JP5990913B2 - 針状体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤を皮下投薬する針状体の製造方法および針状体に関する。
皮膚上から薬剤を浸透させ、体内に薬剤を投与する方法である経皮吸収法は、人体に痛みを与えることなく簡便に薬剤を投与することができる方法として用いられているが、薬剤の種類によっては経皮吸収法で投与が困難な薬剤が存在する。これらの薬剤を効率よく体内に吸収させる方法として、ミクロンオーダーの微小な針状体を用いて皮膚を穿孔し、皮膚内に直接薬剤を投与する方法が注目されている。この方法によれば、投薬用の特別な機器を用いることなく、簡便に薬剤を皮下投薬することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
この際に用いる微小な針状体の形状は、皮膚を穿孔するための十分な細さと先端角、および皮下に薬液を浸透させるための十分な長さを有していることが必要とされ、直径は数μmから数百μm程度(具体的には、例えば、1μm〜300μm程度)、長さは皮膚の最外層である角質層を貫通し、かつ神経層へ到達しない長さ、具体的には数十μmから数百μm程度(具体的には、例えば、10μm〜1000μm程度)のものであることが望ましいとされている。
上述した針状体の材料として種々の材料を用いることが知られており、例えば、グリコーゲン、デキストリンなどの水溶性多糖類の水溶液を鋳型に充填させ、乾燥させ、針状体を製造する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、針状体の製造方法として、エッチング法を用いて原版を作製し、該原版から鋳型を形成し、該鋳型を用いた転写加工成型を行うことが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、鋳型を用いて針状体を製造する場合、水溶性高分子の水溶液を鋳型に充填後、乾燥させるにあたり、水溶性高分子の分子鎖間に存在する水分が蒸発するため、分子鎖間の凝集・収縮が起こり、針状体の基体の反りが生じるという問題があった。
上述した問題を解決する手段として、針状体材料の調製溶液温度に対応した温湿度の環境の下、送風することにより、鋳型に充填した針状体材料を乾燥させる方法が考えられている(例えば、特許文献4参照)。
特開昭48−93192号公報 国際公開第2006/080508号パンフレット 国際公開第2008/004597号パンフレット 特開2009−241357号公報
しかしながら、特許文献4に開示されている方法では、針状体材料の調製溶液と乾燥環境温度の調節が必要である。また、前記針状体材料の乾燥工程においては、恒温恒湿度環境の下、一定の速度の風を発生させる設備が必要となる。
そこで本発明は、針状体材料の水溶性高分子溶液の温度調節や、温度恒温恒湿度環境を保つ設備を必要とせず、かつ針状体の製造工程数も増加せずに、針状体の基体の反りを抑制することができる針状体の製造方法および針状体を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、請求項1に係る本発明は、水溶性高分子を含む針状体材料を調製する針状体材料調製工程と、針状体形状の凹凸反転パターンからなる凹部と、第一の面に形成された前記凹部を有する領域からなる凹部領域と、前記第一の面に前記凹部を有しない領域からなる非凹部領域とを有し、前記凹部領域の外側に前記非凹部領域が形成され、前記非凹部領域が前記凹部領域と異なる材料からなる鋳型に、前記針状体材料を充填する充填工程と、前記鋳型に充填した前記針状体材料を乾燥させて針状体を得る乾燥工程と、前記針状体から前記鋳型を離型する離型工程とを備え、かつ、前記非凹部領域が、前記凹部領域に用いられる材料と比較して、より前記針状体材料と密着性の高い材料からなることを特徴とする針状体の製造方法である。

請求項2に係る本発明は、前記凹部領域前記非凹部領域が、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、チタン、シリコン、アルミナ、窒化アルミニウム、マシナブルセラミックス、ガラス、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂からなる群より選択された少なくとも2種以上の材料からなる鋳型を使用することを特徴とする請求項1に記載の針状体の製造方法である。
請求項に係る本発明は、前記針状体材料は、キチン及び/またはキトサンを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の針状体の製造方法である。
本発明の針状体の製造方法は、少なくとも2種類以上の材料からなる鋳型を用いて針状体を製造することを特徴とし、針状体材料と鋳型材料との界面に発生するイオン性の分子間相互作用を利用して、前記針状体材料と前記鋳型の凹部を有しない部位との密着性を向上させ、前記針状体の反りを抑制することができる。
よって本発明によれば、恒温恒湿度環境を保つ設備を使用せず、針状体の製造工程数を増加せず、かつ前記針状体の突起部と前記鋳型の剥離性を損なうことなく針状体の反りを抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係る針状体の製造方法を用いて作製された針状体の一例を示す概略図で、(a)は針状体の上面図、(b)は同図(a)に示す針状体のI−I線断面図である。 本発明の鋳型の一例を示す概略図で、(a)は鋳型の上面図、(b)は同図(a)に示す鋳型のI−I線断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ図2(a)に示した鋳型の変形例を示す上面図である。 本発明の針状体の製造方法を説明するための概略工程の一実施例を示し、(a)は鋳型の断面図、(b)は鋳型に針状体材料を充填した状態を示す断面図、(c)は針状体材料を乾燥させた状態を示す断面図である。 図4Bに示す本発明の針状体の製造方法を説明するための概略工程において、(d)、(e)は針状体から鋳型を離型している状態を示す断面図、(f)は鋳型から離型した針状体の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、形状に関しては、図を元に説明するが、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図は模式図であり、各部位の縮尺は実際とは一致しない。
本発明に係る針状体の形状および配置形態について、図1を参照して説明する。
図1(a)は、本発明に係る針状体101を模式的に示す上面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す針状体101のI−I線断面図である。図1(a)および(b)に示すように、針状体101は、基体103と、前記基体103の第一の面から突出する突起部105を具備している。前記針状体101の材料は、水溶性高分子であれば良く、例えば、具体的には、アルギン酸塩、カードラン、キトサン、グルコマンナン、ポリリンゴ酸などを用いることができる。
また、本発明の針状体101は、送達物を内部に含んでいても良い。前記送達物としては、例えば、生理活性物質や化粧品組成物などが挙げられる。また、送達物として芳香を有する材料を用いた場合、使用に際して匂いを付与することが出来、美用品として用いるのに好ましい。なお、送達物は、生物製剤をも含むものとする。ここで、生物製剤とは、人や動物の細胞や細胞組織等に由来する原料または材料を用いた薬物の分類をいう。
送達物は、針状体101の材料内に分散させ、針状体内部に内包させても良い。また、送達物を針状体表面に塗布し保持しても良い。
また、送達物を針状体101で投与するにあたり、針状体101が皮膚に穿刺される前あるいは皮膚に穿刺される後に、送達物を対象となる皮膚上に塗布してもよい。このとき、針状体101の表面または内部に送達物を配置し、かつ、対象となる皮膚表面にも送達物を塗布してもよい。
また、本発明の針状体101は、体内に埋没させて使用する手法に用いられてもよい。
前記針状体101は、基体103に1つの突起部105を具備してもよく、また基体103に複数の突起部105を具備してもよい。複数の突起部105を具備する場合には、基体103上に複数の突起部105を林立し、アレイ状に配列していることが好ましい。ここで、「アレイ状」とは、各突起部105が並んでいる状態を示すものであり、例えば、格子配列、最密充填配列、同心円状に配列、ランダムに配列などのパターンを含む。
突起部105の形状は、図1(a)、(b)に示された形態に限定されるものではなく、用途により形状および寸法などを自由に設計してよい。例えば成形した針状体101を送達物の経皮吸収を促進する目的や、経皮的に生体内の物質を生体外へ取り出す目的に用いる場合、皮膚穿刺性能の観点からは、突起部105の先端が先鋭な錐形状であって、根元幅は数μmから数100μm、長さは数10μmから数100μm程度である。
また、突起部105の側壁には括れや段差が形成されていても良い。
また、特に、突起部105による穿孔の深さを「角質層を貫通しかつ神経層へ到達しない深さ」にすると、送達物や化粧品組成物を、角質層より深い位置に送達することが出来る。角質層に形成された穿孔は時間と共に塞がるため、角質層下に送達された送達物や化粧品組成物は外界から角質層にバリアされた状態で生体内に保持される。このため、送達物や化粧品組成物は、角質層の新陳代謝や、スキンケアなどの洗浄により剥落することを低減でき、長期間、化粧状態を維持することが出来る。
また、特に、突起部105による穿孔の深さを「角質層内」に留める場合、送達物や化粧品組成物を、角質層内に滞留させることが出来る。角質層はたえず新陳代謝により新規に生成されるため、角質層内の送達物や化粧品組成物は時間と共に体外へ排出される。このため、皮膚の洗浄や皮膚をピーリングすることなどにより、例えば、化粧状態および付与状態を容易に解除することが出来る。
特に、突起部105による穿孔の深さを「角質層を貫通しかつ神経層へ到達しない長さ」に留める場合、突起部105の長さは、具体的には、200μm以上700μm以下、より好適には200μm以上500μm以下、更に好適には、200μm以上300μm以下程度の範囲内にあることが好ましい。
また、特に、穿孔を角質層内に留める場合、突起部105の長さは、具体的には、30μm以上300μm以下、より好適には30μm以上250μm以下、更に好適には、30μm以上40μm以下、程度の範囲内にあることが好ましい。
また、本発明に係る突起部105を基体103上にアレイ状に配列する場合、各突起部105の長さは全て同一でもよく、同一でなくてもよい。
突起部105の長さが異なる場合、例えば、
(1)アレイ状の外周のみ長い突起部とすることで、曲面に対し、好適に接触することができる。
(2)アレイ状の外周のみ短い突起部とすることで、破損しやすい外周部の針状体の機械的強度を補強することができる。
などの利点が挙げられる。
また突起部105が、錐形状などの先端角を有する形状の場合、
(1)角質層を貫通するときは、先端角は5°以上30°以下、より好ましくは10°以上20°以下の範囲程度が好ましく、
(2)角質層内に穿孔を留める場合、先端角は30°以上、より好ましくは、45°以上が好ましい。
また、当該針状体101を構成する基体103と突起部105は、同組成の材料により形成しても、異なる組成の材料により形成してもよい。基体103と突起部105とを同組成の組成物で形成することにより、基体103と突起部105を一体成形にて好適に形成することができる。
次に、前記針状体101を製造する製造方法について説明する。
本発明の針状体製造方法において、針状体101を製造するにあたり使用される鋳型の例を図2(a)、(b)に示す。図2において、(a)は鋳型201の上面図、(b)は同図(a)に示す鋳型201のI−I線断面図である。
鋳型201は、突起部の凹凸反転パターンの凹部203と、第一の面に形成された凹部203を有する領域からなる凹部領域205と、第一の面に凹部203を有しない領域からなる非凹部領域207を含んでいる。図2では、凹部領域205を取り囲むように異なる材料からなる非凹部領域207を形成した鋳型201の例を示している。
鋳型201の形状は、針状体材料を保持できる形状を有していれば、特に形状の制約はない。具体的には、例えば、四角形、三角形、などの多角形、円形、楕円形などでよく、想定されるあらゆる形状でよい。
鋳型201の第一の面についても、凹部203を有していれば特に形状の制限はない。具体的には、例えば、平坦面、曲面、段構造などでもよい。
また、前記鋳型201の第一の面は、用いる針状体材料や製造工程状態に適した表面加工を施してよい。
鋳型201の材質は、鋳型201としての耐熱性や熱伝導、機械的強度、形状追従性を有していれば、特に材質上の制約はない。例えば、金属および樹脂など、例えば、(1)シリコン、(2)ニッケル、アルミニウム、ステンレスおよびチタン等の金属材料、(3)アルミナ、窒化アルミニウム、マシナブルセラミックスなどのセラミックスやガラス、(4)ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッ素樹脂およびシリコーン樹脂等の合成樹脂などを用いてよい。
特に、鋳型201の第一の面の材質は、針状体材料と接する領域が少なくとも2種以上の材質から構成されることが好ましい。
また、鋳型201の非凹部領域207の材質は、前記鋳型201の凹部領域205の材質より針状体材料と密着性の良い材質を、少なくとも1つ以上用いることが好ましい。密着性は、前記針状体材料と前記鋳型材料との界面に発生するイオン性の分子間相互作用により制御されると考えられる。
非凹部領域207の材質として凹部領域205の材質より針状体と密着性のよい材質を選択するにあたっては、凹部領域205表面の純水接触角よりも表面の純水接触角が小さい材質のものを非凹部領域207の材質として選択することにより達成できる。さらに、凹部領域205としてシリコーン樹脂またはフッ素樹脂を選択した場合には、凹部領域205の材質よりも密着性の良い非凹部領域207の材質としてシリコン、アルミニウム、ガラスを好適に選択することができる。
よって、使用する針状体材料に適した材質を組み合わせて作製した鋳型201を用いることにより、好適に針状体101(図1参照)を製造することができる。
また、鋳型201の凹部領域205および非凹部領域207は、それぞれ2つ以上の材質を用いてもよい。
また、鋳型201に凹部203を形成するための手段は、それ自身公知の微細加工技術を適宜選択して用いてよく、そのような微細加工技術の例は、リソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、サンドブラスト法、レーザー加工法および精密機械加工法などを含む。
図3(a)、(b)は、それぞれ図2に示す鋳型と異なる事例の鋳型を示す上面図である。
本実施形態では、図3(a)に示すように凹部領域205を取り囲むことなく異なる材料からなる非凹部領域207を形成することも可能である。図3(a)に示す例では、凹部領域205の外周の4辺のうち2辺のみの外側に異なる材料からなる非凹部領域207を形成している。
また、図3(b)に示すように、異なる材料からなる非凹部領域207の更に外側に、別の材料からなる非凹部領域207aを形成することも可能である。なお、図3(b)において、凹部領域205と最外側に形成される非凹部領域207aとは、同種の材料であっても異種の材料であっても差し支えはない。
以下、図4A、図4Bを用いて図1に示した針状体101を製造する製造方法について説明する。
本発明に係る針状体の製造方法は、以下の5つの工程を有している。
<鋳型作製工程>
まず、図4A(a)に示すように針状体の凹凸反転パターンからなる凹部203を基板の第一の面に形成し、鋳型201を作製する。鋳型201の材料は、上述した何れかの材質であればよく、凹部203の形成する手段は、上述した何れかの方法を使用すればよい。
<針状体材料調製工程>
次に、針状体材料301の調製を行う。
針状体材料301としては水溶性高分子であればよい。例えば、具体的にアルギン酸塩、カードラン、キトサン、グルコマンナン、ポリリンゴ酸、などを用いても良い。前記針状体材料301の濃度は1〜20重量%程度であることが好ましい。
<充填工程>
次に、図4A(b)に示すように、針状体材料301を鋳型201に充填する。
当該針状体材料301の充填方法についての制限は特にない。例えば、充填方法として、射出成形法、押出成形法、インプリント法、キャスティング法などを用いても良い。
<乾燥工程>
次に、前記鋳型201に充填された針状体材料301を図4A(c)に示すように乾燥させて、針状体101を得る。
前記針状体材料の乾燥方法についての制限は特にない。例えば、加熱乾燥、通風乾燥、真空乾燥などを用いても良い。これにより、基体103と突起部105からなる針状体101が得られる。
<離型工程>
次に、図4B(d)、(e)に示すように、針状体101から鋳型201を離型する。
前記針状体の離型方法についての制限は特にない。前記鋳型の非凹部領域207と針状体材料301の密着力が強い場合には、図4B(e)に示すように、針状体101の一部101aを前記鋳型201上に残存させた状態で前記鋳型201を離型してもよい。
これにより、図4B(f)に示すように水溶性高分子からなる針状体101が得られる。
上述した製造方法によれば、従来技術での問題点、即ち、針状体101の水分を減らしていくと基体103に反りが生じるという問題点を解消することができる。
以上より、本発明の針状体の製造方法を実施することができる。
なお、本発明の針状体の製造方法は前記実施の形態に限定されず、各工程において当業者が類推することのできる他の工程、修飾および変更を含む方法も本発明の範囲に含まれる。
<実施例1>
以下、本発明に係る針状体の製造方法の一例を実施例にて説明する。当然のことながら、本発明の針状体の製造方法は下記実施例に限定されず、当業者が類推できる更なる工程を含んでもよく、一部変更しても、省略してもよい。そのような製造方法も、本発明の範囲内である。
1.鋳型の作製
まず、精密機械加工を用いて、シリコン基板に正四角錐(高さ:150μm、底面:60μm×60μm)が、1mm間隔で、10列10行の格子状に100本配列した突起部を形成した。100本の突起部は、一辺が約9mmの正方形領域内に配置された。
次に、前記シリコン基板で形成された針状体を、シリコーン樹脂で突起部の凹凸反転パターンを転写し、鋳型の凹部領域とした。
次に、シリコーン樹脂製の鋳型の凹部領域を、前記凹部領域より面積の大きいガラス板に接着させ、図2に示すような鋳型とした。
これにより、シリコーン樹脂とガラスから成る、突起部の凹凸反転パターンである凹部を具備する鋳型を作製した。
2.針状体材料の調整
次に、針状体材料の調整を行った。
水に、キトサン5重量%、グリオキシル酸2.5重量%となるように溶解後、真空下で脱気を行った。
3.針状体の転写成形
次に、当該鋳型上にキトサン水溶液を供給し、スピンコート法によって、凹部に充填した。これを、並温並湿環境下で静置して乾燥させた後、鋳型上から剥離し、基板と突起部からなる針状体を得た。乾燥前の鋳型に充填された針状体材料を100重量%とすると、乾燥後の針状体の含水率は0.1重量%以下であったが、針状体の基体の反りは見られなかった。
前記本発明の針状体の製造方法により、反りを抑制した針状体を製造することが可能となった。
本発明の針状体は、微細な針状体を必要とする様々な分野に利用可能である。例えば、MEMSデバイス、光学部材、試料冶具、創薬、化粧品、医療用途、美容用途などに用いる針状体として応用が期待できる。
101…針状体、101a…針状体の一部、103…基体、105…突起部、201…鋳型、203…凹部、205…凹部領域、207、207a…非凹部領域、301…針状体材料。

Claims (3)

  1. 水溶性高分子を含む針状体材料を調製する針状体材料調製工程と、
    針状体形状の凹凸反転パターンからなる凹部と、第一の面に形成された前記凹部を有する領域からなる凹部領域と、前記第一の面に前記凹部を有しない領域からなる非凹部領域とを有し、前記凹部領域の外側に前記非凹部領域が形成され、前記非凹部領域が前記凹部領域と異なる材料からなる鋳型に、前記針状体材料を充填する充填工程と、
    前記鋳型に充填した前記針状体材料を乾燥させて針状体を得る乾燥工程と、
    前記針状体から前記鋳型を離型する離型工程とを備え、かつ、
    前記非凹部領域が、前記凹部領域に用いられる材料と比較して、より前記針状体材料と密着性の高い材料からなる
    ことを特徴とする針状体の製造方法。
  2. 前記凹部領域と前記非凹部領域が、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、チタン、シリコン、アルミナ、窒化アルミニウム、マシナブルセラミックス、ガラス、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂からなる群より選択された少なくとも2種以上の材料からなる鋳型を使用することを特徴とする請求項1に記載の針状体の製造方法。
  3. 前記針状体材料は、キチン及び/またはキトサンを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の針状体の製造方法。


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