JP6004724B2 - 車両周辺監視システムおよび車載器 - Google Patents
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Description
なお、キーレスシステムでは、車両周辺に接近した利用者が携帯する携帯端末と通信すればよいので、車載器が備える通信部は、車両周辺を通信エリアとしている。
また、利用者を識別するための携帯端末についても、スマートフォンや携帯電話機などのように普及が進んだ機器への利用が検討されている。
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両周辺監視システムの概要を示す図である。図1において、車両周辺監視システム1は、車両100に搭載された車両用キーレス装置(以下、キーレスシステムと呼ぶ)を利用して車両100周辺の物体を監視するシステムである。システム構成として、キーレスシステムと共用される車載器である、スマートキーレス制御ユニット2、車両100の後部左側方のLFアンテナ3a、前部左側方のLFアンテナ3b、後部右側方のLFアンテナ3cおよび前部右側方のLFアンテナ3dを備えており、携帯端末4を有する物体が監視対象となる。
例えば、LFアンテナ3aの通信エリアAに自動二輪車200が進入すると、自動二輪車200の乗員に携帯された携帯端末4が検知される。スマートキーレス制御ユニット2は、LFアンテナ3aの通信エリアAで携帯端末4が検知されたので、自動二輪車200が車両100の後部左側方に接近したと判断して車両100の乗員に報知する。
つまり、車両100の乗員が携帯する携帯端末4がLFアンテナ3a〜3dのいずれかの通信エリアに進入した場合に、スマートキーレス制御ユニット2が、携帯端末4を照合して、車両100の乗員(運転者)が所持する携帯端末としてあらかじめ登録された携帯端末4であると、キー操作なく、車両100のドアの施錠または解錠を制御する。
例えば、制御部20は、車両情報取得部23が取得した車両情報に基づいて、車両100の周辺を監視すべき車両状態であると判定したとき、LFアンテナ3a〜3dのいずれかで検知された携帯端末4があらかじめ登録された携帯端末でなければ、この携帯端末4を有する物体がLFアンテナの方向に存在することをHMI部25を制御して報知する。
RF受信部22は、携帯端末4から送信された応答信号を、RFアンテナ21を介して受信して、制御部20で処理できる信号フォーマットに変換して制御部20に出力する。
車両情報取得部23は、車両100に搭載された対象機器(図1において不図示)からCAN(Car Area Network)などを介して車両100の車両情報を取得する。なお、車両情報は、車両周辺を監視すべき車両状態であるか否かを判別するために用いる情報であり、例えばウィンカーの点灯情報や運転者がドアノブに触れたことを示すセンサ情報が挙げられる。
LF送信部24a〜24dは、制御部20から出力される携帯端末4を起動させるための起動信号を電波信号に変換してLFアンテナ3a〜3dから出力する送信部である。
HMI部25は、音声および映像の少なくとも一方を用いて、車両100の周辺に接近する物体を車両100の乗員に報知する情報提示部である。
LFアンテナ41は、一般的なキーレスシステムにおいて、車載器から携帯端末4に向けて発信する電波に使用されるLF帯の電波を受信するアンテナである。
LF受信部42は、LFアンテナ41により受信された起動信号を、制御部40で処理可能な信号フォーマットに変換してから制御部40に出力する。
RF送信部44は、スマートキーレス制御ユニット2から送信された起動信号を携帯端末4で受信したことを示す応答信号を制御部40から入力し、この応答信号を電波信号に変換してRFアンテナ43から出力する送信部である。
図4は、実施の形態1に係るスマートキーレス制御ユニットの動作を示すフローチャートであり、車両100の車線変更時に周辺の物体を監視する場合を示している。
スマートキーレス制御ユニット2の車両情報取得部23は、ウィンカー点灯有無を示すウィンカー操作信号を取得し、車両情報として制御部20に出力する。
制御部20は、車両情報取得部23から入力した車両情報に基づいてウィンカーがオン(点灯)しているか否かを判定する(ステップST1)。ここで、ウィンカーがオフ(消灯)であれば(ステップST1;NO)、制御部20は、車両周辺を監視すべき車両状態でないと判断して処理を終了する。
この後、制御部20は、RFアンテナ21を介して、RF受信部22が応答信号を受信したか否かを判定する(ステップST3)。ここで、RF受信部22が応答信号を受信しない場合(ステップST3;NO)、制御部20は、ステップST1に戻って上述の処理を繰り返す。
あらかじめ登録された携帯端末4からの応答信号である場合(ステップST4;YES)、制御部20は、ステップST1に戻って再度ウィンカーの点灯有無を確認し、上述の処理を繰り返す。
携帯端末4のLF受信部42は、LFアンテナ41を介してLF信号を受信すると(ステップST1a)、受信したLF信号を制御部40で処理可能な信号フォーマットに変換してから制御部40に出力する。
制御部40は、LF受信部42から入力した上記LF信号が、携帯端末4(自端末)を登録したスマートキーレス制御ユニット2からの起動信号であるか否かを判定する(ステップST2a)。例えば、起動信号に含まれる認証コードに基づいて自端末4を登録したスマートキーレス制御ユニット2からの起動信号であるか否かが判定される。
この発明は、上述したキーレスシステムを利用して、ウインカーの点灯有無を契機として起動信号を送信する。従って、新たなハードウェアを追加することなく、自車両周辺に存在する他車両を検知することができる。
しかしながら、他車両がどの方向から接近しているかを判別することができない。
そこで、左右のウィンカーのうち、点灯しているウィンカー側にあるLF送信部で起動信号を送信すれば、他車両がどの方向から接近しているかを判別することができる。
また、監視すべき方向以外のLF送信部には通信を試行させないので、消費電力の低減を図ることもできる。
車両情報取得部23は、ウィンカー点灯有無を示すウィンカー操作信号を取得して車両情報として制御部20に出力する。
制御部20は、車両情報取得部23から入力した車両情報に基づいて、左側のウィンカー(以下、左ウィンカーと記載する)がオン(点灯)であるか否かを判定する(ステップST1b)。ここで、左ウィンカーがオフ(消灯)であれば(ステップST1b;NO)、制御部20は、右側のウィンカー(以下、右ウィンカーと記載する)がオン(点灯)しているか否かを判定する(ステップST2b)。
また、左ウィンカーがオンであれば(ステップST1b;YES)、制御部20は、車両100が左折するため、車両100の左側から接近する物体を監視すべき車両状態であると判断し、携帯端末4を起動するための起動信号をLF送信部24a,24bに出力して、車両100の左側に搭載されているLFアンテナ3a,3bから送信させる(ステップST3b)。
また、左右のウィンカーがオフ(消灯)であれば(ステップST2b;NO)、制御部20は、車両100が車両周辺を監視すべき車両状態でないと判断して処理を終了する。
RF受信部22が応答信号を受信しない場合(ステップST5b;NO)、制御部20は、ステップST1bに戻って上述の処理を繰り返す。
この後、制御部20は、HMI部25を制御して上記他車両が自車両の左側または右側にいることを示す報知情報を自車両の運転者に報知する(ステップST8b)。
そこで、前後左右のLF送信部ごとに起動信号を順次送信することにより、他車両が接近する方向の判別を可能としつつ、車両100の周辺を全方向に渡って監視することができる。
車両情報取得部23は、ウィンカー点灯有無を示すウィンカー操作信号を取得して車両情報として制御部20に出力する。
制御部20は、車両情報取得部23から入力した車両情報に基づいてウィンカーがオン(点灯)しているか否かを判定する(ステップST1c)。
ウィンカーがオフ(消灯)であれば(ステップST1c;NO)、制御部20は、車両100が車両周辺を監視すべき車両状態ではないと判断して処理を終了する。
制御部20は、RFアンテナ21を介してRF受信部22が応答信号を受信したか否かを判定する(ステップST3c)。
RF受信部22が応答信号を受信しない場合(ステップST3c;NO)、制御部20は、ステップST5cの処理に移行する。
あらかじめ登録された携帯端末4からの応答信号である場合(ステップST4c;YES)、制御部20は、続いて車両100の前部左側方から接近する物体を監視するため、携帯端末4の起動信号をLF送信部24bに出力して、車両100の前部左側方に搭載されたLFアンテナ3bから送信させる(ステップST5c)。
あらかじめ登録された携帯端末4からの応答信号である場合(ステップST7c;YES)、制御部20は、次に車両100の後部右側方から接近する物体を監視するため、携帯端末4の起動信号をLF送信部24cに出力して、車両100の後部右側方に搭載されたLFアンテナ3cから送信させる(ステップST8c)。
あらかじめ登録された携帯端末4からの応答信号である場合(ステップST10c;YES)、制御部20は、次に車両100の前部右側方から接近する物体を監視するため、携帯端末4の起動信号をLF送信部24dに出力して、車両100の前部右側方に搭載されたLFアンテナ3dから送信させる(ステップST11c)。
制御部20は、HMI部25を制御して自車両の後部左側方、前部左側方、後部右側方および前部右側方のうちの少なくとも一つの方向から物体(他車両)が接近していることを示す報知情報を自車両の運転者に報知する(ステップST15c)。
この場合、自車両が道路の路肩に停車して乗員がドアを開けようとする際に自車両周辺に接近する他車両を監視する用途を想定している。
このように構成することで、車両用のキーレスシステムを利用して、新たなハードウェアを追加することなく、車両周辺に接近した物体を監視することができる。
図8は、この発明の実施の形態2に係る車両周辺監視システムの概要を示す図である。図8に示す車両周辺監視システム1Aは、リアカメラを有する車両100Aに搭載されたキーレスシステムを利用して車両100周辺の物体を監視するシステムである。システム構成として、キーレスシステムと共用される車載器である、スマートキーレス制御ユニット2A、車両100Aの後部左側方のLFアンテナ3a、前部左側方のLFアンテナ3b、後部右側方のLFアンテナ3c、前部右側方のLFアンテナ3d、および画像処理ユニット5を備えており、携帯端末4を有する物体が監視対象となる。
画像処理ユニット5は、車両100Aが備える撮影部である、リアカメラによって撮影された撮影画像を画像解析して車両100Aの後方から接近する移動体(例えば、自動二輪車200)を検知する画像処理部である。
図9は、実施の形態2に係るスマートキーレス制御ユニットの動作を示すフローチャートである。なお、携帯端末4の動作は、図5と同様であるので説明を省略する。
まず、スマートキーレス制御ユニット2Aの制御部20は、画像処理ユニット5からの移動体検知信号を受信すると(ステップST1d)、携帯端末4を起動するための起動信号をLF送信部24a〜24dに出力して全てのLFアンテナ3a〜3dから一斉に送信させる(ステップST2d)。
RF受信部22が応答信号を受信した場合(ステップST3d;YES)、制御部20は、あらかじめ登録された携帯端末4からの応答信号であるか否かを判定する(ステップST4d)。ここで、未登録の携帯端末4からの応答信号である場合(ステップST4d;NO)、制御部20は、携帯端末4を搭載した自動二輪車200が車両100(自車両)の周辺にいると判断する(ステップST5d)。
この後、制御部20は、HMI部25を制御して、自動二輪車200が自車両の周辺にいることを示す報知情報を運転者に報知する(ステップST6d)。
この後、制御部20は、試行回数がN回(所定回数)以上になったか否かを判定する(ステップST8d)。ここで、試行回数がN回未満である場合(ステップST8d;NO)、制御部20は、ステップST2dの処理に戻り、起動信号を再度送信して、上述した処理を繰り返す。
また、試行回数がN回以上になると(ステップST8d;YES)、制御部20は、システム1Aの検知範囲から外れた自動二輪車200が自車両の周辺から離れたと判断して処理を終了する。
この発明は、上述したキーレスシステムを利用して、車両100Aの後方から接近する他車両が検知されたことを契機として起動信号を送信する。従って、新たなハードウェアを追加することなく、自車両周辺に存在する他車両を検知することができる。
さらに、ウインカーの点灯有無を契機に起動信号を送信する場合だけでなく、車両情報取得部23が、乗員がドアノブに触れたか否かの検知信号を取得して、乗員がドアノブに触れていることを契機として起動信号を送信してもよい。この場合、自車両が道路の路肩に停車して乗員がドアを開けようとする際に自車両周辺に接近する他車両を監視する用途を想定している。
Claims (6)
- 車両の周辺を通信エリアとし、当該通信エリアに存在する携帯端末と通信を行う通信部を有し、前記通信部による通信で前記携帯端末を認証した結果に基づいて、前記車両のドアの施錠または解錠を制御する車載器を備えるキーレスシステムを利用した車両周辺監視システムであって、
前記車載器は、
前記車両の周辺を撮影する撮影部により撮影された撮影画像を画像解析して、前記車両の周辺に存在する物体を検知する画像処理部と、
前記画像処理部により前記車両の周辺に物体が検知されると、前記通信部に通信を試行させ、前記通信部と通信した携帯端末が未登録であるか否かに基づいて、前記通信エリアに存在する前記未登録の携帯端末を有した物体を検知する制御部と、
前記制御部により検知された前記物体の情報を、前記車両の乗員に提示する情報提示部とを備える車両周辺監視システム。 - 前記車両の状態を示す車両情報を取得する車両情報取得部を備え、
前記制御部は、前記車両情報取得部が取得した車両情報に基づいて、前記車両の周辺を監視すべき車両状態であるか否かを判別し、前記車両が当該車両状態であると、前記通信部に通信を試行させ、前記通信部と通信した携帯端末が未登録であるか否かに基づいて、前記通信エリアに存在する前記未登録の携帯端末を有した物体を検知することを特徴とする請求項1記載の車両周辺監視システム。 - 車両の周辺を通信エリアとし、当該通信エリアに存在する携帯端末と通信を行う通信部を有し、前記通信部による通信で前記携帯端末を認証した結果に基づいて前記車両のドアの施錠または解錠を制御するキーレスシステムの車載器であって、
前記車両の周辺を撮影する撮影部により撮影された撮影画像を画像解析して、前記車両の周辺に存在する物体を検知する画像処理部と、
前記画像処理部により前記車両の周辺に物体が検知されると、前記通信部に通信を試行させ、前記通信部と通信した携帯端末が未登録であるか否かに基づいて、前記通信エリアに存在する前記未登録の携帯端末を有した物体を検知する制御部と、
前記制御部により検知された前記物体の情報を、前記車両の乗員に提示する情報提示部とを備える車載器。 - 前記車両の状態を示す車両情報を取得する車両情報取得部を備え、
前記制御部は、前記車両情報取得部が取得した車両情報に基づいて、前記車両の周辺を監視すべき車両状態であるか否かを判別し、前記車両が当該車両状態であると、前記通信部に通信を試行させ、前記通信部と通信した携帯端末が未登録であるか否かに基づいて、前記通信エリアに存在する前記未登録の携帯端末を有した物体を検知することを特徴とする請求項3記載の車載器。 - 前記車両の周辺にそれぞれ通信エリアを有する複数の通信部を備え、
前記制御部は、前記車両情報取得部が取得した車両情報に基づいて、前記複数の通信部の中から、通信を試行させる通信部を決定することを特徴とする請求項4記載の車載器。 - 前記車両の周辺にそれぞれ通信エリアを有する複数の通信部を備え、
前記制御部は、前記複数の通信部のそれぞれに順次通信を試行させることを特徴とする請求項4記載の車載器。
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