JP6001387B2 - 光増感色素及びこれを有する色素増感太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、光増感色素及びこれを有する色素増感太陽電池に関する。
光電変換素子として、安価で、高い光電変換効率が得られることから色素増感太陽電池が注目されており、色素増感太陽電池に関して種々の開発が行われている。
色素増感太陽電池は一般に、作用極と、対極と、作用極と対極とを連結する封止部と、作用極、対極及び封止部によって囲まれるセル空間内に充填される電解質とを備えている。作用極は、酸化物半導体層を有しており、酸化物半導体層には光増感色素が吸着されている。
色素増感太陽電池においては光電変換特性を向上させることが重要であり、そのために、例えば光増感色素に着目した種々の提案がなされている。
例えば下記特許文献1では、ターピリジン骨格を有するルテニウム錯体において、ターピリジンに含まれる3個のピリジン環の真ん中のピリジン環に、COOHを2つ有するフェニル基が結合された光増感色素が開示されており、この光増感色素を色素増感太陽電池に用いた場合、近赤外領域に特に大きい分光感度(IPCE)が得られることが開示されている。
特表2002−512729号公報
しかし、上記特許文献1に記載の光増感色素は、色素増感太陽電池の光電変換特性の向上の点で未だ改善の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、色素増感太陽電池の光電変換特性を十分に向上させることができる光増感色素およびこれを有する色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、ターピリジンに含まれる3個のピリジン環のうちその両端にある各ピリジン環の特定の部位を特定の置換基で修飾したターピリジンを配位子とするルテニウム錯体が可視光領域の大部分で大きい吸光係数を有し上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される光増感色素である。
Figure 0006001387
(上記式(1)中、 は−COOZ で表される基を表す。ここでZ、Z,Z及びZはそれぞれ独立に一価の陽イオン又はメチル基を表す。また、Y、Y及びYはそれぞれ独立に−NCS、ハロゲン基、又は−CNを表す。また、Y及びYは互いに結合して、下記一般式(2)で表され且つ2個の酸素原子にてルテニウムに配位するβ−ジケトナート配位子を形成してもよい。
Figure 0006001387
(上記式(2)中、Y及びYはそれぞれ独立に置換若しくは無置換の炭素数1〜9のアルキル基又は−CH=CHYを表す。Yは置換又は無置換のアリール基を表す。)
本発明の光増感色素によれば、色素増感太陽電池の光増感色素として用いた場合に色素増感太陽電池の光電変換特性を十分に向上させることができる。
上記光増感色素は、前記一般式(1)においてRがCOOHであり、Z、Z及びZがHであり、かつY、Y及びYが−NCSである光増感色素であることが好ましい。
この光増感色素を色素増感太陽電池の光増感色素として用いると、色素増感太陽電池の光電変換特性を効果的に向上させることができる。
また本発明は、透明基板及び前記透明基板上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極に設けられる酸化物半導体層と、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる電解質と、前記酸化物半導体層に吸着される光増感色素と、を備え、前記光増感色素が、上述した光増感色素を含む色素増感太陽電池である。
本発明の色素増感太陽電池によれば、光増感色素が上述した光増感色素を含むことで、光電変換特性を十分に向上させることができる。
上記色素増感太陽電池において、前記光増感色素が、第1光増感色素と、前記第1光増感色素と異なる第2光増感色素とを含み、前記第1光増感色素が、上述した光増感色素で構成されてもよい。
上記色素増感太陽電池において、前記第2光増感色素が、前記第1光増感色素の吸収ピークよりも短波長側に吸収ピークを有することが好ましい。
この場合、光電変換特性をより向上させることができる。
上記色素増感太陽電池は、前記酸化物半導体層に吸着される共吸着剤をさらに含むことが好ましい。
この場合、酸化物半導体層に共吸着剤が吸着していない場合に比べて、酸化物半導体層から電解質への漏れ電流の量をより十分に抑制することが可能となり、開放電圧をより十分に増加させることができ、光電変換特性をより十分に向上させることができる。
本発明によれば、色素増感太陽電池の光電変換特性を十分に向上させることができる光増感色素およびこれを有する色素増感太陽電池が提供される。
本発明の色素増感太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 本発明の光増感色素の原料であるターピリジン配位子の合成経路を示す図である。 図2のターピリジン配位子の原料を合成する合成経路を示す図である。 図2の合成経路で合成されるターピリジン配位子を用いて光増感色素を合成する経路を示す図である。 実施例1及び比較例1に係る光増感色素の紫外可視(UV−vis)吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例1及び比較例1に係る色素増感太陽電池の分光感度(IPCE)スペクトルを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の色素増感太陽電池の一実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池100は、作用極10と、作用極10に対向する対極20と、作用極10及び対極20を連結する環状の封止部30とを備えており、作用極10、対極20及び封止部30によって形成されるセル空間には電解質40が充填されている。
対極20は、導電性基板21と、導電性基板21の作用極10側に設けられて触媒反応を促進する触媒層22とを備えている。
一方、作用極10は、透明基板11及び透明基板11の上に設けられる透明導電膜12からなる透明導電性基板15と、透明導電性基板15の透明導電膜12の上に設けられる少なくとも1つの酸化物半導体層13とを有している。酸化物半導体層13は、封止部30の内側に配置されている。また酸化物半導体層13には、光増感色素及び共吸着剤が共に吸着されている。共吸着剤は、光増感色素同士の会合を減少させるためのものである。
上記光増感色素は、下記一般式(1)で表される光増感色素を含む。
Figure 0006001387
上記式(1)中、Rは水素原子、炭素数1〜9の置換若しくは無置換の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基若しくはチオアルコキシ基、−COOZ、又は、下記一般式(A)、(B)若しくは(C)で表される基を表す。ここでZ、Z,Z及びZはそれぞれ独立に一価の陽イオン又はメチル基を表す。また、Y、Y及びYはそれぞれ独立に−NCS、ハロゲン基、又は−CNを表す。また、Y及びYは互いに結合して、下記一般式(2)で表され且つ2個の酸素原子にてルテニウムに配位するβ−ジケトナート配位子を形成してもよい。
Figure 0006001387
上記式(A)〜(C)中、Xは炭素数1〜9の置換又は無置換のアルキル基を表す。X及びXはそれぞれ独立に水素原子、又は、炭素数1〜9の置換若しくは無置換のアルキル基、アルコキシ基若しくはチオアルコキシ基を表す。X及びXは互いに結合してヘテロ環を形成してもよい。またmは1〜3の整数を表す。
Figure 0006001387
上記式(2)中、Y及びYはそれぞれ独立に置換若しくは無置換の炭素数1〜9のアルキル基又は−CH=CHYを表す。Yは置換又は無置換のアリール基を表す。
色素増感太陽電池100によれば、光増感色素が、上記一般式(1)で表される光増感色素を含むことで、光電変換特性を十分に向上させることができる。
また色素増感太陽電池100においては、酸化物半導体層13に光増感色素のほか、共吸着剤も吸着している。このため、酸化物半導体層13に共吸着剤が吸着していない場合に比べて、酸化物半導体層13から電解質40への漏れ電流の量をより十分に抑制することが可能となり、開放電圧をより十分に増加させることができ、光電変換特性をより十分に向上させることができる。
次に、作用極10、対極20、封止部30、電解質40、光増感色素及び共吸着剤について詳細に説明する。
(作用極)
作用極10は、上述したように、透明基板11と、透明基板11の上に設けられる透明導電膜12と、透明導電膜12の上に設けられる少なくとも1つの酸化物半導体層13とを有している。
透明基板11を構成する材料は、例えば透明な材料であればよく、このような透明な材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、及び、ポリエーテルスルフォン(PES)などが挙げられる。透明基板11の厚さは、色素増感太陽電池100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば50〜40000μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12を構成する材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(Indium−Tin−Oxide:ITO)、酸化スズ(SnO)、及び、フッ素添加酸化スズ(Fluorine−doped−Tin−Oxide:FTO)などの導電性金属酸化物が挙げられる。透明導電膜12は、単層でも、異なる導電性金属酸化物で構成される複数の層の積層体で構成されてもよい。透明導電膜12が単層で構成される場合、透明導電膜12は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOで構成されることが好ましい。透明導電膜12の厚さは例えば0.01〜2μmの範囲にすればよい。
酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子で構成されている。酸化物半導体粒子は、例えば酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タリウム(Ta)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)又はこれらの2種以上で構成される。酸化物半導体層13の厚さは、例えば0.1〜100μmとすればよい。
(対極)
対極20は、上述したように、導電性基板21と、導電性基板21のうち作用極10側に設けられて対極20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22とを備えるものである。
導電性基板21は、例えばチタン、ニッケル、白金、モリブデン、タングステン、アルミニウム、ステンレス等の耐食性の金属材料や、上述した透明基板11にITO、FTO等の導電性酸化物からなる膜を形成したもので構成される。導電性基板21の厚さは、色素増感太陽電池100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば0.005〜4mmとすればよい。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンナノチューブが好適に用いられる。
(封止部)
封止部30としては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
(電解質)
電解質40は通常、電解液で構成され、この電解液は例えばI/I などの酸化還元対と有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばI/I のほか、臭素/臭化物イオンなどの対が挙げられる。また電解質40は、有機溶媒に代えて、イオン液体を用いてよい。また電解質40は、有機溶媒に代えて、イオン液体と有機溶媒との混合物を用いてもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩であって、室温付近で溶融状態にある常温溶融塩が用いられる。このような常温溶融塩としては、例えば1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイドが好適に用いられる。上記電解質には添加剤を加えてもよい。添加剤としては、LiI、4−t−ブチルピリジン、N−メチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。さらに電解質40としては、上記電解質にSiO、TiO、カーボンナノチューブなどのナノ粒子を混練してゲル様となった擬固体電解質であるナノコンポジットゲル電解質を用いてもよく、また、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などの有機系ゲル化剤を用いてゲル化した電解質を用いてもよい。
(光増感色素)
光増感色素は、上記一般式(1)で表される。
一般式(1)において、脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基などが挙げられる。
脂肪族炭化水素基、アルコキシ基又はチオアルコキシ基の置換基としては、ハロゲン基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
上記一般式(A)〜(C)において、アルキル基の置換基としては、ハロゲン基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
上記一般式(A)〜(C)において、X及びXの結合によって形成されるヘテロ環は、ヘテロ原子を有する環であり、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子が挙げられる。酸素原子を有するヘテロ環としては、例えばジオキソラン、ジオキサンなどが挙げられる。ヘテロ環がジオキサンである場合、X及びXはそれぞれ−OCH−で構成される。窒素原子を有するヘテロ環としては、例えばピペリジンやピペラジンなどが挙げられる。硫黄原子を有するヘテロ環としては、例えばペンタメチレンスルフィドなどが挙げられる。
上記一般式(A)で表される基の具体例としては、例えば下記構造式(A1)で表される基が挙げられる。
上記一般式(B)で表される基の具体例としては、例えば下記構造式(B1)〜(B3)で表される基が挙げられる。
上記一般式(C)で表される基の具体例としては、例えば下記構造式(C1)で表される基が挙げられる。
Figure 0006001387
一般式(2)において、上記Y及びYを構成するアルキル基の置換基としては、ハロゲン基、ニトロ基、炭素数1〜9のアルキル基及び炭素数1〜9のアルコキシ基が挙げられる。
一般式(2)において、Yを構成するアリール基としては、例えばフェニル基及びナフチル基が挙げられる。上記アリール基の置換基としては、例えばヒドロキシル基及び炭素数1〜9のアルキル基が挙げられる。
上記一般式(1)において、Rは−COOZであることが好ましい。この場合、色素増感太陽電池100の光電変換特性を効果的に向上させることができる。
上記一般式(1)におけるZ、Z、Z及びZによって表される一価の陽イオンとしては、例えば水素イオン、アンモニウムイオン及びナトリウムイオンなどが挙げられる。これらのうちZ、Z、Z及びZは水素イオンであることが好ましい。この場合、光増感色素を容易かつ安価に製造することができる。
また一般式(1)において、Z、Z、Z及びZのうち少なくとも1つが水素イオンであり、残りがアンモニウムイオンであってもよい。
上記アンモニウムイオンは、下記一般式(3)で表される。
Figure 0006001387
上記一般式(3)中、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜6の置換若しくは無置換の脂肪族炭化水素基を表す。ここで、脂肪族炭化水素基としては、例えばアルキル基などが挙げられる。脂肪族炭化水素基の置換基としては、例えばハロゲン基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
ここで、R、R、R及びRの全てがブチル基であることが好ましい。この場合、上記光増感色素の有機溶媒への溶解性が良好になる。
また上記一般式(1)中、Y1、YおよびYはすべて−NCSであることが好ましい。この場合、上記光増感色素の吸光係数が大きくなるため、色素増感太陽電池100の光電変換特性を効果的に向上させることができる。
ここで、上記の光増感色素の合成方法について詳細に説明する。
まず図2に示されるターピリジン配位子(11)の合成方法について図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、本発明の光増感色素の原料であるターピリジン配位子(11)の合成経路を表す図、図3は、図2のターピリジン配位子(11)の原料を合成する合成経路を示す図である。
図2に示すように、はじめに、3,4−ジメチルベンズアルデヒド(4)と4位に置換基Rを有する2−アセチルピリジン(5)とを塩基の存在下で反応させることにより中間体(6)を合成する。
ここで、置換基Rとしては、例えばメチル基や、−Cl、−Br、−Iなどのハロゲン基が用いられる。塩基としては、例えば水酸化ナトリウム及び金属ナトリウムなどが挙げられる。
一方、図3に示すように、2−アセチル−4−メチルピリジン(7)とピリジンとを例えばヨウ素などの存在下で反応させることにより中間体(8)を合成する。
そして、図2に示すように、中間体(6)と中間体(8)とを例えば酢酸アンモニウムやアンモニアの存在下で反応させることにより中間体(9)を合成する。
次に、中間体(9)を例えば過マンガン酸カリウム(KMnO)などの酸化剤で酸化することにより、中間体(9)のメチル基がカルボキシル基となり、RがRとなったターピリジン前駆体(10)を得る。ここで、Rは、一般式(1)のRのうちRを酸化して生成される基、又は、Rが−Brなどのハロゲン基である場合はRを表す。例えばRがメチル基である場合には、Rはカルボキシル基となる。
次に、Rが、一般式(1)のRのうちRを酸化して生成される基である場合には、ターピリジン前駆体(10)を硫酸酸性条件でメタノールと反応させる。あるいは、Rが、−Brなどのハロゲン基を表す場合には、ターピリジン前駆体(10)を硫酸酸性条件でメタノールと反応させて反応生成物を得た後、この反応生成物を上記一般式(A)〜(C)で表される基を含む化合物とクロスカップリング反応させる。こうして、ターピリジン前駆体(10)のカルボキシル基をメチルエステル化したターピリジン配位子(11)が得られる。ここで、Rが、一般式(1)のRのうちRを酸化して生成される基である場合には、RはRを硫酸酸性条件でメタノールと反応させた際に生成する基である。従って、Rが例えばカルボキシル基である場合、Rはカルボン酸メチル基となる。Rが−Brなどのハロゲン基である場合は、Rは一般式(A)〜(C)で表される基を表す。
次に、上記のようにして合成されたターピリジン配位子(11)を用いた光増感色素の合成方法について図4を参照しながら説明する。図4は、図2で合成されるターピリジン配位子から光増感色素を合成する合成経路を示す図である。
図4に示すように、一般式(1)においてY,Y及びYがY’であり且つZ〜Zがメチル基であり、RがRである光増感色素(12)を合成する場合には、ターピリジン配位子(11)をハロゲン化ルテニウムn水和物(RuY’・nHO)とともに溶媒に溶解させ、加熱撹拌させればよい。ここで、Y’は、−Cl、−Br等のハロゲン基を表す。
また一般式(1)においてY,Y及びYがY’であり且つZ〜Zが水素原子であり、RがR10である光増感色素(13)を合成する場合には、光増感色素(12)のメチルエステル基を加水分解することによりカルボキシル基とすればよい。なお、R10は、光増感色素(12)のRを加水分解することにより得られる基又はRが一般式(A)〜(C)で表される基である場合には、一般式(A)〜(C)で表される基を表す。
さらに一般式(1)においてY,Y及びYがY”であり且つZ〜Zがメチル基であり、RがRである光増感色素(14)を合成する場合には、上記光増感色素(12)にテトラアルキルアンモニウム塩(RNY”を加えることにより、Y’をY”に置換させればよい。ここで、Y”は、−NCS又は−CNを表す。またRはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基を表す。また、異なる種類のテトラアルキルアンモニウム塩(RNY”を上記光増感色素(12)と順次反応させることにより、光増感色素(12)においてルテニウムに配位した3個のY’を互いに異なるものとすることができる。言い換えると、光増感色素(14)において、ルテニウムに配位した3個のY”を互いに異なるものとすることができる。
さらに一般式(1)においてY,Y及びYがY”であり且つZ〜Zが水素原子であり、RがR10である光増感色素(15)を合成する場合には、上記光増感色素(13)にテトラアルキルアンモニウム塩(RNY”を加えることにより、Y’をY”に置換させればよい。また、異なる種類のテトラアルキルアンモニウム塩(RNY”を上記光増感色素(13)と順次反応させることにより、光増感色素(13)においてルテニウムに配位した3個のY’を互いに異なるものとすることができる。言い換えると、光増感色素(15)において、ルテニウムに配位した3個のY”を互いに異なるものとすることができる。
なお、光増感色素(13)又は(15)を適当な溶媒に溶解させ、水酸化アンモニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、水酸化ナトリウムなどを添加して中和することにより、カルボン酸部位(−COOH)の一部あるいは全てがアンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン又はナトリウムイオン等に置換された光増感色素を合成することもできる。
(共吸着剤)
共吸着剤は、上記光増感色素同士の会合を抑制するものであればよいが、共吸着剤としては下記一般式(16)で表される有機化合物又はその塩が用いられてもよい。ここで、有機化合物は非金属原子のみで構成される。
Figure 0006001387
上記式(16)中、nは0〜5の整数を表し、R11は、ステロイド骨格を有する一価の基を表す。
nは好ましくは0〜2の整数である。
ステロイド骨格を有する一価の基としては、例えば下記一般式(17)で表される一価の基が用いられる。
Figure 0006001387
上記式(17)中、R12、R13及びR14はそれぞれ独立に、水素原子又は水酸基を表す。
ステロイド骨格を有する共吸着剤の具体例としては、例えばデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸、ヒオデオキシコール酸及びこれらの塩などが挙げられる。
光増感色素に対する共吸着剤のモル比は通常、0.5〜200であり、好ましくは10〜100である。光増感色素に対する共吸着剤のモル比が上記範囲内にあると、上記範囲を外れる場合に比べて、漏れ電流をより効果的に低減することができると共に、発電電流をより増加させることができる。
次に、上述した色素増感太陽電池100の製造方法について説明する。
まず1つの透明基板11の上に、透明導電膜12を形成してなる透明導電性基板15を用意する。
透明導電膜12の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法(SPD:Spray Pyrolysis Deposition)及びCVD法などが用いられる。
次に、透明導電膜12の上に、酸化物半導体層13を形成する。酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子を含む多孔質酸化物半導体層形成用ペーストを印刷した後、焼成して形成する。
酸化物半導体層形成用ペーストは、上述した酸化物半導体粒子のほか、ポリエチレングリコールなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。
酸化物半導体層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、又は、バーコート法などを用いることができる。
焼成温度は酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は350〜600℃であり、焼成時間も、酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は1〜5時間である。
こうして作用極10が得られる。
次に、作用極10の酸化物半導体層13の表面に、上記のようにして合成された光増感色素を吸着させる。このためには、作用極10を、光増感色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な光増感色素を洗い流し、乾燥させることで、光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させればよい。但し、光増感色素を含有する溶液を酸化物半導体層13に塗布した後、乾燥させることによって光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させてもよい。
次に、作用極10の酸化物半導体層13の表面に、上述した共吸着剤を吸着させる。このためには、作用極10を、共吸着剤を含有する溶液の中に浸漬させ、その共吸着剤を酸化物半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な共吸着剤を洗い流し、乾燥させることで、共吸着剤を酸化物半導体層13の表面に吸着させればよい。但し、共吸着剤を含有する溶液を酸化物半導体層13に塗布した後、乾燥させることによって共吸着剤を酸化物半導体層13に吸着させてもよい。
このとき、共吸着剤は、酸化物半導体層13の表面において、光増感色素が吸着していない領域に吸着されることになる。
なお、共吸着剤は、光増感色素と混合し、同時に酸化物半導体層13の表面に吸着させてもよい。この場合、酸化物半導体層13を、光増感色素及び共吸着剤を含む溶液中に浸漬すればよい。このとき、溶液中における酸化物半導体層13の浸漬時間は、好ましくは10〜48時間であり、より好ましくは15〜25時間である。
次に、酸化物半導体層13の上に電解質40を配置する。電解質40は、例えばスクリーン印刷等の印刷法によって配置することが可能である。
次に、環状の封止部形成体を準備する。封止部形成体は、例えば封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに1つの四角形状の開口を形成することによって得ることができる。
そして、この封止部形成体を、作用極10の上に接着させる。このとき、封止部形成体の作用極10への接着は、例えば封止部形成体を加熱溶融させることによって行うことができる。
次に、対極20を用意し、封止部形成体の開口を塞ぐように配置した後、封止部形成体と貼り合わせる。このとき、対極20にも予め封止部形成体を接着させておき、この封止部形成体を作用極10側の封止部形成体と貼り合せてもよい。対極20の封止部形成体への貼合せは、大気圧下で行っても減圧下で行ってもよいが、減圧下で行うことが好ましい。
以上のようにして色素増感太陽電池100が得られる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、透明導電性基板15の透明導電膜12上に酸化物半導体層13が設けられているが、酸化物半導体層13は対極20の上に設けられてもよい。
また上記実施形態では、対極20が導電性基板21と触媒層22とで構成されているが、対極20が、作用極10と同様に、透明基板11とその上に設けられる透明導電膜12とで構成されていてもよい。
また上記実施形態では作用極10の酸化物半導体層13の表面に共吸着剤が吸着されているが、共吸着剤は必ずしも用いられなくてもよい。
さらに上記実施形態では、光増感色素は、上記一般式(1)で表される光増感色素を含んでいるが、この光増感色素を第1光増感色素として、第1光増感色素と異なる第2光増感色素をさらに含んでいてもよい。
ここで、第2光増感色素としては、第1光増感色素の吸収ピーク波長よりも短波長側に吸収ピークを有する光増感色素が好ましい。
第2光増感色素の吸収ピーク波長は、第1光増感色素の吸収ピーク波長よりも短波長側にあることが好ましい。この場合、光電変換特性をより向上させることができる。ここで、第2光増感色素の吸収ピーク波長は、好ましくは300〜500nmであり、より好ましくは300〜450nmである。
このような第2光増感色素としては、その吸収ピーク波長におけるモル吸光係数が、第1光増感色素の吸収ピーク波長におけるモル吸光係数よりも大きいものが好ましく用いられる。この場合、広い波長領域にわたってより優れた吸光特性を有することが可能となる。
このような第2光増感色素としては、下記一般式(18)で表される色素が用いられる。
Figure 0006001387
上記式(18)中、R15及びR16はそれぞれ独立に、水素原子、−CN、−COOH、又は炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、R17、R18、R20及びR21はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、R19は炭素原子数1〜5のアルコキシ基で置換されたフェニル基、又は下記一般式(19)で表される置換基を表す。R20及びR21は互いに結合して5員環又は6員環を形成してもよい。
Figure 0006001387
上記式(19)中、L、L、L及びLはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基を表す。
上記一般式(18)で表される色素としては、具体的には下記構造式(E)及び(F)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006001387
Figure 0006001387
なお、上記構造式(E)で表される第2光増感色素(D131)の吸収ピーク波長は420nmであり、上記構造式(F)で表される第2光増感色素の吸収ピーク波長は395nmである。
上記第2光増感色素としては、下記一般式(20)で表される色素を用いることも可能である。
Figure 0006001387
上記式(20)中、R22は水素原子又は−CNR2425を表し、R23は−CNR2425を表す。R24及びR25はそれぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
上記一般式(20)で表される光増感色素のうち、R22が水素原子を表し、R23が−CNR2425を表す色素が好ましい。この場合、光電変換特性をより向上させることができる傾向にある。
上記一般式(20)で表される光増感色素の具体例としては、例えば下記構造式(G)及び(H)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006001387
Figure 0006001387
なお、上記構造式(G)で表される第2光増感色素(NKX−2553)の吸収ピーク波長は455nmであり、上記構造式(H)で表される第2光増感色素(NKX−2554)の吸収ピーク波長は465nmである。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<光増感色素の合成>
大気下において3,4−ジメチルベンズアルデヒド(17.2mmol、2.27mL)を100mLコニカルビーカーに入れ、水酸化ナトリウム(23.4mmol、0.93g)、エタノール/水=1/1の混合溶媒30mLを3,4−ジメチルベンズアルデヒドに添加し、第1混合溶液を得た。この第1混合溶液をマグネチックスターラーを用いて室温でよく撹拌した。一方、2−アセチル−4−メチルピリジン(17.2mmol、2.3g)をスクリュー管に採り、2−アセチル−4−メチルピリジンに2mLのエタノールを加え第2混合溶液を得た。この第2混合溶液を、撹拌を続けている第1混合溶液に10分掛けて滴下し、3,4−ジメチルベンズアルデヒドと2−アセチル−4−メチルピリジンとを反応させた。しばらくしてスクリュー管の溶液中で黄色沈殿が生じ、その溶液が懸濁液となったのを確認した。そのまま室温で一晩撹拌を続け反応を完結させ、反応物を得た。この反応物をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った淡黄色固体をエタノール、次いで水でよく洗浄した後、真空デシケータ内で乾燥させた。得られた淡黄色の粉末状固体についてNMRを測定したところ、下記の結果が得られた。
H NMR(400MHz、CDCl)δ=8.60(d,J=4.8Hz,1H),8.23(d,J=16.2Hz,1H),8.01(s,1H),7.90(d,J=15.9Hz,1H),7.52(s,1H),7.46(d,J=7.8Hz,1H),7.29(d,J=3.8Hz,1H),7.17(d,J=7.8Hz,1H),2.97(s,3H),2.45(s,6H),2.30(s,3H)
上記結果より、得られた淡黄色の粉末状固体は、1−[2−(4−メチル)ピリジル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)プロペン−1−オンであることが分かった。なお、得られた固体の収量は3.5g(13.9mmol)で、収率は81%であった。
他方、大気下において2−アセチル−4−メチルピリジン(8.0mmol、1.08g)を50mLコニカルビーカーに入れ、ヨウ素(8.85mmol、2.25g)、ピリジン(27.8mmol、2.25mL)を添加し混合溶液を得た。そして、サランラップ(登録商標)でコニカルビーカーに封をした。続いて、上記混合溶液をマグネチックスターラーを用いて室温でよく撹拌し2−アセチル−4−メチルピリジンを完全に溶解させた。そのまま室温で一晩撹拌を続け上記混合溶液が黒褐色固体となったのを確認した。この黒褐色固体にトルエンを少量加え黒褐色固体をよく砕いた後、メンブレンフィルターで吸引濾過した。フィルター上に残った黒褐色固体をトルエンで数回洗浄し、次いで水で数回洗浄した。得られた赤褐色固体を200mLビーカーに移し、エタノールを少量加え、ホットスターラーで加熱撹拌しながら溶解させて溶液を得た。その後、しばらく溶液の加熱撹拌を続けた。溶液をメンブレンフィルターで吸引濾過し濾液を200mLナスフラスコに回収した後、ロータリーエバポレータで濾液を乾固の直前まで濃縮した。この濃縮した濾液にエタノールを加え、再度ホットスターラーで加熱撹拌しつつ溶解させ、溶液を得た。その後この溶液を室温で一晩静置したところ、再結晶によって溶液中に赤紫色の針状結晶が析出したのを確認した。この溶液をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った赤紫固体をエタノールで洗浄した後、真空デシケータ内で乾燥させた。得られた固体についてNMRを測定したところ、下記の結果が得られた。
H NMR(400MHz、DMSO−d))δ=9.50(d,J=5.5Hz,2H),8.75−8.21(m,2H),8.27(t,J=6.6Hz,2H),7.92(s,1H),7.67(d,J=4.0Hz,1H),6.49(s,2H),2.47(s,3H)
上記結果より、得られた赤紫色の固体は、N−[(2−(4−メチル)ピリジン−2’−イル)−2−オキソエチル]ピリジニウムヨーダイドの針状結晶であることが分かった。なお、得られた固体の収量は1.76g(5.16mmol)で、収率は65%であった。
上記のようにして得られたN−[(2−(4−メチル)ピリジン−2’−イル)−2−オキソエチル]ピリジニウムヨーダイド(4.87mmol、1.66g)、1−[2−(4−メチル)ピリジル]−3−(3,4−ジメチルフェニル)プロペン−1−オン(4.87mmol、1.23g)、酢酸アンモニウム(50mmol、3.84g)を100mLナスフラスコに入れた。次いで、ナスフラスコ中の溶液に40mLのメタノールを加えて得た溶液を、マグネチックスターラーでよく撹拌し懸濁液とした。ナスフラスコ上部にジムロート冷却器を取り付け、溶液を撹拌しながら大気下において75℃で8時間オイルバスによる加熱還流を行った。還流後、溶液が暗緑色の懸濁液となったのを確認した。この懸濁液をロータリーエバポレータで15mL程に濃縮した。この濃縮した懸濁液をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った固体を黄褐色となるまで少量のメタノールで数回洗浄し、次いで水で数回洗浄した。その後真空デシケータ内で乾燥させた。得られた固体についてNMRを測定したところ、下記の結果が得られた。
H NMR(400MHz、CDCl)δ=8.69(s,2H),8.59(d,J=5.0Hz,2H),8.47(s,2H),7.70(s,1H),7.66(d,J=5.8Hz,1H),7.26−7.25(m,1H),7.17(d,J=4.8Hz,2H),2.52(s,3H),2.37(s,3H),2.33(s,3H)
上記結果より、得られた黄褐色の粉末状固体は、4’−(3,4−ジメチルフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジメチルターピリジンであることが分かった。なお、得られた固体の収量は1.15g(3.15mmol)で、収率は64%であった。
4’−(3,4−ジメチルフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジメチルターピリジン(8.21mmol、3.0g)を50mL三口フラスコに入れ、ピリジン60mLを添加しピリジン中に溶解させて溶液を得た。さらにこの溶液に水を40mL加え、得られた溶液をマグネチックスターラーでよく撹拌しながらその溶液に過マンガン酸カリウム(127mmol、20g)を添加した。そして、フラスコ上部にジムロート冷却器を取り付け、溶液を撹拌しながら大気下において110℃で8時間オイルバスによる加熱還流を行った。その間加熱還流を続けながら溶液に過マンガン酸カリウム(476mmol、75g)を少量ずつ添加し、また水も随時加えた。その後も引き続き一晩加熱還流を続けた。その結果、初め赤紫色だった溶液が還流後には黒色沈殿を含む黒褐色懸濁液となったのを確認した。還流後、黒褐色懸濁液をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上の黒色固体を大量の水でよく洗浄した。濾液を300mLナスフラスコに移しロータリーエバポレータで完全に溶媒を留去させた後、得られた乳白色の固体に水を加え乳白色固体を完全に溶解させて溶液を得た。この溶液を200mLビーカーに移し、この溶液にその溶液のpHが1.0となるまで塩酸(35%)を加えた。溶液中に白色沈澱が生じたのを確認後、この溶液をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った白色固体を水でよく洗浄し、真空デシケータ内で乾燥させた。得られた固体(8.21mmol、3.0g)は白色固体で、収量は2.17g(5.09mmol)、収率は62%であった。以下、この白色固体を「4’−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジカルボキシターピリジン」と呼ぶ。
上記のようにして得られた4’−(3,4−カルボキシフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジカルボキシターピリジン(1.69mmol、719mg)を200mL三口フラスコに入れ、メタノール100mL及び濃硫酸2mLからなる溶媒を添加し、溶液を得た。この溶液をマグネチックスターラーでよく撹拌して4’−(3,4−カルボキシフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジカルボキシターピリジンを溶媒に溶解させた。そして、フラスコ上部にジムロート冷却器を取り付けた後、窒素ラインよりフラスコ内に窒素を導入し、冷却器上部から窒素が抜けるようにした。その後、溶液を撹拌しながら大気下において90℃で3日間オイルバスによる加熱還流を行った。加熱還流後、溶液を室温まで冷却させ、溶液中に白い沈殿物が生じるのを確認した。この白い沈殿物をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った白色固体をメタノール及びジエチルエーテルで順次洗浄し、真空デシケータ内で乾燥させた。得られた固体を、シリカゲル(商品名:ワコーゲル C−300、和光純薬工業社製)を充填剤としたゲル濾過カラムクロマトグラフィを用いて1回精製を行った。このとき、展開溶媒にはクロロホルム:メタノール=8:2の組成の溶液を用いた。第一相目は白色で分かりづらくUVランプでもほとんど光らなかった。第二相目は薄青色、第三相目も白色だがUVランプでわずかに青白く光った。これらのうち第一相目を回収した。回収した溶液を100mLナスフラスコに移し、ロータリーエバポレータで完全に溶媒を留去させた。得られた固体についてNMRを測定したところ、下記の結果が得られた。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ=8.99−8.97(m,4H),8.77(s,2H),8.23−8.22(m,2H),7.98−7.94(m,3H),4.00(s,6H),3.90(s,3H),3.89(s,3H)
上記結果より、得られた白色の固体は、4’−(3,4−ジメトキシカルボニルフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジメトキシカルボニルターピリジンであることが分かった。なお、得られた固体の収量は458mg(0.845mmol)で、収率は50%であった。
続いて、上記のようにして得られた4’−(3,4−ジメトキシカルボニルフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジメトキシカルボニルターピリジン(2.51mmol、1.36g)および塩化ルテニウム(III)n水和物(2.52mmol、0。659g)を300mLナスフラスコに入れ、エタノール135mLとクロロホルム50mLを添加して溶液を得た。そして、フラスコ上部にジムロート冷却器を取り付け、マグネチックスターラーで溶液をよく撹拌しながらオイルバスで80℃まで加熱し4’−(3,4−ジメトキシカルボニルフェニル)−2,2’:6’,2”−4,4”−ジメトキシカルボニルターピリジンおよび塩化ルテニウム(III)n水和物を溶解させた。そのまま大気下で5時間加熱還流を行った。その後、ロータリーエバポレータで溶液を30mL程まで濃縮し、室温まで放冷し、茶褐色懸濁液を得た。この茶褐色懸濁液をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った茶褐色固体をエタノールでよく洗浄し、真空デシケータ内で乾燥させた。得られた固体は茶褐色固体で、収量は1.89g(2.51mmol)、収率は99%であった。
上記のようにして得られた茶褐色固体(2.52mmol、1.89g)、テトラブチルアンモニウムチオシアネート(TBANCS)(17.0mmol、5.10g)を500mL三口フラスコに入れ、水55mL、DMF140mL、トリエチルアミン100mLを添加し、溶液を得た。そして、フラスコ上部にジムロート冷却器を取り付け、マグネチックスターラーで溶液をよく撹拌しながら溶解させた。ジムロート冷却器上部を真空・窒素ラインに繋げ、凍結脱気の操作を3回行った。その後、窒素雰囲気下、暗所下において135℃で72時間オイルバスによる加熱還流を行った。還流後の黒色溶液を300mL褐色ナスフラスコに移し、ロータリーエバポレータで完全に溶媒を留去させた。フラスコ内の黒色固体を0.1Mテトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAOH)水溶液で溶解させ、1000mL分液漏斗に移し溶解した黒色固体にジエチルエーテルを適量加え、分液操作を行った。この分液操作を3回繰り返した後、水相を300mLビーカーに回収し、回収した水相に0.5M硝酸をpH4.0で沈殿物が生じるまで滴下した。沈殿物を含む溶液をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った黒色固体を水でよく洗浄した。この固体を少量のTBAOHのメタノール溶液で溶解させ、そのまま真空デシケータ内で乾燥させた。得られた固体を、シリカゲル(商品名:ワコーゲル C−300、和光純薬工業社製)を充填剤としたゲル濾過カラムクロマトグラフィを用いて4回精製を行った。このとき、展開溶媒にはアセトニトリル:硝酸カリウム飽和水溶液:水=14:1:2の組成の溶液を用いた。第一相目は緑色、第二相目は濃緑色、第三相目は青色で、これらのうち第二相目の中央部を回収した。回収した溶液を100mL褐色ナスフラスコに移し、ロータリーエバポレータで完全に溶媒を留去させ固体を得た。続いて、褐色ナスフラスコ内にTBAOH水溶液と水を添加し固体を完全に溶解させ、得られた溶液に0.1M硝酸をpH4.0で沈殿が生じるまで滴下した。沈殿物を含む溶液をメンブレンフィルターで吸引濾過し、フィルター上に残った緑色固体を水でよく洗浄し、真空デシケータ内で乾燥させた。得られた濃緑色固体についてNMRを測定したところ、下記の結果が得られた。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ=9.18−9.13(m,2H),9.02−8.97(m,2H)8.86(s,2H),8.71−8.68(m,1H),8.33(d,J=8.0Hz,1H),8.25(d,J=7.5Hz,1H)8.18−8.13(m,2H),3.24−3.20(m,16H),1.71−1.62(m,16H),1.44−1.35(m,16H),1.05−0.98(m,24H)
NMR測定の結果より、上記の濃緑色固体は、下記の構造式(21)で表されるルテニウム(II)錯体であることがわかった。
Figure 0006001387
<色素増感太陽電池の作製>
まずガラスからなる厚さ1mmの透明基板の上に、厚さ1μmのFTOからなる透明導電膜を形成してなる透明導電性基板を準備した。
次に、透明導電膜上に、チタニアを含む酸化物半導体層形成用ペーストを塗布し乾燥した後、500℃で1時間焼成した。こうして厚さ40μmの多孔質酸化物半導体層を有する作用極を得た。
次に、作用極を、色素溶液中に一昼夜浸漬させた後、取り出して乾燥させ、酸化物半導体層に光増感色素を担持させた。色素溶液は、1−プロパノール溶媒中に、上記のようにして得られた式(21)の光増感色素を0.2mMとなるように溶解させることで作製した。
次に、多孔質酸化物半導体層の上に、電解質を塗布した。電解質は、アセトニトリルからなる溶媒中に、ヨウ化リチウムを0.1M、Iを0.05M、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイドを0.6M、4−ターシャリーブチルピリジンを0.5Mとなるように溶解させることで調製した。
次に、封止部を形成するための封止部形成体を準備した。封止部形成体は、10mm×10mm×50μmのアイオノマー(商品名:ハイミラン、三井・デュポンポリケミカル社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、開口は、6mm×6mm×50μmの大きさとなるようにした。
そして、この封止部形成体を、作用極の上に載せた後、封止部形成体を加熱溶融させることによって作用極に接着させた。
次に、対極を用意した。対極は、15mm×15mm×1mmのFTO導電性ガラス基板の上にスパッタリング法によって厚さ600nmの白金からなる触媒層を形成することによって用意した。また、上記封止部形成体をもう1つ準備し、この封止部形成体を、対極のうち作用極と対向する面に、上記と同様にして接着させた。
そして、作用極に接着させた封止部形成体と、対極に接着させた封止部形成体とを対向させ、封止部形成体同士を重ね合わせた。そして、この状態で封止部形成体を加圧しながら加熱溶融させた。こうして作用極と対極との間に封止部を形成した。
こうして色素増感太陽電池を得た。
(比較例1)
光増感色素を合成する際に、2−アセチル−4−メチルピリジンに代えて、2−アセチルピリジンを用いたこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。比較例1で合成された光増感色素は、NMR測定の結果より、下記式(22)で表されることが確認された。
Figure 0006001387
<特性の評価>
(1)光増感色素の評価
実施例1および比較例1の光増感色素をそれぞれエタノールに溶解させて0.05mMの溶液とし、紫外可視(UV−vis)分光光度計(島津製作所社製、製品名UV2550)で吸光度を測定し、モル吸光係数のスペクトルを得た。結果を図5に示す。図5において、実線が実施例1の吸光スペクトルであり、破線が比較例1の吸光スペクトルである。
(2)色素増感太陽電池の光電変換特性の評価
実施例1及び比較例1の色素増感太陽電池について、以下のようにして光電変換特性の評価を行った。
(2−1)分光感度スペクトル(IPCE)の測定
実施例1及び比較例1の色素増感太陽電池について、分光感度特性(IPCE: Incident Photon-to-Current Conversion Efficiency)を、IPCE測定装置(ペクセル・テクノロジー社製、製品名PEC−S10)を用いて測定した。結果を図6に示す。図6において、実線が実施例1の分光感度スペクトルであり、破線が比較例1の分光感度スペクトルである。
(2−2)光電変換効率の測定
実施例1及び比較例1の色素増感太陽電池について、ソーラーシュミレーター(山下電装社製、製品名YSS−150A)を用いて、照射光100mW/cm、エアマス1.5の条件で光電変換効率を測定した。そして、比較例1の光電変換効率に対する実施例1の光電変換効率の増加率を算出した。結果を表1に示す。
光電変換効率の増加率は、下記式に従って算出した。
光電変換効率の増加率(%)=100×(実施例1の光電変換効率−比較例1の光電変換効率)/比較例1の光電変換効率
Figure 0006001387
図5に示す結果より、実施例1の光増感色素の吸光係数εは、可視光領域の大部分で比較例1の光増感色素の吸光係数を大きく上回っていることがわかった。
また図6に示す結果より、実施例1の色素増感太陽電池は、比較例1の色素増感太陽電池に比べて、可視光領域の大部分でIPCEが大きくなることがわかった。
また、表1に示す結果より、実施例1の色素増感太陽電池は、比較例1の色素増感太陽電池に比べて、光電変換効率がかなり増大することが分かった。
以上より、本発明の光増感色素によれば、色素増感太陽電池の光電変換特性を十分に向上させることができることが確認された。
10…作用極
11…透明基板
12…透明導電膜
13…酸化物半導体層
15…透明導電性基板(第1電極)
20…対極(第2電極)
40…電解質
100…色素増感太陽電池

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される光増感色素。
    Figure 0006001387
    (上記式(1)中、 は−COOZ で表される基を表す。ここでZ、Z,Z及びZはそれぞれ独立に一価の陽イオン又はメチル基を表す。また、Y、Y及びYはそれぞれ独立に−NCS、ハロゲン基、又は−CNを表す。また、Y及びYは互いに結合して、下記一般式(2)で表され且つ2個の酸素原子にてルテニウムに配位するβ−ジケトナート配位子を形成してもよい。
    Figure 0006001387
    (上記式(2)中、Y及びYはそれぞれ独立に置換若しくは無置換の炭素数1〜9のアルキル基又は−CH=CHYを表す。Yは置換又は無置換のアリール基を表す。)
  2. 前記一般式(1)において、RがCOOHであり、Z、Z及びZがHであり、かつY、Y及びYが−NCSである請求項1に記載の光増感色素。
  3. 透明基板及び前記透明基板上に設けられる透明導電膜を有する第1電極と、
    前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1電極又は前記第2電極に設けられる酸化物半導体層と、
    前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられる電解質と、
    前記酸化物半導体層に吸着される光増感色素と、
    を備え、
    前記光増感色素が請求項1又は2に記載の光増感色素を含む色素増感太陽電池。
  4. 前記光増感色素が、第1光増感色素と、前記第1光増感色素と異なる第2光増感色素とを含み、前記第1光増感色素が請求項1又は2に記載の光増感色素で構成される、請求項3に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記第2光増感色素が、前記第1光増感色素の吸収ピークよりも短波長側に吸収ピークを有する請求項4に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記酸化物半導体層に吸着される共吸着剤をさらに含む、請求項3〜5のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
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