JP6007897B2 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に関する。
従来から、半導体発光素子、特に発光ダイオード(LED)において、電極として銀等を含む反射膜を設けることにより、発光層から出射された光の電極による吸収を防止して、光出力を向上させている。そして、この反射膜のマイグレーション又は変色等による光反射作用の低減を防止するために、スパッタ法又は蒸着法等により、絶縁材料及び金属材料からなる保護膜が形成されている(特開2003−168823号公報等)。
従来の半導体発光素子では、金属材料からなる保護膜によってマイグレーション及び変色等を低減させることができるが、やはり、マイグレーション及び変色等を阻止することができない。よって、出力の低下が免れないという問題があった。つまり、スパッタ法又は蒸着法等では、ウェハに対して等方的に保護膜の材料が供給されて成膜されるため、例えば、反射膜を含む電極の角部及び側面では、半導体層等の構造自体が障害物となり、均一な保護膜を形成することができない。そのため、反射膜のマイグレーション及び変色を防止するために、保護膜の厚みを厚くする必要がある。そして、その厚膜の保護膜が、発光素子から発光した光を吸収する壁となり、光出力の低下を招くという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、反射膜の変色等を抑制し、高い光出力を維持することができる半導体発光装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本願は、以下の発明を含む。
〔1〕第1導電型半導体層と、発光層と、第2導電型半導体層とがこの順に積層された半導体層を形成し、
前記第2導電型半導体層の上面に接触する銀含有層を含む電極を形成し、
前記第2導電型半導体層の上面から少なくとも銀含有層の側面にわたって被覆する絶縁膜を、原子層堆積法により形成することを含む半導体発光素子の製造方法。
〔2〕前記絶縁膜を、酸化アルミニウム又は二酸化珪素とする〔1〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔3〕前記絶縁膜を、厚み変化が±20%以内の略均一の厚みを有する〔1〕又は〔2〕に記載の半導体発光素子の製造方法。
〔4〕第1導電型半導体層と、発光層と、第2導電型半導体層とがこの順に積層された半導体層と、
前記第2導電型半導体層の上面に接触する銀含有層を含む電極と、
前記第2導電型半導体層の上面から少なくとも銀含有層の側面にわたって被覆する絶縁膜とを備え、
該絶縁膜は、前記第2導電型半導体層の上面から銀含有層の側面にわたって、略均一の厚みを有することを特徴とする半導体発光素子。
〔5〕前記絶縁膜は、原子層堆積法により積層された膜である〔4〕に記載の半導体発光素子。
〔6〕前記絶縁膜は、酸化アルミニウム又は二酸化珪素である〔4〕又は〔5〕に記載の半導体発光素子。
〔7〕前記絶縁膜は、厚み変化が±20%以内の略均一の厚みを有する〔4〕〜〔6〕のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
本発明によれば、反射膜の変色等を抑制し、高い光出力を維持することができる半導体発光装置及びその製造方法を提供することができる。
Aは本発明の半導体発光素子の構造を説明するための平面図、Bは図1AのA−A'線の概略断面図である。 絶縁膜の厚みを説明するための半導体発光素子の要部の概略拡大図である。 本発明の実施形態に対する比較例の半導体発光素子構造の要部の概略拡大図である。 本発明の半導体発光装置の製造方法を示す概略断面工程図である。 本発明の半導体発光装置の製造方法を示す概略断面工程図である。
以下、本件発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための半導体発光素子を例示するものであって、本発明は半導体発光素子を以下のものに特定しない。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一又は同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
図1A及び1Bに示すように、本発明の半導体発光素子10は、基板11上に、任意にバッファ層等の1層又は複数層(図示せず)を介して、第1導電型(以下「n型」と記載することがある)半導体層12、発光層13及び第2導電型(以下「p型」と記載することがある)半導体層14をこの順に積層した半導体層15が形成されている。半導体層15は、第2導電型半導体層14側から厚み方向に部分的に除去され、そこから第1導電型半導体層12を露出させて、露出部16が形成されている。この露出部16は、任意の位置に任意の数/大きさで形成することができるが、ここでは、発光素子10の対向する縁部を連結するように、3つの露出部16が形成されている。
図1Aにおいては、絶縁膜及び保護膜を省略し、主として半導体層及び電極の平面配置を表している。
(電極20)
半導体発光素子10の第2導電型半導体層14の上面には、銀含有層を含む電極20が形成されている。この電極20は、第2導電型半導体層14上に直接接触しており、オーミック接続されていることが好ましい。ここでオーミック接続とは、当該分野で通常用いられている意味であり、例えば、その電流−電圧特性が直線又は略直線となる接続を指す。また、デバイス動作時の接合部での電圧降下及び電力損失が無視できるほど小さいことを意味する。
この電極20は、発光層13からの光を効率よく反射させることを意図するものであるため、第2導電型半導体層14上の略全面に、広い面積で形成されることが好ましい。ここで略全面とは、上面に露出する第2導電型半導体層14の外縁及び露出部の外縁以外の領域を指し、例えば、発光素子の平面積の90%以上、95%以上であることが好ましい。これにより、電極20の第2導電型半導体層14への接触面積を最大限として、接触抵抗を低下させて駆動電圧を低減させることができる。また、発光層13からの光を、第2導電型半導体層14の略全面積で反射させることが可能となり、光の取り出し効率を向上させることができる。
電極20は、少なくとも銀含有層を有している。この銀含有層は、銀又は銀合金からなる層を意味する。銀合金としては、Pt、Co、Au、Pd、Ti、Mn、V、Cr、Zr、Rh、Cu、Al、Mg、Bi、Sn、Ir、Ga、Nd及びReからなる群から選択される1種又は2種以上の電極材料と銀との合金が挙げられる。なお、Niは銀とは合金化されにくいが、銀膜中にNi元素を含むものであってもよい。銀含有層は、半導体層15から離れるに従って、その組成が変化していてもよい。例えば、半導体層15に接触して銀膜、半導体層15から離れるに従って、徐々に銀の割合が減少する銀合金等であってもよい。
電極20は、銀含有層のみから構成されていてもよいが、半導体層15と接触する銀含有層の上に、銀及び銀合金を含まない電極材料による層が形成されていることが好ましい。例えば、上述した電極材料及びNiを含む群から選択される1種又は2種以上の金属又は合金の単層膜又は2層以上の積層膜等であることが好ましい。
特に、銀含有層に接触して、銀と実質的に反応しない金属膜が配置されていることが好ましい。
例えば、電極20の好ましい例としては、銀と実質的に反応しない金属(上)/銀又は銀合金(下)の2層構造、貴金属(上)/銀又は銀合金(下)の2層構造、貴金属(上)/銀と実質的に反応しない金属(中)/銀又は銀合金(下)の3層構造、貴金属2層(上)/銀と実質的に反応しない金属(中)/銀又は銀合金(下)の4層構造等がより好ましい。ここでの貴金属は白金族系金属等が挙げられ、なかでもPtが好ましい。
銀と実質的に反応しない金属としては、1000℃以下の温度で銀と実質的に反応しない金属、具体的には、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、タングステン(W)等が挙げられる。なかでも、Niが好ましい。
電極20の膜厚は特に限定されないが、例えば、積層構造の場合は、総膜厚が、50nm〜5μm程度、50nm〜1μm程度が挙げられ、この膜厚の範囲内で、それに含まれる銀含有層の厚みを適宜調整することができる。また、積層構造の場合は、銀含有層とその上に積層される膜とは、製造工程の容易さから、同一工程でパターニングすることによって同一の形状で形成されていることが適している。銀含有層の単層の場合は発光層からの光を有効に反射させることができる膜厚、具体的には、20nm〜1μm程度、50nm〜300nm程度、好ましくは100nm程度が挙げられる。
(第2電極21)
電極20の上面には、通常、電極20と電気的に接続され、パッド電極として機能し得る第2電極21が形成されている。
第2電極21は、電極20の形状及び大きさによって、半導体発光素子10内における位置、大きさ等を適宜調整することができ、電極20の少なくとも一部のみで接触するように形成されていることが好ましい。これにより、電極20において、発光層からの光の反射面積をより確保することができ、第2電極21での光の吸収を最小限に止めることができ、反射効率を向上させることができる。
例えば、本発明の半導体発光素子が、フリップチップ実装(フェイスダウン実装)により、支持基板に実装されて半導体発光装置を構成するものである場合には、電極20の上面に、比較的大面積で第2電極21が配置されていることが好ましい。これにより、電流の供給を大面積で実現することができ、均一な発光を確保することができる。
第2電極21は、ワイヤボンディングに使用する導電性ワイヤとの密着性を考慮した積層構造又は表面層、ワイヤボンディングの際の衝撃に耐えるだけの厚さ等を適宜調整して形成されていることが好ましい。
第2電極21は、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ランタン(La)、銅(Cu)、銀(Ag)、イットリウム(Y)、金(Au)、アルミニウム(Al)等の金属、合金、ITO、ZnO2、SnO等の導電性酸化物膜の単層膜又は積層膜、Al、Si及びCuの合金(Al−Si−Cu合金)等によって形成することができる。
例えば、Pt単層膜、Au(上)/Pt(下)の2層構造膜、Pt(最上)/Au/Pt(最下)の3層構造膜、Au(最上)/Pt/Ti(最下)の3層構造膜、Au(最上)/Pt/Ti/Al−Si−Cu合金(最下)の4層構造膜等が好ましい。
特に、電極20が銀含有層の単層膜の場合には、上述したように、銀と実質的に反応しない金属を、第2電極21の少なくとも電極20と接触する領域に配置することが好ましい。また、第2電極21は、ワイヤボンディングなどの他の端子との接続のために通常用いられる導電性材料、例えば、金、白金等を、その上面側(接続領域)に配置させることが好ましい。さらに、後述する絶縁膜との密着性の良好な材料を第2電極21の上面に配置させることが好ましい。
第2電極の膜厚は、例えば、その上にAuバンプを形成する場合には第2電極を比較的厚めに、共晶(Au−Sn等)バンプを形成する場合には第2電極を比較的薄めに設定するなどが適している。具体的には、総膜厚が100〜1000nm程度となる範囲で適宜調整することが好ましい。
(絶縁膜)
半導体層15、特に、第2導電型半導体層14の上面から少なくとも銀含有層の側面にわたって絶縁膜22が被覆されている。
この絶縁膜22は、電極20を構成する銀含有層の全ての露出表面(他の電極材料から露出している表面、通常、銀含有層の側面)に密着して被覆している限り、(i)電極20から露出している第2導電型半導体層14の上面、(ii)銀含有層以外の電極20の側面、(iii)上述した第2電極21と接触していない電極20の上面、(iv)第2電極21の側面、(v)第2電極21の上面の一部の1以上又は全てを被覆していてもよい。
絶縁膜22は、発光層から出射される光の波長にも依存するが、この光を比較的吸収しない材料によって形成されていることが好ましい。例えば、酸化物膜、窒化物膜等を用いることが好ましく、酸化物膜がより好ましい。酸化物膜としては、Al23、SiO2、SiN、HfO、TiO2、SiOxy等が挙げられ、窒化物膜としては、SiN、TiN等が挙げられ、これらの単層膜又は積層膜であってもよい。なかでも、Al23の単層膜又はAl23とSiO2等との積層膜が好ましく、Al23が電極20を被覆するように配置されていることがより好ましい。
このようにAl23等の絶縁膜22を、銀含有層の露出表面に密着して被覆することにより、銀のマイグレーションを有効に防止することができる。また、光を吸収しにくい絶縁膜22を用いることにより、発光層13からの光の吸収を最小限に留めて、光の取出効率を向上させることができる。
絶縁膜22の厚みは、例えば、10〜100nm程度が適しており、20〜90nm程度が好ましく、20〜60nm程度がより好ましい。
絶縁膜22は、原子層堆積法(ALD:atomic layer deposition)により形成された膜であることが適している。原子層堆積法は、一般に、2種類以上のガス状の原料を反応室に交互に供給し、ウェハの表面のような被形成面で化学反応を起こして成膜する方法であり、1サイクルで1原子層に相当する厚みの膜を高精度に形成することができる。また、熱履歴が少なく、段差被覆性に優れた膜を形成することができる。従って、確実に銀含有層を被覆することができ、銀のマイグレーションを有効に防止することができる。
原子層堆積法は等方的にガス状の原料を被形成面に供給し、化学反応させることができるために、スパッタ法、蒸着法、CVD法等の慣用法による絶縁膜の成膜とは異なり、例えば、図2に示したように、電極の側面のような、電極又はウェハの上面(図2中、N)に対する傾斜角度が垂直に近い面(図2中、M)に対しても、また、2以上の面が連結するコーナー部位(図2中、L)に対しても、電極又はウェハの上面Nのような、傾斜角度が略0°の面と略同等の厚み、つまり膜全体にわたって略均一な厚みで成膜することができる。特に、銀含有電極の露出面(通常、側面)、銀含有電極と他の材料との連結部位(銀含有電極と第2導電型半導体層の接触部位)又はコーナー部位においても、絶縁膜を略均一の厚みで被覆することができるために、銀のマイグレーションの防止をより確保することができる。
ここで、厚みとは、成膜によって原子層が積層される方向における長さを意味する。従って、第2導電型半導体層14の上面及び電極20の上面における厚みは、図2中、Xで表される膜厚を指し、銀含有電極20a及び電極20の側面における厚みは、Zで表される膜厚ではなく、Yで表される膜厚を指す。このようなことから、コーナー部Lにおいても、X及びYで表される膜厚と略同等の厚みとなる。この厚みは、実際に成膜された部位の断面のSEM又はTEMなどにより測定することができる。
また、略均一の厚みとは、成膜される部位による厚みの変動が最小限であることを意味する。例えば、厚み変化が±20%程度以内に収まることが適しており、好ましくは±15%程度以内、より好ましくは±10%程度以内、さらに好ましくは±8%程度以内である。
(基板)
基板11としては、例えば、サファイア、スピネル、SiC、窒化物半導体(例えば、GaN等)、GaAs等の公知の絶縁性基板又は導電性基板を用いることができる。絶縁性基板は、最終的に取り除いてもよいし、取り除かなくてもよい。
絶縁性基板を最終的に取り除かない場合、通常、p側の電極及びn側の電極はいずれも半導体層15の同一面側に形成されることになる(図1A及びB参照)。また、最終的に絶縁性基板を除去する場合又は導電性基板を用いる場合、p側の電極及びn側の電極はいずれも半導体層15の同一面側に形成してもよいし、異なる面にそれぞれ形成してもよい。
(半導体層)
半導体層15を構成する第1導電型半導体層12、発光層13及び第2導電型半導体層14としては、特に限定されるものではないが、例えば、InXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化ガリウム系化合物半導体が好適に用いられる。これらの窒化物半導体層は、それぞれ単層構造でもよいが、組成及び膜厚等の異なる層の積層構造、超格子構造等であってもよい。特に、発光層は、量子効果が生ずる薄膜を積層した単一量子井戸又は多重量子井戸構造であることが好ましい。
また、通常、このような半導体層15は、MIS接合、PIN接合又はPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造又はダブルへテロ構造等として構成されてもよい。
各半導体層の膜厚は特に限定されるものではなく、適宜調整することができる。
半導体層15の積層構造としては、例えば、AlGaNよりなるバッファ層、アンドープGaN層、Siドープn型GaNよりなるn側コンタクト層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた超格子層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた多重量子井戸構造の発光層、MgドープAlGaN層とMgドープInGaN層とを交互に積層させた超格子層、MgドープGaNよりなるp側コンタクト層等が挙げられる。
(第1導電型半導体側の電極30)
第1導電型半導体側の電極(以下、n側電極と記載することがある)30は、第2導電型半導体層14表面から半導体層を除去して露出させた第1導電型半導体層12の表面に、第1導電型半導体層12とオーミック接触が可能な材料によって形成することができる。例えば、Al、Rh、W、Mo、Ti、V等の金属材料、ZnO、In23、SnO2、ITO等の導電性酸化物等が挙げられる。n側電極は、単層構造でもよいし、積層構造でもよい。また、上述した第2電極と同じ積層構造を有していてもよい。この積層構造を選択することにより、第2電極のための積層構造の形成時に、同時に積層し、同時にパターニングすることにより、製造工程の簡略化を図ることができる。
(保護膜32)
上述した半導体層15の側面、絶縁膜22の表面、第2電極21の一部、第1導電型半導体層12の露出部16、n側電極30の一部の表面には、通常、保護膜32が形成されている。
保護膜は、例えば、Si、Ti、V、Zr、Nb、Hf、Taよりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化膜、窒化膜、酸化窒化膜等が挙げられる。特に、SiO2、ZrO2、SiN、BN、SiC、SiOC、AlN、AlGaNが挙げられる。保護膜32は、単一の材料の単層膜又は積層膜でもよいし、異なる材料の積層膜でもよい。保護膜は、例えば、1〜1000nm程度の膜厚であることが適している。
(半導体発光素子の製造方法)
本発明の半導体発光素子の製造方法では、まず、図4Aに示したように、サファイアからなる基板11上に半導体層15を形成する。半導体層15は、当該分野で通常利用されている方法により、上述した半導体層の積層構造を得るために、条件等を適宜調整して形成することができる。
例えば、半導体層は、MOVPE、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)等の公知の技術により形成することができる。
次いで、第2導電型半導体層の上面に接触する銀含有層を含む電極20を形成する。
銀含有層を含む電極は、当該分野で通常利用されている方法により、上述した電極構造を得るために、条件等を適宜調整して形成することができる。
例えば、図4Bに示したように、電極の形成を意図する領域に開口を有するレジストパターン50を形成し、その上に、図4Cに示したように、銀含有膜、任意に他の金属膜等からなる電極膜20dをこの順に、蒸着法、スパッタ法等の公知の技術により第2導電型半導体層上に形成し、リフトオフ法によって、図4Dに示したように、銀含有層を含む電極20を所望の形状にパターニングする。
その後、図4Eに示したように、得られた基板11上全面に、絶縁膜22を原子層堆積法により形成する。
原子層堆積法によって成膜するために、まず、得られた半導体層をALD装置内に配置し、減圧状態とし、不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス等)を導入し、成長温度である400℃に昇温する。
続いて、ALD装置内において、原料ガス(例えば、TMA:トリメチルアルミニウム、TEMAH:テトラキスエチルメチルアミノハフニウム等)を供給し、熱分解して被形成面に吸着させて膜(ほぼ1原子層)を形成する。
次に、前駆体ガスを排気し、必要に応じて不活性ガスのパージガスを供給して排気し、前駆体ガスを完全に除去することが好ましい。
続いて、酸化ガス(例えば、酸素、オゾン、水蒸気等)を供給し、被形成面に形成された膜と酸化ガスを反応させることによって、酸化膜を形成する。また、酸化処理が終了した後に酸化ガスを排気し、必要に応じて不活性ガスのパージガスを供給して排気し、酸化ガスを完全に除去することが好ましい。
このように、原料ガスと酸化ガスとを交互に供給して、目的とする酸化膜(例えば、Al23膜)を成長させる。原料ガスと酸化ガスとの供給時間は各々0.1〜数秒程度である。原料ガスと酸化ガスとの供給を1サイクルとし、このサイクルを数百サイクル行うことにより、厚みが数十nmのAl23膜を形成する。
最後に、降温した後にALD装置から得られた半導体層を取り出す。
このような方法によって、絶縁膜として、例えば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si34)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化チタン(TiO2)等を所望の厚みで成膜することができる。また、上述した原料ガスを変更することにより、組成の異なる2層以上の積層膜を形成してもよい。
次に、図4Fに示したように、銀含有層を含む電極20よりも一回り大きい、第2導電型半導体層の外縁予定領域を、フォトリソなどの公知の方法によって、レジスト等のマスクパターン51によって被覆し、図4Gに示したように、このマスクパターン51を利用して、絶縁膜22を所望の形状にパターニングする。
ここでのパターニングは、例えば、エッチャントとして酸性溶液などを用いてウェットエッチングする。続いて、マスクパターン51をそのままにして、得られた基板11を、RIE装置などに導入し、図4Hに示したように、第2導電型半導体層14と、発光層13と、第1導電型半導体層12の一部とをエッチングして、第1導電型半導体層12の表面を露出させるとともに、1単位の発光素子領域を規定する。
このように、銀含有層を含む電極20を形成した後、第1導電型半導体層を露出させることにより、基板の加工中に、p層とn層との電位差による銀のマイグレーションを有効に阻止することができる。
その後、図4Iに示したように、マスクパターン51を除去する。
次に、例えば、図5Jに示したように、得られた絶縁膜22表面にSiO2からなる保護膜52を形成することが好ましい。
保護膜は、当該分野で公知の方法によって形成することができる。例えば、蒸着法、スパッタ法、反応性スパッタ法、ECRプラズマスパッタ法、マグネトロンスパッタ法、イオンビームアシスト蒸着法、イオンプレーティング法、レーザアブレーション法、CVD法、スプレー法、スピンコート法、ディップ法又はこれらの方法の2種以上を組み合わせる方法、あるいはこれらの方法と酸化処理(熱処理)とを組み合わせる方法等、種々の方法を利用することができる。
次いで、第2電極及びn側電極を形成することが好ましい。
これらの電極の形成は、同じ材料膜によって形成する場合には、図5Kに示したように、第2電極及びn側電極を形成しようとする領域に開口を有するレジストパターン53を形成し、このレジストパターン53をマスクとして用いて、保護膜52及び絶縁膜22をエッチング除去して、銀含有層を含む電極20及び第1導電型半導体層の一部を露出させる(図5L参照)。
得られた基板11上に、図5Mに示したように、第2電極及びn側電極の材料膜54を形成し、図5Nに示したように、リフトオフ法によって、銀含有層を含む電極20上に第2電極21、第1導電型半導体層上にn側電極30を形成する。
なお、これら第2電極21及びn側電極30は、それぞれ、別個の工程で、任意の段階で、材料膜の形成及びパターニングを行なってもよい。
本発明の半導体発光素子の製造方法では、任意の段階で、半導体層のp型化のための又はオーミック接続を得るためのアニールを行なうことが好ましい。この際のアニールは、その目的に応じて、当該分野で通常行なわれる条件を適宜選択することができる。
また、任意の段階、好ましくは、保護膜52及び第2電極21、n側電極30を形成した後、例えば、図5Oに示したように、基板11を所望の厚みまで、裏面側から研削/研磨することが好ましい。ここでは、例えば、基板の厚みを50〜150μm程度に研削/研磨することが適している。
さらに、任意の段階、好ましくは、基板を研削/研磨した後、上述した1単位の発光素子領域を規定するために露出させた第1導電型半導体層の領域に沿って、基板及び半導体層を分割し、1単位の発光素子を得る。この際、任意に半導体層側から又は基板側からレーザ照射等を行なう、半導体層側から又は基板側からスクライブ溝を形成するなど、さらに当該分野で公知の手法を利用して、基板及び半導体層を分割することが好ましい。
以下に、本発明の半導体発光素子及びその製造方法について、詳細に説明する。
実施例
この実施の形態の半導体発光素子10は、図1A及び1Bに示すように、サファイアからなる基板11上に、バッファ層等の複数層(図示せず)を介して、第1導電型(例えば、n型)半導体層12、発光層13及び第2導電型(例えば、p型)半導体層14をこの順に積層した半導体層15が形成されている。半導体層15は、部分的に除去されて、そこからn型半導体層12が露出する露出部16が形成されている。
第2導電型半導体層14の上面には、半導体発光素子10の全外周及び素子内の露出部16の全外周を除く全面に、銀含有層を含む電極20が形成されている。この電極20は、第2導電型半導体層14上に銀膜(膜厚:100nm)が直接接触しており、オーミック接続されている。銀膜の上には、Ni膜(膜厚:100nm)、Ti膜(膜厚:100nm)及びPt膜(膜厚:100nm)が順次形成されている。これら銀膜、Ni膜、Ti膜及びPt膜は、同一形状にパターニングされており、それらの側面は略面一で形成されている。
電極20上には、パッド電極として機能する第2電極21が形成されている。この第2電極21によって、電流を第2導電型半導体層14の全体に供給することができる。例えば、第2電極21は、露出部16の延長方向に沿って、4箇所に形成されている。この第2電極21は、電極20側から、Al−Si−Cu合金膜(膜厚:500nm)、Ti膜(膜厚:150nm)、Pt膜(膜厚:50nm)及びAu膜(膜厚:450nm)が順次積層されて構成されている。
第2導電型半導体層14の上面から電極20の全側面、第2電極21が形成されていない電極20の上面、第2電極21の側面、ワイヤボンディング(図示せず)がされていない第2電極21の上面にわたって、Al23からなる絶縁膜22が被覆されている。この絶縁膜22は、厚みが、上面及び側面にかかわらず、30nm(±2.0%程度)で、ALD法によって形成されている。
この半導体発光素子では、第2導電型半導体層上に、最下層が銀層の電極が、略全面に渡って形成されているため、非常に反射効率がよく、光取出し効率を向上させることができる。また、銀層が露出することなく、その角部及び側面においても、略均一な厚みで、Al23膜によって精度よく被覆されているために、銀のマイグレーションが発生することなく、信頼性が高い発光素子を得ることができる。
このような半導体発光素子は、以下の製造方法により作製することができる。
(半導体層の形成)
図4Aに示したように、サファイアからなる基板11の上に、MOVPE反応装置を用い、Al0.1Ga0.9Nよりなるバッファ層を10nm、ノンドープGaN層を1.5μm、第1導電型半導体層14として、SiドープGaNよりなるn型コンタクト層を2.165μm、GaN層(4nm)とInGaN層(2nm)とを交互に10回積層させた超格子のn型クラッド層(64nm)を形成する。その上に、最初に膜厚が3nmのIn0.3Ga0.7Nからなる井戸層と膜厚が15nmのアンドープGaNからなる障壁層が、障壁層から繰り返し交互に6層ずつ積層され、最後に障壁層が積層されて形成された多重量子井戸構造の発光層13(総膜厚123nm)を形成する。その上に、第2導電型半導体層18として、MgドープAl0.1Ga0.9N層(4nm)とMgドープInGaN層(2nm)とを交互に10回積層させた超格子のp型クラッド層を0.2μm、MgドープGaNよりなるp型コンタクト層を0.5μmの膜厚でこの順に成長させ、ウェハを得る。
得られたウェハを反応容器内で、窒素雰囲気中、600℃にてアニールし、p型クラッド層及びp型コンタクト層をさらに低抵抗化する。
(電極の形成)
アニール後、ウェハを反応容器から取り出し、図4Bに示したように、所定形状のパターンを有するレジストパターン50を使用して、図4Cに示したように、スパッタリング装置にウェハを設置し、銀膜、Ni膜、Ti膜及びPt膜を含む電極を構成する電極膜20dを成膜する。その後、図4Dに示したように、リフトオフ法を利用して、電極膜20dを所望形状の電極20にパターニングする。
(絶縁膜の形成)
得られたウェハを、ALD装置に導入し、図4Eに示したように、半導体層15及び電極20を被覆する絶縁膜22として、厚み30nmのAl23膜を形成する。成膜条件は、以下の通りである。
成膜温度:200℃
原料ガス:TMA、酸化ガス:水蒸気、パージガス:Arガス。
その後、反応容器内で、窒素雰囲気中、600℃にてオーミックアニールを行なう。
続いて、図4Fに示したように、所望の形状のマスクパターン51を利用し、図4Gに示したように、絶縁膜22を所望の形状にパターニングし、図4Hに示したように、半導体層15をエッチングし、第1導電型半導体層12の表面を露出する露出部16を形成し、図4Iに示したように、マスクパターン51を除去する。
その後、図5Jに示したように、得られたウェハの表面に、所定の形状の保護膜52を形成し、図5Kに示したように、マスクパターン53を利用して、電極20及び露出部16の一部上から保護膜52を除去し、さらに、図5Lに示したように、絶縁膜22を除去する。図5Mに示したように、マスクパターン53上を含む全表面に、電極の材料膜54を成膜し、図5Nに示したように、リフトオフ法を利用して、第2電極21及びn側電極30を形成する。
さらに、図5Oに示したように、サファイアからなる基板11を裏面側から研磨して薄膜化し、続いて、スクライブすることによって、半導体発光素子のチップを形成する。
(光出力の評価)
上記で得られた半導体発光素子(n=5pcs)において、350mAの電流を通電して発光させ、その光出力を測定した。
また、比較例として、銀含有層の銀のマイグレーションを有効に防止することができることを確認している電極構造を有する半導体発光素子を作製した。
比較例の半導体発光素子は、図3に示すように、電極20の上に、電極20の側面まで被覆する保護金属層40が形成されている以外、半導体層15、電極20の積層構造、保護膜32、第2電極21自体は上述した実施の形態と同様の構造を有する。なお、保護金属層40は、電極20側から順に、Ti(膜厚:2nm)、Au(膜厚:1700nm)、W(膜厚:100nm)及びTi(膜厚:3nm)の構造を有する。
比較例の発光素子(n=5pcs)においても、上記と同様に350mAの電流を通電して発光させ、その光出力を測定した。
その結果、双方の発光素子とも同等の順方向電圧Vfを示したが、光出力については、実施の形態の発光素子において、平均9%程度向上していることが確認された。なお、本実施の形態における光出力向上の傾向は、測定した素子の全てについて確認された。
(銀のマイグレーション防止評価)
銀のマイグレーション防止評価の実験例として、上記と同様の方法にて、半導体層上に電極を形成し、その表面にALD法によって、厚み30nmのAl23膜及びスパッタ法によって膜厚30nmのSiO2膜を被覆する電極構造Aを形成した。
また、比較例1として、従来から銀のマイグレーションを有効に防止することができることが確認されている図3に示す電極20及び保護金属層40からなる電極構造を、絶縁膜としてスパッタ法によって成膜したSiO膜単層(膜厚:300nm)で被覆した電極構造Bを形成した。
さらに、上記実験例においては、絶縁膜として、ALD法によって厚み30nmのAl23膜及びスパッタ法によって膜厚30nmのSiO2膜を形成しているが、比較例2として、これに代えて、スパッタリング法による、厚み300nmのSiO2膜を形成する以外は上記実験例と同様の電極構造Cを有する素子を形成した。
また、上記実験例において、絶縁膜として、厚み30nmのAl23膜をALD法によって形成しているが、比較例3として、これに代えて、スパッタリング法による厚み30nmのAl23膜及び上記実験例と同様にスパッタリング法による厚み30nmのSiO2膜を形成する以外は上記実験例と同様の電極構造Dを有する素子を形成した。
これらの電極構造に対して、超音波をあてながら超純水で16時間洗浄を行うことにより、銀含有層における銀のマイグレーションの有無を測定した。銀のマイグレーションの有無は、電極構造の外観の顕微鏡観察により行なった。
その結果、電極構造B、C及びDでは、銀のマイグレーションが観察されたが、電極構造A及び実施の形態1による電極構造においては、銀のマイグレーションの発生が観察されなかった。
本発明の半導体発光素子及びその製造方法は、照明用光源、各種インジケーター用光源、車載用光源、ディスプレイ用光源、液晶のバックライト用光源、センサー用光源、信号機等、種々の発光装置及びその製造方法に利用することができる。
10 半導体発光素子
11 基板
12 第1導電型半導体層
13 発光層
14 第2導電型半導体層
15 半導体層
16 露出部
20 電極
20a 銀含有電極
20d 電極膜
21 第2電極
22 絶縁膜
30 n側電極
32 保護膜
40 保護金属層
50、53 レジストパターン
51 マスクパターン
52 保護膜
54 電極の材料膜

Claims (4)

  1. 第1導電型半導体層と、発光層と、第2導電型半導体層とがこの順に積層された半導体層を形成し、
    前記第2導電型半導体層の上面に接触する銀含有層を含む電極を形成し、
    前記第2導電型半導体層の上面から少なくとも前記銀含有層の側面にわたって被覆する絶縁膜を、厚み変化が±20%以内の略均一の厚みで、原子層堆積法により形成し、
    前記絶縁膜の上面に、前記銀含有層よりも幅広いマスクを前記電極の全面を覆うように形成し、
    前記マスクを用いて、該マスクから露出した前記絶縁膜を除去するとともに、前記第2導電型半導体層及び前記発光層を、前記第1導電型半導体層が露出するまで除去することを含む半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記絶縁膜を、酸化アルミニウム又は二酸化珪素とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 第1導電型半導体層と、発光層と、第2導電型半導体層とがこの順に積層され、部分的に前記第2導電型半導体層側で露出する前記第1導電型半導体層を備えた半導体層と、
    前記第2導電型半導体層の上面に接触する銀含有層を含む電極と、
    前記第2導電型半導体層の上面から前記銀含有層の全側面及び前記電極の上面を被覆する絶縁膜とを備え、
    該絶縁膜は、前記第2導電型半導体層の上面から前記銀含有層の全側面及び前記電極の上面にわたって、厚み変化が±20%以内の均一の厚みを有し、前記第2導電型半導体層の前記電極が配置されていない全上面に配置され、かつ前記第1導電型半導体層側の前記第2半導体層側の縁部と一致する縁部を有することを特徴とする半導体発光素子。
  4. 前記絶縁膜は、酸化アルミニウム又は二酸化珪素である請求項3に記載の半導体発光素子。
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