3実施例では、図11のステップS1〜ステップS10までの動作が、ステップS3での中水導出時に電磁弁15の開動作を行わずに中水を導出できることを除き、第1実施例とほぼ同様に行われる。そして、第3実施例では、図11のステップS10でスイッチ26やスイッチ28がオフされてから、図11のステップS11で、加圧容器5の圧力センサ17の検出圧力がポンプオフ設定圧力以上かどうかが判断され、圧力センサ17の検出圧力がポンプオフ設定圧力以上のときには、ステップS12に進み、ポンプ4の停止が行われる。また、圧力センサ17の検出圧力がポンプオン設定圧力以下になったときには、ポンプ4の再駆動を行い、加圧容器5および図9の太線に示す管路(管路2bの逆止弁11の配設位置から加圧容器5までの間と、管路2c、中水通路19、分岐通路19a,19bの弁29a,29bの上流側)内の圧力を高める動作が行われる。
第3実施例では、第1実施例で設けた電磁弁15を省略しているので、その分だけ部品点数を少なくできるし、電磁弁15の制御構成も不要となり、より簡単な構成で低コスト化を図ることができる。また、逆止弁11を設けて加圧容器5内の圧力を予め定めたポンプオン設定圧力程度の高い状態に常に保つことができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。例えば、風呂システムにおいて、図12(a)に示すように、浴槽1にジェット噴流を噴出させるジェットバスの噴出装置52を設けてもよい。また、図12(b)に示すように、加圧容器5のタンク5cに圧力センサ17を設ける代わりに水位検出電極54を設けてタンク5c内の水位を検出し、この水位検出電極54の検出水位に基づいてポンプ4の駆動開始や停止を行うようにしてもよい。つまり、例えば、水位検出電極54の検出水位が予め定められているポンプオン設定水位以下になったときにポンプ4を駆動開始し、水位検出電極54の検出水位が予め定められているポンプオフ設定水位を超えたときにポンプ4を駆動停止するようにしてもよい。
さらに、風呂システムには、熱源機を接続したり、その熱源機を介して暖房システムや太陽熱利用の集熱器を接続したりしてもよい。なお、熱源機は、ガスの燃焼により水を加熱して湯とする装置としてもよいし、ガス以外の燃料を燃焼させて水を加熱して湯とする装置としてもよいし、電気によって水を加熱して湯とする装置としてもよく、その詳細は適宜設定されるものである。
さらに、図13に示すように、熱源機に多機能ユニット33を組み込んだ風呂システムを形成することもできる。つまり、循環路2に、浴槽1の水を追い焚きする追い焚き交換器68を設けて追い焚き循環路を形成し(循環路2を追い焚き循環路とし)、この追い焚き循環路に多機能ユニット33を介設した構成としてもよい。なお、この例では、空気導入手段16が空気導入弁により形成されて循環路2の管路2aに設けられており、空気導入手段16には注湯通路74が接続されている。また、風呂温度センサ27は流水スイッチ53内に設けられているが、図の破線に示すように、追い焚き熱交換器68の出側に設けられていてもよい。
同図に示すシステム構成を簡単に説明すると、器具ケース61内に、3つの燃焼面を持つ給湯バーナ62と、追い焚きバーナ63と、給湯熱交換器67、追い焚き熱交換器68、燃焼ファン64を設けており、バーナ62,63への燃料供給用のガス管69にガス電磁弁70、ガス比例弁78が介設されている。給湯熱交換器67の入側には給水通路65が設けられ、給湯熱交換器67の出側には給湯通路66が接続されている。また、符号71,72はサーミスタ、符号73は流量検出手段、符号75は注湯電磁弁、符号76はドレン管、符号77はドレンの中和器を、それぞれ示している。なお、このような風呂システムにおいて、多機能ユニット33は器具ケース61内に設けてもよい。
また、図13に示したように、浴槽1と循環路2との接続部を1カ所として、接続具を介して循環路2の管路2aと管路2dを近接させて接続してもよく、この構成は、前記第1〜第3実施例のシステム構成に適用することもできる。
さらに、第2実施例のように、中水通路19に水貯留タンク45を介設する構成において、水貯留タンク45に、水貯留タンク45内が予め定めたオン駆動圧以下になるとオンして該オフ駆動圧よりも高い予め定めたオフ駆動圧以上になるとオフする圧力スイッチ43を設けて構成してもよい(図5の破線、参照)。この場合、微細気泡含有中水導出制御手段は圧力スイッチ43のオン信号が加えられたときに、ポンプ4の駆動を開始し、圧力スイッチ43のオフ信号が加えられたときに、ポンプ4の駆動を停止するようにし、その他の動作は、前記第2実施例とほぼ同様に行うようにする。
なお、この構成においても、空気導入弁開閉制御手段20は、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度以上の時には、ポンプ4の駆動直後に空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させるが、風呂温度検出手段27の検出温度が予め定めた設定温度未満の時には、空気導入弁開閉制御手段20は、ポンプの駆動開始から弁開設定待機時間が経過するまでは空気導入手段を閉状態とし、前記弁開設定待機時間が経過した以降に、空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させることが好ましい。また、水貯留タンク45の圧力スイッチ43が予め定められた設定判断時間以内に予め定めた設定回数以上のオンオフ動作を繰り返し行ったときには、その直後に空気導入手段16を開状態として空気を浴槽水に溶融させるとよい。
さらに、例えば図8(a)の破線に示すように、オゾンを収容するオゾン収容部55を空気導入手段16に接続し、空気導入手段16からオゾンを導入するオゾン導入手段を形成して、空気の代わりにオゾンを導入するようにしてもよい。
さらに、中水導出口18の構成や個数、配設場所等、スイッチ26,28の構成や個数、配設場所等は、特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであり、様々な風呂システムに本発明を適用できる。