JP4979914B2 - 化合物、該化合物を用いた光電変換素子及び光電気化学電池 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換素子に好適な光増感色素用の化合物に関する。
近年、地球温暖化防止のために大気中に放出されるCOの削減が求められている。COの削減の有力な手段として、例えば、家屋の屋根にpn接合型のシリコン系太陽電池などの光電気化学電池を用いるソーラーシステムへの切り替えが提唱されている。しかしながら、上記シリコン系光電気化学電池に用いられる単結晶、多結晶及びアモルファスシリコンは、その製造過程において高温、高真空条件が必要なために高価であるという問題があった。
一方、非特許文献1には、製造が容易な光増感色素として、cis-ビス(イソチオシアネート)ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)-ルテニウム(II)(N3という)を用い、該化合物を酸化チタン微粒子からなる薄膜に吸着させた光電変換素子、並びに、該素子、電荷移動層及び対極を含む光電気化学電池が提案されている。該化合物はRu錯体化合物であることから、高価なRuを含むため、十分安価ではなかった。
また、Ru錯体化合物は、575nmより短波長領域において十分な光を吸収するものの、600nm以上の長波長領域における吸光係数が低く、長波長領域でも吸光して高い光電変換効率の光電変換素子を与える光電変換色素用の化合物が求められていた。
このような状況下、長波長領域において高い吸光度を示す光増感色素として、化合物(4)が提案されている(非特許文献2)。
Figure 0004979914
Nature、第737−740頁、353巻(1991年) 岡崎 正樹ら、実用化に向けた色素増感太陽電池、p134、株式会社エヌ・ティ・エス、2003年9月30日発行
本発明者らが化合物(4)を含む光電気化学電池について検討したところ、長波長領域での光電変換効率が十分ではないことが明らかになった。
本発明の目的は、安価で、かつ、容易に製造することができ、600nm以上の長波長領域においても光電変換効率の高い光電変換素子を与える化合物、該化合物を含む光電変換素子用色素、該色素を含む光電変換素子、及び、該素子を含む光電気化学電池を提供することである。
本発明は、式(1)で示される化合物、該化合物を含む光電変換素子用色素、該色素を吸着させた半導体微粒子層及び導電性基板を含む光電変換素子、並びに、該素子電荷移動層及び対極を含む光電気化学電池である。
Figure 0004979914
[式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、m及びnは、それぞれ独立に0又は1を表す。R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。Yは炭素原子、窒素原子、酸素原子、セレン原子又は硫黄原子を表す。Xは式(2)又は式(3)で示される基を表す。
Figure 0004979914
(式中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の炭化水素基が少なくとも1つ結合したアミノ基、炭素数1〜20の炭化水素基、又は水素原子を表す。R25、R26、R27及びR28は、それぞれ独立に、R11と同じ意味を表し、R21はRと同じ意味を表す。R22及びR23は、それぞれ独立に、Rと同じ意味を表し、p及びqは、それぞれ独立に0又は1を表す。R24はRと同じ意味を表し、ZはYと同じ意味を表す。)]
本発明の化合物は、安価で製造容易な色素化合物であり、600nm以上の長波長領域においても高い光電変換効率を与え得る化合物であり、光電気化学電池用などの光電変換素子に好適に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は式(1)で示される化合物である。
式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。R、R及びRは互いに同一でも異なっていてもよい。
ここで、炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ペンチル基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基である。
m及びnは、それぞれ独立に0又は1を表す。m=n=0とは、後述するYが酸素原子などのような2価の原子であり、R及びRが無置換であることを表す。m=1及びn=0とは、Yが窒素原子のような3価の基であり、Rは水素原子又はアルキル基であるが、Rは無置換であることを表す。m=n=1とは、Yが炭素原子などのような4価の原子であり、R及びRが水素原子又はアルキル基であることを表す。
式(1)において、Rは二重結合に対してE体、Z体いずれでもよいことを表す。Rは製造の容易さから、水素原子が好ましい。
は、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基又は水素原子を表す。ここで、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ペンチル基、オクチル基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの環状アルキル基、例えば、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基などの芳香族基などが挙げられる。
としては、炭化水素基が好ましく、とりわけ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基が合成の観点から好ましい。
、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基、又は水素原子を表す。炭化水素基としては、Rで例示された炭化水素基と同じ基が例示される。R、R及びRは、互いに同一でも異なっていてもよい。
、R及びRとしては中でも、水素原子が好ましい。
Yは炭素原子、窒素原子、酸素原子、セレン原子又は硫黄原子を表す。
(R及び(RとともにYを例示すると、−C(CH−[R=R=CH、m=n=1]、−NH−[R=H、m=1、n=0]、−O−[m=n=0]、−S−[m=n=0]、−Se−[m=n=0]などが挙げられ、中でも、−C(CH−、−O−、及び、−S−は製造が容易であることから好ましい。
Xは前記式(2)又は前記式(3)で示される基を表す。
式(2)及び式(3)中のR11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の炭化水素基が少なくとも1つ結合したアミノ基、炭素数1〜20の炭化水素基、又は水素原子を表す。炭化水素基としては、Rで例示された炭化水素基と同じ基が例示される。
炭化水素基が少なくとも1つ結合したアミノ基としては、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基を含むアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基、メチルオクチルアミノ基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基を含むジアルキルアミノ基;フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、ベンジルアミノ基などの芳香族アミノ基;ジフェニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などのジ芳香族アミノ基などが挙げられる。
11、R12、R13、R14及びR15の組み合わせとしては、R11、R12、R13、R14及びR15のいずれか1つの基は、炭化水素基が少なくとも1つ結合したアミノ基であり、他の基は水素原子である組み合わせ、又は、R11、R12、R13、R14及びR15のいずれもが水素原子である組み合わせが好ましい。
25、R26、R27及びR28は、それぞれ独立に、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基、又は水素原子を表す。炭化水素基としては、Rで例示された炭化水素基と同じ基が例示される。
25、R26、R27及びR28の組み合わせとしては、R25、R26、R27及びR28のいずれか1つの基は、炭化水素基が少なくとも1つ結合したアミノ基であり、他の基は水素原子である組み合わせ、又は、R25、R26、R27及びR28のいずれもが水素原子である組み合わせが好ましい。
式(3)中のR21は二重結合に対してE体、Z体いずれでもよいことを表す。R21は製造の容易さから、水素原子が好ましい。
22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。ここで、炭素数1〜6のアルキル基としては、Rのアルキル基として例示された基などが同様に例示される
p及びqは、それぞれ独立に0又は1を表す。p=q=0とは、後述するZが酸素原子などのような2価の原子であり、R22及びR23が無置換であることを表す。p=1及びq=0とは、Zが窒素原子のような3価の基であり、R22は水素原子又はアルキル基であるが、R23は無置換であることを表す。p=q=1とは、Zが炭素原子などのような4価の原子であり、R22及びR23が水素原子又はアルキル基であることを表す。
24は、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基、又は水素原子を表す。ここで、炭化水素基としては、Rとして例示された基が同様に例示される。
24としては、炭化水素基が好ましく、とりわけ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などの直鎖状又は分枝状のアルキル基が合成が合成の観点から好ましい。
Zは炭素原子、窒素原子、酸素原子、セレン原子又は硫黄原子を表す。
(R22及び(R23とともにZを例示すると、−C(CH−[R22=R23=CH、p=q=1]、−NH−[R22=H、p=1、q=0]、−O−[p=q=0]、−S−[p=q=0]、−Se−[p=q=0]などが挙げられ、中でも、−C(CH−、−O−、及び、−S−が製造が容易であることから好ましい。
式(2)で表される基を有する化合物(1)の具体例としては下式及び表1で表される化合物(2−I)〜(2−×)が挙げられる。
Figure 0004979914
Figure 0004979914
式(2)で表される基を有する化合物(1)としては、中でも、式(2−I)で表される化合物が、優れた光電変換効率を与えることから好ましい。
Figure 0004979914
式(2)で表される基を有する化合物(1)の製造方法としては、例えば、3,4-ジヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオンに塩化チオニルなどのハロゲン化剤を反応させて3,4-ジハロ-3-シクロブテン-1,2-ジオンを得、次いで、得られた化合物に式(2)の連結基が水素原子に結合しているベンゼン化合物(式(2−I)であれば、4-ジブチルアミノベンゼンに相当する)を反応させたのち、加水分解して3位にベンゼン化合物が結合した4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオンを得る(式(2−I)であれば、3-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(2−I−11)に相当する)。
別途、ハロゲン化アニリンを亜硝酸塩などでジアゾニウム塩としたのち、還元して得られる、ハロゲン化フェニルヒドラジン(式(2−I)であれば、(4−ヨードフェニル)ヒドラジン(3-I-1))に、(R2)(R3)Y-C(=O)-CH3で表される化合物(式(2−I)であれば、3-メチル-2-ブタノン)を反応させて、式(1)の中央部を構成する3Hインドール化合物が得られる(式(2−I)であれば、5-ヨード-2,3,3-トリメチル-3H-インドール(3−I−2))。続いて、Rのハロゲン化物を反応させて、該インドール化合物のハロゲン化物を得ることができる(式(2−I)であれば、5-ヨード-1-ブチル-2,3,3-トリメチルインドレニウムヨーダイド(3−I−3)に相当する)。
ベンゼン化合物が結合した4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオンにおける1位のカルボニル基と、該インドール化合物のハロゲン化物における2位のメチル基とが、キノリンなどの触媒によって脱水縮合したのち、得られた化合物のベンゼン環に結合したハロゲン原子と、4-(1-アルコキシ)-3-(トリアルキルスズ)シクロブト-3-エン-1,2-ジオンのスズ原子とが、触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ヨウ化銅(I)を用いるStille Coupling反応によって、置換反応して、目的の式(2)で表される基を有する化合物(1)を得ることができる。
また、上記以外の製造方法としては、例えば、Stille Coupling反応に代えて、Suzuki Coupling反応を利用したり、インドール化合物をFischer Indole合成法で合成するなどしてもよい。
式(3)で表される基を有する化合物(1)の具体例としては下式及び表2で表される化合物(3−I)〜(3−XI)が挙げられる。
Figure 0004979914
Figure 0004979914
式(3)で表される基を有する化合物(1)としては、中でも、式(3−I)で表される化合物が、優れた光電変換効率を与えることから好ましい。
Figure 0004979914
式(3)で表される基を有する化合物(1)の製造方法としては、前記の式(2)で表される基を有する化合物(1)の製造方法に準じて製造すればよく、具体的には、3位にベンゼン化合物が結合した4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオンに代えて、インドール化合物(式(3−I)であれば、1-ブチル-2,3,3-トリメチルインドレニウムヨーダイドに相当する)と、3,4-ジアルコキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオンとを脱水縮合したのち加水分解して得られる化合物(式(3−I)であれば、3-(1-ブチル-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-2-イリデンメチル)-4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(3−I−6)に相当する)を用いればよい。
本発明の光電変換素子用色素は、本発明の化合物(1)を含む色素である。色素としては、一種の化合物(1)であっても、異なる種類の化合物(1)同士の混合物であっても、化合物(1)とは異なる色素と化合物(1)との混合物であってもよい。
化合物(1)と混合してもよい色素としては、波長 300〜700nm付近に吸収を持つ金属錯体や有機色素などを挙げることができる。
混合してもよい金属錯体の具体例としては、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミン、特開平1−220380号や特公平5−504023号に記載のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛の錯体などが挙げられる。
ルテニウム錯体をさらに詳しく例示すれば、cis-ビス(イソチオシアネート)ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)-ルテニウム(II) ビス-テトラブチルアンモニウム、cis-ビス(イソチオシアネート)ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)-ルテニウム(II)、トリス(イソチオシアネート)−ルテニウム(II)-2,2':6',2"-テーピリジン-4,4',4"-トリカルボン酸トリス−テトラブチルアンモニウム、cis-ビス(イソチオシアネート)(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジノニル)ルテニウム(II)などが挙げられる。
有機色素としては、例えば、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン色素、スクアリリウム系色素などが挙げられる。シアニン系色素としては、具体的には、NK1194、NK3422(いずれも日本感光色素研究所製)などが例示される。メロシアニン系色素としては、具体的には、NK2426、NK2501(いずれも日本感光色素研究所製)が挙げられる。キサンテン系色素としては、例えば、ウラニン、エオシン、ローズベンガル、ローダミンB、ジブロムフルオレセインなどが挙げられる。トリフェニルメタン色素としては、例えば、マラカイトグリーン、クリスタルバイオレットが挙げられる。クマリン系色素としては、NKX−2677(林原生物化学研究所製)等が挙げられる。インドリン系等の有機色素として、具体的には以下に示した構造部位を含む化合物などが例示される。
Figure 0004979914
本発明の光電変換素子とは、本発明の光電変換素子用色素を吸着させた半導体微粒子層及び導電性基板を含む素子であり、吸着された色素は高温(80℃)での安定性が高く、600nm以上の長波長の光エネルギーも吸収することができる。
光電変換素子は、例えば、本発明の光電変換素子用色素の吸収波長である600nm以上、好ましくは600〜700nmの波長に感応する光センサや後述する光電気化学電池などに用いられる。
本発明の光電変換素子に用いられる半導体微粒子の一次粒径は、通常、1〜5000nm程度、好ましくは5〜300nm程度である。反射による光電変換効率の向上を目的として、一次粒径の異なる半導体粒子を混入させてもよい。また、チューブや中空形状の微粒子を用いてもよい。
半導体微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ストロンチウム、酸化インジウム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ガリウム、酸化ニッケル、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸ナトリウム等の金属酸化物;ヨウ化銀、臭化銀、ヨウ化銅、臭化銅等の金属ハロゲン化物;硫化亜鉛、硫化チタン、硫化インジウム、硫化ビスマス、硫化カドミウム、硫化ジルコニウム、硫化タンタル、硫化モリブデン、硫化銀、硫化銅、硫化スズ、硫化タングステン、硫化アンチモン等の金属硫化物;セレン化カドミウム、セレン化ジルコニウム、セレン化亜鉛、セレン化チタン、セレン化インジウム、セレン化タングステン、セレン化モリブデン、セレン化ビスマス、セレン化鉛等の金属セレン化物;テルル化カドミウム、テルル化タングステン、テルル化モリブデン、テルル化亜鉛、テルル化ビスマス等の金属テルル化物;リン化亜鉛、リン化ガリウム、リン化インジウム、リン化カドミウム等の金属リン化物;ガリウム砒素、銅−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物、シリコン、ゲルマニウム等が挙げられる。さらに、酸化亜鉛/酸化スズ、酸化スズ/酸化チタンのような二種以上の混合物であってもよい。
中でも、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ストロンチウム、酸化インジウム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ガリウム、酸化ニッケル、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸ナトリウム、酸化亜鉛/酸化スズ、酸化スズ/酸化チタン等の金属酸化物が、比較的安価で入手しやすく、色素にも染色されやすいことから好ましく、とりわけ、酸化チタンが好適である。
本発明の光電変換素子に用いられる導電性基板(図1における1及び2)としては、導電性物質そのもの、又は、基板に導電性物質を重ねたものを用いることができる。導電性物質としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム、チタン、パラジウム又は鉄等の金属や、該金属のアロイ、或いはインジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの等の導電性金属酸化物、炭素、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン等の導電性高分子が挙げられる。導電性高分子は、例えば、パラトルエンスルフォン酸等がドープされていてもよい。
入射した光を閉じ込め、有効に利用するために、表面にテクスチャー構造を有するものが好ましい。導電層(図1における2、6)は抵抗が低いほどよく、高透過性(350nmより長波長側で、透過率が80%以上)であることが好ましい。導電性基板(図1における1、7)としては、ガラス又はプラスチックに導電性の金属酸化物を塗布したものが好ましい。中でも、フッ素をドーピングした二酸化スズからなる導電層を積層した導電性ガラスが特に好ましい。プラスチック基板とする場合は、アートン(JSRの登録商標)、ゼオノア(日本ゼオンの登録商標)、アペル(三井化学の登録商標)、トーパス(Ticona社の登録商標)等の環状ポリオレフィン(COP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド(PI)、トリアセチルセルロース(TAC)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルフォン(PSF)、ポリアミド(PA)等が挙げられる。
これらの中でも、インジウム−スズ複合酸化物からなる導電層を堆積した導電性PETが、抵抗が低く、透過性も良く、入手もしやすいことから特に好ましい。
導電性基板上に半導体微粒子層を形成する方法としては、半導体微粒子をスプレー噴霧等で直接、導電性基板上に薄膜として形成する方法;導電性基板を電極として電気的に半導体微粒子薄膜を析出させる方法;半導体微粒子のスラリーを導電性基板上に塗布した後、乾燥、硬化又は焼成することによって製造する方法などが例示される。
半導体微粒子のスラリーを導電性基板上に塗布する方法として、例えば、ドクターブレード、スキージ、スピンコート、ディップコートやスクリーン印刷等の手法が挙げられる。この方法の場合、スラリー中の半導体微粒子の分散状態における平均粒径は、0.01μm〜100μmであることが好ましい。スラリーを分散させる分散媒としては半導体微粒子を分散させ得るものであればよく、水、又はエタノール、イソプロパノール、t−ブタノールやテルピネオール等のアルコール溶媒;アセトン等のケトン溶媒等の有機溶媒が用いられる。これらの水や有機溶媒は混合物であってもよい。分散液には、ポリエチレングリコール等のポリマー;Triton−X等の界面活性剤;酢酸、蟻酸、硝酸や塩酸等の有機酸又は無機酸;アセチルアセトン等のキレート剤を含んでいてもよい。
スラリーを塗布した導電性基板は焼成されるが、該焼成温度は熱可塑性樹脂等の基材の融点(又は軟化点)未満であり、通常は、焼成温度の上限は900℃であり、好ましくは600℃以下である。また、焼成時間は、通常、10時間以内である。導電性基板上の半導体微粒子層の厚みは、通常は1〜200μmであり、好ましくは5〜50μmである。
導電性基板上に比較的低温で半導体微粒子層を形成する方法としては、水熱処理を施してポーラスな半導体微粒子層を形成するHydrothermal法(実用化に向けた色素増感光電気化学電池、第2講(箕浦秀樹)第63〜65頁、NTS社発行(2003))、分散された半導体粒子の分散液を基板に電着する泳動電着法(T.Miyasaka et al.,Chem.Lett.,1250(2002))、半導体ペーストを基板に塗布、乾燥後にプレスするプレス法(実用化に向けた色素増感光電気化学電池、第12講(萬 雄彦)第312〜313頁、NTS社発行(2003))等が挙げられる。
半導体微粒子層の表面に、四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。このことにより、半導体微粒子の表面積を増大させたり、半導体微粒子近傍の純度を高めたり、半導体微粒子表面に存在する鉄等の不純物を覆い隠したり、または、半導体微粒子の連結性、結合性を高めたりすることができる。
半導体微粒子は多くの光電変換素子用色素を吸着することができるように表面積の大きいものが好ましい。このため、半導体微粒子層を基板上に塗布した状態での表面積は、投影面積に対して10倍以上であることが好ましく、さらに100倍以上であることが好ましい。この上限は、通常、1000倍程度である。
半導体微粒子層は、微粒子1個の単層に限らず、粒径の異なる層等を複数重ねてもよい。
半導体微粒子への本発明の光電変換素子用色素の吸着方法としては、本発明の光電変換素子用色素の溶液中に、よく乾燥した半導体微粒子を数時間浸漬する方法が用いられる。色素の吸着は室温で行ってもよいし、加熱還流下に行ってもよい。色素の吸着は、半導体微粒子の塗布前に行ってもよく、塗布後に行ってもよく、半導体微粒子と色素を同時に塗布して吸着させてもよいが、塗布後の半導体微粒子膜に色素を吸着させるのがより好ましい。半導体微粒子層を加熱処理する場合の色素吸着は加熱処理後に行うことが好ましく、加熱処理後、微粒子層表面に水が吸着する前に、すばやく色素を吸着させる方法が特に好ましい。
半導体微粒子に付着していない色素が浮遊することによる増感効果の低減を抑制するため、未吸着の色素は洗浄によって除去することが望ましい。
吸着する色素は1種類でもよいし、数種混合して用いてもよい。用途が光電気化学電池である場合、太陽光などの照射光の光電変換の波長域をできるだけ広くするように、混合する色素を選ぶことが好ましい。また、色素の半導体微粒子に対する吸着量は、半導体微粒子1gに対して0.01〜1ミリモルが好ましい。このような色素量とすると、半導体微粒子における増感効果が十分に得られ、半導体微粒子に付着していない色素が浮遊することによる増感効果の低減を抑制する傾向にあることから好ましい。
色素同士が会合や凝集等の相互作用することを抑制する目的で、無色の化合物を共吸着させてもよい。共吸着させる疎水性化合物としてはカルボキシル基を有するステロイド化合物(例えばケノデオキシコール酸)等が挙げられる。また、余分な色素の除去を促進する目的で、色素を吸着させた後、アミン類を用いて半導体微粒子の表面を処理してもよい。好ましいアミン類としては、ピリジン、4−tert−ブチルピリジンやポリビニルピリジン等が挙げられる。これらが液体の場合はそのまま用いてもよいし、固体の場合は有機溶媒に溶解して用いてもよい。
本発明の光電気化学電池とは、光電変換素子、電荷移動層及び対極を含み、光を電気に変換することができる。通常、光電変換素子、電荷移動層及び対極が順次、積層され、光電変換素子の導電性基板と対極とが連結されて、電荷が移動、すなわち、発電する。
他の光電気化学電池としては、例えば、光電変換素子及び電荷移動層からなる積層部が複数と1つの対極からなる光電気化学電池、例えば、複数の光電変換素子、1つの電荷移動層及び1つの対極が積層されてなる光電気化学電池などが例示される。
光電気化学電池は、湿式光電気化学電池及び乾式光電気化学電池に大別される。湿式光電気化学電池は、含まれる電荷移動層が電解液から構成される層であり、通常、電荷移動層は光電変換素子と対極の間に電解液が充填される。
乾式光電気化学電池としては、例えば、光電変換素子と対極との間の電荷移動層が固体のホール輸送材料である電池などが挙げられる。
光電気化学電池の一実施態様を図1に示した。導電性基板8と、該導電性基板8に対向する対極9と、これらの間に、光電変換素子用色素4が吸着された半導体微粒子層3が存在する。湿式光電変換素子とする場合は、半導体粒子層3は電解液5で満たされ、封止材10で封止されている。
上記の導電性基板8は、上から順に基板1と導電層2で構成されている。対極9は、下から順に基板7と導電層6で構成されている。
本発明の光電気化学電池が湿式である場合、電荷移動層に含まれる電解液に用いられる電解質としては、例えば、Iと各種ヨウ化物との組合せ、Brと各種の臭化物との組合せ、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩の金属錯体の組合せ、フェロセン−フェリシニウムイオンの金属錯体の組合せ、アルキルチオール−アルキルジスルフィドのイオウ化合物の組合せ、アルキルビオローゲンとその還元体の組合せ、ポリヒドロキシベンゼン類とその酸化体の組合せ等が挙げられる。
ここで、Iと組合せ得るヨウ化物としては、例えば、LiI、NaI、KI、CsIやCaI等の金属ヨウ化物;1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−プロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウムアイドダイド等の4価のイミダゾリウム化合物のヨウ素塩;4価のピリジニウム化合物のヨウ素塩;テトラアルキルアンモニウム化合物のヨウ素塩等が挙げられる。
Brと組合せ得る臭化物としては、例えば、LiBr、NaBr、KBr、CsBrやCaBr等の金属臭化物;テトラアルキルアンモニウムブロマイドやピリジニウムブロマイド等の4価のアンモニウム化合物の臭素塩等が挙げられる。
アルキルビオローゲンとしては、例えば、メチルビオローゲンクロリド、ヘキシルビオローゲンブロミド、ベンジルビオローゲンテトラフルオロボレートなどが挙げられ、ポリヒドロキシベンゼン類としては、例えばハイドロキノンやナフトハイドロキノン等が挙げられる。
電解質としては中でも、金属ヨウ化物、4価のイミダゾリウム化合物のヨウ素塩や4価のピリジニウム化合物のヨウ素塩、及びテトラアルキルアンモニウム化合物のヨウ素塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のヨウ化物とIとの組合せが好ましい。
上記の電解液に用いる有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリルやプロピオニトリル等のニトリル系溶媒;エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドや1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムアイオダイド;1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−ビス(トリフルオロメタンスルホン酸)イミド等のイオン性液体が挙げられる。また、γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンフルオライド、ポリ4−ビニルピリジンやChemistry Letters,1241(1998)に示される低分子ゲル化剤でゲル化されていてもよい。
本発明の光電気化学電池が乾式である場合、電荷移動層に用いられる固体のホール輸送材料としては、CuIやCuSCN等の一価の銅を含むp型無機半導体や、Synthetic Metal,89,215(1997)及びNature,395,583(1998)で示されるような芳香族アミン類;ポリチオフェン及びその誘導体;ポリピロール及びその誘導体;ポリアニリン及びその誘導体;ポリ(p−フェニレン)及びその誘導体;ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体等の導電性高分子を用いることができる。
本発明の光電気化学電池を構成する対極は、導電性を有する電極であり、強度を維持したり密閉性を向上させるため前記導電性基板と同様の基板を用いてもよい。
光電変換素子用色素が吸着された半導体微粒子層に光が到達するため、前述の導電性基板と対極の少なくとも一方は実質的に透明である。本発明の光電変換素子においては、半導体微粒子層を有する導電性基板が透明で、照射光を導電性基板の側から入射させるものが好ましい。この場合、対極9は光を反射する性質を有することがさらに好ましい。
光電気化学電池の対極9としては、例えば、金属、カーボン、導電性の酸化物などを蒸着したガラスやプラスチックを使用することができる。具体的には、導電層を、1mm以下、好ましくは5nm〜100μmの範囲の膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成して作製することもできる。本発明では白金やカーボンを蒸着したガラス、又は、蒸着やスパッタリングによって導電層を形成した対極とすることが好ましい。
光電気化学電池における電解液の漏洩や蒸散を防ぐため、封止材を使用して封止してもよい。該封止材としては、ハイミラン(三井デュポンポリケミカル製)等のアイオノマー樹脂;ガラスフリット;SX1170(Solaronix製)等のホットメルト接着剤;Amosil 4(Solaronix製)のような接着剤;BYNEL(デュポン製)を使用することができる。
次に、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例により限定されるものではない。
<製造例1:化合物(3−I)の製造例>
Figure 0004979914
(4−ヨードフェニル)ヒドラジン(3-I-1)の製造例
氷冷下の反応容器にて4−ヨードアニリン(10 g , 45.7 mmol)、12 N HCl(11.5 ml)、水を混合した後、さらに−10 ℃に冷却し亜硝酸ナトリウム水溶液(4.92 mmol)を滴下した。続いて、0 ℃にて、塩化スズ塩酸溶液(SnCl2, 23.2 g, 90 mmol/ 6N HCl 31.2 ml)を滴下し、室温まで昇温し、24 時間攪拌した。続いてNaOH 水溶液で塩基性(pH 11)にした後、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥し、ジエチルエーテルを留去して(4−ヨードフェニル)ヒドラジン(3-I-1、7.1 g, 50.3 mmol) を収率 28 %で得た。
(3-I-1): 1H NMR(270 MHz CDCl3)δ=7.48(d, J = 8.9,2H)、6.61(d,2H,J =8.9)、5.19(s,1H)、3.55(s,1H)
5-ヨード-2,3,3-トリメチル-3H-インドール(3−I−2)の製造例
前記とは異なる反応容器に(3−I−1、1.4 g, 5.98 mmol)、3-メチル-2-ブタノン(0.62 g, 7.18 mmol)、酢酸、水を加え、70〜90 ℃にて8時間攪拌した。NaOH 水溶液で塩基性(pH 11)にした後ジエチルエーテルで抽出し、乾燥し、ジエチルエーテルを留去して5-ヨード-2,3,3-トリメチル-3H-インドール(3−I−2、0.81 g, 2.83 mmol)を収率 47 % で得た。
(3−I−2): 1H NMR (400 MHz CDCl3)δ=7.63-7.58(m,2H)、7.28(d,1H)、2.28(s,3H)、1.29(s,6H)
5-ヨード-1-ブチル-2,3,3-トリメチルインドレニウムヨーダイド(3−I−3)の製造例
前記とは異なる反応容器に(3−I−2、0.87 g, 3.05 mmol)、1-ヨードブタン(1.12 g, 6.10 mmol)を加え、100 ℃で24時間攪拌した後, 室温まで冷却した。得られた反応混合物をジエチルエーテルに注ぎ、さらに酢酸エチルで洗浄して5-ヨード-1-ブチル-2,3,3-トリメチルインドレニウムヨーダイドの結晶(3−I−3、0.88 g, 1.87 mmol)を収率61 %で得た。
(3−I−3):1H NMR (270MHz DMSO)δ=8.30 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.77 (d, 1H), 4.40 (t, 2H),2.80 (s, 3H), 1.77 (m, 2H), 1.41 (m, 2H), 0.92 (t, 3H)
3,4-ジエトキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(3−I−4)の製造例
前記とは異なる反応容器に、3,4-ジヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン(4.09 g, 35.7 mmol)、エタノール-ベンゼン混合溶媒(1/1 (v/v), 60 ml)を加え90 ℃で12時間攪拌した後、減圧蒸留して、3,4-ジエトキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(3−I−4、2.99 g, 17.5 mmol)を収率49 %で得た。
(3−I−4):1H NMR(270 MHz CDCl3)δ=4.74(q, 4H)、1.48(t, 6H)
3-(1-ブチル-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-2-イリデンメチル)-4-エトキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(3−I−5)の製造例
冷却管を具備した反応容器に(3−I−4、1.18 g, 6.9 mmol)、1-ブチル-2,3,3-トリメチルインドレニウムヨーダイド(2.27 g, 6.9 mmol)を入れ、エタノールを加えて分散させた。この分散液を60℃に保ちながら、トリエチルアミン(0.67 g, 6.9 mmol)を滴下、攪拌した。続いて、エタノールを留去したのち、カラムクロマトグラフィー及び再結晶によって、3-(1-ブチル-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-2-イリデンメチル)-4-エトキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(3−I−5、1.23 g, 3.75 mmol)を収率 54 %で得た。
(3−I−5):Anal.Calcd for C21H25NO3: C,74.31 H,7.42 N, 4.13% Found: C, 73.83 H, 7.52 N, 3.88%
1H NMR (400 MHz CDCl3)δ=7.30-7.24(m, 2H)、7.07(t, 1H)、6.87(d, 1H, J = 6.8)、5.41(s, 1H)、4.90(q, 2H, J = 6.8)、3.82(t, 2H, J = 7.3)、1.74(q, 2 H, J = 7.3)、1.66(s, 6H )、1.53(t, 3H, J = 3.5))、1.45(m, 2H)、1.00(t, 3H, J = 7.3)
3-(1-ブチル-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-2-イリデンメチル)-4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(3−I−6)の製造例
前記とは異なる冷却管を具備した反応容器に(3−I−5、0.52 g, 1.70 mmol)、アセトン、2N HCl(2.3 ml)を入れ、60 ℃で6時間攪拌した。室温まで冷却した後、アセトンを減圧留去し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し、ジクロロメタンを留去して、3-(1-ブチル-3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロインドール-2-イリデンメチル)-4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(3−I−6、0.39 g, 1.44 mmol)を収率85 %で得た
(3−I−6): 1H NMR(400 MHz CDCl3)δ=7.30-7.28(m, 2H)、7.13(t, 1H, J = 7.3)、6.95(d, 1H, J = 7.8)、6.52(s, 1H)、5.62(s, 1H)、3.92(m, 2H)、1.77(q, 2H, J = 7.8)、1.67(s, 6H)、1.46(sext, 2 H, J = 7.3)、1.00(t, 3H, J = 7.3)
2-(1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチル-4-(5-ヨード-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチルシクロブタジエニリウム-1,3-ジオレート(3−I−7)の製造例
前記とは異なる冷却管を具備した反応容器に(3−I−6、0.17 g, 0.62 mmol)、(3−I−3、0.29 g, 0.62 mmol)、n-ブタノ−ル及びベンゼンを加えて溶解させた。触媒としてキノリン数滴を加えた後、7時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去して、得られた固体からカラムクロマトグラフィー及び再結晶で精製して、2-(1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチル-4-(5-ヨード-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチルシクロブタジエニリウム-1,3-ジオレート(3−I−7、0.32 g, 0.49 mmol)を収率75 %で得た。
(3−I−7):Anal.Calcd for C34H39IN2O2: C, 64.35 H, 6.19 N, 4.05 %、Found: C, 64.01 H, 6.43 N, 4.05 %
TOF MS (m/z) 634 ([M+])
1H NMR(400 MHz CDCl3)δ=7.60-7.57(m, 2H)、7.37(d, 1H, J = 7.3)、7.32(t, 1H, J = 7.8)、7.20(t, 1H, J = 7.7)、7.02(d, 1H, J = 7.9)、6.72(d, 1H, J = 8.3)、6.00(s, 1H)、5.92(s, 1H)、4.02(s, 1H)、3.91(s, 1H)、1.78(m, 12H)、1.60(m, 4H)、1.46(sext, 4H)、0.99(m, 6H)
2-(1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチル-4-[5-(4-(1-メチルエトキシ)シクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブタジエニリウム-1,3-ジオレート(3−I−8)の製造例
前記とは異なる冷却管を具備した反応容器に(3−I−7、0.5 g, 0.8 mmol)をN,N'-ジメチルホルムアミドに溶解させた。この溶液に4-(1-メチルエトキシ)-3-(トリ-n-ブチルスズ)シクロブト-3-エン-1,2-ジオン(0.57 g, 1.3 mmol)、触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.072 g, 8 mol %)、ヨウ化銅(I)(0.012 g, 8 mol %)を加え、45℃で20時間攪拌した。溶媒を留去したのち、カラムクロマトグラフィー及び再結晶で精製して、2-(1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチル-4-[5-(4-(1-メチルエトキシ)シクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブタジエニリウム-1,3-ジオレート(3−I−8、0.32 g, 1.4 mmol)を収率56 %で得た
(3−I−8):TOF MS m/z 647 ([M++3])
1H NMR(400 MHz CDCl3)δ=8.05(d, 1H, J = 8.3)、7.95(s, 1H)、7.40(d, 1H, J = 7.8)、7.36(t, 1H, J = 7.8)、7.23(t, 1H, J = 7.4)、7.08(d, 1H, J = 7.9)、 7.00(d, 1H, J = 8.3)、6.09(s, 1H)、6.01(s, 1H)、5.63(sext, 1H, J= 6.1)、1.81(m, 12H)、1.67(m, 4H)、1.58(d, 1H, J = 5.9)、1.48(m, 4H)、1.01(m, 6H)
2-(1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチル-4-[5-(4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブタジエニリウム-1,3-ジオレート(3-I)の合成
前記とは異なる冷却管を具備した反応容器に(3−I−8、0.1 g, 0.16 mmol)、テトラヒドロフラン及び8%-塩酸(9 ml)を加え分散液とした。この懸濁液を24時間40℃で攪拌した後、溶媒を40℃以下で減圧留去した。得られた残渣から逆相カラムクロマトグラフィー(展開溶媒: メタノール/H2O)により精製し、2-(1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチル-4-[5-(4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブタジエニリウム-1,3-ジオレート(3-I、0.35 g, 0.06 mmol)を得た。収率67 %
3-I:TOF-MAS(m/z) 604 ([M+])
1H NMR(400 MHz DMSO)δ=8.18-8.21(m, 2H)、7.36-7.43(m, 2H)、7.22-7.26(m, 1H)、7.14(t, 2H, J = 8.7 Hz)、6.04(s, 1H)、5.98(s, 1H)、4.06-4.13(m, 16H)、1.43-1.50(m, 4H)、1.02(t, 6H, J = 7.32 Hz)
<製造例2:化合物(2−I)の製造例>
Figure 0004979914
2-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-(5-ヨード-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチルシクロブテンジイリウム-1,3ジオレート(2−I−12)の製造例
冷却管を具備した3-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン(2−I−11、0.124 g、0.42 mmol)及び(3−I−3、0.20 g, 0.42 mmol)をn-ブタノ−ル及びベンゼンの混合溶媒で溶解させた。触媒としてキノリン数滴を加えた後、7時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を留去して得られた固体からカラムクロマトグラフィー及び再結晶して、2-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-(5-ヨード-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン)メチルシクロブテンジイリウム-1,3ジオレート(2−I−12、0.21 g, 0.34 mmol)を収率85 % で得た。
(2−I−12):1H NMR(400 MHz CDCl3)δ=8.27-8.29(d, 2H, J = 7.3 Hz)、7.66-7.69(m, 2H)、6.84-6.86(d, 1H, J = 8.3 Hz)、6.67-6.69(d, 2H, J = 9.3 Hz)、6.09(s, 1H)、6.04-6.08(t, 2H, J = 7.9 Hz)、3.37-3.41(t, 4H, J = 7.8 Hz)、1.76-1.84(m, 8H)、1.56-1.66(m, 4H)、1.34-1.46(m, 6H)、0.93-1.01(m, 9H)
2-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-[5-((1-メチルエトキシ)シクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブテンジイリウム-1,3ジオレート(2−I−13)の製造例
前記とは異なる冷却管を具備した反応容器に(2−I−12、0.21 g, 0.33 mmol)をN,N'-ジメチルホルムアミドに溶解させた。この溶液に4-(1-メチルエトキシ)-3-(トリ-n-ブチルスズ)シクロブト-3-エン-1,2-ジオン(0.25 g, 0.49 mmol)、触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.030 g, 8 mol %)、ヨウ化銅(I)(0.005 g, 8 mol %) を入れ、50℃で20時間攪拌した。溶媒を留去し残渣をカラムクロマトグラフィー及び再結晶して、2-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-[5-((1-メチルエトキシ)シクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブテンジイリウム-1,3−ジオレート(2−I−13、0.11 g, 0.17 mmol)を収率52 %で得た。
(2−I−13):TOF MS m/z 639 ([M++3])
1H NMR(400 MHz CDCl3)δ=8.31-8.33(d, 2H, J = 7.3 Hz)、8.09-8.11(d, 1H, J = 8 .0 Hz)、8.01(s, 1H)、7.14-7.16(d, 2H, J = 7.8 Hz)、6.69-6.72(d, 2H, J = 8.8 Hz)、6.16(s, 1H)、5.60-5.68(sext, 1H, J = 5.8 Hz)、4.08-4.12(m, 2H)、3.39-3.43(t, 2H, J = 7.8 Hz)、1.80-1.88(m, 8H)、1.35-1.67(m, 16H)、0.94-1.03(m, 9H)
2-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-[5-(4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブテンジイリウム-1,3ジオレート(2-I)の製造例
前記とは異なる反応容器に、(2−I−13、0.1 g, 0.15 mmol)、テトラヒドロフラン及び8%-塩酸(9 ml)を分散させた。この分散液を24時間室温で攪拌した後、溶媒を40℃以下で減圧留去した。得られた残渣から逆相カラムクロマトグラフィー(展開溶媒: メタノール/H2O)により精製し、2-(4-ジブチルアミノフェニル)-4-[5-(4-ヒドロキシシクロブト-3-エン-1,2-ジオン-3-イル)-1-ブチル-3,3-ジメチルインドール-2-イリデン]メチルシクロブテンジイリウム-1,3ジオレート(2-I、0.022 g, 0.036 mmol)を得た。収率35 %
2−I:TOF MS m/z 594 ([M-])
1H NMR(400 MHz DMSO)δ=8.21-8.25(m, 2H)、8.09-8.11(d, 2H, J = 8.8 Hz)、7.50-7.52(d, 1H, J = 8.3 Hz)、6.80-6.83(d, 2H, J = 9.3 Hz)、6.26(s,1H)、4.28-4.31(t, 2H, J = 7.5 Hz)3.45-3.49(t, 2H, J = 7.5 Hz)、1.59-1.68(m, 4H)、1.49-1.57(m, 2H)、1.37-1.47(m, 4H)、0.96-1.56(m, 9H)
(実施例1)
導電性基板である、フッ素をドープした酸化スズ膜付き導電性ガラス(日本板硝子製、10Ω/□)の導電性面に、酸化チタン分散液であるTi−Nanoxide T/SP(商品名、Solaronix社製)をスクリーン印刷機を用いて塗布後、500℃で焼成し、ガラスを冷却して、導電性基板に半導体粒子層を積層させた。続いて、化合物(2−I)の溶液(濃度は0.0003モル/リットル、溶媒はt−ブチルアルコール/アセトニトリル=1/1の混合溶媒、ケノデオキシコール酸 0.01モル/リットルを併用)に16時間浸漬し、溶液から取り出したのち、アセトニトリルで洗浄後、自然乾燥させ、導電性基板及び光電変換素子用色素を吸着させた半導体微粒子層の積層体(酸化チタン電極の面積は24mm)を得た。次に、該層の周りに、スペーサーとして25μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを設置後、該層に電解液(溶媒はアセトニトリル;溶媒中の沃素濃度は0.05モル/リットル、同じくヨウ化リチウム濃度は0.1モル/リットル、同じく4−t−ブチルピリジン濃度は0.5モル/リットル、同じく1−プロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウムアイオダイド濃度は0.6モル/リットル)を含浸させた。最後に、対極である白金蒸着ガラスを重ね合わせ、導電性基板、光電変換素子用色素を吸着させた半導体微粒子層、並びに該導電性基板の対極が積層され、導電性基板と対極との間に電解液が含浸された、光電気化学電池を得た。このようにして作製した光電気化学電池について、700nmにおける変換効率(IPCE(incident photon-to-current efficiency))を日本分光社製ソーラーシミュレーターを用いて測定した。
下記比較例1で得た光電気化学電池について、700nmにおけるIPCEを1に対し、実施例1で得た光電変換素子の700nmにおけるIPCEの相対的な値を表3に示す。
(実施例2)
化合物(1)として化合物(2−I)の代わりに、それぞれ、化合物(3−I)を用いる以外は実施例1と同様にして、光電変換素子を得た。最大吸収波長及び比較例1のIPCEとの比を表3にまとめた。
(波長による吸光係数の測定)
化合物(1)の6μM溶液(溶媒はt−ブチルアルコール/アセトニトリル=1/1の混合溶媒)を調製し、日本分光社製紫外・可視分光光度計V-560を用いてそれぞれの化合物の吸収スペクトルを測定した。その結果得られた吸光係数の相対値を図2に示す。
(比較例1)
化合物として、cis-ビス(イソチオシアネート)ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシレート)-ルテニウム(II)(N3)を用いた以外は、実施例1と同様にして光電気化学電池を得た。次いで、IPCEを実施例1と同様にして測定した。
(比較例2)
光電変換素子用色素として、非特許文献2に記載された化合物(4)を用いた以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を得た。次いで、IPCEを実施例1と同様にして測定した。
Figure 0004979914
本発明は、長波長領域における光電変換効率に優れ、安価で資源枯渇の懸念のない材料であることから、太陽光による太陽電池、トンネルや屋内での人工光による光電気化学電池に用いることができる。また、本発明の光電変換素子は、光の照射を受けて電流が流れることから、光センサーとして用いることができる。
本発明の光電気化学電池の断面模式図である。 実施例1、実施例2及び比較例1の600nm〜700nmの吸光係数を示した。
符号の説明
1 基板
2 導電層
3 半導体粒子層
4 光増感色素
5 電解液
6 導電層
7 基板
8 導電性基板
9 対極
10 封止剤
11 光電変換素子(2+3+8)
2−I 化合物(2−I)の吸光係数の相対値の曲線(太線)
3−I 化合物(3−I)の吸光係数の相対値の曲線(細線)
N3 化合物(N3)の吸光係数の相対値の曲線(破線)

Claims (6)

  1. 式(1)で示される化合物。
    Figure 0004979914
    [式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、m及びnは、それぞれ独立に0又は1を表す。R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。Yは炭素原子又は硫黄原子を表す。Xは式(2)又は式(3)で示される基を表す。
    Figure 0004979914
    (式中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の炭化水素基が少なくとも1つ結合したアミノ基、炭素数1〜20の炭化水素基、又は水素原子を表す。R25、R26、R27及びR28は、それぞれ独立に、R11と同じ意味を表し、R21はRと同じ意味を表す。R22及びR23は、それぞれ独立に、Rと同じ意味を表し、p及びqは、それぞれ独立に0又は1を表す。R24はRと同じ意味を表し、ZはYと同じ意味を表す。)]
  2. 前記Yは炭素原子を表す、請求項記載の化合物。
  3. 式(1)で示される化合物が、式(2−I)又は式(3−I)であることを特徴とする請求項1または2に記載の化合物。
    Figure 0004979914
  4. 請求項1からのいずれかに記載の化合物を含む光電変換素子用色素。
  5. 請求項に記載の光電変換素子用色素を吸着させた半導体微粒子層及び導電性基板を含むことを特徴とする光電変換素子。
  6. 請求項に記載の光電変換素子、電荷移動層及び対極を含むことを特徴とする光電気化学電池。
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