JP6006626B2 - 樹脂モールド装置および樹脂モールド方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂モールド装置および樹脂モールド方法に係り、特にクリーニング工程を容易にした樹脂モールド装置および樹脂モールド方法に関する。
従来から、金型を用いてワークを樹脂モールドする際に、適切なタイミングでクリーニング工程が行われる。一例を挙げると、このクリーニング工程では、まず、メラミン系クリーニング剤で成形(クリーニングショットとも言う)を行い、金型の汚れをとる。このときに離型剤が金型より取れてしまうため、次に離型剤を含む型なじみ剤(樹脂)を成形し、金型に離型膜を形成する。続いて、型なじみ剤がワークのモールド樹脂に混入することによるモールド樹脂の信頼性低下を防止するため、ワークの樹脂モールドを行う前にダミーショットが行われる。ダミーショットを必要な回数だけ行うことにより、余分な型なじみ剤が除去され、実際の樹脂モールド時に型なじみ剤がワークのモールド樹脂に混入することが抑制される。また、他の金型クリーニング方法として、手作業による残渣除去や金型表面のプラズマ洗浄やアッシング洗浄、または、化学薬液を用いたクリーニング方法もある。
例えば特許文献1には、樹脂モールド金型の金型面をクリーニングするクリーニング装置を備えた樹脂モールド装置が開示されている。このクリーニング装置は、樹脂モールド金型の金型面にエネルギー線を照射し、金型面に付着して残留する汚れを金型面から剥がれやすい状態にするエネルギー線照射部を備えている。このような構成により、被成形品を樹脂モールドする際に汚れを成形樹脂に付着させ、成形品に汚れを付着させて成形品を離型させる。
特開2008−149705号公報
しかしながら、金型のクリーニング工程の際にダミーショットを行うと、クリーニング工程が煩雑となりクリーニング工程に長い時間が必要となる。また、煩雑かつ長時間のクリーニング工程により、樹脂成形品の製造コストも高くなる。一方、特許文献1のような構成では、成形品に汚れが転写されるため、好ましくない。
そこで本発明は、クリーニング工程を容易にした樹脂モールド装置および樹脂モールド方法を提供する。
本発明の一側面としての樹脂モールド装置は、ノズルと金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより該金型に該離型剤の薄膜を形成する静電噴霧装置と、前記離型剤の薄膜が形成された金型を用いてワークの樹脂モールドを行うプレス装置とを有し、前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、前記静電噴霧装置は、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように制御する。
本発明の他の側面としての樹脂モールド装置は、金型にレーザを照射するレーザ装置と、前記レーザの照射後にノズルと前記金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより該金型に離型剤の薄膜を形成する静電噴霧装置と、前記離型剤の薄膜が形成された金型を用いてワークの樹脂モールドを行うプレス装置とを有し、前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、前記静電噴霧装置は、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように制御する。
本発明の他の側面としての樹脂モールド方法は、ノズルと金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより、該金型に離型剤の薄膜を形成するステップと、前記離型剤の薄膜が形成された前記金型を用いてワークをクランプするステップと、前記ワークに樹脂を供給して樹脂モールドを行うステップとを有し、前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、前記形成するステップは、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように形成する。
本発明の他の側面としての樹脂モールド方法は、金型にレーザを照射するステップと、ノズルと前記金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより、該金型に離型剤の薄膜を形成するステップと、前記離型剤の薄膜が形成された前記金型を用いてワークをクランプするステップと、前記ワークに樹脂を供給して樹脂モールドを行うステップとを有し、前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、前記形成するステップは、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように形成する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、クリーニング工程を容易にした樹脂モールド装置および樹脂モールド方法を提供することができる。
本実施例における樹脂モールド装置の全体構成図である。 本実施例における静電噴霧装置の概略構成図である。 本実施例の静電噴霧装置により印加される直流電圧の説明図である。 本実施例の静電噴霧装置により印加されるパルス電圧の説明図である。 本実施例の静電噴霧装置におけるノズルの位置制御を示す図である。 本実施例における冷却装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本実施例における樹脂モールド装置について説明する。図1は、本実施例の樹脂モールド装置100の全体構成図である。樹脂モールド装置100は、第1のプレス装置10および第2のプレス装置20の2台のプレス装置を備えている。また樹脂モールド装置100は、第1のプレス装置10と第2のプレス装置20との間にクリーニング装置30を備えている。第1のプレス装置10の一方側にはワークローダ40が配置され、第2のプレス装置20の他方側にはワークオフローダ50が配置されている。本実施例において、ワークローダ40、第1のプレス装置10、クリーニング装置30、第2のプレス装置20、ワークオフローダ50は、この順に一列に配置されているが、これに限定されるものではなく、他の配置構成でもよい。
第1のプレス装置10は、ワーク(被成形品)をクランプして樹脂モールドを行う金型12(上型と下型)を備えて構成される金型、および、金型12(上型と下型の一方)を昇降駆動する駆動機構(不図示)を備えている。第2のプレス装置20も同様に、金型22(上型と下型)を備えて構成される金型を備えている。金型12、22のうち上型と下型との少なくとも一方には、キャビティ12a、22aがそれぞれ形成されている。なお、本実施例の樹脂モールド装置100は第1のプレス装置10および第2のプレス装置20の2つのプレス装置を有するが、これに限定されるものではない。本実施例は、1つのプレス装置のみを有する樹脂モールド装置、または、3つ以上のプレス装置を有する樹脂モールド装置にも適用可能である。
ワークローダ40には、第1のプレス装置10と第2のプレス装置20に供給されるワーク5(被成形品)が収納される。また、ワークオフローダ50には、樹脂モールド後のワーク5a(成形品)が収納される。第1のプレス装置10と第2のプレス装置20の側方には、それぞれのプレス装置に並列して、ワーク5とワーク5aを給排する給排機構が配置されている。給排機構は、ワークローダ40からワーク5を搬出して、第1のプレス装置10と第2のプレス装置20に供給するロードハンド70と、ワーク5aを第1のプレス装置10と第2のプレス装置20から搬出して、ワークオフローダ50に収納するオフロードハンド80とを備える。ロードハンド70およびオフロードハンド80は、ガイドレール60によりガイドされて図1中の矢印方向(左右方向)に移動する。
クリーニング装置30は、第1のプレス装置10と第2のプレス装置20に組み込まれている金型をクリーニングする。クリーニング装置30は、レーザ装置31と離型剤の静電噴霧を行う静電噴霧装置32とを備えるクリーニングヘッド34、および、クリーニングヘッド34を旋回または伸縮移動させるロボットハンド36を備えて構成される。ロボットハンド36は、第1のプレス装置10と第2のプレス装置20に対向する位置にクリーニングヘッド34を交互に旋回移動させ、その移動位置でアームを伸縮させることにより、クリーニングヘッド34を第1のプレス装置10と第2のプレス装置20に進入させてクリーニングを行う。
なお本実施例において、レーザ装置31と静電噴霧装置32とは互いに異なるクリーニングヘッドに設けるようにしてもよい。また、クリーニング装置30を、レーザ装置31を備えた第1のクリーニング装置、および、静電噴霧装置32を備えた第2のクリーニング装置として、互いに分離して構成してもよい。このとき、金型を第2のクリーニング装置のテーブル上に移動させて静電噴霧によるクリーニング処理を行うことができる。
レーザ装置31は、樹脂モールド後の金型(の面)にレーザ光(エネルギー線)を照射して金型面に付着して残留する樹脂かすや樹脂組成成分で金型面に残留した成分を、金型面から剥離させ、あるいは金型面から容易に剥離する状態にするように作用する。すなわち、金型面にレーザ光を照射することにより、金型の表面に付着する型汚れ層を歪ませ、型汚れ(型汚れ層)と金型とが接着している部位を焼く(分解する、破壊する)ことにより、型汚れ層または型汚れと金型面との接着力を低下させるように作用する。
レーザ装置31は、既に金型12、22の表面に離型剤が形成されている場合には、この離型剤をも剥離させる。このため、レーザ装置31によるクリーニング処理を行った後に静電噴霧装置32によるクリーニング処理を行うことにより、金型12の表面に新しい離型剤を形成することができる。このとき、金型12の表面はレーザ装置31によるクリーニング処理が行われているため、古い離型剤および型汚れは剥離されている。このため、金型12の表面に良質な薄膜(離型剤)を形成することが可能となる。
レーザ装置31としては、紫外線半導体レーザーダイオード、青色レーザーダイオード、赤色レーザーダイオード、赤外線レーザーダイオード、YAGレーザ、または、COレーザなどが用いられる。また、半導体レーザの他に、紫外線発光ダイオード、赤外線発光ダイオードなどの発光ダイオードを用いることもできる。更に、レーザ光を、光学的に1本の光束をガルバノミラーで振って形成してもよいし、また、シリンドリカルレンズで光束の幅を広げてもよい。
続いて、図2を参照して、本実施例における静電噴霧装置32について説明する。図2は、本実施例の静電噴霧装置32の概略構成図である。静電噴霧装置32は、静電噴霧により金型12、22(上型、下型)に離型剤の膜(薄膜)を形成する。
静電噴霧装置32は、主に、ノズル2、および、電圧制御装置6、およびテーブル7を備えて構成される。静電噴霧装置32のよる金型12、22のクリーニングは、前述のレーザ装置31によるクリーニング後に行われる。また、静電噴霧装置32により金型12、22をクリーニングする際には、金型12、22をそれぞれのプレス装置に載置した状態で行うこともでき、または、静電噴霧装置32内に専用のテーブル7を設けて金型12、22をテーブル7の上に移動させて行うこともできる。
ノズル2には、図2中の矢印Aの方向から離型剤としての液剤が供給される。電圧制御装置6は、ノズル2の電極2aとテーブル7の電極7aとの間に所定の電圧を印加する。金型12(または金型22)は、ノズル2の先端部2b(ノズル先端部)に対向するようにテーブル7の上に載置されている。ノズル先端部の径(液剤が通過する内径)は、例えば5μm〜400μm程度に設定される。
電圧制御装置6により所定の電圧が印加されると、ノズル2の先端部2bから金型に向けて離型剤(液剤)が噴霧される。このとき、ノズル2の内部における離型剤は、印加電圧により生じる静電力で反発し、ノズル2の先端部2bにおける液面の表面張力を破って微粒子化する。微粒子化された離型剤は、正又は負のいずれかに帯電しているため、互いの粒子は反発し合い、凝集することなく噴霧することができる。また、噴霧された粒子または気化した離型剤は、全て、静電気力により金型面に付着する。このように、離型剤はノズル2の先端部2bから噴霧され、最初は比較的大きな径を有する粒子33の状態にあり、その後比較的小さな径を有する粒子35となって金型12(22)の上に堆積する。そして、堆積した粒子35(離型剤)を硬化させることにより、金型の表面に離型剤の薄膜が形成されることになる。なお本実施例において、離型剤はフッ素系またはシリコーン系の材料からなるが、これらに限定されるものではない。
また本実施例において、金型12、22に形成される膜(離型剤の薄膜)の厚さは、例えば1〜5μmである。より好ましくは、この薄膜の厚さは、1〜3μmである。離型剤の膜が厚いと、従来技術と同様にワークの樹脂モールド前にダミーショットが必要となり、一方、離型剤の膜が薄すぎると、離型剤としての効果が生じにくくなるためである。このように、静電噴霧手法によれば、従来の噴霧手法では形成できないような薄い膜を形成することができる。また、静電噴霧によれば、金型のキャビティ12a、22aのような凹部(段差部)においても、離型剤の膜を均一に形成することができる。
前述のとおり、本実施例によれば、静電噴霧により金型の表面に離型剤の薄膜を形成することが可能となる。金型面に形成された離型剤は、その厚さが1〜5μm程度の薄い膜である場合、ワークの実際の樹脂モールド時に製品(樹脂)への離型剤の転写が抑制される。このため、従来のようにワークの樹脂モールド前に樹脂への転写を抑制するためのダミーショットが不要となる。その結果、クリーニング工程を容易にすることができる。
続いて、図3を参照して、静電噴霧装置32により印加される電圧(静電気を発生させるための電圧)について説明する。図3は、静電噴霧装置32により印加される直流電圧の説明図である。図5では、金型12(テーブル7)を接地し(GND接続)、ノズル2に正(+)の直流電圧を印加した状態を示している。ただし本実施例はこれに限定されるものではなく、ノズル2に負(−)の直流電圧を印加してもよい。正又は負のいずれの電圧を用いるかは、離型剤や金型12の材料などに応じて適宜設定される。また、極性を変えることなく一方の極性のみの電圧を印加するように構成すればよいから、直流電圧に限定されるものではなく、噴霧中に極性を維持しながら電圧の大きさを変化するように制御してもよい。さらに、極性が正のみ又は負のみの電圧高低差の変化で構成されたパルス電圧を印加してもよい。このようなパルス電圧を印加する場合、0Vを含むように設定することができるが、0Vを含まないように設定してもよい。本実施例において、ノズル2の先端部2bと金型12の表面との間の距離dは、例えば0.5mm〜20mm程度に設定される。
なお本実施例において、直流電圧に代えてパルス電圧を印加するように構成してもよい。このとき、静電噴霧装置32の電圧制御装置6は、金型12(テーブル7)に対する極性が正と負の交互に変化するパルス電圧をノズル2に印加する(パルス発振させる)。パルス電圧は、例えば、金型12の導電性が低い場合に適して用いられる。
パルス電圧を印加する場合、まず図4(a)に示されるように、ノズル2に正電圧(+電圧)を印加する。このとき、金型12の表面(ノズル2側の面)には正電荷(+電荷)が集まり、この表面が正(+)に帯電する。続いて図4(b)に示されるように、ノズル2に負電圧(−電圧)を印加する。このとき、ノズル2から静電噴霧された粒子35は負(−)に帯電しており、正(+)に帯電した金型12の表面上に付着(着弾)する。続いて図4(c)に示されるように、ノズル2に正電圧(+電圧)を印加する。このとき、ノズル2から静電噴霧された粒子35は正(+)に帯電しており、金型12の表面上に付着する。
そして、図4(b)に示されるような負電圧を印加する状態と図4(c)に示されるような正電圧を印加する状態とを繰り返す(パルス電圧を印加する)ことにより、金型12の上に離型剤の薄膜を構成する粒子35が堆積される。パルス電圧の大きさは、例えば0.5kV〜10kV程度に設定され、パルス幅(噴霧スピード)は例えば5Hz〜1kHz程度に設定される。また、ノズル2の先端部2bと金型12の表面との間の距離dは、例えば0.5mm〜20mm程度に設定される。
また本実施例では、金型12の上に到達する粒子35の粒子径を制御するため、噴霧距離すなわちノズル2の位置(高さ)を制御することができる。図5は、静電噴霧装置32におけるノズル2(ノズル先端部)の位置制御(高さ制御)を示す図である。図5に示されるように、静電噴霧装置32にはカメラ8が設けられている。カメラ8は、金型12の表面に到達した粒子35を観察可能に配置されている。このように、カメラ8を用いて粒子35の粒子径または粒子35による塗布状態を観察し、その観察結果に応じてノズル2を所望の位置に移動させるように制御する。例えば図5に示されるように、噴霧中において、ノズル先端部と金型12の表面との距離d1を、距離d2に変更することが可能である。
このような制御は画像処理により自動的に実行することができ、または手動で行うこともできる。なお、粒子径を制御する場合、ノズル2の高さや左右方向の位置を移動させる構成に限定されるものではなく、例えばノズルの径や、印加電圧の大きさ又はパルス幅を変更する構成を採用してもよい。金型12の上に離型剤の薄膜を形成する間に金型12の静電気特性が変化する場合に効果的である。
また本実施例において、ノズル2は、複数のノズル部を備えて構成することもできる。このとき、金型12の上に離型剤を均一に形成するため、複数のノズル部のそれぞれに印加される電圧(パルス電圧)を独立に制御することができる。また、複数のノズル部の配置を、所定の領域ごとに変更するように構成してもよい。電圧の大きさを設定することによって、離型剤の薄膜の厚さをより均一に形成することが可能となる。
続いて、図6を参照して、本実施例における冷却装置200について説明する。図3は、冷却装置200の概略構成図である。冷却装置200は、静電噴霧装置32に設けられており、離型剤を冷却するように構成されている。静電噴霧装置32は、冷却装置200により冷却された離型剤をノズル2から金型12に向けて静電噴霧を行う。金型12は、通常、180度などの高温状態で配置されている。このため、このような高温状態で離型剤を噴霧しようとする場合、ノズル2内の噴霧前の離型剤(液剤)が気化してしまう可能性がある。これを確実に回避するため、静電噴霧装置32に冷却装置200を設け、ノズル2内の液剤を冷却し、冷却された液剤を金型12に向けて噴霧する。
冷却装置200は、例えばペルチェ素子210を備え、冷却装置200の内部にはペルチェ素子で冷却された空気の通路220が設けられている(空冷構造)。また通路220には、空気に代えて水(冷却水)を循環させるようにしてもよい。このように、冷却装置200は、冷却された空気または水を循環させてノズル2に導入された液剤(離型剤)を冷却する。そして、冷却された液剤は、前述の電圧制御装置6により、複数のノズル2a(マルチノズル)から金型12に向けて噴霧される。冷却装置200により離型剤を冷却することにより、液剤の気化を抑制し、静電噴霧装置32によるクリーニング処理をより効果的に行うことが可能となる。
レーザ装置31および静電噴霧装置32を用いたクリーニング処理を行った後、型開きした状態でロードハンド70により第1のプレス装置10(または第2のプレス装置20)に新たにワーク5(被成形品)を供給し、金型12(または金型22)によりワーク5をクランプして樹脂モールドを行う。これにより、樹脂モールド後のワーク5a(成形品)が得られる。
本実施例の静電噴霧装置32によるクリーニング処理は、ワーク5の樹脂モールドを行う際に毎回行うことができる。または、このクリーニング処理を所定の回数だけ樹脂モールドを行った後に1回行うようにしてもよい。
以上のとおり、本実施例の樹脂モールド装置100は、金型12にレーザを照射するレーザ装置31と、レーザの照射後にノズル2と金型12との間に所定の電圧を印加し、ノズル2から金型12に向けて離型剤を静電噴霧することにより金型12に離型剤の薄膜を形成する静電噴霧装置32と、離型剤の薄膜が形成された金型12を用いてワーク5の樹脂モールドを行うプレス装置(第1のプレス装置10、第2のプレス装置20)とを有する。
本実施例の構成によれば、離型剤の静電噴霧により、均一かつ薄い離型剤の膜(薄膜)を金型に形成することができる。このため、従来のように、不均一かつ比較的厚い膜である型なじみ剤とは異なり、ワークに対する実際の樹脂モールドの前にダミーショットを実行しなくても、離型剤の薄膜がワークのモールド樹脂に混入することが抑制される。したがって本実施例によれば、クリーニング工程を容易にした樹脂モールド装置および樹脂モールド方法を提供することができる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例として記載された事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
例えば、本実施例はレーザ装置による洗浄後に静電噴霧する構成について説明したが、本実施例の樹脂モールド装置および樹脂モールド方法は、必ずしもレーザ装置と組み合わせなくてもよい。また本実施例の樹脂モールド装置および樹脂モールド方法は、他の洗浄方法であるプラズマ洗浄やアッシング洗浄と組み合わせることもできる。
2 ノズル
5 ワーク
6 電圧制御装置
7 テーブル
8 カメラ
32 静電噴霧装置
33、35 粒子
100 樹脂モールド装置
200 冷却装置

Claims (10)

  1. ノズルと金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより該金型に該離型剤の薄膜を形成する静電噴霧装置と、
    前記離型剤の薄膜が形成された金型を用いてワークの樹脂モールドを行うプレス装置と、を有し、
    前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、
    前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、
    前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、
    前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、
    前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、
    前記静電噴霧装置は、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように制御することを特徴とする樹脂モールド装置。
  2. 金型にレーザを照射するレーザ装置と、
    前記レーザの照射後にノズルと前記金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより該金型に離型剤の薄膜を形成する静電噴霧装置と、
    前記離型剤の薄膜が形成された金型を用いてワークの樹脂モールドを行うプレス装置と、を有し、
    前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、
    前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、
    前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、
    前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、
    前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、
    前記静電噴霧装置は、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように制御することを特徴とする樹脂モールド装置。
  3. 前記プレス装置は、前記金型に前記離型剤の薄膜が形成された後、ダミーショットを実行することなく前記ワークの樹脂モールドを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂モールド装置。
  4. ノズルと金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより該金型に該離型剤の薄膜を形成する静電噴霧装置と、
    前記離型剤の薄膜が形成された金型を用いてワークの樹脂モールドを行うプレス装置と、
    前記離型剤を冷却する冷却装置と、を有し、
    前記静電噴霧装置は、前記ノズルから前記金型に向けて、前記冷却装置により冷却された前記離型剤を静電噴霧することを特徴とする樹脂モールド装置。
  5. 前記所定の電圧は、直流電圧または5Hz〜1kHzのパルス電圧であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の樹脂モールド装置。
  6. 前記静電噴霧装置は、前記ノズルとして複数のノズル部を備え、該複数のノズル部のそれぞれに印加される電圧を独立に制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の樹脂モールド装置。
  7. ノズルと金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより、該金型に離型剤の薄膜を形成するステップと、
    前記離型剤の薄膜が形成された前記金型を用いてワークをクランプするステップと、
    前記ワークに樹脂を供給して樹脂モールドを行うステップと、を有し、
    前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、
    前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、
    前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、
    前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、
    前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、
    前記形成するステップは、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように形成することを特徴とする樹脂モールド方法。
  8. 金型にレーザを照射するステップと、
    ノズルと前記金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより、該金型に離型剤の薄膜を形成するステップと、
    前記離型剤の薄膜が形成された前記金型を用いてワークをクランプするステップと、
    前記ワークに樹脂を供給して樹脂モールドを行うステップと、を有し、
    前記所定の電圧は、0.5kV〜10kVであり、
    前記ノズルと前記金型との間の距離は、0.5mm〜20mmであり、
    前記ノズルは、内部に電極棒が挿入され、
    前記ノズルの先端部の径は、5μm〜400μmであり、
    前記離型剤は、フッ素系またはシリコーン系の材料からなり、
    前記形成するステップは、前記離型剤の薄膜の厚さが、1〜5μmとなるように形成することを特徴とする樹脂モールド方法。
  9. 前記金型に前記離型剤の薄膜を形成した後にダミーショットを実行することなく前記ワークの樹脂モールドを行うことを特徴とする請求項またはに記載の樹脂モールド方法。
  10. ノズルと金型との間に所定の電圧を印加し、該ノズルから該金型に向けて離型剤を静電噴霧することにより、該金型に離型剤の薄膜を形成するステップと、
    前記離型剤の薄膜が形成された前記金型を用いてワークをクランプするステップと、
    前記ワークに樹脂を供給して樹脂モールドを行うステップと、
    前記離型剤を冷却するステップと、を有し、
    前記冷却された前記離型剤を前記ノズルから前記金型に向けて静電噴霧することにより、該金型に該離型剤の薄膜を形成することを特徴とする樹脂モールド方法。
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