JP6003339B2 - 針状体の製造装置および針状体の製造方法 - Google Patents

針状体の製造装置および針状体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、針状体および該針状体の製造に適した針状体の製造装置及び製造方法に関する。
皮膚上から薬剤などの送達物を浸透させ体内に送達物を投与する方法である経皮吸収法は、人体に痛みを与えることなく簡便に送達物を投与することが出来る方法として用いられている。
経皮投与の分野において、μmオーダーの針が形成された針状体を用いて皮膚を穿孔し、皮膚内に薬剤などを投与する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、針状体の製造方法として、機械加工を用いて原版を作製し、該原版から転写版を形成し、該転写版を用いた転写加工成型を行なうことが提案されている(特許文献2参照)。
また、針状体の製造方法として、エッチング法を用いて原版を作製し、該原版から転写版を形成し、該転写版を用いた転写加工成型を行なうことが提案されている(特許文献3参照)。
また、針状体を構成する材料は、仮に破損した針状体が体内に残留した場合でも、人体に悪影響を及ぼさない材料であることが望ましい。(特許文献4参照)。
特開昭48−93192号公報 国際公開第2008/013282号パンフレット 国際公開第2008/004597号パンフレット 国際公開第2008/020632号パンフレット
上記のように基板の一方の面に突起部を備える針状体の製造工程として、針状構造に対応した凹版を用いて熱可塑性樹脂を熱ナノインプリント法で転写加工成形する方法、凹版を用いて水溶性高分子水溶液をキャスト法で転写加工成形する方法があげられる。
針状体を凹版から転写加工成形し製造するとき、すべての針状体構造の先端に対応した凹版の凹部の底まで、針状体形成材料を充填することができず、先端まで成形されていない針状体が成形されることが問題となっている。
そこで、本発明は、凹版の先端まで針状体形成材料が充填可能な針状体の製造装置および針状体の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために請求項1に係る発明としては、基板の一方の面に突起部を備える針状体の製造装置であって、前記突起部に対応した凹部を備える凹版と、前記凹版に液状の針状体形成液を充填する針状体形成液充填機構と、凹版上に充填された針状体形成液を針状体とする固化機構と、前記固化機構によって固化した針状体を凹版から剥離する剥離機構とを備え、かつ、前記針状体形成液充填機構が、該凹版に針状体形成液を供給し、前記凹版が傾斜した状態で針状体形成液が前記凹版の上方から下方に移動することにより、前記凹版の凹部に針状体形成液に充填されることが可能な針状体形成液供給機構および傾斜機構を備えることを特徴とする針状体の製造装置とした。
請求項2に係る発明としては、基板の一方の面に突起部を備える針状体の製造方法であって、前記突起部に対応した凹部を備える凹版を用意する工程と、前記凹版に液状の針状体形成液を充填する充填工程と、前記凹版上に充填された針状体形成液を針状体とする固化工程と、前記固化機構によって固化した針状体を凹版から剥離する剥離工程とを備え、かつ、前記充填工程が、該凹版に針状体形成液を供給し、前記凹版が傾斜した状態で針状体形成液が前記凹版の上方から下方に移動させることにより、前記凹版の凹部に針状体形成液に充填されることを特徴とする針状体の製造方法とした。


本発明の針状体の製造装置を用いることにより、針先端に欠陥のない針状体を製造することができた。
図1は、本発明の針状体の斜視図である。 図2は、本発明の針状体の突起部の模式断面図である。 図3は、本発明の針状体の製造に用いる凹版の模式断面図である。 図4は、本発明の針状体の製造方法の説明図(その1)である。 図5は、本発明の針状体の製造方法の説明図(その2)である。 図6は、本発明の針状体の製造方法の充填工程の説明図(変形例)である。 図7は、本発明の針状体の製造方法の充填工程の説明図(変形例)である。
本発明の針状体について説明する。図1に本発明の針状体の斜視図を示した。本発明の針状体1は、基板11上に針状の突起部12を備える。本発明の針状体1は、基板11に1つの突起部を具備してもよく、また基板11に複数の突起部を具備してもよい。複数の突起部を具備する場合には、アレイ状に突起部を具備してよい。ここで、「アレイ状」とは、図1に示すように、各突起部が並んでいる状態を示すものであり、例えば、格子配列、最密充填配列、同心円状に配列、ランダムに配列などのパターンを含む。
針状体の突起部の形状は、錐体形状であることが好ましい。具体的には、円錐、角錐といった錐体形状が例示される。また、突起部の形状として、錐体形状と、円柱、角柱といった柱状形状を組み合わせた鉛筆形状(胴体部が柱体形状であり、先端部が錐体形状のもの)も選択することができる。また、針状体の突起部の形状としては、円錐台形形状、角錐台形形状を選択することもできる。また、針状体の突起部の形状としては、柱体形状を選択することもできる。
図2に本発明の針状体の突起部の模式断面図を示した。本発明の針状体にあっては、突起部12の寸法は皮膚に穿刺孔を形成するのに適した細さと長さを有することが好ましい。具体的には、図2に示す突起部の高さHは10μm以上1000μm以下の範囲内であることが好ましい。突起部の高さHは、基板11から突起部12の先端部までの距離である。突起部の高さHは、前記範囲内で針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を皮膚内のどのくらいの深さまで形成するかを考慮して決定することが好ましい。
特に、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「角質層内」に留める場合、針状体の突起部の高さHは10μm以上300μm以下、より好ましくは30μm以上200μm以下の範囲内にすることが望ましい。
また、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「角質層を貫通し、かつ神経層へ到達しない長さ」に留める場合、針状体の突起部の高さHは200μm以上700μm以下、より好ましくは200μm以上500μm以下、さらに好ましくは200μm以上300μm以下の範囲内にすることが望ましい。
さらに、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「穿刺孔が真皮に到達する長さ」とする場合、針状体の突起部部の高さHは200μm以上500μm以下の範囲内とすることが好ましい。また、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「穿刺孔が表皮に到達する長さ」の場合、針状体の突起部の高さHは200μm以上300μm以下の範囲内とすることが好ましい。
また、突起部の幅Dは、1μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。突起部の幅Dは、前記範囲内で針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を皮膚内のどのくらいの深さまで形成するか等を考慮して決定することが好ましい。突起部の幅Dは、突起部を基板面と平行に投影した際の基体と接している突起部の長さのうち最大の長さである。例えば、突起部が円錐形状である場合、突起部と基体と接している面の円の直径が幅Dとなる。突起部が正四角錐である場合、突起部と基体と接している面の正方形の対角線が幅Dとなる。
また、本発明の針状体の突起部のアスペクト比Aは1以上10以下の範囲内であることが好ましい。アスペクト比Aとは、突起部の長さHと幅Dを用い、A=H/Dにより定義される。
また、本発明の針状体において、突起部が錐形状のように先端角を有し、角質層を貫通させる場合、突起部の先端角θは5°以上30°以下、より好ましくは10°以上20°以下の範囲内であることが望ましい。なお、先端角θは突起部を基体面に平行に投影した際の角度(頂角)のうち最大のものを指す。
また、針状体が複数の突起部を備える場合、各突起部の高さは、同一であっても良いし、同一でなくとも良い。各突起部の長さが異なる場合、例えば、(1)アレイ状の外周のみ高い突起部とした場合には、曲面に対し、好適に接触することができるといった効果を奏する。また、(2)アレイ状の外周のみ低い突起部とすることで、破損しやすい外周部のマイクロニードルの機械的強度を補強することができるといった効果を奏する。また、各突起部の距離であるピッチ寸法は仕様に応じて適宜設計および決定して良い。
なお、図2では、基板と接した面を底面とし垂直方向を頂点とした形状の錐形の錐体である針状の突起部が連なるアレイ構造であり、基板と突起部底面は一体成形されている。図2では、基板11と突起部12が一体成形された針状体1の一例を示したが、本発明の針状体は、基板と突起部は別種の材料より構成されてもよいし、また、基板は複数の層が積層された積層構造であってもよい。
なお、針状体を形成する針状体形成材料として、生体適合材料を用いることができる。針状体形成材料として、医療用シリコーン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカーボネート、環状オレフィンコポリマー等の熱可塑性樹脂などを挙げられる。これらの材料を用いた場合には、樹脂を溶融することにより針状体形成液とすることができ、凹版に針状体形成液が充填され、充填された針状体形成液を冷却することにより針状体が形成される。
針状体を形成する針状体形成材料として、アルギン酸塩、カードラン、キチン、キトサン、グルコマンナン、ポリリンゴ酸、ヒアルロン酸、コラーゲン、コラーゲンペプチド、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの水溶性高分子を挙げることができる。これら溶媒に可溶な材料を用いた場合には、水等の溶媒に材料を溶解または分散し材料を針状体形成液とし、該針状体形成液が凹版に充填され、充填された針状体形成液の溶媒を乾燥等により除去することにより針状体が形成される。
次に本発明の針状体の製造装置および針状体の製造方法について説明する。
図3に本発明の針状体の製造に用いる凹版の模式断面図を示した。
本発明の凹版は、製造される針状体の突起部に対応した凹部を備える。凹版の凹部は針状体の突起部の凹凸反転パターンとなる。凹版の形状は、針状体材料を保持できる形状を有していれば、特に形状の制約はない。
凹版の材質は、凹版としての耐熱性や熱伝導、機械的強度、形状追従性を有していれば、特に材質上の制約はなく、公知のものをを用いることができる。具体的には、(1)シリコン、(2)ニッケル、アルミニウム、銅、ステンレス鋼およびチタン等の金属材料、(3)アルミナ、窒化アルミニウム、マシナブルセラミックス、ガラスなどのセラミックス、(4)ポリアタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル樹脂およびフッ素樹脂等の合成樹脂などを用いることができる。
凹版に凹部を形成するための手段は、それ自身公知の微細加工技術を適宜選択して用いてよく、例えば、リソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、サンドブラスト法、レーザー加工法および精密機械加工法などを用いることができる。また、例えばシリコン基板からリソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、切削法等を用いてシリコンからなり基板の一方の面に突起部を備える針状体を作製し、当該シリコン製針状体を原版として、めっき法や樹脂を用いた型取り法により凹版を作製することもできる。
また、本発明の凹版にあっては、図3(a)に示すように、1の凹版が1の針状体の凹凸反転パターンを備えていてもよいし、図3(b)に示すように1の凹版が複数の針状体の凹凸反転パターンを備えていてもよい。
本発明の針状体の製造方法および針状体の製造装置にあっては、図3(b)に示すような凹版が複数の針状体の凹凸反転パターンを備える際に好適に使用できる。針状体の大量生産を目的として複数の針状体の凹凸反転パターンを備える凹版を用いた場合には、凹版の面積が大きいものとなる。大面積化した凹版を用いた場合には、凹版のすべての凹部先端にまで針状体形成液を充填することが困難になる。本発明の針状体の製造装置及び製造方法にあっては、複数の針状体の凹凸反転パターンを備える凹版を用いた場合にもすべての凹部の先端にまで針状体形成液を充填することが可能となる。
また、本発明の凹版にあっては、図3(c)、(d)に示すような、1の針状体形成領域を区画するための凸部22を備えていても良い。
図4および図5に本発明の針状体の製造方法の説明図を示した。
まず最初に、凹版2は、可動ステージ3上に固定される(図4(a))。次に凹版2上には、針状体形成液供給機構4により凹版の端部に針状体形成液1が供給される(図4(b))。次に、傾斜機構31により凹版2が傾斜した状態とし、針状体形成液1を凹版2の上方から下方に移動させることにより、凹版2の凹部に針状体形成液は充填される(図4(c))。
本発明にあっては、凹版の一部に供給された針状体形成液が、凹版が傾斜された状態で凹版全体の凹部に充填されることを特徴とする。本発明者らは、凹版を傾斜されることにより、気泡の混入が無く、針先端に欠陥のない針状体の製造することができることを見出し、本発明にいたった。
本発明の充填工程にあっては充填機構が使用される。本発明の針状体製造装置にあっては、凹版の端部に針状体形成液が供給する針状体形成液供給機構を有し、かつ、凹版が傾斜した状態で凹版の上方から下方に移動することにより凹版の凹部に針状体形成液は充填されることが可能な傾斜機構を有する充填機構を備える。
本発明の針状体形成液供給機構は、公知のものを使用することができディスペンサ塗工装置やインクジェット塗工装置、ダイ塗工装置を用いることができる。
本発明の可動ステージは、傾斜機構を備え、凹版を傾斜させることができるものであれば公知のものを使用することができる。可動ステージは、凹版を傾斜させるだけでなく、後述する固化機構、剥離機構の間で凹版を移動させることができるような機構を備えることが好ましい。
本発明の針状体製造装置における充填機構は、針状体形成液供給機構が凹版への針状体形成液の供給位置が凹版の端部となるように配置されること、当該針状体形成液が供給される凹版の端部が上方となるような傾斜機構を備えることを特徴とするものである。このような構成の充填機構とすることにより、凹版が傾斜した状態で針状体形成液が自重により凹版の上方から下方に移動することが可能となる。
本発明の針状体形成液を凹版の上方から下方に移動させる際の傾斜機構による、水平面に対する凹版の傾斜角度φ(図4(c))は20°以上60°以下の範囲内であることが好ましい。傾斜角度が20°に満たない場合、針状体形成液の凹版上での移動スピードを制御することが困難となってしまうおそれがある。一方、本発明の傾斜角度φが60°を超える場合も、針状体形成液の凹版上での移動スピードを制御することが困難となってしまうおそれがある。
本発明の針状体形成液は、針状体形成材料が熱可塑性材料である場合は加熱することにより針状体形成液とすることができる、また、針状体形成材料が溶媒に可溶な高分子である場合には、溶媒に溶解または分散させることにより針状体形成液とすることができる。なお、針状体形成液として加熱した熱可塑性樹脂とする場合には、凹版得の供給前に予め凹版を加熱することが好ましい。
本発明の充填工程にあっては、針状体形成液を凹版の上方から下方に自重により移動させる際に凹版を傾斜させればよい。したがって、凹版に針状体形成液を供給する際(図4(b))には、凹版は傾斜状態であってもよいし、水平の状態であってもかまわない。
凹版2の凹部に針状体形成液1は充填されたあと(図4(c))、凹版2上に供給された針状体形成液1は固化し針状体1とされ(図5(d))、固化した針状体1は凹版2から剥離される(図5(e))。以上の工程により針状体は作製される。
固化工程にあっては、固化機構5が使用される(図5(d))。針状体形成材料として熱可塑性樹脂を用いた場合には、樹脂を溶融することにより針状体形成液とすることができ、凹版に針状体形成液が充填され、充填された針状体形成液を冷却することにより針状体が形成されるため、固化機構としては冷却装置が用いられる。冷却装置としては、送風装置を用いることができる。
一方、針状体を形成する針状体形成材料とし水溶性高分子を用いた場合には、水等の溶媒に材料を溶解または分散し材料を針状体形成液とし、該針状体形成液が凹版に充填され、充填された針状体液の溶媒を乾燥等により除去することにより針状体が形成されるため、固化機構としては送風装置や加熱装置が用いられる。
剥離工程にあっては、剥離機構が使用される(図5(e))。剥離機構は、公知のものが使用できる。例えば、ツメ等の治具で針状体を固定し、物理的な剥離力させることが可能な剥離装置を用いることができる。
図6に、本発明の針状体の製造方法の充填工程の説明図(変形例)を示した。本発明の針状体の製造方法の充填工程にあっては、自重により針状体形成液が凹版を移動し凹部に針状体形成液が充填される。このとき、図6(a)に示すように、ヘラ機構61により、自重による針状体形成液1の凹版2上の移動速度を抑えることも可能である。また、図6(b)に示すように、スキージ機構62により、自重による針状体形成液1の凹版2上の移動を補助することも可能である。本発明の針状体の製造装置は、充填機構において図6(a)に示すヘラ機構61、図6(b)に示すスキージ機構62を備えることもできる。
また、本発明の針状体の製造装置にあっては、図6(a)に示すヘラ機構、図6(b)に示すスキージ機構を両方備える針状体製造装置であってもかまわない。また、1のヘラ機構がスキージ機構を兼ねるものであってもかまわないし、1のスキージ機構がヘラ機構を兼ねるものであってもかまわない。
図7に、本発明の針状体の製造方法の充填工程の説明図(変形例)を示した。本発明の針状体の製造方法の充填工程にあっては、針状体形成液が凹版を移動し凹部に針状体形成液が充填されたあとに、熱プレス工程を設けることも可能である。熱プレスが可能なプレス機構7を設けることにより、凹版の凹部への針状体形成液の充填をより確実なものとすることができ、さらには、針状体の突起部形成面と反対側の面を平坦とすることが可能となる。本発明の針状体の製造装置は、図7に示す熱プレス機構を備えることもできる。なお、熱プレス工程は、凹版が傾斜した状態でおこなってもよいし(図7(a))、凹版が水平な状態でおこなってもよい(図7(b))。
<実施例1>
<針状体の製造>
まず、シリコン基板に精密機械加工を用いて、正四角垂(高さ:150μm、底面:60μm×60μm)が、1mm間隔で、6列6行の格子状に36本配列した針状体原版を形成した。
次に、針状体原版の針状体領域の最外周にある針状体から、150um離れた位置に深さ200um、幅200umの溝を形成した。
次に、前記シリコン基板で形成された針状体原版に、メッキ法によりニッケル膜を500μmの厚さに形成し、90℃に加熱した重量パーセント濃度30%の水酸化カリウム水溶液によって前記シリコン基板をウェットエッチングして除去し、ニッケルから成る凹版を作製した。
<針状体の製造>
得られた凹版を可動ステージに配置し、針状体形成液供給機構であるダイから溶融状態の環状オレフィンコポリマーをステージの端に供給した後、ステージを傾斜させ(φ=45°)、凹版の上方から下方に溶融状態の環状オレフィンコポリマーを移動させ、凹版に形成された凹部を溶融状態の環状オレフィンコポリマーにより覆わせた。
可動ステージを冷却炉に移動させ、エアブローにより環状オレフィンコポリマーを固化させた。
固化した環状オレフィンコポリマーからなる針状体を剥離機構で凹版から剥離し、針状体を得た。
得られた針状体の突起部先端を顕微鏡で観察し、全ての針状体が先端まで形成されている様子を確認した。
<実施例2>
実施例1と同様に凹版を作製し、ステージに配置した。供給装置であるディスペンサーからキトサン水溶液をステージの端に供給した後、ステージを傾斜させ(φ=45°)、凹版の上方から下方に溶融状態のキトサン水溶液を移動させ、凹版に形成された凹部をキトサン水溶液で覆わせた。
可動ステージを乾燥炉に移動させ90℃の熱風により、水を除去し、キトサンを固化させた。
固化したキトサンからなる針状体を剥離装置で凹版から剥離し、針状体を得た。
得られた針状体の突起部先端を顕微鏡で観察し、全ての針状体が先端まで形成されている様子を確認した。
なお、本発明の針状体は、微細な針状体を必要とする様々な分野に利用可能である。例えば、MEMSデバイス、光学部材、試料治具、創薬、医療用途、化粧品、美容用途などに用いる針状体として応用が期待できる。
1 針状体/針状体形成液
11 基板
12 突起部
2 凹版
21 凹部
22 凸部
3 可動ステージ
31 傾斜機構
4 針状体形成液供給機構
5 固化機構
61 ヘラ機構
62 スキージ機構
7 プレス機構

Claims (2)

  1. 基板の一方の面に突起部を備える針状体の製造装置であって、
    前記突起部に対応した凹部を備える凹版と、
    前記凹版に液状の針状体形成液を充填する針状体形成液充填機構と、
    凹版上に充填された針状体形成液を針状体とする固化機構と、
    前記固化機構によって固化した針状体を凹版から剥離する剥離機構とを備え、かつ、
    前記針状体形成液充填機構が、該凹版に針状体形成液を供給し、前記凹版が傾斜した状態で針状体形成液が前記凹版の上方から下方に移動することにより、前記凹版の凹部に針状体形成液に充填されることが可能な針状体形成液供給機構および傾斜機構を備えること
    を特徴とする針状体の製造装置。
  2. 基板の一方の面に突起部を備える針状体の製造方法であって、
    前記突起部に対応した凹部を備える凹版を用意する工程と、
    前記凹版に液状の針状体形成液を充填する充填工程と、
    前記凹版上に充填された針状体形成液を針状体とする固化工程と、
    前記固化機構によって固化した針状体を凹版から剥離する剥離工程とを備え、かつ、
    前記充填工程が、該凹版に針状体形成液を供給し、前記凹版が傾斜した状態で針状体形成液が前記凹版の上方から下方に移動させることにより、前記凹版の凹部に針状体形成液に充填されることを特徴とする針状体の製造方法。
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