JP6009115B1 - ペット用ベッド - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ペット用ベッドの使用時に、排泄物等の液体が前記ベッドの排泄面上に排泄されても、前記ベッドの排泄面における蒸れやこれに起因する床ずれ(褥瘡)を抑制できるペット用ベッドを提供するものである。【解決手段】本発明のペット用ベッドは、平面方向及び厚み方向を有し、上面及び下面を有するマットと、前記上面に、前記マットと前記厚み方向に重なるように配置される吸収性シートとを備えるペット用ベッドであって、前記マットは、熱可塑性樹脂繊維によって構成された繊維構造体であり、前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、吸収体と、液不透過性且つ透湿性の裏面シートとを含むことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、犬などのペットを飼育又は介護する際に用いられるペット用ベッドに関する。
寝たきり状態となった犬や猫などのペットは、ペット用ベッドのマット上で自ら寝返りをうつことが困難であり、ペットの体の同一の部分が該マットに対して体圧により圧迫され続けることが多く、該マットと接触する部分におけるペットの皮膚等が蒸れて物理的刺激を受けやすくなり、床ずれ(褥瘡)ができやすい。そこで、例えば、特許文献1には、通気性を確保するペット用マットが提案されている。
この特許文献1に開示されたペット用マットは、上面で開口し底面方向に所定の深さがある略凹状の空間が設けられた空間部を有し、緩衝作用のある素材で形成されたベース部と、少なくとも前記空間部の開口を覆うカバー部と、を有し、前記カバー部は、通気性のある通気性部材を含む。かかる構成によれば、空間部と空間部を覆う通気性部材がペット用マットの上面にあるので、該マットは、ペットが乗っても通気性を確保することができるとされている。
特開2014−168400号公報
ここで、寝たきり状態となったペットは、排泄もペット用ベッドのマットの上で行うようになるため、該マットとペットの体との間に、吸収性シートを配置することが多い。しかしながら、吸収性シートの裏面シートは、防水・非通気性を有するシートからなるのが通常であり、このような吸収性シートとペットの体との間に配置すると、該マットに通気性を確保しても、吸収性シートによりマット、ひいてはペット用ベッド全体の通気性が阻害されてしまう虞があった。また、寝たきり状態となったペットが、かかるペット用ベッド上の吸収性シートに横たわると、該吸収性シートと接触する部分におけるペットの皮膚等が蒸れて、物理的刺激を受けやすくなり、床ずれ(褥瘡)を生じてしまう虞もあった。
そこで、本発明は、ペット用ベッドの使用時に、排泄物等の液体が前記ベッドの排泄面上に排泄されても、前記ベッドの排泄面における蒸れやこれに起因する床ずれ(褥瘡)を抑制できるペット用ベッドを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明のペット用ベッドは、平面方向及び厚み方向を有し、上面及び下面を有するマットと、前記上面に、前記マットと前記厚み方向に重なるように配置される吸収性シートとを備えるペット用ベッドであって、
前記マットは、熱可塑性樹脂繊維によって構成された繊維構造体であり、
前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、吸収体と、液不透過性且つ透湿性の裏面シートとを含む。
本発明によれば、ペット用ベッドの使用時に、排泄物等の液体が前記ベッドの排泄面上に排泄されても、前記ベッドの排泄面における蒸れやこれに起因する床ずれ(褥瘡)を抑制できるペット用ベッドを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るペット用ベッドの斜視図である。 図2は、図1のII−II線に沿った端面図である。 図3は、本発明の第2実施形態に係るペット用ベッドの斜視図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿った端面図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係るペット用ベッドの分解斜視図である。 図6は、図4のVI部拡大図である。
[態様1]
平面方向及び厚み方向を有し、上面及び下面を有するマットと、前記上面に、前記マットと前記厚み方向に重なるように配置される吸収性シートとを備えるペット用ベッドであって、
前記マットは、熱可塑性樹脂繊維によって構成された繊維構造体であり、
前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、吸収体と、液不透過性且つ透湿性の裏面シートとを含む、ことを特徴とするペット用ベッド。
態様1によれば、ペット用ベッドにおける、透湿性を有する吸収性シートと、熱可塑性樹脂繊維によって構成された繊維構造体からなるマットとが、厚み方向に重なるように配置されているので、前記ベッドの使用時に、排泄物等の液体が前記ベッドの排泄面上に排泄されても、吸収性シートの裏面シートを通じて排出された湿気が、マットの厚み方向及び平面方向に拡散し、前記ベッドの厚み方向及び平面方向の通気性を確保できるので、前記ベッドの排泄面における蒸れやこれに起因する床ずれ(褥瘡)を抑制しやすい。
[態様2]
前記マットは、連続繊維である前記熱可塑性樹脂繊維が互いに接合している接合点を複数有し、且つ、前記上面において、前記連続繊維の端部を含まない、態様1に記載のペット用ベッド。
態様2によれば、マットは、連続繊維で構成されており、連続繊維が互いに接合している接合点を複数有するので、排泄面上にペットが載置されて、マットの厚み方向に圧縮されても、圧縮される力がマットの平面方向に分散され、マットの形状を維持させ通気の経路を確保しやすいと共に、マットの上面において、連続繊維の端部を含まないので、吸収性シートを介してペットの皮膚等が受ける刺激をより低減しやすく、床ずれ(褥瘡)を予防しやすい。
[態様3]
前記マットは、5mm以上の厚みと90%以上の空隙率とを有し、3.4kPaの圧力を受けたときの圧縮率が20%以上である、態様2に記載のペット用ベッド。
態様3によれば、前記マットが、所定の圧縮特性を有するので、排泄面上にペットが載置されても、マットの厚み方向における形状を保持しやすく、通気の経路を確保しやすい。
[態様4]
前記熱可塑性樹脂繊維は、0.01mm〜3mmの繊維径を有する、態様2又は3に記載のペット用ベッド。
態様4によれば、マットを構成する熱可塑性樹脂繊維の繊維径が所定の範囲内にあるので、マットの強度を維持しやすく、排泄面上にペットが載置されても、マットの形状を保持しやすく、通気の経路を確保しやすい。
[態様5]
前記マットは、前記厚み方向において、相対的に密度の低い低密度層と、相対的に密度の高い高密度層とを有する、態様1〜4のいずれか一項に記載のペット用ベッド。
態様5によれば、マットが密度の異なる2層の繊維構造体層の積層体からなると、ペットにフィットする軟らかいクッション性を持つ層と、硬いクッション性を持ち、マットの形状を維持して通気性を確保しやすい層とを組み合わせることができるので、マット全体として、柔軟性と通気性の両方の特性を併せもつことができる。
[態様6]
前記マットは、前記上面を含む上層と前記下面を含む下層とを有し、前記上層が前記低密度層であり、前記下層が高密度層である、態様5に記載のペット用ベッド。
態様6によれば、ペットが載置される排泄面に相対的に近い上層の密度を前記排泄面に相対的に遠い下層の密度よりも低くすることにより、上層の空隙率が下層の空隙率よりも高くなるので、上層に通気性及び柔軟性を持たせつつ、下層の強度を相対的に高めてマットの形状を維持させ、より安定的に通気の経路を確保し、前記マットを含むベッド全体としての使用感を向上させることができる。
[態様7]
前記下層に含まれる前記熱可塑性樹脂繊維が、中空繊維である、態様6に記載のペット用ベッド。
態様7によれば、マットの下層を構成する熱可塑性樹脂繊維が中空繊維であるので、中実繊維を用いる場合と比べて、少ない資材でもより効率よくマットの強度を維持でき、排泄面上にペットが載置されても、マットの形状を保持しやすく、通気の経路を確保しやすい。
[態様8]
前記マットは、前記厚み方向において、前記上層と前記下層との間に中間層をさらに有し、前記上層の密度が、前記中間層の密度よりも高い、態様6又は7に記載のペット用ベッド。
態様8によれば、上層は、中間層よりも相対的に密度が高いので、排泄面上にペットが載置されて、マットの厚み方向に圧縮されても、圧縮される力がマットの平面方向に分散され、マットの形状を維持させ通気の経路を確保しやすいと共に、中間層は、上層よりも相対的に密度が低く、空隙率が高いので、通気性及び柔軟性を維持しやすい。
[態様9]
前記ペット用ベッドは、前記マットが着脱自在に嵌め込まれる枠体をさらに備え
前記枠体は、前記マットの下面の下に底部を有し、
前記底部は、通気性を有する部材から構成され、且つ、前記枠体の厚みは、前記マットの厚みよりも厚い、態様1〜8のいずれか一項に記載のペット用ベッド。
態様9によれば、マットよりも厚みの厚い枠体が、マットを着脱自在に嵌め込むように存在するので、マットの上面に配置される吸収性シートの位置決めをしやすく、より安定的に吸収性シートの裏面シートを介して排出された湿気を前記マットに移行させると共に、底部が通気性を有するので、前記ベッドの厚み方向における湿気の移行を阻害しにくい。
[態様10]
前記ペット用ベッドは、前記吸収性シートの表面シートの上にさらに、クッション材を備え、
前記クッション材は、熱可塑性繊維によって構成された繊維構造体である、態様1〜9のいずれか一項に記載のペット用ベッド。
態様10によれば、吸収性シートの表面シートの上に配置されたクッション材により、ベッドの排泄面における柔軟性が増し、また、前記ベッドの排泄面と前記吸収性シートとの間に共に前記クッション材が介在することにより、排泄後においても吸収性シートの湿気をペットが感取しにくく、ベッドの使用感を向上させると共に、前記クッション材が熱可塑性繊維によって構成された繊維構造体であり、通気性を有するので、湿気をベッドの厚み方向及び平面方向に拡散させ、前記ベッド全体としての通気性を向上させることができる。
以下、本発明のペット用ベッドの好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、「水平面上に置いた対象物(例えば、ペット用ベッド等)を、垂直方向の上方側から対象物の厚み方向に見ること」を、単に「平面視」といい、さらに、当該平面視による図を「平面図」という。
本明細書において用いられる各種方向等については、特に断りのない限り、以下のとおりである。
本明細書において、「平面方向P」は、「平面視における対象物により構成される面が延在する方向」を指し、「厚み方向T」は、「水平面上に置いた対象物に対して垂直方向」を指し、この平面方向Pと厚み方向Tとは互いに直交する関係にある。
また、本明細書では、特に断りのない限り、ペット用ベッドの厚み方向において、「ペット用ベッドの使用時に、ペット用ベッドの載置面に対して相対的に遠位側」を「上面側」といい、「ペット用ベッドの使用時に、ペット用ベッドの載置面に対して相対的に近位側」を「下面側」という。
[第1実施形態]
図1は、図1は、本発明の第1実施形態に係るペット用ベッドの斜視図である。また、図2は、図1のII−II線に沿った端面図である。
図1及び図2に示すように、ペット用ベッド1は、平面方向P及び厚み方向Tを有し、上面7と下面9とを有するマット3と、上面7に、マット3の厚み方向Tに重なるように配置される吸収性シート5とを備える。
なお、本実施形態において、「長手方向L」は、「平面視における縦長の対象物の長さの長い方向」を指し、「幅方向W」は、「平面視における縦長の対象物の長さの短い方向(短手方向)」を指すものとする。
[マット]
本実施形態において、マット3は、熱可塑性樹脂繊維によって構成された、クッション性を有する繊維構造体であり、平面視にて、長手方向L及び幅方向Wを有する略直方体状の外形形状を有している。なお、本発明において、マットの平面視における外形形状は、このような実施形態の形状に限定されず、対象とするペットのサイズや所望の意匠性等に応じて任意の形状(例えば、円形、楕円形、正方形、三角形、星形等)を採用することができる。また、マットのサイズは、当該マットを使用するペットのサイズや種類等に応じて適宜設定することができ、例えば、ペットが小型犬ないし中型犬の場合、長手方向Lの長さは、400mm〜1400mm程度であり、幅方向Wの長さは、250mm〜1200mm程度である。さらに、マットは、クッション性を確保する観点から、好ましくは5mm〜60mm、より好ましくは20mm〜50mm、より好ましくは35mm〜45mmの厚み(すなわち、厚み方向Tの長さ)を有する。
ここで、本発明のマットが適用されるペット用ベッドの対象ペットは、ペットとして飼育され得る動物であれば特に制限されず、犬や猫、ウサギ等の哺乳類のほか、ヘビ等の爬虫類、両生類などの様々な動物に用いることができるが、中でも、寝たきりとなって自ら寝返りをうつことが困難な、介護を必要とする動物に、特に好適に用いることができる。
本発明において、マットは、好ましくは、前記のように少なくとも5mm以上の厚みを有し、さらに90%以上の空隙率を有し、3.4kPaの圧力を受けたときの圧縮率が20%以上となる圧縮特性を有する。マット3が、小型犬等のペットがマット3上に横たわったときの体圧である3.4kPa程度の圧力を受けたときに所定の圧縮特性を有すると、排泄面上にペットが載置されても、マット3の厚み方向Tにおける形状を保持しやすく、通気の経路を確保しやすい。
なお、本明細書において、上記マットの厚みの測定は、測定対象物(マット、後述の枠体、クッション材等)を水平面上に載置し、任意の4箇所における高さ(水平面から測定対象物の上面までの距離)を測り、その平均値を採用する。
また、マットの空隙率は、測定対象のマットから、厚みをそのままにして15cm×15cmの大きさのサンプルを切り出し、サンプルを適当な液体中に浸漬することで繊維構造体の繊維が占める体積(繊維体積)を測定して、その繊維体積を、繊維構造体の見掛けの体積で割って求めることができる。ここで繊維構造体の見掛けの体積とは、繊維構造体の外形寸法(上記サンプルでは15cm×15cm×厚み)から計算して得られるものである。
また、マットにおける、3.4kPa(35gf/cm)の圧力による加圧時の厚みの測定は、次のようにして行うことができる。まず、測定対象の繊維構造体に対して、所定の面積を有する加圧板(例えば、100πcmの面積を有する円形の加圧板)を3.4kPaの圧力で押し当てる。そして、その加圧板を押し当てた状態の繊維構造体の厚み(mm)を測定することにより、上記特定圧力による加圧時の厚みを得ることができる。
さらに、3.4kPaの圧力を受けたときのマットの圧縮率は、3.4kPaの圧力による圧縮時の厚みを、前記圧力を受ける前のマットの厚みにより除した値を百分率で表すことにより得ることができる。例えば、3.4kPaの圧力による圧縮時の厚みが8.0mm、前記圧力を受ける前のマットの厚みが40mmである場合、3.4kPaの圧力を受けたときのマットの圧縮率は、20%である。
本発明において、マットの厚み方向における形状を保持しやすく、通気の経路を確保しやすくする観点から、マットの圧縮率は、好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上、さらにより好ましくは60%以上である。
本発明のマットを構成する繊維構造体は、JIS L 1096:8.27.1 A法(フラジール形法、2010年版)に基づいて測定したときの厚み方向及び平面方向の通気度が、好ましくは100cm/cm/sec以上、より好ましくは200cm/cm/sec以上、さらにより好ましくは250cm/cm/sec以上である。マットの通気度を上記の範囲に調製することにより、ペットから排泄された排泄物等の液体から派生する湿気が、マットの厚み方向及び平面方向に拡散し、ペット用ベッドの厚み方向及び平面方向の通気性を確保できるので、前記ベッドの使用時に、排泄物等の液体が前記ベッドの排泄面上に排泄されても、前記ベッドの排泄面における蒸れやこれに起因する床ずれ(褥瘡)を抑制しやすい。
本実施形態において、マット3は、上面7を含む上層11と、下面9を含む下層13とを有し、両層が厚み方向Tに重なっている。
本発明において、マットの上層及び下層を構成する材料は、それぞれ第1及び第2の熱可塑性樹脂繊維からなる網状の繊維構造体であり、所定の厚みと空隙率を有することにより、上層及び下層は、高反発性の優れたクッション性能を有するとともに、通気性や透水性、耐久性等においても優れた性能を有する。なお、かかる網状の繊維構造体は、連続繊維である熱可塑性樹脂の繊維状物が多数のループを形成しつつも、無秩序に絡み合っていて、互いに熱融着によって複数の接合点を有するように接合している構造体である。また、好ましくは、マットの少なくとも上面においては、前記連続繊維の端部が含まれない。なお、本発明において、上記マットを構成する繊維構造体は、繊維構造体の厚み方向に延在する側面には、連続繊維の端部が存在していてもよいため、繊維構造体の上面とも側面とも解することができる各面の境界部分には、前記連続繊維の端部が含まれていてもよい。したがって、マットの少なくとも上面においては、前記連続繊維の端部が含まれないとは、当該連続繊維の端部が当該マットを構成する繊維構造体の上面において実質的に含まれていないことを意味するものであり、上述の境界部分(すなわち、マットを構成する繊維構造体の上面と側面の境界部分)には、上記連続繊維の端部が含まれていてもよい。かかる構成により、マットが、連続繊維で構成されており、連続繊維が互いに接合している接合点を複数有するので、排泄面上にペットが載置されて、マットの厚み方向に圧縮されても、圧縮される力がマットの平面方向に分散され、マットの形状を維持させ通気の経路を確保しやすいと共に、マットの上面において、連続繊維の端部を含まないので、吸収性シートを介してペットの皮膚等が受ける刺激をより低減しやすく、床ずれ(褥瘡)を予防しやすい。
また、この網状の繊維構造体を形成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などを用いることができる。
本発明において、上層を構成する第1の熱可塑性樹脂繊維は、好ましくは0.01mm〜3mm、より好ましくは0.1mm〜1mmの繊維径を有する中実の繊維である。また、下層を構成する第2の熱可塑性樹脂繊維は、好ましくは0.01mm〜3mm、より好ましくは0.5mm〜3mmの繊維径を有する中空の繊維である。
上層11及び下層13を構成する熱可塑性樹脂繊維15、17が、0.01mm〜3mmの範囲にあることにより、マットの強度を維持しやすく、排泄面上にペットが載置されても、マットの形状を保持しやすく、通気の経路を確保しやすい。さらに、本実施形態において、マット3の一部(つまり下層13)を構成する熱可塑性樹脂繊維が中空繊維であることにより、中実繊維を用いる場合と比べて、少ない資材でもより効率よくマットの強度を維持でき、排泄面上にペットが載置されても、マットの形状を保持しやすく、通気の経路を確保しやすい。
ここで、繊維構造体を構成する繊維の繊維径の測定は、次のようにして行うことができる。まず、測定対象の繊維構造体の任意の10箇所から、所定長さ(例えば、5mm)の繊維を切り出し、該切り出した繊維の端部を、繊維の延びる方向に対して直角に切断する。その切断面を所定の拡大倍率で撮影し、得られた断面写真から繊維の繊維径(mm)を測定する。なお、繊維径は、切り出した10本の繊維の繊維径の平均値を採用する。
本発明において、上層の密度(見掛け密度)は、好ましくは0.01〜0.2g/cm、より好ましくは0.01〜0.1g/cmであり、下層の密度(見掛け密度)は、好ましくは0.01〜0.2g/cm、より好ましくは0.02〜0.15g/cmである。
なお、本明細書において、特に断りのない限り、対象物(例えば、上層、下層)の密度(見掛け密度)の測定は、次のようにして行うことができる。まず、測定対象から、厚みをそのままにして15cm×15cmの大きさのサンプルを切り出し、該サンプルの質量(g)を測定する。次に、切り出したサンプルの厚み(cm)を、測定し、該サンプルの体積(cm)を算出する。最後にサンプルの質量を体積で除することにより、密度(見掛け密度)の値(g/cm)を得ることができる。
本発明において、上層の密度は、下層の密度よりも低く、その密度差は、好ましくは0.01〜0.1g/cm、より好ましくは0.03〜0.08g/cmである。ペットが載置される排泄面に相対的に近い上層の密度を前記排泄面に相対的に遠い下層の密度よりも低くし、空隙率を高くすることにより、上層側に通気性及び柔軟性を持たせつつ、下層の強度を相対的に高めてマットの形状を維持させ、より安定的に通気の経路を確保し、マットを含むペット用ベッド全体としての使用感を向上させることができる。
本発明の別の実施形態において、上層及び下層との間には、第1及び第2の熱可塑性樹脂繊維が混在する、又は第1及び第2の熱可塑性樹脂繊維のみが存在する、中間層が存在していてもよい。その場合、中間層は、第1及び第2の熱可塑性樹脂繊維が熱融着により接合されて形成されており、中間層における密度(見掛け密度)は、0.01g/cm〜0.1g/cm、より好ましくは0.01g/cm〜0.05g/cmである。
また、上層の密度は、中間層の密度よりも高い。かかる構成により上層が、中間層よりも相対的に密度が高いので、排泄面上にペットが載置されて、マットの厚み方向Tに圧縮されても、圧縮される力がマットの平面方向に分散され、マットの形状を維持させ通気の経路を確保しやすいと共に、中間層は、上層よりも相対的に密度が低く、空隙率が高いので、通気性及び柔軟性を維持しやすい。
なお、第1及び第2の熱可塑性樹脂繊維は熱融着により接合されて形成されているが、本発明のさらに別の実施形態においては、この態様に限定されず、例えば、第1及び第2の熱可塑性樹脂繊維の一部がホットメルト接着剤等の接着手段により接合されていてもよい。
上述のマットを構成する繊維構造体の製造方法は、特に制限されず、繊維構造体は、公知の任意の製造方法によって製造することができる。繊維構造体は、例えば、複数のオリフィスを有する多孔吐出ノズルから、溶融状態の熱可塑性樹脂を線条に吐出し、線条の吐出物同士を溶融状態のまま互いに接触させることにより、繊維状物が多数のループを形成しつつも無秩序に絡み合って互いに融着してなる網状の繊維構造物を得た後、一対の無端ネットコンベアで前記網状の繊維構造物の両面を挟持しながら冷却することにより製造することができる。
繊維構造体の厚みや密度、圧縮特性、構成繊維の繊維径等の諸物性は、上述の多孔吐出ノズルの吐出口径や吐出量(圧)、一対の無端ネットコンベアのコンベア間距離、搬送速度、冷却温度等の各種製造条件を適宜設定することにより、容易に調整することができる。
なお、後述のクッション材に用いられる繊維構造体も、同様に製造することができる。
[吸収性シート]
本実施形態において、吸収性シート5は、所定のシート厚みを有する平板状のシートである。図2に示すように、吸収性シート5は、表面シート21、裏面シート23及び吸収体25を主体として構成されている。吸収体25は、表面シート21と裏面シート23との間に保持されている。この吸収性シート5は、略矩形形状のシートとして構成されるのが好ましいが、前述のマット3同様、対象とするペットのサイズや所望の意匠性等に応じて任意の形状(例えば、円形、楕円形、正方形、三角形、星形等)を採用することができる。
本実施形態において、表面シート21及び裏面シート23は、概ね同寸法の略矩形のシートであり、吸収性シート5の外形とほぼ相似形をなすように構成されている。図2に示すように、表面シート21は、ペットが排泄した排泄物を受容する排泄面となるように、排泄物等の液体を透過させる液透過性のシートとして構成されている。また、裏面シート23は、吸収性シート5の厚み方向Tにおいて、表面シート21に対向して配置されている。この裏面シート23は、排泄物等の液体の透過を阻止ないし抑制するための液不透過性を有するが、排泄物等の液体から派生する湿気を厚み方向下方に移行させる透湿性ないし通気性を有するように構成されている。
本発明において、表面シートは、熱可塑性の不織布によって構成されるのが好ましい。
本実施形態において、裏面シート23は、ペットから排泄された排泄物等の液体が吸収性シート5から漏れ出ることを防ぐためのもので、液不透過性にして透湿性のシートからなる。かかる不透液性シートは、好ましくは1,500〜4,500g/m2/24h、さらに好ましくは2,000〜4,000g/m2/24h、そしてさらにいっそう好ましくは2,500〜3,800g/m2/24hの透湿度を有する。そうすることにより、吸収性シートの内部の湿気を、液不透過性シートを介して排出させ、ベッドの厚み方向及び平面方向の通気性を確保するのに資する。
上記透湿度は、JIS Z 0208:1976の「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に従って測定した値を採用するが、下記の点でJIS Z 0208:1976と異なる。
(i)透湿カップに、塩化カルシウムの代わりに20gの水を充填する点
(ii)温度40℃及び相対湿度60%の恒温恒湿室において、透湿度を測定する点
(iii)24時間静置した後、カップの質量増加ではなく、20gの水の質量減少(排出量)を測定する点
前記液不透過性シートとしては、フィルム、例えば、ポリオレフィン系フィルム、不織布、例えば、スパンボンド又はスパンレース等の不織布が挙げられる。液不透過性シートがフィルムである場合には、透湿性を有すること、例えば、透湿性フィルムであることが好ましい。また、前記液不透過性シートは、通液性を有しないことが好ましい。また、前記液不透過性シートがフィルムである場合には、その一例には、硫酸バリウムや炭酸カルシウム等の微細粒子を含有する厚さが0.01〜0.03mmのポリエチレンフィルム等がある。
なお、吸収性シートを構成するシートの厚みの測定は、次のようにして行うことができる。まず、測定対象のシートから、所定サイズ(例えば、100mm×100mm)のサンプルシートを切り出す。そして、切り出したサンプルシートを、カトーテック(株)の自動化圧縮試験機「KES FB−3A」にセットして、当該試験機の測定端子によるサンプルシートへの圧力が49Paのときの厚み(mm)を測定し、この測定された厚み(mm)をサンプルシートの厚みとする。
本実施形態において、吸収体25は、ペットから排泄された排泄物等の液体を吸収して保持する。吸収体の構成は特に限定されず、公知のものを用いることができる。本実施形態における吸収体25は、表面シート21側に配置され、着色されている着色ティッシュ、裏面シート23側に配置されている下層ティッシュ、前記着色ティッシュと前記下層ティッシュの間に配置され、第1の高吸水性ポリマー(SAP)が均一に混合されている粉砕パルプ層で構成されており、粉砕パルプ層上には、第2の高吸水性ポリマー(SAP)が散布されている(図示せず)。
以上のような構成を有する、本実施形態におけるペット用ベッド1は、透湿性を有する吸収性シートと、熱可塑性樹脂繊維によって構成された繊維構造体からなるマットとが、厚み方向に重なるように配置されているので、前記ベッドの使用時に、排泄物等の液体が前記ベッドの排泄面上に排泄されても、吸収性シートの裏面シートを通じて排出された湿気が、マットの厚み方向及び平面方向に拡散し、前記ベッドの厚み方向及び平面方向の通気性を確保できるので、前記ベッドの排泄面における蒸れやこれに起因する床ずれ(褥瘡)を抑制しやすい。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態に係るペット用ベッド41の斜視図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った端面図である。図5は、本発明の第2実施形態に係るペット用ベッドの分解斜視図である。なお、本発明の第2の実施形態に係るペット用ベッド41において、前記第1の実施形態と同様の構成を有するものについては、同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態において、図3〜図5に示すように、ペット用ベッド41は、ベッド本体43と、吸収性シート5と、クッション材45とを備えて構成される。
[ベッド本体]
本実施形態において、ベッド本体43は、クッション性を有する略直方体状のマット3と、前記マットが着脱自在に嵌め込まれる枠体47とを備えて構成される。
枠体47は、平面視にて、長手方向L、幅方向W及び厚み方向Tを有する略直方体の各辺に沿った枠状の形状を有すると共に、マット3の下面の下に底部49をさらに有する。枠体47は、略直方体の各辺に沿った枠状の構造の4辺のうちの1辺が相対的に他辺よりも厚みの厚い枠体高部47Hとして形成され、平面視における枠体47の内方にマット3を嵌め込んでベッド本体43を形成したときに、ペットの背もたれ等として機能し得る。一方、枠体47の4辺のうちの3辺は、上述の枠体高部47Hよりも相対的に厚みの薄い枠体低部47Lとして形成され、枠体47にマット3を嵌め込んでベッド本体43を形成したときに、ペットが頭部を置くことができる枕として機能し得る。
なお、本発明のペット用ベッドは、このような構造のものに限定されず、例えば、枠体は、4辺のうちの2辺の厚みが厚くなるように形成されていてもよいし、4辺すべてが同じ厚みを有していてもよい。また、枠体の平面視形状が円形等の場合は、当該円形の周縁部分の一部の厚みが厚くなるように形成されていてもよい。
なお、上記枠体47の厚みは、枠体が上述の実施形態のように一定の厚みを有していない場合、厚みが最も小さい部分の厚み(上述の実施形態の場合は、枠体低部47Lの厚み)を指す。また、枠体の厚みの測定は、上述のマットの厚みの測定方法と同様である。
本実施形態において、枠体低部47Lの厚みは、マット3の厚みよりも厚く、枠体底部とマットとの厚み差は、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上である。
枠体47を構成する部材や材料は、特に制限されず、例えば、ウレタンフォームや発泡ビーズ等のクッション材を布帛で被覆したものなど、当分野において公知のものを採用することができる。さらに、枠体47は、上述の枠状の構造を有する一体物によって構成されていても、複数の構造物(例えば、4個の略直線状の構造物)を組み合わせて構成されていてもよい。ただし、枠体の通気性を確保するため、JIS L 1096:8.27.1 A法(フラジール形法、2010年版)に基づいて測定したときの厚み方向及び平面方向の通気度が、好ましくは50cm/cm/sec以上、より好ましくは80cm/cm/sec以上、さらにより好ましくは100cm/cm/sec以上である。
本実施形態において、底部49は、平面視において枠体47の内方側であって、枠体47の下面側から連続するメッシュ状の布帛(例えば、合成繊維によって構成された織布や編布等)によって形成されている。底部49は、前記枠体47内に嵌め込まれるマット3に湿気等が籠らないように、通気性が確保されており、JIS L 1096:8.27.1 A法(フラジール形法、2010年版)に基づいて測定したときの通気度が、好ましくは100cm/cm/sec以上、より好ましくは200cm/cm/sec以上、さらにより好ましくは250cm/cm/sec以上である。
本実施形態において、マット3は、図5に示すように、長手方向L、幅方向W及び厚み方向Tを有する略直方体状のクッション材45によって構成されていて、ベッド本体の寝床を形成する凹部43Rの底面に対応する位置に配置され、凹部43R内に横たわるペットの体圧を平面方向に分散させながら該ペットの体を支持することができるようになっている。マット3の各種方向長さ(すなわち、直方体のサイズ)は、上述の凹部43R内に横たわるペットの体を支持することができるサイズであれば特に制限されず、任意のサイズを採用することができる。
本実施形態において、マット3は、マットカバー51により全面を被覆されている。マットカバーを構成する材料としては、特に制限されず、例えば、織布、編布、不織布等の様々なシート状部材を採用することができるが、柔軟性や通気性、手入れのし易さ(洗濯容易性)、強度等の観点から、織布や編布等の繊維シートを用いることが好ましい。また、シート状部材がこのような繊維シートからなる場合、その構成繊維は特に制限されず、例えば、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等)、天然繊維(例えば、綿、絹等)、再生繊維(例えば、レーヨン、キュプラ等)、半合成繊維(アセテート繊維等)等の任意の繊維を用いることができる。ただし、マット3の通気性を阻害しにくくするため、JIS L 1096:8.27.1 A法(フラジール形法、2010年版)に基づいて測定したときの通気度が、好ましくは50cm/cm/sec以上、より好ましくは80cm/cm/sec以上、さらにより好ましくは100cm/cm/sec以上である。
[吸収性シート]
図3〜5に示すように、ベッド本体43の上面側には、吸収性シート5がベッド本体43と厚み方向Tに重なるように配置されている。
上述の構成によりマットよりも厚みの厚い枠体が、マットを囲むように存在するので、マットの上面側に配置される吸収性シートの位置決めをしやすく、より安定的に吸収性シートの裏面シートを介して排出された湿気を前記マットに移行させると共に、底部が通気性を有するので、前記ベッドの厚み方向における湿気の移行を阻害しにくい。
[クッション材]
図3〜5に示すように、吸収性シート5の上面側には、クッション材45が吸収性シート5と厚み方向Tに重なるように配置されている。
本実施形態において、クッション材45は、図3〜5に示すように、長手方向L、幅方向W及び厚さ方向Tを有する略直方体状のクッション材によって構成されていて、ベッド本体の寝床を形成する凹部43Rの底面に対応する位置に配置され、上述の凹部43R内に横たわるペットの体圧を分散させながら該ペットの体を支持することができるようになっている。クッション材の各種方向長さ(すなわち、直方体のサイズ)は、上述の凹部43R内に横たわるペットの体を支持することができるサイズであれば特に制限されず、任意のサイズを採用することができる。
また、クッション材45を構成する材料は、クッション材として機能し得るものであれば特に制限されず、例えば、ウレタンフォーム、熱可塑性樹脂からなる網状の繊維構造体などを用いることができる。中でも、高反発性の優れたクッション性能を有するとともに、通気性や透水性、耐久性等においても優れた性能を有するという点から、クッション材は、熱可塑性樹脂からなる網状の繊維構造体を用いることが好ましい。なお、かかる網状の繊維構造体は、熱可塑性樹脂の繊維状物が多数のループを形成しつつも、無秩序に絡み合っていて、互いに熱融着によって接合している構造体である。この網状の繊維構造体を形成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などを用いることができる。
本実施形態において、クッション材45を構成する繊維構造体は、少なくとも5mm以上の厚みを有し、さらに90%以上の空隙率を有し、3.4kPaの圧力を受けたときの圧縮率が20%以上となる圧縮特性及び構造を有する繊維構造体である。
ただし、ペット用ベッド41の厚み方向T及び平面方向Pにおける通気性を確保する観点から、クッション材の、JIS L 1096:8.27.1 A法(フラジール形法、2010年版)に基づいて測定したときの厚み方向及び平面方向の通気度は、好ましくは100cm/cm/sec以上、より好ましくは200cm/cm/sec以上、さらにより好ましくは250cm/cm/sec以上である。
吸収性シートの表面シートの上に配置されたクッション材により、ベッドの排泄面における柔軟性が増し、また、前記ベッドの排泄面と前記吸収性シートとの間に共に前記クッション材が介在することにより、排泄後においても吸収性シートの湿気をペットが感取しにくく、ベッドの使用感を向上させると共に、前記クッション材が熱可塑性繊維によって構成された繊維構造体であり、通気性を有するので、湿気を吸収性シートに速やかに移行させ、前記ベッドの厚み方向及び平面方向における通気性を阻害しにくい。
また、本発明においては、上述のクッション材を構成する繊維構造体は、厚み方向において、当該繊維構造体の上面を形成し且つ相対的に密度(見掛け密度)の高い高密度層と、前記高密度層の下方側に位置し且つ相対的に密度の低い低密度層とを有する、2層構造の繊維構造体も、好適に用いることができる。
クッション材を構成する繊維構造体が厚み方向において相対的に密度の高い高密度層と、相対的に密度の低い低密度層とを有していると、当該クッション材において、ペットにフィットする軟らかいクッション性を持つ層と、硬いクッション性を持ち、クッション材の形状を維持して通気性を確保しやすい層とを組み合わせることができるので、クッション材全体として、柔軟性と通気性の両方の特性を併せもつことができる。
図6は、図4のVI部拡大図である。図6に示されるように、クッション材45は、厚み方向に延在する側面において前記繊維構造体を構成する繊維53の端部55を有し、この端部55は、吸収性シート5に係合している。かかる構成により吸収性シート5の周縁部がクッション材45の側面に存在する繊維53の端部55によって保持されて、吸収性シート5の周縁部が立ち上がった状態を維持することができ、クッション材45と吸収性シート5とがずれにくくなると共に、前記クッション材45が通気性を有するので、湿気をベッドの厚み方向及び平面方向に拡散させ、前記ベッド全体としての通気性を向上させることができるので、排泄後においても吸収性シートの湿気をペットが感取しにくく、ベッドの使用感を向上させることができる。
なお、本実施形態において、ペット用ベッド41は、ベッド本体43と、吸収性シート5と、クッション材45とを備えて構成されるが、本発明の別の実施形態においては、クッション材を省略して構成してもよい。また、本発明に係るペット用ベッドの各構成要素は、その作用効果を発揮できる限り、適宜変更可能である。
1、41 ペット用ベッド
3 マット
5 吸収性シート
11 上層
13 下層
15 第1の熱可塑性樹脂繊維
17 第2の熱可塑性樹脂繊維
19 中間層
21 表面シート
23 裏面シート
25 吸収体
43 ベッド本体
45 クッション材
47 枠体
49 底部
51 マットカバー
53 繊維
55 端部

Claims (10)

  1. 平面方向及び厚み方向を有し、上面及び下面を有するマットと、前記上面に、前記マットと前記厚み方向に重なるように配置される吸収性シートとを備えるペット用ベッドであって、
    前記マットは、熱可塑性樹脂繊維によって構成された繊維構造体であり、
    前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、吸収体と、液不透過性且つ透湿性の裏面シートとを含む、ことを特徴とするペット用ベッド。
  2. 前記マットは、連続繊維である前記熱可塑性樹脂繊維が互いに接合している接合点を複数有し、且つ、前記上面において、前記連続繊維の端部を含まない、請求項1に記載のペット用ベッド。
  3. 前記マットは、5mm以上の厚みと90%以上の空隙率とを有し、3.4kPaの圧力を受けたときの圧縮率が20%以上である、請求項1又は2に記載のペット用ベッド。
  4. 前記熱可塑性樹脂繊維は、0.01mm〜3mmの繊維径を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のペット用ベッド。
  5. 前記マットは、前記厚み方向において、相対的に密度の低い低密度層と、相対的に密度の高い高密度層とを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペット用ベッド。
  6. 前記マットは、前記上面を含む上層と前記下面を含む下層とを有し、前記上層が前記低密度層であり、前記下層が高密度層である、請求項5に記載のペット用ベッド。
  7. 前記下層に含まれる前記熱可塑性樹脂繊維が、中空繊維である、請求項6に記載のペット用ベッド。
  8. 前記マットは、前記厚み方向において、前記上層と前記下層との間に中間層をさらに有し、前記上層の密度が、前記中間層の密度よりも高い、請求項6又は7に記載のペット用ベッド。
  9. 前記ペット用ベッドは、前記マットが着脱自在に嵌め込まれる枠体をさらに備え、
    前記枠体は、前記マットの下面の下に底部を有し、
    前記底部は、通気性を有する部材から構成され、且つ、前記枠体の厚みは、前記マットの厚みよりも厚い、請求項1〜8のいずれか一項に記載のペット用ベッド。
  10. 前記ペット用ベッドは、前記吸収性シートの表面シートの上にさらに、クッション材を備え、
    前記クッション材は、熱可塑性繊維によって構成された繊維構造体である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のペット用ベッド。
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