以下、本発明のナースコールシステムを適用した実施の形態例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例によるナースコールシステムの全体構成を示すシステム説明図である。このナースコールシステムは、病院等の医療・看護施設内(以下、施設内という)に設置されるものであり、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・、廊下灯2、2、・・・、ナースコール親機3、ドアホン4、電気錠5、携帯情報端末6、6、・・・、基地局(無線基地局)7、交換機(PBX交換機)8及び制御機9を有している。
ここで、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・にはそれぞれ、子機ラインL1、L1、・・・を経由して廊下灯2、2、・・・が接続、例えば、個別配線で接続されている。
また、交換機8には、基地局ラインL7を経由して基地局7が接続されている。
さらに、制御機9には、廊下灯ラインL2を経由して廊下灯2、2、・・・が接続、例えば、渡り配線で接続されているとともに、親機ラインL3を経由してナースコール親機3と、ドアホンラインL4を経由してドアホン4と、電気錠ラインL5を経由して電気錠5と、交換機ラインL6を経由して交換機8とがそれぞれ接続されている。
なお、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・及び廊下灯2、2、・・・間の接続は、図示のような個別配線の接続に限定されるものではなく、例えば、廊下灯2、2、・・・に対して複数台のナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・を順次接続する渡り配線の態様も好適とされる。
また、廊下灯2、2、・・・及び制御機9間の接続についても、図示のような渡り配線の接続に限定されるものではなく、例えば、バス接続の態様も好適とされる。
ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・は、それぞれ同様な構成で個別の子機IDを有しており、施設内における例えば、201号室、202号室、・・・・のような複数の部屋(病室と同意)の各病床の被看護人(患者と同意)が、例えば、ナースコール親機3が設置されるスタッフステーション等の施設内共用部に在室中である、医師や看護師又は看護助手等の医療・看護従事者、携帯情報端末6、6、・・・を携帯して施設内を移動中である同様な医療・看護従事者に対し、通常呼出し、トイレ・風呂介助等を求める緊急呼出し、点滴の終了を知らせる確認呼出し等、ナースコール呼出しに係る呼出種別毎で異なる呼出操作を行うとともに、この被看護人が医療・看護従事者との間で音声を送受信して通話を成立させるものである。
ここで、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・は、部屋内の病床数に対応させて任意の台数を設けることができる。また、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・としては、前述のような呼出操作が行われる呼出操作機能を有する呼出握りボタン等のハンド子機1aと、ハンド子機1aに接続され前述のような通話を成立させる通話機能を有するプレート子機1bとで構成されるものである。
なお、ハンド子機1aには、呼出操作機能のみならず前述のような通話機能を備えることもできる。
また、プレート子機1bには、通話機能のみならず前述のような呼出操作機能や、被看護人からのナースコール呼出しを待受状態に復旧させる呼出復旧操作機能を備えることもできる。
廊下灯2、2、・・・は、それぞれ同様な構成で個別の廊下灯IDを有しており、前述のような各部屋の出入口近傍に設置され、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・を用いた被看護人からのナースコール呼出しを、通常呼出し、トイレ・風呂介助等を求める緊急呼出し、点滴の終了を知らせる確認呼出し等、呼出種別毎に異なるパターンで報知(呼出表示、呼出発報)するものである。
ナースコール親機3は、前述のようなスタッフステーション等の施設内共用部に設置され、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・を用いた被看護人からのナースコール呼出しを、通常呼出し、トイレ・風呂介助等を求める緊急呼出し、点滴の終了を知らせる確認呼出し等、呼出種別毎に異なるパターンで報知(呼出表示、呼出発報)するとともに、これを確認した医療・看護従事者が被看護人との間で音声を送受信して通話を成立させるものである。
また、ナースコール親機3は、ドアホン4が設置される病棟出入り口やフロア出入り口等の施設内入退場口に居る例えば、被看護人への見舞客等の来訪者からのドアホン呼出しを報知(呼出表示、呼出発報)するとともに、これを確認した医療・看護従事者が来訪者との間で音声を送受信して通話を成立させることができる。
なお、ナースコール親機3の構成態様としては、図示のような電子情報出力型の当該親機に限定されず、例えば、PC(パーソナル・コンピュータ)型やボード型の当該親機も好適とされる。
また、ナースコール親機3には、通常、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・を個別呼出し又は一斉呼出しする機能や、携帯情報端末6、6、・・・を個別呼出し又は一斉呼出しする機能も備えられている。
ドアホン4は、前述のような施設内入退場口に居る来訪者が医療・看護従事者を呼出し、この医療・看護従事者との間で音声を送受信して通話を成立させるものである。また、電気錠5は、前述のような施設内入退場口に設置される入退出用ドアを施解錠するものである。
携帯情報端末6、6、・・・は、それぞれ同様な構成で個別の端末IDを有しており、施設内を移動中の医療・看護従事者により携帯されるものであって、前述のような被看護人からのナースコール呼出しを、通常呼出し、トイレ・風呂介助等を求める緊急呼出し、点滴の終了を知らせる確認呼び出し等、呼出種別毎に異なるパターンで報知(呼出表示、呼出発報)するとともに、これを確認した医療・看護従事者が被看護人との間で音声を送受信して通話を成立させるものである。
また、携帯情報端末6、6、・・・は、前述のような来訪者からのドアホン呼出しを報知(呼出表示、呼出発報)するとともに、これを確認した医療・看護従事者が来訪者との間で音声を送受信して通話を成立させることができる。
なお、携帯情報端末6、6、・・・としては、例えば、図示のようなスマートフォン等の高機能情報通信端末や不図示のPHS端末が好適とされる。
また、携帯情報端末6、6、・・・には、通常、ナースコール親機3や他の携帯情報端末6、・・・との間で呼出し、通話を成立させる機能も備えられている。
基地局7は、携帯情報端末6、6、・・・をそれぞれ無線制御するものであり、当該携帯情報端末の台数に対応させて複数台設けることができる。また、交換機8は、基地局ラインL7を経由して接続された基地局7を回線制御するものである。
制御機9は、廊下灯ラインL2を経由して廊下灯2、2、・・・、親機ラインL3を経由してナースコール親機3、ドアホンラインL4を経由してドアホン4、電気錠ラインL5を経由して電気錠5、交換機ラインL6を経由して交換機8をそれぞれ接続する中継器として例えば、施設内共用部に設置されており、これら接続された機器を制御するものである。なお、交換機8が有する回線制御機機能は制御機9に備えることができ、この態様によれば交換機8は不要とされ、基地局7及び制御機9間が直接接続されることになる。
次に、ドアホン4の具体的な構成について図2(A)のブロック図を参照して説明する。同図に示すドアホン4には、ドアホン操作部40、ドアホン撮像部41、ドアホン通話部41、ドアホンCPU43及びドアホンI/F44が備えられている。
このドアホン4において、ドアホン操作部40は、来訪者が医療・看護従事者を呼出すための操作(呼出操作)を行うものであり、例えば、呼出ボタンで構成されている。
ドアホン撮像部41は、(ドアホン操作部40で呼出操作を行った)来訪者の映像を撮像するものであり、例えば、CCDカメラ、CMOSカメラ等の各種の映像撮像媒体で構成されている。なお、ドアホン撮像部41は、施設内入退場口の周囲近傍の監視映像を撮像することもできる。
ドアホン通話部42は、来訪者が医療・看護従事者との間で通話を成立させるための音声を送受信するものであり、例えば、マイク及びスピーカで構成されている。
ドアホンCPU43は、当該ドアホンの構成各部を制御するものである。また、ドアホンI/F44は、ドアホン撮像部41からドアホンラインL4への信号伝送路、ドアホン通話部42及びドアホンラインL4間の信号伝送路、ドアホンCPU43及びドアホンラインL4間の信号伝送路をそれぞれ形成するものである。
次に、携帯情報端末6、6、・・・の具体的な構成について図2(B)のブロック図を参照して説明する。同図に示す携帯情報端末6、6、・・・には、端末表示部60、端末操作部61、端末解錠部62、端末通話部63、端末CPU64及び端末I/F65が備えられている。
この携帯情報端末6、6、・・・において、端末表示部60は、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・を用いた被看護人からのナースコール呼び出し又はドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しがあることを表示(呼出表示)するものであり、例えば、LCD、有機ELディスプレイ等の各種の表示媒体で構成されている。なお、端末表示部60は、ドアホン4のドアホン撮像部41で撮像された映像を出画することもできる。
端末操作部61は、前述のような被看護人からのナースコール呼出し又は来訪者からのドアホン呼出しに医療・看護従事者が応答するための操作(応答操作)を行うものであり、例えば、端末表示部60の前面に設置されたタッチパネル(や所定の操作ボタン)で構成されている。
端末解錠部62は、医療・看護従事者が電気錠5を解錠するための操作(解錠操作)を行うものであり、例えば、端末表示部60の前面に設置されたタッチパネル(や所定の操作ボタン)で構成されている。なお、端末解錠部62が有する解錠操作機能は、端末操作部61の操作機能として備えることもできる。
端末通話部63は、医療・看護従事者が被看護人又は来訪者との間で通話を成立させるための音声を送受信するものであり、例えば、マイク及びスピーカで構成されている。また、端末通話部63を構成するスピーカは、前述のようなナースコール呼出し又はドアホン呼出しがあることを報知(呼出発報)するための呼出音や音声メッセージ等を出力することができる。
端末CPU64は、当該携帯情報端末の構成各部を制御するものである。また、端末I/F65は、端末通話部63及び基地局7間の(無線による)信号伝送路、端末CPU64及び基地局7間の(無線による)信号伝送路をそれぞれ形成するものである。
次に、ナースコール親機3の具体的な構成について図2(C)のブロック図を参照して説明する。同図に示すナースコール親機3には、親機表示部30、親機操作部31、親機解錠部32、親機通話部33、親機CPU34及び親機I/F35が備えられている。
このナースコール親機3において、親機表示部30は、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・を用いた被看護人からのナースコール呼出し又はドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しがあることを表示(呼出表示)するとともに、ドアホン4のドアホン撮像部41で撮像された映像を出画するものであって、例えば、LCD、有機ELディスプレイ等の各種の表示媒体で構成されている。
ここで、親機表示部30は、縦長で例えば、15インチ以上の主表示部30aと、横長で主表示部30aよりも小さい例えば、10インチ以下の副表示部30bとを有している。また、主表示部30aは、被看護人のリストやフロア病床レイアウトをもとに前述のようなナースコール呼出しがあることを表示(呼出表示)するものであって、副表示部30bは、前述のようなドアホン呼出しがあることを表示(呼出表示)するとともにドアホン4のドアホン撮像部41で撮像された映像を出画するものである。
親機操作部31は、前述のような被看護人からのナースコール呼出し又は来訪者からのドアホン呼出しに医療・看護従事者が応答するための操作(応答操作)を行うものであり、例えば、親機表示部30を構成する主表示部30a及び副表示部30bの前面にそれぞれ設置されたタッチパネルで構成される、主操作部31a及び副操作部31bを有している。
親機解錠部32は、医療・看護従事者が電気錠5を解錠するための操作(解錠操作)を行うものであり、例えば、親機操作部31の副操作部31bが有する操作機能(や所定の操作ボタン)で構成されている。
親機通話部33は、医療・看護従事者が被看護人又は来訪者との間で通話を成立させるための音声を送受信するものであり、例えば、マイク及びスピーカで構成されている。また、親機通話部33を構成するスピーカは、前述のようなナースコール呼出し又はドアホン呼出しがあることを報知(呼出発報)するための呼出音や音声メッセージ等を出力することができる。なお、親機通話部33としては、図示のようなハンドセットを適用することもできる。
親機CPU34は、当該ナースコール親機の構成各部を制御するものである。また、親機I/F35は、親機通話部33及び親機ラインL3間の信号伝送路、親機CPU34及び親機ラインL3間の信号伝送路をそれぞれ形成するものである。
次に、制御機9の具体的な構成について図2(D)のブロック図を参照して説明する。同図に示す制御機9には、制御機記憶部90、制御機CPU91、廊下灯側制御機I/F92、親機側制御機I/F93、ドアホン側制御機I/F94、電気錠側制御機I/F95及び交換機側制御機I/F96が備えられている。
この制御機9において、制御機記憶部90は、ナースコール親機3及び携帯情報端末6、6、・・・のうちドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しを報知する機器の設定情報が記憶されるものであり、例えば、RAM、EEPROM等の各種の記憶媒体で構成されている。なお、制御機記憶部90の記憶内容である前述の設定情報は、例えば、ナースコール親機3や別途のPC(パーソナル・コンピュータ)等を用いることで適宜に書換えることができる。
制御機CPU91は、当該制御機の構成各部を制御するばかりでなく当該システム全体を制御するものである。また、廊下灯側制御機I/F92は、制御機CPU91及び廊下灯ラインL2間の信号伝送路を形成するものである。また、親機側制御機I/F93は、制御機CPU91及び親機ラインL3間の信号伝送路を形成するものである。また、ドアホン側制御機I/F94は、制御機CPU91及びドアホンラインL4間の信号伝送路を形成するものである。また、電気錠側制御機I/F95は、制御機CPU91及び電気錠ラインL5間の信号伝送路を形成するものである。さらに、交換機側制御機I/F96は、制御機CPU91及び交換機ラインL6間の信号伝送路を形成するものである。
このように構成された本発明の実施例によるナースコールシステムにおいて、以下、具体的な動作について図1及び図2のみならず、図3の画面構成図を参照して説明する。
第1の動作として、図1に示す201号室、202号室、・・・のような複数の部屋毎の各病床に居る被看護人のうち、201号室内における特定の病床の被看護人、ここでは氏名(氏名データ)が「鈴木太郎」であって被看護人識別ID「0001」を有する被看護人が、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者や携帯情報端末6、6、・・・を携帯して施設内を移動中の医療・看護従事者のうち例えば、担当の医療・看護従事者を呼出すために、ナースコール子機1を構成するハンド子機1aを用いて呼出種別毎で異なる呼出操作、例えば、ナースコール呼出しのための操作を行うと、この操作を検出したプレート子機1bは、自子機が有する子機ID及びナースコール呼出しを示す呼出種別情報を付加したナースコール呼出信号を生成する。このナースコール呼出信号は、子機ラインL1を経由して自部屋である201号室の出入り口近傍に設置された廊下灯2に伝送される。
(201号室の出入り口近傍に設置された)廊下灯2は、ナースコール子機1を構成するプレート子機1bから伝送されてきたナースコール呼出信号に付加されている子機ID及び呼出種別情報をもとに、ナースコール子機1が病床に設置されている被看護人からのナースコール呼出しがあることを検出し、その旨の報知(呼出表示、呼出発報)を行うとともに、受信したナースコール呼出信号に自廊下灯が有する廊下灯IDを付加し、このナースコール呼出信号を、廊下灯ラインL2、図2(D)に示す制御機9の廊下灯側制御機I/F92を経由して制御機CPU91に送出する。
制御機9の制御機CPU91は、ナースコール子機1を構成するプレート子機1bから廊下灯2を経由して伝送されてきたナースコール呼出信号を受信すると、このナースコール呼出信号に付加されている子機ID、廊下灯ID及び呼出種別情報をもとに、201号室内でナースコール子機1が病床に設置されている被看護人からのナースコール呼出しがあることを、例えば、制御機記憶部90に予め記憶されている不図示の被看護人テーブルを参照して氏名(氏名データ)「鈴木太郎」及び被看護人識別ID「0001」とともに検出する。また、制御機CPU91は、ナースコール親機3及び携帯情報端末6、6、・・・のうちドアホン呼出しを報知させる機器について制御機記憶部90の設定情報を参照する。ここでは、ナースコール親機3のみならず携帯情報端末6、6、・・・を携帯して施設内を移動中の医療・看護従事者のうち例えば、担当の被看護人が携帯している少なくとも1台の携帯情報端末6が有する端末IDを読出したものとする。
ここで、制御機9の制御機CPU91は、ナースコール親機3にてナースコール呼出しを報知させる当該信号として、前述の子機ID、廊下灯ID及び呼出種別情報を付加した親機用ナースコール呼出報知信号を生成する。この親機用ナースコール呼出報知信号は、制御機CPU91から親機側制御機I/F93、親機ラインL3、図2(C)に示すナースコール親機3の親機I/F35を経由して親機CPU34に伝送される。
また、制御機9の制御機CPU91は、呼出元である被看護人の担当である医療・看護従事者が携帯している少なくとも1台の携帯情報端末6にてナースコール呼出しを報知させる当該信号として、前述の子機ID、廊下灯ID及び呼出種別情報と制御機記憶部90から読出した端末IDとを付加した端末用ナースコール呼出報知信号を生成する。この端末用ナースコール呼出報知信号は、制御機CPU91から交換機側制御機I/F96、交換機ラインL6、(図1に示す)交換機8、基地局ラインL7、基地局7、図2(B)に示す携帯情報端末6、6、・・・の端末I/F65を経由して端末CPU64にそれぞれ伝送される。
ナースコール親機3の親機CPU34は、制御機9から伝送されてきた親機用ナースコール呼出報知信号を受信すると、この親機用ナースコール呼出報知信号に付加されている子機ID、廊下灯ID及び呼出種別情報をもとに、201号室内でナースコール子機1が病床に設置されている、氏名(氏名データ)が「鈴木太郎」であって被看護人識別ID「0001」を有する被看護人からのナースコール呼出しがある旨の呼出音や音声メッセージ等を、親機通話部33を構成するスピーカから出力させるとともに、同様なナースコール呼出しがある旨の呼出表示として、図3(A)、(B)に示すような呼出元である被看護人のリスト及びフロア病床レイアウトのうち少なくとも1つを、親機表示部30を構成する主表示部30aに表示させることができる。
なお、親機表示部30を構成する主表示部30aを用いた被看護人のリスト又はフロア病床レイアウトとしては、診療科目、担当医、救護区分等の被看護人に係る各種情報を併せて表示させることができる。また、同様なリスト及びフロア病床レイアウトは、例えば、親機操作部31を構成する主操作部31aを用いて切換操作を行うことにより、主表示部30aへの表示内容を適宜に切換えることができる。さらに、前述のような診療科目、担当医、救護区分等の被看護人に係る各種情報については、主表示部30aとは別途に設けられる副表示部30bに表示させて、その視認性を十分に確保することもできる。
ここで、ナースコール親機3の親機表示部30を構成する主表示部30aは、副表示部30bと比較して大きく、また縦長であるため、特に、被看護人のフロア病床レイアウトの表示を行うにあたっては、施設内における特定フロアの病床レイアウトを表示させた状態で呼出表示できることから、より多くの情報が一画面上に表示される。したがって、この呼出表示を確認するスタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者にとっては、十分な視認性が確保されることになる。
一方、携帯情報端末6、6、・・・の端末CPU64はそれぞれ、制御機9から伝送されてきた端末用ナースコール呼出報知信号を受信すると、この端末用ナースコール呼出報知信号に付加されている端末IDと自端末が有する端末IDとを照合し、当該IDが一致した場合のみ、同様に付加されている子機ID、廊下灯ID及び呼出種別情報をもとに、201号室内でナースコール子機1が病床に設置されている、氏名(氏名データ)が「鈴木太郎」であって被看護人識別ID「0001」を有する被看護人からのナースコール呼出しがある旨の呼出音や音声メッセージ等を、端末通話部63を構成するスピーカから出力させるとともに、同様なナースコール呼出しがある旨の文字メッセージ等を端末表示部60に表示させることができる。ここでは、呼出元である被看護人の担当の医療・看護従事者が携帯している特定の携帯情報端末6のみ当該IDが一致し、前述のようなナースコール呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)が行われたものとする。
なお、特定の携帯情報端末6の端末表示部60を用いた呼出表示としては、診療科目、担当医、救護区分等の被看護人に係る各種情報を併せて表示させることができる。
次に、前述のようなナースコール呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)を確認した医療・看護従事者のうち、最先に応答操作を行った医療・看護従事者として、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者が、図1、図2(C)に示すナースコール親機3の親機操作部31を構成する主操作部31aを用いて応答操作を行うと、この操作を検出した親機CPU34は、親機通話部33が有する通話機能を能動とするとともに親機ナースコール応答信号を生成する。この親機ナースコール応答信号は、前述の親機用ナースコール呼出報知信号と逆の信号伝送路を経由して図2(D)に示す制御機9の制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、ナースコール親機3から伝送されてきた親機ナースコール応答信号を受信すると、呼出元であるナースコール子機1を構成するプレート子機1bの通話機能を能動とするための子機用通話制御信号を生成する。この子機用通話制御信号は、前述のナースコール呼出信号と逆の信号伝送路を経由して、201号室内で呼出元のナースコール子機1を構成するプレート子機1bに伝送される。
201号室内で呼出元のナースコール子機1を構成するプレート子機1bは、制御機9から伝送されてきた子機用通話制御信号を受信すると通話機能が能動となる。この制御により、ナースコール呼出しの呼出元である、氏名(氏名データ)が「鈴木太郎」であって被看護人識別ID「0001」を有する被看護人が用いるプレート子機1bの通話機能と、子機ラインL1、(201号室の出入り口近傍に設置された)廊下灯2、廊下灯ラインL2、図2(D)に示す制御機9の廊下灯側制御機I/F92、制御機CPU91、親機側制御機I/F93、親機ラインL3、図2(C)に示すナースコール親機3の親機I/F35を経由して親機通話部33との間の信号通話路が形成され、形成された信号伝送路を経由して音声を送受信させることによって、被看護人とスタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者との間で通話が成立する。なお、前述のような信号伝送路を形成するにあたって、制御機9の廊下灯側制御機I/F92及び親機側制御機I/F93間の信号伝送路は、制御機CPU91を経由することなく各I/F92、93間を直接接続させた信号伝送路を形成することもできる。
また、ナースコール親機3からの親機ナースコール応答信号を受信した制御機9の制御機CPU91によれば、前述のような呼出先の医療・看護従事者が携帯している特定の携帯情報端末6への呼出報知停止制御信号を生成・送出することにより、この呼出報知停止制御信号が受信された端末CPU64は、端末表示部60及び端末通話部63を用いたナースコール呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)を停止させることができる。したがって、特定の携帯情報端末6での呼出報知動作を自動的に(待受状態へ)復旧できるため、利便性が高められる。
一方、前述のようなナースコール呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)を確認した医療・看護従事者のうち、最先に応答操作を行った医療・看護従事者として、被看護人の担当である施設内を移動中の医療・看護従事者が、図1、図2(B)に示す携帯情報端末6の端末操作部61を用いて応答操作を行うと、この操作を検出した端末CPU64は、端末通話部63が有する通話機能を能動とするとともに、自端末が有する端末IDを付加した端末ナースコール応答信号を生成する。この端末ナースコール応答信号は、前述の端末用ナースコール呼出報知信号と逆の信号伝送路を経由して図2(D)に示す制御機9の制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、特定の携帯情報端末6から伝送されてきた端末ナースコール応答信号を受信すると、前述のようなナースコール親機3からの親機ナースコール応答信号を受信した場合と同様、ナースコール呼出しの呼出元であるナースコール子機1を構成するプレート子機1bに子機用通話制御信号を送出する。
201号室内で呼出元のナースコール子機1を構成するプレート子機1bは、制御機9から伝送されてきた子機用通話制御信号を受信すると通話機能が能動となる。この制御により、ナースコール呼出しの呼出元である、氏名(氏名データ)が「鈴木太郎」であって被看護人識別ID「0001」を有する被看護人が用いるプレート子機1bの通話機能と、子機ラインL1、(201号室の出入り口近傍に設置された)廊下灯2、廊下灯ラインL2、図2(D)に示す制御機9の廊下灯側制御機I/F92、制御機CPU91、交換機側制御機I/F96、交換機ラインL6、交換機8、基地局ラインL7、基地局7、図2(B)に示す特定の携帯情報端末6の端末I/F65を経由して端末通話部63との間の信号通話路が形成され、形成された信号伝送路を経由して音声を送受信させることによって、被看護人とこの被看護人の担当で施設内を巡回中の医療・看護従事者との間で通話が成立する。なお、前述のような信号伝送路を形成するにあたって、制御機9の廊下灯側制御機I/F92及び交換機側制御機I/F96間の信号伝送路は、制御機CPU91を経由することなく各I/F92、96間を直接接続させた信号伝送路を形成することもできる。
また、特定の携帯情報端末6からの端末ナースコール応答信号を受信した制御機9の制御機CPU91によれば、ナースコール親機3に対して呼出報知停止制御信号を送出することにより、この呼出報知停止制御信号が受信された親機CPU34は、親機表示部30を構成する主表示部30a及び親機通話部33を用いたナースコール呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)を停止させることができる。したがって、ナースコール親機3での呼出報知動作を自動的に(待受状態へ)復旧できるため、利便性が高められる。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施例における第1の動作によれば、ナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・を用いた被看護人からのナースコール呼出し報知することができるナースコール親機3において、このナースコール呼出しがあることを表示する親機表示部30が有する呼出表示機能を、横長の副表示部30bと比較して縦長で大画面の主表示部30aを用いて能動とすることができ、この主表示部30aは、被看護人のリスト及びフロア病床レイアウトのうち少なくとも1つを表示することができるように、より多くの情報を一画面上に表示させることができる。したがって、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者にとっては、ナースコール呼出しがあることを示す呼出表示の視認性が十分に確保され、被看護人への迅速な対応が可能となる。
次に、第2の動作として、病棟出入り口やフロア出入り口等の施設内入退場口に居る来訪者が、医療・看護従事者を呼出すために、図1、図2(A)に示すドアホン4のドアホン操作部40を用いて呼出操作を行うと、この操作を検出したドアホンCPU43はドアホン呼出信号を生成する。また、ドアホンCPU43にて生成されたドアホン呼出信号は、ドアホンI/F44、ドアホンラインL4、図2(D)に示す制御機9のドアホン側制御機I/F94を経由して制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、ドアホン4から伝送されてきたドアホン呼出信号を受信すると、来訪者から医療・看護従事者へのドアホン呼出しがあることを検出する。この制御機CPU91は、ナースコール親機3及び携帯情報端末6、6、・・・のうちドアホン呼出しを報知させる機器について制御機記憶部90の設定情報を参照する。ここでは、ナースコール親機3のみならず携帯情報端末6、6、・・・を携帯して施設内を移動中の医療・看護従事者のうち、予め設定されている例えば、被看護人への看護処置を行っていない医療・看護従事者が携帯している少なくとも1台の携帯情報端末6が有する端末IDを読出したものとする。
ここで、制御機9の制御機CPU91は、ナースコール親機3にてドアホン呼出しを報知させる親機用ドアホン呼出報知信号を生成する。この親機用ドアホン呼出報知信号は、前述の親機用ナースコール呼出信号と同様な信号伝送路を経由して図2(C)に示すナースコール親機3の親機CPU34に伝送される。
また、制御機9の制御機CPU91は、被看護人への看護処置を行っていない医療・看護従事者が携帯している少なくとも1台の携帯情報端末6にてドアホン呼出しを報知させる当該信号として、制御機記憶部90から読出した端末IDを付加した端末用ドアホン呼出報知信号を生成する。この端末用ドアホン呼出報知信号は、前述の端末用ナースコール呼出報知信号と同様な信号伝送路を経由して図2(B)に示す携帯情報端末6、6、・・・の端末CPU64にそれぞれ伝送される。
さらに、前述のように来訪者から医療・看護従事者へのドアホン呼出しがあることを検出した制御機9の制御機CPU91は、ドアホン4のドアホン撮像部41が有する映像撮像機能を能動とするための撮像制御信号を生成する。この撮像制御信号は、前述のドアホン呼出信号と逆の信号伝送路を経由してドアホン4のドアホンCPU43に伝送される。
ドアホン4のドアホンCPU43は、制御機9から伝送されてきた撮像制御信号を受信すると、ドアホン撮像部41にて来訪者の映像の撮像を開始させる。このドアホン撮像部4にて撮像された映像であって電気信号に信号処理された映像信号は、ドアホンI/F44、ドアホンラインL4、制御機9のドアホン側制御機I/F94を経由して制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、ドアホン4から伝送されてきた映像信号を、前述のドアホン用呼出報知信号と同様な信号伝送路を経由してナースコール親機3の親機CPU34に送出する。
ナースコール親機3の親機CPU34は、制御機9から伝送されてきた親機用ドアホン呼出報知信号及び映像信号のうち親機用ドアホン呼出報知信号を受信すると、来訪者から医療・看護従事者へのドアホン呼出しがあることを検出し、その旨の呼出音や音声メッセージ等を、親機通話部33を構成するスピーカから出力させるとともに、同様なドアホン呼出しがある旨の呼出表示として、図3(C)に示すような文字メッセージ等を、親機表示部30を構成する副表示部30bに表示させることができる。また、親機CPU34は、同様に受信した映像信号をもとに、ドアホン4のドアホン撮像部41で撮像された来訪者の映像を副表示部30bに出画させることができる。
ここで、ナースコール親機3の親機表示部30を構成する副表示部30bは、主表示部30aと比較して小さいものの、従来のテレビドアホン・テレビインターホン等と同様、特に、来訪者の映像を確認し易い横長であるため、来訪者からのドアホン呼出しがあることと、この来訪者を判別するには十分な大きさであって、これを確認する医療・看護従事者にとっては、十分な視認性が確保されることになる。
一方、携帯情報端末6、6、・・・の端末CPU64はそれぞれ、制御機9から伝送されてきた端末用ドアホン呼出報知信号を受信すると、この端末用ドアホン呼出報知信号に付加されている端末IDと自端末が有する端末IDとを照合し、当該IDが一致した場合にのみ来訪者から医療・看護従事者へのドアホン呼出しがある旨の呼出音や音声メッセージ等を、端末通話部63を構成するスピーカから出力させるとともに、同様なドアホン呼出しがある旨の文字メッセージ等を端末表示部60に表示させることができる。ここでは、被看護人への看護処置を行っていない医療・看護従事者が携帯している特定の携帯情報端末6のみ当該IDが一致し、前述のようなドアホン呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)が行われたものとする。したがって、例えば、担当の被看護人への看護業務に集中している医療・看護従事者にとっては、自身が携帯している携帯情報端末6への呼出報知が回避されるため、煩わしを感じず、その看護業務に支障を与えることなく迅速な対応を継続することができる。
なお、前述のように来訪者から医療・看護従事者へのドアホン呼出しがあることを検出した制御機9の制御機CPU92によれば、端末用ドアホン呼出報知信号のみならずドアホン4から伝送されてきた映像信号を、携帯情報端末6、6、・・・の端末CPU64に送出することもできる。ここで、端末用ドアホン呼出報知信号に付加されている端末IDと自端末が有する端末IDとが一致した特定の携帯情報端末6の端末CPU64によれば、ドアホン4から制御機9を経由して伝送されてきた映像信号を受信すると、ドアホン撮像部41で撮像された来訪者の映像を端末表示部60に表示させることができる。
次に、前述のようなドアホン呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)を確認した医療・看護従事者のうち、最先に応答操作を行った医療・看護従事者として、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者が、図1、図2(C)に示すナースコール親機3の親機操作部31を構成する副操作部31bを用いて応答操作を行うと、この操作を検出した親機CPU34は、親機通話部33が有する通話機能を能動とするとともに親機ドアホン応答信号を生成する。この親機ドアホン応答信号は、前述の親機ナースコール応答信号と同様な信号伝送路を経由して図2(D)に示す制御機9の制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、ナースコール親機3から伝送されてきた親機ドアホン応答信号を受信すると、呼出元であるドアホン4の通話機能を能動とするためのドアホン用通話制御信号を生成する。このドアホン用通話制御信号は、前述のドアホン呼出信号と逆の信号伝送路を経由して図2(A)に示すドアホン4のドアホンCPU43に伝送される。
ドアホン4のドアホンCPU43は、制御機9から伝送されてきたドアホン用通話制御信号を受信するとドアホン通話部42の通話機能を能動とする。この制御により、ドアホン呼出しの呼出元である来訪者が用いるドアホン通話部42と、ドアホンI/F44、ドアホンラインL4、図2(D)に示す制御機9のドアホン側制御機I/F94、制御機CPU91、親機側制御機I/F93、親機ラインL3、図2(C)に示すナースコール親機3の親機I/F35を経由して親機通話部33との間の信号通話路が形成され、形成された信号伝送路を経由して音声を送受信させることによって、来訪者とスタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者との間で通話が成立する。なお、前述のような信号伝送路を形成するにあたって、制御機9の親機側制御機I/F93及びドアホン側制御機I/F94間の信号伝送路は、制御機CPU91を経由することなく各I/F93、94間を直接接続させた信号伝送路を形成することもできる。
また、ナースコール親機3からの親機ドアホン応答信号を受信した制御機9の制御機CPU91によれば、前述のような呼出先の医療・看護従事者が携帯している特定の携帯情報端末6への呼出報知停止制御信号を生成・送出することにより、この呼出報知停止制御信号が受信された端末CPU64は、端末表示部60及び端末通話部63を用いたドアホン呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)を停止させることができ、利便性が高められる。
この後、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者によれば、来訪者を施設内に招き入れるために、図1、図2(C)に示すナースコール親機3の親機解錠部32を用いて解錠操作を行うことができる。この操作を検出した親機CPU34は、電気錠5を解錠させるための親機電気錠解錠信号を生成する。この親機電気錠解錠信号は、前述の親機ドアホン応答信号等と同様な信号伝送路を経由して図2(D)に示す制御機9の制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、ナースコール親機3から伝送されてきた親機電気錠解錠信号を受信すると、電気錠5を解錠させるための電気錠制御信号を生成する。この電気錠制御信号は、制御機CPU91から電気錠側制御機I/F95、電気錠ラインL5を経由して図1に示す電気錠5に伝送され、当該電気錠を解錠させる。したがって、来訪者によれば、電気錠5が解錠された入退出用ドアを経由して施設内に入り、例えば、被看護人の部屋に向かうことができる。
一方、前述のようなドアホン呼出しに係る所定の報知(呼出表示、呼出発報)を確認した医療・看護従事者のうち、最先に応答操作を行った医療・看護従事者として、施設内を移動中の医療・看護従事者が、図1、図2(B)に示す携帯情報端末6の端末操作部61を用いて応答操作を行うと、この操作を検出した端末CPU64は、端末通話部63が有する通話機能を能動とするとともに、自端末が有する端末IDを付加した端末ドアホン応答信号を生成する。この端末ドアホン応答信号は、前述の端末用ドアホン呼出報知信号と逆の信号伝送路を経由して図2(B)に示す制御機9の制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、特定の携帯情報端末6から伝送されてきた端末ドアホン応答信号を受信すると、前述のようなナースコール親機3からの親機ドアホン応答信号を受信した場合と同様、ドアホン呼出しの呼出元であるドアホン4のドアホンCPU43にドアホン用通話制御信号を送出する。
ドアホン4のドアホンCPU43は、制御機9から伝送されてきたドアホン用通話制御信号を受信するとドアホン通話部42の通話機能を能動とする。この制御により、ドアホン呼出しの呼出元である来訪者が用いるドアホン通話部42と、ドアホンI/F44、ドアホンラインL4、図2(D)に示す制御機9のドアホン側制御機I/F94、制御機CPU91、交換機側制御機I/F96、交換機ラインL6、交換機8、基地局ラインL7、基地局7、図2(B)に示す特定の携帯情報端末6の端末I/F65を経由して端末通話部63との間の信号通話路が形成され、形成された信号伝送路を経由して音声を送受信させることによって、来訪者と特定の携帯情報端末6を携帯して施設内を移動中の医療・看護従事者との間で通話が成立する。なお、前述のような信号伝送路を形成するにあたって、制御機9のドアホン側制御機I/F94及び交換機側制御機I/F96間の信号伝送路は、制御機CPU91を経由することなく各I/F94、96間を直接接続させた信号伝送路を形成することもできる。
また、特定の携帯情報端末6からの端末ドアホン応答信号を受信した制御機9の制御機CPU91によれば、ナースコール親機3への映像出画停止制御信号を生成・送出することにより、この映像出画停止制御信号が受信された親機CPU34は、親機表示部30を構成する副表示部30bを用いた映像出画動作を停止させることができる。したがって、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者によれば、副表示部30bを用いた映像出画動作が自動的に非表示状態に復旧でき、ナースコール親機3での呼出報知動作を自動的に(待受状態へ)復旧されるため、利便性が高められる。
この後、ドアホン呼出しに応答した施設内を移動中の医療・看護従事者によれば、来訪者を施設内に招き入れるために、図1、図2(B)に示す携帯情報端末6の端末解錠部62を用いて解錠操作を行うことができる。この操作を検出した端末CPU64は、自端末が有する端末IDが付加された、電気錠5を解錠させるための端末電気錠解錠信号を生成する。この端末電気錠解錠信号は、前述の端末ドアホン応答信号等と同様な信号伝送路を経由して図2(D)に示す制御機9の制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、携帯情報端末6から伝送されてきた端末電気錠解錠信号を受信すると、電気錠5を解錠させるための電気錠制御信号を生成する。この電気錠制御信号は、前述の親機電気錠解錠信号の受信時と同様に制御機CPU91から図1に示す電気錠5に伝送され、当該電気錠を解錠させる。したがって、来訪者によれば、電気錠5が解錠された入退出用ドアを経由して施設内に入り、例えば、被看護人の部屋に向かうことができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施例における第2の動作によれば、ドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しの報知とドアホン4のドアホン撮像部41で撮像された来訪者の映像を出画することができるナースコール親機3において、ドアホン呼出しがあることを表示するとともにドアホン4のドアホン撮像部41で撮像された映像を出画するための親機表示部30が有する呼出表示・映像出画機能を、主表示部30aよりも小さい横長の副表示部30bを用いて能動とすることができ、この副表示部30bは、従来のテレビドアホン・テレビインターホン等と同様、ドアホン呼出しがあることと来訪者の映像を確認するのに十分な大きさであるため、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者にとっては十分な視認性が確保されるばかりでなく、例えば、ナースコール呼出しを行った被看護人への看護業務に支障がない状態でドアホン呼出しを行った来訪者に迅速に対応することができる。
また、ドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しについて、例えば、担当の被看護人への看護業務に集中している医療・看護従事者により携帯される携帯情報端末6、6、・・・への呼出報知が回避されるため、その看護業務に支障を与えることなく迅速な対応を継続させることができる。
また、ドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しについて、特定の携帯情報端末6で応答することで通話を成立させることができるばかりでなく、同様な呼出しが報知されるナースコール親機3での映像出画動作を自動的に非表示状態へ復旧できるため、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中の医療・看護従事者によれば、この状態で被看護人によるナースコール呼出しがあった場合でも、ドアホン呼出しよりも重要度が高い当該ナースコール呼出しに係る呼出報知(呼出表示)を、煩わしさを感じずに確認することができ、利便性が高められる。
さらに、ドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しを確認した医療・看護従事者によれば、電気錠5を解錠させることができ、来訪者によれば、電気錠5が解錠された入退出用ドアを経由して施設内に入り、例えば、被看護人の部屋に向かうことができる。
本発明のナースコールシステムにおいては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成の当該システムであっても採用できるということはいうまでもないことである。
具体的に本発明の実施例においては、電気錠5を解錠する解錠部を親機解錠部32、端末解錠部62のように、ナースコール親機3及び携帯情報端末6、6、・・・にそれぞれ備えた構成を適用したが、この態様に限定されるものではない。例えば、ナースコール親機3及び携帯情報端末6、6、・・・のうち何れか1つに備えた構成であってもよい。
また、本発明の実施例においては、ナースコール親機3及び携帯情報端末6、6、・・・のうち、ドアホン4を用いた来訪者からのドアホン呼出しを報知する機器の設定情報が記憶される記憶部を、制御機記憶部90として制御機9に備えた構成を適用したが、この態様に限定されるものではない。例えば、被看護人の疾患に係る担当科データ、検査や手術に係るオーダデータ、電子カルテデータ等の被看護人関連情報が記憶されるオーダリングサーバ等のサーバ10に備え、このサーバ10を制御機9により制御させることもできる。この態様によれば、設定情報を例えば、被看護人関連情報とともに一元的に管理することができる。
さらに、本発明の実施例においては、子機ラインL1を経由してナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・がそれぞれ接続される廊下灯2、2、・・・と、ナースコール親機3、ドアホン4、電気錠5及び交換機8とを、個別のライン(廊下灯ライン、ドアホンライン、電気錠ライン、交換機ライン)L2、L3、L4、L5、L6をそれぞれ経由して制御機9に接続させた構成を適用したが、この態様に限定されるものではない。例えば、子機ラインL1を経由してナースコール子機1、1、・・・、1、1、・・・、・・・がそれぞれ接続される廊下灯2、2、・・・、ナースコール親機3、ドアホン4、電気錠5、交換機8及び制御機9をそれぞれ、共通バスであるLAN配線に所定の信号分岐機能、例えば、ハブを経由して接続させた構成を適用することもできる。なお、LAN配線を適用するにあたっては、交換機8を不要にすることもできる。この態様によれば、LAN配線に例えば、ハブを経由して基地局7が接続されることになる。