JP6001964B2 - 半導体加工シート及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体加工シート及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体の加工、例えばダイシング及びダイボンディングに使用される半導体加工シート、ならびに当該半導体加工シートを使用した半導体装置の製造方法に関するものである。
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウェハ及び各種パッケージ類(以下、これらをまとめて「被切断物」と記載することがある。)は、大径の状態で製造され、これらは素子小片(以下、「チップ」と記載する。)に切断分離(ダイシング)されるとともに個々に剥離(ピックアップ)された後に、次の工程であるマウント工程に移される。この際、半導体ウェハ等の被切断物は、あらかじめ粘着シートに貼着された状態で、ダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップ及びマウンティングの各工程に付される。
従来より、被切断物のダイシング工程からピックアップ工程に至る工程では、半導体加工シートとして、基材フィルム上に粘着剤層が形成されてなるダイシングシートが用いられている。具体的には、被切断物は、粘着剤層を介してダイシングシートに固定された状態でダイシングに付され、ダイシング後のチップは、ダイシングシートの粘着剤層からピックアップされる。
上記ダイシングシートの基材フィルムとしては、一般的に、ポリオレフィン系フィルム又はポリ塩化ビニル系フィルム等が使用されている。ここで、ダイシング工程の具体的な手法として一般的なフルカットダイシングでは、回転する丸刃によって被切断物の切断が行われる。フルカットダイシングにおいては、ダイシングシートが貼り付けられた被切断物が全面にわたって確実に切断されるように、被切断物を超えて粘着剤層も切断され、さらに基材フィルムの一部も切断される場合がある。
このとき、粘着剤層及び基材フィルムを構成する材料からなるダイシング屑がダイシングシートから発生し、得られるチップがそのダイシング屑によって汚染される場合がある。そのようなダイシング屑の形態の一つに、ダイシングライン上、又はダイシングにより分離されたチップの断面付近に付着する、糸状のダイシング屑がある。
上記のような糸状のダイシング屑がチップに付着したままチップの封止を行うと、チップに付着する糸状のダイシング屑が封止の熱で分解し、この熱分解物がパッケージを破壊したり、得られるデバイスにて動作不良の原因となったりする。この糸状のダイシング屑は洗浄により除去することが困難であるため、糸状のダイシング屑の発生によってダイシング工程の歩留まりは著しく低下する。それゆえ、ダイシングシートを用いてダイシングを行う場合には、糸状のダイシング屑の発生を防止することが求められている。
一方、ピックアップ工程及びマウンティング工程のプロセスを簡略化するために、ダイシング機能とチップを接着するための機能とを同時に兼ね備えた半導体加工シートとして、ダイシング・ダイボンディングシートが用いられることもある。このようなシートを用いる場合、被切断物は、接着剤層を介して基材フィルムに固定された状態でダイシングに付され、ダイシング後のチップは、基材フィルムから接着剤層とともにピックアップされる。次いで、チップに付着した接着剤層は、当該チップを基板等に接着(マウンティング)するのに使用される。このようなダイシング・ダイボンディングシートとしては、例えば特許文献1〜3に開示されるものが挙げられる。
上記のようなダイシング・ダイボンディングシートにおいて、接着剤層付きのチップをピックアップするには、基材フィルムと接着剤層との剥離性が良好であることが要求される。
特開平2−32181号公報 特開2006−156754号公報 特開2007−012670号公報
しかしながら、従来のダイシング・ダイボンディングシートでは、特に、シートを長期保管した場合など、経時により基材フィルムと接着剤層との剥離性が低下して、チップのピックアップを良好に行うことができなくなることがあった。
特に、近年は半導体装置の小型化・薄型化に伴い、当該半導体装置に搭載される半導体チップも薄型化が進んでいるため、上記のように基材フィルムと接着剤層との剥離性が低下すると、チップのピックアップが困難となるだけでなく、場合によっては、チップが割れたり欠けたりする等の不具合が発生する。
また、前述したエキスパンディングの工程を行うにあたり、ダイシングシートには、良好なエキスパンド性が求められる。基材フィルムがポリ塩化ビニル系フィルムの場合、エキスパンド性には優れるが、環境保全の観点からは好ましくない。一方、基材フィルムがポリオレフィン系フィルムの場合、エキスパンド性が一定せず、エキスパンド後のチップの整列性に劣るため、ピックアップ時の誤動作を招くおそれがある。
本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであり、被切断物のダイシング時に発生するダイシング屑、特に糸状のダイシング屑の発生を抑制することができるとともに、良好なピックアップ性能を有し、かつ当該ピックアップ性能の経時的な低下を抑制することができ、さらにはエキスパンド性も良好な半導体加工シート及びそれを使用した半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に積層された接着剤層とを備えた半導体加工シートであって、前記基材フィルムは、前記接着剤層側に位置する樹脂層(A)と、前記樹脂層(A)の前記接着剤層とは反対側に積層された樹脂層(B)とを備えており、前記樹脂層(A)は、ノルボルネン系化合物を単量体の少なくとも一種とする高分子であるノルボルネン系樹脂(a1)と、前記ノルボルネン系樹脂(a1)以外の樹脂であって、樹脂密度が0.870〜0.910g/cmであり、かつ融解熱量ΔHが85J/g以下であるオレフィン系樹脂(a2)とを含有し、前記樹脂層(B)は、オレフィン系樹脂を主成分とし、引張弾性率が50〜300MPaであり、かつ破断伸度が100%以上であることを特徴とする半導体加工シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る半導体加工シートは、樹脂層(A)が、少なくともノルボルネン系樹脂(a1)及びオレフィン系樹脂(a2)を含有することにより、被切断物のダイシング時に発生するダイシング屑、特に糸状のダイシング屑の発生を抑制することができるとともに、良好なピックアップ性能を有し、かつ当該ピックアップ性能の経時的な低下を抑制することができ、さらにはエキスパンド性も良好である。また、上記半導体加工シートは、樹脂層(B)の存在によって優れたエキスパンド性を示すが、樹脂層(A)もオレフィン系樹脂(a2)を含有することで樹脂層(B)に良好に追従するため、エキスパンド性が良好なものとなる。
上記発明(発明1)において、前記樹脂層(A)中の全樹脂成分における前記ノルボルネン系樹脂(a1)の含有量は、3〜60質量%であることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記樹脂層(A)中の全樹脂成分における前記オレフィン系樹脂(a2)の含有量は、10〜97質量%であることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)において、前記樹脂層(A)は、樹脂密度が0.910g/cm超、〜0.930g/cmであるオレフィン系樹脂(a3)をさらに含有することが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)において、前記樹脂層(A)は、引張弾性率が1000MPa以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)において、前記基材フィルムは、引張弾性率が80〜500MPaであることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)において、前記接着剤層は、熱可塑性樹脂と熱硬化性接着成分とを含むものであることが好ましい(発明7)。
第2に本発明は、前記半導体加工シート(発明1〜7)を、前記接着剤層を介して半導体ウェハに貼付した後、前記半導体ウェハを半導体チップに切断する工程と、前記半導体加工シート用基材フィルムと前記接着剤層との界面で両者を剥離し、前記接着剤層付きのチップにする工程と、前記接着剤層付きのチップを、前記接着剤層を介して回路付き基板に接着する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する(発明8)。
本発明に係る半導体加工シートは、特にダイシング・ダイボンディングシートとして好ましく使用することができる。
本発明において、「ノルボルネン系化合物」とは、ノルボルネン、ノルボルネンに係るビシクロ環を含む環状構造を有する化合物(例えばジシクロペンタジエン)、及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる一種又は二種以上の化合物を意味する。
本発明に係る半導体加工シートは、被切断物のダイシング時に発生するダイシング屑、特に糸状のダイシング屑の発生を抑制することができるとともに、良好なピックアップ性能を有し、かつ当該ピックアップ性能の経時的な低下を抑制することができ、さらにはエキスパンド性も良好である。
本発明の一実施形態に係る半導体加工シートの断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体加工シート1の断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る半導体加工シート1は、基材フィルム2と、基材フィルム2の片面(図1では上面)に積層された接着剤層3とを備えている。なお、半導体加工シート1の使用前には、接着剤層3を保護するために、接着剤層3の露出面(図1では上面)に剥離可能な剥離シートを積層しておくことが好ましい。この半導体加工シート1は、テープ状、ラベル状など、あらゆる形状をとりうる。
本実施形態における基材フィルム2は、接着剤層3側に位置する樹脂層(A)と、樹脂層(A)の接着剤層3とは反対側に積層された樹脂層(B)とから構成される。
1.樹脂層(A)
樹脂層(A)は、ノルボルネン系化合物を単量体の少なくとも一種とする高分子であるノルボルネン系樹脂(a1)と、ノルボルネン系樹脂(a1)以外の樹脂であって、樹脂密度が0.870〜0.910g/cmであり、かつ融解熱量ΔHが85J/g以下であるオレフィン系樹脂(a2)とを含有する。
1−1.ノルボルネン系樹脂(a1)
ノルボルネン系樹脂(a1)は、ノルボルネン系化合物を単量体の少なくとも一種とする高分子である。
前述のように、ノルボルネン系化合物とはノルボルネン(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン)、ノルボルネンに係るビシクロ環を含む環状構造を有する化合物(例えばジシクロペンタジエン)、及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる一種又は二種以上の化合物であり、ノルボルネン以外の具体例として、シクロペンタジエン、テトラシクロドデセンなどが挙げられる。
ノルボルネン系樹脂(a1)は、ノルボルネン系化合物を単量体の少なくとも一種とする高分子であるため、主鎖又は側鎖にビシクロ[2.2.1]ヘプタン環構造を有する。
ノルボルネン系樹脂(a1)の好ましい構造は、環状構造が樹脂を構成する高分子の主鎖の少なくとも一部を構成する構造であり、その環状構造におけるビシクロ環部分が上記の主鎖の一部を構成する構造であればさらに好ましい。そのような構造を備える樹脂として、ノルボルネン系モノマーの開環メタセシス重合体水素化ポリマー(具体的には日本ゼオン社製ZEONEX(登録商標)シリーズとして入手可能である。)、ノルボルネンとエチレンとのコポリマー(具体的にはポリプラスチックス社製TOPAS(登録商標)シリーズとして入手可能である。)、ジシクロペンタジエンとテトラシクロペンタドデセンとの開環重合に基づくコポリマー(具体的には日本ゼオン社製ZEONOR(登録商標)シリーズとして入手可能である。)、エチレンとテトラシクロドデセンとのコポリマー(具体的には三井化学社製アペル(登録商標)シリーズとして入手可能である。)、ジシクロペンタジエン及びメタクリル酸エステルを原料とする極性基を含む環状オレフィン樹脂(具体的にはJSR社製アートン(登録商標)シリーズとして入手可能である。)などが好ましい。このような樹脂を用いると、ダイシング加工に基づくせん断力や摩擦熱を受けている領域において、ノルボルネン系樹脂(a1)の相とオレフィン系樹脂(a2)の相との分散状態がダイシング屑の発生を抑制することに特に好適な状態になっている。
ノルボルネン系樹脂(a1)を構成する高分子は、一種類であってもよいし、複数種類の高分子をブレンドしてなるものであってもよい。ここで、高分子の種類が異なるとは、分岐の状態(すなわち、高分子のアーキテクチャー)、分子量、高分子を構成する単量体の配合バランス及び高分子を構成する単量体の組成ならびにこれらの組み合わせが物理特性などに大きな影響を与える程度に異なることをいう。高分子の種類が複数である場合には、樹脂層(A)中でこれらが相分離することなく一つの相をなしてオレフィン系樹脂(a2)と相分離構造を形成してもよいし、樹脂層(A)中でこれらが互いに異なる相をなしつつオレフィン系樹脂(a2)と相分離構造を形成してもよい。
ここで、ノルボルネン系樹脂(a1)は架橋構造を有していてもよい。架橋構造をもたらす架橋剤の種類は任意であり、ジクミルパーオキサイドのような有機過酸化物やエポキシ基を有する化合物が典型的である。架橋剤は、ノルボルネン系樹脂(a1)を構成する高分子の一種類同士の間で架橋してもよいし、異なる種類の高分子間で架橋してもよい。架橋剤の結合部位も任意である。ノルボルネン系樹脂(a1)を構成する高分子における主鎖を構成する原子と架橋していてもよいし、側鎖や官能基など主鎖以外を構成する原子と架橋していてもよい。架橋の程度も任意であるが、架橋の程度が過度に進行すると、ノルボルネン系樹脂(a1)を含む樹脂層(A)の加工性(特に成形性)が過度に低下したり、樹脂層(A)の表面性状が過度に劣化したり、樹脂層(A)の耐脆性が低下することが懸念されるため、このような問題が発生しない範囲に留めるべきである。
ノルボルネン系樹脂(a1)の熱可塑性の程度は溶融時の粘度を示すメルトフローレート(MFR)で表すことができる。なお、ノルボルネン系樹脂(a1)が備えるべき好ましい熱可塑性の程度を具体的に示せば、JIS K7210:1999に準拠した、温度230℃、荷重2.16kgfにおけるノルボルネン系樹脂(a1)のメルトフローレートの値が、0.1g/10min以上であることがダイシング屑の発生の抑制及び加工性等の観点から好ましい。高い生産性(加工性)を確保しつつダイシング屑の発生の抑制を安定的に実現する観点から、ノルボルネン系樹脂(a1)のメルトフローレートは0.5〜50.0g/10minとすることが好ましく、1.0〜25.0g/10minであればさらに好ましい。MFRが高すぎると、成形などの加工性には優れるが、ダイシング屑の発生を抑制する機能が低下するおそれがあり、逆にMFRが低すぎると、成形などの加工性が低下するおそれがある。
ノルボルネン系樹脂(a1)の23℃における引張弾性率は1.5GPa超であることが好ましい。なお、引張弾性率の測定方法の詳細は実施例において後述する。引張弾性率をこの範囲とすることで、オレフィン系樹脂(a2)との物理特性の差が大きくなり、ダイシング屑発生の抑制に適した相分離構造が樹脂層(A)に得られるようになる。この相分離構造を安定的に得る観点から、ノルボルネン系樹脂(a1)の23℃における引張弾性率は2.0GPa以上であることが好ましい。ノルボルネン系樹脂(a1)の23℃における引張弾性率の上限はダイシング屑の発生を抑制する観点からは特に限定されないが、この引張弾性率が過度に高くなると、ノルボルネン系樹脂(a1)の化学構造によっては次に説明する流動化温度が過度に高くなる場合があり、その場合には樹脂層(A)中においてノルボルネン系樹脂(a1)の相が粗大となる可能性が高まる。その結果、チッピングの発生や樹脂層(A)が著しく脆化する可能性がある。したがって、ノルボルネン系樹脂(a1)の23℃における引張弾性率の上限は、4.0GPa以下であることが好ましい。
ノルボルネン系樹脂(a1)の流動化温度は225℃以下であることが好ましく、200℃以下であることがより好ましく、180℃以下であることがより好ましい。流動化温度とは、加熱された樹脂試料が軟化点を経過したことにより分子の変形自由度が増して分子間相互作用が上昇した状態を超えてさらに試料が加熱された場合における、試料全体の流動化が発生する最低の温度である。流動化温度が225℃以下であることにより、樹脂層(A)中においてノルボルネン系樹脂(a1)の相が粗大となる事態が生じにくく、ダイシング屑の発生を効果的に抑制しつつ、チッピングの発生や樹脂層(A)の著しい脆化を防止することができる。ノルボルネン系樹脂(a1)の流動化温度が過度に低い場合には上記の23℃における引張弾性率が1.5GPa以下に低下してしまう場合がある。この場合には、オレフィン系樹脂(a2)との物理特性の差が小さくなり、樹脂層(A)においてダイシング屑発生の抑制に適した相分離構造が得られにくくなることが懸念される。したがって、流動化温度の下限は100℃以上とすることが好ましい。
ここで、本明細書における「流動化温度」とは、高化式フローテスター(例えば、島津製作所社製、型番:CFT−100Dが製品例として挙げられる。)によって得られた値とする。具体的には、荷重49.05Nとし、穴形状がφ2.0mm、長さが5.0mmのダイを使用し、試料の温度を昇温速度10℃/分で上昇させながら、昇温とともに変動するストローク変位速度(mm/分)を測定して、ストローク変位速度の温度依存性チャートを得る。試料が熱可塑性樹脂である場合には、ストローク変位速度は、試料温度が軟化点に到達したことを契機として上昇して所定のピークに到達後、いったん降下する。ストローク変位速度はこの降下により最下点に到達した後、試料全体の流動化が進行することにより急激に上昇する。本発明では、軟化点を超えて試料温度を上昇させた場合において、ストローク変位速度が一旦ピークに到達した後に現れるストローク変位速度の最低値を与える温度を流動化温度と定義する。
ノルボルネン系樹脂(a1)の樹脂密度は、後述のオレフィン系樹脂(a2)との物理特性の差を十分に大きくして樹脂層(A)においてダイシング屑発生の抑制に適した相分離構造が得られやすくなる観点から、0.98g/cm以上であることが好ましい。
ノルボルネン系樹脂(a1)は、結晶性を有するものであってもよく、非結晶性であってもよいが、オレフィン系樹脂(a2)との物理特性の差を十分に大きくするためには、非結晶性であることが好ましい。
樹脂層(A)中の全樹脂成分におけるノルボルネン系樹脂(a1)の含有量は、3〜60質量%であることが好ましく、3.5〜55質量%であることがより好ましく、5〜45質量%であることがさらに好ましい。ノルボルネン系樹脂(a1)の含有量が3質量%未満であると、ダイシング屑の発生が抑制される効果を安定的に得られ難い。
一方、ノルボルネン系樹脂(a1)の含有量が60質量%を超えると、樹脂層(A)の加工性が低下するおそれがある。また、樹脂層(A)の引張弾性率が高くなり過ぎるため、エキスパンド性が低下するおそれがある。
1−2.オレフィン系樹脂(a2)
オレフィン系樹脂(a2)は、上記ノルボルネン系樹脂(a1)以外の樹脂であって、樹脂密度が0.870〜0.910g/cmであり、かつ融解熱量ΔHが85J/g以下であるオレフィン系の樹脂である。オレフィン系樹脂(a2)は、特に樹脂層(A)と接着剤層3との間での剥離性能、すなわちピックアップ性能に寄与する。
ここで、本明細書におけるオレフィン系樹脂(a2)の樹脂密度は、JIS K7112:1999に準じて測定して得られる値とする。また、本明細書において、融解熱量ΔHは、示差走査熱量計(DSC)によって得られる値とする。本実施形態では、DSCを用い、試料を−40℃から250℃まで、速度20℃/minで昇温し、−40℃まで急速冷却を行い、再度、速度20℃/minで250℃まで昇温し、250℃で5分間保持した後、速度20℃/minで−40℃まで降温させることで、融解ピークを示す融解曲線を得て、得られた融解曲線から、融解熱量ΔH及び後述する融解ピークにおける熱流量を算出する。
上記のように樹脂密度及び融解熱量ΔHが規定されたオレフィン系樹脂(a2)を含有する樹脂層(A)を備える基材フィルム2を用いることで、半導体加工シート1は、被切断物のダイシング時に発生するダイシング屑の発生を抑制するとともに、基材フィルム2と接着剤層3との間で良好な剥離性、すなわち良好なピックアップ性能を有するものとなり、かつ当該ピックアップ性能の経時的な低下を抑制し得るものとなる。
オレフィン系樹脂(a2)の樹脂密度は、上記の通り0.870〜0.910g/cmである。オレフィン系樹脂(a2)の樹脂密度が0.870g/cm未満では、樹脂層(A)を成形する時にホッパー部分で詰まりを生じたり、樹脂層(A)を備える基材フィルム2を巻きとると、フィルム同士がブロッキングしてしまうなどの支障が生じてしまう。一方、オレフィン系樹脂(a2)の樹脂密度が0.910g/cmを超えると、経時により基材フィルム2と接着剤層3との剥離性が低下して、接着剤層3の基材フィルム2に対するピックアップ力が上昇し、上記の良好なピックアップ性能及びその継続性の効果が得られない。
なお、本明細書においては、密度が0.870g/cm以上、0.910g/cm未満のポリエチレンを超低密度ポリエチレン(VLDPE)という。本実施形態においては、オレフィン系樹脂(a2)は、当該超低密度ポリエチレンの中でも密度が0.890〜0.900g/cmのものが好ましく、0.895〜0.900g/cmのものが特に好ましい。かかる超低密度ポリエチレンは、上記の条件を満たすオレフィン系樹脂(a2)として入手しやすい。
本実施形態において、オレフィン系樹脂(a2)の融解熱量ΔHは、上記の通り、85.0J/g以下であり、好ましくは80.0J/g以下であり、特に好ましくは75.0J/g以下である。オレフィン系樹脂(a2)の融解熱量ΔHが85.0J/gを超えると、良好なピックアップ性能が得られない。なお、融解熱量ΔHの下限値は、密度との関係や各樹脂の骨格でおのずと定まるが、理論上は0である。
オレフィン系樹脂(a2)は、融解熱量ΔHが85.0J/g以下であれば、オレフィン系樹脂(a2)の分子量分布がある程度広くなることにより、樹脂層(A)の結晶化度が抑えられる。これにより、樹脂層(A)の表面(すなわち、樹脂層(A)と接着剤層3との界面)に、樹脂層(A)中の低分子量成分が移行することとなり、良好なピックアップ性能が発現すると考えられる。
また、本実施形態において、オレフィン系樹脂(a2)の融解ピークにおける熱流量は、2.5W/g以下であることが好ましく、2.3W/g以下であることがより好ましく、2.0W/g以下であることが特に好ましい。融解ピークにおける熱流量が2.5W/gを超えると、良好なピックアップ性能が得られないおそれがある。また、本実施形態におけるオレフィン系樹脂(a2)の融解ピークにおける熱流量の下限は、1.0W/gであることが好ましい。融解ピークにおける熱流量が1.0W/g未満であると、樹脂層(A)の表面がべたつき始め、樹脂組成物を成形加工する時や、成形した基材フィルム2に接着剤層形成用の塗布液を塗布して接着剤層3を形成する時に、ハンドリング性が著しく低下することがある。
オレフィン系樹脂(a2)としては、樹脂密度及び融解熱量ΔHが上記範囲内である、オレフィン単量体から選ばれる1種又は2種以上を重合した単独重合体又は共重合体が好ましい。オレフィン単量体としては、炭素数2〜18のオレフィン単量体、炭素数3〜18のα−オレフィン単量体等が挙げられる。このようなオレフィン単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、2−ブテン、オクテン等の炭素数2〜8のオレフィン単量体;プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン等のα−オレフィン単量体などが挙げられる。これらオレフィン単量体の単独重合体又は共重合体であるオレフィン系樹脂(a2)は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
上記オレフィン系樹脂(a2)としては、エチレンの単独重合体又は共重合体が好ましく、エチレンとα−オレフィン単量体との共重合体がさらに好ましい。α−オレフィン単量体としては、上述のものが挙げられる。上記オレフィン系樹脂(a2)の中でも、単量体単位としてエチレンを60〜100質量%、特に70〜99.5質量%含有する、エチレンの単独重合体又は共重合体(以下、「ポリエチレン」ということがある。)が好ましい。
樹脂層(A)中の全樹脂成分におけるオレフィン系樹脂(a2)の含有量は、10〜97質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましく、25〜60質量%であることがさらに好ましい。上記オレフィン系樹脂(a2)の含有量が10質量%未満では、上記の良好なピックアップ性能及びその継続性の効果が得られないおそれがあり、また、樹脂層(A)のエキスパンド性が低下するおそれがある。一方、上記オレフィン系樹脂(a2)の含有量が97質量%を超えると、相対的にノルボルネン系樹脂(a1)の含有量が少なくなり過ぎ、ダイシング屑の発生を抑制することができなくなるおそれがある。また、得られる樹脂層(A)の引張弾性率が低くなり過ぎて、二次加工などを行う際に、ハンドリング性に関して問題が生じるおそれがあり、さらに、オレフィン系樹脂(a2)の密度の低さから、樹脂層(A)を備える基材フィルム2をロール状に巻き重ねた場合、樹脂層(A)にてブロッキングが発生し、基材フィルム2をロールから巻き出す時などにおけるハンドリング性が悪くなるおそれがある。
1−3.オレフィン系樹脂(a3)
樹脂層(A)は、ノルボルネン系樹脂(a1)及びオレフィン系樹脂(a2)以外の成分として、オレフィン系樹脂(a2)以外のオレフィン系樹脂(以下、「オレフィン系樹脂(a3)」という。)を含有することが好ましい。樹脂層(A)がかかるオレフィン系樹脂(a3)を含有することで、樹脂層(A)のブロッキングを効果的に抑制することができる。
オレフィン系樹脂(a3)は、樹脂密度が0.870〜0.910g/cmの要件、及び融解熱量ΔHが85J/g以下の要件の一方又は両方を満たさない樹脂である。オレフィン系樹脂(a3)の樹脂密度は、0.910g/cm超、0.930g/cm以下であることが好ましい。また、オレフィン系樹脂(a3)の融解熱量ΔHは、85J/g超であることが好ましく、86J/g以上であることがより好ましく、100J/g以上であることが特に好ましい。
オレフィン系樹脂(a3)としては、例えば、単量体としてエチレンを60〜100質量%、特に70〜99.5質量%含有する、エチレンの単独重合体又は共重合体(以下、「ポリエチレン」という)、単量体としてプロピレンを60〜100質量%、特に70〜99.5質量%含有する、プロピレンの単独重合体又は共重合体(以下、「ポリプロピレン」という)等が挙げられる。エチレンの共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、特に樹脂密度が0.915〜0.925g/cmのポリエチレン(以下、「低密度ポリエチレン」ということがある。)がより好ましい。かかる低密度ポリエチレン等のオレフィン系樹脂(a3)は、上記オレフィン系樹脂(a2)との相溶性が高いという利点がある。
本実施形態における樹脂層(A)は、上記ノルボルネン系樹脂(a1)及び、上記オレフィン系樹脂(a2)を含有することにより、以下の効果が得られる。
(1)被切断物のダイシング時に発生するダイシング屑、特に糸状のダイシング屑の発生を抑制することができる。
(2)良好なピックアップ性能を有し、かつ当該ピックアップ性能の経時的な低下を抑制することができる。
上記(1)の効果について、以下詳述する。
上記ノルボルネン系樹脂(a1)とオレフィン系樹脂(a2)とは、それぞれの樹脂を構成する高分子がノルボルネン環を含む環骨格を備える化学構造を実質的に有するか否かの点で相違することに基づいて、引張弾性率、流動化温度、結晶性などの物理特性が相違する。このため、樹脂層(A)中で、ノルボルネン系樹脂(a1)とオレフィン系樹脂(a2)とは相分離した構造をなす。このような相分離構造に起因して、ダイシング中に糸状のダイシング屑が生じることが抑制される。
上記の相分離構造の詳細な形態は、それぞれの樹脂の化学構造や含有比率などによって変動する。一般的には、含有率が多い樹脂の相からなるマトリックス中に、含有率が少ない樹脂の相が分散する形態(以下、「分散形態」という。)となる。
ダイシング屑の発生をより効果的に抑制する観点からは、樹脂層(A)中の相分離構造は上記の分散形態をなし、かつ分散する方の樹脂の相(以下、「分散相」といい、マトリックスをなす方の樹脂の相を「マトリックス相」という。)の径が小さい方が好ましい。分散形態において分散相の大きさが過度に大きくなると、ダイシング屑の発生を抑制する機能が低下する傾向を示すことに加えて、樹脂層(A)の表面性状が劣化し(具体的には表面が粗面化し)、半導体加工シート1として使用したときに被切断物の断面部にチッピングが生じやすくなることが懸念される。さらに、分散相の大きさが過度に大きくなると、分散相が互いに連結し、その結果、分散相とマトリックス相との界面の樹脂層(A)の厚さ方向の長さが樹脂層(A)の厚さと同等となるものが生じる可能性が高まる。このとき、樹脂層(A)が過度に脆くなることが懸念される。
なお、樹脂層(A)における分散相の大きさは、高倍率の顕微鏡(例えば走査型電子顕微鏡)を用いて断面を観察することにより分散形態を有していることが確認できる。
上記(2)の効果は、主として、上記の樹脂密度及び融解熱量ΔHを有するオレフィン系樹脂(a2)によって得られる。このような効果が得られる理由については必ずしも明らかではないが、樹脂密度及び融解熱量ΔHが規定されたオレフィン系樹脂(a2)により、樹脂層(A)の結晶化度が抑えられることにより、良好なピックアップ性能が発現すると考えられる。
1−4.樹脂層(A)の物性
樹脂層(A)は、引張弾性率が1000MPa以下であることが好ましく、50〜750MPaであることがより好ましく、80〜600MPaであることがさらに好ましい。樹脂層(A)の引張弾性率が1000MPa以下であると、後述する樹脂層(B)が有する柔軟性を阻害することなく、基材フィルム2のエキスパンド性を良好なものにすることができる。
一方、樹脂層(A)の引張弾性率が低過ぎると、巻き重なった樹脂層(A)にてブロッキングが発生し、樹脂層(A)の表面に跡が付くとともに、基材フィルム2をロールから巻き出す時などにおけるハンドリング性が悪くなるおそれがあるため、樹脂層(A)の引張弾性率は、50MPa以上であることが好ましい。
また、樹脂層(A)の流動化温度は、90〜120℃であることが好ましく、特に100〜115℃であることが好ましい。樹脂層(A)の流動化温度が90℃以上であることで、基材フィルム2はブロッキングが発生しにくいものとなり、基材フィルム2の良好なハンドリング性を確保することができる。また、樹脂層(A)の流動化温度が120℃超えると、ダイシング後のエキスパンド工程において、基材フィルム2がネッキングしてしまい、均一にチップ間隔を拡張することができなくなるおそれがある。
樹脂層(A)の厚さは、10〜120μmであることが好ましく、20〜100μmであることがより好ましく、30〜80μmであることが特に好ましい。
2.樹脂層(B)
樹脂層(B)は、オレフィン系樹脂を主成分とし、引張弾性率が50〜300MPaであり、かつ破断伸度が100%以上である。このような高い柔軟性(伸長性)を有する樹脂層(B)は、基材フィルム2に優れたエキスパンド性能を付与することができる。また、樹脂層(B)がオレフィン系樹脂を主成分とすることにより、上記樹脂層(A)と樹脂層(B)との層間剥離が発生しない基材フィルム2を得ることができる。
樹脂層(B)の引張弾性率が300MPaを超えると、柔軟性が低くなって、所望のエキスパンド性能が得られなくなる。一方、樹脂層(B)の引張弾性率が50MPa未満であると、巻き重なった樹脂層(B)にてブロッキングが発生し、樹脂層(B)の表面に跡が付くとともに、基材フィルム2又は半導体加工シート1をロールから巻き出す時などにおけるハンドリング性が悪くなる。樹脂層(B)の好ましい引張弾性率は、80〜250MPaであり、特に好ましい引張弾性率は、100〜200MPaである。
また、樹脂層(B)の破断伸度が100%未満であると、半導体加工シート1をエキスパンドしたときに樹脂層(B)にて破断が生じて、所望のエキスパンド性能が得られない。樹脂層(B)の好ましい破断伸度は、150%以上であり、特に好ましい破断伸度は、200%以上である。なお、樹脂層(B)の破断伸度の上限は特に限定されないが、一般的には800%以下である。
樹脂層(B)を構成するオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン単量体の1種又は2種以上を重合させた(共)重合体;オレフィン単量体とアクリル系モノマーの1種又は2種以上とを共重合した共重合体等を主成分とする樹脂組成物からなるものが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独でもよく、2種類以上をブレンドしたものであってもよい。
アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル等が挙げられる。ここで、本明細書における「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の両方を意味する。
これらの中でも、樹脂層(B)を構成するオレフィン系樹脂としては、エチレン−(メタ)アクリル酸共重体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重体、エチレン−酢酸ビニル共重体等のエチレン系共重合体を主成分とするものが好ましく、特に、エチレン−(メタ)アクリル酸共重体を主成分とする樹脂組成物からなるものであることが好ましい。エチレン系共重合体におけるエチレン成分は、樹脂層(B)に対し良好な伸長性・エキスパンド性能を付与する。
上記エチレン系共重合体における構成成分としてのアクリル系モノマーの含有量は、3〜20質量%であることが好ましく、4〜15質量%であることがより好ましく、5〜12質量%であることが特に好ましい。アクリル系モノマーの含有量が3質量%未満であると、樹脂層(B)の結晶性が高くなり、ダイシング後のエキスパンド時に基材フィルム2がネッキングしてしまい、チップ間隔が均一に拡張しにくくなるおそれがある。一方、アクリル系モノマーの含有量が20質量%を超えると、樹脂層(B)自体にベタツキが発生することがあり、装置を用いてダイシングを行う際に、半導体加工シート1を搬送できなくなってしまうおそれがある。
樹脂層(B)の厚さは、40〜120μmであることが好ましく、特に45〜100μmであることが好ましい。また、樹脂層(B)の厚さは、樹脂層(A)の厚さよりも厚いことがより好ましい。樹脂層(B)の厚さが上記の範囲にあることで、基材フィルム2に良好なエキスパンド性能を付与することができる。
樹脂層(B)の破断伸度は、100%以上であることが好ましく、特に200%以上であることが好ましい。樹脂層(B)の破断伸度が100%以上であれば、基材フィルム2は、エキスパンド工程の際に破断しにくく、被切断物を切断して形成したチップを離間し易いものとなる。
3.基材フィルム2の物性
基材フィルム2の引張弾性率は、80〜500MPaであることが好ましく、80〜400MPaであることがより好ましく、80〜300MPaであることが特に好ましい。引張弾性率が80MPa未満であると、半導体加工シート1にウェハを貼着し、リングフレームに固定した場合、基材フィルム2が柔らかいために弛みが発生し、搬送エラーの原因となることがある。一方、引張弾性率が500MPaを超えると、エキスパンド工程時に加わる荷重を大きくしなければならないため、リングフレームから半導体加工シート1自体が剥がれたりするなどの問題が発生するおそれがある。
基材フィルム2が上記の好ましい引張弾性率を有するためには、樹脂層(B)に対する樹脂層(A)の厚み比率(樹脂層(A)の厚み/樹脂層(B)の厚み)が、1.0以下であることが好ましく、0.25〜1.0であることが特に好ましい。
本実施形態に係る半導体加工シート1が備える接着剤層3は、紫外線硬化型化合物を含む場合もある。ここで、紫外線硬化型化合物の硬化に使用される光源は、特に限定されず、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ、キセノンランプが挙げられ、その最大ピーク波長は365nmである。したがって、この紫外線硬化型化合物を硬化させるためには、光が基材フィルム2を透過して接着剤層3に十分に到達するように、基材フィルム2は全光線透過率が75%以上であることが好ましい。この全光線透過率は、分光光度計を用いて公知の方法で測定することができる。
4.基材フィルム2の製造方法
基材フィルム2は、共押出し成形等により樹脂層(A)及び樹脂層(B)を製膜すると同時に積層することによって製造してもよいし、各々の樹脂層(A),(B)を製膜した後、それら樹脂層(A)及び樹脂層(B)を接着剤等によって積層することによって製造してもよい。
なお、樹脂層(A)は、ノルボルネン系樹脂(a1)と、オレフィン系樹脂(a2)と、所望によりオレフィン系樹脂(a3)及びその他の樹脂とを混練し、その混練物から直接、又は一旦ペレットを製造した後、押出し等により製膜することができる。
5.接着剤層3
接着剤層3を構成する材料としては、ウェハ固定機能とダイ接着機能とを兼ね備えるものであれば、特に制限はなく使用することができる。このような接着剤層3を構成する材料としては、熱可塑性樹脂と低分子量の熱硬化性接着成分とからなるものや、Bステージ(半硬化状)の熱硬化型接着成分からなるもの等が用いられる。これらの中でも、接着剤層3を構成する材料としては、熱可塑性樹脂と熱硬化性接着成分とを含むものであることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミドなどが挙げられるが、中でも、粘着性及び造膜性(シート加工性)の点からアクリル重合体が好ましい。熱硬化性接着成分としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、シアネート系樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アリル化ポリフェニレンエーテル樹脂(熱硬化性PPE)、ホルムアルデヒド系樹脂、不飽和ポリエステル又はこれらの共重合体などが挙げられるが、中でも、接着性の点からエポキシ系樹脂が好ましい。接着剤層3を構成する材料としては、半導体ウェハへの貼付性に優れ、基材フィルム2との剥離性が優れるという点から、特に、アクリル重合体(d)及びエポキシ系樹脂(e)を含有する材料が好ましい。
アクリル重合体(d)としては、特に制限はなく、従来公知のアクリル重合体を用いることができる。アクリル重合体(d)の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。アクリル重合体(d)のMwが低過ぎると、接着剤層3と基材フィルム2との剥離性が低下し、チップのピックアップ不良が起こることがある。アクリル重合体(d)のMwが高過ぎると、被着体の凹凸に接着剤層3が追従できないことがあり、ボイドなどの発生要因になることがある。
アクリル重合体(d)のガラス転移温度(Tg)は、−60〜70℃であることが好ましく、−30〜50℃であることがより好ましい。アクリル重合体(d)のTgが低過ぎると、接着剤層3と基材フィルム2との剥離性が低下し、チップのピックアップ不良が起こることがある。アクリル重合体(d)のTgが高過ぎると、ウェハを固定するための接着力が不充分となるおそれがある。
アクリル重合体(d)を構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルモノマー又はその誘導体が挙げられ、より具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどのアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレートなどの環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。また、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのカルボキシル基を含有する不飽和単量体を用いてもよい。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
アクリル重合体(d)を構成するモノマーとして、上記の中では、エポキシ系樹脂(e)との相溶性の点から、少なくとも水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。この場合、アクリル重合体(d)において、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位は、1〜20質量%の範囲で含まれることが好ましく、3〜15質量%の範囲で含まれることがより好ましい。アクリル重合体(d)として、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が好ましい。
また、アクリル重合体(d)は、本発明の目的を損なわない範囲で、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどのモノマーを共重合させてもよい。
エポキシ系樹脂(e)としては、従来公知の種々のエポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素変性エポキシ樹脂や、これらのハロゲン化物などの、構造単位中に2つ以上の官能基が含まれるエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は特に限定されないが、150〜1000(g/eq)であることが好ましい。なお、エポキシ当量は、JIS K7236:2008に準じて測定される値である。
エポキシ系樹脂(e)の含有量は、アクリル重合体(d)100質量部に対して、1〜1500質量部が好ましく、3〜1000質量部がより好ましい。エポキシ系樹脂(e)の含有量が上記範囲を下回ると、充分な接着力が得られないおそれがあり、エポキシ系樹脂(e)の含有量が上記範囲を上回ると、造膜性が低下し、接着剤層3を形成することが困難になるおそれがある。
接着剤層3を構成する材料は、さらに、硬化剤(f)を含むことが好ましい。硬化剤(f)は、エポキシ系樹脂(e)に対する硬化剤として機能する。硬化剤(f)としては、エポキシ基と反応しうる官能基を分子中に2個以上有する化合物が挙げられ、その官能基としては、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基などが挙げられる。これらの中では、フェノール性水酸基、アミノ基及び酸無水物基が好ましく、フェノール性水酸基及びアミノ基がより好ましい。
硬化剤(f)の具体例としては、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、トリフェノールメタン型フェノール樹脂、アラルキルフェノール樹脂などのフェノール性熱硬化剤;DICY(ジシアンジアミド)などのアミン系熱硬化剤が挙げられる。硬化剤(f)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
硬化剤(f)の含有量は、エポキシ系樹脂(e)100質量部に対して、0.1〜500質量部が好ましく、1〜200質量部がより好ましい。硬化剤(f)の含有量が上記範囲を下回ると、充分な接着力を有する接着剤層3が得られないことがある。硬化剤(f)の含有量が上記範囲を上回ると、接着剤層3の吸湿率が高まり、半導体パッケージの信頼性が低下することがある。
接着剤層3を構成する材料(接着剤組成物)には、上記以外に、所望により、硬化促進剤、カップリング剤、架橋剤、紫外線硬化型化合物、光開始剤、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔料、染料、無機充填剤等の各種添加剤が含まれていてもよい。これらの各添加剤は、1種が単独で含まれてもよいし、2種以上が組み合わせられて含まれてもよい。
硬化促進剤は、接着剤組成物の硬化速度を調整するために用いられる。硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基やアミン等との反応を促進し得る化合物が好ましい。かかる化合物としては、具体的には、3級アミン類、2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾール等のイミダゾール類、有機ホスフィン類、テトラフェニルボロン塩等が挙げられる。
カップリング剤は、接着剤組成物の被着体に対する接着性・密着性を向上させる機能を有する。また、カップリング剤を使用することで、接着剤組成物を硬化して得られる硬化物の耐熱性を損なうことなく、当該硬化物の耐水性を向上させることができる。カップリング剤は、上記アクリル重合体(d)及びエポキシ系樹脂(e)が有する官能基と反応する基を有する化合物であることが好ましい。このようなカップリング剤としては、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤としては特に制限はなく、公知のものが使用できる。
架橋剤は、接着剤層3の凝集力を調節するためのものである。上記アクリル重合体(d)の架橋剤としては、特に制限はなく使用することができ、例えば、有機多価イソシアナート化合物、有機多価イミン化合物等が挙げられる。
紫外線硬化型化合物は、紫外線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する化合物である。紫外線硬化型化合物を紫外線照射によって硬化させることで、接着剤層3と基材フィルム2との剥離性が向上するため、ピックアップがしやすくなる。
紫外線硬化型化合物としては、アクリレート系化合物が好ましく、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有するものが特に好ましい。そのようなアクリレート系化合物としては、具体的には、ジシクロペンタジエンジメトキシジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレート、イタコン酸オリゴマーなどが挙げられる。
アクリレート系化合物の重量平均分子量は、通常、100〜30000であり、好ましくは300〜10000程度である。
接着剤組成物が紫外線硬化型化合物を含有する場合、紫外線硬化型化合物の含有量は、アクリル重合体(d)100質量部に対して、通常1〜400質量部、好ましくは3〜300質量部、より好ましくは10〜200質量部である。
光開始剤は、接着剤層3が上記紫外線硬化型化合物を含む場合に、紫外線の照射により重合硬化するにあたって、重合硬化時間及び紫外線の照射量を少なくすることができるものである。光開始剤としては、公知のものを使用することができる。
接着剤層3の厚さは、通常は3〜100μm、好ましくは5〜80μm程度である。
6.半導体加工シート1の製造方法
本実施形態に係る半導体加工シート1は、常法によって製造することができる。例えば、接着剤層3を構成する材料と、所望によりさらに溶媒とを含有する塗布剤を調製し、ロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の塗工機によって基材フィルム2の樹脂層(A)の露出面に塗布して乾燥させ、接着剤層3を形成することにより製造することができる。あるいは、上記塗布剤を、所望の剥離シートの剥離面に塗布して乾燥させ、接着剤層3を形成した後、その接着剤層3に基材フィルム2の樹脂層(A)側を圧着することにより製造することもできる。
7.半導体加工シート1の用途
本実施形態に係る半導体加工シート1は、ダイシング工程、エキスパンド工程及びダイボンディング工程に使用されるダイシング・ダイボンディングシートとして好ましく使用することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、接着剤層3の露出面には、剥離シートが積層されていてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〜17,比較例1〜6〕
1.基材フィルムの作製
(1)樹脂層(A)の材料の調製
表1に示す配合比(質量部)で以下の原材料を混合し、二軸混練機(東洋精機製作所社製,ラボプラストミル)にて溶融混練し、樹脂層(A)用の材料を得た。
<樹脂層(A)用原材料>
(a1)
・ノルボルネン系樹脂1:ポリプラスチックス社製,製品名:TOPAS8007,23℃における樹脂密度:1.02g/cm,23℃での引張弾性率:2.0GPa,流動化温度:142℃
・ノルボルネン系樹脂2:ポリプラスチックス社製,製品名:TOPAS7010,23℃における樹脂密度:1.02g/cm,23℃での引張弾性率:2.2GPa,流動化温度:163℃
・ノルボルネン系樹脂3:ポリプラスチックス社製,製品名:TOPAS5013,23℃における樹脂密度:1.02g/cm,23℃での引張弾性率2.3GPa,流動化温度:175℃
(a2)
・オレフィン系樹脂1:超低密度ポリエチレン(住友化学社製,エクセレンVL200,樹脂密度0.900g/cm,融解熱量ΔH79.1J/g、23℃での引張弾性率64MPa)
・オレフィン系樹脂2:超低密度ポリエチレン(住友化学社製,エクセレンVL EUL731,樹脂密度0.895g/cm,融解熱量ΔH69.5J/g,23℃での引張弾性率40MPa)
(a3)
・オレフィン系樹脂3:超低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製,エボリュー SP90100,樹脂密度0.890g/cm,融解熱量ΔH87.7J/g,23℃での引張弾性率30MPa)
・オレフィン系樹脂4:低密度ポリエチレン(住友化学社製,製品名:スミカセンL705,樹脂密度0.918g/cm,融解熱量ΔH:126.0J/g,23℃での引張弾性率140MPa)
・オレフィン系樹脂5:低密度ポリエチレン(東ソー社製,製品名:ルミタック43−1,樹脂密度0.905g/cm,融解熱量ΔH:88.9J/g,23℃での引張弾性率80MPa)
(2)樹脂層(B)の材料の調製
表1に示す配合比(質量部)で、以下の原材料を二軸混練機(東洋精機製作所社製,ラボプラストミル)にて溶融混練し、樹脂層(B)用の材料を得た。
<樹脂層(B)用原材料>
・エチレン−メタクリル酸共重合体1:三井−デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルAN4214C」,メタクリル酸の含有量:4質量%,23℃における引張弾性率200MPa
・エチレン−メタクリル酸共重合体2:三井−デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルAN42012C」,メタクリル酸の含有量:9質量%,23℃における引張弾性率150MPa
・エチレン−メタクリル酸共重合体3:三井−デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルAN1207C」,メタクリル酸の含有量:12質量%,23℃における引張弾性率140MPa
・エチレン−メタクリル酸共重合体4:三井−デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN1525」,メタクリル酸の含有量:15質量%,23℃における引張弾性率83MPa
・エチレン−メタクリル酸共重合体5:住友化学社製,製品名「アクリフトW201」,23℃における引張弾性率65MPa
・エチレン−メタクリル酸共重合体6:住友化学社製,製品名「アクリフトW203−1」,メタクリル酸の含有量:5.0質量%,23℃における引張弾性率90MPa
・エチレン−酢酸ビニル共重合体1:東ソー社製,製品名「ウルトラセン537」,酢酸ビニルの含有量:6.0質量%,23℃における引張弾性率120MPa
・ポリエチレン樹脂:プライムポリマー社製,製品名「エボリューSP4030」,23℃における引張弾性率550MPa
・エチレン−酢酸ビニル共重合体2:東ソー社製,製品名「ウルトラセン636」,酢酸ビニルの含有量:19質量%,23℃における引張弾性率40MPa
・エステル系エラストマー:三菱化学社製,製品名「プリマロイB1920N」,23℃における引張弾性率200MPa
(3)樹脂層の押出成形(基材フィルムの成形)
樹脂層(A)用の材料と、樹脂層(B)用の材料とを、小型Tダイ押出機(東洋精機製作所社製,ラボプラストミル)によって共押出成形し、厚さ40μmの樹脂層(A)と、厚さ60μmの樹脂層(B)とからなる2層構造の基材フィルムを得た。
2.接着剤層形成用塗布液の調製
下記成分を配合して接着剤層形成用の塗布液を調製した。なお、各成分の数値(質量%)は、固形分換算の質量%を示し、本明細書において固形分とは溶媒以外の全成分をいう。
[アクリル重合体(d)]
・n−ブチルアクリレートを主体とするアクリル系共重合体(日本合成化学工業社製,製品名「コーポニールN2359−6」,Mw:約80万,固形分濃度34質量%):14質量%
[エポキシ系樹脂(e)]
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製,製品名「JER828」,エポキシ当量189g/eq):18質量%
・DCPD型エポキシ樹脂(大日本インキ化学社製,製品名「EPICLON HP−7200HH」,エポキシ当量265〜300g/eq,軟化点75〜90℃):55質量%
[硬化剤(f)]
・ジシアンジアミド(旭電化社製,製品名「アデカハードナー3636AS」:1.6質量%
[硬化促進剤]
・2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾール(四国化成工業社製,製品名「キュアゾール2PHZ」):1.5質量%
[シランカップリング剤]
・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを付加させたシリケート化合物(三菱化学社製,製品名「MKCシリケートMSEP2」):0.5質量%
[エネルギー線重合性化合物]
・ジシクロペンタジエンジメトキシジアクリレート(日本化薬社製,製品名「カラヤッドR684」):9.1質量%
[光重合開始剤]
・α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製,製品名「イルガキュア184」):0.3質量%
3.接着剤層の形成(半導体加工シートの作製)
得られた接着剤層形成用の塗布液を、シリコーンにより剥離処理された剥離シート(リンテック社,SP−PET38111(S))の剥離処理面に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥させて接着剤層を形成した。この接着剤層を、上記基材フィルムの樹脂層(A)上に貼り付けることで、接着剤層を基材フィルム上に転写し、半導体加工シートを作製した。
〔試験例1〕(引張物性の測定)
実施例及び比較例において用いた樹脂層(A)用の材料、及び樹脂層(B)用の材料を、それぞれ小型Tダイ押出機(東洋精機製作所社製,ラボプラストミル)によって押出成形し、厚さ100μmの単層の樹脂フィルムを製造した。
実施例及び比較例の基材フィルム、並びに上記で得られた樹脂層(A)及び樹脂層(B)単層の樹脂フィルムを15mm×140mmの試験片に裁断し、JIS K7161:1994及びJIS K7127:1999に準拠して、23℃における引張弾性率を測定した。具体的には、上記試験片を、引張試験機(島津製作所製,オートグラフAG−IS 500N)にて、チャック間距離100mmに設定した後、200mm/minの速度で引張試験を行い、引張弾性率(MPa)及び破断伸度(%)を測定した(破断伸度の測定は樹脂層(B)単層の樹脂フィルムのみ)。なお、引張物性の測定は、樹脂フィルムの成形時の押出方向(MD)及びこれに直角の方向(CD)の双方で行い、これらの測定結果の平均値をその樹脂フィルムの引張弾性率及び破断伸度とした。結果を表1に示す。
〔試験例2〕(エキスパンド性試験)
実施例及び比較例で製造した半導体加工シートの接着剤層に6インチウェハを貼付した後、当該半導体加工シートをフラットフレームに装着し、20μm厚のダイヤモンドブレードにより、ウェハを10mm角のチップにフルカットした。次に、エキスパンディング冶具(NECマシナリー社製,ダイボンダーCSP−100VX)を用いて、半導体加工シートを速度300mm/分で5mmと600mm/分で10mmの2条件で引き落とした。このときの半導体加工シートの破断の有無について確認を行った。その結果、2条件ともに破断が確認されない場合は○、どちらか1条件で破断が確認された場合は△、両条件共に破断が確認された場合には×と判定した。結果を表1に示す。
〔試験例3〕(ダイシング屑観察)
実施例及び比較例で製造した半導体加工シートの接着剤層をBGA型パッケージモジュールに貼付した後、ダイシング装置(DISCO社製,DFD−651)にセットし、以下の条件でダイシングを行った。
・ワーク(被着体):シリコンウェハ
・ワークサイズ:6inch,厚さ350μm
・ダイシングブレード:ディスコ社製 NBC-27HEEE
・ブレード回転数:50,000rpm
・ダイシングスピード:10mm/秒
・切り込み深さ:基材フィルム表面より20μmの深さまで切り込み
・ダイシングサイズ:10mm×10mm
その後、基材フィルム側から紫外線を照射(160mJ/cm)して、切断されたチップを剥離した。縦及び横のダイシングラインのうち、それぞれの中央付近における縦の1ライン及び横の1ラインに発生した長さ100μm以上の糸状屑の個数を、デジタル顕微鏡(キーエンス社製,VHX−100,倍率:100倍)を用いてカウントした。糸状屑の個数が0〜10個のものを◎、11〜15個のものを○、16個以上のものを×として評価した。◎及び○を良好と判定し、×を不良と判定した。結果を表1に示す。
〔試験例4〕(ハンドリング性評価)
上記ダイシング屑観察を行う際に、ダイシング装置(DISCO社製,DFD−651)にてダイシングを行うが、このとき、搬送エラーが生じた場合や、ウェハカセットに再度装着された際、半導体シートがたわみ、下の段に設置してある別の半導体シートと触れた場合を×とし、なんら問題が生じなかったものを○と評価した。
〔試験例5〕(ピックアップ性能の経時変化の程度の評価)
実施例及び比較例で製造した半導体加工シートを25mm×250mmに裁断し、試験片を作製した。この試験片を#2000シリコンウェハ(200mm径,厚さ350μm)の研削面に貼り付けて、2kgのゴムロールを1往復することにより両者を圧着した。この状態で23℃、50%RHの条件下に20分以上放置した後、ピックアップ力の指標として、万能型引張試験機(オリエンテック社製,テンシロン)を使用して300mm/minの速度で180°剥離を行い、接着剤層と基材フィルム間の剥離力を測定し、その値を(初期値:f1(mN/25mm))とした。
一方、半導体加工シートを40℃の条件下(40℃の恒温槽)で24時間加熱した後、室温に戻し、ピックアップ力の指標として、上記と同様の方法で接着剤層と基材フィルム間の剥離力(ピックアップ力)の測定を行い、その値(促進後の値:f2(mN/25mm))とした。この両値を下記の式に導入し、剥離力の変化率:R(%)を算出した。ピックアップ性能は、Rが50%以下であれば◎、Rが50%超、100%以下であれば○、Rが100%超であれば×とした。結果を表1に示す。
R=(f2−f1)×100/f1
Figure 0006001964

×:樹脂層(A)と樹脂層(B)との間で層間剥離が発生し、剥離力の測定・ピックアップ性能の評価ができなかった。
表1から明らかなように、実施例で得られた半導体加工シートは、エキスパンド性に優れるとともに、糸状のダイシング屑の発生が抑制されていた。また、良好なピックアップ性能が促進後においても維持された。
本発明に係る半導体加工シートは、特にダイシング・ダイボンディングシートに使用するのに好適である。
1…半導体加工シート
2…基材フィルム(樹脂層(A)/樹脂層(B))
3…接着剤層

Claims (8)

  1. 基材フィルムと、前記基材フィルムの片面に積層された接着剤層とを備えた半導体加工シートであって、
    前記基材フィルムは、前記接着剤層側に位置する樹脂層(A)と、前記樹脂層(A)の前記接着剤層とは反対側に積層された樹脂層(B)とを備えており、
    前記樹脂層(A)は、ノルボルネン系化合物を単量体の少なくとも一種とする高分子であるノルボルネン系樹脂(a1)と、前記ノルボルネン系樹脂(a1)以外の樹脂であって、樹脂密度が0.870〜0.910g/cmであり、かつ融解熱量ΔHが85J/g以下であるオレフィン系樹脂(a2)とを含有し、
    前記樹脂層(B)は、オレフィン系樹脂から構成され、引張弾性率が50〜300MPaであり、かつ破断伸度が100%以上であることを特徴とする半導体加工シート。
  2. 前記樹脂層(A)中の全樹脂成分における前記ノルボルネン系樹脂(a1)の含有量は、3〜60質量%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体加工シート。
  3. 前記樹脂層(A)中の全樹脂成分における前記オレフィン系樹脂(a2)の含有量は、10〜97質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体加工シート。
  4. 前記樹脂層(A)は、樹脂密度が0.910g/cm超、0.930g/cm以下であるオレフィン系樹脂(a3)をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体加工シート。
  5. 前記樹脂層(A)は、引張弾性率が1000MPa以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体加工シート。
  6. 前記基材フィルムは、引張弾性率が80〜500MPaであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体加工シート。
  7. 前記接着剤層は、熱可塑性樹脂と熱硬化性接着成分とを含むものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体加工シート。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体加工シートを、前記接着剤層を介して半導体ウェハに貼付した後、前記半導体ウェハを半導体チップに切断する工程と、
    前記半導体加工シート用基材フィルムと前記接着剤層との界面で両者を剥離し、前記接着剤層付きのチップにする工程と、
    前記接着剤層付きのチップを、前記接着剤層を介して回路付き基板に接着する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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