JP6417798B2 - 車両駆動装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、車両を遠隔操作する技術において、操作者の負担を低減することを目的とする。
本発明の車両駆動装置においては、車両の駆動を継続するためには、アンテナ(情報取得手段)との間で近接無線通信可能な距離の範囲内に、アンテナと携帯機器との位置関係を維持し続ける必要がある。近接無線通信によって情報取得手段が情報通信可能な範囲は狭い。このため、本発明の車両駆動装置において、車両を継続的に駆動するためには、アンテナとの間で近接無線通信可能な距離の範囲内に携帯機器が位置し続けるように、車両の移動に併せて利用者自身も移動する必要がある。
[第1実施形態]
<遠隔操作システム>
図1に示すように、遠隔操作システム1は、四輪自動車AMに搭載される車載システム5と、利用者が所持する携帯機器80とを備えている。遠隔操作システム1における車載システム5は、携帯機器80を介して入力された情報に従って、車載システム5自身が搭載された四輪自動車AMを駆動する。
このうち、操作受付部82は、携帯機器80に設けられた入力機構(図示せず)を介して情報の入力を受け付ける。ここで言う入力機構とは、外部からの情報の入力を受け付ける周知の構造である。入力機構には、例えば、メカニカルなキー(図示せず)や、タッチパネル、マイクロホン、カメラなどを含む。
次に、車載システム5は、車両操作電子制御装置10と、近接無線通信部20,30と、パワトレ系電子制御装置40と、ステアリング電子制御装置45と、ボデー電子制御装置50と、周辺監視電子制御装置60とを備えている。各電子制御装置40,45,50,60は、少なくともROM、RAM、CPUを備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成され、少なくともLAN通信バス100を介して通信を実施するためのバスコントローラを備えている。以下では、電子制御装置をECU(Electronic Control Unit)とも称す。
ボデーECU50は、自動車に搭載されたボデー系を制御する。ここで言うボデー系には、自車両の車載機器を駆動するアクチュエータ52や、警報音を出力するブザー54などを含む。アクチュエータ52が駆動する車載機器には、電動ミラーや電動シートを含む。さらに、アクチュエータ52が駆動する車載機器には、自車両に設けられた開閉機構を施錠解錠するロック機構が含まれる。ここで言う開閉機構には、運転席や助手席に設けられたドアや背面ドアなどを含む。
このうち、アンテナ22は、近接無線通信によって情報を受信する。このアンテナ22は、自車のフロントグリルに設けられた自車のエンブレムの背面に配置される(図1参照)。RF回路24は、アンテナ22にて受信した通信データを制御部26へと伝送する。制御部26は、アンテナ22を介して近接無線通信のトリガー信号を出力すると共に、アンテナ22を介して受信した通信データを車両操作ECU10に出力する。
このうち、アンテナ32は、近接無線通信によって情報を受信する。このアンテナ32は、自車のリアフレームに設けられた自車のエンブレムの背面に配置される。RF回路34は、アンテナ32にて受信した通信データを制御部36へと伝送する。制御部36は、アンテナ32を介して近接無線通信のトリガー信号を出力すると共に、アンテナ32を介して受信した通信データを車両操作ECU10に出力する。
なお、車載システム5には、図示しない車載バッテリーが接続されており、発電機(例えば、オルタネーター)からの電力供給が遮断されても駆動するように構成されている。
次に、車両操作ECU10が実行する車両操作処理について説明する。なお、本実施形態においては、駆動機関が内燃機関であるものとして説明する。本実施形態の車両操作処理は、規定タイミングごとに起動される処理である。
そして、S120での判定の結果、操作条件を満たしていなければ(S120:NO)、車両操作ECU10は、本車両操作処理を終了して、次の起動タイミングまで待機する。一方、S120での判定の結果、操作条件を満たしていれば(S120:YES)、車両操作ECU10は、開閉機構を施錠する施錠指令を、ボデーECU50に出力する(S130)。この施錠指令を受信したボデーECU50は、ロック機構を制御して、四輪自動車AMに設けられた開閉機構を施錠する。
つまり、車両操作処理では、次の2つの条件を満たし、かつ、パワトレ制御機構を介した操作を受け付けていなければ、継続して自車両を駆動する。
[第1実施形態の効果]
以上説明したように、遠隔操作システム1における車載システム5によれば、上述した条件1,2を満たした場合に、車両を駆動することができる。一方、車載システム5では、携帯機器80からの情報を取得できない場合には、自車両の駆動を停止する。
特に、遠隔操作システム1においては、自車両の駆動を継続するためには、アンテナ22またはアンテナ32との間で近接無線通信可能な距離の範囲内に携帯機器80を維持し続ける必要がある。近接無線通信部20,30が近接無線通信によって情報通信可能な範囲は狭い。このため、遠隔操作システム1において、自車両を継続的に駆動するためには、アンテナ22またはアンテナ32との間で近接無線通信可能な距離の範囲内に携帯機器80が位置し続けるように、車両の移動に併せて利用者自身も移動する必要がある。
[第2実施形態]
第2実施形態の遠隔操作システムは、第1実施形態の遠隔操作システム1とは、主として、近接無線通信部の構造が異なる。このため、本実施形態においては、第1実施形態と同様の構成及び処理には、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態とは異なる近接無線通信部を中心に説明する。
本実施形態の遠隔操作システム3は、図4に示すように、車載システム5と、携帯機器80とを備えている。遠隔操作システム3における車載システム5は、携帯機器80を介して入力された情報に従って、車載システム5自身が搭載された四輪自動車AMを駆動する。
このうち、アンテナ72は、近接無線通信によって情報を受信する。このアンテナ72は、図6に示すように、自車両のBピラー内部に配置される。アンテナ74は、近接無線通信によって情報を受信する。このアンテナ74は、自車両のBピラー内部において、アンテナ72より自車両の全長方向に沿った後方に配置される。
以上説明したように、本実施形態の車載システム5においては、アンテナ72,アンテナ74が、自車両側方のBピラー内部に配置されている。
[第3実施形態]
第3実施形態の遠隔操作システムは、第1実施形態の遠隔操作システム1及び第2実施形態の遠隔操作システム3とは、主として、近接無線通信部の構造及び車両操作処理の処理内容が異なる。このため、本実施形態においては、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成及び処理には、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態及び第2実施形態とは異なる近接無線通信部及び車両操作処理を中心に説明する。
図9に示すように、本実施形態の遠隔操作システム4は、車載システム5と、携帯機器80とを備えている。
このうち、アンテナ92は、近接無線通信によって情報を受信する。このアンテナ92は、図10に示すように、自車両のBピラー内部に配置される。
本実施形態の車両操作処理が起動されると、図11に示すように、車両操作ECU10は、まず、内燃機関(E/G)が停止しているか否かを判定する(S110)。
本実施形態の遠隔操作システム4の利用者は、第2実施形態の遠隔操作システム3と同様の効果を得ることができる。しかも、遠隔操作システム4によれば、近接無線通信のアンテナの個数を最小限の個数(即ち、1つ)とすることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
Claims (19)
- 車両に搭載され、携帯機器(80)との間の通信結果に従って車両を駆動する車両駆動装置(5,10)であって、
前記車両に搭載されたアンテナ(22,32,72,74,92)を介した近接無線通信によって、前記携帯機器との間で情報通信を実行する情報取得手段(20,30,70,98)と、
前記情報取得手段により前記携帯機器から特定情報を取得すれば、前記車両を駆動し、前記情報取得手段により前記携帯機器から前記特定情報を取得できなければ、前記車両の駆動を停止する駆動制御手段(10,S120〜S240)と
を備えることを特徴とする車両駆動装置。 - 車両に搭載され、携帯機器(80)との間の通信結果に従って車両を駆動する車両駆動装置(5,10)であって、
前記車両に搭載されたアンテナ(22,32,72,74,92)を介した近接無線通信によって、前記携帯機器との間で情報通信を実行する情報取得手段(20,30,70,98)と、
前記情報取得手段により前記携帯機器から特定情報を取得すれば、前記車両を駆動し、前記情報取得手段により前記携帯機器から前記特定情報を取得できなければ、前記車両の駆動を停止する駆動制御手段(10,S120〜S240)と、
を備え、
前記駆動制御手段は、
前記情報取得手段により前記携帯機器から前記特定情報を取得できた場合であっても、
前記車両の舵角が、前記車両が直進しているものとみなせる舵角の範囲として規定された直進許容範囲を超えていれば、前記車両の駆動を停止する
ことを特徴とする車両駆動装置。 - 前記情報取得手段は、前記携帯機器を識別する識別情報を前記近接無線通信によって情報通信し、
前記駆動制御手段は、
前記識別情報による認証を実行する認証手段(10,S120)を備え、
前記認証手段での認証に成功すると、前記特定情報を取得できたものとし、前記認証手段での認証に不成功であれば、前記特定情報を取得できなかったものとする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両駆動装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記携帯機器にて受け付けた操作内容を表す操作情報を取得し、その取得した操作情報が、予め規定された規定操作を表す規定操作情報であるか否かを判定する操作判定手段(10,S120)を備え、
前記操作判定手段での判定の結果、前記操作情報が前記規定操作情報であれば、前記特定情報を取得できたものとし、前記操作情報が前記規定操作情報でなければ、前記特定情報を取得できなかったものとする
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記操作情報が前記車両の後退方向への駆動を表していれば、前記車両を全長方向に沿った後方へと駆動し、前記操作情報が前記車両の前進方向への駆動を表していれば、前記車両を全長方向に沿った前方へと駆動する
ことを特徴とする請求項4に記載の車両駆動装置。 - 車両に搭載され、携帯機器(80)との間の通信結果に従って車両を駆動する車両駆動装置(5,10)であって、
前記車両に搭載されたアンテナ(22,32,72,74,92)を介した近接無線通信によって、前記携帯機器との間で情報通信を実行する情報取得手段(20,30,70,98)と、
前記情報取得手段により前記携帯機器から特定情報を取得すれば、前記車両を駆動し、前記情報取得手段により前記携帯機器から前記特定情報を取得できなければ、前記車両の駆動を停止する駆動制御手段(10,S120〜S240)と、
を備え、
前記アンテナは、前記車両の全長方向に沿って少なくとも2つ配置されており、
前記駆動制御手段は、
前記情報取得手段が前記特定情報を取得したアンテナが、前記車両の全長方向に沿って前方に配置されていれば、前記車両を全長方向に沿った後方へと駆動し、前記情報取得手段が前記特定情報を取得したアンテナが、前記車両の全長方向に沿って後方に配置されていれば、前記車両を全長方向に沿った前方へと駆動する
ことを特徴とする車両駆動装置。 - 前記情報取得手段は、前記携帯機器を識別する識別情報を前記近接無線通信によって情報通信し、
前記駆動制御手段は、
前記識別情報による認証を実行する認証手段(10,S120)を備え、
前記認証手段での認証に成功すると、前記特定情報を取得できたものとし、前記認証手段での認証に不成功であれば、前記特定情報を取得できなかったものとする
ことを特徴とする請求項6に記載の車両駆動装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記携帯機器にて受け付けた操作内容を表す操作情報を取得し、その取得した操作情報が、予め規定された規定操作を表す規定操作情報であるか否かを判定する操作判定手段(10,S120)を備え、
前記操作判定手段での判定の結果、前記操作情報が前記規定操作情報であれば、前記特定情報を取得できたものとし、前記操作情報が前記規定操作情報でなければ、前記特定情報を取得できなかったものとする
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の車両駆動装置。 - 前記車両には、舵角を制御する舵角制御機構(45)が設けられ、
前記駆動制御手段は、
前記車両の舵角が、前記車両が直進しているものとみなせる舵角の範囲として規定された直進許容範囲を超えていれば、前記舵角が前記直進許容範囲内となるように前記舵角制御機構を制御する舵角制御手段(10,S150,S160)
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項6から請求項8までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記情報取得手段により前記携帯機器から前記特定情報を取得できた場合であっても、
前記車両の舵角が、前記車両が直進しているものとみなせる舵角の範囲として規定された直進許容範囲を超えていれば、前記車両の駆動を停止することを特徴とする請求項6から請求項8までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。 - 前記アンテナは、前記車両に設けられたエンブレムの背面に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。
- 前記アンテナは、前記車両の側方に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。
- 前記駆動制御手段は、
前記情報取得手段により前記携帯機器から特定情報を取得すると、前記車両の周辺の状況を表す周辺情報を前記携帯機器に送信する周辺情報送信手段(10,S180,S210)
を備えることを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記車両の周辺の状況を撮像する撮像装置(64)にて撮像した画像を、前記周辺情報の1つとして取得することを特徴とする請求項13に記載の車両駆動装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記車両の周辺の状況をセンシングするセンサ(64)での検知結果を、前記周辺情報の1つとして取得することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の車両駆動装置。 - 前記車両には、開閉機構を施錠解錠するロック機構(52)が設けられ、
前記駆動制御手段は、
前記情報取得手段により前記携帯機器から特定情報を取得すると、前記開閉機構を施錠状態とするように前記ロック機構を制御するロック制御手段(10,S130)
を備えることを特徴とする請求項1から請求項15までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。 - 前記車両は、パワートレイン系を有した自動車であり、前記パワートレイン系に対する制御の操作を当該車両の内部から受け付けるパワトレ制御機構が設けられ、
前記駆動制御手段は、
前記情報取得手段により前記携帯機器から特定情報を取得すると、前記パワトレ制御機構を介した操作の受け付けを停止する受付停止手段(10,S130)
を備えることを特徴とする請求項1から請求項16までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。 - 前記車両は、パワートレイン系を有した自動車であり、前記パワートレイン系に対する制御の操作を当該車両の内部から受け付けるパワトレ制御機構が設けられ、
前記パワトレ制御機構を介した操作を受け付けると、前記駆動制御手段による前記車両の駆動を停止する駆動停止手段(10,S205,S235,S240)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項17までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記車両に搭載された駆動機関が停止していれば、前記情報取得手段による前記携帯機器からの特定情報の取得の成否を判定することを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれか一項に記載の車両駆動装置。
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